JP3167445B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄膜トランジスタ、
特に液晶ディスプレイやイメ−ジセンサの周辺回路用の
薄膜トランジスタの製造方法に関するものである。
特に液晶ディスプレイやイメ−ジセンサの周辺回路用の
薄膜トランジスタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜トランジスタ(以下、TFT
とも称する。)のオ−ミック層領域を形成する方法とし
て、以下に述べる2種類の方法がある。
とも称する。)のオ−ミック層領域を形成する方法とし
て、以下に述べる2種類の方法がある。
【0003】その1つの方法として、図5に示すコプレ
−ナ形のTFTを例にとって説明する。
−ナ形のTFTを例にとって説明する。
【0004】このTFTの構造は、ガラス基板10上に
半導体膜14、例えばノンド−プ(不純物無添加)ポリ
シリコン膜を形成し、また、n+ 層ポリシリコンの形成
にはノンド−プポリシリコン(Si)膜を形成するガス
に新たにホスフイン(PH3)を導入してする。その
後、オ−ミック層として残存させる部分をマスクして覆
い、残りのポリシリコン部分をエッチング除去して所定
のオ−ミック層16を形成する。その後、ゲ−ト絶縁膜
12例えばSi−N(シリコン窒化膜)で基板上に形成
した半導体膜14、オ−ミック層16を覆った後、ゲ−
ト絶縁膜12に、オ−ミック層16を露出させるための
ソ−ス・ドレイン電極用の窓を形成する。
半導体膜14、例えばノンド−プ(不純物無添加)ポリ
シリコン膜を形成し、また、n+ 層ポリシリコンの形成
にはノンド−プポリシリコン(Si)膜を形成するガス
に新たにホスフイン(PH3)を導入してする。その
後、オ−ミック層として残存させる部分をマスクして覆
い、残りのポリシリコン部分をエッチング除去して所定
のオ−ミック層16を形成する。その後、ゲ−ト絶縁膜
12例えばSi−N(シリコン窒化膜)で基板上に形成
した半導体膜14、オ−ミック層16を覆った後、ゲ−
ト絶縁膜12に、オ−ミック層16を露出させるための
ソ−ス・ドレイン電極用の窓を形成する。
【0005】次に、オ−ミック層16からゲ−ト絶縁膜
12の表面まで突出するようにソ−ス・ドレイン電極1
8を形成する。このソ−ス・ドレイン電極18の形成に
は、例えば蒸着法とかスパッタ法を用いている。また、
それぞれのソ−ス・ドレイン電極18の中間で、かつ、
ゲ−ト絶縁膜12上にもゲ−ト電極19を同時に形成し
ている。
12の表面まで突出するようにソ−ス・ドレイン電極1
8を形成する。このソ−ス・ドレイン電極18の形成に
は、例えば蒸着法とかスパッタ法を用いている。また、
それぞれのソ−ス・ドレイン電極18の中間で、かつ、
ゲ−ト絶縁膜12上にもゲ−ト電極19を同時に形成し
ている。
【0006】別の方法として、セルフアライメント(自
己整合)によってTFTを製造する方法がある。
己整合)によってTFTを製造する方法がある。
【0007】図6および図7は、従来のセルフアライメ
ントによる製造方法を説明するための工程図である。
ントによる製造方法を説明するための工程図である。
【0008】この方法によれば、先ず、石英基板30上
に半導体膜32として、例えばノンド−プ(無添加不純
物)ポリシリコン層を形成する(図4の(A))。次
に、この半導体膜32の表面を、例えば約1000℃程
度の温度で、熱酸化して薄いゲ−ト酸化膜34を形成す
る(図6の(B))。
に半導体膜32として、例えばノンド−プ(無添加不純
物)ポリシリコン層を形成する(図4の(A))。次
に、この半導体膜32の表面を、例えば約1000℃程
度の温度で、熱酸化して薄いゲ−ト酸化膜34を形成す
る(図6の(B))。
【0009】次に、ゲ−ト酸化膜34上に従来既知の任
意適当な方法を用いてゲ−ト電極36を形成する(図6
の(C))。その後、このゲ−ト電極36をマスクにし
て半導体膜32に対しイオン注入を行ない、半導体膜3
2の一部分をオ−ミック層38に変える(図7の
(A))。この工程でセルフアライメントによってゲ−
ト電極と実質的に同一寸法のチャンネル領域37が半導
体膜32に形成される。その後、基板30上に形成され
たオ−ミック層38、ゲ−ト酸化膜34およびゲ−ト電
極36を層間絶縁膜40(例えばSiO2 膜などを用い
る)で覆った後、層間絶縁膜40およびゲ−ト酸化膜3
4をエッチングしてオ−ミック層開口部41を形成して
オ−ミック層露出部分39を形成する(図7の
(B))。尚、このときオ−ミック層開口部41が形成
される。
意適当な方法を用いてゲ−ト電極36を形成する(図6
の(C))。その後、このゲ−ト電極36をマスクにし
て半導体膜32に対しイオン注入を行ない、半導体膜3
2の一部分をオ−ミック層38に変える(図7の
(A))。この工程でセルフアライメントによってゲ−
ト電極と実質的に同一寸法のチャンネル領域37が半導
体膜32に形成される。その後、基板30上に形成され
たオ−ミック層38、ゲ−ト酸化膜34およびゲ−ト電
極36を層間絶縁膜40(例えばSiO2 膜などを用い
る)で覆った後、層間絶縁膜40およびゲ−ト酸化膜3
4をエッチングしてオ−ミック層開口部41を形成して
オ−ミック層露出部分39を形成する(図7の
(B))。尚、このときオ−ミック層開口部41が形成
される。
【0010】次に、オ−ミック層開口部41にスパッタ
法や蒸着法などを用いてソ−ス・ドレイン電極42を形
成する(図7の(C))。
法や蒸着法などを用いてソ−ス・ドレイン電極42を形
