JP3167045B2 - プロピレン系ブロック共重合体 - Google Patents

プロピレン系ブロック共重合体

Info

Publication number
JP3167045B2
JP3167045B2 JP08548792A JP8548792A JP3167045B2 JP 3167045 B2 JP3167045 B2 JP 3167045B2 JP 08548792 A JP08548792 A JP 08548792A JP 8548792 A JP8548792 A JP 8548792A JP 3167045 B2 JP3167045 B2 JP 3167045B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
polymerization
component
block copolymer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08548792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05287035A (ja
Inventor
佳幸 北島
英太郎 朝枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP08548792A priority Critical patent/JP3167045B2/ja
Publication of JPH05287035A publication Critical patent/JPH05287035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3167045B2 publication Critical patent/JP3167045B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形品とした場合の柔
軟性、及び低温衝撃性に優れ、重合槽から得られた重合
体粒子の流動性の優れたプロピレン系ブロック共重合体
に関し、更に詳しくは、非晶性重合体を多く含むにも係
わらず粒子の固結防止性に優れ、且つ粒子が高温となっ
た場合にも流動性が低下しないプロピレン系ブロック共
重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエチレン−プロピレンゴム(以
下、[EPR」と略称する。)は、バナジウム系触媒を
用いた溶液重合法で製造されるのが一般的であり、重合
活性が低く生産性に劣るという問題があった。加えて生
成したポリマーの分離、乾燥工程に複雑なプロセスを要
し、経済的に極めて不利であった。更にEPRからなる
成形品は、べたつき感を有し、耐熱性、機械的強度も十
分でないという欠点も有していた。
【0003】かかる物性を改良するために、結晶性ポリ
オレフィンをブレンドしてなるオレフィン系エラストマ
ーもすでに提案されているが、これはEPRの高価格に
加え、ブレンド工程も要すことから経済的、エネルギー
的に極めて不利な材料となっている。
【0004】上記の課題を解決するために、結晶性ポリ
オレフィン成分とエチレンプロピレン共重合体成分を重
合により一挙に製造する方法が種々提案されている。
【0005】しかしながら、上記の方法によりえられた
共重合体は粒子状で得られるものの、その流動性は貧し
く、とりわけ重合槽より得られた重合体粒子を堆積放置
した場合、その荷重により固結し塊状となるために、貯
蔵、移送工程でトラブルの原因となったり、また、煩雑
な操作が必要になるという問題があった。更に、該重合
体粒子は比較的低温、例えば常温付近では流動性を示す
ものの非晶性重合体部分を多く含むため比較的高温、例
えば50〜70℃になると著しく粘着し流動性が低下す
るという欠点を有していた。
【0006】一般に重合は50〜80℃の温度範囲で実
施されるため、重合槽からの排出時、フラッシュタンク
及び貯蔵タンクへの移送時、さらに乾燥工程などでは重
合体粒子の温度は、通常50〜70℃の範囲となる。従
って、上記のように50〜70℃での重合体粒子の粘着
は該重合体粒子の工業的規模での取扱いにおいて重大な
トラブルの原因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決することを目的として鋭意研究を重ねた結果、
ポリブテン成分、ポリプロピレン成分およびプロピレン
−エチレン共重合体成分を含んでなるプロピレン系ブロ
ック共重合体が該目的を達成することのできる材料であ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、ポリブテン成分、ポリプ
ロピレン成分、及びプロピレン−エチレンランダム共重
合体成分を含むブロック共重合体であって、上記各成分
の合計を100重量%とするとき、ポリブテン成分が
0.01〜5重量%、ポリプロピレン成分が30重量%
を超え、70重量%まで、プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体成分が25〜69.99未満重量%であり、
該プロピレン−エチレンランダム共重合体成分はエチレ
ンに基づく単量体単位を15〜80モル%、プロピレン
に基づく単量体単位を85〜20モル%含むランダム共
重合体で構成されてなり、且つ分子量1万以下の成分の
割合が1.0重量%以下であり、重量平均分子量が60
万以上であることを特徴とするプロピレン系ブロック共
重合体である。
【0009】本発明のプロピレン系ブロック共重合体
(以下、単に「ブロック共重合体」と略称する。)は、
ポリブテン成分、ポリプロピレン成分及びプロピレン−
エチレン共重合体成分よりなる。ポリブテン成分が他の
成分、例えばポリエチレン成分で代わると重合により得
られた重合体粒子の固結性、高温時の流動性が乏しく、
本発明の目的物とはなり得ない。
【0010】本発明のブロック共重合体におけるポリブ
テン成分、ポリプロピレン成分およびプロピレン−エチ
レンランダム共重合体成分それぞれの成分割合は、ポリ
ブテン成分が0.01〜5重量%、ポリプロピレン成分
が30重量%を超え70重量%、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体成分が25〜69.99重量%未満で
ある。
【0011】本発明においてポリブテン成分は重合体粒
子の粒子性状を良好とするために必須である。特に、後
述するポリプロピレン成分の含量が少ないとき、例え
ば、30重量%以下のときには得られる重合体粒子が粘
着しやすくなるが、そのようなときにもポリブテン成分
の存在により、良好な流動性の重合体粒子とすることが
できる。ポリブテン成分が0.01重量%未満である場
合、重合により得られた重合体粒子が堆積放置された場
合、その荷重により固結し、更に共重合体粒子が50〜
70℃となった場合に著しく流動性に劣るために好まし
くない。一方、ポリブテン成分が10重量%をこえる場
合、却ってブロック共重合体の流動性が低下し好ましく
ない。ポリブテン成分の割合は、重合体粒子のより良好
な流動性を勘案すると0.04〜3重量%の範囲が好ま
しい。
【0012】また、プロピレン成分が30重量%以下で
はブロック共重合体からなる成形品の強度及び耐熱性が
低下する。ポリプロピレン成分の割合が70重量%をこ
えると、成形品の低温衝撃性が低下し、所期の目的のブ
ロック共重合体を得ることができない。ポリプロピレン
成分は、機械的強度、耐熱性および低温衝撃性等を勘案
すると、30を超え60重量%までの範囲であることが
好ましい。
【0013】さらにエチレン−プロピレンランダム共重
合体成分は25〜69.99重量%未満である。上記成
分が25重量%未満のときは低温衝撃性に劣り、69.
