JP3153049B2 - メタル担体の製造方法 - Google Patents
メタル担体の製造方法Info
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- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車エンジン等から
排出される排気ガスを浄化するのに使用されるメタル担
体の製造方法に関するものである。
排出される排気ガスを浄化するのに使用されるメタル担
体の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】排気ガス浄化用のメタル担体として、耐
熱金属からなる平板と波板とを交互に積層し、あるいは
重ねた後巻回したハニカム体を外筒に収納したものが種
々開発され、既に一部実用化されている。そして、前記
ハニカム体はその外周面に取り付けた箔ろうやろう剤を
介して外筒に強固に接合されているのが普通であり、こ
の場合、両者の接合はハニカム体の外周面全体でなく例
えば中央部においてのみ帯状に接合されるのが一般的で
ある。これは、ハニカム体の外周面全体を接合してしま
うとハニカム体の半径方向における柔軟性が阻害され、
使用中の衝撃などによってハニカム体の両端部付近が破
壊してしまうという現象が発生するため、これを防止す
る必要があるからである。
熱金属からなる平板と波板とを交互に積層し、あるいは
重ねた後巻回したハニカム体を外筒に収納したものが種
々開発され、既に一部実用化されている。そして、前記
ハニカム体はその外周面に取り付けた箔ろうやろう剤を
介して外筒に強固に接合されているのが普通であり、こ
の場合、両者の接合はハニカム体の外周面全体でなく例
えば中央部においてのみ帯状に接合されるのが一般的で
ある。これは、ハニカム体の外周面全体を接合してしま
うとハニカム体の半径方向における柔軟性が阻害され、
使用中の衝撃などによってハニカム体の両端部付近が破
壊してしまうという現象が発生するため、これを防止す
る必要があるからである。
【０００３】ところが、前記ハニカム体を外筒内へ圧入
した場合、ハニカム体外表面と外筒内表面との隙間は数
ミクロン程度と極めて狭いのが現実である。そのため両
者間に箔ろうが存在していなくても次工程の高温下で行
うろう付け処理中においてハニカム体の外表面と外筒内
表面とが拡散接合反応を生じ、付着してしまうという現
象が多発した。この結果、ハニカム体の半径方向におけ
る柔軟性が阻害されて割れ等を生じやすくなりメタル担
体としての耐久性が低下するという問題点があった。
した場合、ハニカム体外表面と外筒内表面との隙間は数
ミクロン程度と極めて狭いのが現実である。そのため両
者間に箔ろうが存在していなくても次工程の高温下で行
うろう付け処理中においてハニカム体の外表面と外筒内
表面とが拡散接合反応を生じ、付着してしまうという現
象が多発した。この結果、ハニカム体の半径方向におけ
る柔軟性が阻害されて割れ等を生じやすくなりメタル担
体としての耐久性が低下するという問題点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、ハニカム体の外表面と外筒内
表面との拡散接合反応による付着を防止し、両者の接合
を所定位置においてのみ行わせることができ、耐久性に
優れた高品質のメタル担体を効率よく生産することがで
きるメタル担体の製造方法を提供することを目的として
完成されたものである。
従来の問題点を解決して、ハニカム体の外表面と外筒内
表面との拡散接合反応による付着を防止し、両者の接合
を所定位置においてのみ行わせることができ、耐久性に
優れた高品質のメタル担体を効率よく生産することがで
きるメタル担体の製造方法を提供することを目的として
完成されたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のメタル担体の製造方法は、耐熱金
属からなる平板と波板とを交互に積層し、あるいは重ね
た後巻回したハニカム体を外筒に収納したメタル担体の
製造方法において、前記外筒内周面あるいはハニカム体
外周面の少なくとも端部を含む所定箇所に接合防止剤を
円筒状に塗布した後ハニカム体を外筒内に収納し、次い
でろう付け処理することによりハニカム体と外筒間の所
定箇所に未接合部を形成することを特徴とするものであ
る。
めになされた本発明のメタル担体の製造方法は、耐熱金
属からなる平板と波板とを交互に積層し、あるいは重ね
た後巻回したハニカム体を外筒に収納したメタル担体の
製造方法において、前記外筒内周面あるいはハニカム体
外周面の少なくとも端部を含む所定箇所に接合防止剤を
円筒状に塗布した後ハニカム体を外筒内に収納し、次い
でろう付け処理することによりハニカム体と外筒間の所
定箇所に未接合部を形成することを特徴とするものであ
る。
【０００６】次に、本発明を図面を参照しつつ詳細に説
明する。本発明においては、先ず図２に示されるよう
に、常法に従いステンレス鋼のような耐熱金属からなる
平板1aと波板1bとを交互に重ねた後巻回して所定寸法の
ハニカム体１を成形する。次いで、得られたハニカム体
外周面の所定位置に外筒２と接合するための箔ろう３を
取り付ける。
明する。本発明においては、先ず図２に示されるよう
に、常法に従いステンレス鋼のような耐熱金属からなる
平板1aと波板1bとを交互に重ねた後巻回して所定寸法の
ハニカム体１を成形する。次いで、得られたハニカム体
外周面の所定位置に外筒２と接合するための箔ろう３を
取り付ける。