成する(図7の(C))。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコプレ−ナ形のTFT構造の場合には、基板1
0上に半導体膜14を形成した後、この半導体膜14上
にオ−ミック層16を形成する際オ−ミック層16のた
めのポリシリコン膜の領域をマスクしてポリシリコン膜
に対しエッチングを行なう。このとき半導体膜の表面が
オ−バエッチングされるため半導体膜の表面が荒らされ
てしまうという問題があった。このため、トランジスタ
の移動度の低下およびオン電流の減少という電気特性の
劣化を生じる。また、オ−バエッチングにより半導体膜
の表面がダメ−ジを受けると、安定したチャンネル領域
が形成できないという問題があった。
た従来のコプレ−ナ形のTFT構造の場合には、基板1
0上に半導体膜14を形成した後、この半導体膜14上
にオ−ミック層16を形成する際オ−ミック層16のた
めのポリシリコン膜の領域をマスクしてポリシリコン膜
に対しエッチングを行なう。このとき半導体膜の表面が
オ−バエッチングされるため半導体膜の表面が荒らされ
てしまうという問題があった。このため、トランジスタ
の移動度の低下およびオン電流の減少という電気特性の
劣化を生じる。また、オ−バエッチングにより半導体膜
の表面がダメ−ジを受けると、安定したチャンネル領域
が形成できないという問題があった。
【0012】また、従来のコプレ−ナ形のTFTの構造
では、図5の矢印20で示したようにゲ−ト絶縁膜12
を介してゲ−ト電極およびオ−ミック層どうしがオ−バ
ラップしてしまう。従来の方法で形成した場合、このオ
−バラップ量(重なり容量とも呼ぶ。)は、約5μm程
度にも達する。尚、このような重なり容量の増加は、周
辺回路用のTFTとして用いた場合パルスの立ち上がり
を悪くし、波形のひずみの原因となる。
では、図5の矢印20で示したようにゲ−ト絶縁膜12
を介してゲ−ト電極およびオ−ミック層どうしがオ−バ
ラップしてしまう。従来の方法で形成した場合、このオ
−バラップ量(重なり容量とも呼ぶ。)は、約5μm程
度にも達する。尚、このような重なり容量の増加は、周
辺回路用のTFTとして用いた場合パルスの立ち上がり
を悪くし、波形のひずみの原因となる。
【0013】他方、図6および図7で説明した従来のセ
ルフアライメントによる構造のTFTは、その工程にお
いて次のような問題がある。
ルフアライメントによる構造のTFTは、その工程にお
いて次のような問題がある。
【0014】酸化膜の形成の段階で高温処理が必要に
なる(例えば1000℃以上にして酸化処理する。)。
なる(例えば1000℃以上にして酸化処理する。)。
【0015】イオン注入では、大面積の形成が困難で
ある。
ある。
【0016】イオン注入したオ−ミック層の活性化を
行うための高温処理が必要になる(例えば600℃以上
にして活性化処理する)。
行うための高温処理が必要になる(例えば600℃以上
にして活性化処理する)。
【0017】液晶ディスプレイとかイメ−ジセンサを製
作する場合には、ガラス基板上に所定の膜を形成してい
くため低温処理を必要としており、また、大面積でのポ
リシリコンTFTの製造が必要になってくる。しかしな
がら、従来のセルフアライメントによる方法を用いて液
晶ディスプレイとかイメ−ジセンサを製作するとき、上
述した〜の問題点を解決できなかった。
作する場合には、ガラス基板上に所定の膜を形成してい
くため低温処理を必要としており、また、大面積でのポ
リシリコンTFTの製造が必要になってくる。しかしな
がら、従来のセルフアライメントによる方法を用いて液
晶ディスプレイとかイメ−ジセンサを製作するとき、上
述した〜の問題点を解決できなかった。
【0018】この発明は、上述した問題点に鑑み行われ
たものであり、この発明の目的は、チャンネル領域を形
成すべき半導体膜の表面にダメ−ジを与えることなく、
ゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層の重な
り容量を小さくし得るおよび低温処理プロセスによって
大面積の薄膜トランジスタを製造し得る薄膜トランジス
タの製造方法を提供することにある。
たものであり、この発明の目的は、チャンネル領域を形
成すべき半導体膜の表面にダメ−ジを与えることなく、
ゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層の重な
り容量を小さくし得るおよび低温処理プロセスによって
大面積の薄膜トランジスタを製造し得る薄膜トランジス
タの製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明の薄膜トランジスタの製造方法によれば、
基板上に半導体膜パタ−ンを形成する工程と、前記半導
体膜パタ−ンを含む基板全面をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜
およびゲ−ト電極形成用薄膜で順次覆った後、これら薄
膜に前記半導体膜パタ−ンのオ−ミック層形成予定領域
を露出するための窓を2個形成する工程と、前記オ−ミ
ック層形成予定領域にプラズマド−ピングによって所定
不純物を導入する工程と、前記ゲ−ト電極形成用薄膜を
部分的に除去してゲ−ト電極用薄膜を残存形成する工程
とを含むことを特徴とする。
め、この発明の薄膜トランジスタの製造方法によれば、
基板上に半導体膜パタ−ンを形成する工程と、前記半導
体膜パタ−ンを含む基板全面をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜
およびゲ−ト電極形成用薄膜で順次覆った後、これら薄
膜に前記半導体膜パタ−ンのオ−ミック層形成予定領域
を露出するための窓を2個形成する工程と、前記オ−ミ
ック層形成予定領域にプラズマド−ピングによって所定
不純物を導入する工程と、前記ゲ−ト電極形成用薄膜を
部分的に除去してゲ−ト電極用薄膜を残存形成する工程
とを含むことを特徴とする。
【0020】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、プラズマド−ピングとしてECRプラズマド−ピン
グを用いるのが良い。
は、プラズマド−ピングとしてECRプラズマド−ピン
グを用いるのが良い。
【0021】
【作用】上述したこの発明の薄膜トランジスタの製造方
法によれば、先ず、基板上に半導体膜パタ−ンを形成し
た後、半導体パタ−ンを含む基板全体をゲ−ト絶縁膜形
成用薄膜およびゲ−ト電極形成用薄膜で順次覆った後、
これら薄膜に半導体膜パタ−ンのオ−ミック層形成予定
領域を露出するための窓を形成する。このような工程に
よって、従来のように半導体膜表面がエッチングされな
いため、オ−バ−エッチングによる半導体膜表面にダメ
−ジを受けることは回避できる。このためトランジスタ
の移動度の低下やオン電流の減少という電気特性の劣化
を防止できる。
法によれば、先ず、基板上に半導体膜パタ−ンを形成し
た後、半導体パタ−ンを含む基板全体をゲ−ト絶縁膜形
成用薄膜およびゲ−ト電極形成用薄膜で順次覆った後、
これら薄膜に半導体膜パタ−ンのオ−ミック層形成予定
領域を露出するための窓を形成する。このような工程に
よって、従来のように半導体膜表面がエッチングされな
いため、オ−バ−エッチングによる半導体膜表面にダメ
−ジを受けることは回避できる。このためトランジスタ
の移動度の低下やオン電流の減少という電気特性の劣化
を防止できる。
【0022】次に、形成した2個の露出窓を介してプラ
ズマド−ピングを行って所定のオ−ミック層形成予定領
域に不純物を導入する。このときプラズマド−ピングに
よる方法は、低温処理(約300℃)で行なうことがで
きる。また、オ−ミック層の形成は、ゲ−ト絶縁膜用薄
膜、ゲ−ト電極形成用薄膜およびレジストをマスクにし
てプラズマド−ピングされるため半導体膜に形成される
チャンネル領域は2個の窓間のゲ−ト電極用薄膜の寸法
がそのままチャンネル領域に転写される。このため従来
のようにゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック
層間の重なり容量は著しく少なくなる。
ズマド−ピングを行って所定のオ−ミック層形成予定領
域に不純物を導入する。このときプラズマド−ピングに
よる方法は、低温処理(約300℃)で行なうことがで
きる。また、オ−ミック層の形成は、ゲ−ト絶縁膜用薄
膜、ゲ−ト電極形成用薄膜およびレジストをマスクにし
てプラズマド−ピングされるため半導体膜に形成される
チャンネル領域は2個の窓間のゲ−ト電極用薄膜の寸法
がそのままチャンネル領域に転写される。このため従来
のようにゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック
層間の重なり容量は著しく少なくなる。
【0023】従って、この発明の薄膜トランジスタを周
辺回路に使用すれば、パルスの立ち上がりの遅れや波形
の歪みが少ないため電気特性の向上を図ることができ
る。
辺回路に使用すれば、パルスの立ち上がりの遅れや波形
の歪みが少ないため電気特性の向上を図ることができ
る。
【0024】次に、ゲ−ト電極形成用薄膜を部分的に除
去することによってゲ−ト電極の一部分として供するゲ
−ト電極用薄膜を残存形成する。このため、この発明で
は、従来のようにイオン注入してn+ 層を形成する際高
温によるオ−ミック層の活性化処理が不要となる。ま
た、上述したプラズマド−ピング法を用いて低温で薄膜
の形成ができるため大面積化が図れるという利点もあ
る。
去することによってゲ−ト電極の一部分として供するゲ
−ト電極用薄膜を残存形成する。このため、この発明で
は、従来のようにイオン注入してn+ 層を形成する際高
温によるオ−ミック層の活性化処理が不要となる。ま
た、上述したプラズマド−ピング法を用いて低温で薄膜
の形成ができるため大面積化が図れるという利点もあ
る。
【0025】更に、プラズマド−ピングとしてECRプ
ラズマド−ピングを用いることにより約1000A°
(A°はオングストロ−ムを表す記号)程度の深さのオ
−ミック層が形成できる。
ラズマド−ピングを用いることにより約1000A°
(A°はオングストロ−ムを表す記号)程度の深さのオ
−ミック層が形成できる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
つき説明する。尚、各図は、これらの発明が理解できる
程度に、各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略
的に示してあるにすぎない。また、以下の説明では、特
定の材料および条件をもちいて説明するがこれらの材料
および条件は、一つの好適例にすぎず、従って、何らこ
れに限定されるものではない。
つき説明する。尚、各図は、これらの発明が理解できる
程度に、各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略
的に示してあるにすぎない。また、以下の説明では、特
定の材料および条件をもちいて説明するがこれらの材料
および条件は、一つの好適例にすぎず、従って、何らこ
