JP3164216B2 - 密封型端子組立体 - Google Patents

密封型端子組立体

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、密封型端子組立体に係
り、特に表面距離を最大化する密封型端子組立体に係
る。
【０００２】
【従来の技術】密封型端子組立体の技術分野に於いて
は、密封されたコンプレッサハウジングシェル内に配置
された駆動用モータの如き隔離された駆動源へ電流を導
く導電ピンが該ハウジングシェルの如き周りの導電性構
造物にショートすることを防ぐための、多数の構造が使
用されてきた。これらの公知の構造には、米国特許第
４，５８４，４３３号及び同第５，４７１，０１５号に
開示されている如く、導電ピンを絶縁性の表面を有する
カラー或いはスリーブにて覆うものがある。これら二つ
の米国特許は、それぞれ導電ピンを溶着すること及びピ
ンの化学特性に関係しており、そのことは、米国特許第
４，５８４，４３３号に於いては、ピン１７の平らにさ
れた首部３７の孔３８に於いて注目され、又米国特許第
５，４７１，０１５号に於いては、膨張と軟化点との相
対係数に関して注目される。更に電気的ショートを減ず
るための幾分異なる構造が米国特許第４，９８４，９７
３号に開示されており、ここでは電気的に絶縁されたカ
ップ状の部材が電気的に絶縁された接着材と共に導電ピ
ンと金属製本体部材との間の表面部にキャップと金属製
本体部材の間を遮る空隙を与え、これによってピンとキ
ャップ部材とはその表面の汚染による導通から免れ、好
ましからざるショートが回避されるとされている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来より公
知の端子構造の幾分かを用いつつそれら従来の端子構造
に於ける構造上の限界と問題とを認識し、電気的ショー
トの可能性を最少限とし、製造、組立及び保守が直截的
且つ経済的であり最少限の工程にて行えるような新規に
して且つ改良された密封型端子組立体を提供することで
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、密封型
端子組立体は、実質的に平らな底部とその周縁より延在
する縁部とを有し該底部に少なくとも一つの開口を有す
る本体部材と、前記底部の前記開口を通って延在する導
電ピンと、前記本体部材の前記底部及び前記縁部に密接
して設けられ、前記底部の前記開口に対応する部分には
少なくとも一つの開口を有する絶縁材の層と、前記導電
ピンの周縁と前記底部の前記開口の縁部との間に延在す
る絶縁性のピン封止手段と、前記層を前記本体部材の前
記底部と前記縁部とに密接した状態に維持し且つその間
のスペースを満たす層保持手段とを有する。更に、本発
明は前記層を前記本体部材に対して密接状態に維持する
ための新規な構造を提供し、又前記層を前記本体部材に
密接状態に保持してその間のスペースを最少限にしそこ
に汚染物が進入することを防ぐ流動性接着材を用いるこ
とを含む層処理手段と層のデザインを提供する。
【０００５】但し、ここに開示された密封型端子組立体
の構造について、本発明の範囲内にて種々の修正が可能
であることは当業者にとって明らかであろう。
【０００６】
【発明の実施の形態】図に示す通り、密封型端子組立体
２は予め選択された構造で冷間圧延鋼材より形成されて
よい金属製のカップ型本体部材３を含んでいる。かかる
構造自身は公知である。カップ型本体部材３は、実質的
に平らな底部４と、ここでは底部４の周縁よりフランジ
状に一体に延在し底部４の内面に面してこれを囲む構造
に形成された縁部６とを有している。この技術の分野に
於いては周知の通り、底部４には実質的に一様に隔置さ
れ且つ互いに同じ寸法とされた三つの開口７（図１では
その一つのみが見える）が形成されている。各開口７は
その周縁より底部４の内面側へ突き出た一体の環状リッ
プ部８により縁取られている。従ってこれらのリップ部
はフランジ状の縁部６内に囲まれている。適当な導電ピ
ン９が、各開口７に、その外周面を対応するリップ部８
の内壁面に対し隔置させた関係に通されている。
【０００７】各ピン９の外周面とそれが通された開口７
の内周壁及び環状リップ部８の内壁面との間には、絶縁
性のガラスシール１１が延在し、ピン９を本体部材３に
対して絶縁された関係に封止している。
【０００８】本発明の一つの特徴によれば、１２０°Ｆ
（４９℃）乃至２５０°Ｆ（１２１℃）、できれば約３
００°Ｆ（１４９℃）の温度に耐える絶縁材であって好
ましくは硫化ポリフェニールよりなるウェーファー状の
表面層１２が、カップ状本体部材３の底部４の内面及び
縁部６の内面に密接した状態に設けられている。層１２
の厚みは、本体部材の形状等の周りの条件に応じて種々
に異なってよいが、概略０．０４インチ（１．０２mm）
乃至０．１インチ（２．５４mm）であってよく、一般的
には０．０５インチ（１．２７mm）であるのが好まし
い。ウェーファー状層１２は本体部材３の底部４に設け
られた開口７の各々に対応して三つの開口１３を有して
いる（図１ではその一つのみが見えている）。尚、層１
２の各開口１３は、本体部材３の底部４に於ける対応す
