JP3169889B2 - アンチコーザル・フィルタリングを用いて電気モータにおけるトルク・リップルを低減する方法および装置 - Google Patents

アンチコーザル・フィルタリングを用いて電気モータにおけるトルク・リップルを低減する方法および装置

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    • H02P25/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details
    • H02P25/02Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details characterised by the kind of motor
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気モータに関
し、更に具体的には、検知した電気モータの回転子位置
に基づいて転流(commutate)が行われる形式の電気モー
タにおいて、トルク・リップル(torqueripple)を低減す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】検知した電気モータの回転子位置に応答
して電気モータの転流を制御する形式の電気モータを用
いる際に、当技術分野では「トルク・リップル」として
公知の固有の問題がある。この形式の電気モータは、一
般的にステッピング・モータとして、駆動対象部材の位
置または方位を制御するために用いられる。かかるモー
タを連続的に付勢すると、当該モータによって生成され
るトルク量は、モータの回転子の位置の関数として変動
する。このトルク変動が、モータのトルク・リップルで
ある。トルク・リップルは、モータを一定速度および一
定負荷で駆動する際の最大トルクおよび最小トルク間の
変動量である。モータは連続的に付勢されるので、トル
ク・リップルも時間と共に変動する。
【0003】使用中にトルク・リップルを呈する特定形
式の電気モータの1つに、可変リラクタンス・モータ(v
ariable reluctance motor)がある。可変リラクタンス
・モータおよびその動作原理は、当技術分野では公知で
ある。これらのモータは、トルク対慣性動作比(torque-
to-inertia operating ratio)が高いため、多くの用途
に非常に適しているものである。しかしながら、可変リ
ラクタンス・モータを連続駆動システムで用いる場合、
使用中に発生するトルク・リップルが、使用を妨げる要
因となっていた。
【0004】可変リラクタンス・モータの動作の間トル
クおよびトルク・リップルを制御する様々な技法が、公
知のシステムでは利用されている。例えば、Anderson e
t al.の米国特許第4,868,477号は、可変リラ
クタンス・モータにおけるトルクおよびトルク・リップ
ルを制御する構成に関する。’477特許によれば、各
モータ位相に定電流を印加する。この定電流印加に応答
して、回転子位置の関数としてのトルク波形が、各モー
タ位相に発生する。複数の定電流値を印加することによ
って、複数のトルク波形が発生する。次いで、この複数
のトルク波形を用いて、数値の表を決定する。表内の各
値は、所与のモータ位置に対するモータ位相に供給され
る電流に対応し、トルク・リップルを低減しつつ、所望
のモータ・トルクが得られる。
【0005】米国特許第4,961,038号は、参照
表(ルックアップテーブル)を用いてスイッチ型(スイ
ッチド)リラクタンス・モータ(switched reluctance m
otor)が発生するトルクを推定する構成に関し、相電流
および回転子位置に基づいてトルク推定値を発生する。
推定したトルクを、コントローラへのトルク・フィード
バック信号として用い、モータの相電流コマンドを変調
し、トルク・リップルの低減を図る。
【0006】公知のモータ制御システムに伴う基本的な
問題の1つとして、これらのシステムはモータの個々の
位相コイルが発生するトルクの線形的な重ね合わせを想
定していることがあげられる。実際には、これらのシス
テムでは、隣接するコイルを個々に励起することによっ
て発生するトルクの和は、2つの位相を同時に励起した
場合のモータ出力トルクと同一であると想定する。この
想定を行う制御構成は、多くの場合、モータ動作の間に
トルク・リップルを呈する。
【0007】スイッチ型リラクタンス・モータにおける
トルク・リップルを低減する別の制御構成が、Goldenbe
rg, Izhak Laniado, Pawel Kuzan,およびChin Zhouによ
る"Control of Switched Reluctance Motor Torque for
Force Control Applications"と題する論文(IEEE Tran
sactions On Industrial Electronics, Vol. 41, No.4,
1994年8月の第461ないし466頁)において
提案されている。この論文によれば、(1)提案された
転流アルゴリズムを用いて定電流を調節し、(2)1電
気周期モータを動作させ、(3)この動作の間にトルク
を測定することによって、スイッチ型リラクタンス・モ
ータのトルク関数をオフラインで評価する。この手順
は、ゼロから最大値までの異なる電流値を用いて反復
し、1組のトルク曲線対位置および電流曲線を得る。こ
の1組の曲線を用いて、ルックアップテーブルを作成す
る。逆トルク関数を用いて、トルク対位置および電流曲
線を滑らかにする。2方向における測定トルクの平均を
取り、測定トルクから摩擦を減ずることによって、トル
ク関数を推定する。フィード・フォーワード・コントロ
ーラを用いて摩擦を補償し、ルックアップテーブルから
得られる電流補正項を与える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ルックアッ
プテーブルに格納するためのモータ電流制御値を決定
し、モータ動作中のトルク・リップルを大幅に低減する
方法および装置を提供する。本発明の構成は、信号位相
を変転させることなく、信号ノイズを抑制することがで
きる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、電気モ
ータに対する電流制御値を確定する方法が提供され、こ
の方法は、モータ動作角度の関数としてモータ電流制御
値の表を用意するステップと、モータによって供給され
るトルクの所望量を示すトルク要求信号を生成するステ
ップと、トルク要求信号に関数的に関係する値を有する
トルク・コマンド信号およびフィード・フォーワード・
トルク信号を生成するステップとから成る。モータ動作
角度を監視(モニタ)し、トルク・コマンド信号に応答
して、表からの電流制御値を用いてモータを付勢する。
モータを付勢しているときに、モータに発生するトルク
・リップル量を監視する。時間領域(ドメイン)フィル
タを用いて、測定したトルク・リップルにフィルタ処理
を施し、時間領域フィルタ処理トルク・リップル信号を
生成する。時間領域フィルタ・トルク・リップル信号の
平均を取り、空間領域フィルタを用いて平均時間領域フ
ィルタ・トルク・リップル信号にフィルタ処理を施す。
それに応答してフィード・フォーワード・トルク信号を
生成し、トルク・リップル値が所定値未満である場合、
生成したトルク要求値に対するモータ動作角度の関数と
して、モータに出力される電流制御値を格納する。
【0010】本発明の他の実施形態によれば、電気モー
タによって供給されるトルクの所望量を示すトルク要求
信号を生成する方法が提供され、この方法は、トルク要
求信号に関数的に関係する値を有するトルク・コマンド
信号、およびフィード・フォーワード・トルク信号を生
成するステップと、モータ動作角度を監視するステップ
とから成る。この方法は、更に、トルク・コマンド信号
に応答して、モータを付勢するステップと、モータを付
勢しているときに、モータに発生するトルク・リップル
量を測定するステップと、時間領域フィルタを用いて、
測定したトルク・リップルにフィルタ処理を施し、時間
領域フィルタ処理トルク・リップル信号を生成するステ
ップも含む。この方法は、更に、時間領域フィルタ・ト
ルク・リップル信号の平均を取るステップと、空間領域
フィルタを用いて平均時間領域フィルタ・トルク・リッ
プル信号にフィルタ処理を施し、それに応答して前記フ
ィード・フォーワード・トルク信号を生成するステップ
と、後に使用して低トルク・リップル・モータを得るた
めにフィード・フォーワード・トルク信号を格納するス
テップも含む。
【0011】更に、本発明によれば、電気モータに対す
る電流制御値を確定する装置が提供され、この装置は、
モータ動作角度の関数としてモータ電流制御値の表を格
納するメモリ手段と、モータによって供給されるトルク
の所望量を示すトルク要求信号を生成する入力手段と、
およびトルク要求信号に関数的に関係する値を有するト