れに限定されるものではない。
【0027】先ず、図1および図2を用いてこの発明の
実施例の工程の基本的概要を説明する。
実施例の工程の基本的概要を説明する。
【0028】基板としてガラス基板50を用い、この基
板50上に半導体膜パタ−ン(活性層パタ−ンとも称す
る。)52を形成する。このとき所定の半導体膜パタ−
ンを形成するには、通常の技術を用いて基板上に半導体
膜を一旦形成した後、この膜上をマスクしてこの膜に対
しエッチングを行なえば良い(図1の(A))。
板50上に半導体膜パタ−ン(活性層パタ−ンとも称す
る。)52を形成する。このとき所定の半導体膜パタ−
ンを形成するには、通常の技術を用いて基板上に半導体
膜を一旦形成した後、この膜上をマスクしてこの膜に対
しエッチングを行なえば良い(図1の(A))。
【0029】次に、半導体膜パタ−ン52を含む基板全
面をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜54およびゲ−ト電極形成
用薄膜56を順次覆っていく。更に、通常の技術を用い
て、この薄膜56上にレジストパタ−ン58を形成した
後、半導体膜パタ−ン52のオ−ミック層形成予定領域
60を露出させるための窓59を2個形成する(図1の
(B))。この露出窓59の形成は、通常のエッチング
技術を用いて、レジストパタ−ン58の開口部を介して
両薄膜56および54を部分的にエッチング除去を行な
う。従って、半導体膜パタ−ン52のチャンネル領域と
なるべき領域の表面は、絶縁膜等で覆われているためエ
ッチングによるダメ−ジを受けない。
面をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜54およびゲ−ト電極形成
用薄膜56を順次覆っていく。更に、通常の技術を用い
て、この薄膜56上にレジストパタ−ン58を形成した
後、半導体膜パタ−ン52のオ−ミック層形成予定領域
60を露出させるための窓59を2個形成する(図1の
(B))。この露出窓59の形成は、通常のエッチング
技術を用いて、レジストパタ−ン58の開口部を介して
両薄膜56および54を部分的にエッチング除去を行な
う。従って、半導体膜パタ−ン52のチャンネル領域と
なるべき領域の表面は、絶縁膜等で覆われているためエ
ッチングによるダメ−ジを受けない。
【0030】次に、オ−ミック層形成予定領域60に、
半導体パタ−ン52の露出部分に対してプラズマド−ピ
ング、例えばECRプラズマド−ピングを行ってこの領
域60に所定不純物(例えば、リン(P)またはホウ素
などの元素)を導入する。これによって半導体膜パタ−
ン52の表面側の一部分の領域にn+ 層またはp+ 層の
オ−ミック層61が形成される(図1の(C))。
半導体パタ−ン52の露出部分に対してプラズマド−ピ
ング、例えばECRプラズマド−ピングを行ってこの領
域60に所定不純物(例えば、リン(P)またはホウ素
などの元素)を導入する。これによって半導体膜パタ−
ン52の表面側の一部分の領域にn+ 層またはp+ 層の
オ−ミック層61が形成される(図1の(C))。
【0031】次に、ゲ−ト電極形成用薄膜56を部分的
に除去してゲ−ト電極用薄膜62を残存形成して図1の
(D)に示すような断面構造の構造体を得る。この図1
の(D)の断面図において、2個の窓間にゲ−ト電極用
薄膜62を残存させ、その他のゲ−ト電極形成用薄膜を
エッチングを行って除去している。
に除去してゲ−ト電極用薄膜62を残存形成して図1の
(D)に示すような断面構造の構造体を得る。この図1
の(D)の断面図において、2個の窓間にゲ−ト電極用
薄膜62を残存させ、その他のゲ−ト電極形成用薄膜を
エッチングを行って除去している。
【0032】次に、オ−ミック層61、ゲ−ト絶縁膜5
5およびゲ−ト電極用薄膜62の全面を絶縁膜で覆った
後、ホトリソエッチングによって層間絶縁膜パタ−ン6
4を形成する(図2の(A))。続いて、EB蒸着また
はスパッタ法等を用いてオ−ミック層上にあるゲ−ト絶
縁膜55および層間絶縁膜64の空隙を電極材料、例え
ばアルミニウム(Al)で埋め込みコプレ−ナ形の薄膜
トランジスタを形成する(図2の(B))。
5およびゲ−ト電極用薄膜62の全面を絶縁膜で覆った
後、ホトリソエッチングによって層間絶縁膜パタ−ン6
4を形成する(図2の(A))。続いて、EB蒸着また
はスパッタ法等を用いてオ−ミック層上にあるゲ−ト絶
縁膜55および層間絶縁膜64の空隙を電極材料、例え
ばアルミニウム(Al)で埋め込みコプレ−ナ形の薄膜
トランジスタを形成する(図2の(B))。
【0033】次に、図1と図2の断面図および図3と図
4の平面図を用いてこの発明の薄膜トランジスタの製造
方法につき詳細に説明する。尚、図3および図4におい
て、ハッチング等は断面を表すのではなく、平面的に見
たときの特定の領域を強調して示したものである。
4の平面図を用いてこの発明の薄膜トランジスタの製造
方法につき詳細に説明する。尚、図3および図4におい
て、ハッチング等は断面を表すのではなく、平面的に見
たときの特定の領域を強調して示したものである。
【0034】先ず、ガラス基板50上にプラズマCVD
法等によって半導体膜を形成する。
法等によって半導体膜を形成する。
【0035】この半導体膜は、例えばノンド−プポリシ
リコン膜とし3000A°〜4000A°の厚さに成膜
する(図示せず)。
リコン膜とし3000A°〜4000A°の厚さに成膜
する(図示せず)。
【0036】次に、半導体パタ−ンを形成するためマス
クしてホトリソエッチング法によって半導体膜パタ−ン
