JP3160969U - 冷却具 - Google Patents

Abstract

【課題】簡易な構造で吸熱作用を得ることができ、長時間にわたって冷感を維持することのできる冷却具を提供する。【解決手段】冷却具は、不織布からなる外装材１に高分子吸水ポリマー２を封入した冷却部を有することを特徴とする。また、高分子吸水ポリマーを分割するように外装材の中空領域を縫合した縫合部３を有することを特徴とする。【選択図】図１

Description

本考案は、水分を浸すことで冷却効果を持続することのできる冷却具に関する。

従来、水分が気化する際の吸熱作用（気化熱）により、長時間にわたって冷感を維持する冷却材がある。

例えば、特開平１１−１４２１４号公報に開示された多目的冷却シートは、気化液を内包しており、気化液と吸収水とが混同して気化し、その気化熱により吸収水が冷却されるようになっている。

しかしながら、前述の多目的冷却シートは気化液を内包している点で構造が複雑になっており、生産面やコスト面からは問題があった。

本考案は、このような点に鑑み、簡易な構造で吸熱作用を得ることができ、長時間にわたって冷感を維持することのできる冷却具を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するため、本考案の冷却具は、不織布からなる外装材に高分子吸水ポリマーを封入した冷却部を有することを特徴とする。また、高分子吸水ポリマーを分割するように外装材の中空領域を縫合したことを特徴とする。さらに、冷却部は、高分子吸水ポリマーを布類で被覆している。

本考案の冷却具によれば、高分子吸水ポリマーに水分を保持させる（高分子吸水ポリマーを膨潤させる）ことで、水分の蒸散作用による気化熱で放熱させて冷感を得ることができる。

本考案の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図１は、本考案の実施の形態に係る冷却具の断面図、図２は、本考案の実施の形態に係る他の冷却具の断面図である。

冷却具は、不織布からなる外装材１に高分子吸水ポリマー２を封入した冷却部を有する。高分子吸水ポリマー２は、ポリアクリルアミドクリスタル等自重の８００倍程度の吸水能力を有し、冷水につけることで高分子吸水ポリマーに水分を保持させる（高分子吸水ポリマーを膨潤させる）ことができる。例えば、Ｗ４００×Ｄ１０×Ｈ９１０ｍｍの冷却部を有する冷却具の場合、無吸水時は２０ｇに対して吸水時は１９５ｇといったように、約２００ｍｌ程度の水分を吸水することができる。また、外装材１は、吸水性の高いコットン１００％やポリエステル繊維等からなる不織布で形成する。さらに、高分子吸水ポリマー２には、防腐剤（アルコール粉末等）を添加することが好ましい。
また、冷却具に封入された高分子吸水ポリマー２を分割するように外装材１の中空領域を縫合する（縫合部３）。縫合部３によって、冷却具に凹凸をつけることができる。

高分子吸収ポリマー２をそのまま外装材１でパックすると、水を付けた後に高分子吸水ポリマー２が中から布地（外装材１）を通して外に出てきてしまう可能性があるので、高分子吸水ポリマー２を目の細かい布類でパックしてから、外側の外装材１で更にパックするという構成で縫製をすれば、問題なく外に出てこない。このような構成を示したのが図２であり、目の細かい布類の部分が外装材１の下方（白部分）にあたる。

本考案の冷却具は、ガーデニングやゴルフ、アウトドア、スポーツ観戦、野外ライブなど、夏の屋外レジャー時の暑さ対策、熱中症予防に活躍するばかりでなく、室内で使用して冷房を控えめに設定すれば、エコ生活にも役立つものとなる。また、使っているうちに清涼感を感じにくくなったときには、裏返すか、何度か振ると、内部にとどまっている水分が染み出し、再び清涼感を得られるようになる。

本考案の実施の形態に係る冷却具の断面図である。 本考案の実施の形態に係る他の冷却具の断面図である。

１ 外装材
２ 高分子吸水ポリマー
３ 縫合部

Claims (3)

1. 不織布からなる外装材に高分子吸水ポリマーを封入した冷却部を有する冷却具。
2. 前記高分子吸水ポリマーを分割するように前記外装材の中空領域を縫合した請求項１記載の冷却具。
3. 前記冷却部は、高分子吸水ポリマーを布類で被覆している請求項１又は２記載の冷却具。

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