JP3169776B2 - 縦型構造の電界効果トランジスタ - Google Patents

縦型構造の電界効果トランジスタ

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JP3169776B2 JP20716994A JP20716994A JP3169776B2 JP 3169776 B2 JP3169776 B2 JP 3169776B2 JP 20716994 A JP20716994 A JP 20716994A JP 20716994 A JP20716994 A JP 20716994A JP 3169776 B2 JP3169776 B2 JP 3169776B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてスイッチング
に用いられる縦型構造の電界効果トランジスタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】縦型の金属一酸化物層形電界効果トラン
ジスタ(以下、MOSFETという)は、小数キャリア
の蓄積が無く高速スイッチングが可能であり、また、ド
レイン電流の熱的安定性が高い等の大電力用素子として
の特徴を有している。なお、MOSFETは、Metal-Ox
ide Semiconductor Field-Effect-Transistor の略であ
る。
【0003】しかし、MOSFETは、多数キャリア素
子であるため、高耐圧化に必要なエピタキシャル層等の
高比抵抗層がそのまま飽和電圧の増大に結びつき、オン
抵抗が大きくなる。エピタキシャル層等の高比抵抗層
は、目標の耐圧により必然的にその仕様が決まるため、
オン抵抗を下げる、すなわち、ドレイン抵抗の低減を図
るには、ドレインの面積効率をいかに上げるかが問題と
なってくる。
【0004】そのためには、基板上に、単位素子である
セルと呼ばれる多数のMOSFETを、それらを互いに
等間隔になるように形成し、かつ、ドレインの電流通路
となるチャンネル幅を長く取れるように、上記セルのパ
ターン上の工夫が必要となってくる。
【0005】従来、図12および図13に示すように、
セルの形状が正方形に形成されたパワーMOSFET
が、また、図14および図15に示すように、セルの形
状が六角形に形成されたパワーMOSFET(特公平5
-84069号公報参照)が知られている。
【0006】図12ないし図15に示すような正方形状
または六角形状のパターンのセル21を有するパワーM
OSFETでは、一般的に各パターンを微細化すること
により、ゲート電極22の幅に対するソース電極用の開
口部23の相対的な面積は縮小され、チャンネル幅の増
加が図れる。
【0007】しかしながら、上記各セル21の形状で
は、微細化によって独立したチャンネル領域は多数形成
できるが、1つのセル内のチャンネル幅は、相対的に短
くなり、ソース電極用の開口部23の面積におけるセル
に対する割合も大きくなる。
【0008】一方、上記のようなMOSFETでは、ソ
ース電極用の開口部23内で露出しているP+ 型半導体
層24とN+ 型半導体層25とをソース電極26である
アルミニウムで接続している。もし、P+ 型半導体層2
4とN+ 型半導体層25とをソース電極26で接続しな
い状態でMOS動作させた場合、N+ 型半導体層25か
らP+ 型半導体層24にキャリアが注入されてP+ 型半
導体層24に電流が流れる。
【0009】よって、P+ 型半導体層24がバイポーラ
トランジスタのベース様の役割を果たし、誤動作を招く
ことがある。それゆえ、上記両半導体層をソース電極用
の開口部23にて露出させて短絡させる必要があるた
め、上記開口部23の微細化には限界があった。
【0010】そこで、図16および図17に示すよう
に、単位素子であるセルの形状が横一文字状に形成され
たパワーMOSFETが考えられた。このような横一文
字形状のセルを有するMOSFETでは、単位面積当り
のチャンネル幅は長くなるように設定できて、上記チャ
ンネル幅の問題を改善できるものとなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記横一文