52を形成する。このときプラズマCVDの成膜ガスと
しては、四フッ化ケイ素(SiF4 )、シラン(SiH
4 )および水素(H2 )を含む混合ガスを用いる。尚。
この場合300℃程度の低温で半導体膜パタ−ン52を
形成できる(図1の(A)および図3の(A))。
クしてホトリソエッチング法によって半導体膜パタ−ン
52を形成する。このときプラズマCVDの成膜ガスと
しては、四フッ化ケイ素(SiF4 )、シラン(SiH
4 )および水素(H2 )を含む混合ガスを用いる。尚。
この場合300℃程度の低温で半導体膜パタ−ン52を
形成できる(図1の(A)および図3の(A))。
【0037】次に、半導体膜パタ−ン52を形成した
後、半導体膜パタ−ン52を含む基板の全面をゲ−ト絶
縁膜形成用薄膜54で覆う。このゲ−ト絶縁膜形成用薄
膜54を例えば窒化シリコン膜(Si−N)とする。こ
の窒化シリコン膜はプラズマCVD法を用いて形成す
る。このCVD法では、シラン(SiH4 )およびアン
モニア(NH3 )を含む混合ガス雰囲気中で13.56
MHzの高周波数のグロ−放電によりガス分解する。続
いて、ゲ−ト絶縁膜形成用薄膜54上にゲ−ト電極形成
用薄膜56を成膜する。このゲ−ト電極形成用薄膜56
を、EB(電子ビ−ム)を用いてクロム(Cr)をガス
化してゲ−ト絶縁膜用薄膜54上に蒸着させて形成す
る。
後、半導体膜パタ−ン52を含む基板の全面をゲ−ト絶
縁膜形成用薄膜54で覆う。このゲ−ト絶縁膜形成用薄
膜54を例えば窒化シリコン膜(Si−N)とする。こ
の窒化シリコン膜はプラズマCVD法を用いて形成す
る。このCVD法では、シラン(SiH4 )およびアン
モニア(NH3 )を含む混合ガス雰囲気中で13.56
MHzの高周波数のグロ−放電によりガス分解する。続
いて、ゲ−ト絶縁膜形成用薄膜54上にゲ−ト電極形成
用薄膜56を成膜する。このゲ−ト電極形成用薄膜56
を、EB(電子ビ−ム)を用いてクロム(Cr)をガス
化してゲ−ト絶縁膜用薄膜54上に蒸着させて形成す
る。
【0038】このようにして順次成膜した薄膜上にレジ
スト材料を塗布し、任意適当な条件でレジスト材料を乾
燥、硬化させてレジスト層を形成した後、このレジスト
層にエッチングによって半導体膜パタ−ン52のオ−ミ
ック層形成予定領域60を露出させるための窓59(露
出窓ともいう。)を形成する(図1の(B)および図3
の(B))。
スト材料を塗布し、任意適当な条件でレジスト材料を乾
燥、硬化させてレジスト層を形成した後、このレジスト
層にエッチングによって半導体膜パタ−ン52のオ−ミ
ック層形成予定領域60を露出させるための窓59(露
出窓ともいう。)を形成する(図1の(B)および図3
の(B))。
【0039】次に、ECR(電子サイクロトロン共鳴)
プラズマ法を用いて窓59を介して半導体膜パタ−ン5
2の露出部分に導電型を決める所定の不純物を導入す
る。このときプラズマド−ピングに用いるガスとして
は、通常、ド−ピングしたい原子、例えばリン(P)と
かホウ素(B)を含むガス(PH3 とかB2 H6 )をヘ
リウム(He)や水素(H2 )ガスで希釈した混合ガス
を用いる。この発明の実施例では、ヘリウム(He)希
釈の5体積%ホスフィン(PH3 )の混合ガスを約14
sccmの流量で導入し、シラン(SiH4 )ガスを
0.1sccm〜1sccm導入する。また、マイクロ
波出力約400WおよびRF電力480Wの条件で、−
210V程度のセルフバイアス電圧を半導体パタ−ン表
面に発生する。約7分間プラズマ処理することによっ
て、プラズマド−ピング導入済の領域には、シラン(S
iH4 )を1sccm導入したとき約180KΩのオ−
ミック層のシ−ト抵抗が得られる。このプラズマド−ピ
ング導入済の領域がオ−ミック層61となる(図1の
(C)および図3の(C))。
プラズマ法を用いて窓59を介して半導体膜パタ−ン5
2の露出部分に導電型を決める所定の不純物を導入す
る。このときプラズマド−ピングに用いるガスとして
は、通常、ド−ピングしたい原子、例えばリン(P)と
かホウ素(B)を含むガス(PH3 とかB2 H6 )をヘ
リウム(He)や水素(H2 )ガスで希釈した混合ガス
を用いる。この発明の実施例では、ヘリウム(He)希
釈の5体積%ホスフィン(PH3 )の混合ガスを約14
sccmの流量で導入し、シラン(SiH4 )ガスを
0.1sccm〜1sccm導入する。また、マイクロ
波出力約400WおよびRF電力480Wの条件で、−
210V程度のセルフバイアス電圧を半導体パタ−ン表
面に発生する。約7分間プラズマ処理することによっ
て、プラズマド−ピング導入済の領域には、シラン(S
iH4 )を1sccm導入したとき約180KΩのオ−
ミック層のシ−ト抵抗が得られる。このプラズマド−ピ
ング導入済の領域がオ−ミック層61となる(図1の
(C)および図3の(C))。
【0040】この実施例では、シラン(SiH4 )ガス
を微量添加してあるため半導体膜52のエッチング量を
減少できる。この出願にかかわる発明者の実験によれ
ば、ECRプラズマド−ピングにおいて希釈ガスとして
用いるHeは、イオン化されて半導体膜表面に照射され
半導体表面をエッチングする原因になることが判明し
た。このためHeガスに微量のモノシラン(SiH4 )
を含ませることにより半導体表面のエッチングは緩和さ
れる。この理由としては、モノシラン(SiH4 )ガス
の微量添加によってエッチング速度が減少する。これ
は、シリコン(Si)原子をド−プする表面(オ−ミッ
ク層形成予定領域の表面)に補給するため見かけ上、エ
ッチングが減少し、ド−プピングされる領域のシ−ト抵
