JP3170533U - 走行台車 - Google Patents

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智 太田
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清 出津野
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良輝 戸舘
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Abstract

【課題】磁石に対する保守点検作業を軽減させることができる走行台車を提供する。【解決手段】ケーシング1内に配置した磁石8aを鋼板に接近させて大きい吸着力を作用させることで牽引力を増加させ、磁石を鋼板から離隔させて吸着力を低減させることで牽引力を減少させるようにした走行台車Aであって、底面に非磁性体からなる底板10が取り付けられ収納空間9を設けたケーシング1と、収納空間に収納された磁石8aと、磁石の一方の側面に固定されケーシングの側面から外部に延長されて上方に至るように構成されたハンドル8bと、収納空間に収納された磁石の側面8fと上面8hとの角部8gに対向して配置され磁石の姿勢を規制する規制部材11と、を有し、ハンドルを吊り上げたとき、磁石の一方の側面が底板から離隔し角部8gが規制部材に規制されて底板に対して傾斜し、吊り上げ方向の力が作用しないとき、吸着面が底板に対し接触する。【選択図】 図5

Description

本考案は溶接トーチ又は切断トーチ等のトーチを搭載して鋼板上を走行し、この過程で被加工材を溶接又は切断する走行台車に関するものである。
溶接トーチや切断トーチを走行台車に搭載し、該走行台車の走行に伴って搭載したトーチを稼働させて鋼板に対する溶接或いは切断を行うことがある。このような走行台車は、搭載したトーチに接続されたホースや電源コードを牽引するため、大きい牽引力を発揮させることが必要である。
走行台車を利用して行う溶接或いは切断では、個々の作業部位は比較的短い長さであり、多くの作業部位に対して目的の作業を行うようにするのが一般的である。このため、目的の作業部位に対する溶接或いは切断が終了した後、次の作業部位まで走行台車を移動させることが頻繁に行われる。このときの走行台車の移動は作業員により持ち上げて運搬するのが一般的であり、牽引力を必要としない。
本件出願人は、上記の如き、作業時に於ける大きい牽引力の発揮、運搬時に於ける牽引力の低下、を容易に行えるようにした走行台車を提案している(例えば特許文献1参照)。この技術では、走行台車に設けた軸に対し磁石を回動可能に装着し、作業員がレバーを操作して磁石を回動させ、磁石を被加工材に対し略水平にして接近させて大きい吸着力を作用させることで牽引力を増大させ、或いは磁石を傾斜させて吸着力を減少させることで牽引力を低下させるよう構成されている。
特開2009−028753号公報
特許文献1に記載された走行台車では磁石が軸に回動可能に支持されるため、レバーの操作に応じて円滑な回動を実現できる。しかし、軸を中心とする回動部分を有することから、軸受部に対する定期的な保守点検が必要であり、保守点検作業が煩雑であるという問題が生じる虞がある。
本考案の目的は、磁石に対する保守点検作業を軽減させることができる走行台車を提供することにある。
上記課題を解決するために本考案に係る走行台車は、ケーシング内に配置した磁石を鋼板に接近させて大きい吸着力を作用させることで牽引力を増加させ、磁石を鋼板から離隔させて吸着力を低減させることで牽引力を減少させるようにした走行台車であって、底面に非磁性体からなる底板が取り付けられ、底部が該底板によって規定された磁石の収納空間を設けたケーシングと、前記ケーシングの底板に載置されて収納空間に収納された磁石と、一方の端部が前記磁石の一方の側面に固定され、他方の端部がケーシングの側面から外部に延長されて該ケーシングの上方に至るように構成されたハンドルと、前記ケーシングに設けた収納空間であって且つ該収納空間に収納された磁石の他方の側面と上面との角部に対向して配置され、磁石の姿勢を規制する規制部材と、を有し、前記ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させたとき、磁石の一方の側面が底板から離隔すると共に他方の側面と上面の角部が規制部材に規制されて吸着面が底板に対して傾斜し、前記ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させることがないとき、磁石の吸着面が底板に対し略全面にわたって接触し得るように構成されているものである。
