JP3171308B2 - シリコンウエーハ及びその製造方法 - Google Patents

シリコンウエーハ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコンウエーハ及
びその製造方法に関し、特に超LSI等の半導体デバイ
スに用いる高品位のシリコンウエーハ及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコンウエーハの原料となるシリコン
単結晶は、チョクラルスキー法によって製造することが
できる。原料ポリシリコンを石英ガラス(SiO2 )質
のルツボに入れ、これを加熱・溶融し、種結晶を用いて
シリコン単結晶を引き上げるのである。
【0003】チョクラルスキー法で製造したシリコン単
結晶中には、通常、酸素が固溶している。固溶した酸素
は、単結晶引上げ後の冷却過程において、超微小酸素析
出物(エンプリオ)として析出する。エンプリオは、後
のデバイス工程において、析出核となり酸素析出物微小
欠陥(BMD)として成長する。BMDがデバイス活性
層に析出すると、デバイス欠陥が生じる原因となり、望
ましくない。
【0004】そこで、従来は、デバイス活性層のBMD
を除くために、水素やAr等の不活性雰囲気で高温熱処
理を行って表層の酸素を外方拡散したり、シラン系ガス
を水素雰囲気中で還元処理してエピタキシャル層を形成
することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特に、超LSI等の半
導体デバイスに用いる高品位ウエーハの場合には、たと
え微量でも金属不純物が混入したり、微小欠陥がウエー
ハ活性領域(表面から10μmまでの表層領域)にたと
え少しでも存在すると、デバイス特性が劣化して信頼性
が損われる。このため、従来の製法では、高集積化デバ
イス用の高品位ウエーハを歩留まり良く製造することは
難しかった。
【0006】そこで、本出願人は、特願平5−2829
号及び特願平6−4922号において、高品位のシリコ
ンウエーハを製造するための方法を幾つか提案してい
る。これらの方法は、内部ゲッタリング(IG)法に基
づいている。
【0007】IG法によれば、ウエーハに高温熱処理を
施すことによりウエーハ表面の酸素を外方に拡散し、デ
バイス活性領域に欠陥の少ないdenuded zone(DZ)層
を形成できる。また、バルク部に形成したBMDによ
り、シリコンマトリックスに歪みを及ぼして二次的な転
移や積層欠陥を誘起し、金属不純物をゲッタリングする
ことができる。BMDとは、過剰な格子間酸素が熱プロ
セスで析出した微小なSiO2 析出物に代表される酸素
析出物である。
【0008】本出願人が提案した方法では、インゴット
の熱履歴を初期化しかつ広範な酸素濃度のウエーハに対
応するため、前段熱処理が行われる。前段熱処理によっ
て、BMDの密度とサイズを均一化するのである。しか
し、実際には、デバイス活性層の微小酸素析出物を完全
に外方拡散することは難しかった。他方、熱処理工程が
増えてコスト高となる不都合もあった。
【0009】高品位ウエーハの製造に関する技術的問題
点を、さらに詳しく述べる。還元性ガス100%又は不
活性ガス100%雰囲気で前記高温熱処理を行えば、ウ
エーハ表面にDZ層を形成すると共に、バルク部にBM
D層を形成し、ある程度のIG効果を得ることができ
る。
【0010】高温熱処理は、昇温プロセス、保持滞在プ
ロセス及び降温プロセスから成る。昇温速度は、例え
ば、室温から1000℃までは10℃/min以下、1
000℃から1200℃までは3℃/min以下であっ
た。そして、1200℃で1時間以上保持滞在処理を行
い、1200℃から800℃まで3℃/min以下の降
温速度で降温していた。
【0011】昇温プロセスでは、スリップ転移対策及び
処理炉の制約のため昇温速度がかなり遅く設定されてい
た。この徐昇温により、バルク部ではBMDが成長し、
表層部では酸素の外方拡散が起こり酸素濃度が減少す
る。保持温度に達すると、表層部の酸素はより一層外方
拡散し、BMDの消滅が加速される。バルク部では酸素
がウエーハ内を拡散しBMDの収縮が生じるが、酸素減