字形状のセルを有するMOSFETでは、ソース用の領
域のコンタクト面積が、セルの面積に対して小さいた
め、コンタクト抵抗が高くなる。また、このようなMO
SFETにおける中央部の開口部23では、N+ 型半導
体層25のみが露出しているため、上記開口部23にお
ける寄生バイポーラトランジスタ様の回路のベース抵抗
が、下記のように大きくなって誤動作し易くなる。
【0012】次に、寄生バイポーラトランジスタ様の誤
動作について図18ないし図20に基づいて説明する。
まず、図18に示すような回路では、L負荷の逆起電力
によりN型シリコン基板と、P型半導体層の間に逆降伏
電圧がかかり、図19に示すアバランシェ期間にアバラ
ンシェ電流が流れ始める。このとき、図20に示す寄生
バイポーラトランジスタ様のベース抵抗が高いと、アバ
ランシェ電流により、ベース電位が上がり寄生バイポー
ラトランジスタ様の回路が導通し、一瞬のうちに大電流
が流れて素子が破壊される。
【0013】このように図16および図17に示す横一
文字形状のセルを有するMOSFETでは、P+ 型半導
体層24とN+ 型半導体層25とを短絡させる場所が、
両端部の2ヶ所でしか行うことができず、パターン中央
部でのN+ 型半導体層25のみのコンタクト部分のベー
ス抵抗が非常に高くなり、上述したように誤動作し易い
という問題を生じている。
【0014】そこで、本願発明の目的は、限られたセル
の面積内にてチャンネル幅を長く形成しながら、コンタ
クト抵抗を低減して寄生バイポーラトランジスタ様の誤
動作を抑制できる縦型構造の電界効果トランジスタを提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
縦型構造の電界効果トランジスタは、以上の課題を解決
するために、第1導電型、例えばn型の第1半導体から
なる基板が設けられ、基板の両面における一方の表面で
ある第1面に、第1導電型と逆の第2導電型、例えばp
型であり、チャンネル層を形成するための第2半導体層
が形成され、第2半導体層の表層に、第1導電型であ
り、ソースを形成するための第3半導体層が、上記第2
半導体層の外周に対して所定間隔で、かつ上記外周に沿
うように形成され、上記第2半導体層における外周の露
出面上に絶縁層を介してゲート電極が設けられている縦
型構造の電界効果トランジスタにおいて、上記第2半導
体層は、上記第1面と平行な断面形状が正方形状部と上
記正方形状部の各四辺からそれぞれ外方に延びる各長方
形状部とからなる十字型パターンに形成されていること
を特徴としている。
【0016】本発明の請求項2記載の縦型構造の電界効
果トランジスタは、請求項1記載の縦型構造の電界効果
トランジスタにおいて、上記十字型パターンは、上記各
長方形状部の向かい合う辺aと上記各長方形状部の先端
の辺bとの比(a/b)が、1/2より大きく、2以下
の範囲内に設定されていることを特徴としている。
【0017】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、第2半導体
層の表層に第1導電型、例えばn型の第3半導体層を、
上記第2半導体層の外周に対して所定間隔で、かつ上記
外周に沿うように形成したから、上記第1導電型、例え
ばn型である第3半導体層および基板の第2面との間に
挟むように第2導電型、例えばp型の第2半導体層を設
けることができる。
【0018】よって、上記基板の第2面に電位を印加し
ておき、上記ゲート電極に印加する電位を変化させるこ
とにより、上記第2面の基板と第3半導体層との間に
て、上記基板に対して厚さ方向である縦方向に電流を流
すことが可能となり、上記第2面に印加した電流をスイ
ッチングすること等が可能となる。
【0019】また、上記構成では、第2半導体層を十字
型パターンとすることにより、第2半導体層の外周は、
従来のように多角形の隣合う各頂点を直線状に結んだ仮
想線上となる場合と比べて、上記仮想線より内側に凹ん
だように形成される。
【0020】このことから、上記第2半導体層の外周に
沿った内側に設けられた第3半導体層間に挟まれた第2
半導体層の露出部分は、上記第2半導体層の外周に対す
