JP3171351B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3171351B2
JP3171351B2 JP31215392A JP31215392A JP3171351B2 JP 3171351 B2 JP3171351 B2 JP 3171351B2 JP 31215392 A JP31215392 A JP 31215392A JP 31215392 A JP31215392 A JP 31215392A JP 3171351 B2 JP3171351 B2 JP 3171351B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被写体までの距離を測距
する装置に係り、特に被写体までの距離によって、好適
する投光角度の光路を選択し、測距を行う測距装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発光素子からの光束を被写体
に投光し、その反射光束を受光素子で検出することによ
り撮影レンズの焦点を調節する、所謂アクティブタイプ
の自動焦点カメラがある。一般的には、前記発光素子が
投光する位置は、撮像画面中央に設定されていた。
【0003】このような測距においては、被写体が画面
中央にない場合には、被写体を画面上の測距点まで移動
させて、測距を行い、その焦点距離でレイアウトを構成
して撮影していた。この様な測距を行わずに、撮影する
と「中抜け」と称される、背景に合焦して手前の被写体
がボケる等の誤測距が発生した。この中抜けを防止する
ために複数の発光素子を設け、複数点の測距を行ってい
る。
【0004】図11(a)に示すように、1つの投光レ
ンズに対して、位置の異なる複数の発光素子を配置すれ
ば、3ポイントに測距光が投射され、画面内3ケ所の測
距が可能となる。
【0005】この複数点の測距を行うものとして、例え
ば、特開昭58−201015号公報に記載されるよう
に、複数の発光素子と複数の受光素子が設られた測距装
置により、撮影画面中央から外れた被写体であっても正
確な焦点距離が測距される。また、通常、三角点測距の
場合に、焦点距離が長焦点距離(T側)と短焦点距離
(W側)とでは、撮影される画角が変化し、撮影画面外
の物体をも測距する場合がある。特に、ズーミングレン
ズを装着するカメラにおいては、ズーミングを行うこと
によって、画角が変化され、実際の被写体までの距離を
測距できない場合がある。
【0006】すなわち、投光される角度が一定であった
場合に、画角が変化すると、複数点の測距を行った効果
があらわれない。そこで画面内の所定位置に投光される
ように角度を変化させることが望ましい。例えば、特開
平3−80290号公報に記載されるような測距装置に
より、被写界の方向の複数の物体に時系列的に投光し測
距を行い、撮影画面外の測距を除くことにより、焦点距
離により変化する画角に応じた測距を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した特開
平3−80290号公報に記載されるような測距装置
は、多数の投光素子が設けられ、それらの投光素子を制
御するCPU等も必要になる。これらの部材は、高コス
トであり、装着する位置により測距の精度にも関係する
ため、装着位置が限られ、さらに部材の大型化はスペー
ス的にも問題がある。
【0008】そこで、例えば1つの投光素子を機械的な
手段によって、複数の光路になるように切り換えたり、
投光素子の位置を移動させて光路を複数にする手法を行
なうにしても、その構造によっては、移動の際に生じる
「ガタ」によって測距精度が劣化してしまう。
【0009】図11(a)を参照して、前記ガタが測距
精度に及ぼす影響について説明する。この測距装置にお
いては、投光部1の投光素子1aからの測距光が投光レ
ンズ2が集光されて、被写体3に投光される。その被写
体3から反射してきた、前記測距光を受光レンズ4で集
光し、光位置検出素子(PSD)5で検出する。この測
距装置の投光素子1aを移動させた後、元に戻した時
に、ガタが生じ前記投光素子1aが1bの位置に、変化
量Δgだけ移動するものとする。
