JP3153247U - 刃物保持冶具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切削時に切削刃に発生する加工ビビリを抑制できる刃物保持冶具の提供。【解決手段】 工作機械のタレット式刃物台に切削刃を取り付ける工具ホルダに固定される刃物保持冶具であって、金属製のスリーブ2で構成され、該スリーブ2の軸中心に沿って芯部材5を備え、該芯部材にはスリーブ2の軸中心と同軸に沿って工具保持穴3Aが穿設されており、切削刃を工具保持穴3Aに嵌合する。以上の構成によれば、切削時に切削刃から工具ホルダを介して刃物保持冶具1に伝わる振動は芯部材5により吸収され、以って切削刃の加工ビビリの発生が抑制される。【選択図】図1

Description

本考案は、旋盤でワークを切削するときに使用する切削刃を刃物台に取り付ける工具ホルダに固定される刃物保持冶具に関し、特にスリーブの軸中心に沿って芯部材を備え、該芯部材には前記スリーブの軸中心と同軸に沿って穿設された工具保持穴に切削刃のシャンク部を嵌合して取り付けて切削時に発生する加工ビビリを抑制する刃物保持冶具に関する。
NC旋盤の刃物台、例えば円盤形状のタレット式刃物台には溝入れ、ねじ切り、外内径荒、仕上げ加工等のために、複数本の切削刃が取り付けられる。タレット式刃物台はモータを回転させることにより加工に必要な切削刃の割出しが行われる。
切削刃を刃物台に取り付ける際、工具ホルダが用いられている。例えば特許文献1に開示されている工具ホルダは、切削刃を固定する刃物保持冶具を取り付けるよう構成されている。このように取り付けられた切削刃によって金属製品(ワーク)を切削する際に、その切削条件によっては切削刃に微小振動、いわゆる加工ビビリが発生する場合がある。加工ビビリが発生した場合には、切削諸元を低くし、切削抵抗を軽減させ加工ビビリの発生を抑制する。また、加工ビビリの対策としては、従来より種々のものが提案されている。例えば特許文献2では、ホルダ本体の外径部に防振部材を嵌装し、防振部材と外径部との間に弾性体としてのOリングと、オイルとを介在させることにより、防振性を高めた防振ツールホルダが開示されている。また、特許文献3および特許文献4では、切削刃に防振構造を備えたものが開示されている。しかしながら、特許文献2に開示される防振ツールホルダでは、部品点数が増大し、構造が複雑化してしまう。また、特許文献3および特許文献4のように、各切削刃にそれぞれ防振構造を備えるのも煩雑であった。
特開平11−58108号公報 特開2000−79533号公報 特開平7−285002 特開2003−136301
本考案の目的は、比較的簡素な構成で切削時に切削刃に発生する加工ビビリを抑制できる刃物保持冶具を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案は、工作機械のタレット式刃物台に切削刃を取り付ける工具ホルダに固定される刃物保持冶具であって、金属製のスリーブで構成され、該スリーブの軸中心に沿って芯部材を備え、該芯部材には前記スリーブの軸中心と同軸に沿って穿設された工具保持穴に前記切削刃のシャンク部を嵌合させて取り付けることを特徴とする。
本考案によれば、切削加工時に切削刃から工具ホルダを介して伝わる振動は刃物保持冶具の芯部材により吸収され、加工ビビリの発生が抑制される。
本考案にかかる刃物保持冶具を示す図であって、(a)は芯部材を示す図、(b)はスリーブの部分断面図である。 本考案にかかる刃物保持冶具のスリーブに芯部材を組み付けた状態を示す図であって、(a)は刃物保持冶具の部分断面図、(b)は(a)のA矢視図である。
本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案にかかる刃物保持冶具を示す図であって、(a)は芯部材を示す図、(b)はスリーブの部分断面図、図2は、本考案にかかる刃物保持冶具のスリーブに芯部材を組み付けた状態を示す図であって、(a)は刃物保持冶具を示す部分断面図、(b)は(a)のA矢視図である。
刃物保持冶具1はスリーブ2で構成されており、このスリーブ2は高剛性を有する材料、例えばステンレス、鋼、鋳鉄等によって作製されている。なお、スリーブ2を純マグネシウム、あるいはマグネシウム合金によって作製することで軽量化することもできる。切削刃は刃物保持冶具1に取り付けられ、刃物保持冶具1を固定する工具ホルダを介して旋盤などの工作機械の図示しないタレット式刃物台に固定される。スリーブ2には軸中心に沿って工具保持穴3が穿設されている。また、スリーブ2には軸方向に工具保持穴3よりも大径の凹部4が凹設されており、この凹部4に芯部材5が嵌め込まれている。
芯部材5は、スリーブ2と同種類の金属材料によって形成されている。芯部材5にはスリーブ2の軸中心と同軸に工具保持穴3と同径の工具保持穴3Aが穿設されている。凹部4の周壁には雌ねじ4Aが形成され、芯部材5の周面には雌ねじ4Aに対応する雄ねじ5Aが形成されて芯部材5は凹部4に螺着される。スリーブ2には、その切削刃の取り付け側にフランジ2aが形成され、このフランジ2aを除くスリーブ外周面に切欠平坦面2bが形成されている。工具ホルダにはスリーブ取付孔が設けられ、このスリーブ取付孔の内周にはスリーブ2の平坦面2bとの当接面が設けられている。スリーブ2を工具ホルダに取り付ける際、スリーブ2の平坦面2bを工具ホルダの当接面に合致させ、相対的に回転不能に嵌合する。フランジ2aの外周面には、内周方向に向けてねじ孔2bが形成されている。ねじ孔2bは、芯部材5を介して工具保持穴3まで貫通している。ねじ孔2bには図示しないボルトが螺合され、ボルトの先端を工具保持穴3Aに嵌合させた切削刃のシャンク部の周面に当接させて切削刃を固定する。
以上の構成によれば、切削時に切削刃から工具ホルダを介して刃物保持冶具1に伝わる振動は芯部材5により吸収され、以って切削刃の加工ビビリの発生が抑制される。
本考案はタレット式刃物台に限定されるものではなく、非回転式刃物台や単一の切削刃を固定する刃物台にも適用可能である。
また、スリーブ2と芯部材5とを異なる金属材料で形成することもできる。例えば芯部材5を軽量、かつ振動吸収性に優れた特性を有する純マグネシウム、あるいはマグネシウム合金で形成し、スリーブ2を耐食性に優れたステンレスで構成することもできる。このようなスリーブ2および芯部材5を形成する金属材料の組み合わせは様々なものを採用することができる。
また、本実施例では、芯部材5はスリーブ2のフランジ2a側に設けられた凹部4に嵌め込まれているが、芯部材5をスリーブ2の軸中心に沿ってスリーブ2の工具ホルダ取り付け側に至るように設けても良い。
1 刃物保持冶具
2 スリーブ
3,3A 工具保持穴
5 芯部材

Claims (2)

  1. 工作機械のタレット式刃物台に切削刃を取り付ける工具ホルダに固定される刃物保持冶具であって、
    金属製のスリーブで構成され、該スリーブの軸中心に沿って芯部材を備え、
    該芯部材には前記スリーブの軸中心と同軸に沿って穿設された工具保持穴に前記切削刃のシャンク部を嵌合させて取り付けることを特徴とする刃物保持冶具。
  2. 前記芯部材が前記スリーブに螺着されていることを特徴とする請求項1に記載の刃物保持冶具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104640656A (zh) * 2012-06-29 2015-05-20 独立行政法人国立高等专门学校机构 切削工具夹具

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