JP3173123B2 - 仮撚加工の糸冷却法およびその糸冷却装置 - Google Patents

仮撚加工の糸冷却法およびその糸冷却装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、仮撚加工の加撚糸条に
液体を付与し糸条を冷却させる方法に関し、さらに詳し
くは、糸条より飛散する液体を積極的に回収する仮撚加
工の糸冷却法およびその糸冷却装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、仮撚加工の糸冷却法としては、乾
熱板出口から仮撚ツイスタの入口間で大気雰囲気に加撚
糸条をさらして冷やす方法が取られていた。さらに仮撚
加工の高速化に従い、 A.加撚糸条に冷板を接触して冷却する方式 B.冷板を冷媒で積極的に冷やし冷却速度を高める方式 C.該冷板上の糸条に直接液体を付与して冷却を促進す
る方式 D.密閉した液浴中に糸道シール部を介して加撚糸条を
通過させ糸条に液体を付与して効率化を図る方式 などが知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】仮撚加工の加撚糸条に
直接冷却用液体を付与した場合、液体が糸条から飛散す
る。この糸条から飛散する液体には、糸条に付いていた
油剤、糸条から脱落したポリマ、加熱によって分解して
できたオリゴマなどの糸条の組成物が含まれている。糸
道を案内するためのガイド等の部材が設けられた仮撚加
工の糸道では、加撚部糸条がガイド等の部材に接触し
て、小量ではあるが糸条から糸条の組成物(ポリマ、オ
リゴマなど)の小片や糸条表面にある一部の油剤が脱落
する。この脱落は、糸条につけられた液体によって頻繁
に起こる。したがって、飛散した液体には以上の脱落物
を含み、糸道や仮撚加工機の各部に液体が付着し脱落物
が堆積し、かかる堆積物に糸条が接触し、糸切れや加工
糸の毛羽発生を引き起こすなどの問題があった。さら
に、冷却用液体の液浴中に加撚糸条を通過させた場合、
糸道シール部を使っても十分に液体の飛散を防止できな
い。すなわち、糸道シール部のシール性を強化すると、
糸条が擦過されて加工糸に毛羽が発生する。そのため、
糸道シール部からの液体の洩れ出しを十分に防ぐことが
できないという問題があった。また、かかる糸道シール
部から冷却用液体洩れ出しを防止するために、該シール
部の途中に吸引部を設ける方法もあるが、吸引力により
糸条が振動して、シール部と糸が擦過され、加工糸に毛
羽が発生するという問題があった。
【0004】本発明の目的は、仮撚加工の糸冷却法のう
ち、加撚部糸条に液体を付与し冷却させる方法におい
て、該液体の仮撚加工機や糸道への再付着を積極的に除
き、糸切れや加工糸毛羽のない優れた仮撚加工の糸冷却
法およびその糸冷却装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した目的
を達成するために次のような手段を採用する。
【0006】すなわち、本発明の仮撚加工の糸冷却法
は、仮撚加工の加撚糸条に液体を付与させて冷却する方
法において、ヒーターと仮撚り装置との間に密閉系の容
器があり、走行加撚糸条の入り側糸道口、液体供給口、
空気供給口、空気排出口および出側糸道口が独立して順
に配置された該容器内において、該糸条より飛散する液
を、空気流により糸道から除くことを特徴とするもの
である。
【0007】また、本発明の仮撚加工の糸冷却装置は、
仮撚加工の糸冷却装置において、ヒーターと仮撚り装置
との間に密閉系の容器があり、走行加撚糸条の入り側糸
道口、液体供給口、空気供給口、空気排出口および出側
糸道口が独立して順に配置された該容器で囲まれた糸道
に空気流を流すことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明は、仮撚加工の冷却工程において、糸切
れや加工糸の毛羽発生、さらに仮撚加工機を痛め、老朽
化を早める原因について、鋭意検討したところ、該冷却
工程での飛散する液体が仮撚加工機や糸道に付着するこ
とにより惹起されることを究明し完成されたものであ
る。
【0009】本発明において、飛散する液体を仮撚加工
機や糸道に付着させない方法として、空気流を採用す
る。すなわち、本発明は、仮撚加工の加撚部糸条に冷媒
である液体を付与し冷却を促進する場合、糸条より飛散
する液体を、空気流により糸道から除くことにより、仮
撚加工機の各部や糸道に油剤や糸条の組成物を堆積させ
ないことに成功したものである。