【0010】つまり、光投射式の三角測距装置では、こ
の投,受光レンズ光軸間の距離をS、受光レンズ4とP
SD5までの距離fJ から被写体距離Laとすると、P
SD5上の位置xから、次の関係が成立する。
【0011】
【数1】
【0012】そして、前記投光素子1aが、1bの位置
に移動すると、変化量Δgのガタが生じる。そして測距
光が、投光素子1bの位置から被写体3に向って投光さ
れる場合、投光された測距光は、前記投光素子1aの場
合とは異なった光路を通り、手前の被写***置Lbの位
置で反射されたものが、被写体距離Laに存在するよう
に、PSD5のxの位置に入射してしまうこととなる。
測距される位置は測距誤差ΔLの分だけ手前に位置とし
て検出され、
【0013】
【数2】
【0014】となる。ここで、S,fT がミリメートル
単位であるのに対し、La,Lbはメートル単位である
から、わずかな変化量Δgが増幅されて大きな測距誤差
ΔLとなることは、この(2)式よりも明らかである。
例えば、
【0015】
【数3】
【0016】となり、変化量Δgが10μmでも測距誤
差ΔLは70cmにもなってしまうことがわかる。図11
において、明らかなように発光素子1aから1bへの変
位量Δgが投光角度θと関係すると、前記投光レンズ2
の焦点距離fT と投光角θ及び投光レンズ2の光軸から
の変位量Δgとの間には、次の関係がある。
【0017】
【数4】
【0018】この変位量Δgと焦点距離fT により投光
角θを制御して、画面内の複数のポイントの測距を測定
できるようにした、所謂、マルチAFのカメラが実現さ
れている。つまり、図11(b)に示すように投光レン
ズ2に対して、位置が異なる複数の発光素子1を配すれ
ば、複数ポイントに測距光が投光されるので、画面内の
複数箇所の測距が可能となる。この従来例では、発光素
子が3個であり、画面内の3箇所の測距が可能な例であ
る。
【0019】しかし、この投光角θが一定であると、撮
影レンズがズームレンズある場合のように、画角が変化
すると、所定の効果が表れない。よって、図12
(a),(b)に示すように、画角に基づいて、測距光
の投光角度を変化させることが望ましい。ただし、変位
量Δgを変化させたり、焦点距離fT を変化させると、
前述したように誤測距に結び付いてしまう。
【0020】そこで本発明は、撮影レンズの焦点距離設
定によらずピント精度の劣化のない画面内複数ポイント
の測距が可能な測距装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、複数の投光素子と、複数の投光レンズと、
この複数の投光レンズの内で測距に用いる投光レンズを
撮影レンズの焦点距離に応じて選択する選択手段とを有
し、上記焦点距離に応じて投光角度の異なる複数の光束
を被写体に対して投光する投光手段と、前記被写体から
の前記光束を受光し、光電変換信号を出力する受光手段
と、前記光電変換信号に基づいて、前記被写体までの距
離を演算する演算手段とを具備する測距装置を提供す
る。
【0022】
【作用】以上のような構成の測距装置は、複数の投光素
子と、複数の投光レンズと、この複数の投光レンズの内
で測距に用いる投光レンズを撮影レンズの焦点距離に応
じて選択する選択手段とを有し、上記焦点距離に応じて
投光角度の異なる複数の光束を被写体に対して投光する
投光手段から複数の光束を被写体に対して投光し、受
光手段によって前記投光による被写体からの反射光を光
電変換し、この光電変換信号に基づいて演算手段により
被写体までの距離を演算する。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。まず、本発明による測距装置の概念につい
て説明する。
【0024】まず第1に、撮影レンズのズーミングにお
いて、Fナンバが一定であるとすると、第1に、テーキ
ングレンズの焦点距離fが短いと、被写界深度が深くな
り、測距誤差がピントに与える影響が小さくなる。
【0025】第2に、前記第1の理由、及び撮影倍率よ
り、テーキングレンズの焦点距離fが短ければ、測距す
る距離は、比較的近距離でもよい。例えば、全身像のポ
ートレート写真をとろうとする時、焦点距離f=100
