JP3172339B2 - 浴室換気乾燥機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室の天井に取付けら
れて、浴室の換気や乾燥、さらには、浴室内に吊るされ
た衣類の乾燥にも用いられる浴室換気乾燥機に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３及び図４に、従来の浴室換気乾燥機
を示す。図３は、従来の浴室換気乾燥機がユニットバス
の天井に取付けられている状態を示す図である。図４
は、図３の浴室換気乾燥機に換気乾燥ユニットを取付け
ている状態を示す図である。

【０００３】図３に示されているように、この浴室換気
乾燥機３５は、ユニットバス３１の天井４１の上部に取
付けられている。浴室換気乾燥機３５は、下面が開放さ
れた箱型のケーシング３６を有する。このケーシング３
６内には、ファン３７や熱交換器換気３９が組込まれて
いる。ファン３７のみを動かして浴室内の湿った空気を
排気したり、温水を熱交換器３９に通して乾燥温風を浴
室内に送り込んだりすることができる。ところで、この
浴室換気乾燥機３５のケーシング３６に換気用ダクト２
１を接続する際には、浴室換気乾燥機の横の浴室天井４
１に設けられている作業口４３を開け、ここから作業員
が手や頭を天井裏に突込んで作業をする。

【０００４】図３の浴室換気乾燥機３５のファン３７、
熱交換器３９等は、ケーシング３６に対して取外すこと
のできる換気乾燥ユニットとして構成されている。図４
は、この換気乾燥ユニット１９を、ケーシング１に下か
ら取付けようとしている状態を示す。ケーシング１の下
面７は開放されており（フタを取付けることはでき
る）、ケーシング１の内部にはフック９等の換気乾燥ユ
ニット１９を吊り下げる手段が設けられている。フック
９に換気乾燥ユニット１９を吊り下げ、さらに配線や配
管を接続した後に、浴室換気乾燥機３５を運転すること
ができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の浴室
換気乾燥機においては、浴室換気乾燥機の取付部以外
に、前述の作業口を浴室の天井に開ける必要があった。
そのため、浴室天井にそのような開口を予め作っておく
必要があった。あるいは、そのような開口の無い在来浴
室に浴室換気乾燥機を取付ける際には、天井の開口工事
を２ケ所も行う必要があった。この開口工事は、湿気の
遮断や作業口のフタの見栄えが悪いといった点で問題が
あり、浴室換気乾燥機の設置そのものをあきらめるよう
な場合もあった。

【０００６】本発明は、浴室換気乾燥機設置部分以外に
作業口を設けることなく設置（メンテ）できる浴室換気
乾燥機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の浴室換気乾燥機は、浴室の天井に取付けら
れ、下面が開放されているケーシングと、このケーシン
グ内にケーシング下面側から収納されている、ファン等
を含む換気乾燥ユニットと、を具備し；ケーシングの側
面及び／又は上面には、換気用ダクト等の接続口が設け
られており、ケーシングの側面及び／又は上面には、開
放可能な作業口が設けられており、この作業口にはケー
シング下面から取付け・取外し可能なフタが設けられて
おり、換気用ダクト等を接続する際に、作業口から作業
員が手や頭を浴室の天井裏に出して作業することが可能
であることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明の浴室換気乾燥機を浴室の天井に設置す
る際には、まず、天井にケーシングを取付ける。つぎ
に、このケーシングの作業口のフタを外し、作業員が手
や頭を天井の上に出して、ケーシングの接続口に換気用
ダクトを取付け、配管・配線等をケーシング内に通す。
その後、作業口にフタをし、換気乾燥ユニットをケーシ
ングの下からケーシング内に収納する。

