JP3169660U - パッケージ、インクカートリッジ - Google Patents

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信吾 服部
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Abstract

【課題】アダプタにおける撓みやすい部分の変形を防止することが可能なパッケージ及びインクカートリッジを提供する。【解決手段】パッケージ220は、アダプタ27と、インクタンク包装体130と、紙箱222とを有する。紙箱222にアダプタ27とインクタンク包装体130とが収容されている。インクタンク包装体130は、インクタンク25が大気圧よりも低い低圧状態で収容袋128によって包装されている。アダプタ27は、インクタンク25とともにケースに収容されるものであり、仮に上記低圧状態の下で収容袋128が包装されると、剛性の低い部分が撓まされる。そのため、パッケージ220内では、アダプタ27とインクタンク25は異なる圧力環境の下で保管されている。【選択図】図7

Description

本考案は、内部にインクが収容されるインクタンクとこのインクタンクに関連するアダプタとが収容されたパッケージ、及び、プリンタなどの画像記録装置に設けられたカートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジに関する。
従来、インクを用いて記録用紙に画像を記録するインクジェット記録装置(以下「記録装置」と略称する。)が知られている。記録装置は、インクジェット方式の記録ヘッドを備える。記録ヘッドは、該記録ヘッドに供給されたインクを記録用紙へ向けてノズルから選択的に噴出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。記録装置は、カートリッジ装着部を備える。このカートリッジ装着部は複数色のインクカートリッジが着脱可能に構成されている(例えば特許文献1参照)。上記カートリッジ装着部にインクカートリッジが装着されると、インクカートリッジ内のインクが記録ヘッドへ供給可能となる。
上記記録装置には、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジから該インクカートリッジに関するカートリッジ情報(例えば、インクの種類やインク残量など)を取得する機能が備えられたものがある。例えば、特許文献2には、インクカートリッジに設けられたフラグ部材の各フラグの位置をキャリッジの移動方向に沿って変えておくことで、インクカートリッジ内のインクの種類や特性等を類別することが可能な記録装置が開示されている。また、上記インクカートリッジの一例として、特許文献3には、インクカートリッジの種類情報を保持するインクカートリッジが開示されている。
特開2007−144811号公報 特開平3−213349号公報 特開2005−28614号公報
ところで、インクカートリッジに収容されたインクには酸素などの気体が溶存している。溶存する気体が画像記録過程において気泡となって現れると、記録ヘッドへのインクの運搬や記録画像の品質に支障が生じるため好ましくない。そのため、従来、気体透過性を有するインクカートリッジにインクを収容し、更に、気体不透過性フィルムの袋にインクカートリッジの内圧よりも低い圧力状態でインクカートリッジを収容させている。具体的には、袋内を大気圧よりも低い圧力状態(以下「低圧状態」という。)にして、袋から不必要な空気を排出してから袋を密封している(以下「減圧パック」という。)。これにより、温度変化やインクカートリッジ運搬中に受ける振動などによって溶存する気体が気泡となってインクカートリッジのインク室に溜まっても、インクカートリッジの側壁を通じて徐々に低圧側つまり袋の内部側へ気体が移動する。
インクカートリッジが上記袋によって減圧パックされると、大気圧よりも圧力が低い減圧空間が袋内に形成される。しかしながら、このような減圧空間が形成されると、大気圧によって袋が外部から減圧空間側へ押圧される。この場合、インクカートリッジにおいて剛性の低い部分が袋越しに大気圧によって押圧されて撓まされる場合がある。上記部分が撓まされた状態で長時間維持されると、たとえ袋からインクカートリッジが取り出されても、当該部分が元の形状に戻らなくなるという問題が生じ得る。かかる問題は、剛性が低くて比較的撓まされやすい部分を有するインクカートリッジ全般に生じ得る。
そこで本考案は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撓みやすい部分の変形を防止することが可能なパッケージ及びインクカートリッジを提供することにある。
(1) 本考案は、インクが収容されるインク室を有するインクタンクが第1包装部材によ
って大気圧よりも低い圧力状態で包装されたインクタンク包装体と、上記インクタンクに関連するアダプタとを具備し、上記インクタンク包装体と上記アダプタとが第2包装部材によって包装されてなるパッケージとして構成されている。
このように構成されているため、インクタンクは大気圧よりも低い圧力(以下「低圧状態」という。)の下で第1包装部材によって収容された状態で保管でき、アダプタは大気圧の下で保管できる。その結果、インクタンクからインクが漏れ出たとしてもインク漏れの拡散を防止することができ、且つ、アダプタの変形を防止することができる。
(2) 上記インクタンクは、上記第1包装部材の内部圧力と大気圧との圧力差によって上
記第1包装部材から受ける押圧力に抗して上記インクタンクの外形状を保持する第1部材を有する。上記アダプタは、上記第1部材よりも剛性の低い第2部材を有する。
この構成において、第2部材の剛性は、上記押圧力を受けた場合に撓まされる程度に上記第1部材の剛性よりも低いものが考えられる。なお、第1包装部材としては、例えば、上記圧力差によって低圧側へ撓む可撓性を有するものが考えられる。
(3) 上記第2部材は、所定の光路に進入して光を遮る位置に配置される遮断部が考えら
れる。
インクタンクが装着されるカートリッジ装着部においては、その形態をコンパクトにするため、或いは光学センサの感度を高めるために、発光素子と受光素子との間隔が狭く設定されている。そのため、上記遮断部は、必然的に薄く形成される。仮に、このような遮断部がインクタンクとともに第1包装部材によって大気圧よりも低い圧力状態で密封されると、内部圧力と大気圧との圧力差によって第1包装部材から押圧力を受けて、遮断部が変形する。したがって、このような遮断部を有する構成において本考案が適用されると、遮断部の変形を効果的に防止することができる。