ルク・コマンド信号およびフィード・フォーワード・ト
ルク信号を生成する手段から成る。また、モータ動作角
度を監視する手段が設けられている。制御手段が、トル
ク・コマンド信号に応答して、表からの電流制御値を用
いてモータを付勢する。モータを付勢しているときに、
モータに発生するトルク・リップル量を測定する手段が
備えられている。時間領域フィルタ手段が、測定したト
ルク・リップルにフィルタ処理を施し、時間領域フィル
タ処理トルク・リップル信号を生成する。時間領域フィ
ルタ・トルク・リップル信号の平均を取る手段が備えら
れている。空間フィルタ手段が、平均時間領域フィルタ
処理トルク・リップル信号にフィルタ処理を施し、それ
に応答して前記フィード・フォーワード・トルク信号を
生成する。メモリ手段が、トルク・リップル値が所定値
未満である場合、生成したトルク要求値に対するモータ
動作角度の関数として、モータに出力される電流制御値
を格納する。
【0012】本発明の更に別の特徴および利点は、以下
の詳細な説明を添付図面を参照しながら読むことによっ
て、当業者には明らかとなろう。
【0013】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明にした
がって、電気モータ22のモータ電流制御値を確定する
ために用いられる検査スタンド(test stand)構成20が
示されている。本発明は、検知した回転子位置に応答し
て制御する形式のあらゆる電気モータに適応可能である
が、ここでは可変リラクタンス・モータと共に用いる場
合について記載する。しかしながら、本発明は、可変リ
ラクタンス・モータの使用に限定される訳ではない。
【0014】説明の目的のために、ここでは、可変リラ
クタンス・モータ22は8固定子極/4回転子極4相モ
ータとし、ラック/ピニオン操舵システム(rack and pi
nionsteering system)において動力補助(power assist)
を与えるという特定の目的を有するものとして記載す
る。本発明は、加工用機器のような、他のモータ構造お
よび他のモータの目的にも等しく適用可能である。電気
補助操舵システムでは、電気補助モータによって動作中
に発生するトルク・リップルは、ハンドルを通じて車両
運転手に感じる可能性がある。したがって、電気補助モ
ータを用いる操舵システムでは、トルク・リップルを最
小に抑えることが望ましい。
【0015】図2を参照すると、モータ22は、回転子
(ロータ)24および固定子(ステータ)26を含む。
固定子26はモータ・ハウジング27に固着されてい
る。回転子24はモータの接続管28に接続されてい
る。回転子24は、6つの回転子極30を有し、固定子
26は8つの固定子極32を有する。モータ22は4相
モータである。4つの相は、それぞれ、相A,相B,相
C,相Dで示すことにする。相A,相B,相C,相D
は、固定子極Aa,Bb,Cc,Ddにそれぞれ対応す
る。固定子極は、当技術分野では公知の様式で、連動す
るコイル(図示せず)を支持している。モータ22は4
相可変リラクタンス・モータとして説明するが、これは
単に説明の明確化および容易化のためにに過ぎない。前
述のように、本発明はこの特定のモータ形式や構成に限
定される訳ではなく、検知した回転子位置に応答して制
御する形式のあらゆる電気モータと共に用いることがで
きる。
【0016】可変リラクタンス・モータの動作は、当技
術分野では公知であり、ここでは詳細には説明しない。
Byrne et al.の米国特許第4,670,696号は、典
型的な可変リラクタンス・モータの構造および動作につ
いて記載しており、この言及により本願にもその全てが
含まれるものとする。
【0017】図3を参照すると、電気動力補助操舵シス
テム38は、入力シャフト42に接続されたハンドル4
0を含む。入力シャフト42は、トーション・バー44
を介して、出力シャフト46に接続されている。位置セ
ンサ48が入力シャフト42および出力シャフト46に
接続されている。位置センサ48は、入力シャフト42
および出力シャフト46間の相対的な回転位置を判定す
る。トーション・バー44のために、この入力シャフト
42および出力シャフト46間の相対的回転位置は、ハ
ンドル40に印加される操舵トルク量を示す。したがっ
て、位置センサ48およびトーション・バー44の組み
合わせは、一体となってトルク・センサ50として機能
する。トルク・センサ50は、ハンドル40に加えられ
る操舵トルク量を示す値を有する、操舵トルク信号52
を印加する。
【0018】出力シャフト46は、ラック/ピニオン・
ギア・セット54のピニオン・ギアに接続されている。
ラック/ピニオン・ギア・セット54は、ハンドル40
の回転運動を、操舵ラック(steering rack)56の直線
運動に変形するように機能する。操舵ラック56は、当
技術分野では公知の方法で、車両の操向車輪58,60
に操舵可能に接続されている。操舵ラック56の直線運
動が、車両の操向車輪58,60を操舵する。可変リラ
クタンス・モータ22の接続管28は、当技術分野では
公知の方法で、ボール・ナット構造体を介してラック5
6に駆動可能に接続されている。電気補助モータおよび
ラック部材間のかかるボール・ナット駆動構成は、Carl
son et al.の米国特許第4,666,014号に示され
ており、この言及によって本願にもその全てが含まれる
ものとする。
【0019】モータ回転子位置センサ62が、動作的に
モータ22に結合されており、固定子26に対する回転
子24の位置を検知し、それらの間の相対位置を示す値
を有する回転子位置信号64を供給する。可変リラクタ
ンス・モータと共に用いる回転子位置センサの構造およ
び動作は、当技術分野では公知であり、したがってここ
では詳細には説明しない。
【0020】本発明と共に用いて好適な回転子位置セン
サが、"Method and Apparatus forSensing Relative Po
sition Between Two Relatively Rotatable Members Us
ingConcentric Rings"と題し、1994年10月10日
に出願されたPersson et al.の米国特許出願連続番号第
08/329,206号に開示されており、この言及に
より本願にもその全てが含まれるものとする。
【0021】回転子位置センサ62は、回転子の電気角
度を、固定子に関係する回転子の機械角度に対して測定
する。回転子が1回完全に回転すると、360度の機械
角度の機械サイクルが発生する。360度の電気角度の
電気サイクルは、モータが機械的に60度回転すると発
生する。したがって、ここに記載する好適な8/6可変
リラクタンス・モータ構成では、1機械サイクル毎に、
6電気サイクルが生じる。好適な実施形態では、電気的
0度は、位相(フェーズ)Dが十分な電流でロックされ
摩擦効果を克服する場合に得られる回転子位置と定義す
る。尚、付勢位相Dが回転子をロックする回転子の機械
的位置、即ち、回転子の歯が固定子の歯Ddと完全に整
合する回転子位置は、6カ所が可能である。これら6カ
所の回転子位置(6つの回転子の歯毎に1つ)は、電気
角度0度として測定される。位相Aa,Bb,Cc,D
dが付勢される毎に可変リラクタンス・モータが発生す
るトルクは、本質的に各電気サイクルについて同一であ
るので、電気サイクルの使用が好都合である。
【0022】マイクロプロセッサのようなコントローラ
66が、回転子位置信号64および印加される操舵トル
ク信号52を監視し、それらに応答して、電力スイッチ
68によってモータ22の付勢を制御する。電力スイッ
チ68に好適な駆動構成は、"Method and Apparatus fo
r Controlling an Electric Assist Motor"と題し、1
994年11月4日に出願されたBeckの米国特許出願連
続番号第08/334,231号に詳しく記載されてお
り、この言及により本願にもその全てが含まれるものと
する。
【0023】コントローラ66は、ルックアップテーブ
ル67として用いられる内部ROMメモリを有するマイ
クロコンピュータであることが好ましい。また、ルック
アップテーブルは、フラッシュRAMにも格納すること
ができる。このルックアップテーブル67に格納するの
は、モータ22の制御に用いるモータ電流制御値であ
る。モータ電流制御値は、所望の操舵補助トルクおよび
検知回転子位置の関数として、ルックアップテーブル6
7に格納される。
【0024】コントローラ66は、印加された操舵トル
ク信号52および検出された回転子位置の関数として、
表(テーブル)からモータ電流値を選択する。モータ電
流値は、モータが所望量の操舵補助トルクを与えるよう
にモータ22に印加しなければならない電流値である。
他の変数、例えば、車速も、所望の操舵補助を得るため
に必要なモータ電流値の選択に考慮することができる。
ルックアップテーブル内のモータ制御値を参照する操舵
システムを含む構成は、"Method and Apparatus for Co