であれば、約8mまでの深度を測距する必要があるが、
焦点距離f=40なら約3mまでの測距で十分である。
【0026】第3に、第2の測距に伴い、同じ倍率で被
写体を撮影する時、測距用信号光は、焦点距離fの2乗
に反比例して増加するので、AF精度がアップする。つ
まり、ワイド(W)側でテレ(T)側と同じ倍率の写真
を撮影しようとした場合、被写界深度と、測距に必要な
距離の関係から測距精度の余裕が大変大きくなる。これ
は、多少のガタによる測距誤差を十分吸収するものであ
る。第4に前記焦点距離fT が短いと投光角度θが大き
くなる。つまり、焦点距離fT が長いとテレ側用、焦点
距離fT が短いとワイド側用となる。図1には、本発明
による第1実施例としての測距装置の基本的な構成を示
し説明する。
【0027】図1(a)において、カメラの撮影レンズ
の焦点距離fが短い時には、例えば3つの発光ダイオー
ド等の投光素子からなる投光部11から照射された測距
光が、可動ミラー13,ミラー12を反射して、短焦点
距離fT2用の投光レンズ14で集光され、投光される構
成を示す。また、図1(b)においては、カメラの撮影
レンズの焦点距離fが長い時には、前記可動ミラー13
を前記ミラー12側に退避させて、長い焦点距離fT1用
の投光レンズ15で集光され投光される構成を示す。
【0028】前述したガタに関しては、図1(a)で
は、移動可能な可動ミラー13のガタによって生じた誤
差により測距精度が劣化した場合でも、カメラのテーキ
ングレンズはワイド状態であるため、ピントには大きく
影響しない。
【0029】一方、図1(b)においては、カメラ、テ
ーキングレンズはテレ状態であるため、AFの精度は厳
しく求められるが、前記可動ミラー13は光路外に退避
しており、ガタによる測距精度の劣化は生じない。前述
した誤差の許容について、次式で表すことができる。ま
ず、焦点距離f=f1 の時、許容できる測距誤差をΔA
F1 とすると、f=f2 の時の許容できる測距誤差ΔA
F2 は、近似的に、
【0030】
【数5】
【0031】となる。また、同一撮影倍率を考えると、
焦点距離f1 の時、達成しているAFの精度を、AFG
1 とすると、焦点距離f2 では、信号光量が距離の2乗
に反比例するため、AF精度AFG2 は、
【0032】
【数6】 となる。つまり、本方式では、テレ時には、焦点距離を
f2 =f1 として、
【0033】
【数7】 としておけばよい。テーキングレンズワイド時は、f2
<f1 となり、
【0034】
【数8】 の関係を満たす時、ピントの劣化がない。ここで、Gは
前記可動部ガタによる精度劣化である。
【0035】
【数9】 従って、焦点距離が3倍も変化するズームレンズを搭載
したカメラでは、f1/f2 =3なので、
【0036】
【数10】
【0037】となり、焦点距離f1 の時に、許容できた
測距誤差の9倍もの余裕を持った設計が可能となる。こ
の余裕分はすべて、前記可動ミラーのガタによる精度劣
化を防止することに充ることができる。
【0038】このように第1実施例は、カメラレンズの
テレ時には可動する部材(可動ミラー13)を介さず
に、ガタによる誤差がない測距を行い、ワイド時にのみ
前記可動部を介した測距を行なうことにより、ピント精
度の劣化のない効果的なズーム対応、マルチAFを提供
するものである。次に図2には第2実施例として、測距
装置の基本的な概念を示し説明する。
【0039】前述した第1実施例では、投光レンズ1
4,15の焦点距離fT の関係より、前記投光レンズ1
5が前記投光レンズ14より前に突出する構造になり、
実現するには難点があった。
【0040】図2(a),(b)には、第2実施例の測
距装置として、投光レンズ14,15の光軸と、3つの
発光部を持つ発光ダイオード等の発光素子11が発生す
る測距光とが、垂直になるように投光レンズ14,15
と発光素子11が配置されている。その測距光はミラー
12及び可動ミラー13により、それぞれ投光レンズの
光軸方向に導かれるように配置される。
【0041】この図2(a)では、焦点距離fT の長い
投光レンズ15で集光して投光する構成であり、図2
(b)では、可動ミラー13を光路中に挿入し、焦点距