(4) 上記遮断部は、板状部材である。したがって、遮断部は上記押圧力を受けると撓み
易い。この構成に本考案が適用されることにより、遮断部の変形が効果的に防止され得る。
(5) 上記遮断部は、上記アダプタを構成する第1壁に連続して設けられ、該第1壁から
離れる方向へ延出されている。この構成に本考案が適用されることにより、遮断部の変形が効果的に防止され得る。
(6) 上記アダプタは、上記インクタンクの全体若しくは少なくとも一部を収容可能な収
容空間を有する。この場合、上記第2部材は、上記収容空間を区画する側壁である。
仮に、このようなアダプタが上記インクタンクとともに第1包装部材の内部に低圧状態で収容されると、収容空間内が減圧されることにより側壁が収容空間側に撓まされる。したがって、このような収容空間を有する構成において本考案が適用されると、側壁の変形を効果的に防止することができる。
(7) 上記アダプタは、上記収容空間と外部とを連通する開口を有する。この場合、上記
第2部材は、上記開口が設けられた側壁、若しくは上記開口に隣接する側壁である。
アダプタに開口が設けられている場合は、該開口の周辺の側壁が撓みやすい。そのため、上記開口を有する構成において本考案が適用されると、開口周辺の側壁の変形を効果的に防止することができる。
(8) また、上記開口は、上記収容空間に上記インクタンクの少なくとも一部が収容され
た際に上記インクタンクに付属する付属部材を上記収容空間から外部に露出させるためのものである。
(9) 上記付属部材は、上記インクタンクの外壁に突設され、上記インクタンク内のイン
クが外部に導出される際に通るインク孔を閉塞する閉塞部材であることが考えられる。
これにより、インクタンクにアダプタが嵌め入れられることで、カートリッジ装着部におけるインクタンクとアダプタとのがたつきが防止される。
(10) 上記第1部材は、上記インク室を区画する環状のフレームであることが好ましい。
これにより、インクタンクの剛性が向上し、上記第1包装部材の内部にインクタンクを低圧状態で収容しても、インクタンクが撓まされることはない。
(11) 上記第2包装部材は、内部に上記インクタンク包装体及び上記アダプタが収容可能な箱体が考えられる。
(12) また、本考案は、第1包装部材と、インクが収容されるインク室を有し、上記第1包装部材の内部に大気圧よりも低い圧力状態の下で収容される気体透過性を有するインクタンクと、上記インクタンクとともにカートリッジ装着部に装着され、該カートリッジ装着部において上記インクタンクと係合するアダプタとを具備するインクカートリッジとして捉えることもできる。このインクカートリッジにおいて、上記インクタンクは、上記第1包装部材の内部圧力と大気圧との圧力差によって上記第1包装部材から受ける押圧力に抗して上記インクタンクの外形状を保持する第1部材を有する。また、上記アダプタは、上記第1部材よりも剛性の低い第2部材を有する。
本考案によれば、アダプタの変形を防止することができる。
以下、適宜図面を参照して本考案の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態は本考案を具体化した一例にすぎず、本考案の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更することが可能である。
[記録装置250の概要]
まず、図1を参照して、インクジェット方式の記録装置250の構成及びその動作の概要について説明する。ここに、図1は、記録装置250の内部機構を示す模式断面図である。
記録装置250は、複数色のインク、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のインクを用いてカラー画像或いはモノクロ画像を記録用紙に記録するものである。図1に示されるように、記録装置250は、大別して、給紙装置252、搬送装置253、記録ユニット254、カートリッジ装着部276(本考案のカートリッジ装着部の一例)を備える。カートリッジ装着部276にインクタンク25(本考案のインクタンクの一例)及びアダプタ27(本考案のアダプタの一例、図5参照)が装着される。なお、図1では、アダプタ27の図示が省略されている。
記録装置250の底面に、給紙トレイ257が設けられている。給紙トレイ257に積載された記録用紙は、給紙装置252によって搬送路259へ送給され、その後、搬送装置253の搬送ローラ対261及び搬送ローラ対262によって搬送される。
搬送路259に送給された記録用紙は、搬送ローラ対261によってプラテン264へ向けて搬送される。プラテン264の上方には、図1の紙面に垂直な方向に往復動可能なキャリッジ266が設けられている。キャリッジ266に記録ヘッド272が搭載されており、記録ヘッド272からプラテン264上を通過する記録用紙に向けて選択的にインクが吐出されて、記録用紙上に画像が形成される。そして、プラテン264を通過した記録用紙は、搬送ローラ対262によって、搬送路259の最下流側に設けられた排紙トレイ258に排出される。
本実施形態では、カートリッジ装着部276は、各色に対応して4つのケース280を有する。インクタンク25は、アダプタ27とは別部材である。インクタンク25及びアダプタ27は、カートリッジ装着部276、つまり、対応するケース280に対して着脱可能に構成されている。カートリッジ装着部276にインクタンク25が装着されると、インクタンク25の内部のインク室100からインクチューブ278を通じて記録ヘッド272へインクが供給可能となる。以下、インクタンク25及びアダプタ27の各構成について詳述する。
[インクタンク25]
図2は、インクタンク25の構成を模式的に示す斜視図である。図2に示されるように、インクタンク25は、扁平形状の略六面体として構成されている。詳細には、インクタンク25は、幅方向(矢印31の方向)に細く、高さ方向(矢印32の方向)及び奥行き方向(矢印33の方向)が上記幅方向31よりも長い略直方体形状に形成されている。このインクタンク25は、図2に示された状態、つまり、図中の下側の面を底面とし、図中の上側の面を上面として記録装置250のカートリッジ装着部276に対して矢印30で示される方向(以下「挿入方向30」と称する。)に挿入される。なお、本実施形態では、インクタンク25において、挿入方向30の前方側の面を前壁41、挿入方向30の後方側の面を後壁42、鉛直上方側の面を上壁43、鉛直下方側の面を下壁44とする。また、前壁41、後壁42、上壁43、下壁44それぞれに隣接し、互いに対向する2つの面を左側面45及び右側面46とする。ここで、前壁41から見て左側が左側面45であり、右側が右側面46である。本実施形態では、一対の左側面45及び右側面46がインクタンク25において最大面積となっている。