99重量%以上では、成形品の強度及び耐熱性などの機
械的物性に劣り好ましくない。エチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体成分は低温衝撃性や強度、耐熱性を勘案
すると、40〜69.99重量%未満の範囲であること
が好ましい。
【0014】本発明のブロック共重合体には、ポリブテ
ン成分、ポリプロピレン成分、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体成分のいづれかひとつ以上に、本発明の
ブロック共重合体の物性を阻害しない限り、他のα−オ
レフィンが少量、例えば5モル%以下の範囲で共重合さ
れて含まれていてもよい。
【0015】本発明のブロック共重合体は、ポリブテン
成分、ポリプロピレン成分及びプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体成分の少なくとも2種以上が一分子鎖中
に配列したいわゆるブロック共重合体の分子鎖と、ポリ
ブテン成分、ポリプロピレン成分及びプロピレン−エチ
レンランダム共重合体成分のそれぞれ単独よりなる分子
鎖とが機械的な混合では達成できない程度にミクロに混
合しているものと考えられる。
【0016】本発明のブロック共重合体中のポリブテン
成分は、ブロック共重合体の粒子の固結防止、高温時の
流動性を良好にするためには、アイソタクティシティが
0.90以上であることが好ましい。ポリ1−ブテンの
アイソタクティシティは13C−NMRにより測定を行
い、ポリマー・ジャーナル(Polymer J.)第
16巻(1984年)716〜726頁に基づいて帰属
を行ったときのmmの値である。
【0017】前記のプロピレン−エチレンランダム共重
合体成分中におけるエチレンに基づく単量体単位及びプ
ロピレンに基づく単量体単位のそれぞれ含有割合は、エ
チレンに基づく単量体単位15〜80モル%、好ましく
は15〜60モル%、より好ましくは20〜50モル%
である。プロピレンに基づく単量体単位は85〜20モ
ル%、好ましくは85〜40モル%、より好ましくは8
0〜50モル%である。エチレンに基づく単量体単位の
含有割合が15モル%未満であり、プロピレンに基づく
単量体単位の含有割合が85モル%を超える場合、成形
品の柔軟性及び耐衝撃性が十分でなくなり好ましくな
い。一方、エチレンに基づく単量体単位の含有割合が8
0モル%をこえ、プロピレンに基づく単量体単位の含有
割合が20モル%未満である場合、成形品の強度及び耐
熱性が十分でなくなり好ましくない。
【0018】本発明のブロック共重合体は、重合により
流動性に優れた粉状体で得られる。これは、本発明のブ
ロック共重合体と同様のエチレン含量である従来のプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体が粒子同士の粘着に
より、塊状で得られることを考えると驚異的なことであ
る。
【0019】共重合体を粉状で得るためには、低分子量
の成分量を少なくする必要がある。本発明のブロック共
重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(以下「GPC」と略称する。)で測定した溶出曲線に
おいて、分子量1万以下の成分の割合を通常1.0重量
%以下、好ましくは0.6重量%以下とすることで粉状
を保持しうる。そして、ブロック共重合体の低分子量の
成分を少なくする方法の一つは、相対的に重量平均分子
量を高めることによって達成しうる。本発明のブロック
共重合体の重量平均分子量は、少なくとも60万以上、
通常80万以上、好ましくは100万以上、より好まし
くは130〜700万、最も好ましくは150〜300
万である。重量平均分子量が前記の範囲内にあると、共
重合体の形態が粉状となりやすい。尚、本発明における
重量平均分子量は、GPCにより測定され、ポリスチレ
ンで求められた検量線を基に換算された値である。
【0020】本発明のブロック共重合体は粉状体で得ら
れ、その平均粒径は特に限定されないが、通常、100
〜1000μm、好ましくは100〜800μmの範囲
のものが好ましい。また、粘度分布は特に制限されない
が、通常比較的狭く、具体的には粒径が100μm以下
の粉状体の割合が1重量%以下であり、且つ粒径が10
00μm以上、好ましくは粒径が800μm以上の粉状
体の割合が1重量%以下であると好適である。
【0021】本発明のブロック共重合体を確認する方法
は、例えば次の通りである。
【0022】本発明のブロック共重合体の13C−核磁気
共鳴(以下「NMR」という。)スペクトルを測定する
と、11ppm付近、35ppm付近、40.5ppm
付近にピークが観測される。前記11ppm付近のピー
クは、下記(i)
【0023】
【化1】
【0024】のブテン単量体単位のC1の炭素に由来す
るものである。また、前記35ppm付近のピークは、
上記式(i)のC2の炭素に由来するものである。さら
に、40.5ppm付近のピークは、上記式(i)のC
3の炭素に由来するものである。
【0025】13C−NMRスペクトルを測定すると、上
記のピーク以外に、45.5〜47.5ppm付近、3
7〜39ppm付近、33〜34ppm付近、24.5
〜25.5ppm付近にピークが観測される。前記4
5.5〜47.5ppm付近のピークは、下記式(ii)
【0026】
【化2】
【0027】のプロピレン−エチレンランダム共重合体
成分のC1の炭素に由来するものである。また、37〜