る開口７と整合しているだけでなく、該開口を縁取る環
状リップ部８の外周面に密接するように形成されている
ことに注目されたい。
【０００９】図１に見えている如く、底部４の内面に近
接したウェーファー状層１２の底面はその周縁に延在す
るうね部１４を有しており、図２に見えている如くウェ
ーファー状層１２の周囲の外面にはうね部１４を呈する
よう刻み目１６が形成されている。かかるうね部１４或
いは刻み部１６によりそれに対応する細かなスペースが
形成され、これによってここに予め選択された流度と硬
化特性を有する絶縁性の液体エポキシ接着材１７が注入
されると、この接着材はこれらのスペースを経て層１２
とそれに向かい合った本体部材の周縁部との間に充填さ
れる。特に図１及び図２に示されている実施例に於いて
は、層１２は本体部材３の底部４の内面と環状リップ部
８の外面とフランジ状の縁部６の内面とに密接して保持
されるよう、三つの雌型の絶縁材よりなるクラウン１８
が設けられている。各クラウン１８は導電ピン９を通す
孔を有し、環状リップ部８の外面とガラスシール１１と
に密に係合するようになっている。クラウン１８とこれ
に密接する各部の間に残されたスペースには、同じく絶
縁性の液状エポキシ接着材が充填されてよい。かかる追
加の接着材の充填により、層１２はそれが対向する面に
密に保持され、好ましからざる汚染物が進入して電気的
ショートを起こす可能性がよりよく低減される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一つの実施例を組み込んだ密封型端子
組立体の解図的断面図。
【図２】図１の密封型端子組立体の一部を、周りの構造
を除去し且つ幾分拡大して示す図。
【符号の説明】
２…密封型端子組立体 ３…金属製カップ状本体部材 ４…本体部材の底部 ６…本体部材の縁部 ７…底部４に設けられた開口 ８…環状リップ部 ９…導電ピン １１…ガラスシール １２…絶縁材のウェーファー状層 １３…層１２の開口 １４…層１２の縁のうね部 １６…層１２の縁の刻み目 １７…エポキシ接着材 １８…クラウン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グレン エイ ホンカンプ アメリカ合衆国 45140 オハイオ州 ラヴランド メインヴィル ロード 9700 (56)参考文献 特開 昭62−271975（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−178285（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−142681（ＪＰ，Ｕ) 全日本プラスチック成形工業連合会 編，「実用 プラスチック成形加工便覧 （第４版）」，第４版，産業図書株式会 社，昭和54年７月31日，折込付表（４) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01B 17/30 H01R 9/16 101

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】密封型端子組立体であって、周縁を有する
    実質的に平らな底部と該底部の前記周縁に沿って延在す
    る縁部とを有し該底部に少なくとも一つの周縁を含む開
    口が設けられている金属製の本体部材と、前記本体部材
    の前記少なくとも一つの開口を通って延在し周縁を含む
    導電ピンと、前記本体部材の前記底部と前記縁部とに密
    接して設けられ前記本体部材の前記底部の前記少なくと
    も一つの開口に対応した少なくとも一つの開口を有する
    絶縁材の層と、前記導電ピンの前記周縁と前記本体部材
    の前記底部の前記少なくとも一つの開口の前記周縁の間
    に延在して該導電ピンを該底部の該開口に封止し且つ絶
    縁する導電ピン封止手段と、前記絶縁材の層を前記本体
    部材の前記底部及び前記縁部に対して表面が密接するよ
    う密接状態に維持する層保持手段にして前記絶縁材の層
    と前記本体部材の前記底部及び前記縁部との間の空間を
    充填しそれらの間で硬化する液状の絶縁性接着材を含ん
    でいる層保持手段とを有する密封型端子組立体。
  2. 【請求項２】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記絶縁材の層が１２０°Ｆ（４９℃）乃至２５０
    °Ｆ（１２１℃）の温度に耐える絶縁材よりなる密封型
    端子組立体。
  3. 【請求項３】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記絶縁材の層が実質的に０．０４インチ（１．０
    ２mm）乃至０．１インチ（２．５４mm）の範囲の厚みを
    有する密封型端子組立体。
  4. 【請求項４】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記絶縁材の層の厚みが０．０５インチ（１．２７
    mm）である密封型端子組立体。