上記走行台車に於いて、前記磁石は、ケーシングに設けた収納空間に対し位置移動自由に収納されていることが好ましい。
また上記何れかの走行台車に於いて、前記規制部材は、磁石の他方の側面と上面との角部が接触する隅部と、磁石が傾斜したとき該磁石の上面が接触する上面接触部と、磁石が傾斜したとき該磁石の他方の側面と上面との角部が接触する立面接触部と、を有しており、磁石の他方の側面と上面との角部が規制部材の隅部又は立面接触部と接触することで該磁石の側面方向への移動を規制し、磁石の上面が規制部材の上面接触部と接触することで該磁石の傾斜を規制し得るように構成されていることが好ましい。
本考案に係る走行台車では、磁石は底面に非磁性体からなる底板が取り付けられたケーシングの収納空間に自由状態で収納されており、該磁石に取り付けられたハンドルを操作することによって磁石を所望の姿勢にすることができる。即ち、ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させることがないとき、磁石は底板に対し平行に載置された姿勢となる。このため、磁石の吸着面と鋼板とのエアギャップを最小にして大きい吸着力を作用させることができ、これにより、大きい牽引力を発揮させることができる。
また、ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させると、磁石は底板から離脱するが、このとき、磁石のハンドルとは反対側の側面と上面との角部(以下単に「角部」という)が規制部材に規制されるため、磁石はハンドル側が底板から離隔して傾斜する。このため、磁石の吸着面と鋼板とのエアギャップを大きくして吸着力を提言することができ、これにより、牽引力(以下、吸着力と牽引力を同じ意味として用いることがある)を減少させることができる。
本考案に係る走行台車では、自由に姿勢を変えることでできる磁石が規制部材に接触することで磁石を傾斜させているため、回動部分が存在しない。このため、定期的な注油や部品の交換等を排除することが可能となり、保守作業を容易に行うことができる。更に、回動部分が存在しない構成であるため、軸や軸受が不要となり、部品点数を削減することが可能となり、且つこれらの部品が故障することに伴う不具合が生じることもない。
また、規制部材が、隅部と上面接触部と立面接触部を有するため、磁石が側面方向に移動しても、角部が隅部に接触することで規制することができる。また、磁石が傾斜したとき、この傾斜の度合いを該磁石の上面が上面接触部に接触することで規制することができる。
走行台車の構成を説明する正面図と左側面図である。 走行台車の構成を説明する正面図と右側面図である。 走行台車の構成を説明する左側面図と平面図である。 磁石が底板に対し平行な姿勢の状態を説明する図である。 磁石が底板に対し傾斜した姿勢の状態を説明する図である。
以下、図を用いて本実施例に係る走行台車Aの構成について説明する。本実施例に於いて、走行台車Aは図示しない2枚の鋼板を溶接する溶接用台車として構成されている。特に、前記2枚の一方を水平状に配置すると共に他方を規律させて配置しておき、互いの鋼板が交差する部位に隅肉溶接を施すことが可能なように構成されている。
従って、トーチホルダー27には図示しない溶接トーチが取り付けられ、この溶接トーチにはガスを供給するホースや溶接線が通るホースや電源コード等のホース類が接続される。また、トーチホルダー27に取り付けるべきトーチは溶接トーチにのみ限定されるものではなく、ガス切断トーチやプラズマ切断トーチ等の切断トーチであっても取り付けることが可能である。この場合、走行台車Aの所定位置にはガスを供給するための弁機構や、通電するためのキャップタイヤケーブルの中継部材などの選択された切断トーチに特有の機構や部材が搭載され、且つ必要なガスを供給するホースや電源コード等のホース類が接続される。
このため、溶接作業或いは切断作業を実施する際には上記ホース類を牽引することが必要となり、これらのホース類を牽引するのに十分に大きい牽引力が必要である。本考案では、磁石8aを鋼板と平行になるような姿勢とすることで、大きい吸着力を作用させて大きい牽引力を発揮させ、磁石8aを鋼板に対し傾斜した姿勢とすることで、吸着力を提言させて牽引力を減少させるように構成している。
先ず、走行台車Aの全体構成について簡単に説明する。図1〜図3に示す走行台車Aは、矢印a、b方向(以下、矢印a方向を前方、矢印b方向を後方ということもある)に走行可能に構成されており、この走行過程で図示しない溶接トーチを駆動して目的の溶接を実行し得るように構成されている。
