JP3172751B2 - 流動層燃焼方法 - Google Patents

流動層燃焼方法

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JP3172751B2 JP16979494A JP16979494A JP3172751B2 JP 3172751 B2 JP3172751 B2 JP 3172751B2 JP 16979494 A JP16979494 A JP 16979494A JP 16979494 A JP16979494 A JP 16979494A JP 3172751 B2 JP3172751 B2 JP 3172751B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、都市ごみや産業廃棄物
等のごみを流動層により流動燃焼させるようにした流動
層燃焼方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市ごみや産業廃棄物等のごみ
の焼却には、従前からストーカ式炉と流動層炉とが広く
利用されている。これらの炉には夫々の得失があり、優
劣の比較がよく行われている。
【0003】例えば、流動層炉は、ストーカ炉に比較し
て次の点で優れている。 廃プラスチック又はプラスチックを多量に含むごみ
はストーカ炉では焚けないが、流動層炉では問題なく焚
ける。何故なら、廃プラスチックは昇温すると溶解する
為、ストーカ炉では溶融したプラスチックが火格子の空
気孔から下方へ漏れ、下部ホッパ内で着火することがあ
る。従って、プラスチックの含有量の多いごみは、スト
ーカ炉には不向きで、プラスチックの含有量が約20%
以下に制限される。又、プラスチックを焼却すると、揮
発成分が多くて灰分が少なくなり、火格子が炉内に露出
して灰による保護ができない。然も、高カロリーである
ので、火格子の焼損がある。これに対して、流動層炉で
はその心配はない。 汚泥の専燃又は高カロリーごみとの混燃について
は、ストーカ炉で汚泥を焼却している例はあるが、この
場合、先ず専用の乾燥機で汚泥を水分が50%以下にな
るように乾燥させ、これをストーカの乾燥領域に供給し
て乾燥させた後、燃やすようにしている。これはストー
カが表面乾燥であるので、乾燥効率が低い為である。こ
れに対して、流動層炉は、高温の砂による蓄熱作用と流
動による立体的燃焼による為、乾燥効率が極めて高く、
水分が65%の汚泥でも直接投入して燃焼させて居り、
高カロリーごみとの混焼や油の助燃により、更に高水分
のものでも燃やすことができる。 流動層炉は、ストーカ炉のように可動部分が炉内に
なく、構造がシンプルで且つ火格子のような消耗部分が
ない。 流動層炉はストーカ炉に比し、灰の燃灼減量が少な
く、殆ど零である。 流動層炉は、高温の砂を炉内に貯留しているので、
炉の始動や停止が短時間で行え、操作が簡単且つ容易で
ある。これに対して、ストーカ炉の場合には埋火作業が
必要で、始動のときには油による暖炉操作が必要とな
り、操作が煩雑である。 ストーカ燃焼は、平面燃焼のため、燃焼率は180
〜230kg/m2 hである。これに対して、流動層燃
焼は、立体燃焼のため、燃焼率は450〜500kg/
2 hであり、従って火床面積はストーカに比し約1/
2となる。 ストーカ炉の場合、溶融したアルミニウムが火格子
下に漏れ、冷却して固化し、問題を起こすことがある
が、流動層炉の場合は揮散してしまうので、このような
問題はない。
【0004】このように、流動層炉はストーカ炉に比較
して数多くの優れた利点がある。然し乍ら、流動層炉に
も、その一方で、次のような問題点がある。 流動層炉は砂を流動させる為、押し込みファンの静
風圧が大きく、所要動力が大きくなる。 流動層は燃焼が激しく、短時間で完了するので、瞬
時燃焼傾向があり、図4のグラフに示すようにCOの発
生が突発的で、その発生量がしばしば2000ppmを
振り切ることがあり、且つ変動も多い。その為、ダイオ
キシンの発生が多く、ごみの衛生処理上、最大の問題点
とされている。これを防止する為、ストーカ炉のように
大きな廃棄物をそのまま供給することができず、ごみ破
砕機又は破砕機能付きフィーダーでごみを連続的且つ定
量供給できるように工夫しておく必要がある。次に、急
激な燃焼を避ける為の緩慢燃焼方法の研究が必要であ
る。ストーカ焚の場合は、ストーカ上に常に約2時間分
のごみが乗って居り、空気を供給すると燃え、空気量を
控えると燃焼量が少なくなる。即ち、空気の送入量によ
り容易にごみの燃焼量を制御することができる。これに
対して、流動層では、ごみが投入されると約8秒後に燃
