JP3159900B2 - 引抜管の製造方法 - Google Patents

引抜管の製造方法

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雅章 大出
毅 後長
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、引抜管、特に振
れが少なく寸法精度に優れた引抜管の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真方式の複写機、プリンタ
等の感光ドラム用基体として用いられる金属製円筒管
は、優れた印刷品質を確保するために表面平滑性ととも
に高い寸法精度が要求される。また、このような円筒管
の製造方法の一例として、図4に示すように、ダイス
(1) とロッド(2) によって支持されたプラグ(3) との間
にアルミニウムまたはその合金等からなる素管(4) を通
し、該素管(4) を引抜いた長尺の引抜管(5) を所要長さ
に切断する方法がある。
【0003】一般に、円筒管の寸法精度を規定する基準
の1つに振れがある。図5に示すように、振れは管(11)
の両端を支点として管(11)を回転させた時の凸時(実
線)と凹時(破線)の最大差(D)として表される。例
えば、感光ドラム用基体として用いられる外径30.0
mm×内径28.5mm×長さ250mmのアルミニウ
ムまたはその合金製の円筒管では、振れ(D)は40μ
m以下であることが要求される。
【0004】また、前述の長尺の引抜管(5) において、
切断後の短尺管について振れの大きさを比較すると、図
6のように入り側(引始め側)から切取ったものほど小
さく、抜け側(引終り側)から切取ったものほど大きく
しかもばらつきが大きくなっている。このような傾向で
振れが発生する原因として、引抜き時におけるダイス
(1) 、プラグ(3) 、素管(4) の三者の位置関係の変化が
考えられる。即ち、図7(A)に示すように、引き始め
では、自重によって素管(4) が撓んでダイス(1)の軸線
と素管(4) の軸線とにずれが生じているものの、素管
(4) の未引抜部分が長いために、引抜きの進行によって
も前記軸線のずれの程度が安定しており、ダイス(1) 、
プラグ(3) 、素管(4) の三者の位置関係も安定してい
る。そのため、切断した短尺管では若干の振れが生じる
が、ばらつきは小さい。ところが、図7(B)に示すよ
うに、引抜きが進んで素管(4) の未引抜部分が短くなる
と、素管(4) の撓みが減少するとともにダイス(1) の軸
線と素管(4) の軸線とにずれは少なくなるが、素管(4)
の後端部が引き上げられることによってダイス(1) 、プ
ラグ(3) 、素管(4) の三者の位置関係が不安定になる。
そのため、引抜管(5) の抜け側では振れが大きくなり、
そのばらつきも大きくなるものと推測される。従って、
長尺の引抜管(5) をそのまま使用する場合に寸法精度が
低下することはもとより、感光ドラム用基体のように短
尺管に切断して使用する場合にも引抜管(5)の抜け側で
規格外品が多数発生して(図6参照)、製品歩留まりが
悪いという問題点があった。
【0005】そこで、引抜管の振れを小さくするため
に、種々の試みがなされている。
【0006】例えば、図8に示す特開昭63−2906
15号に記載されている引抜方法は、素管(4) の後端部
を保持爪(12)等を備えた保持機構(13)で保持し、引抜中
に素管(4) の軸線がダイス(1) の軸線からずれないよう
にするというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記引
抜方法においては、素管(4) が長尺である場合は後端部
を保持しても素管(4) の中央部が自重で撓むために、引
抜きの全期間を通してダイス(1) の軸線と素管(4) の軸
線とを一致させ、ダイス(1) 、プラグ(3) 、素管(4) の
三者の位置関係を安定させることはできない。そのため
に、引抜管(5) の振れをその全長に亘っては解消するこ
とができず、特に感光ドラム用基体のような高い寸法精
度が要求される円筒管の製造には不十分であった。
【0008】この発明は、前記問題点を解消し、長尺の
素管を引抜く場合でも振れの小さい引抜管を確実に製造
できる方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる引抜管
の製造方法は、前記目的を達成するために、ダイス(1)
と、ロッド(2) の先端に取り付けられたプラグ(3) との
間に通した素管(4) を引抜くことにより引抜管(5) を製
造する方法において、前記ロッド(2) に、前記素管(4)
の内周面に当接するとともに外周面において軸線と平行
な溝(7) が形成された、1個または複数個の中子(6) を
該素管(4) の全長に亘って装着することを特徴する。
【0010】この発明の方法は、アルミニウムまたはそ
の合金を始め各種金属製の素管(4)の引抜に適用でき、
素管(4) の材質は特に限定されない。
【0011】前記ロッド(6) に装着する中子(6) は前記
素管(4) の内周面に当接することにより自重による素管
(4) の撓みを防止するものであり、このような中子(6)
を該素管(4) の全長に亘る範囲で装着することにより、
引抜の始めから終りまで素管(4) の軸線を前記ダイス
(1) の軸線に一致させた状態に保持する。そして、この
ような素管(4) の保持により、引抜中のダイス(1) 、プ
ラグ(3) 、素管(4) の三者の位置関係の変化を防ぎ、引
抜管(5) の振れを抑制することができる。
【0012】前記中子(6) は、素管(4) の撓みを防止し
てダイス(1) と素管(4) との同軸度を保持できる形状
で、外周面において軸線と平行な溝(7) が形成されてい
ること を要し、図2(A)(B)に示すような概略円柱
形のもの(6b)(6c)を例示できる。このような形状の中子
(6b)(6c)は、中心部でロッド(2) に貫通させて装着する
ことにより、中子(6b)(6c)の全周で素管(4) に内接して
安定した保持力が得られるとともに、溝(7) から引抜の