少量が少ないためBMDは消滅しない。
【0012】降温プロセスでは、降温速度が小さいた
め、理論上は表層部でもBMDが成長するが、実際は酸
素が外方拡散によって減少しているため、BMDは形成
されずDZ層となる。一方、バルク部では再びBMDが
析出・成長する。
【0013】本発明者達の実験によれば、前記熱処理プ
ロセスでは、熱処理後のBMD密度はウエーハの初期酸
素濃度に依存し、図2の●で示すように初期酸素濃度が
大きいとBMD密度も大きくなる。
【0014】特に、初期酸素濃度が1.6×1018at
oms/cm3 以上のウエーハの場合には、図2から分
るように、前記熱処理によって1019個/cm3 以上の
BMDが形成される。このように多数のBMDを含むウ
エーハは、金属不純物のゲッタリング効果の面では優れ
ている。しかし、デバイス活性層やその近傍にもBMD
が存在することになり、デバイス特性に関してはマイナ
スとなる。また、過剰のBMDは、ウエーハの機械的強
度も低下させる。
【0015】ところで、高集積化された最新のメモリー
デバイス用のウエーハにおいては、デバイス工程で混入
する金属不純物をゲッタリングすることよりも、ウエー
ハ表面の活性層をより無欠陥にすることが重要になって
きている。このように、最近はより完全な無欠陥層を有
しBMD密度の小さなウエーハが求められているが、前
記方法ではそのようなウエーハを低コストで製造するこ
とは難しかった。
【0016】以上のような課題に鑑み、本発明は、原料
となるウエーハの酸素濃度が大きくとも、バルク部のB
MDを低密度に抑え、かつ、デバイス活性層の無欠陥度
を十分に高めることが可能なシリコンウエーハの製造方
法、及び、当該方法によって製造した高品質のシリコン
ウエーハを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願第1発明は、格子間
酸素濃度[Oi]が1.4〜1.8×1018atoms
/cm3 のシリコンウエーハを用い、水素ガス及び不活
性ガスの少なくとも一方を含む雰囲気中において、11
00℃〜1300℃の温度範囲で1分間〜48時間滞在
させる滞在工程を行い、前記滞在温度までの昇温速度
を、室温〜900℃の温度範囲では15〜100℃/m
inに設定し、900℃〜滞在温度の温度範囲では1〜
15℃/minに設定することを特徴とするシリコンウ
エーハの製造方法を要旨としている。
【0018】本願第2発明は、請求項1に記載の製造方
法によって製造したシリコンウエーハにおいて、20n
m以上の酸素析出物(BMD)密度が103 個/cm3
以下である無欠陥層(DZ層)をウエーハ表面から少な
くとも10μmの肉厚で形成し、その内側のバルク部の
BMD密度を1×103 個/cm3 以上かつexp
{9.21×10-18 ×[Oi]+3.224}個/c
3 以下にしたことを特徴とするシリコンウエーハを要
旨としている。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。な
お、本明細書中の酸素濃度は、Old ASTMによる
換算係数による値である。
【0020】先ず、ウエーハを熱処理する際のBMDの
一般的挙動を述べる。古典的核形成理論によれば、BM
Dは酸素クラスタを均一核として過飽和な酸素が付着及
び離脱することにより、それぞれ成長及び収縮する。B
MDが成長するか縮小・消滅するかは、其の時点での臨
界核半径によって決定される。臨界核半径は、BMDの
大きさ、温度、及び酸素濃度によって定まる。臨界核半
径は温度に依存し、高温になれば臨界核半径は増大す
る。また、ある温度にウエーハを保持した場合には、当
該温度での臨界核半径より大きなBMDはさらに成長を
続け、臨界核半径より径が小さなBMDは縮小・消滅す
る。
【0021】本発明者達は、以上の事項をウエーハの製
造に応用し、BMDの挙動を的確に制御すれば、高集積
度デバイスの製造に最適なウエーハを製造できることを
知見し、本発明を完成するに至ったのである。
【0022】本発明方法は、格子間酸素濃度[Oi]が
1.4〜1.8×1018atoms/cm3 のシリコン
ウエーハを用い、水素ガス及び不活性ガスの少なくとも
