JP3151967B2 - 光学活性なアルコール誘導体およびその製造法 - Google Patents

光学活性なアルコール誘導体およびその製造法

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JP3151967B2 JP28737592A JP28737592A JP3151967B2 JP 3151967 B2 JP3151967 B2 JP 3151967B2 JP 28737592 A JP28737592 A JP 28737592A JP 28737592 A JP28737592 A JP 28737592A JP 3151967 B2 JP3151967 B2 JP 3151967B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬、医薬、有機電子
(特に、強誘電性液晶)材料等の中間体として有用な光
学活性なアルコール誘導体およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から液晶材料として種々の化合物が
開発されているが、高速応答性等の特性が優れ、かつ低
温領域で強誘電性液晶材料となる化合物は極めて少な
く、該液晶材料の中間体の開発も未だ十分ではなく、該
中間体およびその工業的有利な製造法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、低温
領域で強誘電性液晶となり、かつ上記特性に優れた強誘
電性液晶材料の中間体として有用な新規な光学活性なア
ルコール誘導体およびその製造法を提供するものであ
る。ここで上記強誘電性液晶材料とは、次のような工程
により合成することができる。
【0004】
【化12】
【0005】なお、前記一般式(8)で示される化合物
は特開平 4-178369 号公報に下記の方法にて製造される
旨記載がある。
【0006】
【化13】
【0007】しかしながら、このようなヘック反応で
は、オレフィンとの反応において位置異性体の混入の可
能性が明らかとなっており、精製が必要となるうえ、原
料的にも必ずしも有利とはいえないなど工業的実施の上
からは必ずしも満足すべきものとは言い難かった。
【0008】
【課題を解決するための手段】このようなことから、本
発明者らは前記一般式(8)で示される化合物の新しい
製造法について種々検討した結果、異性体の混入の可能
性の全くない、しかも新規な中間体を経由する新しい製
造法を見い出すにいたった。即ち本発明は、一般式
(1)
【0009】
【化14】 (式中、R1 はC1 〜C20のアルキル基を示し、mは0
または1、nは0〜6の整数を表わし、AおよびBは、
それぞれ
【0010】
【化15】
【0011】*印は不斉炭素原子であることを示す。)
で示される光学活性なアルコール誘導体およびその製造
法を提供するものである。さらにはアルコール誘導体を
利用してなる一般式(8)
【0012】
【化16】
【0013】(式中、R1 、A、B、mおよびnは前記
と同じ意味を表わす。)で示される光学活性な飽和アル
コール類の製造法を提供するものである。以下、本発明
を詳細に説明する。上記の光学活性なアルコール誘導体
(1)は、一般式(2)
【0014】
【化17】
【0015】(式中、R2 は低級アルキル基を示し、R
1 、m、n、AおよびBは前記と同じ意味を表わす。)
で示されるエステル誘導体の光学活性体のうちのいずれ
か一方を優先的に加水分解する能力を有するエステラー
ゼを用いて不斉加水分解することにより製造することが
できる。尚、本発明におけるエステラーゼとはリパーゼ
を含む広義のエステラーゼを意味する。この反応で用い
られるエステラーゼを生産する微生物としては、エステ
ル類を不斉加水分解する能力を有するエステラーゼを生
産する微生物であればよく、特に限定されるものではな
い。このような微生物の具体例としては、たとえばエン
テロバクター属、アルスロバクター属、ブレビバクテリ
ウム属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、ミクロ
コッカス属、クロモバクテリウム属、ミクロバクテリウ
ム属、コリネバクテリウム属、バシルス属、ラクトバシ
ルス属、トリコデルマ属、キャンディダ属、サッカロミ
セス属、ロドトルラ属、クリプトコッカス属、トルロプ
シス属、ピヒア属、ペニシリウム属、アスペルギルス
属、リゾプス属、ムコール属、オーレオバシディウム
属、アクチノムコール属、ノカルディア属、ストレプト
ミセス属、ハンゼヌラ属、アクロモバクター属に属する
微生物が例示される。
【0016】上記微生物の培養は、通常、常法に従って
行われ、液体培養を行なうことにより培養液を得ること
ができる。たとえば、滅菌した液体培地〔かび類、酵母
類用には麦芽エキス・酵母エキス培地(水1Lにヘプト
ン5g、グルコース10g、麦芽エキス3g、酵母エキ
ス3gを溶解し、pH6.5 とする。)、細菌用には加糖
ブイヨン培地(水1Lにグルコース10g、ペプトン5
g、肉エキス5g、NaCl3gを溶解し、pH7.2 とす
る。)〕に微生物を接種し、通常20〜40℃で1〜3
日間往復振盪培養をすることにより行なわれ、また必要
に応じて固体培養を行なってもよい。また、これらの微
生物起源のエステラーゼのなかには市販されているもの
があり、容易に入手することができる。市販エステラー
ゼの具体例としては、たとえば以下のものが挙げられ
る。シュードモナス属のリパーゼ〔リパーゼP(天野製
薬製)〕、アスペルギルス属のリパーゼ〔リパーゼAP
(天野製薬製)〕、ムコール属のリパーゼ〔リパーゼM
−AP(天野製薬製)〕、キャンディダ・シリンドラッ
セのリパーゼ〔リパーゼMY(名糖産業製)〕、アルカ
リゲネス属のリパーゼ〔リパーゼPL(名糖産業
製)〕、アクロモバクター属のリパーゼ〔リパーゼAL
(名糖産業製)〕、アルスロバクター属のリパーゼ〔リ
パーゼ合同BSL(合同酒精製)〕、クロモバクテリウ
ム属のリパーゼ(東洋醸造製)、リゾプス・デレマーの
リパーゼ〔タリパーゼ(田辺製薬製)〕、リゾプス属の
リパーゼ〔リパーゼサイケン(大阪細菌研究所)〕。
【0017】また、動物・植物エステラーゼを用いるこ
ともでき、これらの具体的なエステラーゼとしては、以
下のものを挙げることができる。ステアブシン、パンク
レアチン、ブタ肝臓エステラーゼ、Wheat Germエステラ
ーゼ。この反応で用いられるエステラーゼとしては動
物、植物、微生物から得られた酵素が用いられ、その使
用形態としては、精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生
物培養液、培養物、菌体、培養ロ液及びそれらを処理し
た物など種々の形態で必要に応じて用いることができ、
酵素と微生物を組合わせて用いることもできる。あるい
はまた、樹脂等に固定化した固定化酵素、固定化菌体と
して用いることもできる。前記不斉加水分解反応は、原
料のエステル誘導体(2)と上記酵素もしくは微生物の