焼のピークができる。従って、抑制燃焼と同時にきめ細
かい連続定量供給が必要となる。 流動層では燃焼が高速で進行する為、ごみを投入す
ると、一時的に空気不足の状態となり、流動層内でガス
化燃焼が起こり、上部空間のフリーボードで二次空気に
より燃える。従って、流動層内の温度よりもフリーボー
ドの温度が約150℃高いのが普通である。又、フリー
ボード内に強力な攪拌を行う為の二次空気ノズルが必要
である。更に、ごみの投入を感知して一次空気(流動用
空気)を抑え、二次空気を増すフィードフォワード制御
が必要である。 燃焼の性格上、フライアッシュが多く、ストーカ炉
では全灰量に対して約15%になるのに対し、流動層炉
では約60%以上となる。このことは、集塵機等の排ガ
ス処理装置の負荷が増加し、又、法律上特別管理廃棄物
に指定されているので、灰固化、薬剤処理、酸抽出、溶
融の何れかの方法で重金属対策を行わなければならない
が、量が多い分不利である。 流動層炉では、砂と不燃物を炉内から引き抜き、篩
にかけて不燃物を分離し、砂を炉に返送する装置が必要
となる。これに対して、ストーカ炉では、その必要はな
い。
【0005】以上述べた流動層炉の問題の中でも、流動
層炉の最大の課題は、ダイオキシンの抑制である。その
手段としては、例えば下記の〜に示すような手段が
利用されている。 ごみの連続定量供給 一般には、ごみの供給は二軸〜四軸のスクリューコンベ
アにより行われるが、最近では、スクリュー出口に更に
回転分散機を設けて固まりの落下を防止している。又、
プッシャーによる供給では、ごみを一つのプッシャーで
押すのではなく、平面的にプッシャーを分割し、異相的
に順次駆動して、ごみのドカ落ちを防止し、更にプッシ
ャー落し口に回転式掻き落とし装置を設けている。別の
プッシャー方式では、プッシャー落し口にドラム形回転
ローラと破砕用可動ガイドを設け、ごみを破砕しなが
ら、連続定量供給を行う方法がある。 ごみ供給コントローラー 破砕ごみがシュートを滑降して炉に供給されるとき、こ
れをマイクロ波又は光電管で感知し、流動用空気を減量
して二次空気を増加し、更にフィーダーの速度を下げる
フィードフォワードコントローラーを設けている。 ごみの緩慢燃焼 一般に、流動層への空気供給方法には散気板式と散気管
式とがある。図5は散気板式を示し、傾斜炉底22に空
気ノズル22aを設けている。この方式の緩慢燃焼方法
としては、先ずごみを供給する場所は流動用空気ノズル
を設けず、移動層F′とし、高温の砂の中にごみを混合
して瞬時燃焼を避けると共にごみを蒸し焼き状態とし、
ガス化により減量する。次にごみが傾斜面を移動して流
動層F″に入ると、流動用空気Aに接触して激しく燃焼
するようにしている。図6(A)〜(D)は散気管式を
示し、従来のように強い流動は行わず、全体として流動
用空気量Aを減らし、複数本の散気管23のうち一本の
散気管23のみから流動用空気Aを強く噴出させ、この
強い散気管23を順番に位置を変えてサイクル的に散気
するようにしている。図7(A)〜(C)は同じく散気
管式を示し、各散気管23から噴出される流動用空気A
に強弱をつけ、これを交互に変えるようにしている。
尚、図5乃至図7に於いて、24は炉本体、25はごみ
投入口、26は風箱、27は不燃物の排出口、28は排
ガス出口である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの抑
制燃焼方法は、何れも既存の流動燃焼を改善したもので
あり、ある程度の抑制燃焼の効果はある。ところが、図
5乃至図7に示す従来の燃焼方法では、ごみの性状や燃
焼状態が大きく変わった場合に、うまく対処仕切れない
のが実情である。何故なら、従来の燃焼方法は、散気板
から噴出される流動用空気や各散気管から噴出される流
動用空気の量が予め定められている為、制御範囲が比較
的狭くなっているからである。その為、ごみの性状や燃
焼状態が大きく変わった場合に、燃焼用空気不足による
CO及びダイオキシンの大量発生を招く虞れがあった。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、ごみの性状に応じてごみを安定且つ良好に燃焼させ
ることができるようにした流動層燃焼方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の流動層燃焼方法は、散気領域Zから流動媒
体層内に噴出させた流動用空気Aにより該領域Z上に流
動層Fを形成し、この流動層Fによりごみを流動燃焼さ
せるようにした流動層燃焼方法に於いて、散気領域Z
を、ごみの投入口11の直下位から不燃物の排出口12