図3(A)は、インクタンク25の正面図であり、図3(B)はインクタンク25の縦断面図である。図3に示されるように、インクタンク25は、大別して、フレーム50(本考案の第1部材、フレームの一例)と、フィルム60と、大気連通部80と、インク供給部90と、被検知部140と、アーム70とにより構成されている。
フレーム50は、インクタンク25の筐体を構成する部材であり、インクタンク25の四つの壁41〜44を形成する。フレーム50は、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されている。樹脂材料としては、ポリアセタールやナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)などが該当する。このフレーム50は、樹脂材料を射出成形することにより得られる。本実施形態では、フレーム50は、ポリプロピレンを用いて厚みが1mmに形成されている。なお、フレーム50は、少なくとも被検知部140が透光性を有するものであれば如何なる材質のものであってもよい。
フレーム50は、外部から押圧力を受けた場合でもインクタンク25の外形状を変形させずに保持するために、高い剛性を有する構造となっている。フレーム50は、アダプタ27よりも高い剛性を有する構造となっている。具体的には、フレーム50は、内側にインク室100が形成されるように、インク室100を定義する前壁41、上壁43、後壁42、下壁44に概ね沿って環状に形成されている。そのため、フレーム50において、少なくとも、図3(A)の紙面垂直方向の剛性は高い。なお、フレーム50の剛性を更に高めるために、各壁41〜45からインク室100側へ延びる補強リブ(不図示)がフレーム50に一体に設けられていてもよい。このようにフレーム50が構成されているため、インクタンク25が大気圧よりも低い圧力の下で収容袋128の内部に収容された場合に、収容袋128の内部圧力と大気圧との圧力差によって収容袋128から押圧力を受けたとしても、フレーム50が撓まされない。
フレーム50が環状に形成されることによって、フレーム50の両側に開口が形成される。この開口の縁部に、透明な樹脂で構成されたフィルム60が周知の熱溶着法によって貼り付けられる。フィルム60によってフレーム50の上記開口が閉塞される。これにより、フレーム50とフィルム60とによって囲まれた空間がインク室100として区画される。このように区画されたインク室100にインクが収容される。なお、本実施形態では、フレーム50とフィルタ60とによってインク室100が形成されるが、例えば、フレーム50自体を直方体の容器状に形成することによってその内部にインク室100を形成することもできる。また、インクタンク25の両側面45,46を補強してその剛性を向上させるために、両側面45,46からインクタンク25を挟み込むようにして覆う樹脂製のカバー(不図示)を設けてもよい。
フレーム50の前壁41には、被検知部140が形成されている。被検知部140は、インク室100に収容されているインクの量を光学的に検知するためのものである。被検知部140は、フレーム50に一体に形成されている。被検知部140は、フレーム50と同じ材質、つまり、透光性のある透明又は半透明の樹脂材料で構成されている。なお、被検知部140には、記録装置250に設けられた発光素子と受光素子からなる光学センサ230(図8参照)によって光が照射される。本実施形態では、上記発光素子から出射された光が被検知部140の側壁140Bに照射され、側壁140Bを光が透過した場合は、その光が反対側に配置された受光素子によって受光される。
被検知部140は、インクタンク25の前壁41の中段付近において前壁41から離れる方向へ向けて突設されている。この被検知部140は、図示されるように、略矩形状の5つの壁面で区画され、内部が中空状の略箱状に形成されている。具体的には、被検知部140は、前壁41に平行で、この前壁41から外向きへ離れる方向に所定距離だけ離間した矩形状の前壁140Aと、この前壁140Aの幅方向の二辺を含む一対の側壁140Bと、前壁140Bの上辺を含む上壁140Cと、前壁140Aの下辺を含む下壁140D(図2参照)とにより区画されている。なお、前壁140Aの幅(図3の矢印31方向の寸法)は、前壁41の幅よりも小さく形成されている。
図3(B)に示されるように、被検知部140の内部には、前壁140A、側壁140B、上壁140C及び下壁140Dによって囲まれた空間142が形成されている。空間142は開口を通じてインク室100に連続している。
インク室100内にはアーム70が設けられている。アーム70は、インク室100に収容されたインクの液量に応じて変位可能な部材である。アーム70の一方端に、空間142に進入されるインジケータ部72が設けられている。アーム70の他方端にフロート部73が設けられている。インジケータ部72とフロート部73との間に軸66が設けられている。軸66は、フレーム50に設けられた軸受け(不図示)に支持されている。これにより、アーム70がインク室100内において回動可能となる。
アーム70は、遮光性のある樹脂材料で構成されている。アーム70は、例えば、樹脂材料を射出成形することにより得られる。樹脂材料としては、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート、ポリオレフィン、カーボンブラックが添加されたアクリル樹脂などが該当する。アーム70は、少なくとも光センサ230の発光素子から出射される光をブロック(例えば遮断又は反射)できるように構成されていればよい。つまり、必ずしもアーム70の全体が遮光性を有している必要はない。
フロート部73は、例えば、内部が中空状に形成されており、インクに対して浮力を有する浮力体の役割を担っている。したがって、フロート部73は、インク液面の位置に応じて上下に変位する。これにより、フロート部73の変位に応じてアーム70が軸66を中心に回動する。このアーム70の回動に応じて、アーム70のインジケータ部72が上下動する。