39ppm付近のピークは、上記式(ii)のC2の炭素
に由来するものである。さらに、33〜34ppm付近
のピークは、上記式(ii)のC3の炭素に由来するもの
である。このピークは、エチレンに基づく単量体単位
(E)とプロピレンに基づく単量体単位(P)がEPE
となるように連結した場合に現れるピークである。また
さらに、24.5〜25.5ppm付近のピークは、上
記式(ii)のC4の炭素に由来するものである。このピ
ークは、EとPがPEPとなるように連結した場合に現
れるピークである。従って、前記の33〜34ppm付
近のピーク及び24.5〜25.5ppm付近のピーク
が共に観測されることによって、エチレンとプロピレン
がランダム共重合していることが確認される。
【0028】本発明のブロック共重合体の13C−NMR
スペクトルからは、プロピレン−エチレンランダム共重
合体成分及びポリブテン成分のそれぞれの割合、及び該
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分におけるエ
チレンに基づく単量体単位及びプロピレンに基づく単量
体単位のそれぞれの割合が算出される。
【0029】次に、本発明のブロック共重合体について
示差走査熱分析(以下「DSC」と略称する。)を行う
と、ピークが155〜165℃の範囲で現れる。このピ
ークは、該ブロック共重合体中のポリプロピレン成分の
融点(Tm(℃))に基づくものである。そして、該融
点における融解熱の大きさは、該ブロック共重合体中の
ポリプロピレン成分の含有割合により決まり、該ポリプ
ロピレン成分が70重量%以下で含まれている場合、該
融解熱は70mJ/mg以下の範囲で測定される。
【0030】本発明のブロック共重合体は、いかなる方
法によって得てもよい。特に好適に採用される方法を例
示すれば次の方法である。
【0031】即ち、下記成分A及びB、または、さらに
Cおよび/またはD A.チタン化合物 B.有機アルミニウム化合物 C.電子供与体 D.一般式(iii) R−I (iii) (但し、Rはヨウ素原子又は炭素原子数1〜7のアルキ
ル基又はフェニル基である。)で示されるヨウ素化合物
の存在下にプロピレンを0.1〜500gポリマー/g
・Ti化合物の範囲となるように予備重合を行い、触媒
含有予備重合体を得て、次いで該触媒含有予備重合体の
存在下に1−ブテンの重合及びプロピレンの重合を経
て、プロピレンとエチレンとの混合物のランダム共重合
を順次行い高分子量の粉状物を得る方法が好適である。
【0032】また、ブロック共重合体を粉状物として得
るためにはブロック共重合体中の低分子量重合体、例え
ば、分子量が1万以下の重合体の割合が1.0重量%以
下となるように制御することは重要な要件の一つであ
る。そのためにブロック共重合体は、一般に製造される
分子量20〜30万のエチレン−プロピレンゴム、分子
量10〜50万の結晶性ポリプロピレン等に比べると著
しく分子量を大きくすることが好ましく、通常は重量平
均分子量が少なくとも60万以上、通常80万以上、好
ましくは100万以上、より好ましくは130〜700
万、最も好ましくは150〜300万のものとすること
が好ましい態様である。
【0033】かかる目的物を得るためには予備重合及び
本重合の条件、使用触媒の組み合わせ、重合順序等を下
記の説明の如く好ましくは選定する必要がある。
【0034】上記ブロック共重合体の製造方法における
予備重合で用いられるチタン化合物〔A〕は、オレフィ
ンの重合に使用されることが公知のチタン化合物が何ら
制限なく採用される。この触媒の製法は、公知の方法が
何ら制限なく採用される。例えば、特開昭56−155
206号公報、同56−136806、同57−341
03、同58−8706、同58−83006、同58
−138708、同58−183709、同59−20
6408、同59−219311、同60−8120
8、同60−81209、同60−186508、同6
0−192708、同61−211309、同61−2
71304、同62−15209、同62−1170
6、同62−72702、同62−104810等に示
されている方法が採用される。具体的には、例えば、四
塩化チタンを塩化マグネシウムのようなマグネシウム化
合物と共粉砕する方法、アルコール、エーテル、エステ
ルケトン又はアルデヒド等の電子供与体の存在下にハロ
ゲン化チタンとマグネシウム化合物とを共粉砕する方
法、又は溶媒中でハロゲン化チタン、マグネシウム化合
物及び電子供与体を触媒させる方法が挙げられる。
【0035】また、該チタン化合物は上記担持型触媒の
他に公知のα、β、γまたはδ−三塩化チタンも好適に
用いられる。これらのチタン化合物の調製方法は、例え
ば、特開昭47−34478号公報、同50−1265
90、同50−114394、同50−93888、同
50−123091、同50−74594、同50−1
04191、同50−98489、同51−13662
5、同52−30888、同52−35283等に示さ
れている方法が採用される。
【0036】次に有機アルミニウム化合物〔B〕も、オ
レフィンの重合に使用されることが公知の化合物が何ら
制限なく採用される。例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリ−nプロピルアルミ
ニウム、トリ−nブチルアルミニウム、トリ−iブチル
アルミニウム、トリ−nヘキシルアルミニウム、トリ−
nオクチルアルミニウム、トリ−nデシルアルミニウム