へと並列する複数の散気領域部分Z 1 ,Z 2 ,…に区画
して、各散気領域部分Z 1 ,Z 2 ,…から噴出させる流
動用空気Aに流動層Fで発生した排ガスGを混合させる
と共に、流動用空気Aに対する排ガスGの混合比が投入
口11に近ずくほど大きくなるように、排ガスGの混合
量をごみの性状及び燃焼状況により増減制御するように
したことを発明の基本構成とするものである。
【0009】
【0010】
【作用】本発明の燃焼方法は、散気領域から流動層へ噴
出される流動用空気に排ガスを混合し、その混合比をご
みの性状や燃焼状態に応じて変えるようにしている為、
燃え易いごみであっても、その乾燥,熱分解,燃焼が緩
慢に行なわれることになる。従って、ごみ投入により一
時的に燃焼用空気が不足するようなことがことがなく、
CO,ダイオキシンの発生が効果的に抑制される。特
に、ごみが投入される流動層部分には排ガスの混合比率
を大きくした流動用空気を供給し、その他の流動層部分
には不燃物の排出口へ行くに従って排ガスの混合比率を
順次小さくした流動用空気を供給するようにしている
為、ごみの乾燥,熱分解,燃焼がより安定且つ良好に行
なわれ、COやダイオキシンの発生をより一層効果的に
抑制することができる。
【0011】そして、本発明の燃焼方法は、全体の流動
用空気量を変化させずにO2 量を変化させ、且つ排ガス
の混合比も0〜100%の範囲で変化させることができ
る為、制御範囲を広くできると共に、制御も細かくする
ことができる。従って、従来の燃焼方法に比較して遙か
に柔軟性があり、広範囲のごみ質に対応することができ
ると共に、燃焼を緻密にコントロールすることができ、
ごみの性状に関係なくCOやダイオキンシンの発生を効
果的に抑制することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の方法を実施するごみ処理シ
ステムの概略系統図であり、1は都市ごみや廃棄物等の
ごみを燃焼させる流動層炉、2は流動層炉1内で発生し
た高温の排ガスGから流動用空気Aを予熱する空気予熱
器、3は流動用空気Aの押し込み通風機、4は二次空気
用通風機、5は排ガスGの温度を低減する水噴射減温
塔、6は排ガスG中の煤塵等を捕集する集塵装置(例え
ば電気集塵機、バグフィルター等)、7は誘引通風機、
8は煙突、9は排ガス再循環用通風機である。
【0013】前記流動層炉1は、図2に示す如く、炉本
体10内に散気領域Zを形成すると共に、該散気領域Z
をごみの投入口11の直下位から不燃物の排出口12へ
と並列する複数の散気領域部分Z1,2,…に区画し、各
散気領域部分Z1,2,…へ空気供給機構13及び排ガス
供給機構14により流動用空気A及び排ガスGを夫々供
給し、これらを各散気領域部分Z1,2,…から珪砂等の
流動媒体層内へ噴出させることによって、散気領域Z上
に流動層Fを形成せしめるように構成されている。
【0014】前記散気領域Zは、炉本体10内に、空気
ノズル15aを備えた散気板15を設けると共に、該散
気板15の下方に複数の風箱16a,16b,…を設け
ることによって形成されている。即ち、散気板15は、
図2に示す如く、炉本体10内に、ごみの投入口11の
直下位から不燃物の排出口12へと下り傾斜状になるよ
うに配置されて居り、該散気板15上には排出口12側
へ向けて流動用空気Aと排ガスGの混合流体を噴出する
多数の空気ノズル15aが設けられている。又、各風箱
16a,16b,…は、散気板15の下方に、該散気板
15の傾斜方向に並列するように配置されて居り、各風
箱16a,16b,…からこれに対応する空気ノズル1
5aへ流動用空気Aと排ガスGの混合流体が供給される
ようになっている。本実施例では、散気板15の下方に
四つの風箱16a,16b,16c,16dを配置し、
散気領域Zを四つの散気領域部分Z1,2,3,4 に区
画している。
【0015】前記空気供給機構13は、図2に示す如
く、押し込み通風機3に接続した空気供給管17に、各
風箱16a,16b,16c,16dに導いた空気管1
7a,17b,17c,17dを分岐接続すると共に、
各空気管17a,17b,17c,17dにダンパ18
を介装して成り、各風箱16a,16b,16c,16
dへ供給される流動用空気Aの量が、投入口11へ近づ
く程、少なくなるように制御されている。
【0016】前記排ガス供給機構14は、図2に示す如
く、排ガス再循環用通風機9に接続した排ガス供給管1
9に、各風箱16a,16b,16cに導いたガス管1
9a,19b,19cを分岐接続すると共に、各ガス管
19a,19b,19cにダンパ20を介装して成り、