インク室100内に十分な量のインクが収容されている場合は、空間142において、インジケータ部72は下壁140Dに当接した位置(図3(B)において実線で示された姿勢)に配置される。一方、インクが消費されて所定量未満になるとフロート部73が下降して、インジケータ部72が下壁140Dから離れて上方へ移動して、上壁140Cに当接した位置(図3(B)において破線で示された姿勢)に配置される。このようにアーム70が動作するため、空間142におけるインジケータ部72の有無を被検知部140の外部から光学センサ230(図8参照)で検知することで、インク室100内のインクの液量が一定量あるかどうかを検知することができる。
インクタンク25の上部に大気連通部80が設けられている。この大気連通部80は、フレーム50の前壁41の上部、言い換えれば、被検知部140の上方に設けられている。大気連通部80は、インク室100内の空気層とインクタンク25の外部とを連通させるための連通孔81と、キャップ85(本考案の付属部材、閉塞部材に相当)と、連通孔81を閉塞或いは開放させるバルブとにより構成されている。キャップ85は、インクタンク25の付属部品として前壁41に設けられている。このキャップ85は、連通孔81を外部から覆うように前壁41に設けられている。したがって、キャップ85は、前壁41から外方向へ突出している。上記バルブとしては、特許文献1(特開2007−144811号公報)に開示されたバルブ機構やその他周知のバルブ機構が適用可能である。このバルブは、外力が加えられていないときは連通孔81を閉塞している。なお、図3(B)では、バルブの詳細な構成が省略されており、インク室100から外部に露出された棒状のピン84(バルブの一構成要素)のみが示されている。上記バルブは、ピン84がインク室100へ押圧されるとバルブが動作されて連通孔81を開放するように構成されている。
インクタンク25の下部にインク供給部90が設けられている。このインク供給部90は、インクタンク25の前壁41の下部、言い換えれば、被検知部140の下方に設けられている。インク供給部90は、インク室100内のインクを外部に導出するための供給孔91(本考案のインク孔に相当)と、キャップ95(本考案の付属部材、閉塞部材に相当)と、供給孔91を閉塞或いは開放させるバルブとにより構成されている。キャップ95は、インクタンク25の付属部品として前壁41に設けられている。キャップ95は、供給孔91を外部から覆うように前壁41に設けられている。したがって、キャップ95は、前壁41から外方向へ突出している。上記バルブとしては、大気連通部80のバルブと同様に周知のバルブ機構が適用可能である。このバルブは、外力が加えられていないときは供給孔91を閉塞している。なお、図3では、バルブの詳細な構成が省略されている。供給孔91に後述するインクニードル285(図8参照)が挿通されると、供給孔91及びインクニードル285を通ってインク室100から記録ヘッド272(図1参照)へインクが供給可能となる。
[インクタンク包装体130]
上述の如く構成されたインクタンク25は、内部にインクが収容されているため、インクタンク25の製造後は、図4に示されるように、防水性を有し且つ通気性を有しない性質(気体不透過性)を有する収容袋128(本考案の第1包装部材の一例)でインクタンク25が包装されて出荷される。本実施形態では、インクタンク25のみが収容袋128に収容され、アダプタ27は収容袋128に収容されない。インクタンク25は、収容袋128の内部に収容された状態で、インクタンク包装体130(本考案のインクタンク包装体の一例)を構成している。言い換えると、インクタンク包装体130は、インクタンク25と収容袋128とにより構成されている。
図4に示されるように、収容袋128は、少なくともインク及び空気を通さないフィルムで構成されている。このフィルムは透明な素材で構成されており、外部から内部を視認できる。収容袋128は、空気を完全に遮断するものに限られず、例えば、厳密には空気を通過させる性質を有していても、その通過量が極めて微量であり実質的に空気の通過量がゼロと評価され得るものであってもかまわない。本実施形態では、収容袋128として、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる樹脂フィルムに、アルミ箔などのガスバリア性を有する金属泊が蒸着された複層構造のフィルムが用いられている。
インクタンク包装体130の内部、つまり、収容袋128とインクタンク25との間に形成される空間(隙間)は、大気圧よりも低い低圧状態となるように維持されている。詳細には、収容袋128にインクタンク25が内包された状態で、不図示の吸引ポンプなどで収容袋128の内部の空気が吸引排出されることによって大気圧未満に減圧される。本実施形態では、収容袋128の内部が−90kPa〜−45kPa程度に減圧される。減圧後に、収容袋128の開口縁が溶着などにより閉塞されることで、収容袋128の内部が低圧状態に維持される。以下、このようにインクタンク25が収容袋128に収容されて密封されることを、「減圧パック」と称する。本考案のインクカートリッジは、収容袋128と、収容袋128内において上述のごとく減圧パックされて低圧状態に維持されたインクタンク25と、アダプタ27とにより構成されるものである。なお、インクタンク包装体130及びアダプタ27は、後述するパッケージ220(本考案のパッケージの一例、図7参照)としてひとまとめにされた状態で出荷されて、市場において流通されている。
[アダプタ27]
次に、図5及び図6を参照して、アダプタ27の構成について詳述する。ここに、図5は、アダプタ27の構成を模式的に示す斜視図であり、図6は、アダプタ27の縦断面構造を模式的に示す模式断面図である。
アダプタ27は、インクタンク25及び収容袋128とともに本考案のインクカートリッジを構成するものである。アダプタ27は、インクタンク25とともにカートリッジ装着部276に装着される。このアダプタ27は、本考案のインクカートリッジの一構成要素である点、インクタンク25の前方部28を収容可能な点、そしてカートリッジ276からインクタンク25を取り出し易くするようにインクタンク25とアダプタ27との間にコイルバネ105,106が設けられている点において、アダプタ27は、インクタンク25と関連する部材である。