等のトリアルキルアルミニウム類:ジエチルアルミニウ
ムモノクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド等
のジエチルアルミニウムモノハライド類:メチルアルミ
ニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキク
ロライド、エチルアルミニウムジクロライド等のアルキ
ルアルミニウムハライド類などが挙げられる。他のモノ
エトキシジエチルアルミニウム、ジエトキシモノエチル
アルミニウム等のアルコキシアルミニウム類を用いるこ
とができる。
【0037】さらに、電子供与体〔C〕は、オレフィン
の立体規則性改良に使用されることが公知の化合物が何
ら制限なく採用される。例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサ
ノール、オクタノール、イソプロピルアルコール、イソ
アミルアルコールなどのアルコール類;フェノール、ク
レゾール、クルミフェノール、キシレノール、ナフトー
ルなどのフェノール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、アセトフェノン、ベンゾフェノンなどのケトン類;
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアル
デヒドなどのアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸メチル、プロピ
オン酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、吉草酸エチ
ル、ステアリン酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、アニ
ス酸メチル、フタル酸エチル、炭酸メチル、ブチロラク
トンなどの有機酸エステル類;ケイ酸エチル、フェニル
トリエトキシシランなどのケイ酸エステル類;メチルエ
ーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、イソ
アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジ
エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル
類;酢酸アミド、安息香酸アミド、マイレン酸アミドな
どのアミド類等の含酸素電子供与体:また、メチルアミ
ン、エチルアミン、ピペリジン、ピリジン、アニリンな
どのアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどの
ニトリル類;イソシアナート等の含窒素電子供与体:含
硫黄電子供与体:および含リン電子供与体などをあげる
ことができる。
【0038】本発明においては、上記したチタン化合物
〔A〕、有機アルミニウム化合物〔B〕及び電子供与体
〔C〕に加えて、一般式(iii)で示されるヨウ素化合
物〔D〕を用いると、得られるブロック共重合体の低分
子重合体、例えば、分子量1万以下の重合体の量が著し
く少なくなってブロック共重合体に高流動性を付与でき
るメリットがあるためしばしば好適である。
【0039】本発明で好適に使用し得るヨウ素化合物を
具体的に示すと次のとおりである。例えば、ヨウ素、ヨ
ウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブ
チル、ヨードベンゼン、p−ヨウ化トルエン等である。
特にヨウ化メチル、ヨウ化エチルは好適である。
【0040】前記〔A〕及び〔B〕、さらに必要に応じ
て使用される〔C〕及び/または〔D〕の各成分の使用
量は、触媒の種類、予備重合の条件に応じて異なるた
め、これらの各条件に応じて最適の使用量を予め決定す
ればよい。一般的に好適に使用される範囲を例示すれば
下記の通りである。
【0041】即ち、有機アルミニウム化合物〔B〕の使
用割合はチタン化合物〔A〕に対してAl/Ti(モル
比)で0.1〜100、好ましくは0.1〜20の範囲
が、また必要に応じて使用される電子供与体〔C〕の使
用割合はチタン化合物〔A〕に対して〔C〕/Ti(モ
ル比)で0.01〜100、好ましくは0.01〜10
の範囲がそれぞれ好適である。また、必要に応じて使用
されるヨウ素化合物〔D〕の使用割合はチタン化合物
〔A〕に対してI/Ti(モル比)で0.1〜100、
好ましくは0.5〜50の範囲が好適である。
【0042】本発明における前記予備重合は得られるブ
ロック共重合体の粒子性状を制御する意味で重要な要因
となる。前記触媒成分の存在下にプロピレンを重合する
予備重合で得られる重合体は予備重合条件等によって異
なるが、一般に0.1〜500g/g・Ti化合物、好
ましくは1〜100g/g・Ti化合物の範囲から選べ
ば十分である。また予備重合で使用するプロピレンはプ
ロピレン単独のモノマーを使用するのが得られるブロッ
ク共重合体の粒子性状の制御面で好適であるが、該ブロ
ック共重合体の物性に悪影響を及ぼさない範囲で例えば
5モル%以下の他のα−オレフィン、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、4−メチルペンテン−1等を混合することは許容
されうる。また、各予備重合の段階で水素を共存させる
ことも可能である。
【0043】該予備重合は通常スラリー重合を適用させ
