JP3153352B2 - 振れ角検出方法および装置およびその応用装置 - Google Patents

振れ角検出方法および装置およびその応用装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】各種のレートセンサの出力信号で
ある角速度および角度(振れ角)情報の精度の向上のた
めの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種産業機器において、所定の方
向の振れ角を検出する装置として、各種の装置が提案さ
れている。第一に、「傾斜計」と称されている計測装置
がある。本装置は、測定対象物の振れの中心位置に正確
に設置し、例えば、振れ角に対応して出力される出力電
圧を計測することにより、被測定物の所定の方向の振れ
角を測定するものである。第二に、鉛直ジャイロと称さ
れるジャイロセンサ(例えば、水平儀等である)を測定
対象物に設け、該鉛直ジャイロの出力値が所定方向の振
れ角度を示すものである。第三に、入力角速度に比例し
た信号を出力する、いわゆるレートジャイロを測定対象
物に設け、レートジャイロからの出力値を時間積分演算
処理し、所定の方向の振れ角を測定する手段等が提案さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
ては、以下に示すような課題を有していた。まず第一
に、傾斜計の出力値は、重力加速度のみならず、例えば
水平方向の加速度の影響を受けるため、振れ角を測定す
る場合には正確に振れ角の中心位置に傾斜計を設置しな
ければならず、また、振れ角の中心位置が例えば水平方
向に移動してしまうと、水平加速度の影響を受け不要な
出力を生じてしまう問題があった。次に第二に、鉛直ジ
ャイロは、高価、大型、かつ重量も大きいため、どのよ
うな環境にも対応できる装置とはいえない。さらに、三
相交流電源を必要とするため別個電源回路も必要とする
点でも小型化を図ることは難しい。さらに第三に、いわ
ゆるレートジャイロを測定対象物に設け、レートジャイ
ロからの出力値を時間積分演算処理は、最も実用的と思
われるが、レートセンサ自体の各種の要因によるゼロ点
ドリフト等により、積分処理を継続していくと、積分値
すなわち振れ角が発散してしまう事態が生じる場合があ
る。
【0004】このように、従来の装置では出力信号の正
確度、装置の大きさ等を考慮すると、実用的な装置が存
在しなかったといえる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、以下の方法が考えられる。レートセンサの出力値で
ある角速度信号の平均値を演算し、前記レートセンサの
出力値から前記平均値を減算して角速度情報を求め出力
し、さらに該角速度情報をリーク型積分し、出力信号を
振れ角として検出する振れ角検出方法である。また、前
記平均値は、角速度信号の移動平均値である振れ角検出
方法でもよい。 上記方法を実現する装置として、以下
の手段が考えられる。レートセンサと信号処理装置を有
して構成される振れ角検出装置において、前記信号処理
装置は、レートセンサの出力信号の平均値を求める平均
演算手段と、レートセンサの出力信号から前記平均演算
手段にて求めた平均値を減ずる手段と、該手段により求
められた角速度情報をリーク積分し、振れ角を出力する
手段を備えている振れ角検出装置である。また、前記レ
ートセンサは、振動型ジャイロで構成しても良い。上記
の振れ角検出装置を、荷物を移動するタワークレーンの
荷物の釣り下げ部に装着したタワークレーンも考えられ
る。加えて、上記振れ角検出装置を、少なくとも2以上
の方向の振れ角を計測するために、振れ角の測定方向に
対応して複数個設けた産業機器も考えられる。
【0006】
【作用】以下、作用について説明する。
【0007】まず、レートセンサの出力値である角速度
信号の平均値を演算する。次に、前記レートセンサの出
力値から前記平均値を減算し角速度情報を求め出力す
る。かかる処理により各種の要因によるドリフト出力が
除去されたレート出力が得られることになる。なお、前
記平均処理は、例えば最新のデータを順次加え、最古の
データを排除し、平均値を求めていく移動平均処理が好
ましい。さらに、該角速度情報をリーク型積分器に入力
し、出力信号を振れ角として検出することが可能にな
る。なお、上記方法は、レートセンサと各種の電子デバ
イス等にて実現できる。なお、本方法を実現した装置
は、安価、小型等の利点を有しており、各種の産業機器
への応用が可能となる。例えば、タワークレーンの荷物
の釣り下げ部に本装置を装着し、積荷の振れ角を計測
し、ジブ部の移動速度の制御を行なうことにより、アク
ティブな振れ止め制御に行なうことができる。また、か
かる装置は、振れ角の測定方向に対応して複数個設けて
も良いことは、いうまでもない。
【0008】
【実施例】図1を参照して本発明の実施例について説明
する。本実施例は、レートセンサ1と信号処理回路2を
有して構成される。さらに、信号処理回路2は、減算処