る割合を従来より小さくできる。言い換えると、上記露
出部分に対する第2半導体層の外周や、第3半導体層の
長さの割合を従来より大きくできる。
【0021】一方、上記構成では、上記第2半導体層
を、複数、基板に形成した場合、上記第2半導体層が十
字型パターンであることから、隣合う各第2半導体層
を、対面する各長方形状部の各辺を互いに等間隔となる
ように配置できる。このことから、上記第2半導体層間
に形成されるゲート電極の幅を均一化できて、上記幅の
不均一さによる動作の乱れを回避できるので、スイッチ
ング動作等の動作を安定化できる。
【0022】このように上記構成では、動作の不安定化
を回避しながら、十字型パターンの各長方形状部によ
り、複数の各第2半導体層を従来より互いに近づけて配
置しながら、各第2半導体層を、単位面積当りに従来よ
り多く配置でき、その上、第2半導体層の露出部分に対
する第2半導体層の外周や、第3半導体層の長さの割合
を従来より大きくできる。
【0023】したがって、上記構成では、第2半導体層
の露出部分に対する第2半導体層の外周、つまり上記露
出部分に対するゲート電極の長さの割合を従来より大き
くでき、かつ、複数の第2半導体層を設けることができ
ることにより、単位面積当りのチャンネル幅を増加させ
て、オン抵抗を低減することが可能となる。
【0024】さらに、上記構成では、ソースを形成する
ためのコンタクトホールである第3半導体層の長さにお
ける第2半導体の露出部分に対する割合を従来より大き
くできることから、コンタクト抵抗を低減できて寄生バ
イポーラトランジスタ様の誤動作を抑制することができ
る。
【0025】上記請求項2記載の構成によれば、さら
に、比(a/b)を、1/2より大きく、2以下の範囲
内に設定することにより、単位面積当りのチャンネル幅
を最も大きくすることができる。
【0026】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図11
に基づいて説明すれば、以下の通りである。縦型構造の
電界効果トランジスタでは、図1に示すように、縦型M
OSFETの単位素子であるセルが、多数、基板1上に
形成されている。上記セルの構成を、その製造方法を順
次説明することにより以下に示す。上記基板1として
は、図2(a)に示すように、シリコン基板に、例えば
N型の不純物であるアンチモン(Sb)を1018cm-3程度の
濃度で含むN型シリコン基板がドレイン領域を形成する
ものとして用いられる。
【0027】続いて、上記基板1の一方の面(第1面)
上に、同じくN型の不純物であるリン(P)を含むN型
エピタキシャル層2を設け、そのN型エピタキシャル層
2上を覆う厚さ約4000Åのシリコン酸化膜3を、熱的に
形成する。その後、上記シリコン酸化膜3に、フォトリ
ソグラフィー技術により、水平方向の断面形状が図1に
も示すように、十字型状の開口部3aを複数形成する。
【0028】なお、上記の水平方向とは、基板1におけ
るN型エピタキシャル層2の形成面と平行な方向を示
す。そして、互いに隣合う上記各開口部3a…は、それ
らの距離が、ほぼ等しくなるようにそれぞれ形成されて
いる。また、十字型状とは、正方形状部を基部とし、そ
の正方形状部の四辺から垂直に外方にそれぞれ延びる各
長方形状部とからなる形状である。
【0029】その次に、図2(b)に示すように、上記
シリコン酸化膜3および開口部3a内に露出したN型エ
ピタキシャル層2の上を覆うように、厚さ約 300Åのシ
リコン酸化膜4を形成した後、上記シリコン酸化膜4上
に、P型の不純物であるボロン(B)を、例えば加速電
圧40keV 、1015cm-2程度のドーズ量でイオン注入して、
上記シリコン酸化膜4の下側のN型エピタキシャル層2
にP型不純物層5を形成する。
【0030】その後、P型不純物層5を形成した基板1
を、図2(c)に示すように、水蒸気雰囲気中にて、例
えば 950℃で 100分間程度酸化した後、窒素雰囲気中
で、例えば1100℃で数時間程度熱処理を行うと、開口部
3a内のP型不純物がN型エピタキシャル層2内に拡散
したPドット領域となるP型拡散層(第2半導体層)6
が、各開口部3a…に面するN型エピタキシャル層2の
上層にそれぞれ形成される。