【0010】空気流の発生源には、流体ポンプなど強制
的に飛散する液体を排除する空気流機能のある装置が好
ましく用いられる。この装置を糸冷却装置の適当な場所
に配置し飛散する液体を空気流により適宜排出する。こ
の場合、空気流量としては、該液体を押流すことがで
き、かつ、糸が振動しない範囲の流量であればよく、好
ましくは1ノルマルリットル(Nl)/min から100
ノルマルリットル(Nl)/min の範囲の空気流量が用
いられる。
【0011】本発明において、糸条より飛散する液体を
容器にうけて空気流により除く方法によれば、該液体を
糸道から完全に除くことができる。そのためには、飛散
する部分を容器で受けてカバーするものである
【0012】かかる容器として、糸条走行方向の下流側
に空気排出口を有するものを採用するものである。すな
わち、糸条より飛散する液体は、該容器に受けることが
でき、かつこの液体を空気流で容易に排出することがで
きる。かかる密閉系容器では、糸道口以外に空気供給口
を有するものである。すなわち、かかる空気供給口から
空気排出口に向う空気流により液体を含む雰囲気を効率
よく排除することができるので、強力に該液体を排除す
ることができる。空気供給口の位置は、糸条より盛んに
液体が飛散しているところから離れた場所で、さらに液
体が容器の外に飛び出さないように上方、さらには糸走
行方向の上流側から下流側へ空気が流れるように設ける
ことが望ましい。
【0013】かかる容器としては、液体供給口ならびに
空気排出口、さらには空気供給口からなる糸冷却工程
が、一つの容器内に構成されているものが好ましく使用
される。かかる容器を使用することにより、空気流を拡
散することなく、飛散した液体を容易に集合して、排出
することができる優れた機能を達成することができる。
本発明において、空気流と併用してガイドを使用すれ
ば、糸条より飛散する液体を、より積極的に分離するこ
とができて好ましい。すなわち、糸条の走行方向を案内
する作用を持つガイドにより、糸道を曲げると、該液体
を含む空気流の慣性力とガイドによるコアンダ効果によ
り、糸条と液体が分離し易くなる。しかも、該糸道の屈
曲角度が大きいほど、分離効果が大きくなる特徴があ
る。たとえば、ガイドによって、糸道を10度未満の範
囲で屈曲されせることにより、糸条に含有される液体を
十分分離することができる。
【0014】本発明において、使用される液体として
は、冷却効果があれば別に制約はないが、たとえば、
水、水性液(水溶液、水分散液)、さらには有機溶剤な
どを使用することができる。しかし、本発明の仮撚加工
では、加撚糸条の冷却が重要であり、さらに、仮撚加工
の生産コストを下げるために、液体には水を使用するこ
とが好ましい。すなわち、液体窒素や液体ヘリウム等の
低温液体では冷却効率は高いが、コストが冷却効率以上
に高くつき、工業化には適しない。
【0015】また、本発明において、液体は糸条を冷却
するものであれば使用可能であるが、液体の成分を調整
すると、冷却用液体を通過した糸条が仮撚装置に至るま
で、該糸条の表面に液体が付着した状態や、該液体で加
熱糸条表面の油剤が脱落した状態になり仮撚効率を上げ
る効果になる。さらに、冷却用液体に仮撚の安定性と後
工程通過の安定性をコントロールできる油剤を選べば、
従来からの仮撚加工後に付与する油剤の役割を併用して
使用でき、生産コストを下げることができる。本発明の
冷却法によれば、仮撚加工速度を、好ましくは1200
m/min 以上、さらに好ましくは1500 m/min 以
上、特に好ましくは1700 m/min 以上に高速化する
ことができる。すなわち、本発明は、従来の仮撚加撚糸
条の空冷や接糸板による冷却法にくらべ、水による冷却
効果に加え、該水の空気流による蒸散効果との相乗効果
により、冷却効率が極めて高く、高速度加工に適してお
り、仮撚加工の生産性を著しく高めることができるもの
である。
【0016】本発明において、糸冷却容器内に接糸板を
内蔵すると、該容器内の糸条のバルーニングを抑え、安
定で均一な仮撚加工を実施することができ、さらには、
該容器内の容積を少なくし、液体排出のための空気流も
少なくすることができる。
【0017】本発明を図面により説明する。
【0018】図1は、本発明の仮撚加工の冷却法を実施
するための糸冷却装置の一例を示す断面図である。この
図では、液体供給口4ならびに空気供給口5、さらに接
糸板2、糸道口3やガイド8など、本発明の冷却工程を
構成する要件が、一つの容器1内に一体化された構造の
ものが示されている。この図においてガイド8′は、空
