JP3174565B2 - 脱臭フィルター - Google Patents

脱臭フィルター

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は硫化水素、メルカプタン等の硫黄化合物を極
めてよく吸着する脱臭フィルターに関する。
〔従来の技術〕
屋外では工場、養鶏場、養豚場、し尿処理場、ゴミ捨
て場等の悪臭が、屋内ではトイレ、押し入れ、ちゅう房
等の臭いが発生しやすく快適な生活環境を乱す原因にな
るため性能の高い脱臭剤が求められている。また老人ホ
ーム、潜水艦や自動車など密閉された空間でも体臭等が
こもるため脱臭剤による対策が必要である。
このため、従来から、洋の東西を問わず香水、香油の
使用あるいは“香の焚く”など、いわゆる心地よい香り
で不快感を低減させる方法が多用されてきた。又最近で
は活性炭による物理吸着法、化学物質による反応吸着法
が実用化されてきた。前者については活性炭が大きな比
表面積を有することを利用しており、後者は悪臭成分そ
のものを、別の化学物質に変換させる方法で、一般に大
きな設備を必要とし、工場などの悪臭防止対策として利
用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、活性炭は吸着容量が小さく、また再放
出するため永続性に欠ける。一方化学物質による反応吸
着剤としてはアスコルビン酸に鉄を併用したものや次亜
塩素酸を固定したものが著名であるが、前者は高価であ
り、又後者は毒性のある塩素が発生するため用途に限界
がある。更にこれらの脱臭剤はその形状が粒状又は粉状
であることから特定の用途に対しては扱いにくいという
問題がある。
例えば、作業、住居環境改善のため設置されている強
制換気方式の悪臭除去装置や空気浄化装置に適用されて
いる脱臭剤の大部分は粒状であるので、通気圧損が大き
く多大なファン動力を要する。
このため、これらの装置に適用する場合には、圧損を
少なくするために、脱臭剤の層をできるだけ薄くする手
段、また取扱いを容易にするため活性炭、ゼオライトな
どの粒状の脱臭剤をネットに挟み込んで一種のフィルタ
ー状にする手段が提案され、既に実用化されている。
また活性炭の粉末を不織布や合成樹脂の多孔発泡体に
担持したフィルターも開発され、既に実用化されている
が、(特公昭46−21002号、特公昭47−29983号、特開昭
51−11085号各公報)いずれも活性炭を担持したもので
あり、このため脱臭効果が低い。
一方、含水酸化第二鉄粒子粉末が硫黄系悪臭物質や硫
黄酸化物等の硫黄化合物に対する吸着能が優れているこ
とが知られている。含水酸化第二鉄粒子粉末を硫黄化合
物用脱臭剤として用いる先行技術文献としては、特公昭
46−20688号公報や特開昭50−60492号公報等が挙げられ
る。
しかしながら、針状含水酸化第二鉄粒子粉末の場合、
特にそれが微細であればある程、粒子と粒子がくっつい
ていて重なり合って凝集するために、緻密の空隙率の小
さなものとなって空気の透過性が悪くなり、大気やガス
中の硫黄系悪臭物質や硫黄系酸化物等の硫黄化合物との
接触面積が小さなもとのなり、吸着能が低下してしまう
という問題点がある。
なお、前掲各公報に示されている純γ−オキシ水酸化
鉄粒子粉末やいがぐり状含水酸化第二鉄粒子粉末は、そ
の粒子形態に起因して硫黄化合物の吸着能に優れたもの
とはいえない。
本発明者らは、かかる従来の欠点を解決するため、実
験検討を重ねた結果、スジ状の超微細構造を有している
長軸径0.2〜1.0μmで軸比(長軸径/短軸径)3〜10の
笹の葉状を呈した含水酸化第二鉄粒子粉末が、硫化水素
やメルカプタンなどの悪臭物質に対し極めて優れた脱臭
効果を示すことを見出しそれに基く発明を既に提案した
(特願昭63−136902)。
本発明は更に上記既提案を発展させ、既提案の脱臭剤
を利用して優れた悪臭を除去しうる効果を有する脱臭フ
ィルターを提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明は既提案の含水酸化第二鉄粒子粉末を、特定成