一方を含む雰囲気中において、1100℃〜1300℃
の温度範囲で1分間〜48時間滞在させる滞在工程を行
い、前記滞在温度までの昇温速度を、室温〜900℃の
温度範囲では15〜100℃/minに設定し、900
℃〜滞在温度の温度範囲では1〜15℃/minに設定
することを特徴としている。
【0023】滞在工程は、1100℃〜1300℃で行
われる。滞在温度が1100℃未満では、BMD密度を
低く抑えることができない。また、滞在温度が1300
℃を超える場合には、装置の安全性と信頼性に問題が生
じる。
【0024】滞在工程の継続時間は、1分〜48時間で
ある。1分未満ではBMD密度を低く抑えることができ
ず、本発明の効果が十分に得られない。また、48時間
を超えて滞在工程を行っても、それ以上の効果を得るこ
とは難しい。
【0025】昇温過程は、室温〜900℃では、15〜
100℃/minの速度で昇温を行う。昇温速度を15
℃/min以上にすることによって、臨界核半径の実質
的な増大速度を、BMDの実質的な成長速度よりも大き
くできる。従って、臨界核半径を、かなりの割合の既存
BMDの径より大きくすることができ、当該BMDはそ
れ以上成長せず縮小する。ただし、昇温速度が比較的大
きく、昇温過程が短時間なので、昇温過程中に完全に消
滅するBMDの数は多くは無い。(条件によっては殆ど
無い)もちろん、検出可能な大きさのBMDの数はある
程度減少する。
【0026】室温〜900℃の温度範囲での、好ましい
昇温速度は20℃/min以上である。また、さらに好
ましい昇温速度は30℃/min以上である。このよう
に昇温速度を大きくすることによって、大径の(又は検
出可能な大きさの)BMDの密度をさらに低減すること
ができる。
【0027】900℃〜滞在温度の温度領域では、昇温
速度は1〜15℃/minとする。昇温速度が15℃/
minを超えると、BMD密度が低下し過ぎて、ゲッタ
リング作用が不十分になると共にスリップも発生し易く
なり、デバイス工程で不具合が生じる。また、昇温速度
が1℃/min未満の場合には、反対にBMD密度が大
きくなり過ぎて、本発明の効果が得られず、高集積度の
デバイスに不向きとなる。
【0028】900℃〜滞在温度の温度領域での、好ま
しい昇温速度は5〜10℃/minである。この場合に
は、前記効果をさらに高めることができる。
【0029】図2の折れ線aは、本発明の熱処理プロセ
スの一例を示している。また、一点鎖線bは従来の熱処
理プロセスの一例を示している。
【0030】本発明では、このような熱処理を施すこと
によって、20nm以上のBMDが103 個/cm3
下のDZ層を、表面から少なくとも10μmの肉厚で形
成し、その内側のバルク部のBMD密度を1×103
/cm3 以上かつexp{9.21×10-18 ×[O
i]+3.224}個/cm3 以下にすることができる
のである。このようなシリコンウエーハは、図2のグラ
フでは領域A+B+Cで示されている。
【0031】より好ましいBMD密度の範囲としては、
1×103 ≦[BMD]≦1×108 、かつ[BMD]
≦exp{9.210×10-18 ×[Oi]+3.22
4}個/cm3 (図2中の領域B+A)であり、さらに
好ましくは[BMD]≦exp{5.757×10-18
×[Oi]+3.224}個/cm3 (図2中の領域
A)である。
【0032】このような範囲のBMD密度を有するウエ
ーハはゲッタリング機能を有し、かつ表層のデバイス活
性層は良好な無欠陥のDZ層となり、機械的強度も低下
しないものである。
【0033】表層部のDZ層中のBMDは実質的に0で
あることが好ましい。DZ層中のBMDを上記のように
規定した理由は、現在の装置のBMDの大きさの検出限
界が20nmであるからであり、BMD密度が103
/cm3 を越えるともはや無欠陥とはいえず製造される
デバイスの特性に悪影響を及ぼすためである。
【0034】以下、本発明の実施例1〜5及び比較例1
〜4について述べる。
【0035】実施例1〜5及び比較例1〜4で用いたウ
エーハは、チョクラルスキー法で引き上げたシリコンイ
ンゴットから切り出したもので、通常の鏡面加工が施さ
れている。ウエーハは、Nタイプ、面方位(100)、