気流の下流側、すなわち、空気排出口6の付近に設けら
れている。このガイド8′により案内される糸条7の走
行方向と空気流の方向は、交叉する関係にあるのが好ま
しく、この交叉角度が直角に近いほど、液体の分離効果
に与える影響は大きいものである。ただし、上述したよ
うに、本発明においては、かかるガイド8′の糸道屈曲
角度のみで、空気流の方向が糸条走行方向と同じであっ
てもコアンダ効果を発揮し、十分な液体分離効果を惹起
するものである。
【0019】図2は、従来公知技術の接糸板2、液体供
給口4およびガイド8からなる糸冷却装置の一例を示す
断面図である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
【0021】実施例1、比較例1、比較例2 図1(実施例1)および図2(比較例1)の糸冷却装置
に、それぞれ毎分100mlの水を液体供給口から糸条に
付与し、仮撚加工を行った。
【0022】その結果、図1の糸冷却装置による仮撚加
工では、流体ポンプにより流量10Nl/minの空気流を発
生させ、糸条より飛散した液体を排出した。その結果、
該冷却装置の糸道口や空気流の入口からは、まったく液
体が漏れ出さなかった。
【0023】それにくらべ、図2の糸冷却装置による仮
撚加工では、冷却装置が開放されているため、液体が仮
撚加工機の各部に飛散し、機械を汚染した。さらに糸道
に液体が付着し、糸条からの脱落物が堆積し、糸条がこ
の堆積物にひっかかり、たるみ、切れた。
【0024】また、比較例2として、図1の糸冷却装置
の空気流を停止させて仮撚加工を行ったところ、液体が
糸道口や空気供給口から漏れ出し、仮撚加工機の糸道に
該液体が付いて糸切れが発生した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、仮撚加工の加撚糸条か
ら飛散した液体が、仮撚加工機の各部に付着し機械を汚
染し、痛めることがなく、さらに、また、液体が糸道に
ついて仮撚加工の糸切れや加工糸の毛羽発生を引き起こ
すこともなく、仮撚加工糸を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明の糸冷却法を実施する糸冷
却装置の一例を示す断面図である。
【図2】 この図は、従来技術を説明するための糸冷却
装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:容器 2:接糸板 3、3’:糸道口 4:液体供給口 4’:液体供給方向 5:空気供給口 5’:空気流の供給方向 6:空気流の排出口 6’:空気流の排出方向 7:仮撚加工中の糸条 8、8’:糸道ガイド

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮撚加工の加撚糸条に液体を付与させて
    冷却する方法において、ヒーターと仮撚り装置との間に
    密閉系の容器があり、走行加撚糸条の入り側糸道口、液
    体供給口、空気供給口、空気排出口および出側糸道口が
    独立して順に配置された該容器内において、該糸条より
    飛散する液体を、空気流により糸道から除くことを特徴
    とする仮撚加工の糸冷却法。
  2. 【請求項2】 糸条が、液体付与後、ガイドにより走行
    方向を変更されることを特徴とする請求項1に記載の仮
    撚加工の糸冷却法。
  3. 【請求項3】 液体が、水であることを特徴とする請求
    項1に記載の仮撚加工の糸冷却法。
  4. 【請求項4】 仮撚加工速度が、1200 m/min 以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の仮撚加工の糸
    冷却法。
  5. 【請求項5】 仮撚加工の糸冷却装置において、ヒータ
    ーと仮撚り装置との間に密閉系の容器があり、走行加撚
    糸条の入り側糸道口、液体供給口、空気供給口、空気排
    出口および出側糸道口が独立して順に配置された該容器
    で囲まれた糸道に空気流を流すことを特徴とする仮撚加
    工の糸冷却装置。
  6. 【請求項6】 容器が、接糸板を内蔵することを特徴と
    する請求項5に記載の仮撚加工の糸冷却装置。
  7. 【請求項7】 糸冷却装置にガイドが取り付けられてい
    ることを特徴とする請求項5に記載の仮撚加工の糸冷却
    装置。
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