走行台車Aは、上部がカバー1aによって覆われ下部が非磁性体からなる底板10によって閉塞されたケーシング1を有しており、該ケーシング1の内部に図示しない駆動モーターや該駆動モーターを制御する制御装置が組み込まれている。
ケーシング1の走行方向である前後方向の両端側に複数の車輪2が回転可能に配置されている。車輪2の少なくとも1個は駆動モーターによって駆動される駆動輪として構成され、他の車輪2は従動輪として構成されている。しかし、車輪2のうちのいくつを駆動輪とするかは限定するものではなく、2個の車輪或いは4個の車輪を駆動輪として構成しても良い。
カバー1aの上面には、電源コードを接続するためのソケット3、走行台車Aの動作を操作するための押ボタンスイッチ4、走行台車Aの走行速度を調整するためのダイヤル5、走行台車Aの動作モードを表示するためのLED6が設けられている。
ケーシング1の一方側の側面(矢印c方向側の側面、以下、走行台車Aの左側面ということがある。また矢印d方向側の側面を走行台車Aの右側面ということもある)には、前後方向の両端部分に夫々ガイドローラ7aが配置されている。これらのガイドローラ7aは、夫々伸縮可能に構成されたアーム7bの先端に回転可能に設けられており、隅肉溶接を実行する際には、垂直方向に配置された鋼板の表面に接触して走行台車Aの走行を案内し得るように構成されている。
更に、図2(b)に示すように、ケーシング1の内部には、後述するように、ハンドル8bの操作に伴って姿勢が変化し得るように構成された磁石8aが配置されている。この磁石8aは、図2(a)に点線で示すように磁石8aが傾斜したとき、鋼板に対する吸着力が減少して走行台車Aを容易に鋼板から離隔させることが可能であり、磁石8aが鋼板と平行になったとき、吸着力が最大となって大きい牽引力を発揮する。
上記の如く構成された走行台車Aでは、磁石8aを鋼板に対して平行にして吸着力を増大させた状態で、押ボタンスイッチ4を押し操作することで、矢印a方向或いは矢印b方向への走行を開始する。そして、ダイヤル5を操作することで、走行台車Aの走行速度を調整することが可能である。
走行台車Aを構成するケーシング1の前後方向の何れかの端部(本実施例では前方側の端部)にトーチの位置を調整するトーチ調整装置が設けられており、図示しないトーチが走行台車Aの略中央に於いて矢印c方向側の側面に配置されるように構成されている。従って、走行台車Aを矢印b方向側から矢印a方向側に向かってみたとき、図3(a)に示すように、磁石8aを操作するハンドル8bが右側面側に配置され、トーチは左側面側に配置されることとなる。
ケーシング1の前方側の端部には、ねじ21によって取付ブラケット20が取り付けられている。この取付ブラケット20には縦方向の長穴20aが形成されており、ねじ21は長穴20aに挿通されてケーシング1に締結されている。従って、取付ブラケット20はケーシング1に対し上下方向の位置を調整し得るように構成されている。
図2(b)に示すように、取付ブラケット20の上端部分に、トーチの位置を矢印c、d方向に出入させて調整するトーチ出入調整部を構成する軸部材となるねじ軸22が水平に設けられている。そして、取付ブラケット20を走行台車Aを構成するケーシング1に取り付けたとき、ねじ軸22は車輪2の中心どうしを結ぶ線と平行に配置される。ねじ軸22の取付ブラケット20から突出した端部にはハンドル22aが固定されており、このハンドル22aを操作することによって回転し得るように構成されている。また、ねじ軸22の取付ブラケット20の内部に配置されている端部にはブラケット23が螺合しており、ねじ軸22の回転に応じて矢印c方向又は矢印d方向に移動し得るように構成されている。
尚、上記ねじ軸22に代えてラックを形成した軸を用いることも可能である。この場合、ブラケット23にはピニオンが配置されることとなる。
ブラケット23は、水平片23aと、垂下片23bとを有して構成されている。水平片23aはねじ軸22の延長方向に形成されており、垂下片23bは水平片23aから直角方向に垂下して形成されている。水平片23a、垂下片23bの寸法は特に限定するものではなく、溶接装置として或いは切断装置として設定される仕様に応じて適宜設定することが好ましい。
ブラケット23を構成する水平片23aの所定位置には、トーチ角度調整部を構成するねじ部材24を回転可能に支持する支持部が設けられている。また垂下片23bの所定位置には、トーチ角度調整部を構成する回動部材25を回動可能に支持する回動軸23cが水平方向に配置されている。