比抵抗1〜1000Ω/cm、初期格子間酸素濃度[O
i]は1.4〜1.74×1018atoms/cm3
あった。また、熱処理用の炉としては、断熱性を向上し
加熱源の発生熱量を増大した縦型方式の炉を用いた。
【0036】実施例1 前記ウエーハのうち、[Oi]が1.7×1018ato
ms/cm3 のウエーハを用い、100%水素ガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理(滞在工程)を行っ
た。昇温速度は、700〜900℃の温度範囲で30℃
/min、900〜1200℃の温度範囲で10℃/m
inとした。また、降温速度は、3℃/minとした。
【0037】実施例2 [Oi]が1.61×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は実施例1と同様にして熱処理を
施した。
【0038】実施例3 [Oi]が1.51×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は実施例1と同様にして熱処理を
施した。
【0039】実施例4 昇温速度を、700〜1000℃の温度範囲で20℃/
min、1000〜1200℃の温度範囲で10℃/m
inとした以外は実施例1と同一条件で熱処理を行っ
た。
【0040】実施例5 [Oi]が1.43×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は実施例1と同様にして熱処理を
施した。
【0041】比較例1 前記ウエーハのうち、[Oi]が1.7×1018ato
ms/cm3 のウエーハを用い、100%水素ガス雰囲
気中、1200℃で1時間熱処理(滞在工程)を行っ
た。ただし、昇温速度は、700〜1000℃の温度範
囲で10℃/min、1000〜1200℃の温度範囲
で10℃/minとした。また、降温速度は、3℃/m
inとした。
【0042】比較例2 [Oi]が1.61×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は比較例1と同様にして熱処理を
施した。
【0043】比較例3 [Oi]が1.51×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は比較例1と同様にして熱処理を
施した。
【0044】比較例4 [Oi]が1.43×1018atoms/cm3 のウエ
ーハを用い、他の条件は比較例1と同様にして熱処理を
施した。
【0045】実施例1〜5及び比較例1〜4の条件で熱
処理を行った各ウエーハを用い、(110)断面に関し
生成したBMDの密度を赤外線トモグラフ法によって測
定した。この赤外線トモグラフ法における、検出可能な
BMDの最小サイズは20nmであった。また、測定領
域によりBMD密度の検出限界は異なる。本測定ではウ
エーハ表面上で4×200μm、深さ185μmの直方
体形状の領域で測定を行った。この場合のBMD密度の
測定限界は6.8×106 個/cm3 である。このよう
な条件では、本発明で規定する大きさ20nm以上のB
MDが103 個/cm3 以下のDZ層の厚さは、古典的
視野で初めてBMDが検出される表面からの深さに相当
する。
【0046】測定結果及び熱処理条件を表1及び表2に
示す。また、図2は、初期酸素濃度とBMD密度の関係
を示すグラフである。なお、表中の注1は、ウエーハ表
面から最初に大きさ20nm以上のBMDが観察される
までの深さである(DZ層内には大きさ20nm以上の
BMDは無い)。
【0047】表1,2及び図2から分るように、本発明
実施例のウエーハにおいては、初期酸素濃度[Oi]が
高い場合にも良好なDZ層を形成することができ、ま
た、バルク部に存在するBMDの密度を低下させること
が可能である。
【0048】すなわち、本発明方法によれば、20nm
以上の酸素析出物(BMD)密度が103 個/cm3
下の無欠陥層(DZ層)を、ウエーハ表面から少なくと
も10μmの肉厚で形成し、その内側のバルク部のBM
D密度を1×103 個/cm3 以上かつexp{9.2
1×10-18 ×[Oi]+3.224}個/cm3 以下
