JP3171480U - 真空断熱材 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、真空断熱材において、包装材の一部が破れると真空状態が破壊され断熱材全体の断熱性能が大きく低下してしまうという問題があった。また、真空断熱材を建材等に使用する場合、壁から入射した音波を反射してしまい吸音性が劣るという問題があった。さらには、クッション性が劣るという問題があった。
かくして、本考案によれば「真空断熱材であって、芯材と、該芯材を収納する包装材と、該包装材の少なくとも一部を被覆しかつ厚さが0.5mm以上の繊維シートとを備えてなることを特徴とする真空断熱材。」が提供される。
その際、前記繊維シートの厚さが0.5〜50mmの範囲内であることが好ましい。また、前記繊維シートが不織布であることが好ましい。また、前記繊維シートがポリエステル繊維を含むことが好ましい。また、前記繊維シートを構成する繊維の単繊維繊度が3dtex以下であることが好ましい。また、前記繊維シートが袋状であることが好ましい。また、前記繊維シートが多層構造を有し、かつ不織布および/またはフィルムを含むことが好ましい。また、前記繊維シートの表面を面ファスナーの片面として用いて対象物に固定できることが好ましい。
本考案の真空断熱材において、芯材としては、ガラス繊維やポリエステル繊維等からなる繊維状芯材(不織布、織物、編物、三次元繊維構造体など)、シリカ等の粉末からなる芯材、ウレタン発泡材からなる芯材等が例示される。また、包装材としては、気体難透過性素材に、樹脂フィルムにアルミニウム等の金属箔をラミネートしたラミネートフィルムや金属を蒸着したフィルムを用いた多層フィルムなどが例示される。
前記包装材の内部には、前記芯材が収納されており、かつ真空化されている。その際、前記芯材の中には、発生ガスを吸収するゲッター剤を含ませることができる。また、包装材の内部を真空化する方法としては常法の方法でよい。
前記包装材の少なくとも一部を前記繊維シートで被覆することにより、断熱性だけでなくクッション性および吸音性も向上する。さらには、取り扱い時に包装材表面に傷が発生しにくくなり、包装材内部の真空度を低下させるピンホールの発生を抑制することが可能となる。前記包装材にこの繊維シートが被覆していない場合は、本考案の主目的である断熱性だけでなくクッション性や吸音性にも優れた断熱材が得られないおそれがあり好ましくない。また、前記繊維シートの厚さが、0.5mm未満であると吸音性の点でも不十分なものとなるおそれがあり、また外部衝撃に対して弱くなるおそれがあり好ましくない。
また、前記繊維シートを構成する繊維の単繊維繊度は、真空断熱材の吸音性や耐衝撃性を向上させる上で小さいほど好ましく、3dtex以下(特に好ましくは0.0001〜3dtex)であることが好ましい。
また、包装材の片面に繊維シートを積層し、包装材の他方の面に、壁等に接着させるための接着シート層を設ける事も可能である。
さらには、前記繊維シートの表面を面ファスナーの片面(雌材または雄材)として用いて、対象物には面ファスナーの片面(雄材または雌材)を配置することで、容易に固定および取り外すことができるため、マットレスや枕等に利用でき好ましい。
まず、図1の真空断熱材1は、ガスバリア性を有する包装材3内に芯材2を真空状態で封入したものであり、この包装材3の周囲を袋状に繊維シート4で被覆したものである。この場合の真空断熱材は、包装材3の周囲全体を繊維シート4で被覆してなるものであり、木材、合板等の間に入れた家屋断熱材や、金属、プラスチック樹脂シート間に入れた電気ポット、保冷箱等のような態様で用いることができる。なお、包装材3と繊維シート4との間には、図示しない接着剤を用いて接着してもよい。
また、図2の真空断熱材は、ガスバリア性を有する包装材6内に芯材5を真空状態で封入したものであり、この真空断熱材の上面側を繊維シート7で被覆したものである。この場合の真空断熱材は、包装材6の上面側のみを繊維シート7で被覆してなるものであり、図1と同様な形体、またはマットレス、枕等の中間層等に入れるような態様で用いることができる。なお、包装材6と繊維シート7との間には、図示しない接着剤を用いて接着してもよい。
さらに、図3の真空断熱材は、ガスバリア性を有する包装材9内に芯材8を真空状態で封入したものであり、この真空断熱材の上面側および側面側を繊維シート9で被覆したものである。この場合の真空断熱材は、包装材9の上面側および側面側を繊維シート10で被覆してなるものであり、図2の真空断熱材と同様な態様で用いることができる。なお、包装材9と繊維シート10との間には、図示しない接着剤を用いて接着してもよい。
さらに、図4の真空断熱材は、ガスバリア性を有する包装材12内に芯材11を真空状態で封入したものであり、この真空断熱材の上面側に繊維シート13で被覆するとともに、真空断熱材の下面側に接着層14を設けたものである。この場合の真空断熱材は、接着層14を介して、壁などに容易に貼付することができる。なお、包装材12と繊維シート13との間には、図示しない接着剤を用いて接着してもよい。
本考案の真空断熱材は、冷蔵庫、電気ポット、自動販売機、保冷箱、保冷車、および家屋などの断熱材や、さらには、布団、マットレス、枕、クッション等の寝具・雑貨として好適に用いることができる。
(1)断熱性(熱伝導率)
断熱性の評価は、「AutoλHC−074」(英弘精機(株)製)を用いて、平均温度20℃の熱伝導率を測定した。なお、測定は真空引き工程から1日経過後に測定した。
(2)吸音特性(吸音率)
吸音率を、JIS−A1405による垂直入射吸音率であって、Bruel&Kjar社製マルチチャンネル分析システム3550型(ソフトウェア:BZ5087型2チャンネル分析ソフトウェア)による2マイクロフォン法で測定した。
