JP3159122U - 芯材を有する押出し成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車のドア、トランク、バックドア等の車体開口部周縁のフランジに装着する芯材を有する押出し成形品である。フランジと当接する面の保持部が軟質の材料で柔らかく、フランジの保持力が小さくなる芯材を有する押出し成形品を提供する。【解決手段】保持部4の先端部に接触層6が形成され、接触層6を該保持部4より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物または接触層6を粘着性のある熱可塑性エラストマーによって形成する。【選択図】図2
Description
本考案は、自動車のドア、トランク、バックドア等の各種車体の開口部周縁のフランジに装着するウェザーストリップ、トリム等の芯材を有する押出し成形品に関するものである。
自動車のドア、トランク、バックドア等の車体開口部周縁のフランジに装着する芯材を有する押出し成形品において、図7に示すように成形品本体(1)は長手方向に断面略U字状の芯材(8)と被覆層(2)によって形成され、該芯材(3)の側部(7)(7)の内側には各々突出した保持部(4)(4)が形成され、図8に示すように該成形品本体(1)をフランジ(5)に取付けて、該保持部(4)がフランジ(5)と当接し、保持している。
先行技術文献に開示された例による保持部(4)の材料を硬さショアA20〜50までの軟質の熱可塑性エラストマーによって形成すると、保持部が軟質の材料で柔らかくフランジの保持力が小さくなるため、成形品本体(1)がフランジ(5)から脱落する問題点がある。
さらに、上記問題点を解決するために、保持部(4)の材料をタイプAデュロメータ(ショアA)硬さ60以上の熱可塑性エラストマーによって形成したが、材料の硬さが85以上になると成形品本体(1)をフランジ(5)に取り付けるときの挿入力が大きくなり取付作業性が悪化する。
本考案のものは、上記の問題点を解決するもので、芯材を有する押出し成形品において、成形品本体は長手方向に断面略U字状の芯材と被覆層によって形成され、該芯材の側部の内側には各々突出した保持部が形成され、該フランジと当接する面の該保持部の先端部に接触層を形成され、成形品本体がフランジから脱落する問題点を解決するものである。
また、該接触層が該保持部より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物によって形成するために接触層の部分から折れ曲がりやすく、挿入力が小さくなりさらに接触層とフランジの接触する面積が増えて保持力を大きくする効果がある。
また、該接触層が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成し、接触層がフランジの表面にべとつくことで、成形品本体がフランジから滑りにくくなり、脱落する問題点をさらに解決するものである。
また、該接触層が該保持部より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物によって形成するために接触層の部分から折れ曲がりやすく、挿入力が小さくなりさらに接触層とフランジの接触する面積が増えて保持力を大きくする効果がある。
また、該接触層が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成し、接触層がフランジの表面にべとつくことで、成形品本体がフランジから滑りにくくなり、脱落する問題点をさらに解決するものである。
そして、該接触層の熱可塑性エラストマー組成物が、
成分(a)シングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、またはそれを主体とする共重合体 30〜70重量部、
成分(b)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体、及び/またはこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体 5〜25重量部、
成分(c)結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体 10〜30重量部、
成分(d)ゴム用軟化剤5〜25重量部なる熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して、
成分(e)石油樹脂及び/または水素添加して得られる水素添加石油樹脂を2〜8重量部配合したことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物である。
成分(a)シングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、またはそれを主体とする共重合体 30〜70重量部、
成分(b)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体、及び/またはこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体 5〜25重量部、