離fTの短い投光レンズ14から測距光を投光した構成
例を示している。ここで、前記可動ミラー13は、反射
時(使用時)には、ストッパー13aに当付けられ、ガ
タが最小限に押さえられている。この可動ミラー13
は、図2(a)の状態では、前記投光レンズ14が発光
素子11a,11b,11cから隠れるように配置され
るため、前記投光レンズ15からの投光中に、前記投光
レンズ14からの有害光が投射されることが防止され
る。尚、図1に示した可動ミラー13の動きも、同様に
考慮している。次に、図3(a)は第2実施例の投・受
光系を前方から見た構成を示したものである。
【0042】この図3(a)に示すように、この第2実
施例では、前記投光レンズ14,15と受光レンズ16
とが横方向に並べられる。前記受光レンズ16からの測
距光は、前記投光素子11a,11b,11cの各々に
対応した3連のPSD17に入射するように配置されて
いる。この構成において、測距光は、前記可動ミラー1
3で投光レンズ14が隠され、前記ミラー12に反射さ
れて、投光レンズ15から投光される。そして各々の発
光素子11から投光された測距光は図示しない被写体に
反射して、それらの反射光スポットが、各々のPSD1
7に入射する。
【0043】図3(b)では、2つの投光レンズ14,
15を透過した測距光の違いによって、前記PSD17
に入射する反射光スポット位置が変化する状態を示して
いる。ここでは、ミラー12,可動ミラー13が省略さ
れ、中央測距離用の発光素子(IRED)11a,11
bが発光した時、測距光がどのように反射してくるかを
示している。投光レンズ14を使用した場合と、投光レ
ンズ15を用いた時では、前記(1)式で説明した基線
長Sが異なるため、同一の被写体距離Laでも、前記P
SD17に入射するスポット位置が異なり、電気的な補
正が必要である。
【0044】図4には、第3実施例として、前述したよ
うな投受光系を有する測距装置の構成のブロック回路図
を示し説明する。ここで、第4実施例の構成部材は、図
3に示した部材と同等の部材には、同じ参照符号を付し
その説明を省略する。
【0045】この測距装置において、投光部11はドラ
イバ回路18により駆動され、被写体3に向かって、各
投光素子から順次、投光される。そして、各々の投光素
子に同期して、各受光素子17から被写体3までの距離
に対応した距離信号が得られる。この距離信号をそれぞ
れの光路毎に分離し、AFIC19により増幅する。
【0046】そして、可動ミラー13は、アクチュエー
タ及び制御回路20により制御され、投光路への挿入,
退避が行われる。またカメラの撮影レンズ23は、アク
チュエータ22によって、電動でズーミングが可能なも
のを想定している。前記撮影レンズ23のズームレンズ
の焦点距離に対応するように投光するためのズームエン
コーダ24が設けられて、その出力信号は、CPU21
に送出される。また、カメラの露出を決めるための測光
回路26が設けられている。これらの構成部材は、カメ
ラ全体のシーケンス制御をつかさどるCPU21によっ
て制御されている。 また、前記CPU21に設けられ
たズームスイッチ25は、撮影者がズーム操作を行なう
時に、ON/OFFするスイッチである。次に図5のフ
ローチャートを参照して、図4に示した構成の測距装置
における、可動ミラーの動作を含む露光動作について説
明する。まず、ズームスイッチ25により、撮影者がズ
ームレンズのfの値によって、どの画角を設定している
かを判断する(ステップS1)。
【0047】この判断は、ズームレンズのfが50mm以
上であるか否かで判断され、ズームレンズのfが50mm
以上の時は(NO)、可動ミラー13をアクチュエータ
22を用いて退避させる(ステップS3)。すなわち、
図2(a)に示すように可動ミラー13が配置される。
また、ズームレンズのfが50mm未満の時は(YE
S)、前記可動ミラー13を前記アクチュエータ22に
より、光路内に挿入される(ステップS2)。つまり、
このステップ2では図2(b)に示すように可動ミラー
13が配置される。
【0048】次に、レリーズボタンの状態が判断される
(ステップS4)。この時に、レリーズボタンが半押し
