JP3153162B2 - シリコン酸化膜の形成方法 - Google Patents

シリコン酸化膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン酸化膜の
形成方法に関し、特に、MOSデバイスのゲート酸化膜
に用いられるシリコン酸化膜の形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、MOSデバイスは、高集積化、大
容量化が進行し続け、また電気的に安定でかつゲート酸
化膜をはじめとするシリコン酸化膜も薄膜化を要求され
るようになった。このような極薄シリコン酸化膜の絶縁
破壊耐圧特性や界面特性は、Fe、Cu、Ni等の重金
属汚染や可動イオンの存在、Si/SiO2 界面のスト
レスや表面粗さの影響を敏感に受けやすく、MOSデバ
イス特性が不安定となるといった問題が生じた。
【0003】また、シリコン基板表面には、重金属また
は可動イオンなどの不純物を含有し、ダングリングボン
ドを多く含む1nm程度の自然酸化膜が存在しており、
この自然酸化膜の存在自体が、電荷トラップとして働い
たり、金属不純物がシリコン基板もしくは酸化膜中へ取
り込まれ、絶縁破壊耐圧の低い酸化膜が形成される原因
となったりするため、この自然酸化膜を効果的に除去す
る方法が望まれていた。
【0004】そこで従来より自然酸化膜をエッチング
し、シリコン基板表面を清浄化すると共に重金属や可動
イオン(主としてアルカリ金属)をゲッタリングし、電
気的不活性にすること、およびSi/SiO2 界面のダ
ングリングボンドを水素原子あるい塩素原子で終端し、
界面準位密度を低くすることを目的として、塩素、塩
酸、トリクロロエチレンを含む酸化性雰囲気でシリコン
酸化膜を形成することが提案されている。
【0005】また、特開平6−267938号公報に
は、環境破壊を防止しつつ、絶縁破壊耐圧特性、界面特
性に優れたシリコン酸化膜を形成するために、酸化性雰
囲気にトランス−1,2−ジクロロエチレンを、酸化処
理中、好ましくは酸化処理の初期段階にのみ適量添加し
た混合雰囲気中で酸化する方法が開示されている。さら
にSi/SiO2 界面でのストレスを緩和し、界面準位
密度、電子トラップ中心を低減するためにシリコン酸化
膜をNH3 等を用いて窒化処理することが提案されてい
る。
【0006】また、特開平7−86271号公報には、
大気中の汚染物質による汚染防止と自然酸化膜の形成防
止のために、大気圧以下の反応管内にシリコン基板を搬
入し、また反応管内に導入された酸化性ガスに紫外線を
照射し、オゾンを生成しつつ、シリコン基板表面まで均
一な濃度のオゾンを供給し、シリコン基板表面を酸化す
る方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来より行われてきた方法を用いて、絶縁破壊耐圧特性、
界面特性、長期信頼性の優れたシリコン酸化膜を形成す
ることは困難であり、いまだ数多くの問題が存在してい
る。例えば、塩素、塩酸、トリクロロエチレンを含む酸
化性雰囲気でシリコン酸化膜を形成する場合、Si/S
iO2 界面のダングリングボンドを水素原子あるいは塩
素原子で終端することができるため、見かけ上、界面準
位密度が低くなるが、定電流ストレスを受けると、Si
−H結合、Si−Cl結合が容易に切断されるため、ス
トレス誘起リーク電流が増大し、界面準位密度、絶縁破
壊耐圧特性およびTDDB特性が悪化するといった問題
点を有していた。
【0008】また、酸化性雰囲気にトランス−1,2−
ジクロロエチレンを、酸化処理中、好ましくは酸化処理
の初期段階にのみ適量添加する方法では、自然酸化膜を
ジャストエッチするようなトランス−1,2−ジクロロ
エチレンの添加量、添加時間を厳密に設定することは極
めて困難であり、酸化処理の初期段階で過剰にトランス
−1,2−ジクロロエチレンを添加し続けた場合には、
トランス−1,2−ジクロロエチレンと酸素との反応で
生成した塩酸ガスによるシリコン基板へのオーバーエッ
チが起こり、シリコン基板の表面荒れを生じ、界面特
性、絶縁破壊耐圧特性と共に悪化するという問題を招い
てしまう。
【0009】さらに酸化処理中にトランス−1,2−ジ
クロロエチレンの添加を途中で停止した場合、重金属や
アルカリ金属をゲッタリングし、電気的に不活性にする
効果が発揮できなくなり、絶縁破壊耐圧特性が悪化する
結果となった。一方、酸化処理中に酸化初期と同程度の
トランス−1,2−ジクロロエチレンを添加し続けた場
合には、Si−O結合の高密度なネットワークが形成さ
れずに、結合エネルギーの低いSi−H結合、Si−C
l結合が多数生じるため、ストレス耐性が悪化するとい