潤滑油を後方に抜くことができる。これらの中子のう
ち、図2(A)の中子(6b)は、外周面全体に連続して溝
(7) を設けたものであって、潤滑油の抜けの効率は良い
が、素管(4) の内周面と接触する接触面(8)の周方向の
幅が狭くなり素管(4) の保持力が小さい。一方、図2
(B)の中子(6c)は外周面に適宜間隔をとって溝(7) を
設けたものであり、素管(4) の内周面と接触する接触面
(8) の周方向の幅が広くなって素管(4) の保持力も大き
く、かつ潤滑油の抜けが円滑に行われる。従って、中子
(6) における溝(7) は図2(B)の形状が好ましい。な
お、図2(A)(B)において、中子(6b)(6c)は短尺の
中子として図示しているが、長尺の中子(6e)においても
断面形状は共通である。
【0013】前記中子(6) の材質は、金属製の素管(4)
を傷つけない軟質材であれば特に限定されず、ナイロ
ン、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹
脂製が好ましい。
【0014】上述のような形状、材質の中子(6) は、引
抜中のダイス(1) 、プラグ(3) 、素管(4) の三者の安定
した位置関係を確保するために、ロッド(2) に素管(4)
の全長に亘って装着する必要がある。全長に亘って装着
するには、図1に示すように、複数個の短尺の中子(6d)
を適宜間隔をとって装着しても良く、また図3に示すよ
うに、1個の長尺の中子(6e)を使用しても良い。いずれ
も場合も素管(4) の撓みを防止することができ、引抜管
(5) の振れを抑制することができる。
【0015】
【実施例】次に、この発明の引抜管の製造方法の具体的
実施例について説明する。
【0016】次の各例において、引抜管の材料として、
JIS A3003アルミニウム合金からなる外径3
8.0mm×内径35.0mm×長さ2000mmの押
出素管を用いた。また、引抜機、ダイス、プラグ等は同
じものを使用し、前記素管から外径30.0mm×内径
28.5mmの引抜管を製作するものとする。(実施例) 図3に示すように、プラグ(3) を支持するロッド(2)
に、素管(4) とほぼ同じ長さのポリエチレン製中子(6e)
を装着し、ダイス(1) とプラグ(3) との間に通した前記
素管(4) を引抜いた。
【0017】前記中子(6e)は、図2(B)の中子(6c)と
同じ断面形状をもつ概略円柱形であり、外周面にV字形
の複数本の溝(7) が軸線と平行に周方向所定間隔で形成
され、中心部で前記ロッド(2) に貫通されることにより
該ロッド(2) に装着されている。そして、前記中子(6c)
の外周面の各溝(7) 間の面(8) が素管(4) の内周面に当
接することにより素管(4) の自重による撓みが防止さ
れ、引抜きの始めから終りまでダイス(1) の軸線と素管
(4) の軸線の同軸性を保持することができる。また、引
抜の潤滑油は溝(7) から後方に抜ける。 (比較例) 図8に示すように、素管(4) の後端部に保持機構(13)を
取付けた。この保持機構(13)は、開閉可能な一対の保持
爪(12)を備え、該保持爪(12)を閉状態で素管(4) の後端
部に挿入したのち、該保持爪(12)を開いて素管(4) の内
面に押付けることにより素管(4) を保持するようになさ
れている。そして、前記保持機構(13)により素管(4) の
後端部を保持した状態で素管(4) を引抜いた。
【0018】上述の各方法により製作した長尺の引抜管
について、引抜管の入り側から順に長さ250mmの短
尺管に切断し、各短尺管の振れ(D)を測定した。そし
て、振れ(D)が40μm以下のものを合格品とした場
合の合格率は、実施例が97%、比較例が92%であっ
た。
【0019】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる引抜管
の製造方法においては、プラグを支持するロッドに、素
管の内周面に当接する1個または複数個の中子が該素管
の全長に亘って装着されているため、素管の自重による
撓みがなくなり、素管の長短にかかわらず引抜の始めか
ら終りまで素管の軸線を前記ダイスの軸線に一致させた
状態に保持することができる。そのため、引抜中のダイ
ス、プラグ、素管の三者の位置関係を終始安定させるこ
とができ、振れの少ない引抜管を確実に製造することが
できる。しかも、前記中子の外周面には軸線と平行な溝
が形成されているために、引抜の潤滑油が後方に抜けや
すく、引抜を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の引抜管の製造方法の一例を示す断面
図である。
【図2】(A)(B)は、この発明の方法に使用する中
子の斜視図である。
【図3】この発明の実施例において、引抜管の製造方法
を示す断面図である。
【図4】一般的な管の引抜方法を示す断面図である
【図5】円筒管の振れの測定方法を示す斜視図である。
【図6】長尺の引抜管から切断した複数の短尺管におい
て、切断位置による振れの大きさとばらつきを示すグラ
フである。
【図7】一般的な管の引抜方法における振れの発生の原
因を示す断面図であり、(A)は引き始め、(B)は引
き終りの状態を示している。
【図8】比較例における引抜管の製造方法を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…ダイス 2…ロッド 3…プラグ 4…素管 5…引抜管 6、6b〜6e…中子 7…溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイス(1) と、ロッド(2) の先端に取り
    付けられたプラグ(3) との間に通した素管(4) を引抜く
    ことにより引抜管(5) を製造する方法において、 前記ロッド(2) に、前記素管(4) の内周面に当接する
    ともに外周面において軸線と平行な溝(7) が形成され
    た、1個または複数個の中子(6) を該素管(4) の全長に
    亘って装着することを特徴する引抜管の製造方法。
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