されて、1stスイッチがONされると(YES)、測
光回路26より測光された信号がCPU21に入力さ
れ、その時のズームレンズFNOを加味した露光制御用
の演算が行われる(ステップS5)。
【0049】次にドライバ回路18により、発光素子
(IRED)11を発光させ、各受光素子17で検出さ
れ、AFIC19から得られた画面内各ポイントの測距
結果をもとに前記CPU21が演算する、測距を行う
(ステップS6)。本実施例では、画面内の3ポイント
の測距結果から、カメラに最も距離の近いものを選択
し、それを主要被写体距離とする(ステップS7)。
【0050】そして撮影者が撮影をするか否かを判断す
る(ステップS8)、即ち、レリーズボタンをさらに押
し込み、2ndスイッチのON/OFFにより判断す
る。この時、2ndスイッチがONならば、ステップS
7で得られた結果に従って、ピント合せを行い(ステッ
プS9)、露出し(ステップS10)、撮影シーケンス
を終了する。しかし、2ndスイッチがOFFならば、
撮影シーケンスに入らず、ステップ11で1stスイッ
チの状態を確認しながら、カメラは撮影待機状態とな
る。これらはCPU21によって制御される。次に図6
のフローチャートを参照して、前述した図5の可動ミラ
ーの動作とは異なる露光動作について説明する。
【0051】この実施例は、主要被写体が画面内中央に
存在する確率が高いという一般的な統計データに基づ
き、画面内中央の測距精度を極力向上させようという趣
旨である。
【0052】この測距は、画面内の中央測距では可動ミ
ラーを介さずに行う。つまり画面内の中央に位置する被
写体は、わずかなパララックスを無視すれば、投光レン
ズ15若しくは、投光レンズ14のどちらを用いようと
も、ほぼ画面内の中央の位置を測定できると考えられる
からである。
【0053】まず、撮影者がレリーズボタンを半押し、
1stスイッチがONされたと判断されると(ステップ
S21)、可動ミラー13を光路から退避させ、ミラー
12とレンズ15を介した中央測距用IREDの投光に
よって、中央測距する(ステップS22)。
【0054】次に、カメラレンズの焦点距離fが50mm
以上か未満かを判断する(ステップS23)。この判断
の時、ズームエンコーダ24が検出した信号により、焦
点距離fが50mm以上であれば(NO)、中央測距時と
同様に投光レンズ15を介して、周辺測距用のIRED
を発光して画面周辺の測定離距を行えばよい(ステップ
S25)。また、焦点距離fが50mm未満なら可動ミラ
ー13を光路に挿入させ(ステップS24)、投光レン
ズ14から投光することにより、大きな投光角度で、よ
り広い範囲の周辺測距が行なわれる。
【0055】このような前記可動ミラー13の作動によ
り、図12(a),(b)に示したように、カメラ撮影
範囲(画角)に合せて測距する領域を可変にすることが
でき、ピントはずれの少ないカメラを提供することが可
能となる。
【0056】次に、画面周辺の測距が終了すると、可動
ミラー13を退避させ(ステップS26)、図5に示し
た動作と同様に、最至近選択が行われ(ステップS2
7)、ステッフS28以降、ステップS31までは、図
5と同様な撮影シーケンスが実施される。
【0057】次に図7には、本発明による第4実施例と
しての測距装置の構成を示し説明する。本発明の測距装
置は、1対のレンズからなる従来の投受光系に、投光レ
ンズを1個追加した構成であるが、この構成に他機能を
併せ持たせることにより、より小型化を図った測距装置
である。
【0058】この第4実施例では、図2に示した実施例
の投光系に、波長依存性のあるハーフミラー31と、測
光用受光素子32を加え、投光用レンズ14,15を測
光(AE)用のレンズと兼用するものである。
【0059】従来のカメラでは、AF用投受光レンズの
他にAE用受光レンズを持つのが普通であることから、
第4実施例を用いれば、従来のカメラと同様に、3つの
レンズにより、AF,AE機能を構成できる。
【0060】また、撮影レンズのズーミングによって、
AE(露出)制御用の受光角も変化させることが好まし
く、本実施例によれば、その機能も持った露出用受光光
学系を達成できる。