【0031】このような各P型拡散層6…は、各開口部
3a…に対応して形成されて、互いにほぼ等間隔となる
十字型パターンにそれぞれ形成される。このとき、上記
各P型拡散層6…の上には、厚さ約4000Åのシリコン酸
化膜7が形成され、上記各P型拡散層6…と異なる位置
のN型エピタキシャル層2上にシリコン酸化膜8が形成
される。
【0032】続いて、フォトリソグラフィー技術によっ
て、P型拡散層6上のシリコン酸化膜7を残しながら、
上記シリコン酸化膜8を、図2(d)に示すように、除
去する。その次に、図2(e)に示すように、上記N型
エピタキシャル層2上にゲート酸化膜(絶縁膜)となる
シリコン酸化膜9を厚さ約1000Åに熱的に形成する。
【0033】その後、図2(f)に示すように、減圧C
VD(Chemical Vapor Deposition)法により、ゲート電
極となるポリシリコン層10を、厚さ約4500Åにシリコ
ン酸化膜9上にデポジット後、上記ポリシリコン層10
の上層にリン(P)を約 900℃にて熱拡散し、さらに 7
50℃にて数時間酸化雰囲気にてドライブすることによ
り、上記ポリシリコン層10上にシリコン酸化膜11を
形成する。
【0034】次に、上記ポリシリコン層10およびシリ
コン酸化膜11を、エッチングにより十字型パターンと
なっている前記各シリコン酸化膜7…の周囲部分のみを
除去した窓部12を形成する。上記窓部12では、薄い
シリコン酸化膜9を介してP型拡散層6の周囲となるN
型エピタキシャル層2が実質的に露出しており、上記P
型拡散層6の外周を囲むように形成される。
【0035】続いて、N型エピタキシャル層2上に残留
している各ポリシリコン層10…および各シリコン酸化
膜11…をマスクとして用いて、図2(g)に示すよう
に、N型エピタキシャル層2にウェル領域となる浅いP
型拡散層(第2半導体層)13と、ソース領域となるN
型拡散層(第3半導体層)14とを形成する。
【0036】このような各拡散層13・14は、次のよ
うにして形成される。まず、図2(f)に示す前記各窓
部12…から、P型不純物であるボロン(B)を例えば
加速電圧40keV 、1014cm-2程度のドーズ量でイオン注入
して、窒素ガス雰囲気中で例えば1100℃にて数時間程度
熱処理を行った後、N型不純物であるヒ素(As)を例
えば加速電圧80keV 、1015cm-2程度のドーズ量でイオン
注入する。
【0037】続いて、常圧CVD法にて、ボロンやリン
等を添加しないガラスであるNSG(Nondoped Silicat
e Glass)膜を厚さ約3000オングストロームに形成した
後、窒素ガス雰囲気中で例えば1000℃にて数10分間程度
熱処理すると、N型エピタキシャル層2にウェル領域と
なる浅いP型拡散層13が3〜4μmの深さに、さら
に、ソース領域となるN型拡散層14が約 0.5μmの深
さにそれぞれ順次形成される。
【0038】次に、上記NSG膜の上に常圧CVDにて
PSG(Phospho-Silicate Glass)膜を厚さ約7000Åに
さらに形成して絶縁層15を形成した後、上記各P型拡
散層6…および各N型拡散層14…の一部を露出するよ
うに、上記絶縁層15を除去して、ソース電極の開口部
16をそれぞれ形成する。
【0039】続いて、上記各絶縁層15…および上記開
口部16…を覆うソース電極17を形成すると共に、基
板1のN型エピタキシャル層2の形成された面と対向す
る反対側となる裏面(第2面)側にドレイン電極となる
裏面電極18を順次形成して縦型のMOSFETの作製
が完了する。
【0040】このようにして形成されたN型拡散層14
は、各窓部12…に沿って形成されるから、十字型のパ
ターンの外周辺に沿って形成されることになる。また、
上記各開口部16…では、ウェル領域である浅いP型拡
散層13およびソース領域となるN型拡散層14が露出
しており、それら両拡散層13・14上に表面電極であ
るソース電極17を形成することにより、上記両拡散層
13・14が電気的に接続される。
【0041】このように上記実施例の構成では、図1お
よび図3に示すように、P型拡散層6が十字型パターン
に形成され、そのP型拡散層6の周辺部を囲むように、