う問題を生じた。
【0010】また、シリコン酸化膜をNH3 等を用いて
窒化処理する方法では、界面準位密度、電荷トラップ中
心を低減することができるものの、逆に絶縁破壊耐圧特
性が悪化する結果を招いた。また、特開平7−8627
1号公報に記載の方法では、反応管内に導入された酸化
性ガスに紫外線を照射して生成したオゾンは分解されや
すく、シリコン基板表面まで均一に供給することは困難
であり、絶縁破壊耐圧特性が悪化することになった。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、界面準位密度が低く、絶縁破壊耐圧特性、長期
信頼性(TDDB特性)に優れたMOSデバイスのゲー
ト酸化膜に用いられるシリコン酸化膜の形成方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のシリコン
酸化膜の形成方法は、シリコン基板を載置し大気圧より
低い圧力にした反応管内に、塩素原子,窒素原子および
酸素原子を含む中性ラジカル種含有ガスを導入し、シリ
コン基板表面を熱酸化処理することを特徴とする。
【0013】この方法により、中性ラジカル種の塩素原
子(Cl)で不純物を含んだ自然酸化膜を効率良くエッ
チングし、窒素原子(N)でSi/SiO2 界面の歪み
を緩和しつつ、Si/SiO2 界面のダングリングボン
ドを酸素原子(O)で終端し、結合エネルギーの高いS
i−O結合の高密度なネットワークを形成することがで
きるため、界面準位密度が低く、絶縁破壊耐圧特性およ
び長期信頼性(TDDB特性)に優れたシリコン酸化膜
を形成できる。また、大気圧より低い圧力にした反応管
内に中性ラジカル種含有ガスを導入することにより、中
性ラジカル種含有ガスの再結合を抑制し、大気中の汚染
物質による汚染を防止し、自然酸化膜の形成を抑制する
とともに形成されるシリコン酸化膜の膜厚の均一性が得
られる。
【0014】請求項2記載のシリコン酸化膜の形成方法
は、シリコン基板を載置し大気圧より低い圧力にした反
応管内に、塩素原子,窒素原子および酸素原子を含む中
性ラジカル種含有ガスを導入し、中性ラジカル種含有ガ
スおよびシリコン基板表面に紫外線を照射しながらシリ
コン基板表面を熱酸化処理することを特徴とする。この
方法により、中性ラジカル種の塩素原子(Cl)で不純
物を含んだ自然酸化膜を効率良くエッチングし、窒素原
子(N)でSi/SiO2 界面の歪みを緩和しつつ、S
i/SiO2 界面のダングリングボンドを酸素原子
(O)で終端し、結合エネルギーの高いSi−O結合の
高密度なネットワークを形成することができる。また、
大気圧より低い圧力にした反応管内に中性ラジカル種含
有ガスを導入することにより、中性ラジカル種含有ガス
の再結合を抑制し、大気中の汚染物質による汚染を防止
し、自然酸化膜の形成を抑制するとともに形成されるシ
リコン酸化膜の膜厚の均一性が得られる。さらに、反応
管内の中性ラジカル種含有ガスおよびシリコン基板の表
面に紫外線を照射することにより、中性ラジカル種含有
ガスの再結合を抑制することができる。したがって、請
求項1の方法よりも、さらに、界面準位密度が低く、絶
縁破壊耐圧特性および長期信頼性(TDDB特性)に優
れたシリコン酸化膜を形成できる。
【0015】請求項3記載のシリコン酸化膜の形成方法
は、請求項1または2記載のシリコン酸化膜の形成方法
において、中性ラジカル種含有ガスは、含塩素有機系ガ
スおよび含窒素酸化性ガスの中でコロナ放電を起こすこ
とにより生成することを特徴とする。このように、含塩
素有機系ガスおよび含窒素酸化性ガスの中でコロナ放電
を起こすことにより、塩素原子,窒素原子および酸素原
子を含む中性ラジカル種含有ガスを生成することができ
る。含塩素有機系ガスを用いるのは塩素や塩化水素ガス
に比べて毒性が低く、腐食性が少ないという利点があ
り、また、含窒素酸化性ガスを用いることにより、Si
−O結合部に窒素原子が侵入し、新たに窒素原子がSi
原子と結合し、界面のSi原子と酸素原子との不対結合
や歪んだSi−O結合を減少させることができる。
【0016】請求項4記載のシリコン酸化膜の形成方法
は、請求項3記載のシリコン酸化膜の形成方法におい
て、含塩素有機系ガスは、トランス−1,2−ジクロロ
エチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1−
ジクロロエチレンの中から選択した一種類のガスまたは
二種類以上のガスの混合ガスを用いることを特徴とす
る。
【0017】このように、含塩素有機系ガスとして、ト
ランス−1,2−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジ
クロロエチレン、1,1−ジクロロエチレンの中から選
択した一種類のガスまたは二種類以上のガスの混合ガス
を用いることが好ましい。請求項5記載のシリコン酸化
膜の形成方法は、請求項3または4記載のシリコン酸化
膜の形成方法において、含窒素酸化性ガスは、一酸化窒
素、一酸化二窒素、二酸化窒素の中から選択した一種類
のガスまたは二種類以上のガスの混合ガスを用いること
を特徴とする。
【0018】このように、含窒素酸化性ガスとして、一
酸化窒素、一酸化二窒素、二酸化窒素の中から選択した
一種類のガスまたは二種類以上のガスの混合ガスを用い
ることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態
において用いるシリコン酸化膜の形成装置の構成を示
し、(a)はその全体の概略模式断面図、(b)は紫外
線源の配置を示す斜視図である。図1において、1はガ
ス供給管、2は予備室、3は予備室ヒータ、4は放電電
極板、5は紫外線源、6は反応管、7はヒータ、8はカ
ンチレバー、9はキャップ、10はバルブ、11は真空
ポンプ、12はシリコン基板、13はボートである。
【0020】図1に示すシリコン酸化膜の形成装置は、
ガス導入および排気が可能な反応管6内にシリコン基板
12を載置し、酸化性雰囲気中でシリコン基板12を高
温加熱して表面を酸化する横型電気炉であり、後述の第
1および第2の実施の形態を実施するために、予備室2
と反応管6との間にコロナ放電を行う放電電極板4を付
加し、また反応管6に真空ポンプ11およびバルブ10
を付加し、さらに、第2の実施の形態を実施するため
に、反応管6の外周囲に紫外線源5を付加した構成にな
っている。この紫外線源5は、図1(b)に示すよう
に、ヒータ7の隙間にも配置され、ボート13に載置さ
れた全てのシリコン基板12に紫外線が照射できるよう
になっている。なお、本実施の形態では、横型電気炉を
用いて説明するが、縦型電気炉を用いてもよい。
【0021】〔第1の実施の形態〕まず、本発明の第1
の実施の形態におけるシリコン酸化膜の形成方法につい
て説明する。図1において、ガス導入および排気が可能
な反応管6内をヒータ7で高温加熱し、カンチレバー8
上のボート13にシリコン基板12を載置し、カンチレ
バー8を反応管6内に導入し、シリコン基板12を載置
したボート13を反応管6内に残し、カンチレバー8を
反応管6内から取り出した後、キャップ9をする。キャ
ップ9をした後、反応管6に付加されたバルブ10を開
き、真空ポンプ11で反応管6内を大気圧より低い圧力
にする。
【0022】その後、シリコン酸化膜を形成する。この
第1の実施の形態における形成方法は、まず、ガス供給
管1より含塩素有機系ガスおよび含窒素酸化性ガスを導
入すると、予備室ヒータ3で高温加熱した予備室2で反
応して熱分解を生じ、この予備室2で生成されたガスを
コロナ放電した放電電極板4間を通過させることによ
り、塩素原子(Cl),窒素原子(N)および酸素原子
(O)を含む中性ラジカル種含有ガスが生成される。
【0023】なお、中性ラジカル種含有ガスの生成のた
めにガス供給管1より導入する含塩素有機系ガスとして
は、トランス−1,2−ジクロロエチレン、シス−1,
2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレンの中
から選択した一種類のガスまたは二種類以上のガスの混
合ガスを用い、含窒素酸化性ガスとしては、一酸化窒素
(NO)、一酸化二窒素(N2 O)、二酸化窒素(NO
2 )の中から選択した一種類のガスまたは二種類以上の
ガスの混合ガスを用いることが好ましい。このような含
窒素酸化性ガスを用いることにより、Si−O結合部に
窒素原子が侵入し、新たに窒素原子がSi原子と結合
し、界面のSi原子と酸素原子との不対結合や歪んだS
i−O結合を減少させることができる。また、含塩素有
機系ガスを用いるのは、通常の塩素や塩化水素ガスでは
有毒である上、腐食性が著しく高く、ガスを供給する配
管内が除々に腐食され、ガス中に重金属の不純物を含ん
だものを反応管内に送りこむことにもなるためであり、
トランス−1,2−ジクロロエチレン等の含塩素有機系
ガスは、取扱いには注意を要するものの塩素や塩化水素
ガスに比べれば格段に毒性が低く、また常温では腐食性
も少なく、安定している。さらに環境破壊の恐れも極め
て低い。
【0024】つぎに、真空ポンプ11で大気圧より低い
圧力にされた反応管6内に中性ラジカル種含有ガスを導
入して、シリコン基板12の表面に供給し、シリコン基
板12の表面を熱酸化処理することにより、シリコン酸
化膜を形成する。この第1の実施の形態によれば、シリ