【０００７】一方、図３に示されるように前記ハニカム
体１を収納すべき外筒２の内周面の所定位置には接合防
止剤４を塗布しておく。ここで、外筒２の所定位置とは
前記ハニカム体１の箔ろう３が取り付けられた場所以外
の部分、即ちハニカム体１の外表面と接合することなく
両者間に未接合部を確保したい部分をいう。また、接合
防止剤とは高温下で行うろう付け処理中においてハニカ
ム体の外表面と外筒内表面とが拡散接合反応を生じて付
着することを防止するためのもので、熱的に安定でかつ
融点が1200℃以上の金属酸化物、例えばTiO2、SiO2、V2
O3、Cr2O3 等やSiC 、BN等のセラミック粉末を用いるこ
とができる。そして、これら接合防止剤は溶剤に溶かし
てローラ等により塗布するか、あるいはスプレー塗布な
どにより所定位置に的確に付着させられるものである。
なお、図３においては接合防止剤４を外筒２の内周面に
ローラ５により塗布する場合について示したが、この他
ハニカム体１の外周面の所定位置に接合防止剤を塗布し
ておくことも可能である。
体１を収納すべき外筒２の内周面の所定位置には接合防
止剤４を塗布しておく。ここで、外筒２の所定位置とは
前記ハニカム体１の箔ろう３が取り付けられた場所以外
の部分、即ちハニカム体１の外表面と接合することなく
両者間に未接合部を確保したい部分をいう。また、接合
防止剤とは高温下で行うろう付け処理中においてハニカ
ム体の外表面と外筒内表面とが拡散接合反応を生じて付
着することを防止するためのもので、熱的に安定でかつ
融点が1200℃以上の金属酸化物、例えばTiO2、SiO2、V2
O3、Cr2O3 等やSiC 、BN等のセラミック粉末を用いるこ
とができる。そして、これら接合防止剤は溶剤に溶かし
てローラ等により塗布するか、あるいはスプレー塗布な
どにより所定位置に的確に付着させられるものである。
なお、図３においては接合防止剤４を外筒２の内周面に
ローラ５により塗布する場合について示したが、この他
ハニカム体１の外周面の所定位置に接合防止剤を塗布し
ておくことも可能である。
【０００８】次に、図４に示されるように、常法に従っ
てハニカム体１をポンチ等（図示せず）により外筒２内
に押圧して収納し、得られたものを加熱器６内に移して
ろう剤の融点以上の温度で加熱処理を施し（図５参照）
平板1aと波板1b間、およびハニカム体１の所定外周面と
外筒２の内周面とをしっかりとろう付けしてメタル担体
を得る。このようにして得られたメタル担体は、ハニカ
ム体１の外周面と外筒２の内周面とが箔ろう３を取り付
けた所定位置のみで確実に接合され、その他の部分にお
いては接合防止剤４によって両者の拡散接合が防止され
た一定幅の未接合部を確保された状態となっているた
め、ハニカム体１の半径方向における柔軟性が維持され
使用時に割れ等を発生させることがない高品質のものと
なる。
てハニカム体１をポンチ等（図示せず）により外筒２内
に押圧して収納し、得られたものを加熱器６内に移して
ろう剤の融点以上の温度で加熱処理を施し（図５参照）
平板1aと波板1b間、およびハニカム体１の所定外周面と
外筒２の内周面とをしっかりとろう付けしてメタル担体
を得る。このようにして得られたメタル担体は、ハニカ
ム体１の外周面と外筒２の内周面とが箔ろう３を取り付
けた所定位置のみで確実に接合され、その他の部分にお
いては接合防止剤４によって両者の拡散接合が防止され
た一定幅の未接合部を確保された状態となっているた
め、ハニカム体１の半径方向における柔軟性が維持され
使用時に割れ等を発生させることがない高品質のものと
なる。
【０００９】
【実施例】厚みが５０μm 、幅１００mmの平板および波
板を交互に重ねた後巻回して所定寸法のハニカム体を形
成し、該ハニカム体の接合予定箇所である外周面の下方
部に箔ろうを取り付けた。一方、直径８５mm、長さ１０
０mmの外筒を準備し、該外筒内周面のうちハニカム体と
接合しない部分にはTiO2よりなる接合防止剤をローラで
塗布した。次に、常法によりハニカム体を外筒内に収納
・一体化し、両者をろう付け接合するために加熱器内で
種々の加熱処理条件の下で真空熱処理を施した。このよ
うにして得られたメタル担体の箔ろうが取り付けられて
いない部分を円周方向に切断し、ハニカム体の外周面と
外筒の内周面との拡散接合の有無を調べた結果を表１に
示す。一方、上記の接合防止剤を塗布しない場合に得ら
れるメタル担体を同一条件下で調査した結果を比較例と
して示したが、比較例のものはいずれもハニカム体の外
周面と外筒の内周面との間に拡散接合反応による接合の
発生が認められたのに対して、実施例のものは接合の発
生が完全に防止されており、本発明の優れた効果が確認
できた。
板を交互に重ねた後巻回して所定寸法のハニカム体を形
成し、該ハニカム体の接合予定箇所である外周面の下方
部に箔ろうを取り付けた。一方、直径８５mm、長さ１０
０mmの外筒を準備し、該外筒内周面のうちハニカム体と
接合しない部分にはTiO2よりなる接合防止剤をローラで
塗布した。次に、常法によりハニカム体を外筒内に収納
・一体化し、両者をろう付け接合するために加熱器内で
種々の加熱処理条件の下で真空熱処理を施した。このよ
うにして得られたメタル担体の箔ろうが取り付けられて
いない部分を円周方向に切断し、ハニカム体の外周面と
外筒の内周面との拡散接合の有無を調べた結果を表１に
示す。一方、上記の接合防止剤を塗布しない場合に得ら
れるメタル担体を同一条件下で調査した結果を比較例と
して示したが、比較例のものはいずれもハニカム体の外
周面と外筒の内周面との間に拡散接合反応による接合の
