JP3154553B2 - 4(5)−シアノイミダゾール化合物の合成方法 - Google Patents

4(5)−シアノイミダゾール化合物の合成方法

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JP3154553B2 JP14817092A JP14817092A JP3154553B2 JP 3154553 B2 JP3154553 B2 JP 3154553B2 JP 14817092 A JP14817092 A JP 14817092A JP 14817092 A JP14817092 A JP 14817092A JP 3154553 B2 JP3154553 B2 JP 3154553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明方法により得られる4(5)−
シアノイミダゾール化合物は、生理活性が期待される4
(5)−アミノメチルイミダゾール化合物、4(5)−〔イミ
ダゾリニール−(2')〕−イミダゾール化合物及び4(5)−
〔イミダゾリール−(2')〕−イミダゾール化合物等の前
駆体となり、またエポキシ樹脂の硬化剤として有用な4
(5)−〔2',4' −ジアミノ−s−トリアジニール−
(6')〕−イミダゾール化合物の前駆体となるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】4(5)−シアノイミダゾール化合物の合成
方法として、本発明者等は先に特開平3−197465
号公報において、4(5)−チオカルバモイルイミダゾール
化合物を金属塩錯体となし、これを塩基の存在下に加熱
して目的物を得る方法を提案した。この方法の出発原料
となる4(5)−チオカルバモイルイミダゾール化合物は、
加圧下においてイミダゾール−4(5)−ジチオカルボン酸
化合物とアンモニア水を反応させて得られるものであ
る。(特開平3−135962号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の特開平
3−194765号公報に記載の方法を改良したもので
あり、反応工程を簡素化し、且つ常圧下で反応を完結し
うる新規な4(5)−シアノイミダゾール化合物の合成方法
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の試
験研究を行った結果、イミダゾール−4(5)−ジチオカル
ボン酸化合物、鉛塩または銅塩、アンモニウムカチオン
を放出しうる化合物及びアルカリカチオンを放出しうる
化合物を水と共に加熱することにより、加圧容器を用い
ることなく直接目的物の4(5)−シアノイミダゾール化合
物が得られることを見い出し、本発明方法を完遂するに
至った。
【0005】本発明方法の実施において用いられるイミ
ダゾール−4(5)−ジチオカルボン酸化合物は化1に示さ
れる化合物であり、例えば特開昭60−29707号公
報に記載の方法によって合成される。
【0006】
【化1】
【0007】本発明方法の実施において用いられる代表
的な鉛塩または銅塩は、PbX YまたはCuX
Y (AはSO4 、NO3 、OH、CO3 またはCH3
OO、xとyは整数を表す)であり、イミダゾール−4
(5)−ジチオカルボン酸化合物に対して少なくとも2倍
モル以上使用すべきである。
【0008】本発明方法の実施において用いられるアン
モニウムカチオンを放出しうる化合物は、水酸化アンモ
ニウムまたは炭酸アンモニウムであり、これらはイミダ
ゾール−4(5)−ジチオカルボン酸化合物に対して少なく
とも2倍モル以上使用すべきである。
【0009】またアルカリカチオンを放出しうる化合物
は炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムであり、これらは
イミダゾール−4(5)−ジチオカルボン酸化合物に対して
少なくとも等しいモル以上使用すべきである。
【0010】本発明方法の実施に当たっては、前記のイ
ミダゾール−4(5)−ジチオカルボン酸化合物、鉛塩及び
銅塩等の金属塩、水酸化アンモニウム及び炭酸アンモニ
ウム等のアンモニウムカチオン源並びに炭酸カリウム及
び炭酸ナトリウム等のアルカリカチオン源の四者を水と
共に100℃以上の温度において、好ましくは5時間程
度加熱して反応させればよい。この場合に系の流動性を
良くするために本反応に対して不活性である溶剤を希釈
剤として併用しても差し支えない。
【0011】反応終了後、金属硫化物を濾別し、濾液を
減圧乾固し、乾固物を水によって再結晶することにより
化2で示される所期の4(5)−シアノイミダゾール化合物
が得られる。
【0012】
【化2】
【0013】本発明方法によって合成される代表的な4
(5)−シアノイミダゾール化合物としては、4−シアノ
イミダゾール〔m.p. 143〜145 ℃(水)〕、4−シアノ
−2−メチルイミダゾール〔m.p. 236〜238 ℃
(水)〕、4−シアノ−2−エチルイミダゾール〔m.p.
156〜158 ℃(水)〕、4−シアノ−2−イソプロピル
イミダゾール〔m.p. 177〜179 ℃(水)〕、4−シアノ
−2−ウンデシルイミダゾール〔m.p. 123〜126 ℃(メ
タノール)〕、4−シアノ−2−ヘプタデシルイミダゾ