理回路3、平均処理回路4およびリーク型積分回路5を
有して構成される。
【0009】ここでレートセンサ1は、入力角速度に比
例した信号を出力する手段であり、例えば振動ジャイ
ロ、光ファイバジャイロ、ガスレートジャイロ等各種の
レートセンサが考えられる。平均処理回路4は、出力さ
れた角速度信号を一定時間蓄積し、その平均値を算出す
る手段であり、例えばCPU、ROM、RAM等の電子
デバイスにて実現できる。減算処理回路3は、得られた
角速度信号から、前記平均処理回路4にて算出された平
均値を減ずる手段であり、また、これにより各種要因に
よるゼロ点ドリフト等を除去した角速度信号を出力する
手段でもある。
【0010】本回路は、例えばCPU、ROM、RAM
等の電子デバイスにて実現できる。
【0011】リーク型積分回路5は、平均処理された角
速度信号を積分処理し、振れ角を求める手段である。具
体的には、例えば図2に示す回路にて実現できる。本積
分回路は、抵抗6、8、コンデンサ7およびオペレーシ
ョンアンプ9を有して構成される。本積分回路の特徴
は、入力信号の値が概ねゼロであれば、出力が完全に0
となる点にある。なお、本回路は全体的にローパスフィ
ルタの構成となっておるが、遮断周波数より高い周波数
領域で使用することにより積分器として使用する点にも
特徴がある。また、通常の積分器であれば時間軸に対し
て一定値の信号電圧を入力すると、出力信号は、これに
比例した出力値となるが、本積分回路は、ある時点から
リーク(もれ)抵抗8を介して電流がリークするため、
積分出力値がある時点で飽和し、所定値以上の出力値に
はならない点も特徴となっている。さて、本実施例の動
作を、ブロック図的に記載した図1(b)を参照して説
明する。まずレートセンサの出力信号である角速度ωの
平均値が求められる。本実施例では、平均値を求める
際、移動平均ωaを求める構成にしている。
【0012】移動平均は、例えば所定個数のデータの平
均値を求める際、新しく入力されたデータを採用すると
共に、最も古いデータを排除して順次、平均を求めてい
く処理である。もちろん、このような移動平均処理では
なく、一定時間に取り込んだ所定個数のデータを用いた
単純平均でも良いことはいうまでもない。移動平均ωa
が求まると、レートセンサ出力ωとの差(ω−ωa)を
求める処理を行なう。かかる処理を行なうのは、通常レ
ートセンサは、各種の要因からなるドリフト出力を長時
間に渡って出力するのであるが、かかるドリフトは、ミ
クロ的に観測するとDC成分となってレート出力される
ため、かかるDC成分を除去した誤差のない角速度信号
をω*=ω−ωaとして得るためである。次に、角度す
なわち往復運動する測定対象物の振れ角θを検出するた
め角速度信号をω*を積分する必要がある。角度を微分
すれば角速度となるから、逆に角速度が求まればこれを
積分すれば角度信号となるからである。
【0013】かかる積分では、いわゆる単純積分処理を
行なわず、リーク型積分を行なう。単純積分処理は、得
られたレート信号にサンプリング時間を乗じ、これを加
算していく処理であるが、かかる処理では、ω*を求め
る処理では完全に除去しえない長期的なドリフト等によ
る誤差も積分してしまうことから正確な振れ角情報が求
まらないからである。そこで、今回ω*をリーク型積分
処理を行なって振れ角θを求めている。前述の様に本積
分処理によれば、ω*を求める処理では完全に除去しえ
ない長期的なドリフト等による誤差も0値として出力
し、正確な補正処理が行なえる。
【0014】さらに、積分値は所定値以上にならないこ
とから出力が発散することもなく、単純積分にくらべ正
確な振れ角を得ることができる。このように本装置は、
往復運動する測定対象物の角速度、振れ角を精度良く計
測することができる。かかる情報を得て、測定対象物の
振れ角を制御するフィードバック制御用のセンサとして
用いることも可能である。応用例としては、例えばタワ
ークレーンの振れ止め制御、船体の横ゆれ防止制御用の
センサ等が考えられるが、この限りでない。例えば図3
にタワークレーンの一例を示す。本タワークレーンは、
支柱10、作業用コックピット11、ジブ12、ロープ
13を有して構成されている。ロープ13の先端には荷
物14が釣られており、また、ロープ13の先端近傍に
本発明にかかる装置を装着している。本発明にかかる装
置にて、ロープ13の先端の荷物14の振れ角を検出
し、該振れ角の大きさにより、ジブ12の移動速度を制
御し、荷物14の振れ角を抑えるシステムを構築するこ
とができる。このようなタワークレーンでは、例えば2
から20秒の周期にて荷物14が、いわゆる振り子運動
を行なう。この場合、前記移動平均処理は、計測対象物
のゆれ運動の最大周期(上記例では例えば20秒)より
十分長い時間をかけて行なう必要がある。長期間にわた
るドリフトを低減するためである。また、長期間にわた
るドリフトの低減のためには、DC成分を除去するため
ハイパスフィルタを用いた構成にしても良い。
【0015】また、リーク型積分器は、その伝達関数を