コン基板12を載置した反応管6内を大気圧より低い圧
力として、塩素原子(Cl),窒素原子(N)および酸
素原子(O)を含む中性ラジカル種含有ガスを導入する
ことにより、中性ラジカル種含有ガスの再結合を抑制
し、大気中の汚染物質による汚染を防止し、自然酸化膜
の形成を抑制するとともに形成されるシリコン酸化膜の
膜厚の均一性が得られる。また、コロナ放電により塩素
原子(Cl),窒素原子(N)および酸素原子(O)を
含む中性ラジカル種含有ガスを生成し、この中性ラジカ
ル種含有ガスをシリコン基板12の表面に供給しながら
表面を熱酸化処理することにより、中性ラジカル種の塩
素原子(Cl)で不純物を含んだ自然酸化膜を効率良く
エッチングし、窒素原子(N)でSi/SiO2 界面の
歪みを緩和しつつ、Si/SiO2 界面のダングリング
ボンドを酸素原子(O)で終端し、結合エネルギーの高
いSi−O結合の高密度なネットワークを形成すること
ができるため、界面準位密度が低く、絶縁破壊耐圧特性
および長期信頼性(TDDB特性)に優れたシリコン酸
化膜を形成できる。
【0025】〔第2の実施の形態〕つぎに、本発明の第
2の実施の形態におけるシリコン酸化膜の形成方法につ
いて説明する。図1において、ガス導入および排気が可
能な反応管6内をヒータ7で高温加熱し、カンチレバー
8上のボート13にシリコン基板12を載置し、カンチ
レバー8を反応管6内に導入し、シリコン基板12を載
置したボート13を反応管6内に残し、カンチレバー8
を反応管6内から取り出した後、キャップ9をする。キ
ャップ9をした後、反応管6に付加されたバルブ10を
開き、真空ポンプ11で反応管6内を大気圧より低い圧
力にする。
【0026】その後、シリコン酸化膜を形成する。この
シリコン酸化膜の形成方法は、まず、ガス供給管1より
含塩素有機系ガスおよび含窒素酸化性ガスを導入する
と、予備室ヒータ3で高温加熱した予備室2で反応して
熱分解を生じ、この予備室2で生成されたガスをコロナ
放電した放電電極板4間を通過させることにより、塩素
原子(Cl),窒素原子(N)および酸素原子(O)を
含む中性ラジカル種含有ガスが生成される。なお、導入
する含塩素有機系ガスおよび含窒素酸化性ガスの種類は
第1の実施の形態で説明したとおりである。
【0027】つぎに、真空ポンプ11で大気圧より低い
圧力にした反応管6内に、上記の中性ラジカル種含有ガ
スを導入する。ここまでは、第1の実施の形態と全く同
様であり、つぎに、この第2の実施の形態では、中性ラ
ジカル種含有ガスおよびシリコン基板12表面に紫外線
源5で紫外線を照射しながらシリコン基板12表面を熱
酸化処理することにより、シリコン酸化膜を形成する。
【0028】この第2の実施の形態によれば、第1の実
施の形態の効果に加え、シリコン基板12表面の熱酸化
処理を、反応管6内の中性ラジカル種含有ガスおよびシ
リコン基板12の表面に紫外線を照射しながら行うこと
により、中性ラジカル種含有ガスの再結合をより抑制す
ることができる。したがって、第1の実施の形態より
も、さらに、界面準位密度が低く、絶縁破壊耐圧特性お
よび長期信頼性(TDDB特性)に優れたシリコン酸化
膜を形成できる。
【0029】なお、第1および第2の実施の形態におい
て、反応管6内を大気圧より低い圧力にするとしたが、
これは、大気中の汚染物質による汚染防止と自然酸化膜
の形成防止のために約0.5Torr以下に減圧するこ
とが好ましい。また、上記の実施の形態に対して、紫外
線を照射せず、さらに反応管6内を大気圧力でシリコン
酸化膜を形成した場合、絶縁破壊耐圧特性が悪化し、ま
た膜厚の均一性が悪いシリコン酸化膜が形成されること
になる。
【0030】なお、表1に本実施の形態およびその他の
方法により、MOSデバイスのゲート酸化膜として形成
したシリコン酸化膜の絶縁破壊耐圧特性、界面準位密
度、TDDB特性、自然酸化膜厚の評価結果を表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】表1において、は第2の実施の形態の場
合であり、このの場合に対して、,,は放電電
極板4によるコロナ放電を行わず、さらに,は紫外
線源5による紫外線照射を行わず、さらには真空ポン
プ11による反応管6内の減圧を行わなかった場合であ
る。なお、表1の自然酸化膜厚は、炉口からの大気の巻
き込み量を評価したもので、炉口からの大気の巻き込み
のみを考えるため、ガス供給を停止し、シリコン基板表
面に形成される自然酸化膜の膜厚を示し、今回、自然酸
化膜厚を評価するためにモニターとして作製したもの
で、本来は自然酸化膜上にゲート酸化膜は形成しない。
また、TDDB特性は、ゲート電極にキャパシタが蓄積