図5に示されるように、アダプタ27は、インクタンク25における挿入方向30の前方側の部分(以下「前方部」という。)28を収容可能な少なくとも一面が開口された箱型に形成されている。なお、前方部28とは、図2において二点鎖線で示された面よりも前壁41側の部位である。前方部28は、インクタンク25の一部であって、インクタンク25の前壁41と、前壁41に設けられた各付属部品(大気連通部80、被検知部140、インク供給部90)とを含む。本実施形態では、アダプタ27がインクタンク25の一部(前方部28)を収容するものとして説明するが、アダプタ27は、インクタンク25の全体を収容可能に構成されたものであってもよい。
アダプタ27は、前方部28の外形に対応して扁平形状の略六面体として構成されている。具体的には、アダプタ27は、前方部28の前壁(インクタンク25の前壁41)に対面する前壁162と、前方部28の上面に対面する上壁163(本考案の第1壁の一例)と、前方部28の下面に対面する下壁164と、前方部28の両側壁に対面する左側壁165及び右側壁166とを有する。これら各壁162〜166によって囲まれた内部空間が前方部28を収容する収容空間である。アダプタ27は、開口159(本考案の開口の一例)を有する。開口159は、前壁162に対向する側壁に形成されている。開口159は、上壁163、下壁164、及び両側壁165,166によって形成されている。なお、上記収容空間を区画形成する各壁162〜166が本考案の第2部材の一例である。
アダプタ27は、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ABSなどの樹脂材料で構成されている。アダプタ27は、例えば、樹脂材料を射出成形することにより得られる。本実施形態では、アダプタ27は、ABSを用いて厚みが0.7mmに形成されている。つまり、アダプタ27は、フレーム50よりも薄く形成されている。
このように、アダプタ27は、フレーム50よりも薄く形成されており、しかも一方に開口159を有する箱型に形成されているため、環状に構成されたフレーム50と比べて、幅方向31の方向の剛性が低い。特に、両側壁165,166における開口159の縁部であって、高さ方向の中央付近の剛性が低い。また、アダプタ27は、インクタンク25の前方部28を内部に収容する構成となっており、収容空間内に補強リブなどを設けることができないため、フレーム50のように補強リブで補強することができないことも、フレーム50と比べて構成が低い要因となっている。なお、アダプタ27の厚みを大きくしたり、アダプタ27の外面に補強リブなどを設けると、カートリッジ装着部176が大型化するため好ましくない。
上壁163、左側壁165、右側壁166及び下壁164は、前壁162からインクタンク25の矢印33の方向へ延出されており、これら各壁162〜166によって前方部28の5つの側壁が覆われる。アダプタ27にインクタンク25の前方部28が収容される際に、アダプタ27の各壁163〜166の内面が前方部28を収容方向へ案内するガイド面となる。これにより、インクタンク25はアダプタ27の収容空間へ円滑に進入することができる。
アダプタ27は、光照射面となる被検知部186(本考案の第2部材、遮断部の一例)と、切り欠き187と、開口177,178(本考案の開口の一例)と、コイルバネ105,106とを有する。
図5に示されるように、切り欠き187は、前壁162の中段付近に形成されている。切り欠き187は、インクタンク25がアダプタ27を介してカートリッジ装着部276に装着されたときに、被検知部140をアダプタ27の外部へ露出するための開口(切欠部190)を形成する。したがって、切り欠き187は、被検知部140の前壁140A、側壁140Bに対応する位置、寸法及び形状に形成されている。具体的には、切り欠き187は、側壁165及び側壁166を前壁162側から挿入方向30の後方へ矩形状に切り欠かれることにより形成される。
アダプタ27の上壁163に配置された被検知部186は、カートリッジ装着部276におけるインクタンク25の有無を検知する用途に用いられる。被検知部186は、カートリッジ装着部276にアダプタ27が装着される過程において、カートリッジ装着部276に設けられた光学センサ235の光路236(図8参照)に進入する部分である。この被検知部186は、光を透過させないように構成されており、例えば、被検知部186がアダプタ27と一体形成されている場合は、樹脂に色材が混入された材料でアダプタ27を構成することが考えられる。被検知部186は、上壁163に立設され、挿入方向30に延びる平板状のリブとして構成されている。アダプタ27がカートリッジ装着部276に装着される過程において被検知部186が光学センサ235の光路236に進入して、光を遮る。なお、被検知部186が挿入方向30に延びる平板状のリブとして構成されているため、被検知部186は、フレーム50に比べて幅方向31の剛性が低く、幅方向31へ撓みやすい。
切り欠き187には、切り欠き187を上下方向へ架け渡すようにブリッジ部189(本考案の第2部材の一例)が設けられている。ブリッジ部189は平板状部材で構成されている。ブリッジ部189と切り欠き187とによって、側壁視で矩形状の開口である切欠部190が形成される。カートリッジ装着部276にアダプタ27が装着される過程でブリッジ部189が光センサ230の光路231(図8参照)を横切る。アダプタ27がカートリッジ装着部276の装着位置(例えばケース280の奥部)に装着されると、光学センサ230の発光素子及び受光素子が切欠部190に対向するように配置される。したがって、アダプタ27が装着された状態において、上記発光素子から出射された光は切欠部190を通過する。
前壁162の上部に開口177が設けられている。開口177は、アダプタ27の内部の収容空間に通じている。この開口177は、大気連通部80に対応する位置に形成されている。開口177は、カートリッジ装着部276に設けられた押圧部216(図8参照)が挿通可能なサイズに形成されている。アダプタ27がカートリッジ装着部276に装着されると、押圧部216が開口177に挿通されて、ピン84をインク室100側へ押し込む。
前壁162の下部に、開口178が設けられている。この開口178は、インク供給部90に対応する位置に形成されている。開口178は、インク供給部90のキャップ95が挿通可能なサイズに形成されている。カートリッジ装着部276の装着位置にアダプタ27が装着され、その後、インクタンク25の前方部28がアダプタ27の収容空間に収容されると、インク供給部90のキャップ95が開口178から外部へ露出されて、インク供給部90がインクニードル285(図8参照)に接続される。