浅いウェル領域となるP型拡散層13およびソース領域
となるN型拡散層14とが形成され、さらに、上記P型
拡散層13およびN型拡散層14に対してシリコン酸化
膜9を介して対面するゲート電極および配線である前記
ポリシリコン層10が形成されている。
【0042】これにより、上記構成では、P型拡散層1
3およびN型拡散層14に対して対面するポリシリコン
層10の長さを大きく確保できるから、単位面積当りの
チャンネル幅を大きくしながら、ソース領域でのコンタ
クト抵抗を低くできる。ひいては、単位面積当りの電流
容量を増加させることができて、得られたMOSFET
の特性を向上できる。
【0043】次に、上記実施例の構成のようにP型拡散
層6を十字型パターンに形成した場合と、従来の構成と
に関して、各セルの面積およびポリシリコン電極の幅を
一定として、単位面積当りのチャンネル幅(単位:μ
m、μm2 )を算出してそれぞれ比較した。なお、上記
のセルとは、P型拡散層6の形状および形成位置によっ
て設定され、前述したように、縦型MOSFETの単位
素子である。
【0044】 図4に示すように、セル21の形状が
従来の正方形の場合、セル21の辺を25、隣合う各セル
21との距離を10に設定すると、 W1 =1セル当りのチャンネル幅=25×4=100 S1 =1セル当りのトランジスタの占有面積=35×35=
1225 よって、単位面積当りのチャンネル幅=W1 ÷S1 = 1
00÷1225=0.082 図5に示すように、セル21の形状が従来の六角形
の場合、セル21の中心から頂点までの長さを15.7、隣
合う各セル21の距離を10に設定すると、 W2 =1セル当りのチャンネル幅=15.7×6=94.2 S2 =1セル当りのトランジスタの占有面積=6×(21.
5)2×(3/4)1/2=1201 よって、単位面積当りのチャンネル幅=W2 ÷S2 =9
4.2÷1201=0.078 図6に示すように、セル19の形状が本願発明の十
字型の場合、各辺を10、隣合う各セル19の距離を10に
設定すると、 W3 =1セル当りのチャンネル幅=10×3×4=120 S3 =1セル当りのトランジスタの占有面積=10×20×
4+20×20=1200 よって、単位面積当りのチャンネル幅=W3 ÷S3 = 1
20÷1200=0.1 図7に示すように、セル20の形状が横一文字形の
場合、正方形状の両端部20aの辺を10、正方形状の中
央部20bの横方向長さを8、縦方向長さを8、上記両
端部20aと中央部20bとを連結する連結部の横方向
長さを15、縦方向長さを5と設定すると、 W4 =1セル当りのチャンネル幅=(10×3+ 2.5×2
+15×2)×2+ 1.5×4+8×2=152 S4 =1セル当りのトランジスタの占有面積=(18.5×
4.5+12.5×20+12.5×15)×2+9×16.5=1190 よって、単位面積当りのチャンネル幅=W4 ÷S4 = 1
52÷1190=0.128 上記のように計算の結果、六角形、正方形、十字
型、横一文字形の順に、単位面積当りのチャンネル幅
の割合が大きくなり、その順番に単位面積当りの電流容
量が大きくなっている。
【0045】なお、十字型に比べて、横一文字形の
方が単位面積当りのチャンネル幅の割合が大きくなって
いるが、これは、コンタクト抵抗の上昇およびアバラン
シェ耐性を犠牲にしたもので、両方の特性を満足させな
がら、単位面積当りのチャンネル幅の割合が大きいのは
十字型であった。
【0046】次に、十字型パターンのセルにおける単位
面積当りのチャンネル幅と、上記セルの形成位置、およ
び上記セルの十字型パターンにおける長方形状部の長辺
と短辺の長さの比との関係について図8ないし図11に
基づいて説明する。なお、下記の面積Sは図において破
線にて示したトランジスタの占有面積、つまりセル1
9’の横断面積を示しており、また、上記P型拡散層6
にはP型拡散層13も含むものとする。
【0047】まず、セルの形成位置による有効面積と無
効面積について説明すると、例えば図8および図9に示
すように、各P型拡散層6の十字型パターンを配列する
と、上記十字型パターンの形状によっては、各セル1
9’間の距離が部分的に遠くなり、トランジスタの動作