状態となるようにストレス電流を印加するステップTD
DB法(経時絶縁破壊法)により測定を行い、そのTD
DB測定結果をワイプルプロットし、初期不良率を除く
累積不良率が50%となる総電荷量をQBDと定義した。
すなわち、 QBD=ストレス電流(A/cm2 )×絶縁破壊が生じた
時間(s) で示される。
【0033】この表1から、コロナ放電,紫外線照射,
反応管6内の減圧のそれぞれが絶縁破壊耐圧特性および
界面準位密度に影響し、それらを行うことにより絶縁破
壊耐圧特性が優れるとともに界面準位密度を低くできる
ことが分かる。また、コロナ放電,紫外線照射のそれぞ
れがTDDB特性に影響し、それらを行うことによりT
DDB特性が優れることが分かる。また、反応管6内の
減圧を行うことにより自然酸化膜の形成を抑制できるこ
とが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明シリコン酸化膜の形
成方法は、シリコン基板を載置し大気圧より低い圧力に
した反応管内に、塩素原子,窒素原子および酸素原子を
含む中性ラジカル種含有ガスを導入し、シリコン基板表
面を熱酸化処理することにより、界面準位密度が低く、
絶縁破壊耐圧特性および長期信頼性(TDDB特性)に
優れたMOSデバイスのゲート酸化膜に用いられるシリ
コン酸化膜を形成できる。
【0035】また、シリコン基板表面の熱酸化処理を、
中性ラジカル種含有ガスおよびシリコン基板表面に紫外
線を照射しながら行うことにより、さらに、界面準位密
度が低く、絶縁破壊耐圧特性および長期信頼性(TDD
B特性)に優れたシリコン酸化膜を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において用いるシリコン酸
化膜の形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ガス供給管 2 予備室 3 予備室ヒータ 4 放電電極板 5 紫外線源 6 反応管 7 ヒータ 8 カンチレバー 9 キャップ 10 バルブ 11 真空ポンプ 12 シリコン基板 13 ボート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−267938(JP,A) 特開 平4−56223(JP,A) 特開 平6−13372(JP,A) 特開 平5−206453(JP,A) 特開 平2−12971(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/316 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板を載置し大気圧より低い圧
    力にした反応管内に、塩素原子,窒素原子および酸素原
    子を含む中性ラジカル種含有ガスを導入し、前記シリコ
    ン基板表面を熱酸化処理することを特徴とするシリコン
    酸化膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 シリコン基板を載置し大気圧より低い圧
    力にした反応管内に、塩素原子,窒素原子および酸素原
    子を含む中性ラジカル種含有ガスを導入し、前記中性ラ
    ジカル種含有ガスおよび前記シリコン基板表面に紫外線
    を照射しながら前記シリコン基板表面を熱酸化処理する
    ことを特徴とするシリコン酸化膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 中性ラジカル種含有ガスは、含塩素有機
    系ガスおよび含窒素酸化性ガスの中でコロナ放電を起こ
    すことにより生成することを特徴とする請求項1または
    2記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 含塩素有機系ガスは、トランス−1,2
    −ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレ
    ン、1,1−ジクロロエチレンの中から選択した一種類
    のガスまたは二種類以上のガスの混合ガスを用いること
    を特徴とする請求項3記載のシリコン酸化膜の形成方
    法。
  5. 【請求項5】 含窒素酸化性ガスは、一酸化窒素、一酸
    化二窒素、二酸化窒素の中から選択した一種類のガスま
    たは二種類以上のガスの混合ガスを用いることを特徴と
    する請求項3または4記載のシリコン酸化膜の形成方
    法。
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