るのが好ましく、溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの飽和脂肪族炭
化水素若しくは芳香族炭化水素を単独で、又はこれらの
混合溶媒を用いることができる。該予備重合温度は、−
20〜100℃、特に0〜60℃の温度が好ましい。予
備重合時間は、予備重合温度及び予備重合での重合量に
応じ適宜決定すればよく、予備重合における圧力は、限
定されるものではないが、スラリー重合の場合は、一般
に大気圧〜5kg/cm2G程度である。該予備重合
は、回分、半回分、連続のいずれの方法で行ってもよ
い。
【0044】予備重合終了後はそのまま後述する1−ブ
テンの重合に供することもできる。また前記溶媒で洗浄
した後、1−ブテンの重合に供することもできる。
【0045】前記予備重合に次いで本重合が実施され
る。本重合は前記予備重合で得られた触媒含有予備重合
体の存在下に先ず1−ブテンの重合が、次にプロピレン
の重合を経て、プロピレン−エチレンのランダム共重合
がそれぞれ実施される。
【0046】本発明における本重合で使用する触媒は前
記予備重合で使用したのと同じ触媒成分及びその組み合
わせ又は、本重合工程で化学的変性を施して使用すると
よい。また各触媒成分は予備重合時に使用したものをそ
のまま使用することも出来るが、一般にはチタン化合物
以外は本重合時に新たに添加して調節するのが好まし
い。
【0047】本重合で用いられる有機アルミニウム化合
物は、前述の予備重合に用いたものが使用できる。有機
アルミニウム化合物の使用量は触媒含有予備重合体中の
チタン原子に対し、Al/Ti(モル比)で、1〜10
00、好ましくは2〜500である。
【0048】さらに、必要により用いられる電子供与体
もまた既述の化合物が何ら制限なく採用される。本重合
で用いる電子供与体の使用量は触媒含有予備重合体中の
Ti原子に対し〔C〕/Ti(モル比)で0.001〜
1000、好ましくは0.1〜500である。更にまた
必要に応じて使用されるヨウ素化合物は触媒含有予備重
合体中のチタン原子に対してI/Ti(モル比)で0.
1〜100好ましくは0.5〜50である。
【0049】本発明の本重合は、まず1−ブテンが上記
触媒含有予備重合体、有機アルミニウム化合物、必要に
応じて電子供与体及び/またはヨウ素化合物の触媒成分
の存在下に行われる。1−ブテンの重合は気相重合で実
施してもよいが、一般に前記溶媒中で溶液重合又は1−
ブテン触媒中でのスラリー重合を実施するとよい。該重
合温度は−20〜100℃特に0〜60℃の温度が好ま
しい。重合時間は、温度及び重合量により適宜決定すれ
ばよいが、一般には15分〜3時間の範囲から選べばよ
い。重合圧力は特に限定されるものではなく、溶液重合
の場合、一般に大気圧〜5Kg/cm2G程度である。
【0050】1−ブテンの重合のその他の条件は、本発
明の効果が達成される限り適宜選んで実施すればよい
が、一般には得られるブロック共重合体を高分子量と
し、且つ分子量1万以下の重合体を1.0重量%以下と
するように各条件を選定すると好ましい。さらに、タク
ティシィティーがmm(トリアッド)で0.90以上と
なるように各条件を選定することができる。1−ブテン
の重合量は0.1〜500g/g・Ti化合物、好まし
くは1〜200g/g・Ti化合物となるように選べば
十分である。前記重合条件は得られるブロック共重合体
中にポリブテン成分が0.01〜5重量%の範囲となる
ように予め決定するとよい。
【0051】本発明で得られるブロック共重合体は固結
防止性及び50〜70℃での流動性に優れた粒子となる
が、そのために該1−ブテンは単独重合体となる態様が
最も好ましい。しかしながら、該性状が悪影響をうけな
い範囲で1−ブテン以外のα−オレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、3−メチルブテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−ヘキセン等を混合した状態で共重合す
ることは許容される。該許容量は種々の重合条件によっ
て異なるが、一般には他のα−オレフィンが5モル%以
下の混合割合となるように選ぶのが好適である。また該
1−ブテンの重合に際しては必要に応じて分子量調節剤
として水素を共存させて実施することができる。
【0052】上記1−ブテンの重合に次いで、プロピレ
ンの重合が実施される。プロピレンの重合は、プロピレ
ンと5モル%までの許容され得るα−オレフィンの混合
物を供給して実施すればよい。プロピレンの重合は上記
の1−ブテンの重合と同様にして実施することができ
る。該プロピレンの重合条件を例示すると、重合温度
は、ブロック共重合体の嵩比重を大きくするためになる
べく低温で行うのが好ましく、例えば80℃以下、さら
に20〜70℃の範囲から採用することが好適である。
また必要に応じて分子量調節剤として水素を共存させる
こともできる。更にまた、重合はプロピレン及びエチレ
ン自身を溶媒とするスラリー重合、気相重合、溶液重合
等のいずれの方法でもよい。プロセスの簡略性、更に
は、反応速度、また生成するブロック共重合体の粒子性
状を勘案するとプロピレン自身を溶媒とするスラリー重
合が最も好ましい様態である。重合形式は、回分式、半
回分式、連続式のいずれの方法でもよく、更に重合を条
件の異なる2段以上に分けて行うこともできる。
【0053】上記プロピレンの重合は、目的物が粉状で
得られる限り適宜その条件を選んで実施すればよいが、