【0061】即ち、ハーフミラー31と測光用受光素子
32を無視すれば、図7(a)の構成は、図2(a)の
構成と同様であり、撮影用ズームレンズがテレ側の光学
系を形成している。この時、投光部11が発光する赤外
光はハーフミラー31を透過する。
【0062】一方、露出用に用いられる光は、可視光な
ので可視光は図示するように、ハーフミラー31で反射
し、測光用受光素子32に入射する。また投光角が焦点
距離の長いレンズの方が小さくなると同様に、受光角も
図7(a)に示すように、長いfT のレンズ15を介し
て、露出用測光することは撮影用ズームレンズがテレ側
にある場合には、好適するものといえる。
【0063】また、図7(b)は、撮影用レンズがワイ
ド側の例であるが、この時、測光は短いfT のレンズ1
4を介して行われる。この時、受光角は図7(a)に比
べると大きくなるため、可動ミラー13の移動によっ
て、AF用投光のみならず、露出制御(AF)用の受光
も、それにふさわしく可変制御されることになる。
【0064】この第4実施例の測距装置の動作は、図5
に示したフローチャートがそのまま利用できる。つまり
ズームレンズf他に従って、可動ミラーの挿入・退避動
作が終わったあと、測光を行えばよい。
【0065】また、図8には本発明による第5実施例と
して、図7に示した測距装置より、さらに近距離まで測
距できる第2の測距用投受光系を兼用させた測距装置の
構成を示し説明する。前述した図7では投光レンズにA
E用レンズを兼用させたが、図8に示すように2つの投
光レンズ14,15が隣接していることを利用して、よ
り兼用させてもカメラの高性能化が図れる。
【0066】つまり、ミラー34を可視光透過、赤外光
反射の波長依存性のあるミラーとし、投光素子11と
は、別に可視光LED33を設ければ、ミラー34とレ
ンズ15を介して、可視光が投光され、レンズ14の光
軸上に新たに設けられたPSD35により、この反射信
号光を受光すれば、非常に近距離までの測距が可能とな
る。この時、可動ミラー13は図示するように退避する
ものとする。前述した(1)式より明らかなように、小
さいLaを測定するには、SかfTを小さくする必要が
あるが、ここでは、Sが小さいことを利用している。
【0067】また、この測距装置はマクロ用であり、こ
の時ファインダと測距系にパララックスが生じやすい。
この実施例では、可視光を投光し測距するので実際に測
距するポイントが目視でき、前記パララックスによるピ
ンボケを防止することができる。
【0068】次に図9には、本発明による第6実施例と
しての測距装置の構成を示し説明する。この測距装置
は、図3とは異なり、投受光レンズをカメラの縦方向に
配置した構成例である。
【0069】図9(a)に示す測距装置では、可動ミラ
ー13をモータ20aによって動かすことにより、投光
用レンズ14または15を介して投光される測距につい
て、使用される投光用レンズにより投光角を変化させる
ことにより、左右測距離用受光素子の幅を広くして対応
させている。
【0070】つまり図9(b)には、レンズ14を介し
て投光された場合の受光素子上の反射光をスポットを示
しており、図9(c)には、レンズ1を介して投光され
た場合の受光素子上の反射光スポット位置を示してい
る。この第6実施例では、図3に示した実施例のよう
に、基線長方向で投光角変化に対応する必要がないた
め、比較的ワイドレンジの測距が可能となる。図10に
は、このような図3の欠点を対策した第7実施例として
の測距装置である。
【0071】図10(a)に示す測距装置では、多連の
PSD38を5つに分割し、図3に示した実施例とは異
なり、y方向にも配置したことに特徴がある。つまり、
受光素子(PSD)38において、PSD38a,38
b,38cは投光レンズ15を介して投光する場合に対
応するように配置され、PSD38d,38eは投光レ
ンズ14を介して投光する場合に対応するように配置さ
れている。
【0072】前記投光レンズ14を介して投光する場合
には、可動ミラー13が光路に介在するため、この可動
ミラー13を僅かにZ方向に傾斜させることにより、こ
のPSD38d,38eに測距光が入射するようにして
いる。