分組成の粘結剤とともに連通気孔からなる特定構造の合
成樹脂の発泡体に含浸、添着してなる担持体が悪臭物質
を除去する脱臭フィルターとして優れていることを見出
し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、スジ状の超微細構造を有してい
る長軸径0.2〜1.0μmで軸比(長軸径/短軸径)3〜10
の笹の葉状を呈した含水酸化第二鉄粒子粉末を、連通気
孔からなる三次元網目構造のセル範囲(in2当りの穴の
個数)17〜23の合成樹脂の発泡体に、粘結剤として前記
含水酸化第二鉄粒子粉末100重量部に対し5〜10重量部
の澱粉及び2.5〜5重量部のラテックスを使用して担持
させてなることを特徴とする脱臭フィルターである。
〔作用〕
まず、本発明において最も重要な点はスジ状の超微細
構造を有している長軸径0.2〜1.0μmで軸比(長軸径/
短軸径)3〜10の笹の葉状を呈した含水酸化第二鉄粒子
粉末を脱臭剤として用いた場合には、比表面積が大き
く、かつ、ガスとの接触面積が大きいことに起因して大
気中の硫黄系悪臭物質を効率よく吸着するという事実で
ある。
更に本発明に使用する含水酸化第二鉄粒子粉末は笹の
葉を呈して丸味を帯びている粒子であるから、ミクロ的
にみて粒子と粒子がくっついて重なり合うことが少ない
ため、空隙率が大きく空気の透過性もよいためガスと接
触面積が大きい。このため本発明に使用する含水酸化第
二鉄粒子粉末はガス中の硫黄系悪臭物質を効率よく吸着
し、脱臭剤として極めて優れる素材である。
長軸径1.0μm以上の粒子は比表面積が小さくなり不
適当であり、長軸径0.2μm以下の粒子はあまりに微細
なため粒子間の凝集が生じて好ましくない。また軸比3
以下の粒子はスジ状の超微細構造を有している笹の葉状
を呈するという粒子の特徴が小さくなり、軸比10以上の
粒子は針状に近くなり好ましくない。
本発明に使用する含水酸化第二鉄粒子粉末は次のよう
な製造法によって容易に得られる。即ち、第一鉄塩水溶
液に第一鉄塩に対して1当量以上の炭酸アルカリを加
え、反応させてFeCO3を得、得られたFeCO3を含む水溶液
中に酸素含有ガスを通気して酸化反応することにより得
られる。
上記製造方法において、第一鉄塩水溶液としては硫酸
第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等が用いられる。第一
鉄塩水溶液に炭酸アルカリを加えFeCO3を得る場合、炭
酸アルカリに水酸化アルカリを併用して使用してもよ
い。炭酸アルカリとしては炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素アンモニウム等を単独で、又はこれらと水
酸化アルカリを併用して使用する場合は、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等が用いら
れる。また、場合により非酸化性雰囲気下で熟成しても
よい。酸化反応時の溶液のpHは7〜11である。pH7以
下、又はpH11以上である場合には笹の葉状を呈した含水
酸化第二鉄を得ることはできない。
酸化時における反応温度は30〜80℃にするのがよい。
30℃以下では笹の葉状を呈した含水酸化第二鉄粒子を得
ることができず、80℃以上である場合には粒状の黒色沈
殿が混在してくるからである。
酸化手段は、酸素含有ガス(例えば空気)を液中に通
気することにより、また当該通気ガスや機械的操作等に
より攪拌しながら行う。このようにして得られた沈澱は
通常、常法により濾別、水洗、乾燥、粉砕して微粒子の
粉末とする。この時、乾燥は150℃以下、好ましくは120
℃で5時間程度行うことが望ましい。150℃以上の温
度、又は長時間加熱乾燥すると、酸化が進み結晶成長が
起って比表面積が減少し吸着能が低下する。
なお本発明に使用する場合は必ずしも乾燥、粉砕する
必要はなく、洗浄後のスラリー状又はケーキ状で用いて
もよい。