ntrolling an Electric Assist Steering System Using
Two-Dimensional Interpolation for Current Command
s"と題するMcLaughlin et al.の米国特許第5,47
5,289号に詳しく記載されており、この言及により
本願にもその全てが含まれるものとする。
【0025】本発明の好適な実施形態によれば、電気補
助モータ22を制御するために用いられるモータ電流制
御値は、複数のルックアップテーブル(即ち、ルックア
ップテーブル67を区分し、複数の別個のルックアップ
テーブルを形成する)に格納する。好ましくは、メモリ
素子を区分し、10個のルックアップテーブルを形成す
る。操舵補助トルクの最大予測値を10で割り、操舵補
助トルクの10個の増分レベルを定義する。10個の操
舵補助トルク増分値の各々に対応する電流制御値の集合
を、関連するルックアップテーブルに格納する。例え
ば、第1表(テーブル)は最大操舵補助トルク値の10
%に等しい操舵トルク補助値に対して、回転子位置の関
数として電流制御値を有し、第2表は最大予測操舵補助
トルク値の20%に等しい操舵トルク補助値に対して、
回転子位置の関数として電流制御値を有する等とする。
ルックアップテーブルを使用する場合、操舵補助トルク
およびモータ制御値双方の値が離散値でなければならな
いので(離散値のみがルックアップテーブルに格納可能
である)、好適な実施形態によれば、補間法によってよ
り小さな増分値を決定することができる。かかる補間プ
ロセスは、McLaughlinet al.の米国特許第5,475,
289号に記載されている。この特許は、先に言及し本
願にも含まれるものとした文献である。
【0026】可変リラクタンス・モータの使用、特に、
電気補助操舵システムにおける使用においての関心事
は、トルク・リップルの発生である。トルク・リップル
とは、一定トルクがモータから指令(コマンド:comman
d)されるときに発生する、モータの出力におけるトルク
変動のことである。トルク・リップルの現象は、可変リ
ラクタンス・モータの技術では公知である。電気補助操
舵システムでは、トルク・リップルはハンドルを通じて
車両運転手が感じる可能性があるので、特に望ましくな
い。
【0027】本発明によれば、典型的に可変リラクタン
ス・モータの動作において発生するトルク・リップル
は、トルク・リップルの推定値をアンチコーザル・フィ
ルタ(anticausal filter)を施すプロセスによって、ル
ックアップテーブル67内の電流制御値を確定すること
により、大幅に低減する。ルックアップテーブル67に
このような値を確定するには、本発明によれば、モータ
動作を負荷状態の下で監視する。
【0028】図1を参照すると、検査スタンド構成20
はダイナモメータ(dynamometer)であり、電気補助操舵
システム38においてリップルを大幅に低減するため
に、ルックアップテーブル67に格納される電流制御値
を確定するために用いられる。検査スタンド20は、モ
ータ22を負荷状態の下で動作させる。負荷34がモー
タの出力管28に接続される。負荷34は、モータ22
が付勢されたときに、モータ22に一定負荷を与える。
トルク・センサ36がモータの出力管28に動作的に接
続され、モータ22の出力トルクτmeas、即ち、モータ
の測定出力トルクを示す値を有する信号を与える。
【0029】コントローラ65が入力デバイス71に接
続されている。入力デバイス71は、キーボードまたは
その他の公知の入力デバイスであることが好ましい。入
力デバイス71は、コントローラ65に所望のトルク要
求を入力するために用いられる。このトルク要求は、モ
ータ22が発生すべき所望のトルクとなる。トルク要求
τreq値69が、コントローラ65から加算回路70の
一方の入力に出力される。
【0030】加算回路70は、トルク要求τreqの値
を、トルク・リップル・コントローラ72によって与え
られるフィルタ処理トルク・リップル推定ベクトル(fil
teredtorque ripple estimate vector)τftre(以下で
説明する)と加算する。トルク・リップル推定ベクトル
τftreのことを、ここではフィード・フォーワード・ト
ルク信号とも呼ぶことにする。加算回路70は、トルク
・コマンド信号τcmdを出力する。これは、コントロー
ラ67からのトルク要求値τreqと、トルク・リップル
・コントローラ72からのフィルタ・トルク・リップル
推定ベクトルτft reとの和に等しい。トルク・コマンド
信号τcmdは、加算回路70から補間回路74に出力さ
れる。回転子位置センサ73が、モータ22に動作的に
接続され、モータ回転子24およびモータ固定子26間
の相対的回転位置を示す値を有する回転子位置信号75
を与える。
【0031】8/6(8固定子極/6回転子極)可変リ
ラクタンス・モータでは、モータの回転子の機械的回転
1回毎に、6回の電気サイクルがある。本発明の一実施
形態によれば、電気角度とは電気サイクル角度のことで
あり、機械角度とは絶対回転子位置のことである。本発
明にしたがって行われる計算は、電気角度について行わ
れる。当業者であれば、機械角度についても計算は可能
であることは認めるであろう。電気サイクルについて計
算を行うことによって、全ての電気サイクルが同一のト
ルクを生成するという想定ができる。この想定は完全に
は正確ではないが、それでもよい結果が得られる。
【0032】回転子位置センサ73は、機械角度で36
0度の回転に等価な14ビット(即ち214カウント)の
データを出力するレゾルバ(resolver) である。このセ
ンサでは、機械角度で360/214度の分解能、即
ち、機械角度で0.02187度または6x0.021
97=0.1318度の電気角度に等価な分解能が得ら
れる。1電気サイクルは機械角度の60度、即ち、機械
サイクルの1/6に過ぎないため、機械角度1度当たり
電気角度は6度となることを思い出されたい。機械的な
0度が電気的な0度に対して可能な6つの回転子角度の
1つに対応すると仮定すると、機械角度の測定は、本8
/6モータについて、以下のように電気角度に容易に変
換される。
【0033】
【数1】θelectrical = 6×(θmechanical−ζ
(θmechanical/6)×60) ここで、ζは、除算(divide)結果を次に最も小さい整数
に切り捨てるための整数関数である。関数ζ(θ
mechanical/6)は、電気サイクル数を計算する。この
結果に60を乗算し、機械角度の測定値からそれを減算
することにより、現電気サイクル内における回転子の機
械角度の測定値が得られる。次に、この結果に6を乗算
すると、電気角度に変換される。回転子位置信号75は
補間回路74に出力される。
【0034】補間回路74は、トルク・コマンド信号τ
cmd(τreqとτftreとの和)および回転子位置信号を監
視し、これらに応答して、4つのモータ電流コマンドI
cmd信号、即ち、4つのモータ位相の各々に1つのモー
タ電流コマンドIcmd信号を出力する。
【0035】電流コマンドIcmd信号を確定するため
に、補間回路74は、4組の予め格納されている所定の
電流特性表76を用いる。各表がモータの4つの位相の
各々に対応する。電流プロファイルテーブル(profile t
able)は、補間回路74の内部メモリ76に格納(記
憶)される。
【0036】各組の電流プロファイルテーブルは、複数
の1×n個の格納電流値行列を有し、各行列が特定のト
ルク・コマンド値τcmdと関連付けられている。行列内
の電流値は、検知したモータ回転子位置に応答して選択
される。各行列内に格納されている電流値の数nは、回
転子位置センサ73の電気角度分解能に関係する。好適
な実施形態では、nは200に等しい。したがって、モ
ータ位相についての電流プロファイルテーブルは、各
々、関連するトルク・コマンド値τcmdに対して200
個の電流値を有する。4つの位相について格納された電
流制御プロファイルテーブルの各組は、モータ22から
の最大許容トルク値の10%増分値と関連付けられてい
る。
【0037】メモリ76において用いるための初期電流
プロファイルテーブルの組は、様々な方法で得ることが
できる。例えば、初期電流プロファイルテーブル76
は、制御対象の特定のモータ22について計算すること
ができる。このように計算した初期電流プロファイルテ
ーブル76は、モータ22の理論的モデルに基づくもの
となろう。即ち、論理的なモータに所望の出力トルクを
発生させるために必要な電流値を有する表である。ある
いは、モータ製造者が、使用する特定のモータについ
て、初期電流プロファイルテーブル76を提供すること
も可能である。また、電流プロファイルテーブル76
は、対象となる特定のモータ型番の複数のモータの平均
に基づいて生成してもよい。電流プロファイルテーブル
76に格納する初期値に対する唯一の制限は、格納値
は、各関連する10%トルク・レベルにおいて平均出力