各風箱16a,16b,16cへ供給される排ガスGの
量が、投入口11へ近づく程、多くなるように制御され
ている。従って、各散気領域部分Z1,2,…から噴出さ
れる流動用空気Aに対する排ガスGの混合比は、投入口
11に近づく程、大きくなるようになっている。
【0017】ところで、流動用空気Aの中には21%の
2 が含まれて居り、又、排ガスG中には約10〜12
%のO2 が含まれている。今、仮に排ガスG中のO2
11%とすると、これを流動用空気Aに混合することに
より流動用空気AのO2 を11%から21%の間で自由
に選択することができる。本件発明者の実験・研究によ
り判明したところ、ごみの燃焼用空気中のO2 が17%
以下になると、極端に燃焼が悪化し、連続燃焼維持が不
可能になる。
【0018】そこで、本実施例に於いては、投入口11
に最も近い風箱16aに対応する流動層部分F1 (第1
ゾーン)は、ごみの投入位置であり、燃焼を控えたい部
分であるので、O2 量を16%とする。この場合、砂の
温度は高温に保たれている為にガス化燃焼が起こり、且
つ流動状態を維持している為にごみは攪拌されながら排
出口12側へ流動して行く。又、投入口11から二つ目
の風箱16bに対応する流動層部分F2 (第2ゾーン)
は、緩慢燃焼を考慮してO2 量を18%としている。更
に、投入口11から三つ目の風箱16cに対応する流動
層部分F3 (第3ゾーン)は、準緩慢燃焼を考慮してO
2 量を20%としている。そして、排出口12に最も近
い風箱16dに対応する流動層部分F4 (第4ゾーン)
は、難燃物の仕上げゾーンとしてO2 量を21%とし、
強燃焼を行って燃焼を完結する。この場合の流動用空気
Aと排ガスGの混合比率は、第1ゾーンF1 では流動用
空気A50%、排ガスG50%、第2ゾーンF2 では流
動用空気A70%、排ガスG30%、第3ゾーンF3
は流動用空気A89.5%、排ガスG10.5%、第4
ゾーンF4 では流動用空気A100%、排ガスG0%と
なる。又、全体の流動用空気A量は約77%、排ガスG
量は約23%となる。
【0019】以上のように構成された流動層炉1にあっ
ては、投入口11から炉本体10内の流動層Fに投入さ
れたごみは、流動媒体と流動用空気A及び排ガスGから
成る混合流体により攪拌されて乾燥,燃焼され、その燃
焼物及び不燃物は不燃物の排出口12へと排出される。
【0020】このとき、ごみが投入される第1ゾーンF
1 では、排ガスGの量が多く、O2量が少なくなってい
るから、投入口11から投入されたごみが燃焼容易なも
のである場合にも、急激に乾燥,熱分解,燃焼されるこ
とがなく、一部ガス化燃焼が起こり、ごみは第2ゾーン
2 へ流動して行く。従って、熱分解ガスの多量発生が
なく、燃焼用空気が不足するような事態が回避される。
その結果、COやダイオキンシンの発生が効果的に抑制
されることになる。
【0021】又、第2ゾーンF2 及び第3ゾーンF3
は、排ガスGの量が順次少なくなり、O2 量が第1ゾー
ンF1 よりも多くなっているから、ごみが燃焼容易なも
のである場合にも、急激に乾燥,熱分解,燃焼されるこ
とがなく、これらが極めて緩慢に行なわれることにな
る。従って、燃焼用空気が不足するようなことがなく、
COやダイオキンシンの発生が効果的に抑制されること
になる。
【0022】そして、第4ゾーンF4 では、排ガスGが
供給されず、流動用空気Aのみが供給されている為、強
燃焼となる。従って、ごみが難燃性であっても、これが
充分に乾燥,燃焼されることになり、排出口12に到達
する時点では確実に完全燃焼されることになる。
【0023】上記実施例に示した流動用空気A量、排ガ
スG量及びO2 量の数値は、一例を示したものであり、
ごみの性状や燃焼状態等により自由に制御することがで
きる。本発明の燃焼方法では、全体の流動用空気Aの量
を変化させずにO2 の量を変化させ、且つ排ガスGの混
合比も0〜100%の範囲で変化させることができる
為、制御範囲を広くできると共に、制御も細かくするこ
とができる。従って、従来の燃焼方法に比較して遙かに
柔軟性があり、広範囲のごみ質に対応することができる
と共に、燃焼を緻密にコントロールすることができ、ご
みの性状や燃焼状態に関係なくCOやダイオキンシンの
発生を効果的に抑制することができる。
【0024】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲に於いて
適宜に改良・変更することができる。即ち、上記実施例
では、散気板15の下方に風箱16a…を四つ配置して
散気領域Zを四つに区画したが、風箱16a…の数は、
散気板15の面積や燃焼条件等に応じて任意に設定して