一般には得られるブロック共重合体を高分子量とし、且
つ分子量1万以下の重合体が1.0重量%以下となるよ
うに各条件を選定すると好ましい。
【0054】前記1−ブテンの重合とプロピレン−エチ
レンランダム共重合との間に上記プロピレンの重合を実
施する利点は、前記の如く得られる粉状ブロック共重合
体の流動性を改良でき、しかも得られるブロック共重合
体の加工品の機械的強度、耐熱性をアップできることで
ある。
【0055】次に、プロピレン−エチレンランダム共重
合が行われる。プロピレン−エチレンランダム共重合
は、プロピレンに基づく単量体単位が20〜85モル
%、好ましくは40〜85モル%及びエチレンに基づく
単量体単位が15〜80モル%、好ましくは15〜60
モル%の範囲となるようにプロピレンとエチレンとを混
合して用いればよい。そのためにプロピレンとエチレン
との混合割合がガス状態でのエチレン濃度で7〜50モ
ル%、好ましくは10〜40モル%となるように選べば
好適である。その他の条件は、上記のプロピレンの重合
と同様の条件を採用することができる。
【0056】本重合の終了後には、重合系からモノマー
を蒸発させ粒子状ポリマーを得ることができる。
【0057】本発明のブロック共重合体は、射出成形、
押出成形、プレス成形など各種の成形法により種々の形
状を有する成形品にすることができる。成形に際し、本
発明のブロック共重合体に、従来のポリオレフィンに用
いられている各種の添加剤及び成形助剤を添加すること
はしばしば好適な態様となる。
【0058】
【発明の効果】本発明のブロック共重合体は、重合体粒
子の状態で50℃〜70℃と比較的高温にした場合にも
優れた流動性を示し、50℃〜70℃における重合体粒
子の落下秒数は60秒以下、好ましくは30秒以下であ
る。また、本発明のブロック共重合体は、重合体粒子を
堆積して放置しておいた時にも、その荷重によって部分
的または全体が塊状になることはない。
【0059】従って、本発明によれば、耐衝撃性、耐熱
性及び機械的強度に優れ、しかも粒子性状のよいブロッ
ク共重合体を得ることができる。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を揚げて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0061】以下の実施例において用いた測定方法につ
いて説明する。
【0062】1)重量平均分子量、分子量1万以下の割
合は、GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ
ー)法により測定した。ウォーターズ社製GPC−15
0CによりO−ジクロルベンゼンを溶媒とし、135℃
で行った。用いたカラムは、東ソー製TSK gel
GMH6−HT、ゲルサイズ10〜15μである。較正
曲線は標準試料として重量平均分子量が950、290
0、1万、5万、49.8万、270万、675万のポ
リスチレンを用いて作成した。
【0063】2)プロピレン−エチレンランダム共重合
体成分におけるエチレンに基づく単量体単位及びプロピ
レンに基づく単量体単位のそれぞれ割合の測定方法及び
ポリブテン成分の割合の測定方法13 C−NMRスペクトルのチャートを用いて算出した。
即ち、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分にお
けるエチレンに基づく単量体単位及びプロピレンに基づ
く単量体単位のそれぞれの割合は、まず、ポリマー(p
olymer)第29巻(1988年)1848頁に記
載された方法により、ピークの帰属を決定し、次にマク
ロモレキュールズ(Macromolecules)第
10巻(1977年)773頁に記載された方法によ
り、エチレンに基づく単量体単位及びプロピレンに基づ
く単量体単位のそれぞれの割合を算出した。
【0064】次いで、プロピレンに基づいて単量体単位
中のメチル炭素に起因するピークと、ポリブテン成分中
のメチル炭素に起因するピークとの積分強度比からポリ
ブテン成分の重量と割合を算出した。
【0065】3)ポリ1−ブテンのアイソタクティシィ
ティーの測定13 C−NMRにより測定を行い、ポリマー・ジャーナル
(Polymer J.)第16巻(1984年)71
6〜726頁に基づいて行った。
【0066】4)硬度 JIS K6301に準じて行った。
【0067】5)曲げ弾性率 ASTM D−790に準じて行った。
【0068】6)−20℃アイゾット衝撃 ASTM D−256に準じて、−20℃で測定した。
【0069】7)粘度分布 目開き75,125,250,355,500,71
0,1180μmのふるいに、重合体粒子約5gを装填
しふるい振とう機に10分間かけて分級した。
【0070】8)70℃における落下秒数 底部中央に直径10mmの出口を有し、高さ175m
m、上部円筒部の内径が68mm、円筒部の高さが60
mmの形状を有する金属製ロートに予め70℃に保温さ
れた重合体粒子100mlを入れ、横方向に2mm巾の
振動を与えながら重合体粒子を排出させ、全量が排出す
るのに要する時間を測定した。
【0071】9)固結性の評価 重合終了後、モノマー分離された重合体粒子約100g
を直径8cm、高さ15cmの500ccビーカーにと
り、室温で1週間放置させた後の状態を観察した。判定
基準は下記の5ランクによった。 A:放置前とほとんど変化がなく固結は全くない。 B:底部が固結した状態にあるが衝撃を加えるとほぐれ
る状態 C:全体的に固結しているが衝撃を加えると全部がほぐ