混合物を、通常緩衝液中で激しく攪拌することによって
行われる。緩衝液としては、通常用いられるリン酸ナト
リウム、リン酸カリウム等の無機酸塩の緩衝液、酢酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウム等の有機酸塩の緩衝液等
が用いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の培養液やア
ルカリ性エステラーゼではpH8〜11、好アルカリ性
でない微生物の培養液や耐アルカリ性を有しないエステ
ラーゼではpH5〜8が好ましい。濃度は通常0.05〜2
M、好ましくは0.05〜0.5 Mの範囲である。反応温度は
通常10〜60℃であり、反応時間は一般的には10〜
70時間であるが、これらに限定されることはない。な
お、この不斉加水分解反応でリパーゼとしてシュードモ
ナス属またはアルスロバクター属に属するリパーゼを用
いる場合には比較的高い光学純度で光学活性なアルコー
ル誘導体(1)を得ることができる。また、この不斉加
水分解反応の際、緩衝液に加えてトルエン、クロロホル
ム、メチルイソブチルケトン、ジクロルメタン等の反応
に不活性な有機溶媒を使用することもでき、これらを使
用することによって不斉加水分解を有利に行うことがで
きる。
【0018】かかる不斉加水分解反応により、原料のエ
ステル誘導体(2)の光学活性体のいずれか一方のみが
優先的に加水分解されて、一般式(1)で示される光学
活性なアルコール誘導体が生成し、一方、原料のエステ
ル誘導体(2)のうちの他方の光学活性体である光学活
性なエステル誘導体は加水分解残としてそのまま残存す
ることになる。このような加水分解反応終了後、加水分
解反応液をたとえばメチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、エチルエーテル等の溶媒により抽出処理し、有機層
から溶媒を留去したのち濃縮残渣をカラムクロマトグラ
フィーで処理する等の方法により加水分解生成物である
光学活性なアルコール誘導体(1)と加水分解残である
光学活性なエステル誘導体〔原料のエステル誘導体
(2)中の光学活性体のうち加水分解されなかったも
の〕を分離することができる。ここで得られた光学活性
なエステル誘導体は必要に応じて更に加水分解し、先に
得た光学活性なアルコール類とは対掌体の光学活性なア
ルコール誘導体(1)とすることができる。原料化合物
であるエステル誘導体(2)は、一般式(6)
【0019】
【化18】
【0020】(式中、R1 、A、B、mおよびnは前記
と同じ意味を表わす。)で示されるアルコール誘導体
を、一般式(7) R2 COOH (7) (式中、R2 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
カルボン酸もしくはその誘導体と反応させることにより
製造することができる。かかるアシル化反応において、
アシル化剤である低級アルキルカルボン酸類{すなわ
ち、前記カルボン酸(7)もしくはその誘導体}として
は通常、低級アルキルカルボン酸の酸無水物あるいは酸
ハライドが使用され、たとえば無水酢酸、無水プロピオ
ン酸、酢酸クロリドもしくはブロミド、プロピオン酸ク
ロリドもしくはブロミド、ブチリルクロリドもしくはブ
ロミド、バレロイルクロリドもしくはブロミドなどが挙
げられる。アルコール誘導体(6)と低級アルキルカル
ボン酸類との反応は通常エステル化の条件が適用され、
溶媒の存在または非存在下に触媒を用いて反応させるこ
とにより行われる。この反応において、溶媒を使用する
場合、その溶媒としてはたとえばテトラヒドロフラン、
エチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、トル
エン、ベンゼン、クロルベンゼン、ジクロルメタン、ジ
クロルエタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジメチルホ
ルムアミド、ヘキサン等の脂肪族もしくは芳香族炭化水
素、エーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素、非プロト
ン性極性溶媒等の反応に不活性な溶媒の単独または混合
物があげられる。その使用量については特に制限なく使
用することができる。
【0021】上記反応に用いる低級アルキルカルボン酸
類は原料であるアルコール誘導体(6)に対して1当量
以上必要であり、上限については特に制限されないが、
好ましくは4当量である。上記反応に用いる触媒として
は、たとえばジメチルアミノピリジン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、ピコリン、イ
ミダゾール、炭酸ナトリウム、ナトリウムメチラート、
炭酸水素カリウム等の有機または無機塩基物質があげら
れる。その使用量は特に制限されないが、通常、アルコ
ール誘導体(6)に対して1〜5当量である。尚、溶媒
として有機アミンを使用する場合は、該アミンが触媒と
して作用することもある。また、トルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸、硫酸等の酸類を触媒として用いるこ
ともできる。触媒の使用量は低級アルキルカルボン酸類
の種類と使用する触媒の組合わせ等によっても異なり、
必ずしも特定できないが、たとえば低級アルキルカルボ
ン酸類として酸ハライドを使用する場合には、当該酸ハ
ライドに対して1当量以上使用される。反応温度は通常
−30〜100℃であるが、好ましくは−20〜90℃
である。反応時間は特に制限されず、原料のアルコール
誘導体(6)が消失した時点を反応の終点とすることが
できる。反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出、
分液、濃縮、再結晶等の操作によりエステル誘導体
(2)を収率よく得ることができ、これは必要によりカ
ラムクロマトグラフィーなどで精製することができる
が、次工程へは反応混合物のままで使用することもでき
る。また、該エステル誘導体(2)は、一般式(3) R1 −(O)m−A−B−X (3) (式中、Xはクロル原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハ
ロゲン原子を示し、R1、A、Bおよびmは前記と同じ
意味を表わす。)で示されるハロゲン化物と一般式
(4)
【0022】
【化19】 (式中、nおよびR2 は前記と同じ意味を表わす。)で
示されるアセチレン類とを、パラジウム触媒と塩基性物
質の存在下に反応させることによっても得られる。尚、
一般式(3)および(4)で示される原料化合物は、市
販品を用いるか市販品から容易に製造することができ
る。上記反応において、アセチレン類(4)の使用量
は、ハロゲン化物(3)に対して通常 0.9〜10倍当量
であるが、好ましくは1〜2倍当量である。金属触媒と
しては、パラジウム系では塩化パラジウム、酢酸パラジ