おくことができる。例えば散気板15の下方に風箱16
a…を三つ又は五つ以上配置するようにしても良い。
【0025】図3は本発明の方法を散気管式の流動層炉
1に実施した場合を示し、炉本体10内に、複数本の散
気管21a,21b,21c,22dを並列配置して散
気領域Zを形成し、該散気領域Zを、各散気管21a,
21b,21c,22dから噴出される流動用空気Aに
対する排ガスGの混合比を変えることによって、複数の
散気領域部分に区画したものである。即ち、この実施例
では、各散気管21a,21b,21c,22dから噴
出される流動用空気Aに対する排ガスGの混合比が、投
入口11に近づく程、大きくなるように、排ガスGの混
合量を制御するようにしている。尚、図3に於いて、1
3は空気供給機構、14は排ガス供給機構である。この
散気管式の流動層炉1も、上記実施例と同様の作用効果
を奏することができる。
【0026】尚、本実施例では、図示していないが、流
動層炉の排ガス排出経路に排ガスG中のCO量及びNO
x量を夫々検出する検出器を配置し、排ガス中のCO量
及びNOx量が共に最低の値になるように、コントロー
ラーにより空気供給機構及び排ガス供給機構を夫々制御
し、流動用空気Aと排ガスGの混合比率を自動的に増減
制御するようにしても良い。
【0027】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、散気領域から流動層に供給される流動用空気に排
ガスを混合し、その混合比をごみの性状や燃焼状態に応
じて変えるようにしている。即ち、流動用空気の全体量
を変化させずにO2 量を変化させている為、ごみの性状
に応じてごみを安定且つ良好に燃焼させることができ、
COやダイオキシンの発生を抑制することができる。
又、排ガスの混合比を0〜100%の範囲で変化させる
ことができる為、制御範囲を広くできると共に、制御も
細かくすることができる。その結果、多種,多様なごみ
にも適切に対応することができる。更に、散気領域を複
数の散気領域部分に区画し、各散気領域部分から噴出さ
せる流動用空気に対する排ガスの混合比を変えるように
した場合には、燃焼を緻密にコントロールすることがで
き、上記効果をより確実に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するごみ処理システムの概
略系統図である。
【図2】ごみ処理システムの流動層炉の要部を示す概略
断面図である。
【図3】流動層炉の他の実施例を示す概略断面図であ
る。
【図4】従来の流動層炉に於けるCOの発生量を示した
グラフである。
【図5】散気板を用いた従来の流動層炉の概略断面図で
ある。
【図6】散気管を用いた従来の流動層炉の燃焼方法を示
す概略説明図である。
【図7】同じく散気管を用いた従来の流動層炉の燃焼方
法を示す概略説明図である。
【符号の説明】
Aは流動用空気、Fは流動層、Gは排ガス、Zは散気領
域、Z1,2,3,4は散気領域部分、11はごみの投
入口、12は不燃物の排出口。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABN (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/30 F23G 5/50 F23C 10/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 散気領域(Z)から流動媒体層内に噴出
    させた流動用空気(A)により該領域(Z)上に流動層
    (F)を形成し、この流動層(F)によりごみを流動燃
    焼させるようにした流動層燃焼方法に於いて、散気領域
    (Z)を、ごみの投入口(11)の直下位から不燃物の
    排出口(12)へと並列する複数の散気領域部分
    (Z 1 ),(Z 2 ),…に区画して、各散気領域部分
    (Z 1 ),(Z 2 ),…から噴出させる流動用空気
    (A)に流動層(F)で発生した排ガス(G)を混合さ
    せると共に、流動用空気(A)に対する排ガス(G)の
    混合比が投入口(11)に近ずくほど大きくなるよう
    に、排ガス(G)の混合量をごみの性状及び燃焼状況に
    より増減制御するようにしたことを特徴とする流動層燃
    焼方法。
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Cited By (1)

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