抗も低下するためと考えられる。尚、ここでは、シリコ
ン(Si)原子を補給できるガスとしてモノシラン(S
iH4 )を用いたがこのガスに何ら制限されるものでは
なく、シリコン(Si)を補給できるガスであれば他の
ガスでも良い。
を微量添加してあるため半導体膜52のエッチング量を
減少できる。この出願にかかわる発明者の実験によれ
ば、ECRプラズマド−ピングにおいて希釈ガスとして
用いるHeは、イオン化されて半導体膜表面に照射され
半導体表面をエッチングする原因になることが判明し
た。このためHeガスに微量のモノシラン(SiH4 )
を含ませることにより半導体表面のエッチングは緩和さ
れる。この理由としては、モノシラン(SiH4 )ガス
の微量添加によってエッチング速度が減少する。これ
は、シリコン(Si)原子をド−プする表面(オ−ミッ
ク層形成予定領域の表面)に補給するため見かけ上、エ
ッチングが減少し、ド−プピングされる領域のシ−ト抵
抗も低下するためと考えられる。尚、ここでは、シリコ
ン(Si)原子を補給できるガスとしてモノシラン(S
iH4 )を用いたがこのガスに何ら制限されるものでは
なく、シリコン(Si)を補給できるガスであれば他の
ガスでも良い。
【0041】このようにECRプラズマド−ピングによ
って、オ−ミック層形成予定領域60にリン(P)を導
入してn+ 層の互いに離間したオ−ミック層61を形成
する。このときオ−ミック層の深さは、500A°〜1
000A°程度になる(図1の(C)および図3の
(C))。そして、このオ−ミック層61の間の半導体
膜パタ−ン52の領域がチャンネル領域となる。
って、オ−ミック層形成予定領域60にリン(P)を導
入してn+ 層の互いに離間したオ−ミック層61を形成
する。このときオ−ミック層の深さは、500A°〜1
000A°程度になる(図1の(C)および図3の
(C))。そして、このオ−ミック層61の間の半導体
膜パタ−ン52の領域がチャンネル領域となる。
【0042】次に、レジストパタ−ン58を任意適当な
方法で剥離した後、主として2個の窓59間のゲ−ト電
極形成用薄膜56の部分をマスクし、その他の電極形成
用薄膜56の部分をエッチングして除去する。これによ
り、薄膜56のうちチャンネル領域の上方に残存した薄
膜部分がゲ−ト電極用薄膜62となる。そして、オ−ミ
ック層61間に形成されるチャンネル領域はゲ−ト電極
用薄膜62と実質的に同一の寸法のものが得られる(図
1の(D)および図4の(A))。尚、ここでゲ−ト電
極用薄膜62の下側のゲ−ト絶縁膜用薄膜部分がゲ−ト
絶縁膜55として作用し、他のゲ−ト絶縁膜用薄膜部分
57は層間絶縁膜として作用する。
方法で剥離した後、主として2個の窓59間のゲ−ト電
極形成用薄膜56の部分をマスクし、その他の電極形成
用薄膜56の部分をエッチングして除去する。これによ
り、薄膜56のうちチャンネル領域の上方に残存した薄
膜部分がゲ−ト電極用薄膜62となる。そして、オ−ミ
ック層61間に形成されるチャンネル領域はゲ−ト電極
用薄膜62と実質的に同一の寸法のものが得られる(図
1の(D)および図4の(A))。尚、ここでゲ−ト電
極用薄膜62の下側のゲ−ト絶縁膜用薄膜部分がゲ−ト
絶縁膜55として作用し、他のゲ−ト絶縁膜用薄膜部分
57は層間絶縁膜として作用する。
【0043】次に、オ−ミック層61、ゲ−ト絶縁膜5
5およびゲ−ト電極用薄膜62の全面を別の層間絶縁
膜、例えばSiO2 膜で覆った後、ホトリソエッチング
法によって層間絶縁膜パタ−ン64を形成する(図2の
(A)および図4の(B))。尚、この層間絶縁膜パタ
−ン64の開口部には、オ−ミック層61およびゲ−ト
電極用薄膜62が露出している。
5およびゲ−ト電極用薄膜62の全面を別の層間絶縁
膜、例えばSiO2 膜で覆った後、ホトリソエッチング
法によって層間絶縁膜パタ−ン64を形成する(図2の
(A)および図4の(B))。尚、この層間絶縁膜パタ
−ン64の開口部には、オ−ミック層61およびゲ−ト
電極用薄膜62が露出している。
【0044】次に、スパッタ法やEB蒸着法等を用いて
ゲ−ト電極用薄膜62上にゲ−ト電極66を形成し、オ
−ミック層61上にゲ−ト・ドレイン電極68をそれぞ
れ形成する。このときの電極材料として、例えばアルミ
ニウム(Al)等が用いられる(図2の(B)および図
4の(C))。
ゲ−ト電極用薄膜62上にゲ−ト電極66を形成し、オ
−ミック層61上にゲ−ト・ドレイン電極68をそれぞ
れ形成する。このときの電極材料として、例えばアルミ
ニウム(Al)等が用いられる(図2の(B)および図
4の(C))。
【0045】上述したこの発明に従う製造工程によれ
ば、半導体パタ−ン上に絶縁膜を形成した後、チャンネ
ル領域が露出されることなく、また、オ−ミック層形成
予定領域の窓を形成した後、プラズマド−ピングするた
め、従来のコプレ−ナ形のオ−ミック層を形成する場合
とは異なり、半導体膜のチャンネル領域が表面ダメ−ジ
を受けることはない。従って、トランジスタの移動度の
低下、オン電流の減少による電気特性の劣化は少なくな
る。また、この実施例で明らかなようにゲ−ト電極用薄
膜と実質的に同一のチャンネル寸法を得ることができる
ため、従来のコプレ−ナ形TFTの場合よりも、ゲ−ト
絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層との重なり容
量も低減できる。従って、この発明のTFTを周辺回路
に用いる場合、パルスの立ち上がり遅延や波形の歪みを
減少することが可能となる。
ば、半導体パタ−ン上に絶縁膜を形成した後、チャンネ