ール〔m.p. 117〜122 ℃(メタノール)〕、4−シアノ
−2−フェニルイミダゾール〔m.p. 180〜181 ℃
(水)〕、4(5)−シアノ−5(4)−メチルイミダゾール
〔m.p. 144〜146 ℃(水)〕、4(5)−シアノ−2,5(4)
−ジメチルイミダゾール〔m.p. 164〜165 ℃(水)〕、
4(5)−シアノ−2−エチル−5(4)−メチルイミダゾール
〔m.p. 154〜156 ℃(水)〕、4(5)−シアノ−2−ウン
デシル−5(4)−メチルイミダゾール〔m.p.63〜68℃(メ
タノール)〕、4(5)−シアノ−2−フェニル−5(4)−メ
チルイミダゾール〔m.p. 222〜224 ℃(アセトニトリ
ル)〕が挙げられる。
【0014】
【作用】イオン結合を伴う反応は一般に外部加熱を行わ
なくても急速に進行するが、共有結合を伴う反応は一般
にその反対の挙動を示すと言われている。この理論によ
り、本発明方法の反応において、イミダゾール−ジチオ
カルボン酸化合物、金属塩及びアルカリカチオンとの三
者の間にイオン交換(複分解)反応が始まり、直ちにジ
チオカルボン酸金属錯体を生じ、次いでこの金属錯体と
アンモニウムカチオンとの間に共有結合を伴う反応が緩
やかに起こり、最終的に目的物の4(5)−シアノイミダゾ
ール化合物、硫化金属及び水硫化アンモニウムの三者が
生成されるものと考えられる。
【0015】ジチオカルボン酸と金属塩から複分解によ
りジチオカルボン酸金属錯体が生成する反応において、
アニオン受容体として作用するアルカリカチオンの存在
は、本反応にとって必須である。このアルカリカチオン
がなければ、反応が円滑に進行しない。このものの役割
は、ジチオカルボン酸金属錯体生成と炭酸アンモニウム
使用の際のアンモニウムカチオンの供給にあると考えら
れる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)2−メチルイミダゾール−4(5)−ジチオカ
ルボン酸3.2g(0.02モル)、硝酸鉛14.6g(0.
044 モル)、25%アンモニア水20ml(0.29モル)及
び炭酸カリウム6.2g(0.045モル)を3時間加熱還流
したのち、反応混合物から硫化鉛を濾別し、濾液を減圧
乾固し、乾固物を熱メタノール抽出し、抽出液を乾固
し、乾固物を熱水に溶かしたのち活性炭処理し、濾液を
減圧濃縮したのち、冷却し、析出結晶を濾取することに
より、粗目的物の2−メチル−4(5)−シアノイミダゾー
ル1.1g(収率51モル%)を得た。
【0017】(実施例2)2−メチルイミダゾール−4
(5)−ジチオカルボン酸3.2g(0.02モル)、酢酸鉛
・三水塩16.7g(0.044モル)、25%アンモニア水
20ml(0.29モル)、炭酸カリウム6.2g(0.045モ
ル)及び水10mlを80〜94℃の温度で2時間加熱
還流したのち、実施例1と同様の後処理を行い、粗目的
物の2−メチル−4(5)−シアノイミダゾール1.0g
(収率47モル%)を得た。
【0018】(実施例3)2−エチルイミダゾール−4
(5)−ジチオカルボン酸3.4g(0.02モル)、酢酸銅
・一水塩8.0g(0.04モル)、25%アンモニア水1
0ml(0.15モル)、炭酸ナトリウム4.2g (0.04モ
ル)及び水10mlを95〜100℃の温度で5時間加
熱したのち、実施例1と同様の後処理を行い粗目的物の
2−エチル−4(5)−シアノイミダゾール1.2g(収率
50モル%)を得た。
【0019】(実施例4)2−エチル−4(5)−メチルイ
ミダゾール−5(4)−ジチオカルボン酸3.7g(0.02モ
ル)、塩基性炭酸第二銅・一水塩4.6g(0.04モ
ル)、25%アンモニア水10ml(0.15モル)、炭酸カ
リウム2.8g (0.02モル)及び水20mlを95〜1
00℃の温度で5時間加熱したのち、実施例1と同様の
後処理を行い、粗目的物の2−エチル−4(5)−メチル−
5(4)−シアノイミダゾール1.1g(収率40モル%)を
得た。
【0020】(実施例5)2−フェニルイミダゾール−
4(5)−ジチオカルボン酸4.4g(0.02モル)、硫酸銅
・五水塩10.0g(0.04モル)、炭酸アンモニウム・
一水塩4.6g(0.04モル)、炭酸カリウム5.5g
(0.04モル)及び水20mlを95〜100℃の温度で
5時間加熱したのち、実施例1と同様の後処理を行い、
粗目的物の2−フェニル−4(5)−シアノイミダゾール
1.7g(収率50モル%)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 233/90 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イミダゾール−4(5)−ジチオカルボン酸
    化合物、鉛塩または銅塩、アンモニウムカチオンを放出
    しうる化合物及びアルカリカチオンを放出しうる化合物
    を水と共に加熱することを特徴とする4(5)−シアノイミ
    ダゾール化合物の合成方法。
JP14817092A 1992-05-13 1992-05-13 4(5)−シアノイミダゾール化合物の合成方法 Expired - Fee Related JP3154553B2 (ja)

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