回動部材25はブラケット23の垂下片23bに設けた回動軸23cに回動可能に支持されている。従って、回動部材25は垂直な面内で回動軸23cを中心として回動し得るように構成されている。また、回動部材25には、回動軸23cから離隔した位置であって、水平片23aに設けたねじ部材24と対応する位置に長穴25aが形成されており、該長穴25aにねじ部材24と螺合するナット部材26が配置されている。更に、回動部材25の長穴25aに対応する位置であって走行台車Aの後方側に対応する面に支持アーム25bが突出して形成されている。
上記の如く、ナット部材26は、回動部材25の回動に伴って長穴25aに沿って移動し得るように構成されている。即ち、ねじ部材24は、ブラケット23の水平片23aを略垂直方向に貫通して配置され、ナット部材26を垂直方向に貫通して螺合している。そして、ハンドル24aを操作してねじ部材24を回転させると、この回転に伴ってネット部材26が上昇或いは下降し、且つ回動部材25が回動軸23cを中心として回動する。このため、ナット部材26の中心と回動軸23cとの距離が変化することとなり、この変化を長穴25aによって吸収することが可能である。
回動部材25に設けた支持アーム25bにトーチホルダー27が取り付けられている。トーチホルダー27は図示しない溶接トーチや切断トーチ(本実施例では溶接トーチ)を保持すると共に、溶接時や切断時に発生する熱の輻射を遮って台車に伝わることを防ぐ機能を有するものであり、一対の起立片27a、27bと、これらの起立片27a、27bを連結する連結片27cとを有する溝型に形成されている。
連結片27c所定位置には図示しないトーチを着脱可能に取り付けるための取付部材28が設けられている。この取付部材28は基部28aと、該基部28aに対し回動可能に構成され、基部28aと共にトーチを挟み込む挟持部28bと、挟持部28bを基部28aに固定する固定部28cと、を有して構成されている。そして、基部28aをトーチホルダー27の連結片27cに取り付けることで、トーチを着脱可能に取り付けることが可能となる。
このため、連結片27cには、基部28aを固定するための孔27d及び長穴27eが並べて形成されており、この一組の孔27d、長穴27eにボルトを挿通して基部28aを締結することで取付部材28を固定することが可能である。特に、孔27d及び長穴27eの組は、連結片27cの上下2か所に夫々形成されており、上方の組又は下方の組を選択して取付部材28を固定することが可能である。従って、上下何れかの組を選択して取付部材28を固定することで、トーチを鋼板に対して接近又は離隔させて取り付けることが可能である。また、一方が長穴27eとして形成されているため、連結片27cに取付部材28を固定する際に、取付姿勢を調整することが可能である。
トーチホルダー27を構成する一方の起立片27aは連結片27cに対し直角に形成されており、該起立片27aを介して回動部材25に設けた支持アーム25bに取り付けられる。起立片27aを支持アーム25bに取り付ける構造は特に限定するものではなく、該支持アーム25bに対し図示しないボルトを利用して取り付けることが可能である。また、支持アーム25bをハーフナット状に形成すると共に、起立片27aに軸部材を設けておき、該軸部材を前記ハーフナットに嵌合して取り付けることも可能である。
トーチホルダー27は板金加工によって形成されており、一方の起立片27aは外側に折り返した状態で二重に形成されている。このため、起立片27aを支持アーム25bに取り付けたとき、折り返された起立片27aがスプリングワッシャとして機能し、緩みを防ぐことが可能である。
ボルトを利用してトーチホルダー27を支持アーム25bに取り付けることで、該トーチホルダー27の支持アーム25bに対する取付角度を容易に調整し得るように構成することが可能である。即ち、1本のボルトによってトーチホルダー27を支持アーム25bに取り付けるように構成した場合には、該ボルトを緩めることで角度を調整することが可能である。また複数本のボルトを利用してトーチホルダー27を支持アーム25bに取り付けるように構成した場合には、起立片27aに形成する孔27fを円弧状の長穴とすることによって、トーチホルダー27の支持アーム25bに対する取付角度を調整することが可能である。
更に、起立片25aに直線状の長穴を形成しておき、この長穴に挿通したボルトを利用して支持アーム25bに取り付けるように構成することによって、トーチホルダー27の支持アーム25bに対する取付位置を調整することが可能となる。この場合、トーチホルダー27の回動に伴う下端部分の鋼板との干渉を防ぐことが可能となり好ましい。
トーチホルダー27を構成する他方の起立片27bは連結片27cに対し直角よりも外側に傾斜した状態で形成されている。このため、トーチホルダー27は直角の起立片を有する溝型ではなく、より開放された溝型に形成されている。このように起立片27bが外側に向けて傾斜することで、作業中のトーチの様子を容易に視認することが可能となる。