ル領域が露出されることなく、また、オ−ミック層形成
予定領域の窓を形成した後、プラズマド−ピングするた
め、従来のコプレ−ナ形のオ−ミック層を形成する場合
とは異なり、半導体膜のチャンネル領域が表面ダメ−ジ
を受けることはない。従って、トランジスタの移動度の
低下、オン電流の減少による電気特性の劣化は少なくな
る。また、この実施例で明らかなようにゲ−ト電極用薄
膜と実質的に同一のチャンネル寸法を得ることができる
ため、従来のコプレ−ナ形TFTの場合よりも、ゲ−ト
絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層との重なり容
量も低減できる。従って、この発明のTFTを周辺回路
に用いる場合、パルスの立ち上がり遅延や波形の歪みを
減少することが可能となる。
【0046】また、従来のセルフアライメントによるT
FTの工程は、ゲ−ト酸化膜形成のための高温処理およ
びオ−ミック層形成後の活性化させるための高温処理を
必要としていた。しかし、この発明の実施例でも明らか
なように低温処理(300℃以下)でTFTを形成でき
る。また、イオン注入を用いないため従来困難とされて
いた薄膜の大面積化が容易に形成できる利点も得られて
いる。
FTの工程は、ゲ−ト酸化膜形成のための高温処理およ
びオ−ミック層形成後の活性化させるための高温処理を
必要としていた。しかし、この発明の実施例でも明らか
なように低温処理(300℃以下)でTFTを形成でき
る。また、イオン注入を用いないため従来困難とされて
いた薄膜の大面積化が容易に形成できる利点も得られて
いる。
【0047】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、基
板上に半導体パタ−ンを形成した後、半導体パタ−ンを
含む基板全体をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜およびゲ−ト電
極形成用薄膜で順次覆った後、これら薄膜に半導体膜パ
タ−ンのオ−ミック層形成予定領域を露出するための窓
を形成する。このような工程を経た後、後述するように
ECRプラズマド−ピングを行ってオ−ミック層形成予
定領域に不純物を導入するためチャンネル領域となる半
導体膜パタ−ンの領域表面はエッチングにさらされるこ
とがなく、従って、従来のようなオ−ミック層用薄膜を
形成した後、エッチングして半導体膜までオ−バ−エッ
チングされることはない。このため半導体膜パタ−ンの
表面ダメ−ジは回避できる。従って、トランジスタの移
動度の低下およびオン電流の減少といった電気特性の劣
化は防止できる。
板上に半導体パタ−ンを形成した後、半導体パタ−ンを
含む基板全体をゲ−ト絶縁膜形成用薄膜およびゲ−ト電
極形成用薄膜で順次覆った後、これら薄膜に半導体膜パ
タ−ンのオ−ミック層形成予定領域を露出するための窓
を形成する。このような工程を経た後、後述するように
ECRプラズマド−ピングを行ってオ−ミック層形成予
定領域に不純物を導入するためチャンネル領域となる半
導体膜パタ−ンの領域表面はエッチングにさらされるこ
とがなく、従って、従来のようなオ−ミック層用薄膜を
形成した後、エッチングして半導体膜までオ−バ−エッ
チングされることはない。このため半導体膜パタ−ンの
表面ダメ−ジは回避できる。従って、トランジスタの移
動度の低下およびオン電流の減少といった電気特性の劣
化は防止できる。
【0048】また、この発明によれば、オ−ミック層形
成予定領域にプラズマド−ピングによってオ−ミック層
を形成するため半導体膜表面にエッチングによるダメ−
ジを与えることなく、かつ、300℃以下の低温で処理
できる。また、オ−ミック層の形成は、ゲ−ト絶縁膜形
成用薄膜、ゲ−ト電極形成用薄膜およびレジストパタ−
ンをマスクにして行われるため、従来のセルフアライメ
ンによる方法と同様に半導体層に形成されるチャンネル
領域は窓間に形成されたゲ−ト電極用薄膜と実質的に同
一の寸法がそのまま転写される。このため従来のように
ゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層との重
なり容量は少なくなるため、この発明のTFTを周辺回
路に使用した場合パルスの立ち上がり遅延や波形の歪み
が少なくなるため電気特性の向上を図ることができる。
成予定領域にプラズマド−ピングによってオ−ミック層
を形成するため半導体膜表面にエッチングによるダメ−
ジを与えることなく、かつ、300℃以下の低温で処理
できる。また、オ−ミック層の形成は、ゲ−ト絶縁膜形
成用薄膜、ゲ−ト電極形成用薄膜およびレジストパタ−
ンをマスクにして行われるため、従来のセルフアライメ
ンによる方法と同様に半導体層に形成されるチャンネル
領域は窓間に形成されたゲ−ト電極用薄膜と実質的に同
一の寸法がそのまま転写される。このため従来のように
ゲ−ト絶縁膜を介してゲ−ト電極とオ−ミック層との重
なり容量は少なくなるため、この発明のTFTを周辺回
路に使用した場合パルスの立ち上がり遅延や波形の歪み
が少なくなるため電気特性の向上を図ることができる。
【0049】また、この発明によれば、ゲ−ト電極形成
用薄膜を、部分的に除去し、残存しているゲ−ト電極形
成用薄膜の部分でゲ−ト電極用薄膜を形成する。このた
め、従来のような高温によるオーミック層の活性化処理
が不要となる。また、プラズマド−ピング法を用いて不
純物をオ−ミック層形成予定領域に導入するため低温で
処理することができる。
用薄膜を、部分的に除去し、残存しているゲ−ト電極形