成分(c)結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体 10〜30重量部、
成分(d)ゴム用軟化剤5〜25重量部なる熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して、
成分(e)石油樹脂及び/または水素添加して得られる水素添加石油樹脂を2〜8重量部配合したことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物である。
さらに、前記に記載の該接触層の熱可塑性エラストマー組成物に、熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して、さらに成分(f)無機充填材を1〜20重量部配合したことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物である。
本考案は、以上のように構成されているので、成形品本体は長手方向に断面略U字状の芯材と被覆層によって形成され、該芯材の側部の内側には各々突出した保持部が形成され、該フランジと当接する面の該保持部の先端部に接触層が形成され、成形品本体がフランジから脱落する問題点を解決するものであり、該接触層が該保持部より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物によって形成することで、保持部の挿入力を小さくし取付け作業性に優れ、硬い材質が保持力を大きくして、成形品本体がフランジから脱落する問題点を解決するものである。
また、接触層が硬い材質のために接触層の部分から折れ曲がりやすく、挿入力が小さくなりさらに接触層とフランジの接触する面積が増えて保持力を大きくする効果がある。
また、該接触層が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成し、接触層がフランジの表面にべとつくことで、成形品本体がフランジから滑りにくくなり、保持力を大きくして、成形品本体が脱落する問題点をさらに解決する特性の効果がある。
また、接触層が硬い材質のために接触層の部分から折れ曲がりやすく、挿入力が小さくなりさらに接触層とフランジの接触する面積が増えて保持力を大きくする効果がある。
また、該接触層が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成し、接触層がフランジの表面にべとつくことで、成形品本体がフランジから滑りにくくなり、保持力を大きくして、成形品本体が脱落する問題点をさらに解決する特性の効果がある。
本考案の実施の形態として図面について説明すると、図1に示すものは、自動車のドア、トランク、バックドア等の車体開口部周縁のフランジ(5)に装着する芯材を有する押出し成形品の請求項1で述べている断面を示すもので、成形品本体(1)は長手方向に断面略U字状の合成樹脂または金属からなる芯材(3)と熱可塑性エラストマーからなる被覆層(2)によって形成され、該芯材(3)の側部(7)(7)の内側には各々突出した熱可塑性エラストマーからなる保持部(4)(4)を形成され、該フランジ(5)と当接する面の一方の側の該保持部(4)の先端部に接触層(6)が形成され、該接触層(6)が該保持部(4)より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物によって形成され、該接触層(6)が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成するものである。
図2に示すものは、図1の成形品本体(1)を車体開口部周縁のフランジ(5)に取付けた状態を示すものである。
図3に示すものは、該芯材(3)の側部(7)(7)の内側には各々突出した保持部(4)(4)が形成され、該フランジ(5)と当接する面の相対する両側の該保持部(4)(4)に接触層(6)(6)が形成されている。
また、芯材(3)と被覆層(2)は熱融着されているが、図4の如くに部分的に熱融着せず非熱融着部(17)を形成するだけのこともある。
さらに、中空シール部(9)の形状は必要に応じて角形、円形、楕円形等のさまざまな各種の形状によって形成され、該芯材(3)の連結部(8)または側部(7)の外側の所望する位置に形成されている。
また、芯材(3)と被覆層(2)は熱融着されているが、図4の如くに部分的に熱融着せず非熱融着部(17)を形成するだけのこともある。
さらに、中空シール部(9)の形状は必要に応じて角形、円形、楕円形等のさまざまな各種の形状によって形成され、該芯材(3)の連結部(8)または側部(7)の外側の所望する位置に形成されている。
図5に示すものは、合成樹脂からなる芯材(3)から連続して製造する芯材を有する押出し成形品の成形品本体(1)の製造方法の実施例で、第1押出し成形機(21)に硬質合成樹脂を注入し、第1金型ダイス(22)によって断面略U字状の芯材(3)を形成し、その後、第1冷却水槽(23)を通過後に引取ローラー(24)を経て、切除機(25)によって断面略U字状の芯材(3)の側部(7)(7)および連結部(8)に図6に示す如く切除部(16)(16)を所望する各種形状に切除される。