トーチホルダー7を構成する一対の起立片27a、27bの高さ寸法は特に限定するものではないが、取付部材28にトーチを取り付けたとき、該トーチを包み込むように形成されていることが好ましい。また、トーチホルダー27の長さは特に限定するものではないが、目的の作業を行う際にトーチを鋼板に対して所定の高さで且つ所定の角度に設定したとき、下端部分が鋼板の表面に可及的に接近し得るような長さであることが好ましい。トーチホルダー27がこのような長さを有することによって、鋼板に対する溶接を実行しているときに発生する熱の走行台車Aに対する輻射を防ぐことが可能となる。
次に、磁石8aの構成について図4、図5により説明する。
走行台車Aを構成するケーシング1は、底部がアルミニウムや銅或いは合成樹脂等の非磁性体からなる底板10によって閉塞されており、これにより、内部に磁石8aを収納する収納空間9が形成されている。この収納空間9の形状や寸法は限定するものではなく、収納すべき磁石8aの形状と寸法、及び鋼板に対する傾斜角度等の条件に応じて設定することが好ましい。
磁石8aは、吸着面(図4、5に於ける磁石8aの下面)が底板10に対向して配置されており、該磁石8aの一方の側面にはブラケット8cが取り付けられている。即ち、磁石8aは枠体8eによって保持されており、ブラケット8cは一端が枠体8eに固定されている。そして、ブラケット8cの他端は、ケーシング1に形成された一対の長穴1c(図2(b)参照)を貫通して該ケーシング1の右側面側から外部に突出しており、この突出端部にハンドル8bが取り付けられている。
磁石8aには、ブラケット8c及び該ブラケット8cを介して取り付けたハンドル8b以外には何物も接続されず、吸着面を底板10の上部に載置されているにすぎない。従って、磁石8aは、ケーシング1に形成された長穴1cとブラケット8cとの遊び分(長穴1cの長さ方向の遊び及び幅方向の遊び)だけ自由に位置を変化させることが可能である。
ケーシング1の内部に形成された収納空間9の内部であって、磁石8aの他方の側面8f(以下単に「側面8f」という)側には規制部材11が配置されている。規制部材11は、磁石8aの側面8fと対向する立面接触部11aと、磁石8aの上面8hと接触する上面接触部11bと、立面接触部11aと上面接触部11bの交叉部であり磁石8aの角部8gが接触する隅部11cと、を有して構成されている。
規制部材11の隅部11cは、磁石8aの角部8gと接触して磁石8aの側面8f側への移動を規制するものである。このため、底板10からの距離は、磁石8aの厚さ(磁石8aが水平な状態で底板10に載置されたときの角部10の高さ)と同じか僅かに高くなるように設定されている。
上面接触部11bは、隅部11cを起点として該隅部11cから離隔するのに従って上方に向かうような傾斜を有している。即ち、上面接触部11bは隅部11cを起点として上向きに傾斜して形成されている。上面接触部11bの傾斜角度は特に限定するものではなく、収納空間9に於ける磁石8aに許容された傾斜角度に対応した角度であれば良い。
また、上面接触部11bは、磁石8aが傾斜したときに必ずしも該磁石8aの上面8hと接触しなくとも良い。即ち、磁石8aの傾斜に伴って、角部8gが規制部材11の何れかの部分と接触し、且つブラケット8cがケーシング1に形成した長穴1cの上端と接触したとき、該磁石8aは姿勢が拘束される。このとき、磁石8aの上面8hは必ずしも上面接触部11bに接触しない。
立面接触部11aは、隅部11cを起点とし、底板10に接近するのにともなって磁石8aの側面8fから離隔するような傾斜をもって形成されている。しかし、この構成に限定するものではなく、隅部11cから垂直に形成されていても良いことは当然である。
上記の如く構成された磁石8aと規制部材11では、走行台車Aを鋼板上に載置して、ハンドル8bに何ら力を作用させることなく、自由な状態としたとき、磁石8aは、図4に示すように、自由な状態で底板10に載置されることとなる。このため、磁石8aの吸着面は底板10に略全面にわたって接触し、該吸着面と鋼板とのエアギャップは最小となり、大きい吸着力が作用することとなる。この結果、走行台車Aの牽引力は最も大きくなる。
図5に示すように、ハンドル8bに吊り上げ方向の力を作用させたとき、この力に応じて磁石8aが上方に引き上げられる。このとき、磁石8aの角部8gが規制部材11の隅部11cと接触して上方への移動が規制されるため、磁石8aはブラケット8c側が矢印e方向に上昇することとなり、この結果、磁石8aは図に示すように傾斜する。