トルクを生成しなければならないことである。トルク・
リップルは、これら初期格納値76を表(テーブル)6
7に用いてモータを制御した場合に発生する可能性があ
る。トルク・テーブル76内の値は、関連する平均また
はDCトルク・レベル、即ち、±10%に近くなるよう
に生成しなければならない。これらは正確な平均を生成
する必要はない。
【0038】1組の電流プロファイルテーブル(10組
の表であり、各表は、関連する10%トルク増分値に対
して、1組の電流制御値を有する)を、76に格納す
る。トルクの各増分値は、4つの位相各々についての表
を有するが、各組の表はモータ動作方向とは独立して用
いられる。電気モータは、当技術分野では、4つの動作
象限(quadrant)を有する。モータが時計方向(正方
向)に回転するように指令されており、実際に時計方向
(正方向)に回転している場合、モータは、象限Iで動
作していると言う。モータが反時計方向(負方向)に回
転するように指令されており、実際に反時計方向(負方
向)に回転している場合、モータは象限IIIで動作し
ていると言う。モータが時計方向(正方向)に回転する
ように指令されており、実際には反時計方向(負方向)
に回転している場合、モータは象限IIで動作している
と言う。モータが反時計方向(負方向)に回転するよう
に指令されており、実際には時計方向(正方向)に回転
している場合、モータは象限IVで動作していると言
う。モータは、殆どの操舵動作では、象限IまたはII
Iのいずれかで動作している。
【0039】10個の電流プロファイルテーブルの各組
は、それ自体、4つの表に区分されている。即ち、特定
のトルク・レベルについて、各位相はそれ自体に関連付
けられたトルク・テーブルを有する。特定のモータにつ
いて、回転子位置に関連するいずれの特定の位相に対す
る電流値も、象限I(正の指令で正の回転)にある場合
と、象限III(負の指令で負の回転)動作とは同一に
はならない。しかしながら、利得の均衡化を利用する場
合、象限IまたはIII動作には独立して、同じ組のト
ルク・テーブルを使用することは可能である。
【0040】象限IおよびIII動作双方を指令するた
めに単一組の表を用いるために、本発明によれば、4つ
の電流プロファイルテーブルを、10%トルク・レベル
の各々について格納する。説明の目的のために、トルク
・レベルの1つのみについて検討する。当該トルク・レ
ベルに対する4つのトルク・テーブルを、T1,T2,T
3,T4と呼ぶことにする。この命名は、4つの異なるプ
ロファイルテーブル間で区別するために用いるものであ
り、プロファイルテーブルの選択されたものを用いて指
令すべき位相を示すものではない。どの位相に指令する
ためにどの表(テーブル)を用いるのかを定義する際、
説明の目的のために、位相の後に表の名称を括弧に入れ
てつけ加えることにする。例えば、A(T1)は、位相
Aに指令するために表T1を用いることを示し、C
(T2)は、位相Cに指令するために表T2を用いること
を示す、等とする。
【0041】典型的な1組のプロファイルテーブルを図
4のAないし図4のDに示す。各プロット上には、可能
なトルク・コマンドτcmdの10種類の増分レベル、即
ち、10%、20%、30%等を表す、10本の軌跡が
ある。x軸は電気角度であり、これを用いて表内にイン
デックスする。y軸はアンペア(amp)で表したモー
タ・コマンド電流である。10%電流プロファイルテー
ブルの各々は連続曲線として描かれているが、各10%
表は、200個の有限な格納電流制御値、即ち、電気角
度の各1/200度毎に1つの値を有する。したがっ
て、各表の大きな部分はゼロを含む。例えば、図4のB
の表T2は、モータ角度θが、20<θ<95の場合に
のみ非ゼロとなる。非ゼロ値は、描かれている連続曲線
の基礎となる離散点である。
【0042】図5を参照すると、モータが象限Iおよび
IIIにおいて動作している場合に、プロファイルテー
ブルを用いて、どのようにしてモータ位相に指令するの
かが認められよう。大きな円は電気角度を表す。円の1
回転は、1回の電気サイクル、即ち、360度の電気角
度または60度の機械角度である。時計方向を角度が増
加する方向、即ち、正の回転子方向とし、反時計方向を
角度が減少する方向、即ち、負の回転子方向とする。図
示の角度は、θ=0,θ=50,θ=100,およびθ
=150である。これらの角度は、位相D,A,B,C
がそれぞれ整合されたときの回転子位置に対応する。
【0043】説明の目的のために、初期回転子角度をθ
=0と仮定する。モータを正(時計)方向に回転させる
ためには、A(T1)→B(T2)→C(T3)→D
(T4)というシーケンスでモータに指令する。このシ
ーケンスは、象限Iにおいて動作するモータに対応す
る。何故なら、モータの回転子方向およびトルクが双方
とも正である、即ち、モータは時計方向に動くように指
令され、実際に時計方向に動いているからである。モー
タを負(反時計)方向に回転させるためには、C
(T2)→B(T3)→A(T4)→D(T1)というシー
ケンスでモータに指令する。このシーケンスは象限II
Iにおいて動作するモータに対応する。何故なら、モー
タの回転子方向およびトルクが双方とも負である、即
ち、モータは反時計方向に動くように指令され、実際に
反時計方向に動いているからである。これらのシーケン
スは双方とも、図5において、円周囲を時計方向(象限
I即ちQ1)に移動することによって、あるいは反時計
方向(象限III即ちQ3)に移動することによって示
される。
【0044】異なる象限動作に同じ位相を指令するため
に異なる表を用いる理由を理解するためには、3つの原
理を認めなければならない。第1に、象限IおよびII
I動作に対する位相付勢シーケンスは、モータの構造に
よって定義される。第2に、位相AおよびD間の遷移を
指令するために用いられる表は、象限IおよびIII双
方において同一でなければならない。第3に、象限Iま
たはIIIいずれにおいても、4つの電流プロファイル
テーブル全てにわたって同じ順序で通さなければならな
い。
【0045】いずれの所与の角度においても、電気角度
が180度離れている位相を付勢することによって、逆
極性のトルクを得ることができる。電気角度0度におい
て、位相Aは正トルクを生成し、位相Cは負トルクを生
成する。電気角度100度において、位相Cは正トルク
を生成し、位相Aは負トルクを生成する。シーケンスA
BCDにおいて位相が付勢された場合、モータは正方向
に回転する。シーケンスCBADにおいて位相が付勢さ
れた場合、モータは負方向に回転する。したがって、円
の内側および外側の角度に対する位相の位置、即ち、象
限IおよびIIIに必要な角度およびシーケンスは、純
粋にモータの構造によって決定される。
【0046】トルク利得に対するVRモータ電流は、D
からAへの遷移では、他の全ての遷移とは異なる。何故
なら、この領域では磁場構造が異なるからである。図6
を参照すると、モータ位相コイルの各々の磁極が示され
ている。電流が位相AB,BC,CDに同時にある場合
の磁気については、磁束線がN極からS極に流れる際
に、後部鉄(back iron)内の磁束の総和は非常にわずか
となる。しかしながら、AD遷移では、磁束線は地鉄内
において同一方向に流れるので、これによって飽和を増
加させ、増分電流変化に対する増分トルク量を減少させ
る。このモータにおける物理的相違を考慮するために、
DからAへの遷移における、表T1およびT4の電流コマ
ンドは、他の3つの遷移とは異なるものとなっている。
通常、他の遷移におけると同じトルクを得るためには、
表T1およびT4においてより高い電流が必要となる。象
限Iでは、DからAへの遷移はD(T4)→A(T1)と
して指令される。表T1およびT4が象限Iにおいて用い
られるので、これらは象限IIIにおいても用いられな
ければならない。1つの解決策は、象限IIIにある場
合、遷移をA(T4)→D(T1)として指令することで
ある。A(T1)およびD(T4)によって象限Iにおい
て生成されるトルクは、A(T4)およびD(T1)に対
して象限IIIにおいて生成されるトルクと等しいこと
を仮定する。
【0047】4つの電流プロファイルテーブルは、象限
IであれIIIであれ、同じ順序で通さなければならな
い。象限IおよびIIIの定義は、外部の観察者には任
意である。所与の表指令シーケンス(table commanding
sequence)が象限Iにおいて用いられる場合、測定され
たモータ角度に変形を加えることによって、同じ表指令
シーケンスを象限IIIにおいても使用することができ
るようになる。象限IIIにおける場合にこの要件を満
たす簡単な変形は、θQ3=50−θmeasであり、ここで
θmeasは測定したモータ角度、およびθQ3は象限III
における場合に表にインデックスするために用いる角度
である。
【0048】象限Iでは、モータ角度θmeasを用いて、
電流コマンドを直接参照し、モータ回転子方向は正であ
り、θmeasは正方向に増大する。象限IIIでは、変形