その後、第2金型ダイス(27)の内部に進入し、第2押出し成形機(26)に注入した被覆層(2)および保持部(4)を形成する溶融状態の熱可塑性エラストマーと、第3押出し成形機(28)に注入した接触層(6)を形成する溶融状態の熱可塑性エラストマーとが注入管(30)(30)を通り、該第2金型ダイス(27)の内部で該芯材(3)の周囲に熱融着し、その後第2冷却槽(29)を通過する。
中空シール部(9)を形成する場合は、さらに押出し成形機を追加して該第2金型ダイス(27)の内部で該芯材(3)および被覆層(2)の周囲に熱融着する。
その後、第2金型ダイス(27)の内部に進入し、第2押出し成形機(26)に注入した被覆層(2)および保持部(4)を形成する溶融状態の熱可塑性エラストマーと、第3押出し成形機(28)に注入した接触層(6)を形成する溶融状態の熱可塑性エラストマーとが注入管(30)(30)を通り、該第2金型ダイス(27)の内部で該芯材(3)の周囲に熱融着し、その後第2冷却槽(29)を通過する。
中空シール部(9)を形成する場合は、さらに押出し成形機を追加して該第2金型ダイス(27)の内部で該芯材(3)および被覆層(2)の周囲に熱融着する。
図7に示すものは、従来の実施例を示し、図8に示すものは、従来の成形品をフランジ(5)に取付けた状態を示し、接触層(6)がないので、保持部(4)は緩やかに折れ曲がっている。
該接触層(6)を形成する熱可塑性エラストマー組成物について、
成分(a):必須成分
シングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、またはそれを主体とする共重合体として、好ましくはシングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、好ましくはシングルサイト触媒(メタロセン触媒)にて重合された高密度ポリエチレン(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレン(エチレンと少量の好ましくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンとのコポリマー)などのポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマーと、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの中から選ばれた1種または2種以上が好ましく用いられる。
成分(a):必須成分
シングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、またはそれを主体とする共重合体として、好ましくはシングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、好ましくはシングルサイト触媒(メタロセン触媒)にて重合された高密度ポリエチレン(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレン(エチレンと少量の好ましくは1〜10モル%のブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンとのコポリマー)などのポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマーと、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの中から選ばれた1種または2種以上が好ましく用いられる。
好ましくは、比重0.92以下、融点95℃以下を有し、メタロセン触媒(シングルサイト触媒)を用いて製造されたエチレン・オクテン・コポリマーである。これらは、一般に温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイト(MFR)が0.5g/10分以上のものが良い。これらは、1種類以上を組み合せても良い。
成分(b):必須成分
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体またはこれを水素添加して得られるもの、あるいはこれらの混合物であり、例えば、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−Aなどの構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体および/または、これらの水素添加されたもの等を挙げることができる。
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体またはこれを水素添加して得られるもの、あるいはこれらの混合物であり、例えば、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−Aなどの構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体および/または、これらの水素添加されたもの等を挙げることができる。
上記(水添)ブロック共重合体(ここで(水添)ブロック共重合体とは、ブロック共重合体および/または水添ブロック共重合体を意味する)は、ビニル芳香族化合物を5〜60重量%、好ましくは、20〜50重量%含む。