(3)繊維シートの厚さ(cm)
JIS K6400により測定した。
(4)ピンホール性(真空断熱材にピンホールが発生すると、真空度が大きく低下する)
100mmのステンレス釘を手で基材を突き刺し、1日経過後の厚み変化で評価する。
真空断熱材の厚みが元厚みの20%以上アップした場合をピンホール発生ありとする。
真空断熱材の厚みが元厚みの20%未満アップした場合をピンホール発生無しとする。
目付が2,000g/m2のガラス繊維不織布(ガラス繊維の直径が約0.1〜1.3μm)をタテ×ヨコが300mm×300mmに切り出してこれを芯材とし、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アルミ箔、高密度ポリエチレン樹脂からなる4層構造からなるガスバリアフィルム(目付110g/m2、厚み0.1mm)製の袋状の包装材(タテ×ヨコ=400×400mm)に挿入し、その後、真空引き装置にて、内圧が0.008Torr(1.1Pa)となるよう真空引きを行い熱伝導率を測定した。芯材を内部に含む包装材の厚さは12mmであり、そのサンプルの熱伝導率は0.0031W/mkであった。
一方、ポリエステル芯鞘型バインダー繊維2.2dtexとポリエステル丸断面繊維2.2dtex繊維とを重量比で50/50%で混綿し、カード工程、ストルート工程、熱処理工程を経て目付180g/m2の不織布を作成し、次に通気抵抗の高い薄手不織布20g/m2を貼り合せた繊維シートを準備した。この繊維シートの厚さは20mmであった。次に、薄手不織布が外になるように2枚を重ね合せシーラー装置で3箇所を熱融着させたものを準備した。
この袋状のものの中に前記の包装材(芯材を内部に含む)を入れ、さらに開放部分をシーラー装置で融着した。
かくして得られた真空断熱材において、非常にクッション感があり、取り扱いが容易であった。また、ピンホール性を確認したところ、ピンホールの発生は無かった。さらに、表面(薄手不織布側から)の吸音率を測定したところ、2,000Hzで0.62、 3,150Hzで0.78、 4,000Hzで0.85、 5,000Hzで0.91と、吸音性の高いものであった
まず、実施例1と同様に芯材を内部に含む包装材を準備した。
一方、目付700g/m2、厚さ1.1mmの、ポリエステル繊維(単糸繊度2.2dtex)100%からなるニードルパンチ不織布を準備した。
次いで、アクリル系接着剤で前記包装材にこの不織布を貼り合せた。不織布側からの吸音率を測定したところ、2,000Hzで0.27、 3,150Hzで0.29、 4,000Hzで0.36、 5,000Hzで0.52と、吸音性の高いものであった、さらに、ピンホール性を確認したところ、ピンホールの発生は無かった。
実施例1において、芯材を内部に含む包装材の吸音性を測定したところ、2,000Hzで0.25、 3,150Hzで0.21、 4,000Hzで0.36、 5,000Hzで0.18と、吸音性は低く、さらにピンホール性を確認したところ、ピンホールの発生があった。
2 芯材
3 包装材
4 繊維シート
5 芯材
6 包装材
7 繊維シート
8 芯材
9 包装材
10 繊維シート
11 芯材
12 包装材
13 繊維シート
14 接着層
Claims (8)
- 真空断熱材であって、芯材と、該芯材を収納する包装材と、該包装材の少なくとも一部を被覆しかつ厚さが0.5mm以上の繊維シートとを備えてなることを特徴とする真空断熱材。
- 前記繊維シートの厚さが0.5〜50mmの範囲内である、請求項1に記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートが不織布である、請求項1または請求項2に記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートがポリエステル繊維を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートを構成する繊維の単繊維繊度が3dtex以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートが袋状である、請求項1〜5のいずれかに記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートが多層構造を有し、かつ不織布および/またはフィルムを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の真空断熱材。
- 前記繊維シートの表面を面ファスナーの片面として用いて対象物に固定できる、請求項1〜7のいずれかに記載の真空断熱材。
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JP2011004904U JP3171480U (ja) | 2011-08-22 | 2011-08-22 | 真空断熱材 |
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JP2017012372A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 大倉工業株式会社 | 簡易敷きマットおよび簡易敷きマットの梱包体 |
JPWO2015186345A1 (ja) * | 2014-06-03 | 2017-04-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 真空断熱体、ならびに、これを用いた断熱容器および断熱壁 |
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2011
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