【0073】図10(b)は、Z方向に傾斜させた可動
ミラー13により測距光は、傾斜のないミラー12によ
って投光された測距光よりも、下向きに投光されてこと
を示した図である。受光側では当然、図のように下向き
に投光された光は、受光用レンズ16を介して、PSD
38cに対し、斜めの上方向に配置されたPSD38e
に入射する。
【0074】中央の測距は可動ミラー13を退避させ
て、図6のフローチャートの動作のように、レンズ15
を用いて行う場合には、図10(c)に示すようなファ
インダ39の中の投光スポット39b,39d,39e
に位置に投射される。
【0075】また、前記可動ミラー13を退避させて、
レンズ15により、3つのIREDを投光すると、図1
0(d)に示すような投受光となり、図10(e)に示
すように、ファインダ39内では投光スポット39a,
39b,39cの位置に投射される。
【0076】このように第6実施例では、前述した第2
実施例のようにPSDの基線長方向の長さで投光角変化
に対応する必要がないため、よりワイドレンジで高精度
の測距が可能となる。
【0077】以上の説明したように、本発明の各実施例
の測距装置は、ピント精度の劣化を押さえ、また、カメ
ラが大型化されることなく、ズームレンズ対応マルチオ
ートフォーカス(AF)に好適する。また本発明は、前
述した実施例に限定されるものではなく、他にも発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々の変形や応用が可能である
ことは勿論である。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、複
数の投光素子と、複数の投光レンズと、この複数の投光
レンズの内で測距に用いる投光レンズを撮影レンズの焦
点距離に応じて選択する選択手段とを有し、上記焦点距
離に応じて投光角度の異なる複数の光束を被写体に対し
て投光する投光手段から複数の光束を被写体に対して
投光しているため、撮影レンズの焦点距離設定によらず
ピント精度の劣化のない画面内複数ポイントの測距が可
能な測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明による第1実施例として
の測距装置の短焦点距離の測距する投光系の基本的な構
成を示す図であり、図1(b)は、該測距装置の長焦点
距離の測距する投光系の基本的な構成を示す図である。
【図2】図2(a)は、本発明による第2実施例とし
て、長焦点距離の投光系とした測距装置の基本的な構成
を示す図であり、図2(b)は、短焦点距離の投光系と
した測距装置の基本的な構成を示す図である。
【図3】図3(a)は、図2に示す第2実施例の投・受
光系を前方から見た構成を示す図であり、図3(b)
は、2つの測距光の光路の違いによって受光素子に入射
するスポット位置の状態を示す図である。
【図4】図4は、本発明による第3実施例としての測距
装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、図4に示した測距装置における、可動
ミラーの動作を含む露光動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】図6は、図5の露光動作とは可動ミラーの動作
が異なる露光動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本発明による第4実施例として、AF
及びAEの機能を有する測距装置の撮影用ズームレンズ
がテレ側の光学系を構成例を示す図であり、図7(b)
は、前記測距装置の撮影用ズームレンズがワイド側の光
学系を構成例を示す図である。
【図8】図8は、本発明による第5実施例として、より
近距離まで測距できる第2の測距用投受光系が兼用され
た測距装置である。
【図9】図9(a)は、本発明による第5実施例として
の測距装置の投受光レンズをカメラの縦方向に配置した
構成を示す図であり、図9(b),(c)は、投光され
た受光素子上の反射光をスポットの位置を示す図であ
る。
【図10】図10(a)は、本発明による第7実施例と
しての測距装置の投・受光系の概略的な構成を示す図で