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAは好ましくはビニル芳香族化合物のみから成るか、またはビニル芳香族化合物50重量%以上、好ましくは70重量%以上と共役ジエン化合物との共重合体ブロック、もしくはその水添物である。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは好ましくは、共役ジエン化合物のみから成るか、または共役ジエン化合物50重量%以上、好ましくは70重量%以上とビニル芳香族化合物との共重合体ブロック、もしくはその水添物である。
これらのビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBのそれぞれにおいて、分子鎖中のビニル化合物または共役ジエン化合物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組合せでなっていてもよい。
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAあるいは共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBが2個以上ある場合には、それぞれが同一構造であっても異なる構造であってもよい。
(水添)ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどのうちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおけるミクロ結合は任意に選ぶことができる。
ブタジエンブロックにおいては、1,2−ミクロ結合が20〜50%、特に25〜45%が好ましい。
また、ポリイソプレンブロックにおいては、該イソプレン化合物の70〜100重量%が、1,4−ミクロ結合を有し、かつ該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%以上が水素添加されたものが好ましい。
上記した構造を有する本考案に供する(水添)ブロック共重合体の重量平均分子量は、下限値は5,000以上、好ましくは10,000以上、より好ましくは80,000以上であり、上限値は、400,000以下、好ましくは300,000以下、より好ましくは150,000以下の範囲である。分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn))は好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下、より好ましくは2以下である。(水添)ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
成分(c):必須成分
本考案で用いられる成分(c)は、結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体が挙げられる。例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・ブテン−1共重合体等の結晶性エチレン系重合体、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体等の結晶性プロピレン系重合体が挙げられる。その中でも、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
本考案で用いられる成分(c)は、結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体が挙げられる。例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・ブテン−1共重合体等の結晶性エチレン系重合体、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体等の結晶性プロピレン系重合体が挙げられる。その中でも、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
成分(d):必須成分
本考案で用いられるゴム用軟化剤成分(d)は、非芳香族系ゴム用軟化剤成分でも芳香族系ゴム用軟化剤成分でもかまわず、また、エステル系可塑剤も使用できるが、特に、非芳香族系の鉱物油、エステル系可塑剤が好ましい。非芳香族系の鉱物油軟化剤としては、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系の軟化剤が挙げられる。
本考案で用いられるゴム用軟化剤成分(d)は、非芳香族系ゴム用軟化剤成分でも芳香族系ゴム用軟化剤成分でもかまわず、また、エステル系可塑剤も使用できるが、特に、非芳香族系の鉱物油、エステル系可塑剤が好ましい。非芳香族系の鉱物油軟化剤としては、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系の軟化剤が挙げられる。
成分(e):必須成分