図6に示されるように、コイルバネ105,106は、アダプタ27の前壁162の裏面に設けられている。具体的には、前壁162の裏面において、開口177の重力方向における上側に設けられた支持バー103にコイルバネ105が支持されており、開口178の重力方向における下側に設けられた支持バー104にコイルバネ106が支持されている。本実施形態では、コイルバネ105,106は、支持バー103,104によって前壁162の裏面に垂直方向へ伸縮可能に支持されている。各コイルバネ105,106の一端は、支持バー103,104の基端側で前壁162の裏面に固定されている。なお、コイルバネ105,106の数や長さ、弾性係数などは必要とされる弾性力に応じて適宜変更することができる。コイルバネ105,106に代えて、板バネなどの様々なバネ部材を適用することができる。また、バネ部材に代えてゴムなどのように弾性を有する部材を適用することもできる。
上述の如く構成されたアダプタ27は、その内部にインクタンク25の前方部28を収容可能な収容空間が区画されているため、仮にアダプタ27がインクタンク25と同様に収容袋128内で減圧パックされると、各壁162〜166が収容空間側へ撓むことがある。特に、開口159に隣接する左側壁165及び右側壁166が他の壁よりも面積が大きいため、たわみ量は大きくなりやすい。また、被検知部186及びブリッジ部189の剛性はインクタンク25のフレーム50の剛性に比べて低い。そのため、仮にアダプタ27がインクタンク25と同様に収容袋128で減圧パックされると、被検知部186が幅方向31へ撓み、ブリッジ部189が切り欠き187側(アダプタ27の内部側)へ撓む。また、開口177,178、及び切欠部190がアダプタ27に設けられているため、アダプタ27の前壁162の剛性はインクタンク25のフレーム50の剛性に比べて低い。そのため、仮にアダプタ27がインクタンク25と同様に収容袋128で減圧パックされると、各開口177,178,190の周縁がアダプタ27の内部側へ撓まされる。
したがって、本実施形態では、アダプタ27は、インクタンク25と同じように減圧パックされず、大気圧の下で、インクタンク包装体130とともに後述する紙箱222(本考案の第2包装部材、箱体の一例、図7参照)内に収容されて、パッケージ220として出荷される。
[パッケージ220]
以下、図7を参照して、パッケージ220について説明する。パッケージ220は、紙箱222にインクタンク包装体130とアダプタ27とが収容されたものである。紙箱222は、大別して、胴部223と吊下部224とを有する。吊下部224は貫通孔225を有する。この貫通孔225は、例えば、販売店の陳列棚に設けられた支持棒に挿通される。これにより、販売店において、パッケージ220が吊り下げられた状態で展示される。胴部223は、直方体形状に形成されている。胴部223の内部にインクタンク包装体130とアダプタ27とが収容されている。このように、本考案の実施形態に係るパッケージ220が構成されているため、インクタンク25は収容袋128内において低圧状態で保管され、アダプタ27は大気圧の下で保管される。その結果、インクタンク25からのインク漏れの拡散を防止できるだけでなく、アダプタ27の変形を防止することができる。なお、本実施形態では、本考案の第2包装部材として紙箱222を例示したが、紙箱222に代えてあらゆる材質の箱体を採用することが可能である。また、箱状のものに限られず、袋状のものを採用してもかまわない。
[カートリッジ装着部276]
以下、図8を参照して、インクタンク25及びアダプタ27が装着されるカートリッジ装着部276の構成について説明する。ここに、図8は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。
カートリッジ装着部276は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのケース280が並列されて構成されている。
図8に示されるように、ケース280は、ケース本体281とロックレバー283とを備える。ケース本体281には、収容室282が形成されている。この収容室282に、インクタンク25及びアダプタ27が収容される。ケース本体281の前面に開口284が設けられている。開口284を通じて収容室282内にインクタンク25及びアダプタ27が挿入される。本実施形態では、最初にアダプタ27が収容室282に収容されて、収容室282の奥部に配置される。その後、収容室282にインクタンク25が収容されて、アダプタ27の挿入方向30の後方に配置される。
収容室282の奥側に、光学センサ230と、光学センサ235(本考案の光学センサの一例)とが設けられている。本実施形態では、光学センサ230,235として、発光素子及び受光素子を有する透過型のフォトインタラプタが用いられる。発光素子及び受光素子は、図8において紙面垂直方向へ所定距離を隔てて横並びに配設されている。光学センサ230,235は、図示しない主制御部に接続されており、発光素子からの光を受けて受光素子から出力される電気信号が主制御部に出力される。
光学センサ230は、ケース本体281の開口284とは反対側の壁面286に設けられている。光学センサ230は、インクタンク25内のインク量が所定量になったかどうかを検知する用途として用いられる。光学センサ230の発光素子と受光素子との間に光路231が形成されている。光路231は、図8において紙面垂直方向に延びている。上記主制御部は、光路231にインクタンク25の被検知部140が挿入された状態において、光学センサ230の出力信号(受光量)に基づいてインクの残量が所定量以下になったかどうかを判定する。
光学センサ235は、ケース本体281の上壁を構成する壁面287において挿入方向30の前方側に設けられている。光学センサ235は、アダプタ27がケース280に装着される過程において所定の位置で被検知部186の有無を検知する用途として用いられる。光学センサ235の発光素子と受光素子との間に光路236が形成されている。光路236は、図8において紙面垂直方向に延びている。光学センサ235の光路236に被検知部186が進入すると、光が遮断されて、受光素子の受光量が変動する。上記主制御部は、この受光量の変動を検知して、被検知部186の有無を判定し、被検知部186が有ると判定された場合に、ケース280内にアダプタ27が装着されたと判定する。