れる状態 D:全体的に固結しており、衝撃を加えても全部がほぐ
れない状態 E:著しく固結しており、塊状となって動かない状態
【0072】実施例1 (予備重合) 攪拌機を備えた内容積1リットルのガラス製オートクレ
ーブ反応器を窒素ガスで十分に置換した後、ヘプタン4
00mlを装入した。反応器内温度を20℃に保ち、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル0.18mmo
l、ヨウ化エチル22.7mmol、ジエチルアルミニ
ウムクロライド18.5mmol、及び三塩化チタン
(丸紅ソルベイ化学社製「TOS−17」)22.7m
molを加えた後、プロピレンを三塩化チタン1g当り
3gとなるように30分間連続的に反応器に導入した。
なお、この間の温度は20℃に保持した。プロピレンの
供給を停止した後、反応器内を窒素ガスで十分に置換
し、得られたチタン含有ポリプロピレンを精製ヘプタン
で4回清浄した。分析の結果、三塩化チタン1g当り
2.9gのプロピレンが重合されていた。
【0073】(本重合) 工程1:1−ブテンの重合 攪拌機を備えた内容量1リットルのステンレス製オート
クレーブ反応器を窒素ガスで十分に置換した後、ヘプタ
ン400mlを装入した。反応器内温度を20℃に保
ち、ジエチルアルミニウムクロライド18.15mmo
l、ジエチレングリコールジメチルエーテル0.18m
mol、ヨウ化エチル22.7mmol、予備重合で得
られたチタン含有ポリプロピレンを三塩化チタンとして
22.7mmolを加えた後、1−ブテンを三塩化チタ
ン1g当り15gとなるように2時間連続的に反応器に
導入した。なお、この間の温度は20℃に保持した。1
−ブテンの供給を停止した後、反応器内を窒素ガスで置
換し、チタン含有ポリ1−ブテン重合体を得た。分析の
結果、三塩化チタン1g当たり14gの1−ブテンが重
合されていた。
【0074】工程2:プロピレンの重合及びプロピレン
エチレンの共重合 N2置換を施した2リットルのオートクレーブに、液体
プロピレンを1リットル、ジエチルアルミニウムクロラ
イド0.70mmolを加え、オートクレーブの内温を
70℃に昇温した。チタン含有ポリ1−ブテン重合体を
三塩化チタンとして0.087mmol加え、70℃で
3時間のプロピレンの重合を行った。この間水素は用い
なかった。次いでオートクレーブの内温を急激に55℃
に降温すると同時にエチルアルミニウムセスキエトキシ
ド(Et3Al2(OEt)3)0.50mmol及びメ
タクリル酸メチル0.014mmolの混合溶液を加
え、エチレンを供給し、気相中のエチレンガス濃度が、
15mol%となるようにし、55℃で60分間のプロ
ピレンとエチレンの共重合を行った。この間のエチレン
ガス濃度はガスクロマトグラフ確認しながら15mol
%を保持した。この間水素は用いなかった。重合終了
後、未反応モノマーをパージし、粒子性の重合体を得
た。重合槽内及び攪拌羽根への付着は全く認められなか
った。
【0075】また別に上記のプロピレンだけの重合を行
った結果、上記70℃、3時間で、三塩化チタン1g当
り、3000gのプロピレンが重合されていた。この結
果、ブロック共重合体中のポリブテン成分は0.18w
t%、及びポリプロピレン成分は38wt%であること
がわかる。結果を表1及び表2に示した。
【0076】実施例2 実施例1のプロピレンの重合に於いて、プロピレンの重
合を70℃で5時間とし、プロピレンとエチレンの共重
合を55℃で60分間行った以外は実施例1と同様の操
作を行った。別途の重合実験で、この時の重合倍率は、
5100g−PP/g−TiCl3であった。結果を表
1及び表2に示した。
【0077】比較例1 実施例1の本重合に於いて1−ブテンの重合を行わなか
った以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1
および表2に示した。
【0078】比較例2,3 実施例1の本重合に於いて1−ブテンの重合を三塩化チ
タン1g当たり0.3g、600gとした以外は実施例
1と同様の操作を行った。結果を表1および表2に示し
た。
【0079】比較例4 実施例1の本重合に於いて、1−ブテンの重合の代わり
にを三塩化チタン1g当たり同量のエチレンを重合した
以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1およ
び表2に示した。
【0080】比較例5 実施例1のエチレンプロピレンの重合に於いて水素ガス
濃度を14mmol%とした以外は実施例1と同様の操
作を行った。結果を表1および表2に示した。
【0081】比較例6 実施例1のプロピレンの重合を70℃で5時間重合し、
エチレンプロピレンの重合を55℃で15分間行った以
外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1および
表2に示した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリブテン成分、ポリプロピレン成分、及
    びプロピレン−エチレンランダム共重合体成分を含むブ
    ロック共重合体であって、上記各成分の合計を100重
    量%とするとき、ポリブテン成分が0.01〜5重量
    %、ポリプロピレン成分が30重量%を超え、70重量
    %まで、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分が