モータ角度θQ3を用いて電流コマンドを参照し、モータ
回転子方向は負であるが、θQ3はこの場合も正方向に増
大する。したがって、この変形を適用することにより、
表を同じ順序で通すという前述の制約を満足することに
なる。何故なら、表においてインデックスθmeasおよび
θQ3は双方とも、それぞれ、象限IおよびIIIにおい
て増分しているからである。この変形は、象限Iであれ
IIIであれ、テーブルを同じ順序でインデックスする
ことを可能にするのみでなく、AからDへの遷移におい
て表T1およびT4を保持するという制約を満たすもので
もある。
【0049】例えば、象限IIIにおいてθmeas=75
度で動作しているモータについて考える。上述の変形か
ら、θQ3=−25度または175度となる。θQ3=17
5度の角度は、全てのルックアップテーブルにおいて、
電流コマンド値を参照するインデックスとして用いられ
る。θQ3=175度では、偶然にT1およびT4のみが非
ゼロの電流コマンド値を有する。図5から、円の内側を
見ると、表T4からの電流コマンドを位相Aに適用し、
表T1からの電流コマンドを位相Dに適用する。モータ
が象限Iにおいてθmeas=75度で動作している場合、
θmeas=75度のインデックスを用いて、電流コマンド
を参照する。この位置では、T2およびT3のみが非ゼロ
の電流コマンドを有する。象限Iにおけるモータの動作
については、T2からの電流コマンドを位相Bに適用
し、T3からの電流コマンドを位相Cに適用する。
【0050】A(T1)およびD(T4)による象限Iに
おけるトルクは、A(T4)およびD(T1)に対して象
限IIIにおいて生成されるトルクと同一であるという
仮定は、モータ構造によって行うことができる。モータ
・トルクはτQ1=−τQ3(50−θ)で表すことができ
る。モータが象限Iにあり150度から0度まで回転す
る場合、生成されるトルクは、象限IIIにおいて10
0度から50度まで回転する場合に生成されるトルクと
は、同じ大きさであるが、極性が逆となる。角度θは象
限Iを基準とする。θ=150度の場合、τQ1は機械角
度150度で発生し、τQ3は機械角度100度で発生す
る。
【0051】τQ1(θ)およびτQ3(50−θ)に対し
て生成されるトルクは以下の通りである。
【0052】
【数2】τQ3(50−θ)=τ[A(T4(θ))+D
(T1(θ))] τQ1(θ)=τ[D(T4(θ))+A(T1(θ))] ここで、τQ1(θ)およびτQ3(50−θ)は、表に指
定されている電流に対する角度において生成されるトル
クである。尚、これらの式におけるθトルクは、3つの
変数、即ち、モータ角度、位相Aにおける電流、および
位相Dにおける電流の非線形な関数である。これらの式
を動作点θ、T1(θ)、T4(θ)について線形化し、
位置情報が完全であると仮定することによって角度θに
関するトルクの偏導関数を無視すると、増分トルクは以
下のようになる。
【0053】
【数3】δτQ1(θ)=KD(θ)×δT4(θ)+KA
(θ)×δT1(θ) δτQ3(50−θ)=[KA(50−θ)×δT4(θ)
+KD(50−θ)×δT1(θ)] ここで、KDおよびKAは[θ,T1(θ),T4(θ)]
において評価した電流に関するトルクの偏導関数であ
り、δT1,δT4は定義されたプロファイルテーブルか
らの電流における摂動である。先の式の一方において、
利得KA,KDが(θ)ではなく(50−θ)を基準(ref
erence)とする理由は、利得は物理的な回転子位置にお
いて計算しなければならないが、一方表は常にQ1角度
を基準とするからである。回転子は(50−θ)にあ
り、θはQ1角度であるので、電流に関するトルクの偏
導関数は回転子角度(50−θ)において評価しなけれ
ばならず、δ電流δTは予め変形されているQ1角度θ
を基準にしなければならない。この結果を先のモータ・
トルク生成式に代入することによって、次の式が得られ
る。
【0054】
【数4】KD(θ)×δT4(θ)+KA(θ)×δT
1(θ)=−[KA(50−θ)×δT4(θ)+KD(5
0−θ)×δT1(θ)] この式を整理すると、以下のようになる。
【0055】
【数5】[KD(θ)+KA(50−θ)]×δT
4(θ)+[KA(θ)+KD(50−θ)]×δT
1(θ)=0 この式に対する解の1つは、デルタ電流をゼロにする。
しかしながら、これは自明な解である。この式は、電流
の摂動がある場合に元の変形式を満足する必要がある。
所与の電流摂動に対して、象限IおよびIIIにおける
トルク・リップルは、変形式を満足しなければならな
い。変形式および最後の式の双方を満足する唯一の解
は、δT1およびδT4の項の乗数をゼロとする場合であ
る。最後の式は、以下の式が成り立つ限り有効である。
【0056】
【数6】KD(θ)+KA(50−θ)=0 KA(θ)+KD(50−θ)=0 これらの式は、1組の表を象限I(Q1)および象限I
II(Q3)において使用可能にする物理的制約であ
る。象限Iにおいてモータが生成するトルクは、以下の
変形を用いた場合に象限IIIにおいて生成されるトル
クと同一である。
【0057】
【数7】τQ1(θ)=−τQ3(50−θ) これらの制約は、モータを構築する際に満足されなけれ
ばならない。
【0058】補間回路74は、位置センサ73から出力
される位置センサ信号75から、回転子24の位置を判
定し、トルク・コマンド信号τcmdを監視する。電流プ
ロファイルテーブルは有限数の値を格納できるに過ぎな
いので、回路74から出力される実際の電流制御値は補
間される。好ましくは、補間は、先に引用し本願にも含
まれるものとしたMcLaughlin et al.の米国特許第5,
475,289号に詳しく記載されているように行う。
【0059】基本的に、補間は、格納されている電流プ
ロファイルテーブルの内のどの2つの間にトルク・コマ
ンドτcmdがあるのかを判定することによって行われ
る。例えば、τcmd=35%(即ち、予測される最大の
35%がモータ22から印加される操舵トルク(steerin
g torque)となる)場合、補間回路74がルク・コマン
ドは、これらのトルク・レベルに関連する、30%電流
プロファイルテーブルおよび40%電流プロファイルテ
ーブルの間にあると判定する。次に、補間回路74は、
格納されている回転子位置値の内どの2つの間に回転子
位置があるかについて判定を行う。更に、補間回路74
は、格納されているトルク曲線の各々について、格納さ
れている回転子位置間に電流制御値を補間し、2つの電
流コマンド値を、1つを30%トルク・テーブルから、
もう1つを40%トルク・テーブルから決定する。電流
特性および回転子位置間の補間に基づいて、電流コマン
ドIcmdを2つの電流値の間で補間する。位相A,
B,C,Dに対する電流コマンドIcmdをここでは、I
acmd,Ibcmd,Iccmd,Idcmdとそれぞれ呼ぶことにす
る。
【0060】補間回路74によって決定された電流コマ
ンドは、利得コントローラ78に出力される。フィルタ
処理されたトルク・リップル推定ベクトル値τftreは、
利得コントローラ78に接続される。利得コントローラ
78は、特定のモータ位相について補間回路74から出
力された電流コマンド値を、当該モータ位相に関連する
利得乗数値と乗算し、各位相に対する最終的なモータ電
流制御値を生成する。
【0061】位相A,B,C,Dに対する利得乗数を、
ここでは、Ga,Gb,Gc,Gdとそれぞれ呼ぶことにす
る。位相A,B,C,Dに対する電流制御値は、それぞ
れ、積Gaacmd,Gbbcmd,Gcccmd,Gddcmd
与えられる。利得乗数の値は、フィルタ処理された全ト
ルク・リップル推定ベクトルτftreに応答して、利得コ
ントローラ78によって決定される。最初に、4つの利
得乗数の各々を1に等しく設定する。
【0062】利得コントローラ78から出力される電流
制御値は、閉ループ電流コントローラ79のコマンド信
号として用いられる。閉ループ電流コントローラは、モ
ータ22における検知電流、および利得コントローラ7
8から出力される電流制御値の双方を用い、各モータ位
相毎にパルス幅変調(「PWM」)を用いて閉ループで
モータ電流を制御する。PWM信号は、モータ22への
印加電流を制御し、モータ22が生成する出力トルクを
制御する。
【0063】トルク・リップル・コントローラ72は、
トルク要求値69、モータ回転子位置信号75,および
測定したモータ・トルクτmeasを監視し、これに応答し
て、200個の成分点(component point)を有する、フ
ィルタ処理トルク・リップル推定ベクトルτftreを判定
する。ベクトルτftreの各成分値をτftre(i)で示
す。iは、関連する回転子電気角度に対応するインデッ
クス値である。フィルタ処理トルク・リップル推定値
は、フィード・フォーワード・トルク値とも呼ぶことを
思い出されたい。インデックス値iは、1から200ま
で変化する。これが意味するのは、回転子24の1電気
サイクルに対して、フィード・フォーワード・トルクの
200個の推定値τftre(i)があるということであ
る。
【0064】各フィード・フォーワード成分τ
ftre(i)の値は、i+0.5>θ>i−0.5の角度
範囲において測定されたトルク・リップルの平均であ
る。ここで、θは電気角度測定値である。
【0065】本発明によれば、モータの電気角度τftre
(θ)の関数であるトルク・リップル推定値を計算す
る。このベクトル値を所望のトルク要求τreqに加算
し、トルク・コマンド値τcmdに到達する。トルク・コ
マンド値τcmdを電気角度と共に変化させ、モータから
の測定トルクτmeasが、全ての電気角度において要求ト
ルクτreqに等しくなるようにする。
【0066】以下のプロセスを用いて、フィルタ処理ト
ルク・リップル推定値τftreを計算する。
【0067】(1)空間周波数(spatial frequency)を
選択し、それ以下の全てのトルク・リップルを除去す
る。空間周波数は、サイクル/電気サイクルという単位
を有する。空間周波数は、モータ制御現象とも直接対応
する。例えば、好適なモータ構成には4つの位相があ
る。したがって、各電気サイクルには4つの転流領域が
ある。即ち、4つの位相は1つずつ1回の電気サイクル
の間にオンとなる。N=4の空間周波数は、転流周波数
(commmutation frequency)に対応する。全てのモータ・
トルク・リップルをN=16サイクル/電気サイクル未
満に低減させると、操舵システムにおいては良好なモー
タ動作が得られることがわかっている。したがって、N
を16に等しく設定する。
【0068】(2)一定モータ速度を想定し、空間周波
数を時間領域周波数にマッピングする。本発明の好適な
実施形態では、一定モータ速度を20rpmに選択す
る。モータは一定モータ速度で回転しているので、空間
周波数と時間領域周波数との間には1対1のマップ関係
がある。以下の式が用いられる。
【0069】
【数8】ωt=ωm・N/10 ここで、N=空間周波数(サイクル/電気サイクル)、
ωt=時間領域周波数(Hz)、およびωm=モータ回転
子の速度(rpm)である。
【0070】例えば、8/6モータは、1回転当たり2
4回の転流を有する。モータが毎秒1回転の割合で回転
している場合、整流周波数は24Hzとなる。即ち、毎
秒24回の転流が行われる。上記数8を用いて、N=4
およびωm=60rpm(1回転/秒)とすると、ωt
=24Hzとなる。N=16サイクル/電気サイクルお
よびωm=20rpmとすると、ωt=32Hzとなる。
このリップル低減アルゴリズムを適用することにより、
16サイクル/電気サイクルおよび32Hz未満におけ
るトルク・リップルを効果的に除去することができる。
【0071】(3)時間領域デジタル・フィルタ81に
より、モータ・トルク測定値τmeasにフィルタ処理を施
す。折点周波数は、ωtに対する上述の式によって定義
される。N=16およびωm=20rpmの場合、トル
ク・フィルタの折点周波数はωt=32Hzとなる。本
発明の好適な実施形態によれば、6次バターワース・フ
ィルタ(Butterworth filter)を用いる。本願の補足資料
(APPENDIX)Aとして、このフィルタのソース・コード
・リストを添付してある。このフィルタは信号のエイリ
アシング(aliasing)を防止する。
【0072】(4)以下の式を用いて、フィルタ処理さ
れたトルクの平均を計算する。
【0073】(4)フィルタ処理されたトルクの平均を
計算する。
【0074】(5)空間フィルタ(アンチコーザル・フ
ィルタ83)によって、上記式からの平均トルクに、ア
ンチコーザル・フィルタ処理を施す。周波数領域特性
は、先の時間領域フィルタと等価とする。この空間フィ
ルタは、好適な実施形態では、N=16サイクル/電気
サイクルの折点周波数を有する。トルクのアンチコーザ
ル・フィルタ処理を行うソース・コードを、補足資料A
において、サブルーチンanti_filtとして添付する。説
明の目的のために、アンチコーザル・フィルタ処理を施
されたトルク・リップル推定値成分を、τfilt(i),
i=1,200として示す。
【0075】標準的なコーザル・フィルタ(causal filt
er)は、本来、フィルタの利得減少の傾斜が大きくなる
に連れて、位相遅れ(phase lag)が大きくなる。対照的
に、本発明によれば、アンチコーザル・フィルタ(antic
ausal filter)83では利得および位相が切り離されて
いる。この構成により、位相遅れを全く招くことなく、
フィルタによって減衰が得られる。
【0076】アンチコーザル・フィルタ83の名称は、
時間が「逆転」されることによって、元の測定されたト
ルクτmeasに関して位相遅れを生じることなく、フィル
タ処理を行うという事実から由来する。空間フィルタ
は、時間領域フィルタによって誘発される位相遅れを取
り戻す。コーザル・フィルタでは時間を文字通りに「逆
転」させることはできないので、アンチコーザルという
名称を用いて、この形式のフィルタを表現する。アンチ
コーザル・フィルタ83は、補足資料Aに明示したソー
ス・コードを用いて、トルク・リップル・コントローラ
72においてソフトウエアで実装することが好ましい。
また、トルク・リップル・コントローラ72はマイクロ
コンピュータであることが好ましい。
【0077】空間フィルタのZ領域カットオフ周波数を
定義しなければならない。本願では、フィルタの極(ポ
ール)は、サイクル/電気サイクルの単位で、空間周波
数として指定する。即ち、オペレータは、サイクル/電
気サイクルの単位で空間周波数を指定し、それ以上では
エネルギを通過させないこととする。空間周波数は、時
間領域周波数とは逆に、可変リラクタンス・モータと用
いるには好都合である。何故なら、空間周波数はモータ
回転子の方向による変化を生じないからである。
【0078】前述のように、補足資料Aは、本発明の好
適な実施形態による、アンチコーザル・フィルタ83の
ソフトウエア実装を示す、ソフトウエア・プログラム・
リストである。しかしながら、このプログラム・リスト
は、本発明のアンチコーザル・フィルタ処理プロセスを
実行する一方法に過ぎず、本発明の限定と見なすべきで
ない。
【0079】トルク・リップルの大部分は、8つの固定
子極および6つの回転子極を有する可変リラクタンス・
モータにおいて、16サイクル/電気サイクル未満で発
生することが発見されている。したがって、フィルタの
極を、16サイクル/電気サイクルに設定する。アンチ
コーザル・フィルタは離散的であるので、極はZ領域に
マッピングされる。フィルタ処理すべきベクトルτftre
には200点あり、このベクトルの角度長は1電気サイ
クルであるので、これは200サンプル/電気サイクル
と等価である。sをサイクル/電気サイクルの単位の空
間周波数(この好適な実施形態では16)、Tを電気サ
イクルの単位のサンプル・レート(この好適な実施形態
では1/200)とすると、Z領域極は、以下のように
計算する。
【0080】
【数10】z=e-2πST 好適な実施形態では、s=16サイクル/電気サイク
ル、およびT=(1/200)電気サイクルである。し
たがって、z=0.605となる。
【0081】リップル・コントローラ72は、アンチコ
ーザル・フィルタ83の出力τfilt(i)を、フィルタ
・トルク・リップル推定ベクトルτftreに加算する。全
トルク・リップル推定ベクトルτftreは、以下の式で与
えられる。
【0082】
【数11】 τftre(i)=τftre(i)+K*τfilt(i) (i=1,200) ここで、Kは0ないし1の間の利得値である。利得Kの
効果は、出力τfilt(i)の百分率のみが既存の全トル
ク・リップル推定ベクトルτftreに加算されることであ
る。、出力τfilt(i)の百分率のみを加算することに
よって、非線形効果が支配的になった場合に、ベクトル
τftreの緩い収束を可能にする。最初にこのアルゴリズ
ムを通して実行する際、ベクトルτftreの200成分全
てはゼロである。好適な実施形態では、10%よりも高
いトルク・レベルに対してK=0.9であり、10%未
満のトルク・レベルに対しては0.5に等しい。
【0083】前述のように、フィルタ処理トルク・リッ
プル推定ベクトルτftreは、加算回路70に供給され
る。判定プロセスを最初に実行する際、ベクトルτftre
の成分は全てゼロであるので、トルク・コマンドτcmd
はトルク要求τreqに等しい。しかしながら、ベクトル
τftreが非ゼロの場合、トルク・コマンドは以下のよう
になる。
【0084】
【数12】 τcmd=τreq+τftre(i) (i+0.5≧θ>i−0.5に対して) ここで、θは回転子24の位置である。ベクトルτftre
の各成分を、フィード・フォーワード・リップル推定値
と名付けることにする。何故なら、i+0.5≧θ>i
−0.5となるような回転子位置θについて、成分τ
ftreをトルク要求τreqに加算するからである。言い換
えれば、成分τftre(i)を用いて、角度範囲i+0.
5≧θ>i−0.5におけるトルク要求τreqを調節す
る。
【0085】トルク・リップル・コントローラ72は、
コントローラ72がベクトルを「許容可能」と判定する
まで、全トルク・リップル推定ベクトルτfilt(i)を
更新する。許容可能なベクトルが得られるのは、モータ
22のリップルが所定のスレシホルド(閾値)未満とな
ったときである。電気操舵システムに用いる可変リラク
タンス・モータでは、このトルク・リップル・スレシホ
ルドは、1in−lb以下である。ピーク対ピーク・ト
ルク・リップル(peak-to-peak torque ripple)は、回転
子24の1機械回転においてトルク・センサ36が測定
した最大トルクから最小トルクを減算することによって
定義する。
【0086】一旦リップル・コントローラ72が、ピー
ク対ピーク・トルク・リップルを許容可能であると判定
したなら、この事実を、評価信号84を通じて、利得コ
ントローラ78に伝達する。評価信号84は、コントロ
ーラ72がピーク対ピーク・トルク・リップルを許容可
能であると判定した場合デジタル「高」値を有し、その
他の場合デジタル「低」値を有する。利得コントローラ
78がデジタル高評価信号84を受け取った場合、フィ
ルタ・トルク・リップル推定ベクトルτftreの利得均衡
化を行う。利得均衡化によって、1つのモータ位相のみ
を付勢した場合に、4つのモータ位相全てに対して推定
ベクトルτftreが同一レベルとなることを保証する。
【0087】図7は、フィルタ処理リップル推定ベクト
ルτftreの利得均衡化を行う際に、単一の位相のみを付
勢すると同じレベルのトルク・リップルが発生すること
を示す。X軸は電気角度を表し、Y軸は全トルク・リッ
プル推定ベクトルτftreの成分値を表す。好適な実施形
態では、1度ないし20度の電気角度に対して、位相A
のみが付勢されるように、電流プロファイルテーブルを
定義する。また、51度ないし70度の電気角度に対し
ては、位相Bのみが付勢される。同様に、電気角度10
1度ないし120度に対して、位相Cのみが付勢され、
電気角度151度ないし170度に対して位相Dのみが
付勢される。
【0088】利得コントローラ78は、各モータ位相に
対する利得乗算値を決定することによって、利得均衡化
を行う。利得乗算値を決定する際、コントローラ78は
最初に各位相について局部利得(local gain)を計算す
る。各位相の局部利得は、当該位相のみが付勢されたと
きの角度範囲における平均トルク・リップルとして定義
する。局部利得を計算するためにコントローラ78によ
って評価される式は、以下の通りである。
【0089】
【数13】位相A:i=1,20についてGAloc=Σ
(τftre(i)−平均(τftre))/20 位相B:i=51,70についてGBloc=Σ(τ
ftre(i)−平均(τftre))/20 位相C:i=101,120についてGCloc=Σ(τ
ftre(i)−平均(τftre))/20 位相D:i=151,170についてGDloc=Σ(τ
ftre(i)−平均(τftre))/20 次に、コントローラ78は、以下の式にしたがって、位
相A,B,C,Dについて、利得均衡項を決定する。
【0090】
【数14】 位相A:Gabal=1 位相B:Gbbal=1−(GAloc−GBloc)/τcmd 位相C:Gcbal=1−(GAloc−GCloc)/τcmd 位相D:Gdbal=1−(GAloc−GDloc)/τcmd 位相B,C,Dに対する利得均衡項を、位相Aの局部利
得に正規化する。各利得均衡項は、トルク・コマンドτ
cmdに関する百分率誤差と考えてもよい。最後に、コン
トローラ78は、以下の式にしたがって、各位相に対す
る利得乗数値を決定する。
【0091】
【数15】 Gamult=Gabal=1 Gbmult=Gbmult*Gbbalcmult=Gcmult*Gcbaldmult=Gdmult*Gdbal ここで、各利得乗算値の初期値は1である。利得乗算値
の計算を行った後、コントローラ78は次にこれらの乗
算値を利用して、補間回路74が与えた電流コマンドを
調節する。次に、利得乗算値およびトルク・リップル推
定ベクトルを特定のモータ22について格納する。これ
は、当該モータに関連する電気補助操舵コントローラ6
6のルックアップテーブル67の較正中に行う。
【0092】利得均衡化が必要となるのは、象限Iにつ
いて計算した表を象限IIIにも用いようとする場合の
みであることを、当業者は認めよう。表を共有しない場
合、即ち、各象限がそれ自体の4つの位相について1組
の表を有する場合、利得均衡化は不要である。
【0093】図8を参照すると、本発明による、電気モ
ータにおけるトルク・リップルを低減する制御プロセス
を表すフロー・チャートが示されている。このプロセス
はステップ100において開始し、ステップ102に進
む。ステップ102において、モータ22に、一定トル
ク要求値τreqを用いて指令する。ステップ102か
ら、プロセスはステップ104に移る。ステップ104
において、モータ22に電流を供給し、モータに一定回
転子速度でトルク要求τreqを発生させる。次に、プロ
セスはステップ106に移る。
【0094】ステップ106において、測定したトルク
・リップルのフィルタ処理を時間領域において行う。次
に、プロセスはステップ108に進み、ここで全電気角
度に対して、フィルタ処理したトルクの平均を取る。ス
テップ108から、プロセスはステップ110に移る。
【0095】ステップ110において、プロセスは、空
間領域において、平均化トルク・リップルのアンチコー
ザル・フィルタ処理を行う。アンチコーザル・フィルタ
は、ステップ106で実行した時間領域フィルタ処理に
よって発生した位相遅れを取り戻すものである。その
後、プロセスはステップ112に移る。ステップ112
において、アンチコーザル・フィルタ処理したトルク・
リップルを、フィルタ処理したトルク・リップル・ベク
トルτftreに加算する。このプロセスを実行する各サイ
クル毎に、当該サイクルの間に決定される、平均時間領
域フィルタ・トルク・リップルを用いて、アンチコーザ
ル・フィルタ処理トルク・リップル推定ベクトルτftre
を更新する。
【0096】プロセスはステップ112からステップ1
14に移り、ここで、フィルタ・トルク・リップル推定
ベクトルτftreを用いて、モータに指令する。言い換え
れば、回転子24の所与の位置において、当該回転子位
置に対応する成分τftre(i)を、トルク要求τreq
加算し、トルク・コマンドτcmdを得る。トルク・コマ
ンドτcmdを補間回路74に供給し、このトルク・コマ
ンドから、モータ22に供給すべき電流を決定する。次
に、プロセスはステップ116に移る。
【0097】ステップ116において、プロセスは、モ
ータ22のトルク・リップルが受け入れ(許容)可能か
否かについて判定を行う。既に述べたように、トルク・
リップルが受け入れ可能なのは、リップルが所定のスレ
シホルド未満の場合である。トルク・リップルが受け入
れ可能でない場合、プロセスはステップ106に戻る。
ベクトルτftreが受け入れ可能となるまで、プロセスは
ステップ106ないし116を実行する。一旦ステップ
116における問い合わせに対し肯定的となったなら、
プロセスはステップ118に移る。
【0098】ステップ118において、ベクトルτftre
の利得均衡化を行い(必要であれば)、位相A,B,
C,またはDのいずれかのみを付勢した場合に、同一量
のトルク・リップルが発生することを保証する。ステッ
プ118から、プロセスはステップ120に移り、トル
ク・リップルが受け入れ可能か否かについて再度判定を
行う。ステップ120における判定が否定的である場
合、プロセスはステップ106に戻る。トルク・リップ
ルが受け入れ可能となるような利得均衡化ベクトルτ
ftreが得られるまで、プロセスはステップ106ないし
120を実行する。一旦ステップ120においてトルク
・リップルが受け入れ可能であると判定したなら、プロ
セスは完了し、ステップ122に移り、終了する。
【0099】上述のプロセスは、モータの4つの動作象
限の各々において、各10%トルク・レベル毎に繰り返
す。既に述べたように、これらの4つの象限は、 象限I(Q1):正のモータ・トルク、正のモータ回転 象限II(Q2):正のモータ・トルク、負のモータ回
転 象限III(Q3):負のモータ・トルク、負のモータ
回転 象限IV(Q4):負のモータ・トルク、正のモータ回
転 である。各動作象限に対する各10%トルク・レベル毎
に、フィード・フォーワード・トルク・ベクトルτftre
および利得均衡項を格納する。
【0100】モータ象限の各々について、コントローラ
68のルックアップテーブル67に格納する電流プロフ
ァイルテーブルは、以下のように決定する。
【0101】(1)モータ位相を付勢しないように、モ
ータ電流コントローラをディスエーブルする。 (2)モータ要求τreqを最大トルクの10%に等しく
設定する。 (3)1度から200度までの各モータ角度において、
モータ・コマンドおよび各モータ位相に対して対応する
電流を計算する。コマンドは、各モータ角度における要
求トルクτreqおよびフィード・フォーワード・トルク
τftreの和である。 (4)計算したモータ電流の各々をメモリに格納する。 (5)要求トルクを10%増分する。 (6)要求トルク・コマンドが100%未満の場合、ス
テップ(3)に戻る。 (7)各角度および各10%トルク・レベル・コマンド
において新たに計算した電流コマンドを全て、コントロ
ーラ66内の電流プロファイルテーブル67に格納す
る。
【0102】単一位相に対する利得均衡項は、全てのト
ルク・レベルにおいてほぼ等しいことがわかっている。
好適な実施形態によれば、50%トルク・レベルに対す
る利得均衡項を、他の全てのトルク・レベルに用いる。
したがって、50%トルク・レベルにおいて現れるいず
れのトルク・リップルも最小に抑えられる。好ましく
は、モータを主に用いるトルク・レベルに対して、利得
均衡項を選択する。例えば、モータを主に60%トルク
・レベルにおいて駆動する場合、60%レベルに対する
利得均衡項を他の全てのトルク・レベルに用いる。上述
のように、モータの4つのモータ動作象限の各々につい
て、別個の表をメモリ67に格納する場合、利得均衡項
は不要である。何故なら、本発明によれば、4つの象限
の各々について生成した表は実質的にリップルを回避す
るからである。
【0103】上述のシステムは、全ての電気サイクルが
実質的に同じトルクを生成すると想定して、電気サイク
ルに対するフィード・フォーワード・トルクτftreを計
算した。これは良い想定であるが、電気サイクルの間に
生成される実際のトルクには、いくらかの分散があり得
る。例えば、モータが電気サイクル間に1ないし2in
−biのトルク変動を呈する場合、このトルク・リップ
ルは、上述のリップル低減プロセスを用いた後でも、未
だ存在する。しかしながら、機械的なモータ角度にした
がってフィード・フォーワード・トルクを決定すれば、
モータ出力のトルク・リップルは、指定された周波数範
囲内では、システムのノイズ下限(noisefloor)に等しく
することができる。
【0104】本発明の別の実施形態によれば、平均(時
間領域)およびアンチコーザル(空間領域)フィルタ処
理したトルクは、電気的回転ではなく機械的回転に基づ
いて計算する。このようにすると、各電気サイクルが同
じようにトルクを生成すると想定する必要はもはやなく
なる。モータの機械的角度に基づいてフィード・フォー
ワード・トルクを計算することによって、発生するトル
ク・リップルを、最大モータ出力トルクの0.5%ピー
ク対ピーク未満に低減することができる。
【0105】本発明の上述の説明から、当業者には、改
良、代替、および変更も認められよう。かかる改良、代
替、および変更、ならびに当技術分野の知識範囲内での
その均等物は、特許請求の範囲に含まれることを意図す
るものである。
【0106】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】電気モータの電流制御値を確定するために、本
発明にしたがって形成したシステムの概略ブロック図。
【図2】可変リラクタンス・モータの断面図。
【図3】図2の可変リラクタンス・モータを含む電力補
助操舵システムの概略ブロック図。
【図4】4つのモータ位相に対する増分トルク値とし
て、ルックアップテーブルに格納された電流制御値を表
すグラフ。
【図5】電気角度およびモータ動作象限の関数としての
ルックアップテーブルの選択プロセスを示すグラフ。
【図6】固定子の付勢中における各モータ位相コイルの
磁極を示す、図2と同様の可変リラクタンス・モータの
断面図。
【図7】トルク・リップル推定値を均衡化する利得によ
って、モータのトルク・リップルに対して得られる効果
を示すグラフ。
【図8】本発明の制御プロセスのフロー・チャート。
【符号の説明】
20 検査スタンド構成 22 電気モータ 24 回転子 26 固定子 27 モータ・ハウジング 30 回転子極 32 固定子極 38 電気動力補助操舵システム 40 ハンドル 42 入力シャフト 44 トーション・バー 46 出力シャフト 48 位置センサ 50 トルク・センサ 52 操舵トルク信号 54 ラック/ピニオン・ギア・セット 56 操舵ラック 58,60 操向車輪 62 モータ回転子位置センサ 64 回転子位置信号 65 コントローラ 66 コントローラ 67 ルックアップテーブル 68 電力スイッチ 69 トルク要求値 70 加算回路 71 入力デバイス 72 トルク・リップル・コントローラ 73 回転子位置センサ 74 補間回路 75 回転子位置信号 76 内部メモリ 78 利得コントローラ 79 閉ループ電流コントローラ 81 時間領域デジタル・フィルタ 82 平均化関数 83 アンチコーザル・フィルタ 84 評価信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スチュアート・ウォルター・パーカー アメリカ合衆国カリフォルニア州90266, マンハッタン・ビーチ,ゲーツ 1616 (56)参考文献 特開 平8−113150(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 7/00 B62D 5/04

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気モータに対する電流制御値を確定す
    る方法であって、 モータ動作角度の関数として初期モータ電流制御値の表
    を供給するステップと、 前記モータによって与えられるトルクの所望量を示すト
    ルク要求信号を供給するステップと、 前記トルク要求信号およびフィード・フォーワード・ト
    ルク信号に関数的に関係する値を有するトルク・コマン
    ド信号を供給するステップと、 モータ動作角度をモニタするステップと、 前記トルク・コマンド信号に応答して、前記表からの電
    流制御値を用いて前記モータを付勢するステップと、 前記モータが付勢されるとき、前記モータに発生するト
    ルク・リップル量を測定するステップと、 時間領域フィルタを用いて前記測定したトルク・リップ
    ルにフィルタ処理を施し、時間領域フィルタ処理された
    トルク・リップル信号を供給するステップと、 前記時間領域フィルタ処理トルク・リップル信号の平均
    を取るステップと、 空間領域フィルタを用いて前記平均を取った時間領域フ
    ィルタ処理されたトルク・リップル信号にフィルタ処理
    を施し、それに応答して前記フィード・フォーワード・
    トルク信号を供給するステップと、測定したトルク・リップル量 が所定値未満である場合、
    前記供給されたトルク要求値に対して、前記モータに出
    力される電流制御値をモータ動作角度の関数としてメモ
    リ手段に格納するステップと、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記モー
    タ動作角度をモニタする前記ステップは、前記モータの
    電気角度をモニタするステップを含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、前記平均
    を取った時間領域フィルタ処理されたトルク・リップル
    信号にフィルタ処理を施すステップは、前記平均を取っ
    た時間領域フィルタ処理されたトルク・リップル信号に
    アンチコーザル・フィルタ処理を施すステップを含む方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法であって、更に、最
    大可能トルク要求値の各10%増分毎に、前記ステップ
    を繰り返すステップを含む方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法であって、更に、各
    モータ位相について、前記ステップの全てを繰り返すス
    テップを含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の方法であって、更に、モ
    ータ動作の各象限について、前記ステップの全てを繰り
    返すステップを含む方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法であって、更に、 前記電流制御値の利得を均衡化し、モータ象限動作の補
    正を行うステップと、 利得均衡値を格納するステップと、 を含む方法。
  8. 【請求項8】 電気モータに対するフィード・フォーワ
    ード・トルク信号を供給する方法であって、 トルク要求信号およびフィード・フォーワード・トルク
    信号に関数的に関係する値を有するトルク・コマンド信
    号を供給するステップと、 モータ動作角度をモニタするステップと、 前記トルク・コマンド信号に応答して、前記モータを付
    勢するステップと、 前記モータが付勢されるとき、前記モータに発生するト
    ルク・リップル量を測定するステップと、 時間領域フィルタを用いて前記測定したトルク・リップ
    ルにフィルタ処理を施し、時間領域フィルタ処理された
    トルク・リップル信号を供給するステップと、 前記時間領域フィルタ処理されたトルク・リップル信号
    の平均を取るステップと、 空間領域フィルタを用いて前記平均を取った時間領域フ
    ィルタ処理されたトルク・リップル信号にフィルタ処理
    を施し、それに応答して前記フィード・フォーワード・
    トルク信号を供給するステップと、低トルク・リップル・モータ動作を達成するために使用
    される フィード・フォーワード・トルク信号を格納する
    ステップと、 を含む方法。
  9. 【請求項9】 電気モータに対する電流制御値を確定す
    る装置であって、 モータ動作角度の関数としてモータ電流制御値の表を格
    納する第1のメモリ手段と、 前記モータによって供給されるトルクの所望量を示すト
    ルク要求信号を供給する入力手段と、 前記トルク要求信号に関数的に関係し、またフィード・
    フォーワード・トルク信号に関数的に関係する値を有す
    るトルク・コマンド信号を供給する手段と、 モータ動作角度をモニタする手段と、 前記トルク・コマンド信号に応答して、前記前記第1の
    メモリ手段に格納された表からの電流制御値を用いて前
    記モータを付勢する制御手段と、 前記モータが付勢されるとき、前記モータに発生するト
    ルク・リップル量を測定する手段と、 時間領域において前記測定したトルク・リップルにフィ
    ルタ処理を施し、時間領域フィルタ処理されたトルク・
    リップル信号を供給する時間領域フィルタ手段と、 前記時間領域フィルタ処理されたトルク・リップル信号
    の平均を取る手段と、 空間領域において前記平均を取った時間領域フィルタ処
    理されたトルク・リップル信号にフィルタ処理を施し、
    それに応答して前記フィード・フォーワード・トルク信
    号を供給する空間フィルタ手段と、測定したトルク・リップル量 が所定値未満である場合、
    前記生成したトルク要求値に対するモータ動作角度の関
    数として、前記モータに出力される電流制御値を格納す
    る第2のメモリ手段と、 を備えた装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の装置において、前記モ
    ータ動作角度をモニタする前記手段は、前記モータの電
    気角度をモニタする手段を含む装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の装置において、前記空
    間フィルタ手段はアンチコーザル・フィルタを含む装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の装置であって、更に、 前記電流制御値の利得を均衡化し、モータ象限動作の補
    正を行う利得均衡化手段と、 前記利得均衡値を格納する第3のメモリ手段と、 を含む装置。
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