にすることができる。
【0049】このように、本発明によれば、デバイス活
性層を無欠陥にし、かつ、活性層近傍のBMDも少なく
できるので、良好な特性を有するデバイスを歩留まり良
く製造することができる。
【0050】これに対して、本発明の範囲から外れた条
件で熱処理を施した比較例のウエーハにおいては、初期
酸素濃度が高いほど形成されるBMDの密度が大きくな
った。比較例では一応無欠陥層が形成されるが、多量の
BMDがウエーハ内部に形成され、無欠陥層のすぐ近傍
にも多くのBMDが存在することになる。このように、
ウエーハ表層のデバイス活性層近くに多数のBMDが存
在すると、デバイス特性が悪化する恐れが大きい。ま
た、ウエーハの機械的強度も低下する。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明方法によれば、初期酸素濃度の大
きなウエーハを用いても、良好な無欠陥層を表層に形成
でき、バルク部のBMD濃度を低く抑えることができ
る。従って、高集積デバイス用の高品位シリコンウエー
ハを、歩留まり良く製造することができる。
【0054】また、本発明のシリコンウエーハを用いれ
ば、良好な特性を有する高集積デバイスを歩留まり良く
製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例の熱処理プロセスを
示す説明図。
【図2】本発明の実施例及び比較例における、ウエーハ
酸素密度とBMD密度の関係を示す説明図。
【符号の説明】
a 本発明の熱処理プロセス b 従来の熱処理プロセス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 淳 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミ ックス株式会社 開発研究所内 (56)参考文献 特開 平6−295913(JP,A) 特開 平6−295912(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/322

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子間酸素濃度[Oi]が1.4〜1.
    8×1018atoms/cm3 のシリコンウエーハを用
    い、水素ガス及び不活性ガスの少なくとも一方を含む雰
    囲気中において、1100℃〜1300℃の温度範囲で
    1分間〜48時間滞在させる滞在工程を行い、前記滞在
    温度までの昇温速度を、室温〜900℃の温度範囲では
    15〜100℃/minに設定し、900℃〜滞在温度
    の温度範囲では1〜15℃/minに設定することを特
    徴とするシリコンウエーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 室温〜900℃の温度範囲における昇温
    速度を20〜100℃/minに設定することを特徴と
    する請求項1に記載のシリコンウエーハの製造方法。
  3. 【請求項3】 室温〜900℃の温度範囲における昇温
    速度を30〜100℃/minに設定することを特徴と
    する請求項1に記載のシリコンウエーハの製造方法。
  4. 【請求項4】 900℃〜滞在温度の温度範囲における
    昇温速度を5〜10℃/minに設定することを特徴と
    する請求項1に記載のシリコンウエーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の製造方法によって製造
    したシリコンウエーハにおいて、20nm以上の酸素析
    出物(BMD)密度が103 個/cm3 以下である無欠
    陥層(DZ層)をウエーハ表面から少なくとも10μm
    の肉厚で形成し、その内側のバルク部のBMD密度を1
    ×103 個/cm3 以上かつexp{9.21×10
    -18 ×[Oi]+3.224}個/cm3 以下にしたこ
    とを特徴とするシリコンウエーハ。
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