求めると、いわゆる一時遅れ型かつローパスフィルタ型
の構成となっている。但し、本発明においては、ローパ
スフィルタとして使用するのではなく、積分器として使
用している。また、フィルタの時定数Tの選定も、遮断
周波数を決定する式ω0・T=1より求まるω0の、例
えば10倍以上の値を採用することにより精度良く積分
を行なうことが可能となる。また、リーク型積分器は、
Z変換により、次のように1次遅れの伝達関数を離散化
した式にて表現できる。 Y(k+1)=γ・Y(k)+(1−γ)・U(k) 但し、γ=exp(−H/T)、Tは時定数、Hはサン
プリングタイム、Uは、移動平均処理した角速度、Y
は、積分した角度、kは、サンプリング順序である。
かかる式を利用することにより、リーク型積分をソフト
ウエア処理することも可能である。なお、本発明にかか
る振れ角検出装置を、少なくとも2以上の方向の振れ角
を計測するために、振れ角の測定方向に対応して複数個
設けた構成にしても良い。
【0016】以上のように、本発明によれば比較的簡単
な構成により測定対象物の角速度、振れ角情報を精度良
く計測でき、各種産業機器への適用性も高い装置を提供
することができる。
【0017】
【発明の効果】小型、安価なレートジャイロを用い、測
定対象物の角速度、振れ角情報を精度良く計測できる。
さらに、各種の産業機器に対する適用性が高く、例えば
各種の産業機器の振れを防止する装置等の提供が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図である。
【図2】リーク型積分器の構成例の説明図である。
【図3】本発明の応用例であるタワークレーンの説明図
である。
【符号の説明】
1…レートセンサ、2…信号処理回路、3…減算処理回
路、4…平均処理回路、5…リーク型積分回路、6…抵
抗、7…コンデンサ、8…抵抗、9オペレーションアン
プ、10…支柱、11…作業用コックピット、12…ジ
ブ、13…ロープ、14…荷物
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−225118(JP,A) 特開 昭53−26560(JP,A) 特開 昭60−44486(JP,A) 特開 平2−31108(JP,A) 特開 平3−226621(JP,A) 特開 平6−191790(JP,A) 実開 昭63−56179(JP,U) 実開 昭58−123880(JP,U) 電波航法 第33号(1987)第15頁〜第 21頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/00 - 19/72 G01P 9/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レートセンサの出力値である角速度信号の
    平均値を演算し、前記レートセンサの出力値から前記平
    均値を減算して角速度情報を求め出力し、さらに該角速
    度情報をリーク型積分し、出力信号を振れ角として検出
    する振れ角検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記平均値は、角
    速度信号の移動平均値であることを特徴とする振れ角検
    出方法。
  3. 【請求項3】レートセンサと信号処理装置を有して構成
    される振れ角検出装置において、 前記信号処理装置は、レートセンサの出力信号の平均値
    を求める平均演算手段と、レートセンサの出力信号から
    前記平均演算手段にて求めた平均値を減ずる手段と、該
    手段により求められた角速度情報をリーク積分し、振れ
    角を出力する手段を備えていることを特徴とする振れ角
    検出装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載において、前記レートセンサ
    は、振動型ジャイロであることを特徴とする振れ角検出
    装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の振れ角検出装置を、荷物を
    移動するタワークレーンの荷物の釣り下げ部に装着した
    ことを特徴とするタワークレーン。
  6. 【請求項6】請求項3または4記載の振れ角検出装置
    を、少なくとも2以上の方向の振れ角を計測するため
    に、振れ角の測定方向に対応して複数個設けたことを特
    徴とする産業機器。
JP21518692A 1992-08-12 1992-08-12 振れ角検出方法および装置およびその応用装置 Expired - Fee Related JP3153352B2 (ja)

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電波航法 第33号(1987)第15頁〜第21頁

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