次に、この含水酸化第二鉄粒子(以下脱臭素材とい
う)をフィルター基材に担持する方法について説明す
る。まず本発明に使用するフィルター基材は連通気孔か
らなる三次元網目構造の合成樹脂発泡体でこのうち、好
ましく適用できるのはセル範囲(in2当りの穴の個数)1
7以上23以下のものである。フィルターとしての通気抵
抗を考えると気孔径が大きい方がよいが、目付量(g/
m2)が少なくなり、その分だけガスとの接触面積が減っ
て吸着性能が悪くなる。逆に気孔径が小さいと通気抵抗
が大きくなるためフィルターとして好ましくない。この
フィルター基材に脱臭素材を担持するためには粘結剤が
必要である。粘結剤として使用できる物質としては澱
粉、CMC、PVA、ゴム乳液(ラテックス)などがあるが、
このうち、澱粉は含水酸化第二鉄の粒子間の結合に、ま
たラテックスはフィルター基材との付着力を向上させる
効果があるので、本発明においてはこれらの両者を併用
することとした。
次に本発明におけるフィルター基材への脱臭素材の担
持量及び粘結剤(澱粉、ラテックス)との配合割合につ
いて説明する。
まず脱臭素材に対する粘結剤の添加量であるが、脱出
素材100重量部に対し、澱粉は5〜10重量部の範囲とす
る。澱粉は脱臭素材である含水酸化第二鉄粒子間の結合
に効果があり、フィルターに担持した場合、フィルター
自体に硬さが発現し、振動や衝撃による担持物の剥離、
脱落が少なくなる。このように澱粉を使用すると付着力
が強まるが、必要以上に加え過ぎると逆に吸着性能が低
下するため好ましくない。またラテックスもフィルター
基材との付着力を強める効果がある。このラテックスの
添加量は脱臭素材100重量部に対し2.5〜5重量部の範囲
とする。ラテックスの添加量がこの範囲より少ない場合
はフィルター基材との付着力が弱くまた多い場合は悪臭
物質の吸着能力が低下し好ましくない。
次にフィルター基材への担持方法について説明する。
本発明に使用する脱臭素材(含水酸化第二鉄粒子)に
前記粘結剤と水を加えスラリー状としこのスラリー中に
合成樹脂発泡体を浸漬し、発泡体内部までスラリーを充
分に含浸する。その後ゴムロールで余剰のスラリーを絞
り取り発泡体の内部及び表面に所定量の脱臭素材を添着
担持させる。この場合担持量はローラでの絞り具合で任
意に選定できるが、絞り過ぎると担持量が少なくなり吸
着能力が低下する。逆に、絞りが不足すると発泡体内部
に余剰の脱臭素材が充填されたまま残ることとなり通気
抵抗の上昇を招く。従って担持量は吸着性能及び通気抵
抗の両面から脱臭フィルターの適用分野に応じて決める
べきであり、例えば通気抵抗が2mmH2O(風速1m/secとし
て)以下を目標とするならば担持量は20〜40g/の範囲
が好ましい。この担持量はスラリーを絞り取り乾燥した
後の付着重量を指す。
このようにして得られる脱臭フィルターは、適用分野
に応じ任意の大きさに切断して、そのまま悪臭除去用に
用いることができる。
〔実施例1〕 反応容器中に3.53mol/のNa2CO3水溶液20を入れ、
次いで1.0mol/のFeSO4水溶液30を添加、混合し温度
40℃においてFeCO3を得た。得られたFeCO3を含む水溶液
中に温度40℃において毎分150の空気を4.0時間通気し
て酸化反応を行い黄褐色沈澱粒子を生成させた。なお、
空気通気中の反応溶液のpHは9.6であった。
生成した黄褐色沈澱粒子を常法により、濾別、水洗、
乾燥、粉砕して黄褐色粒子粉末(a)2.61kgを得た。
得られた黄褐色粒子粉末(a)はX線回折の結果、含
水酸化第二鉄であることが確認できた。その結果を第1
図に示す。また、得られた黄褐色粒子粉末(a)は第2
図に示すその拡大電子顕微鏡写真(×150,000)の通
り、平均値で長軸径0.25μm、軸比(長軸径/短軸径)
8、比表面積106m2/gのスジ状の超微細構造を有してい
る笹の葉状を呈した含水酸化第二鉄粒子からなっている
ことが確認できた。
一方、異なった粒子形態の含水酸化第二鉄(b),
(c)を次の方法で調製した。