成用薄膜の部分でゲ−ト電極用薄膜を形成する。このた
め、従来のような高温によるオーミック層の活性化処理
が不要となる。また、プラズマド−ピング法を用いて不
純物をオ−ミック層形成予定領域に導入するため低温で
処理することができる。
【0050】また、イオン注入法では困難であった薄膜
の大面積化が図れるため周辺回路、例えば液晶デスプレ
イやイメ−ジセンサ−のTFTの集積化が容易になる。
の大面積化が図れるため周辺回路、例えば液晶デスプレ
イやイメ−ジセンサ−のTFTの集積化が容易になる。
【0051】更に、プラズマド−ピングとしてECRプ
ラズマド−ピングをもちいることにより約1000A°
程度の深さのオ−ミック層を形成できる。
ラズマド−ピングをもちいることにより約1000A°
程度の深さのオ−ミック層を形成できる。
【図1】(A)〜(D)は、この発明の実施例を説明す
るための製造工程を示す断面図である。
るための製造工程を示す断面図である。
【図2】(A)〜(B)は、図1から続くこの発明の実
施例を説明するための製造工程を示す断面図である。
施例を説明するための製造工程を示す断面図である。
【図3】(A)〜(C)は、この発明の実施例を説明す
るための製造工程を示す平面図である。
るための製造工程を示す平面図である。
【図4】(A)〜(C)は、図3から続くこの発明の実
施例を説明するための製造工程を示す平面図である。
施例を説明するための製造工程を示す平面図である。
【図5】従来のコプレ−ナ形TFTの構造を説明するた
めの断面図である。
めの断面図である。
【図6】(A)〜(C)は、従来のセルアライメントに
よるTFTの製造工程を示す断面図である。
よるTFTの製造工程を示す断面図である。
【図7】(A)〜(C)は、図6に続く従来のセルアラ
イメントによるTFTの製造工程を示す断面図である。
イメントによるTFTの製造工程を示す断面図である。
50:ガラス基板 52:半導体膜パタ−ン 54:ゲ−ト絶縁膜形成用薄膜 55:ゲ−ト絶縁膜 56:ゲ−ト電極形成用薄膜 57:ゲ−ト絶縁用薄膜 58:レジストパタ−ン 59:窓 60:オ−ミック層形成予定領域 61:オ−ミック層 62:ゲ−ト電極用薄膜 64:層間絶縁膜 66:ゲ−ト電極 68:ソ−ス・ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−162719(JP,A) 特開 昭61−48979(JP,A) 特開 平5−55258(JP,A) 特開 平1−165172(JP,A) 特開 平5−206165(JP,A) 特開 平4−37061(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 G02F 1/1368 H01L 21/265 H01L 21/336
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に半導体膜パタ−ンを形成する工
程と、 前記半導体膜パタ−ンを含む基板全面をゲ−ト絶縁膜形
成用薄膜およびゲ−ト電極形成用薄膜で順次覆った後、
これら薄膜に前記半導体膜パタ−ンのオ−ミック層形成
予定領域を露出するための窓を2個形成する工程と、 前記オ−ミック層形成予定領域にプラズマド−ピングに
よって所定不純物を導入する工程と、 前記ゲ−ト電極形成用薄膜を部分的に除去してゲ−ト電
極用薄膜を残存形成する工程とを含むことを特徴とする
薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜トランジスタの製
造方法において、 前記プラズマド−ピングとしてECRプラズマド−ピン
グを用いることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22627892A JP3167445B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22627892A JP3167445B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0677249A JPH0677249A (ja) | 1994-03-18 |
JP3167445B2 true JP3167445B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=16842708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22627892A Expired - Fee Related JP3167445B2 (ja) | 1992-08-25 | 1992-08-25 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3167445B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002033488A (ja) * | 2001-05-14 | 2002-01-31 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置 |
-
1992
- 1992-08-25 JP JP22627892A patent/JP3167445B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0677249A (ja) | 1994-03-18 |
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