【０００９】本発明の換気乾燥ユニットは、別に換気と
乾燥の両方を行うユニットである必要はない。それらの
どちらかを行うものであってよい。また、その他の機能
（例えば浴室内空調）を備えているものであってもよ
い。ケーシングに接続されたり、ケーシングを通るもの
としては、上述の換気用ダクトの他、例えば温水配管、
冷媒配管、電線等があってもよい。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例の図面を参照しつつ
説明する。図１は、本発明の一実施例に係る浴室換気乾
燥機のケーシングを示す斜視図である。この浴室換気乾
燥機のケーシング１は、下面７が開放されている箱状の
形をしている。ケーシング１の側面には、換気用ダクト
２１の接続される円形の接続口３が設けられている。こ
のケーシングの側面には、接続口３のある部分の横に、
作業口５が開けられている。換気用ダクト２１を接続口
３に取付ける際には、図に示されているように、手や頭
を作業口５から天井裏に入れ、ダクト２１を持って接続
口３に、目視しながら接続する。両者の接続は、接着テ
ープを巻く等の方法による。

【００１１】浴室換気乾燥機ケーシング１へは、換気用
ダクト２１の他に、温水配管や電線も通す。温水配管
は、行・戻りの水管と制御用信号線を一組にしたもの
（ＣＤ管）等を使用してもよい。図中８は、この温水配
管を通す穴である。

【００１２】図２は、図１の浴室換気乾燥機のケーシン
グに、下方から換気乾燥ユニットを組み込む状態を示す
斜視図である。ケーシング１の作業口部には、フタ１１
が、ケーシング１の内側から取付けられている。この状
態で、換気乾燥ユニット１９を、下からケーシング１内
部に入れて、フック９に換気乾燥ユニット１９を吊り下
げる。さらに、温水配管２３や配線を換気乾燥ユニット
に接続した後、通気性のフタ（図示されず）をケーシン
グ１の開放下面７に取付け、浴室換気乾燥機の取付けが
完了する。なお、温水配管２３とそれを通す穴８との間
には、ブッシング材等を介在させてシールしてもよい。

【００１３】図１、２には示されていないが、浴室換気
乾燥機ケーシング１の上面にも作業口を設け、作業員が
そこから頭を天井裏に出して、換気用ダクトや配管を見
ながら、それらの接続作業を行うこともできる。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の浴室換気乾燥機は、取付け工事やメンテ用の作業口
を、浴室換気乾燥機取付部とは別に天井に開けることな
く設置できる。そのため、設置工事の手間が削減でき
る。また、天井の開口可能部の少ない在来浴室にも問題
なく設置することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る浴室換気乾燥機のケー
シングを示す斜視図である。

【図２】図１の浴室換気乾燥機ケーシングに、下方から
換気乾燥ユニットを組み込む状態を示す斜視図である。

【図３】従来の浴室換気乾燥機がユニットバスに取付け
られている状態を示す図である。

【図４】図３の浴室換気乾燥機に換気乾燥ユニットを取
付けている状態を示す図である。

【符号の説明】 １ ケーシング ３ 接続口 ５ 作業口 ７ 開放下面 ８ 温水配管穴 ９ フック １１ フタ １９ 換気乾燥ユ
ニット ２１ 換気ダクト ２３ 温水配管 ３１ ユニットバス ３３ 浴槽 ３５ 浴室換気乾燥機 ３６ ケーシング ３７ ファン ３９ 熱交換器 ４１ 浴室天井 ４３ 作業口

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室の天井に取付けられ、下面が開放さ
   れているケーシングと、 このケーシング内にケーシング下面側から収納されてい
   る、ファン等を含む換気乾燥ユニットと、を具備し；ケ
   ーシングの側面及び／又は上面には、換気用ダクト等の
   接続口が設けられており、 ケーシングの側面及び／又は上面には、開放可能な作業
   口が設けられており、 この作業口にはケーシング下面から取付け・取外し可能
   なフタが設けられており、 換気用ダクト等を接続する際に、作業口から作業員が手
   や頭を浴室の天井裏に出して作業することが可能である
   ことを特徴とする浴室換気乾燥機。