本考案で用いられる石油樹脂成分(e)としては、石油精製工業、石油化学工業の各種工業、特にナフサの分解工程で得られる不飽和炭化水素を原料として共重合して得られる樹脂であって、C5留分を原料とした脂肪族系石油樹脂、C9留分を原料とした芳香族系石油樹脂、ジシクロペンタジエンを原料とした脂環族系石油樹脂、並びにテルペン系樹脂およびこれら2種以上が共重合した共重合系石油樹脂、さらにこれらを水素化した水素化石油樹脂などが例示できる。上記した樹脂の水素添石油樹脂は、上記の樹脂を当業者に公知の方法により水素添加して得られる。具体的には、出光石油化学(株)製のアイマーブ(水素化石油樹脂)、荒川化学工業(株)製のアルコン(水素化石油樹脂)、ヤスハラケミカル(株)製のクリアロン(水素化テルペン樹脂)、トーネックス(株)製のエスコレッツ(脂肪族系炭化水素樹脂)、などの市販品を用いることができる。
本考案で用いられる石油樹脂成分(e)としては、石油精製工業、石油化学工業の各種工業、特にナフサの分解工程で得られる不飽和炭化水素を原料として共重合して得られる樹脂であって、C5留分を原料とした脂肪族系石油樹脂、C9留分を原料とした芳香族系石油樹脂、ジシクロペンタジエンを原料とした脂環族系石油樹脂、並びにテルペン系樹脂およびこれら2種以上が共重合した共重合系石油樹脂、さらにこれらを水素化した水素化石油樹脂などが例示できる。上記した樹脂の水素添石油樹脂は、上記の樹脂を当業者に公知の方法により水素添加して得られる。具体的には、出光石油化学(株)製のアイマーブ(水素化石油樹脂)、荒川化学工業(株)製のアルコン(水素化石油樹脂)、ヤスハラケミカル(株)製のクリアロン(水素化テルペン樹脂)、トーネックス(株)製のエスコレッツ(脂肪族系炭化水素樹脂)、などの市販品を用いることができる。
熱可塑性樹脂組成物(A)は成分(a)、(b)、(c)、(d)より構成され、それぞれの配合量は、(a)は30〜70重量部、(b)は5〜25重量部、(c)は10〜30重量部、(d)は5〜25重量部である。好ましくは、(a)は40〜60重量部、(b)は10〜20重量部、(c)は15〜25重量部、(d)は10〜20重量部である。
成分(a)の配合量は、熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して2〜8重量部が好ましい。
(f)無機充填剤
本考案の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて、無機充填剤(f)成分を配合することができる。成分(f)は、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の圧縮永久歪みなど一部の物性を改良する効果のほかに、増量による経済上の利点を有する。成分(f)としては、ウォラストナイト、緑泥石、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、珪藻土、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、マイカ、クレー、酸化チタン、カーボンブラック、ガラス繊維、中空ガラスバルーン、炭素繊維、チタン酸カルシウム繊維、天然けい酸、合成けい酸(ホワイトカーボン)等が挙げられる。これらのうち、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、緑泥石、タルクが特に好ましい。
成分(f)の配合量は、配合する場合は、熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。
本考案の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて、無機充填剤(f)成分を配合することができる。成分(f)は、熱可塑性エラストマー組成物から得られる成形品の圧縮永久歪みなど一部の物性を改良する効果のほかに、増量による経済上の利点を有する。成分(f)としては、ウォラストナイト、緑泥石、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、珪藻土、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、マイカ、クレー、酸化チタン、カーボンブラック、ガラス繊維、中空ガラスバルーン、炭素繊維、チタン酸カルシウム繊維、天然けい酸、合成けい酸(ホワイトカーボン)等が挙げられる。これらのうち、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、緑泥石、タルクが特に好ましい。
成分(f)の配合量は、配合する場合は、熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。
また、本考案に使用する成形品本体(1)の材料の硬さの使用例としては、断面略U字状の芯材(3)は硬質合成樹脂からなり、硬質合成樹脂としてはタイプAデュロメータ硬さ(JIS K6253、15秒後値)90以上のオレフィン系樹脂またはオレフィン系樹脂にタルク等の粉体を20〜50重量%混合した混合合成樹脂を使用し、剛性を高め、線膨張係数を小さくする。