壁面286の下部には、供給孔91に連結可能なインクニードル285が設けられている。インクニードル285は、壁面286から収容室282側に突出した管状の部材である。インクニードル285の先端にインクチューブ278(図1参照)が接続される。インクニードル285は、供給孔91に対応する位置に設けられている。ケース280にインクタンク25が収容されると、インクニードル285が供給孔91に挿入される。これにより、供給孔91とインクニードル285とが連結されて、インク室100のインクが供給孔91からインクニードル285を通じて外部へ供給可能となる。
壁面286に、押圧部216が設けられている。押圧部216は、壁面286において、大気連通部80に対応する位置に配置されている。押圧部216は、壁面286の内面から収容室282側に突出した突起状の部材である。この押圧部216は、アダプタ27が収容室282に収容される過程において、開口177(図5参照)に挿通され、更に、アダプタ27に続いてインクタンク25が収容される過程において、ピン84をインク室100側へ押し込む。
ロックレバー283は、開口284を開閉するとともに、収容室282においてアダプタ27及びインクタンク25を確実に位置決めするためのものである。このロックレバー283は、開口284の上縁に設けられた軸290を中心に回転可能に支持されている。ロックレバー283には、操作部293と爪294とが設けられている。操作部293は、ロックレバー283の外面297の回動端側に設けられている。また、爪294は、ロックレバー283の回動端に設けられている。開口284の下縁には、ロックレバー283に設けられた爪294と係合する溝299が設けられている。
[装着動作]
以下、図9から図12を参照して、アダプタ27及びインクタンク25をケース280に装着する動作について説明する。ここに、図9から図12は、アダプタ27及びインクタンク25がケース280に装着される過程を示す模式断面図である。
まず、ケース280の収容室282にアダプタ27が装着される。具体的には、アダプタ27は、開口284を通じてアダプタ27の前壁162側から収容室282に挿入される。そして、図9に示されるように、アダプタ27の前壁162が収容室182の壁面286に当接する位置(装着位置)、つまり、収容室182の奥部にアダプタ27が配置される。アダプタ27が収容室182に配置された状態で、被検知部186が光学センサ235の光路236に進入し、光学センサ230の光路231にアダプタ27の切欠部190が配置される(図9参照)。
続いて、収容室282にインクタンク25が装着される。具体的には、インクタンク25は、開口284を通じてインクタンク25の前壁41側から収容室282へ挿入される。インクタンク25が挿入方向30へ更に押し込まれると、図10に示されるように、アダプタ27のコイルバネ105,106の先端にインクタンク25の前壁41が当接する(図10参照)。この状態で、インクタンク25を各コイルバネ105,106の弾性力(バネ力)に抗して挿入方向30へ押し込むと、コイルバネ105,106が圧縮される。インクタンク25を挿入方向30へ押圧する力を緩めると、インクタンク25は、コイルバネ105,106の弾性力によって挿入方向30の後方、つまり、開口284側へ戻される。
図10に示される状態でロックレバー283が開口284を閉じる方向へ回動されると、内面296がインクタンク25の後壁42に当接する(図11参照)。更にロックレバー283が回動されると、インクタンク25を挿入方向30へ押圧して、回動動作に伴ってインクタンク25は挿入方向30へ移動する。このとき、コイルバネ105,106が圧縮されて、インクタンク25の前方部28がアダプタ27の開口159からアダプタ27内の収容空間に挿通される。これにより、前方部28がアダプタ27内に収容される。
インクタンク25が挿入方向30の装着位置まで移動する過程で、まず、押圧部216によってピン84が押圧される。これにより、インク室100と外部とが連通されて、インク室100内の空気層の圧力が大気圧と同圧にされる。更にインクタンク25が挿入方向30へ移動すると、キャップ95が開口178(図5参照)から露出されて、インクニードル285が供給孔91に挿入される。これにより、インク室100内のインクが外部へ供給可能となる。そして、インクタンク25が装着位置まで移動すると、切欠部190から被検知部140が露出されて、被検知部140が光学センサ230の光路231に進入する。これにより、光学センサ230の発光素子から出射された光は、切欠部190を通過して被検知部140の側壁140Bに照射される。そして、被検知部140の内部の空間142を光が透過した場合は、その光が反対側に配置された受光素子によって受光される。もちろん、インジケータ部72(図3(B)参照)によって光が遮断されると、受光素子まで光は到達しない。
図12に示されるように、ロックレバー283が開口284に対して完全に閉じられると、爪294が溝299に嵌め入れられる。これにより、開口284に対してロックレバー283がロックされるとともに、開口284がロックレバー283によって閉塞される(図12参照)。このとき、インクカートリッジ10の後壁42は、コイルバネ105,109の弾性力を受けて、ロックレバー283の内面296によって適度な力で挿入方向30へ押圧された状態が維持される。
なお、ケース280からインクタンク25を取り外す場合は、図12に示されるロック状態から、爪294及び溝299の係合を解除して、ロックレバー283を上方へ引き上げて開口284を開放する。このとき、コイルバネ105,106の弾性力によって、インクタンク25が挿入方向30の後方へ押し出される。これにより、インクタンク25が開口284から外部へ露出されるため、ユーザは、インクタンク25をケース280から容易に取り出すことができる。
[実施形態の作用効果]
上述したように、本実施形態では、紙箱222にインクタンク包装体130とアダプタ27とが収容されたパッケージ220として構成されているため、インクタンク25は収容袋128内において低圧状態で保管され、アダプタ27は大気圧の下で保管される。その結果、インクタンク25からのインク漏れの拡散を防止できるだけでなく、アダプタ27の被検知部186やブリッジ部189,側壁165,166、前壁162などの変形を防止することができる。
なお、上述の実施形態では、本考案の第2部材として壁162〜166、被検知部186、ブリッジ部189を例示したが、アダプタ27はこれら各部材全てを備えている必要はなく、少なくともいずれか1つの部材を備える場合でも、本考案が適用されて、アダプタ27の変形を好適に防止することができる。したがって、例えば、アダプタ27がインクタンク25の前方部28を収容可能な収容空間を備えておらず、被検知部186及びブリッジ部189の双方若しくはいずれか一方を備えている場合でも、本考案は適用可能である。また、被検知部186及びブリッジ部189が設けられておらず、アダプタ27がインクタンク25の前方部28を収容可能な収容空間を少なくとも有する場合は、アダプタ27の各壁162〜166、特に側壁165,166が変形しやすいので、インクタンク包装体130とアダプタ27とをひとまとめにしてパッケージ220とすることが望ましい。
(イ) カートリッジ装着部に装着可能なインクカートリッジに関連して用いられるインクカートリッジ用のアダプタであって、上記アダプタには、インクカートリッジを上記アダプタから離れる方向へ移動させる移動手段が設けられている、インクカートリッジ用のアダプタ。
(ロ) 上記移動手段は、アダプタに取り付けられた付勢手段である、上記(イ)に記載のインクカートリッジ用にアダプタ。
図1は、記録装置250の内部機構を模式的に示す模式断面図である。 図2は、インクタンク25の構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、インクタンク25の正面及び縦断面を模式的に示す模式図である。図3(A)に正面図が示されており、図3(B)に縦断面図が示されている。 図4は、インクタンク包装体130の構成を模式的に示す斜視図である。 図5は、アダプタ27の構成を模式的に示す斜視図である。 図6は、アダプタ27の縦断面構造を模式的に示す模式断面図である。 図7は、パッケージ220の構成を模式的に示す斜視図である。 図8は、カートリッジ装着部276の構成を模式的に示す縦断面図である。 図9は、アダプタ27及びインクタンク25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、アダプタ27が装着された状態が示されている。 図10は、アダプタ27及びインクタンク25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、インクタンク25の前方部28がアダプタ27の収容空間に収容された状態が示されている。 図11は、アダプタ27及びインクタンク25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283が閉方向へ回動されてインクタンク25に当接した状態が示されている。 図12は、アダプタ27及びインクタンク25がケース280に装着される過程を示す模式断面図であり、ロックレバー283が開口284に対してロックされた状態が示されている。
25・・・インクタンク
27・・・アダプタ
28・・・前方部
50・・・フレーム
70・・・アーム
80・・・大気連通部
81・・・連通孔
90・・・インク供給部
91・・・供給孔
100・・・インク室
128・・・収容袋
130・・・インクタンク包装体
140・・・被検知部
186・・・被検知部
220・・・パッケージ
222・・・紙箱
250・・・記録装置

Claims (12)

  1. インクが収容されるインク室を有するインクタンクが第1包装部材によって大気圧よりも低い圧力状態で包装されたインクタンク包装体と、
    上記インクタンクに関連するアダプタとを具備し、
    上記インクタンク包装体と上記アダプタとが第2包装部材によって包装されてなるパッケージ。
  2. 上記インクタンクは、上記第1包装部材の内部圧力と大気圧との圧力差によって上記第1包装部材から受ける押圧力に抗して上記インクタンクの外形状を保持する第1部材を有し、
    上記アダプタは、上記第1部材よりも剛性の低い第2部材を有する請求項1に記載のパッケージ。
  3. 上記第2部材は、所定の光路に進入して光を遮る位置に配置される遮断部である請求項2に記載のパッケージ。
  4. 上記遮断部は、板状部材である請求項3に記載のパッケージ。
  5. 上記遮断部は、上記アダプタを構成する第1壁に連続して設けられ、該第1壁から離れる方向へ延出されている請求項4に記載のパッケージ。
  6. 上記アダプタは、上記インクタンクの少なくとも一部を収容可能な収容空間を有し、
    上記第2部材は、上記収容空間を区画する側壁である請求項2に記載のパッケージ。
  7. 上記アダプタは、上記収容空間と外部とを連通する開口を有し、
    上記第2部材は、上記開口が設けられた側壁、若しくは上記開口に隣接する側壁である請求項6に記載のパッケージ。
  8. 上記開口は、上記収容空間に上記インクタンクの少なくとも一部が収容された際に上記インクタンクに付属する付属部材を上記収容空間から外部に露出させるためのものである請求項7に記載のパッケージ。
  9. 上記付属部材は、上記インクタンクの外壁に突設され、上記インクタンク内のインクが外部に導出される際に通るインク孔を閉塞する閉塞部材である請求項8に記載のパッケージ。
  10. 上記第1部材は、上記インク室を区画する環状のフレームである請求項2から9のいずれかに記載のパッケージ。
  11. 上記第2包装部材は、内部に上記インクタンク包装体及び上記アダプタが収容可能な箱体である請求項1から10のいずれかに記載のパッケージ。
  12. 第1包装部材と、
    インクが収容されるインク室を有し、上記第1包装部材の内部に大気圧よりも低い圧力状態の下で収容される気体透過性を有するインクタンクと、
    上記インクタンクとともにカートリッジ装着部に装着され、該カートリッジ装着部において上記インクタンクと係合するアダプタとを具備し、
    上記インクタンクは、上記第1包装部材の内部圧力と大気圧との圧力差によって上記第1包装部材から受ける押圧力に抗して上記インクタンクの外形状を保持する第1部材を有し、
    上記アダプタは、上記第1部材よりも剛性の低い第2部材を有するインクカートリッジ。
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