ウム、トリフェニルホスフィンパラジウム錯体、パラジ
ウム/炭素などが用いられ、ニッケル系およびロジウム
系についても上記パラジウム系と同様な触媒が用いられ
る。これらの金属触媒の使用量は、原料ハロゲン化物
(3)に対して 0.001〜0.1倍当量の範囲である。この
反応では上記金属触媒の他に、助触媒として、3価のリ
ン化合物または3価のヒ素化合物が必要であり、それら
としては、一般式(11)
【0023】
【化20】 (式中、Yはリン原子またはヒ素原子を示し、R4 、R
5 およびR6 は同一または相異なりアルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはハロゲン
原子を示す。)で示される化合物であって、具体的には
トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホ
スファイト、三塩化リン、トリフェニルヒ素などが例示
される。これらのリン化合物またはヒ素化合物の使用量
は、上記の金属触媒に対して 0.5〜50倍当量、好まし
くは10〜30倍当量である。さらにこれらの触媒に加
え、銅触媒が用いられ、かかる銅触媒としては、ヨウ化
銅、臭化銅、塩化銅、酸化銅、シアン化銅などが用いら
れ、これらの使用量は、原料ハロゲン化物(3)に対し
て、 0.001〜0.1 倍当量の範囲である。勿論これ以上使
用することも可能であるが、特に大量使用するメリット
もない。
【0024】塩基性物質としては、アルカリ金属の炭酸
塩、カルボン酸塩、アルコキサイド、水酸化物などや有
機塩基が挙げられるが、3級アミンまたは2級アミン
(有機塩基)が好ましく用いられ、これらとしてはジエ
チルアミン、トリエチルアミン、ジ−イソプロピルエチ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン、テトラメチルエチ
レンジアミン、ジメチルアニリンなどが例示される。塩
基の使用量は、通常、ハロゲン化物(3)に対して1〜
5倍当量である。必要により、適当な溶媒、例えばアセ
トニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルホスホリルアミド、N−メチルピロリ
ドン、メタノールなどを反応溶媒として使用することも
できる。
【0025】これらの反応溶媒の使用量は特に制限され
ない。尚、上記反応は通常窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス中で行われる。該反応においては、反応温度を高める
ことにより目的とするエステル誘導体の収率を向上させ
ることができるが、あまり高温では副生物が増加するの
で、通常反応温度は15〜160℃であり、好ましくは
30〜140℃である。反応終了後、抽出、蒸留、再結
晶等の通常の手段によりエステル誘導体(2)を得るこ
とができる。次工程の光学活性なアルコール誘導体
(1)を得るためには、必ずしもエステル誘導体(2)
を単離する必要はなく、反応混合物のまま次工程へ進ん
でもよい。前記アルコール誘導体(6)は、ハロゲン化
物(3)と一般式(5)
【0026】
【化21】 (式中、nは前記と同じ意味を表わす。)で示されるア
セチレン化合物とを反応させることにより得られる。こ
の反応は、前記ハロゲン化物(3)とアセチレン類
(4)とを反応させて、エステル誘導体(2)を得る反
応と同様にして行うことができる。即ち、反応に用いら
れるパラジウム触媒、塩基性物質、その他の触媒も同様
のものが使用でき、反応溶媒、反応温度、その他の反応
条件も同様に適用される。このようにして得られた反応
混合物から、分液、濃縮、蒸留、結晶化等の操作によ
り、前記アルコール誘導体(6)を収率よく得ることが
できるが、次工程のエステル誘導体(2)を得るために
は必ずしもアルコール誘導体(6)を単離する必要はな
く、反応混合物のまま次工程へ進んでもよい。
【0027】以上の工程を経て得られる一般式(1)で
示される化合物を以下に例示する。5−アルキル−2−
(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)フェニルピリミジ
ン、5−アルキルオキシ−2−(3−ヒドロキシ−1−
ブチニル)フェニルピリミジン、2−アルキルフェニル
−5−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ピリミジン、
2−アルキルオキシフェニル−5−(3−ヒドロキシ−
1−ブチニル)ピリミジン、2−アルキル−5−(3−
ヒドロキシ−1−ブチニル)フェニルピリミジン、2−
アルキルオキシ−5−(3−ヒドロキシ−1−ブチニ
ル)フェニルピリミジン、5−アルキルフェニル−2−
(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ピリミジン、5−ア
ルキルオキシフェニル−2−(3−ヒドロキシ−1−ブ
チニル)ピリミジン、4'−アルキル−4−(3−ヒドロ
キシ−1−ブチニル)ビフェニル、4'−アルキルオキシ
−4−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ビフェニル、
2−(4−アルキルフェニル)−5−(3−ヒドロキシ
−1−ブチニル)ピリジン、2−(4−アルキルオキシ
フェニル)−5−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ピ
リジン、5−(4−アルキルフェニル)−2−(3−ヒ
ドロキシ−1−ブチニル)ピリジン、5−(4−アルキ
ルオキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチ
ニル)ピリジン、2−アルキル−6−(3−ヒドロキシ
−1−ブチニル)ナフタレン、2−アルキルオキシ−6
−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ナフタレン、3−
アルキル−6−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)フェ
ニルピリダジン、3−アルキルオキシ−6−(3−ヒド
ロキシ−1−ブチニル)フェニルピリダジン、3−(4
−アルキルフェニル)−6−(3−ヒドロキシ−1−ブ
チニル)ピリダジン、3−(4−アルキルオキシフェニ
ル)−6−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ピリダジ
ン、2−アルキル−5−(3−ヒドロキシ−1−ブチニ
ル)フェニルピラジン、2−アルキルオキシ−5−(3
−ヒドロキシ−1−ブチニル)フェニルピラジン、2−
(4−アルキルフェニル)−5−(3−ヒドロキシ−1
−ブチニル)ピラジン、2−(4−アルキルオキシフェ
ニル)−5−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ピラジ
ン、2−アルキル−6−(3−ヒドロキシ−1−ブチニ
ル)キナゾリン、2−アルキルオキシ−6−(3−ヒド
ロキシ−1−ブチニル)キナゾリン、6−アルキル−2
−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)キナゾリン、6−
アルキルオキシ−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチニ
ル)キナゾリン、2−アルキル−6−(3−ヒドロキシ
−1−ブチニル)キノキサリン、2−アルキルオキシ−
6−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)キノキサリン、
6−アルキル−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)
キノキサリン、6−アルキルオキシ−2−(3−ヒドロ
キシ−1−ブチニル)キノキサリン、および上記の置換
(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)基が、4−ヒドロキ
シ−1−ペンチニル、5−ヒドロキシ−1−ヘキシニ
ル、6−ヒドロキシ−1−ヘプチニル、7−ヒドロキシ
−1−オクチニル基のいずれかに置きかわった化合物。
(ここで、化合物名称中アルキルとは、炭素数1〜20
のアルキル基を示す。)
【0028】次にここで得られた光学活性なアルコール
誘導体(1)を還元して、光学活性な飽和アルコール類
(8)を得るの製造法について述べる。還元は、光学活
性なアルコール誘導体(1)を水素および水素添加触媒
を用いて水素添加することによって行なうことができ
る。上記反応において水添触媒としてはラネーニッケル
パラジウム系の金属触媒が好ましく用いられ、その具体
例としてはパラジウム−炭素、酸化パラジウム、パラジ
ウム黒もしくは塩化パラジウム等が挙げられる。かかる
水添触媒は、光学活性なアルコール誘導体(1)に対し
て通常 0.001〜0.5 重量倍、好ましくは 0.005〜0.3 重
量倍使用される。反応は溶媒中で行われ、溶媒としては
たとえば水、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノ
ール、エタノール、n−プロピルアルコール、アセト
ン、ジメチルホルムアミド、トルエン、ジクロルメタン
もしくは酢酸エチル等の炭化水素、アルコール、エーテ
ル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素またはアミ
ド等の反応に不活性な溶媒の単独あるいは混合物が使用
される。
【0029】上記反応は、水素圧が常圧または加圧下に
行われ、水素の吸収量が原料である光学活性なアルコー
ル誘導体(1)に対して1〜1.2 当量倍となった時点で
反応終点とするのが好ましい。反応は−10〜100
℃、好ましくは10〜60℃で行う。反応終了後、反応
混合物から触媒をろ過処理等により除去したのち濃縮す
る等の操作により目的とする光学活性な飽和アルコール
類(8)を得ることができ、これは必要に応じて再結晶
あるいはカラムクロマトグラフィー等により精製するこ
ともできる。上記光学活性な飽和アルコール類(8)は
別途、一般式(2)で示されるエステル誘導体を水素お
よび水素添加触媒を用いて水素添加して、一般式(9)
【0030】
【化22】 (式中、R1 、R2 、m、n、AおよびBは前記と同じ
意味を表わす。)で示されるエステル類としたのち、該
エステル類の光学活性体のうちいずれか一方を優先的に
加水分解する能力を有するエステラーゼを用いて不斉加
水分解することによっても製造することができる。この
反応は前記のエステル類(2)から光学活性なアルコー
ル類(1)を製造する方法と同様の方法で行うことがで
きる。前記エステル誘導体からエステル類への水素添加
反応も光学活性なアルコール誘導体(1)から光学活性
な飽和アルコール類(8)を得る反応に用いた水素添加
反応およびその反応条件に準じて水素添加することによ
って行われる。さらに上記エステル類(9)は、別途ラ
セミのアルコール誘導体(6)を水素及び水素添加触媒
を用いて水素添加し、一般式(10)で示されるラセミ
の飽和アルコール類
【0031】
【化23】 (式中、R1 、A、B、mおよびnは、前記と同じ意味
を表わす。)としたのち、さらに一般式(7)で示され
るカルボン酸もしくはその誘導体とを反応させることに
よっても製造される。かかる水素添加反応およびカルボ
ン酸もしくはその誘導体との反応はいずれも先に説明し
た反応条件に準じて実施される。以上かかる反応によ
り、本発明の新規なラセミもしくは光学活性なアルコー
ル誘導体から、極めて高純度なラセミもしくは光学活性
な飽和アルコール類を得ることができ、必要に応じ、ラ
セミのエステル誘導体、さらにはエステル類としたの
ち、不斉水解反応により光学活性な飽和アルコール類と
することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の化合物は、液晶用材料の中間体
として有用であるのみならず、農薬、医薬等の中間体と
しても利用できる。また、本発明の方法によれば、光学
活性なアルコール誘導体(1)を工業的にも有利に製造
することができる。又、かかる光学活性なアルコール誘
導体から、極めて高純度な光学活性な飽和アルコール類
を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】実施例1 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに、2−
(4−ブロモフェニル)−5−デシルオキシピリミジン
7.8g(3−1)(0.02モル)、1−ヘプチン−6−オー
ル(5−1)(0.03モル)、ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウムクロリド0.13g、ヨウ化銅0.13g、トリ
フェニルホスフィン0.26gおよびトリエチルアミン50
mlを仕込み、窒素気流下に、80〜90℃にて7時間反
応させる。反応終了後、反応混合物を水200mlに注ぎ
出し、トルエン200mlで抽出した。得られたトルエン
層は3%HCl水、水洗ののち、減圧下濃縮して褐色残
渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製(溶出液:トルエン−酢酸エチル)して、2−
(4−(6−ヒドロキシ−1−ヘプチニル)フェニル)
−5−デシルオキシピリミジン(6−1)64g(収率
76%)を得た。(融点82〜83℃) 得られた(6−1) 4.2g(10ミリモル)、無水酢酸
2g、ピリジン20mlを仕込み、50℃にて4時間反応
させる。反応終了後、反応液を水50mlに注ぎ出し、5
%HCl水にてpH3としたのち、トルエン100mlに
て抽出する。有機層は水洗ののち、減圧濃縮し、2−
(4−(6−アセトキシ−1−ヘプチニル)フェニル)
−5−デシルオキシピリミジン(2−1) 4.6g(収率
99%)を得た。(融点57〜58℃) 得られた(2−1) 2.3g(5ミリモル)を 0.3Mリン
酸バッファー(pH7.0 )80ml、クロロホルム5mlお
よび、シュードモナス属リパーゼ(リパーゼ「PS」ア
マノ) 0.7gの混合物中に加えて30〜35℃で40時
間激しく攪拌した。得られた混合物は、トルエン100
mlで抽出し、有機層は水洗ののち減圧下濃縮した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液:トルエン−酢酸エチル)で分離し、(−)−2−
{4−(6−ヒドロキシ−1−ヘプチニル)フェニル}
−5−デシルオキシピリミジン(1−1) 0.9g(45
%)、〔α〕 D 20=− 3.3°(c=1、クロロホルム)
および(−)−2−{4−(6−アセトキシ−1−ヘプ
チニル)フェニル}−5−デシルオキシピリミジン 1.2
g(収率52%)、〔α〕D 20=− 1.4°(c=1、ク
ロロホルム)を得る。
【0035】実施例2 実施例1で得られた2−(4−(6−ヒドロキシ−1−
ヘプチニル)フェニル)−5−デシルオキシピリミジン
(6−1) 2.1g(5ミリモル)、メタノール5ml、酢
酸エチル20mlおよび5%パラジウム炭素 0.2gの混合
溶液を水素圧10kg/cm2 、35〜40℃の条件で水添
する。反応終了後、触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮し、
2−(4−(6−ヒドロキシ−1−ヘプチル)フェニ
ル)−5−デシルオキシピリミジン(10−1) 2.1g
(収率98.5%)を得る。(融点78〜79℃) 次に(10−1) 1.7g(4ミリモル)、トリエチルアミ
ン2gおよびジクロルメタン30gを仕込み、アセチル
クロリド 0.5g(6ミリモル)を10℃以下にて加え
る。同温度にて1時間、20〜30℃にて2時間反応さ
せる。反応終了後、反応液を氷水中にあけ、有機層を分
液する。有機層は3%塩酸水、水、3%重ソウ水、水に
て順次洗浄し、さらに濃縮する。得られる残渣をカラム
クロマトグラフィーにて精製することにより、2−(4
−(6−アセトキシ−1−ヘプチル)フェニル)−5−
デシルオキシピリミジン(9−1) 1.8g(収率98
%)を得る。(融点72〜73℃) 次に上で得られた(9−1) 1.4g(3ミリモル)、
0.2Mリン酸バッファー(pH7.5 )40ml、トルエン
2mlおよびシュードモナス属リパーゼ0.36gの混合物を
20〜25℃にて24時間攪拌する。以下実施例1に準
じて後処理をし、精製することにより、2−(4−(6
−ヒドロキシ−1−ヘプチル)フェニル)−5−デシル
オキシピリミジン(8−1)0.5g(収率43%)、
〔α〕D 20=− 2.7°(c=1、クロロホルム)2−
(4−(6−アセトキシ−1−ヘプチル)フェニル)−
5−デシルオキシピリミジン 0.8g(収率55%)、
〔α〕D 20=− 1.1°(c=1、クロロホルム)を得
る。
【0036】実施例3 実施例1で得られた光学活性な2−(4−(6−ヒドロ
キシ−1−ヘプチニル)フェニル)−5−デシルオキシ
ピリミジン(1−1)0.84g(2ミリモル)、メタノー
ル3ml、THF10mlおよび5%パラジウム炭素 0.1g
の混合溶液を水素圧5kg/cm2 、30〜35℃にて水添
する。以下実施例2に準じて後処理及び精製をすること
により、光学活性な2−(4−(6−ヒドロキシ−1−
ヘプチル)フェニル)−5−デシルオキシピリミジン
(8−1)0.83g(収率98%)、〔α〕D 20=− 2.8
°(c=1、CHCl3 )を得る。同様に光学活性な2
−(4−(6−アセトキシ−1−ヘプチニル)フェニ
ル)−5−デシルオキシピリミジン0.93gかつ2−(4
−(6−アセトキシ−1−ヘプチル)フェニル)−5−
デシルオキシピリミジン0.92g(収率98.5%)、〔α〕
D 20=− 1.2°(c=1、クロロホルム)を得る。
【0037】実施例4 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに2−(4
−ブロモフェニル)−5−オクチルオキシピリミジン
(3−2) 7.3g(0.02モル)、6−アセトキシ−1−
ヘプチン 6.2g(0.04モル)、ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウムクロリド0.15g、ヨウ化銅0.15g、
トリフェニルホスフィン0.29gおよびジエチルアミン5
0mlを仕込み、窒素気流下に、還流下、9時間反応させ
る。反応終了後、実施例1に準じて後処理、精製し、2
−(4−(6−アセトキシ−1−ヘプチニル)フェニ
ル)−5−オクチルオキシピリミジン(2−2) 6.8g
(収率78%)を得る。(融点58〜59℃) ここで得られた(2−2)2.18g(5ミリモル)、 0.2
Mリン酸バッファー(pH7.5 )50ml、ジクロルメタ
ン3mlおよびシュードモナス属リパーゼ(リパーゼ「P
S」アマノ) 0.3gの混合物を35〜40℃にて30時
間激しく攪拌する。反応液を酢酸エチル100mlで抽出
し、有機層は水洗ののち減圧下に濃縮する。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ト
ルエン−酢酸エチル)で分離し、(−)−2−(4−
(6−ヒドロキシ−1−ヘプチニル)フェニル)−5−
オクチルオキシピリミジン(1−2)0.91g(46
%)、〔α〕D 20=− 2.8°(c=1、クロロホルム)
および(−)−2−(4−(6−アセトキシ−1−ヘプ
チニル)フェニル)−5−オクチルオキシピリミジン1.
13g(収率52%)、〔α〕D 20=− 1.2°(c=1、
クロロホルム)を得る。ここで得られた(1−2)およ
び光学活性なエステル誘導体はそれぞれ実施例3に準じ
て還元すれば、光学活性な2−(4−(6−ヒドロキシ
−1−ヘプチル)フェニル)−5−オクチルオキシピリ
ミジン(8−2)および光学活性な2−(4−(6−ア
セトキシ−1−ヘプチル)フェニル)−5−オクチルオ
キシピリミジンをそれぞれ与える。
【0038】実施例5 実施例4で得られた2−(4−(6−アセトキシ−1−
ヘプチニル)フェニル)−5−オクチルオキシピリミジ
ン(2−2) 4.4g(0.01モル)、酢酸エチル40mlお
よび5%パラジウム炭素0.46gの混合溶液を常圧、20
〜25℃にて水添する。触媒を濾別し、濾液を濃縮する
ことにより、2−(4−(6−アセトキシ−1−ヘプチ
ル)フェニル)−5−オクチルオキシピリミジン(9−
2) 4.4g(99%)を得る。(融点=73〜74℃) 次にここで得られた(9−2) 2.2g(5ミリモル)、
0.2Mリン酸バッファー(pH7.0 )60mlおよびシュ
ードモナス属リパーゼ(リパーゼ「P」アマノ) 0.3g
の混合物を30〜35℃にて30時間激しく攪拌する。
以下実施例4に準じて後処理および精製をすることによ
り、光学活性な2−(4−(6−ヒドロキシ−1−ヘプ
チル)フェニル)−5−オクチルオキシピリミジン(8
−2)0.84g(収率42%)、〔α〕D 20=− 2.3°
(c=1、クロロホルム)および2−(4−(6−アセ
トキシ−1−ヘプチル)フェニル)−5−オクチルオキ
シピリミジン1.23g(収率56%)、〔α〕D 20=−
1.1°(c=1、クロロホルム)を得る。
【0039】実施例6 6−デシルオキシ−2−ブロモナフタレン(3−3)1
8.2g(0.05モル)、3−ブチル−2−オール10.5g
(0.15モル)、ヨウ化銅 0.4g、トリフェニルホスフィ
ン 0.7g、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
クロリド 0.4g、ジエチルアミン100mlを仕込み、窒
素雰囲気下、還流下で12時間攪拌する。反応終了後、
反応液を氷塩酸水中にあけ、酢酸エチル200mlにて抽
出する。有機層をさらに水洗し、減圧濃縮する。得られ
た残渣をカラムクロマトにて精製することにより、6−
デシルオキシ−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)
ナフタレン(6−3)14.6g(収率83%)を得る。
(融点131〜132℃) 次に上記で得られた(6−3) 7.0g(0.02モル)、無
水プロピオン酸 3.9g(0.03モル)、ピリジン35mlお
よびジメチルアミノピリジン 3.5mlを加え、30℃にて
5時間反応させる。以下実施例1に準じて後処理、精製
し、6−デシルオキシ−2−(3−プロピオニルオキシ
−1−ブチニル)ナフタレン(2−3)8.0g(収率9
8%)(融点74〜75℃)を得る。次に上記で得られ
た(2−3) 4.1g(0.01モル)、 0.3Mリン酸バッフ
ァー(pH7.0 )(20ml、クロロホルム6mlおよびアル
スロバクター属リパーゼ(新日本化学製) 0.8gの混合
溶液を35℃にて50時間攪拌する。反応終了液、実施
例1に準じて後処理および精製をすることにより、6−
デシルオキシ−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)
ナフタレン(1−3) 1.2g(収率35%)、〔α〕D
20=+15.9°(c=1、クロロホルム)および6−デシ
ルオキシ−2−(3−プロピオニルオキシ−1−ブチニ
ル)ナフタレン 2.5g(収率61%)、〔α〕D 20=−
112.5°(c=1、クロロホルム)をそれぞれ得る。次
に上で得られた光学活性な6−デシルオキシ−2−(3
−ヒドロキシ−1−ブチニル)ナフタレン(1−3)
1.1g(3ミリモル)、テトラヒドロフラン(THF)
11mlおよび5%パラジウム炭素0.11gを常圧水添す
る。20℃にて4時間にて反応は終了する。触媒を濾別
後、濃縮し、さらにクロマトにて精製することにより、
6−デシルオキシ−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチ
ル)ナフタレン(8−3) 1.0g(収率98%)、
〔α〕D 20=− 7.8°(c=1、クロロホルム)を得
る。同様に光学活性な6−デシルオキシ−2−(3−プ
ロピオニルオキシ−1−ブチニル)ナフタレン 1.2g
(3ミリモル)より6−デシルオキシ−2−(3−プロ
ピオニルオキシ−1−ブチル)ナフタレン 1.2g(収率
98.5%)、〔α〕D 20=−12.8°(c=1、クロロホル
ム)を得る。
【0040】実施例7 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに、2−
(4−ブロモフェニル)−5−デシルオキシピリミジン
(3−4)20g(51.1ミリモル)、4−ペンチン−2
−オール12.9g(153ミリモル)、ヨウ化銅0.34g(1.78
ミリモル)、トリフェニルホスフィン0.67g(2.55ミリ
モル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)クロライド0.34g、トリエチルアミン200mlを
仕込み、窒素雰囲気中90℃で8時間加熱攪拌する。反
応終了後、反応混合物を水200mlに注ぎ出し、希硫酸
で中和し、トルエン酢酸エチルの混合溶液で抽出した。
得られた有機溶媒層は水洗の後、減圧下濃縮して黄褐色
の残渣を得る。 これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶離液:トルエン−酢酸エチル)にて精製し
て、5−デシルオキシ−2−{(4−ヒドロキシ−1−
ペンチニル)フェニル}ピリミジン(4−4)16.0gを
得る。(収率78.6%)ここで得た(4−4) 8.5g(2
1.3ミリモル)、無水酢酸2.80g、ピリジン60mlを仕
込み、40〜50℃にて5時間攪拌する。反応終了後、
反応混合物を水100mlに注ぎ出し、希硫酸で中和し、
トルエン酢酸エチルの混合溶液で抽出した。得られた有
機溶媒層は水洗の後、減圧下濃縮して5−デシルオキシ
−2−((4−アセトキシ−1−ペンチニル)フェニ
ル)ピリミジン(2−1) 9.3gを得る。(収率98.3
%)ここで得た(2−1) 8.8g(20ミリモル)を
0.8Mリン酸バッファー(pH7.0 )150ml、クロロ
ホルム6mlおよびシュードモナス属リパーゼ(リパーゼ
アマノ「PS」) 1.5gの混合物中に加えて36〜38
℃で30時間激しく攪拌する。得られた混合物をトルエ
ン−酢酸エチル200mlで抽出し、有機層を水洗の後、
減圧下に濃縮する。得られた混合物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離液:トルエン−酢酸エチル)
で分離し、(−)−5−デシルオキシ−2−{(4−ヒ
ドロキシ−1−ペンチニル)フェニル}ピリミジン(1
−1)3.79g(収率47.5%)、〔α〕D 26=− 7.2°
(c=1、クロロホルム)、(融点71〜72℃)およ
び(−)−5−デシルオキシ−2−{(4−アセトキシ
−1−ペンチニル)フェニル}ピリミジン4.27g(収率
48.5%)、〔α〕D 26=− 9.5°(c=1、クロロホル
ム)を得る。ここで得られた光学活性な(1−1)およ
び5−デシルオキシ−2−((4−ヒドロキシ−1−ペ
ンチル)フェニル)ピリミジンはそれぞれ実施例2に準
じて還元すれば、以下の化合物を合成することができ
る。5−(デシルオキシ)−2−((4−ヒドロキシペ
ンチル)フェニル)ピリミジン(8−4)、〔α〕D 25
=− 3.3°(c=1、クロロホルム)および5−デシル
オキシ−2−((4−アセトキシペンチル)フェニル)
ピリミジン。
【0041】実施例8 4−デシルオキシ−4'−ブロモビフェニル(3−5)
7.8g(0.02モル)、1−ヘキシン−5−オール 3.9g
(0.04モル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウムクロリド 0.2g、ヨウ化銅0.25g、トリフェニルホ
スフィン 0.4g、トリエチルアミン30ml、ジメチルホ
ルムアミド10mlを仕込み、窒素気流下に80℃にて1
0時間反応させる。反応終了後、反応混合物を水100
mlにあけ、酢酸エチルを加え、さらに10%塩酸水にて
弱酸性とする。分液し、有機層はさらに水洗ののち、減
圧濃縮することにより、4−デシルオキシ−4'−(5−
ヒドロキシ−1−ヘキシニル)ビフェニル(6−5)
6.6g(収率81%)を得る。(融点97〜99℃) ここで得た(6−5) 4.1g(10ミリモル)にジクロ
ルメタン60mlおよびトリエチルアミン 3.0gを加え、
0〜10℃にてアセチルクロリド 1.6g(20ミリモ
ル)を滴下する。滴下終了後、同温度で1時間、25〜
30℃にて4時間反応させる。反応終了後、反応液を氷
中にあけ、5%HCl水にてpH4.0 とする。有機層は
水洗ののち、減圧濃縮し、4−デシルオキシ−4'−(5
−アセトキシ−1−ヘキシニル)ビフェニル(2−5)
4.4g(収率98.5%)を得る。(融点80〜82℃) 次に上で得られた(2−5) 2.2g(5ミリモル)、ク
ロロホルム3ml、2Mリン酸バッファー(pH7.0 )8
0mlおよびアルスロバクター属リパーゼ(新日本化学
製) 0.4gを30〜35℃にて30時間攪拌する。反応
終了後、反応液を酢酸エチルにて抽出し、さらに減圧濃
縮し、残渣をクロマトグラフィーにて精製することによ
り、光学活性4−デシルオキシ−4'−(5−ヒドロキシ
−1−ヘキシニル)ビフェニル(1−5) 0.9g(収率
44%)、〔α〕D 20=− 2.8°(c=1、CHC
3 )および光学活性4−デシルオキシ−4'−(5−ア
セトキシ−1−ヘキシニル)ビフェニル 1.2g(収率5
4%)、〔α〕D 20=− 1.2°(c=1、CHCl3
を得る。上記の光学活性(1−5)およびエステル体は
それぞれ実施例3に準じて還元すれば、以下の光学活性
体を与える。光学活性4−デシルオキシ−4'−(5−ヒ
ドロキシ−1−ヘキシル)ビフェニル(8−5)、
〔α〕D 20=− 2.3°(c=1、クロロホルム)および
光学活性4−デシルオキシ−4'−(5−アセトキシ−1
−ヘキシル)ビフェニル、〔α〕 D 20=− 1.0°(c=
1、クロロホルム)。
【0042】実施例9 実施例8で得られた4−デシルオキシ−4'−(5−ヒド
ロキシ−1−ヘキシニル)ビフェニル(6−5) 2.0g
(5ミリモル)を酢酸エチル20ml、THF10mlに溶
解し、5%Pd−炭素 0.2gで30℃にて6時間水素還
元する。反応終了後、触媒を濾別して除き、濾液を減圧
濃縮して、4−デシルオキシ−4'−(5−ヒドロキシ−
1−ヘキシル)ビフェニル(10−5)2g(収率99
%)を得る。(融点92〜93℃) 次に得られた(10−5) 1.6g(4ミリモル)を無水酢
酸1g、ピリジン10mlで50℃にて4時間かけてアセ
チル化する。後処理、精製は実施例1に準じて行うこと
により、4−デシルオキシ−4'−(5−アセトキシ−1
−ヘキシル)ビフェニル(9−5) 1.8g(収率98
%)を得る。(融点75〜76℃) ここで得られる(9−5) 1.4g(3ミリモル)、クロ
ロホルム2ml、2Mリン酸バッファー(pH7.0 )60
mlおよびアルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)
0.2g、30〜40℃、30時間攪拌する。以下実施例
8に準じて後処理、精製することにより光学活性4−デ
シルオキシ−4'−(5−ヒドロキシ−1−ヘキシル)ビ
フェニル(8−5) 0.5g(収率40%)、〔α〕D 20
=− 2.2°(c=1、クロロホルム)および光学活性4
−デシルオキシ−4'−(5−アセトキシ−1−ヘキシ
ル)ビフェニル 0.8g(収率57%)、〔α〕D 20=−
1.1°(c=1、クロロホルム)を得る。
【0043】実施例10 3−デシル−6−ブロモフェニルピリダジン(3−6)
7.5g(0.02モル)、4−アセトキシ−1−ペンチン5
g(0.04モル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウムクロリド 0.2g、ヨウ化銅 0.2g、トリフェニル
ホスフィン 0.4g、トリエチルアミン20ml、N−メチ
ルピロリドン20mlを仕込み、80℃に7時間反応させ
る。反応終了後、実施例1に準じて後処理、精製するこ
とにより3−デシル−6−(4−アセトキシ−1−ペン
チニル)フェニルピリダジン(2−6) 7.0g(収率8
3%)を得る。次にここで得た(2−6) 4.2g(0.01
モル)、メタノール20ml、酢酸エチル20mlおよび2
%白金−カーボン 0.1gを水素圧10kg/cm2 、25〜
30℃の条件にて還元する。反応終了後、触媒を濾別し
て除き、濾液を濃縮すれば、3−デシル−6−(4−ア
セトキシ−1−ペンチル)フェニルピリダジン(9−
6) 4.2g(収率99%)を与える。次に(9−6)
2.1g(5ミリモル)、ジクロルメタン2ml、3Mリン
酸バッファー(pH7.0 )100mlおよびシュードモナ
ス属リパーゼ(アマノ「P」)0.2gを35〜40℃に
て30時間激しく攪拌する。以下実施例5に準じて後処
理、精製することにより光学活性な3−デシル−6−
(4−ヒドロキシ−1−ペンチル)フェニルピリダジン
(8−6) 0.9g(収率47%)(融点84〜85℃)
および光学活性な3−デシル−6−(4−アセトキシ−
1−ペンチル)フェニルピリダジン 1.1g(収率51
%)(融点68〜69℃)を得る。一方、先に得られた
(2−6) 2.1g(5ミリモル)も同様の条件にて不斉
加水分解、後処理、精製し、以下の化合物を得る。光学
活性な3−デシル−6−(4−ヒドロキシ−1−ペンチ
ニル)フェニルピリダジン(1−6) 0.8g(収率43
%)、〔α〕D 20=− 8.5°(c=1、クロロホルム)
および光学活性な3−デシル−6−(4−アセトキシ−
1−ペンチニル)フェニルピリダジン 1.2g(収率55
%)、〔α〕D 20=−12.6°(c=1、クロロホル
ム)。
【0044】実施例11〜19 表−1に示した出発原料を用いる以外は実施例4に準じ
て、反応、後処理を順次行うと、表−1に示した光学活
性なアルコール誘導体(1)および光学活性な飽和アル
コール類(8)が得られる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】実施例20〜23 表−2に示した出発原料を用いる以外は実施例9に準じ
て、反応、後処理を順次行い、表−2に示した光学活性
な飽和アルコール類(8)が得られる。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】実施例24〜30 表−3に示した出発原料を用いる以外は実施例5,7に
準じて、反応、後処理を順次行い、表−3に示した光学
活性なアルコール誘導体(1)および光学活性な飽和ア
ルコール類(8)を得た。
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】実施例31 実施例1で得られた(2−1) 1.9g(4ミリモル)、