反応容器中に0.68mol/のFeSO4水溶液80を入れ、
次いで4.32mol/のNaOH水溶液10を添加、混合し、続
いて温度40℃において毎分130の割合で空気を通気し
ながら4時間反応を行い黄褐色沈澱粒子を生成させた。
なお、空気通気中の反応溶液のpHは5.8〜4.0であった。
生成した黄褐色沈澱粒子を常法により、濾別、水洗、
乾燥、粉砕して黄褐色粒子粉末(b)1.83kgを得た。
得られた黄褐色粒子粉末(b)はX線回折の結果、含
水酸化第二鉄であることが確認できた。その結果を第3
図に示す。また、得られた黄褐色粒子粉末(b)は第4
図に示すその拡大電子顕微鏡写真(×100,000)の通
り、平均値で長軸径0.3μm、軸比(長軸径/短軸径)1
0、比表面積95m2/gの針状含水酸化第二鉄粒子からなっ
ていることが確認できた。
更に別の方法として反応容器中に1.57mol/のFeSO4
水溶液5を入れ温度を30℃に調節した。次いで毎分20
の割合で空気を吹き込みながら4mol/のアンモニア
水溶液0.2(アンモニアの量は全Fe量に対し5.0%に該
当する。)を加え、黄褐色の粒子を含む水溶液を得た。
この時のpHは約3であった。
引き続き毎分20の割合で空気を通気しながら反応温
度を80℃に調節し、4mol/のアンモニア水溶液をpH2.5
〜4.0の範囲に保持するように加え酸化反応を5時間行
った。
生成した黄褐色沈澱粒子を常法により、濾別、水洗、
乾燥、粉砕して黄褐色粒子粉末(c)629gを得た。
得られた黄褐色粒子粉末(c)は電子顕微鏡観察の結
果、いがぐり状含水酸化第二鉄粒子からなっていること
が確認できた。また、この粒子粉末は、平均値で直径が
0.9μm、比表面積85m2/gであった。
このようにして得られた粒子形態の異なる3種類の含
水酸化第二鉄粒子粉末と比較材として活性炭粉末を用
い、これらの各100重量部に対して各々2.5wt%の澱粉溶
液(コーンスターチ)400重量部とラテックス(昭和電
工:PETALUS 300)5重量部を加え、更に20重量部の水を
加えて充分攪拌混合しスラリーを調製した。この各スラ
リーに連通気孔からなる合成樹脂発泡体{ウレタンフォ
ーム;ブリヂストン社製エバーライトスコットMR−20
(セル数17〜23)}を浸漬し、発泡体内部迄十分にスラ
リーを含浸させた後、ゴムローラで余剰スラリーを絞り
込み、60℃で乾燥して添着脱臭フィルターa′,b′,c′
及び活性炭の添着脱臭フィルターを得た。
この各フィルターを60×60の大きさに切断し各2枚を
重ね合せ、第5図の循環式吸着評価装置にセットし、次
に濃度5ppmの硫化水素含有試験ガス100の入ったテド
ラバックを該装置に取付け、つづいて流量230/minで
試験ガスを通気して循環させた。循環している試験ガス
を一定時間毎にサンプリングして、試験ガス中の硫化水
素残存濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。この
結果を第1表に示す。
第1表に示す硫化水素吸着能の値は濃度5ppmの硫化水
素含有ガスをフィルターサンプルに通気し始めて20分経
過後の残存濃度を示した。第1表より笹の葉状の含水酸
化第二鉄粒子(a)を担持したフィルターa′は針状あ
るいはいがぐり状の含水酸化第二鉄粒子(b),(c)
を担持したフィルターb′,c′より硫化水素の吸着性能
が優れることが確認できた。また活性炭を担持したフィ
ルターと比較しても硫化水素の吸着性能が優れているこ
とが判る。
〔実施例2〕 実施例1で得た笹の葉状含水酸化第二鉄粒子(a)の
100重量部に澱粉、ラテックスを第2表のように配合
し、水を加えてスラリー濃度が20〜22wt%となるスラリ
ーを調整した。これに実施例1と同じサイズのウレタン
フォムーを浸漬し、ゴムローラで余剰のスラリーを絞り
取った後、60℃で乾燥し、脱臭フィルター1〜10を得
た。
得られた各々の脱臭フィルターを60×60の大きさに切
断し、各々2枚の重量を測定した後、実施例1と同じ方
法で硫化水素の吸着性能を測定した。