    25〜69.99未満重量%であり、該プロピレン−エ
    チレンランダム共重合体成分はエチレンに基づく単量体
    単位を15〜80モル%、プロピレンに基づく単量体単
    位を85〜20モル%含むランダム共重合体で構成され
    てなり、且つ分子量1万以下の成分の割合が1.0重量
    %以下であり、重量平均分子量が60万以上であること
    を特徴とするプロピレン系ブロック共重合体。
JP08548792A 1992-04-07 1992-04-07 プロピレン系ブロック共重合体 Expired - Fee Related JP3167045B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08548792A JP3167045B2 (ja) 1992-04-07 1992-04-07 プロピレン系ブロック共重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08548792A JP3167045B2 (ja) 1992-04-07 1992-04-07 プロピレン系ブロック共重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05287035A JPH05287035A (ja) 1993-11-02
JP3167045B2 true JP3167045B2 (ja) 2001-05-14

Family

ID=13860283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08548792A Expired - Fee Related JP3167045B2 (ja) 1992-04-07 1992-04-07 プロピレン系ブロック共重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3167045B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050234198A1 (en) * 2004-04-20 2005-10-20 Fina Technology, Inc. Heterophasic copolymer and metallocene catalyst system and method of producing the heterophasic copolymer using the metallocene catalyst system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05287035A (ja) 1993-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3065325B2 (ja) 良好な透明性及び改良された耐衝撃性を有するプロピレン重合体組成物
JP4217155B2 (ja) プロピレンランダム共重合体及びその製造方法
JP3239184B2 (ja) 線状低密度ポリエチレンの製造法
JP3112908B2 (ja) プロピレンの新規結晶性共重合体
KR101769275B1 (ko) 내충격성 프로필렌 중합체 조성물의 제조 방법
KR101765964B1 (ko) 프로필렌 중합체 조성물
CN101735351B (zh) 一种制备高流动宽分布聚丙烯的方法及产品
JPH0397747A (ja) 熱可塑性オレフィン重合体およびその製法
KR101581076B1 (ko) 프로필렌 중합체 조성물
JPS631968B2 (ja)
US6303715B1 (en) Method for polymerization and copolymerization of alpha-olefin
JPS6312886B2 (ja)
FI80280C (fi) Foerfarande foer framstaellning av poly-1-buten med hoeg kistallinitet och katalysatorkompositions foer dess framstaellning.
KR101538910B1 (ko) 프로필렌 중합체 조성물
JP3352754B2 (ja) オレフィン重合用触媒系、この重合のための方法及び得られたポリマー
JP4204676B2 (ja) プロピレン系樹脂並びにそれを用いたフィルム及び積層体
JP3167045B2 (ja) プロピレン系ブロック共重合体
JP2002509575A (ja) オレフィン(共)重合体組成物
JPH09157492A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3151064B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JP3107645B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物
JPH05320468A (ja) プロピレン系樹脂の製造方法
USH1722H (en) Process for producing polypropylene impact block copolymers
JPH0867710A (ja) オレフィン重合体の製造法
JP3151052B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees