JP3168002U

JP3168002U - からし蓮根様食品

Info

Publication number: JP3168002U
Application number: JP2011001268U
Authority: JP
Inventors: 壽美子中里
Original assignee: 有限会社三寿フーズ
Priority date: 2011-03-09
Filing date: 2011-03-09
Publication date: 2011-05-26
Anticipated expiration: 2021-03-09

Abstract

【課題】からし蓮根の外観を模したからし蓮根様食品を提供する。【解決手段】からし蓮根様食品１０は、本体をなす蓮根１２と２種類の具材１４、１６で構成されている。蓮根１２の９個の穴にはペースト状の第１の具材１４が充填されている。蓮根１２の外周は第２の具材１６によって薄く覆われている。第１の具材１４には摺り黒ゴマと練り黒ゴマが概ね２：１の重量比で含まれ、第２の具材１６には食用竹炭が含まれており、共に黒色に発色し、からし蓮根様食品１０に斬新で訴求力のある外観を与えている。【選択図】図１

Description

本考案は、からし蓮根の外観を模したからし蓮根様食品に関する。

近年、栄養価の高い健康食品として黒ゴマが注目されている。黒ゴマにはたんぱく質、脂質、ミネラル類、ビタミン類、そして食物繊維が豊富に含まれており、特に脂質にはリノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、悪玉コレステロールを血液から取り除き、動脈硬化の予防効果があるといわれている。また抗酸化物質であるゴマリグナンとアントシアニンも多く含まれ、ビタミンＥの抗酸化力と相まってアンチエイジング効果があるともいわれている。特許文献１には黒ゴマを手軽に摂取できるようにペースト状に加工する技術が紹介されている。

特開２００１−１２０２２５号公報

ところでペースト状に加工した黒ゴマは、特許文献１にも記載されているようにパンやクラッカーへのスプレッドとして摂取することが多い。この場合、スプレッドは一回で使い切るものではないため、長期間の保存が可能になるように保存料を使用することも多い。またパンやクラッカーは炭水化物の含有量が多く、カロリーも高いため、健康志向の強い若い女性には敬遠されがちであり、唾液の分泌量が少ない老人にも適さない。

そこで、健康食、美容食として効能が認められている蓮根に黒ゴマを組み合わせることができれば、健康志向に合せることができるとともに性別や年代を問わず幅広い層に支持されることが期待できる。

蓮根を使用した健康食品にからし蓮根がある。からし蓮根は、元熊本藩主細川忠利公の滋養強壮用の食品として開発され、当初は献上用の食品として一般庶民には食されていなかったが、現在では熊本の名物として全国的に人気がある食品である。からし蓮根は蓮根を主材料とし、蓮根の穴に辛子味噌を詰め、外側を小麦粉を主材料とする衣で包み、最後に油で揚げて出来上がりである。衣には着色料としてウコンもしくはくちなしの実を使用しているため、揚げ上がりは鮮やかな黄色に発色し、輪切りにすると辛子味噌の色（辛子色）と相まって独特な外観を呈する。

本考案者は、からし蓮根の外観のイメージはそのままに黒ゴマを組み合わせることで、見た目にもまた食感的にも斬新で訴求力のある食品を提供することができると考えた。

本考案の目的は、黒ゴマを使用し、からし蓮根の外観を模したからし蓮根様食品を提供することにある。

本考案は、蓮根と、前記蓮根の穴に詰められた少なくとも味噌と黒ゴマを含む第１の具材と、前記蓮根の外周面を覆う少なくとも小麦粉を含む第２の具材からなる、からし蓮根様食品を提供する。

からし蓮根様食品は従来のからし蓮根と形状的には略同一の外観を呈する。第１の具材は含有する味噌の粘性によって蓮根の穴に留まり、蓮根を食すことで同時に黒ゴマを摂取することができる。食感も従来のからし蓮根とほとんど変らないので、特に違和感なく食することができる。黒ゴマは練ったものや摺ったものを使用することができる。特に練り黒ゴマを使用すれば、第１の食材が鮮やかな黒色に発色して蓮根の灰白色と好対照をなし、斬新で訴求力のある外観を呈するようになる。従来のからし蓮根と同様に第１の具材の味の調整には蜂蜜や砂糖等の糖類を使用することができる。からし蓮根に似た外観から期待されるであろう辛味を付加するため、唐辛子などの香辛料を添加することもできる。

第２の具材に食用竹炭を添加すれば、第１の具材とともに蓮根の内外を黒色で統一することができ、さらに斬新で訴求力のある外観を呈するようになる。

からし蓮根様食品は、蓮根と、前記蓮根の穴に詰められた少なくとも辛子明太子を含む第１の具材と、前記蓮根の外周面を覆う少なくとも小麦粉を含む第２の具材で構成することもできる。この辛子明太子を使用したからし蓮根様食品は、第１の具材が赤色に発色するため、黒ゴマを使用したからし蓮根様食品と、一般的なからし蓮根とセットにすることで、赤色、黒色、黄色の３色からなる鮮やかな彩を演出することができる。

からし蓮根様食品は、斬新で訴求力のある色調により消費者の購買意欲を高めることができる食品であり、従来のからし蓮根と似た外観と食感により多くの消費者に違和感なく受け入れられやすい食品である。健康食品である黒ゴマと蓮根を手軽に摂取することができるので、国民の健康増進に資することが期待される。

からし蓮根様食品の外観図

からし蓮根様食品の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図１に示すからし蓮根様食品１０は、本体をなす蓮根１２と２種類の具材１４、１６で構成されている。蓮根１２は薄く輪切りにされた状態であり、切断面の９個の穴にはペースト状の第１の具材１４が充填されている。蓮根１２の外周は第２の具材１６によって薄く覆われている。

からし蓮根様食品１０は次のような方法で製造することができる。蓮根は皮を剥いて適当な長さにカットし、沸騰したお湯で１０分間加熱する。加熱を終えたらお湯から取り出し、ザルに上げて水気をよく切り、残った水分はタオルなどできれいに拭き取る。

黒ゴマと味噌に粉砂糖を加えてよく練ったペースト状の第１の具材を蓮根が冷めないうちに穴に充填する。第１の具材を穴に充填するときには蓮根を手に持って第１の具材に押し付けるようにして穴に詰めていく。全ての穴に充填を終えたら一晩（８時間以上）そのままにしておく。夏場は冷蔵庫内（１０度以下）におく。おいている間に第１の具材の発酵が進み、膨張して一部が穴からはみ出すので、これをきれいに拭き取り、同時に衣の付き具合をよくするため水分を完全に拭き取る。

第２の具材は、小麦粉と粉末状の食用竹炭をふるいにかけ、水を加えてよく混ぜたものに蓮根を浸して衣状に付着させる。これを１８０度の油で３分間揚げる。最後に穴の方向と直交する方向に包丁を入れ略均等な厚さに輪切りにするとからし蓮根様食品１０が完成する。

からし蓮根様食品１０は、従来の一般的なからし蓮根と形状的には略同一の外観を呈する。

標準的な大きさのからし蓮根様食品１０の４〜５切れの成分量は以下の通りである。
（本体）
蓮根・・・・・・９０〜１００ｇ
（第１の具材）
味噌・・・・・・２５ｇ
砂糖・・・・・・１３ｇ
摺り黒ゴマ・・・６ｇ
練り黒ゴマ・・・３ｇ
（第２の具材）
小麦粉・・・・・１６ｇ
食用竹炭・・・・１ｇ

黒ゴマは、摺り黒ゴマと練り黒ゴマを概ね重量比２：１の割合で混合することで、黒ゴマ特有の香りと風味が出るとともに第１の具材１４が鮮やかな黒色に発色する。また食用竹炭を添加した第２の具材１６も黒色であるため、第１の具材１４とともに灰白色と蓮根１２と好対照をなし、からし蓮根様食品１０は斬新で訴求力のある外観を呈する。

また練り黒ゴマには第１の具材１４の形状を維持し、粘度を向上させる効果があり、これにより第１の具材１４は蓮根１２の穴の内壁に粘着した状態で長時間にわたって型崩れすることなく穴に留まる。

１０からし蓮根様食品
１２蓮根
１４第１の具材
１６第２の具材

Claims

蓮根と、前記蓮根の穴に詰められた少なくとも味噌と黒ゴマを含む第１の具材と、前記蓮根の外周面を覆う少なくとも小麦粉を含む第２の具材からなる、からし蓮根様食品。
前記第２の具材にさらに食用竹炭を含む、請求項１に記載のからし蓮根様食品。
前記黒ゴマは、摺り黒ゴマと練り黒ゴマを概ね２：１の重量比で混合したものである、請求項１または２に記載のからし蓮根様食品。
請求項１乃至３の何れかに記載のからし蓮根様食品と、蓮根と、前記蓮根の穴に詰められた少なくとも辛子明太子を含む第１の具材と、前記蓮根の外周面を覆う少なくとも小麦粉を含む第２の具材からなる、からし蓮根様食品と、からし蓮根の３種類の食品を含むからし蓮根様食品セット。