  5. 【請求項５】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記絶縁材の層と前記本体部材とが密接する部分の
    少なくとも一部にはうね部又は刻み部が設けられている
    密封型端子組立体。
  6. 【請求項６】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記本体部材は前記の実質的に平らな底部と一部が
    外方へ延在するフランジ状の前記縁部とを有するカップ
    型である密封型端子組立体。
  7. 【請求項７】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記絶縁性のピン封止手段はガラスである密封型端
    子組立体。
  8. 【請求項８】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記本体部材に形成された前記少なくとも一つの開
    口がそれを縁取りする環状のリップ部を有し,前記絶縁
    性ピン封止手段は該リップ部と前記導電ピンとの間に延
    在する密封型端子組立体。
  9. 【請求項９】請求項１に記載の密封型端子組立体であっ
    て、前記層は充填されたプラスチック材である密封型端
    子組立体。
  10. 【請求項１０】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記層は硫化ポリフェニールのウェーファーであ
    る密封型端子組立体。
  11. 【請求項１１】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記層保持手段は予め選択された流度と硬化特性
    とを有する絶縁性の液状エポキシ接着材よりなる密封型
    端子組立体。
  12. 【請求項１２】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記本体部材の前記底部に設けられた前記少なく
    とも一つの開口はそれを縁取りする環状のリップ部を有
    し、前記絶縁性ピン封止手段は該リップ部と前記導電ピ
    ンとの間に延在しており、更に前記層を囲んで突き出る
    クラウンが設けられている請求項１に記載の密封型端子
    組立体。
  13. 【請求項１３】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記層の前記本体部材の前記底部に面する部分は
    保持用の壁部を形成する周縁の波形うね部を有する密封
    型端子組立体。
  14. 【請求項１４】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記絶縁材の層の前記本体部材の前記縁部に面す
    る部分は保持用の波形うね部を形成するよう刻み目を付
    された面を有する密封型端子組立体。
  15. 【請求項１５】請求項１に記載の密封型端子組立体であ
    って、前記本体部材の前記底部及び前記層はそれぞれ互
    いに隔置された三つの開口を有し、前記導電ピンは三個
    設けられ、それぞれが前記三つの開口の各一つに通され
    ている密封型端子組立体。
  16. 【請求項１６】密封型端子組立体であって、 境界面と周縁とを有する実質的に平らな底部及びその前
    記周縁に沿ってそれから一体に延在し前記底部の内側面
    を取り囲むフランジ状の縁部を有し、前記底部が互いに
    実質的に一様に隔置された開口を有し、各開口が周縁及
    び該周縁に沿って縁取りし前記底部の前記内側面から外
    方に延在する環状のリップ部を有し、前記環状のリップ
    が内周縁を有している金属製カップ状本体部材と、 前記本体部材の前記底部の前記開口の各々に通された導
    電ピンにして、その各々の周縁表面が前記開口部の各々
    の周縁と前記外方へ延在し縁取りする環状のリップ部の
    前記内周縁とから隔置された状態になっている導電ピン
    と、 前記導電ピンの各々とそれが通された前記本体部材の開
    口部及び前記環状リップ部の内周縁との間に延在し前記
    導電ピンを前記開口部内にて封止する絶縁性ガラスシー
    ルと、０．０５インチ （１．２７mm）の厚みで実質的に３００
    °Ｆ（１４９℃）の温度まで耐える硫化ポリフェニール
    の充填により形成された絶縁性ウェーファー状層にし
    て、前記本体部材の前記底部及び前記縁部に密接して設
    けられ前記底部の開口に対応する開口を有し且つ前記本
    体部材の前記フランジ状縁部に密接する位置に保持用の
    波形うね部を有する層と、 前記本体部材の前記底部及び前記縁部、及び、前記開口
    と前記縁部のフランジ 状の部分に隣接した前記リップ部
    に対し前記層を密接状態に保持する層保持手段とを有す
    る密封型端子組立体。
JP31680699A 1998-11-07 1999-11-08 密封型端子組立体 Expired - Lifetime JP3164216B2 (ja)

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