にとって無効な面積となる無効部30が発生することが
ある。なお、上記無効部30は上記各図中ハッチングに
て示した。
【0048】しかしながら、図8に示す十字型パターン
(配列方法1)および図9に示す十字型パターン(配列
方法2)では、それらの十字型パターンの形状および配
列間隔によっては、上記無効部30をゼロにできること
が本願発明者らによって見出された。
【0049】図8に示す十字型パターンでは、互いに隣
接する4つのP型拡散層6である各十字型パターンにお
ける先端部が互いに向き合う、つまり、互いに向き合う
各十字型パターンにおける長方形状の腕部の長手方向の
中心線の延長線が1点となる対称点上をそれぞれ通り、
かつ、上記各十字型パターンが上記対称点を中心として
点対称となるように配置されている。
【0050】図9に示す十字型パターンでは、互いに隣
接する4つのP型拡散層6である各十字型パターンにお
ける先端部が互いに向き合わないで、互いにずれてお
り、対面する長辺部に沿って互いに近接されて上記各十
字型パターンがそれぞれ配置されている。
【0051】次に、上記のような図8および図9に示し
た各トランジスタ間に生じる無効部30を減らす、理想
的にはゼロとして、上記各トランジスタの配置密度を最
大とするための各十字型パターンの形状および配置間隔
について説明する。
【0052】まず、各セル19’間の距離をc、十字型
パターンの先端から基部に至る辺の長さをa、十字型パ
ターンの先端の辺の長さをbとして、無効部30の面積
を最も小さく、つまりゼロにできる各セル19’の配列
間隔および形状の条件は以下の通りである。
【0053】まず、図8に示す十字型パターンの場合、
隣接する各セル19’の中心線間の距離をQとすると、
Q=b/2+a+c/2となる。
【0054】一方、無効部30における上記Qに沿った
方向の長さを考慮したときの隣接する各セル19’の中
心線間の距離をYとすると、Y=y+b+cとなる。
【0055】QとYとは同一距離であるから、b/2+
a+c/2=y+b+cとなり、このとき、上記無効部
30の面積をゼロとするには、y=0となればよいの
で、b/2+a+c/2=b+cとなり、すなわち、c
=2a−bとなる(式1)。
【0056】一方、図9に示す十字型パターンの場合、
各セル19’の中心間の距離をPとすると、P=a+b
+cとなり、また、無効部30における上記距離算出方
向に沿った一辺の長さxを考慮したときの各セル19’
の中心間の距離をXとすると、X=2a+2c+xとな
り、PとXとは等しいから、a+b+c=2a+2c+
xであり、無効部30をゼロとするには、x=0となれ
ばよいので、a+b+c=2a+2cとなり、よって、
c=a−bとなる(式2)。
【0057】上記式1および式2から明らかなように、
a>bのときは、上記の配列方法1および配列方法2の
双方にて各十字型パターンを配列できるが、各十字型パ
ターン間の間隔cは、配列方法2の方が小さく、よっ
て、上記配列方法2の方がより密に各セル19’を配列
できる。
【0058】しかしながら、a≦bの場合、配列方法2
では、各十字型パターンが密着することになり、各十字
型パターンを配列できなくなるので、配列方法1にて各
十字型パターンを配列する必要がある。このときも、b
≧2aとなると、各セル19’間に無効部30が生じる
ことになる。
【0059】ゆえに、本実施例では、a>bのときは、
配列方法2によって各十字型パターンを配列し、a≦b
<2aのときには、配列方法1によって各十字型パター
ンを配列しており、これにより、上記各十字型パターン
を最も効率的に配列できることになる。
【0060】続いて、各セル19’における十字型パタ
ーンのa/bの比と単位面積当りのチャンネル幅の関係
について説明する。まず、1/2<a/b≦1のとき、
各十字型パターンは配列方法1にて配列されるので、前
記の式1を用いて、1セル当りのチャンネル幅Wは、十
字型パターンの外周となるから、 W=8a+4b 1セル当りの面積Sは、セル19’の横断面積となるか
ら、 S=a×(b+c)×4+(b+c)×(b+c)……(1) となり、 1/2<a/b≦1のとき、配列方法1により式1を用
いるから、c=2a−bを上記(1) に代入すると、S=
8a2 +4a2 =12a2 となる。
【0061】次に、a/bの比を種々に設定し、それら
の比のときの各W/Sをそれぞれ算出した。それらの算
出結果を以下に示した。なお、上記W/Sは、単位面積
当りのチャンネル幅を示す。
【0062】例えば、a/b=2/3のとき、W=28
b/3、S=16b2 /3 となるので、W/S=1.75
/bとなり、同様に、a/b=3/4のとき、W/S≒
1.48/b、a/b=1のとき(図10参照)、W/S=
1/b、となる。
【0063】次に、a>bのときは、配列方法2によっ
て各十字型パターンを配列するので、式2であるc=a
−bの条件を満足するように設定したとき、各比におけ
る1つのセル19’当りの面積Sおよびチャンネル幅W
は、下記の通りとなる。
【0064】1セル当りのチャンネル幅Wは、十字型パ
ターンの外周となるから、 W=8a+4b 1セル当りの面積Sは、セル19’の横断面積となるか
ら、S=5a2 となる。
【0065】次に、1≦a/bのときのa/bの比を種
々に設定し、それらの比のときの各W/Sをそれぞれ算
出した。それらの算出結果を以下に示した。なお、上記
W/Sは、単位面積当りのチャンネル幅を示す。
【0066】a/b=5/4のとき、W/S= 1.792/
bとなり、a/b=3/2のとき、W/S= 1.422/b
となり、a/b=7/4のとき、W/S= 1.18 /bと
なり、a/b=2のとき、W/S=1/bとなり、a/
b=3(図11参照)のとき、W/S=0.62/bとな
り、a/b=4のとき、W/S=0.45/bとなり、a/
b=5のとき、W/S≒0.35/bとなり、a/b=6の
とき、W/S≒0.29/bとなる。
【0067】このように単位面積当りのチャンネル幅
(W/S)は、a/bが1/2より大きく、2以下の範
囲内にて最も大きくなる。このことから、上記のような
十字型パターンを用いた場合、a/bの比が1/2を越
えて、2以下の範囲内に設定するのがよいことが判る。
【0068】なお、上記実施例におけるN型拡散層14
を形成する際のヒ素に代えて、リン(P)を約 900℃で
熱拡散によりN型拡散層14を形成することもできる。
ただし、この場合、ソース領域となるN型拡散層14が
N型エピタキシャル層2内にて深くなり過ぎないよう
に、NSG膜の形成後の熱処理は 900℃程度で30分間程
度とする。
【0069】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の縦型構造の電界
効果トランジスタは、以上のように、第1導電型の基板
に、上記第1導電型と逆の第2導電型であり、チャンネ
ル層を形成するための第2半導体層を形成し、第1導電
型であり、ソースを形成するための第3半導体層を上記
第2半導体層の外周に沿って形成し、上記第2半導体層
は、上記基板の第1面と平行な断面形状が正方形状部と
上記正方形状部の各四辺からそれぞれ外方に延びる各長
方形状部とからなる十字型パターンとした構成である。
【0070】それゆえ、上記構成は、第2半導体層の露
出部分に対する第2半導体層の外周、つまり上記露出部
分に対するゲート電極の長さの割合を従来より大きくで
き、かつ、複数の第2半導体層を基板に設けることによ
り、単位面積当りのチャンネル幅を増加させて、電流容
量を増加させることができ、かつ、オン抵抗を低減する
ことが可能となるという効果を奏する。
【0071】さらに、上記構成では、第2半導体層の露
出部分に対する第3半導体層の長さの割合を従来より大
きくできることから、ソース領域でのコンタクト抵抗を
抑制できて寄生バイポーラトランジスタ様の誤動作を低
減することができるという効果も奏する。
【0072】本発明の請求項2記載の縦型構造の電界効
果トランジスタは、さらに、上記セルは、上記各長方形
状部の向かい合う辺aと上記各長方形状部の先端の辺b
との比(a/b)が、1/2より大きく、2以下の範囲
内に設定されている構成である。
【0073】それゆえ、上記構成は、比(a/b)を、
1/2より大きく、2以下の範囲内に設定することによ
り、単位面積当りのチャンネル幅を最も大きくすること
ができるから、さらに、電流容量を増加させることがで