フィルターの重量から担持量を求めたところ、各フィ
ルターサンプルとも1.0g〜1.2gの範囲であった。(60×
60×5tmm2枚)更にフィルターへの担持物の付着性を調
べるため、ボールタッピング法{80φの篩いの中に60×
60×5tのフィルターサンプルを置き、この上に10個の12
φアルミナボールを乗せてフタをし、振とう機でサンプ
ルボールをたたきつける(70回/30分)方法}により剥
離の割合を測定した。
これらの結果を第2表に併せて示す。
第2表のH2Sの吸着性能の値は実施例1の時と同じよ
うに濃度5ppmのH2S含有ガスをフィルターに通気し始め
て20分経過後の残存濃度を示した。
第2表より、脱臭フィルター1及び2はH2S吸着能は
よいが、剥離が大きく、脱臭フィルター5,6及び8,10に
ついていは付着性はよいが、H2Sの吸着性能が悪いこと
が判る。
〔実施例3〕 実施例1で得た笹の葉状含水酸化第二鉄粒子(a)の
100重量部に澱粉10重量部、ラテックス2.5重量部を含む
スラリーを調整し、これをウレタンフォームを含浸さ
せ、ゴムローラで絞りを加減して、第3表に示す担持量
の異なる脱臭フィルター11〜15を得た。この各フィルタ
ーを60×60の大きさに切断し、実施例1で評価した方法
と同じ要領でH2Sの吸着性能を測定した。同時に、フィ
ルターの通気抵抗を測定しこの結果を併せて第3表に示
した。
H2Sの吸着性能は実施例1の時と同様に20分経過後の
残存濃度で示した。
なお、比較例として活性炭についても同様の配合でス
ラリーを調製し、担持量を変えたフィルター(16〜18)
のH2S吸着性能及び通気抵抗を測定し、この結果を第3
表に併せて示した。
〔発明の効果〕 本発明に係る脱臭フィルターはガス中の硫黄系悪臭物
質の吸着能に優れるため、特に、硫化水素やメルカプタ
ンなどの悪臭を除去する空気浄化装置などの脱臭フィル
ターとして最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた本発明に使用する含水酸化
第二鉄粒子粉末のX線回折図であり、図中のピークはα
−FeOOHである。第2図はその粒子形態の結晶構造を示
す電子顕微鏡写真の拡大写真(×150,000)である。第
3図は実施例1で得られた含水酸化第二鉄粒子のうち本
発明の比較例として調製した針状粒子形態の含水酸化第
二鉄粒子粉末のX線回折図であり、図中のピークはα−
FeOOHである。第4図はその粒子形態の結晶構造を示す
電子顕微鏡写真の拡大写真(×100,000)である。第5
図は脱臭フィルターのH2S吸着性能を評価するために使
用した装置のフロー図である。
フロントページの続き (72)発明者 山本 恵久 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (72)発明者 原田 俊治 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号 戸田工業株式会社創造センター内 (56)参考文献 特開 平1−305957(JP,A) 特公 昭51−28590(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/04 B01J 20/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スジ状の超微細構造を有している長軸径0.
    2〜1.0μmで軸比(長軸径/短軸径)3〜10の笹の葉状
    を呈した含水酸化第二鉄粒子粉末を、連通気孔からなる
    三次元網目構造のセル範囲(in2当りの穴の個数)17〜2
    3の合成樹脂の発泡体に、粘結剤として前記含水酸化第
    二鉄粒子粉末100重量部に対し5〜10重量部の澱粉及び
    2.5〜5重量部のラテックスを使用して担持させてなる
    ことを特徴とする脱臭フィルター。
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