酢酸エチル10ml、テトラヒドロフラン10mlおよび5
%パラジウム−炭素0.15gを30〜35℃、5kg/cm2
水素圧にて3時間還元する。反応終了後、触媒を濾別し
て除き、濾液を濃縮すれば、2−(4−(6−アセトキ
シ−1−ヘプチル)フェニル)−5−デシルオキシピリ
ミジン(9−1) 1.9g(収率99%)(融点78〜7
9℃)を得る。次に(9−1) 1.4g(3ミリモル)、
1Mリン酸バッファー70mlおよびシュードモナス属リ
パーゼ(アマノ「PS」) 0.3gを加え、30℃にて4
0時間激しく攪拌する。反応終了後、酢酸エチルにて抽
出し、有機層は濃縮後クロマト精製して、(−)−2−
{4−(6−ヒドロキシ−1−ヘプチル)フェニル}−
5−デシルオキシピリミジン(8−1) 0.6g(収率4
6%)、〔α〕D 20=− 3.3°(c=1、クロロホル
ム)を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 41/26 C07C 41/26 41/30 41/30 41/44 41/44 43/23 43/23 C C07D 213/63 C07D 213/63 237/14 237/14 239/34 239/34 239/72 239/72 239/80 239/80 241/44 241/44 (72)発明者 高野 尚之 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 33/18 C07C 27/02 C07C 29/17 C07C 33/24 C07C 41/20 C07C 41/26 C07C 41/30 C07C 41/44 C07C 43/23 C07D 213/63 C07D 237/14 C07D 239/34 C07D 239/72 C07D 239/80 C07D 241/44

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1 はC1 〜C20のアルキル基を示し、mは0
    または1、nは0〜6の整数を表わし、AおよびBは、
    それぞれ 【化2】 *印は不斉炭素原子であることを示す。)で示される光
    学活性なアルコール誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(2) 【化3】 (式中、R1 、m、n、AおよびBは前記と同じ意味を
    表わし、R2 は低級アルキル基を示す。)で示されるエ
    ステル誘導体の光学活性体のいずれか一方を優先的に加
    水分解する能力を有するエステラーゼを用いて、不斉加
    水分解することを特徴とする前記一般式(1)で示され
    る光学活性なアルコール誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(3) R1 −(O)m−A−B−X (3) (式中、R1 、m、AおよびBは前記と同じ意味を表わ
    し、Xは、ハロゲン原子を示す。)で示されるハロゲン
    化物と一般式(4) 【化4】 (式中、R2 およびnは前記と同じ意味を表わす。)で
    示されるアセチレン類とをパラジウム触媒と塩基性物質
    の存在下に反応させ、一般式(2)で示されるエステル
    誘導体を得る請求項2記載の光学活性なアルコール誘導
    体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(3)で示されるハロゲン化物と一
    般式(5) 【化5】 (式中、nは前記と同じ意味を表わす。)で示されるア
    セチレン化合物とを、パラジウム触媒と塩基性物質の存
    在下で反応させ、一般式(6) 【化6】 (式中、R1 、m、n、AおよびBは前記と同じ意味を
    表わす。)で示されるアルコール類を得、さらに一般式
    (7) R2 COOH (7) (式中、R2 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
    カルボン酸もしくはその誘導体と反応させて、一般式
    (2)で示されるエステル類を得る請求項2に記載の光
    学活性なアルコール誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】前記一般式(1)で示される光学活性なア
    ルコール誘導体を水素および水素添加触媒を用いて水素
    添加することを特徴とする一般式(8) 【化7】 (式中、R1 、m、n、AおよびBは前記と同じ意味を
    表わす。)で示される光学活性な飽和アルコール類の製
    造法。
  6. 【請求項6】一般式(2)で示されるエステル誘導体を
    水素および水素添加触媒を用いて水素添加し、一般式
    (9) 【化8】 (式中、R1 、R2 、m、n、AおよびBは前記と同じ
    意味を表わす。)で示されるエステル類を得、該エステ
    ル類の光学活性体のうちいずれか一方を優先的に加水分
    解する能力を有するエステラーゼを用いて不斉加水分解
    することを特徴とする一般式(8)で示される光学活性
    な飽和アルコール類の製造法。
  7. 【請求項7】一般式(3)で示されるハロゲン化物と一
    般式(4)で示されるアセチレン類とを、パラジウム触
    媒と塩基性物質の存在下に反応させ、一般式(2)で示
    されるエステル誘導体を得る請求項6に記載の光学活性
    な飽和アルコール類の製造法。
  8. 【請求項8】一般式(3)で示されるハロゲン化物と一
    般式(5)で示されるアセチレン類とを、パラジウム触
    媒と塩基性物質の存在下で反応させ、一般式(6)で示
    されるアルコール誘導体を得、次に一般式(7)で示さ
    れるカルボン酸もしくは、その誘導体と反応させて一般
    式(2)で示されるエステル類を得る請求項6に記載の
    光学活性な飽和アルコール類の製造法。
  9. 【請求項9】一般式(6) 【化9】 で示されるアルコール誘導体。
  10. 【請求項10】一般式(2) 【化10】 で示されるエステル誘導体。
  11. 【請求項11】一般式(6)で示されるアルコール誘導
    体を水素および水素添加触媒を用いて水素添加し、一般
    式(10) 【化11】 (式中、R1 、m、n、AおよびBは前記と同じ意味を
    表わす。)で示されるラセミの飽和アルコール類を得、
    さらに一般式(7)で示されるカルボン酸もしくは、そ
    の誘導体と反応させて一般式(9)で示されるエステル
    類を得、該エステル類の光学活性体のうちいずれか一方
    を優先的に加水分解する能力を有するエステラーゼを用
    いて不斉加水分解することを特徴とする一般式(8)で
    示される光学活性な飽和アルコール類の製造法。
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