き、かつ、オン抵抗を低減することが可能となるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦型構造の電界効果トランジスタの要
部平面図である。
【図2】上記電界効果トランジスタの各製造工程を示す
模式図である。
【図3】上記電界効果トランジスタにおける図1のA−
A線矢視断面構造を示す模式図である。
【図4】比較例であって、単一の上記電界効果トランジ
スタを示すセルが正方形状のときのチャンネル幅と面積
を示す説明図である。
【図5】比較例であって、セルが六角形状のときのチャ
ンネル幅と面積を示す説明図である。
【図6】上記セルを十字型パターンにて配列した一例に
おけるチャンネル幅と面積を示す説明図である。
【図7】比較例であって、セルが横一文字形状のときの
チャンネル幅と面積を示す説明図である。
【図8】上記十字型パターンの配列の一例を示し、各セ
ルの十字型パターンの先端が互いに対面している各十字
型パターンの一例を示す説明図である。
【図9】上記十字型パターンの配列の他の例を示し、各
セルの十字型パターンの先端が互いにずれている各十字
型パターンの他の例を示す説明図である。
【図10】上記電界効果トランジスタのセルの各辺の長
さが等しい例のチャンネル幅と面積を示す説明図であ
る。
【図11】上記縦型構造の電界効果トランジスタのセル
の各辺の異なる場合における一例のチャンネル幅と面積
を示す説明図である。
【図12】従来の縦型構造の電界効果トランジスタにお
いて、セルが正方形状のときの平面図である。
【図13】上記電界効果トランジスタにおける図12の
B−B線矢視断面構造を示す模式図である。
【図14】従来の縦型構造の電界効果トランジスタにお
いて、セルが六角形状のときの平面図である。
【図15】上記電界効果トランジスタにおける図14の
C−C線矢視断面構造を示す模式図である。
【図16】従来の縦型構造の電界効果トランジスタにお
いて、セルが横一文字状のときの平面図である。
【図17】上記電界効果トランジスタにおける図16の
D−D線矢視断面構造を示す模式図である。
【図18】縦型構造の電界効果トランジスタの動作を示
す模式図である。
【図19】上記動作におけるアバランシェ期間を示す電
圧の変化を示すグラフである。
【図20】上記電界効果トランジスタの寄生バイポーラ
トランジスタのベース抵抗の増大を示す説明図であり、
(a)は模式図、(b)は等価回路図である。
【符号の説明】
1 基板 6 P型拡散層(第2半導体層) 10 ポリシリコン層(ゲート電極) 13 P型拡散層(第2半導体層) 14 N型拡散層(第3半導体層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の第1半導体からなる基板が設
    けられ、 基板の両面における一方の表面である第1面に、第1導
    電型と逆の第2導電型であり、チャンネル層を形成する
    ための第2半導体層が形成され、 第2半導体層の表層に、第1導電型であり、ソースを形
    成するための第3半導体層が、上記第2半導体層の外周
    に対して所定間隔で、かつ上記外周に沿うように形成さ
    れ、 上記第2半導体層における外周の露出面上に絶縁層を介
    してゲート電極が設けられている縦型構造の電界効果ト
    ランジスタにおいて、 上記第2半導体層は、上記第1面と平行な断面形状が正
    方形状部と上記正方形状部の各四辺からそれぞれ外方に
    延びる各長方形状部とからなる十字型パターンに形成さ
    れていることを特徴とする縦型構造の電界効果トランジ
    スタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の縦型構造の電界効果トラン
    ジスタにおいて、 上記十字型パターンは、上記各長方形状部の向かい合う
    辺aと上記各長方形状部の先端の辺bとの比(a/b)
    が、1/2より大きく、2以下の範囲内に設定されてい
    ることを特徴とする縦型構造の電界効果トランジスタ。
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