あり、図10(b)は、Z方向に傾斜を持たせた可動ミ
ラーを有する測距装置の概略的な構成を示す図であり、
図10(c),(e)はファインダ内の投光スポット位
置を示す図であり、図10(d)は、可動ミラーを退避
させた場合の概略的な構成を示す図である。
【図11】図11(a)は、従来の測距装置の概略的な
構成を示す図であり、図11(b)は投光レンズと複数
の発光素子の位置関係を示す図である。
【図12】図12(a),(b)は画角に応じた投光角
度を示す図である。
【符号の説明】
1,11…投光部、1a,1b,1c,11a,11
b,11c…投光素子、2,14,15…投光レンズ、
3…被写体、4,16…受光レンズ、5,17,35,
37,38a,38b,38c,38d,38e…光位
置検出素子(PSD)、11…投光部、12…ミラー、
13…可動ミラー、13a…ストッパ、18…ドライバ
回路、19…AFIC、20…アクチュエータ及び制御
回路(モータ)、21…CPU、22…アクチュエー
タ、23…撮影レンズ、24…ズームエンコーダ、25
…ズームスイッチ、26…測光回路、31…ハーフミラ
ー、32…測光用受光素子、39…ファインダ、39
a,39b,39c,39d,39e…投光スポット。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/40 G03B 3/00 - 3/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の投光素子と、複数の投光レンズ
    と、この複数の投光レンズの内で測距に用いる投光レン
    ズを撮影レンズの焦点距離に応じて選択する選択手段と
    を有し、上記焦点距離に応じて投光角度の異なる複数の
    光束を被写体に対して投光する投光手段と、 前記被写体からの前記光束を受光し、光電変換信号を出
    力する受光手段と、 前記光電変換信号に基づいて、前記被写体までの距離を
    演算する演算手段とを具備することを特徴とする測距装
    置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段は、光路切換手段を有し、
    前記焦点距離が長焦点距離の場合には、前記投光素子か
    らの光束を前記複数の投光レンズの内の1つの投光レン
    ズを介して、直接前記被写体に投光し、一方、前記撮影
    レンズの焦点距離が短焦点距離の場合には、前記光路切
    換手段を介して、他の1つの投光レンズより前記被写体
    に投光することを特徴とする請求項1に記載の測距装
    置。
  3. 【請求項3】 前記光路切換手段は、前記投光素子と前
    記投光レンズの間の光路中に設けられた可動反射鏡を有
    することを特徴とする請求項2に記載の測距装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の投光レンズは同一平面上に配
    置したことを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  5. 【請求項5】 前記投光素子は赤外発光素子であり、こ
    の投光素子と前記投光レンズの間に波長依存性のあるハ
    ーフミラーを配置し、前記投光レンズおよび前記ハーフ
    ミラーを介して可視光を受光し、被写体輝度信号を出力
    する受光手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の測距装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の投光レンズの内のいずれか一
    方の投光レンズを介して投光した光束の前記被写体から
    の反射光を、前記複数の投光レンズの内の他方の投光レ
    ンズを介して受光し、近距離信号として出力する受光手
    段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の測距装
    置。
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