磁石8aのブラケット8c側が矢印e方向に上昇するのに伴って、該磁石8aは全体としてあたかも矢印e方向に回動するように姿勢が変化する。このとき、磁石8aの角部8hは隅部11cに対する接触状態を保持することなく、立面接触部11aに接触しつつ、底板10に接近するように下降するように姿勢が変化する。
そして、磁石8aの上面8hが上面接触部11bに接触するか、或いはブラケット8cが長穴1cの上端と接触したとき、磁石8aの姿勢の変化が拘束され、この状態で磁石8aの傾斜が終了することとなる。そして、磁石8aが底板10に対して傾斜したとき、該磁石8aの吸着面も底板10に対して傾斜し、該吸着面と鋼板とのエアギャップは最大となり、これに伴って吸着力も最小となる。この結果、走行台車Aの牽引力は低下することとなる。
このため、走行台車Aを鋼板から容易に引きはがすことが可能となり、作業員による走行台車Aの次の作業位置への運搬が容易となる。
本実施例に係る走行台車Aでは、磁石8aは収納空間9に対し自由な状態で配置される。即ち、磁石8aは軸や軸受などの部材により支持されることなく、単に磁石8aに接触する規制部材11が配置されるのみである。このため、部品点数を削減することが可能となり、コストダウンに寄与することが可能である。
また、磁石8aを回動可能に支持する構成ではないため、回動部分を構成する部品に対する潤滑や部品の交換等の保守作業が不要となり、所謂メンテナンスフリーを実現することが可能となる。このため、保守作業に要する時間を削減して作業コストの低減に寄与することが可能である。
本考案に係る走行台車は、溶接用に限定することなく、切断用に利用して有利である。
A 走行台車
1 ケーシング
1a カバー
1c 長穴
2 車輪
3 ソケット
4 押ボタンスイッチ
5 ダイヤル
6 LED
7a ガイドローラ
7b アーム
8a 磁石
8b ハンドル
8c ブラケット
8e 枠体
8f 側面
8g 角部
8h 上面
9 収納空間
10 底板
11 規制部材
11a 立面接触部
11b 上面接触部
11c 隅部
20 取付ブラケット
20a 長穴
21 ねじ
22 ねじ軸
22a ハンドル
23 ブラケット
23a 水平片
23b 垂下片
23c 回動軸
24 ねじ部材
24a ハンドル
25 回動部材
25a 長穴
25b 支持アーム
26 ナット部材
27 トーチホルダー
27a、27b 起立片
27c 連結片
27d、27f 孔
27e 長穴
28 取付部材
28a 基部
28b 挟持部
28c 固定部

Claims (3)

  1. ケーシング内に配置した磁石を鋼板に接近させて吸着力を作用させることで牽引力を増加させ、磁石を鋼板から離隔させて吸着力を低減することで牽引力を減少させるようにした走行台車であって、
    底面に非磁性体からなる底板が取り付けられ、底部が該底板によって規定された磁石の収納空間を設けたケーシングと、
    前記ケーシングの底板に載置されて収納空間に収納された磁石と、
    一方の端部が前記磁石の一方の側面に固定され、他方の端部がケーシングの側面から外部に延長されて該ケーシングの上方に至るように構成されたハンドルと、
    前記ケーシングに設けた収納空間であって且つ該収納空間に収納された磁石の他方の側面と上面との角部に対向して配置され、磁石の姿勢を規制する規制部材と、を有し、
    前記ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させたとき、磁石の一方の側面が底板から離隔すると共に他方の側面と上面の角部が規制部材に規制されて吸着面が底板に対して傾斜し、
    前記ハンドルに吊り上げ方向の力を作用させることがないとき、磁石の吸着面が底板に対し略全面にわたって接触し得るように構成されている
    ことを特徴とする走行台車。
  2. 前記磁石は、ケーシングに設けた収納空間に対し位置移動自由に収納されていることを特徴とする請求項1に記載した走行台車。
  3. 前記規制部材は、磁石の他方の側面と上面との角部が接触する隅部と、磁石が傾斜したとき該磁石の上面が接触する上面接触部と、磁石が傾斜したとき該磁石の他方の側面と上面との角部が接触する立面接触部と、を有しており、磁石の他方の側面と上面との角部が規制部材の隅部又は立面接触部と接触することで該磁石の側面方向への移動を規制し、磁石の上面が規制部材の上面接触部と接触することで該磁石の傾斜を規制し得るように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載した走行台車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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