発生が認められたのに対して、実施例のものは接合の発
生が完全に防止されており、本発明の優れた効果が確認
できた。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明はハニカム体の外表面と外筒内表面との拡散接合反応
による付着を防止し、両者の接合を所定位置においての
み行わせることができ、耐久性に優れた高品質のメタル
担体を効率よく生産することができるものである。よっ
て本発明は従来の問題点を一掃したメタル担体の製造方
法として、産業の発展に寄与するところは極めて大であ
る。
明はハニカム体の外表面と外筒内表面との拡散接合反応
による付着を防止し、両者の接合を所定位置においての
み行わせることができ、耐久性に優れた高品質のメタル
担体を効率よく生産することができるものである。よっ
て本発明は従来の問題点を一掃したメタル担体の製造方
法として、産業の発展に寄与するところは極めて大であ
る。
【図１】本発明によって得られるメタル担体の切欠斜視
図である。
図である。
【図２】本発明におけるハニカム体の成形工程を示す説
明図である。
明図である。
【図３】本発明における接合防止剤の塗布工程を示す説
明図である。
明図である。
【図４】本発明におけるハニカム体と外筒の組立工程を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図５】本発明におけるろう付けのための加熱処理工程
を示す説明図である。
を示す説明図である。
１ ハニカム体 1a 平板 1b 波板 ２ 外筒 ４ 接合防止剤
フロントページの続き (72)発明者 石川 泰 愛知県東海市東海町５−３ 新日本製鐵 株式会社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 平３−12235（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−131144（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86 - 53/94
Claims (1)
- 【請求項１】 耐熱金属からなる平板と波板とを交互に
積層し、あるいは重ねた後巻回したハニカム体を外筒に
収納したメタル担体の製造方法において、前記外筒内周
面あるいはハニカム体外周面の少なくとも端部を含む所
定箇所に接合防止剤を円筒状に塗布した後ハニカム体を
外筒内に収納し、次いでろう付け処理することによりハ
ニカム体と外筒間の所定箇所に未接合部を形成すること
を特徴とするメタル担体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16352193A JP3153049B2 (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | メタル担体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16352193A JP3153049B2 (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | メタル担体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0716476A JPH0716476A (ja) | 1995-01-20 |
| JP3153049B2 true JP3153049B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=15775455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16352193A Expired - Lifetime JP3153049B2 (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | メタル担体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3153049B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW587967B (en) * | 2000-04-14 | 2004-05-21 | Emitec Emissionstechnologie | Housing with passivation layer and method for the production of a catalyst support structure with such a housing |
| FR3012651B1 (fr) * | 2013-10-24 | 2017-03-31 | Cevenpack | Etiquette d'ornement d'une bouteille, bouteille et procede de fabrication d'une telle etiquette |
-
1993
- 1993-07-01 JP JP16352193A patent/JP3153049B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0716476A (ja) | 1995-01-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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