さらに、被覆層(2)及び保持部(4)を形成する熱可塑性エラストマーまたはゴムの使用例としては、タイプAデュロメータ硬さ(JIS K6253、15秒後値)60〜80のオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、EPDM系ゴムが使用される。
また、接触層(6)を形成する熱可塑性エラストマーの使用例としては、タイプAデュロメータ硬さ(JIS K6253、15秒後値)75〜90の熱可塑性エラストマー組成物が使用される。
さらに、中空シール部(9)を形成する熱可塑性エラストマーとしては、タイプAデュロメータ硬さ(JIS K6253、15秒後値)20〜50が使用される。
さらに、中空シール部(9)を形成する熱可塑性エラストマーとしては、タイプAデュロメータ硬さ(JIS K6253、15秒後値)20〜50が使用される。
本考案の接触層(6)を形成する熱可塑性エラストマー組成物の実施例を説明するが、本考案はこれに限定するものではない。実施例で使用した材料および試験方法は以下の通りである。
材料A
(a)成分として、
商品名:KS240、日本ポリエチレン(株)製、メタロセン触媒系エチレン・1−ヘキセン共重合体、密度0.88g/cm3、MFR(190℃、21.18N)2.2g/10分を50重量部
(b)成分として、
商品名:セプトン4055、クラレ(株)製、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン含有量30重量%、イソプレン含有量70重量%、重量平均分子量260,000、分子量分布1.3、水素添加率90%以上を15重量部
(c)成分として、
商品名:FW4BT、日本ポリプロ(株)製、ポリプロピレンランダム共重合体、MFR(230℃、21.18N)7g/10分を20重量部
(d)成分として、
商品名:ダイアナプロセスオイルPW−90、出光興産(株)製、非芳香族炭化水素系ゴム用軟化剤(Oil)(パラフィン系オイル)、重量平均分子量540を15重量部
((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)
(e)成分として、
商品名:アイマープP−140、出光石油化学(株)製、石油樹脂、軟化点140℃、平均分子量910、密度1.03を5重量部
(f)成分として、
炭酸カルシウム(CaCO3):NS400(三共精粉(株)製)を10重量部を配合、溶融混練して得られるペレット状の材料を用いた。
(a)成分として、
商品名:KS240、日本ポリエチレン(株)製、メタロセン触媒系エチレン・1−ヘキセン共重合体、密度0.88g/cm3、MFR(190℃、21.18N)2.2g/10分を50重量部
(b)成分として、
商品名:セプトン4055、クラレ(株)製、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン含有量30重量%、イソプレン含有量70重量%、重量平均分子量260,000、分子量分布1.3、水素添加率90%以上を15重量部
(c)成分として、
商品名:FW4BT、日本ポリプロ(株)製、ポリプロピレンランダム共重合体、MFR(230℃、21.18N)7g/10分を20重量部
(d)成分として、
商品名:ダイアナプロセスオイルPW−90、出光興産(株)製、非芳香族炭化水素系ゴム用軟化剤(Oil)(パラフィン系オイル)、重量平均分子量540を15重量部
((a)+(b)+(c)+(d)=100重量部)
(e)成分として、
商品名:アイマープP−140、出光石油化学(株)製、石油樹脂、軟化点140℃、平均分子量910、密度1.03を5重量部
(f)成分として、
炭酸カルシウム(CaCO3):NS400(三共精粉(株)製)を10重量部を配合、溶融混練して得られるペレット状の材料を用いた。
下記の試験方法を行い、表1の物性値が得られた。
1、硬度:
JIS K6253に準拠し、試験片として6.3mm厚プレスシートを用い、タイプAデュロメータ硬さにて測定し、15秒値を求めた。測定温度は23℃であった。
2、引張強さ、100%モデュラス、伸び:
引張強さ、100%モデュラス、伸びの測定は、JIS K6301に準拠し、試験片は2mm厚プレスシートを、3号ダンベル型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。測定温度は23℃であった。
3、永久伸び:
JIS K6273に準拠し、試験片として2mm厚プレスシートを用いて幅6mmの短冊形状を用いた。
測定条件、前処置として伸び率100%の負荷をかけて試験時間24時間放置した後、サンプルの永久伸びを測定した。評線間は50mm、引張速度は10mm/分であった。
1、硬度:
JIS K6253に準拠し、試験片として6.3mm厚プレスシートを用い、タイプAデュロメータ硬さにて測定し、15秒値を求めた。測定温度は23℃であった。
2、引張強さ、100%モデュラス、伸び:
引張強さ、100%モデュラス、伸びの測定は、JIS K6301に準拠し、試験片は2mm厚プレスシートを、3号ダンベル型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。測定温度は23℃であった。
3、永久伸び:
JIS K6273に準拠し、試験片として2mm厚プレスシートを用いて幅6mmの短冊形状を用いた。
測定条件、前処置として伸び率100%の負荷をかけて試験時間24時間放置した後、サンプルの永久伸びを測定した。評線間は50mm、引張速度は10mm/分であった。
次に、成形品本体(1)の保持部(4)に接触層(6)の有無の違いによる保持力および挿入力の比較を表2に示す。
実施例1は保持部(4)に本発明の接触層(6)を形成したものであり、比較例1は保持部(4)だけで、接触層(6)は形成されていない。
そして、保持部(4)に使用する材料BはタイプAデュロメータ硬さ
(JIS K6253、15秒後値)72、引張強さ10MPa(JIS K6251)、100%モデュラス3.1MPa(JIS K6251)、伸び600%(JIS K6251)、永久伸び21%(JIS K6273)の物性値の熱可塑性エラストマーを使用される。
表2からも明らかなように、接触層(6)を形成した実施例1が挿入力が小さく取付け作業性に優れ、保持力が大きくて成形品本体(1)がフランジから脱落する問題点を解決することがわかる。
実施例1は保持部(4)に本発明の接触層(6)を形成したものであり、比較例1は保持部(4)だけで、接触層(6)は形成されていない。
そして、保持部(4)に使用する材料BはタイプAデュロメータ硬さ
(JIS K6253、15秒後値)72、引張強さ10MPa(JIS K6251)、100%モデュラス3.1MPa(JIS K6251)、伸び600%(JIS K6251)、永久伸び21%(JIS K6273)の物性値の熱可塑性エラストマーを使用される。
表2からも明らかなように、接触層(6)を形成した実施例1が挿入力が小さく取付け作業性に優れ、保持力が大きくて成形品本体(1)がフランジから脱落する問題点を解決することがわかる。
1 成形品本体
2 被覆層
3 芯材
4 保持部
5 フランジ
6 接触層
7 側部
8 連結部
9 中空シール部
16 切除部
17 非熱融着部
21 第1押出し成形機
22 第1金型ダイス
23 第1冷却水槽
24 引取ローラー
25 切除機
26 第2押出し成形機
27 第2金型ダイス
28 第3押出し成形機
29 第2冷却槽
30 注入管
2 被覆層
3 芯材
4 保持部
5 フランジ
6 接触層
7 側部
8 連結部
9 中空シール部
16 切除部
17 非熱融着部
21 第1押出し成形機
22 第1金型ダイス
23 第1冷却水槽
24 引取ローラー
25 切除機
26 第2押出し成形機
27 第2金型ダイス
28 第3押出し成形機
29 第2冷却槽
30 注入管
Claims (5)
- 自動車のドア、トランク、バックドア等の車体開口部周縁のフランジ(5)に装着する芯材を有する押出し成形品において、成形品本体(1)は長手方向に断面略U字状の芯材(3)と被覆層(2)によって形成し、該芯材(3)の側部(7)(7)の内側には各々相対する突出した保持部(4)(4)を形成し、該フランジ(5)と当接する面の該保持部(4)の先端部に熱可塑性エラストマー組成物からなる接触層(6)が一体形成されたことを特徴とする芯材を有する押出し成形品。
- 請求項1の該接触層(6)が該保持部(4)(4)より硬い材質の熱可塑性エラストマー組成物によって形成したことを特徴とする請求項1に記載する芯材を有する押出し成形品。
- 請求項1の該接触層(6)が粘着性のある熱可塑性エラストマー組成物によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載する芯材を有する押出し成形品。
- 請求項1〜3の該接触層(6)の熱可塑性エラストマー組成物が、成分(a)シングルサイト触媒にて重合されたポリエチレン、またはそれを主体とする共重合体 30〜70重量部、
成分(b)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体、及び/またはこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体 5〜25重量部、
成分(c)結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体 10〜30重量部、
成分(d)ゴム用軟化剤5〜25重量部なる熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して、
成分(e)石油樹脂及び/または水素添加して得られる水素添加石油樹脂を2〜8重量部配合したことを特徴とした請求項1〜3に記載する芯材を有する押出し成形品。 - 前記請求項4に記載の該接触層(6)の熱可塑性エラストマー組成物に、熱可塑性樹脂組成物(A)100重量部に対して、さらに成分(f)無機充填材を1〜20重量部を配合したことを特徴とした請求項4に記載する芯材を有する押出し成形品。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009008988U JP3159122U (ja) | 2009-11-27 | 2009-11-27 | 芯材を有する押出し成形品 |
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