JP3151125U - 既存外装壁の耐震改修構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】外装材を撤去する労力やコストを省いて、既存建物の耐震補強を容易に施工することができる。【解決手段】既存木造建物20の既存外壁26を撤去せずに、既存外壁26の外側に耐震枠材2を配設し、耐震枠材2に鋼板パネル3を取り付けて、鋼板パネル3に乾式タイル(外装仕上げ材)4を設置する。耐震枠材2は既存木造建物20の柱21や間柱(縦枠材)22に固定されて、鋼板パネル3は高強度ビス6によって既存木造建物20の柱21や間柱(縦枠材)22、梁23や土台24に強固に固定される。【選択図】図1

Description

本考案は、既存木造建物の耐震改修構造に関し、既存外装壁を撤去せずに行う既存外装壁の耐震改修構造に関する。
従来より、建物の既存外装壁を撤去せずに行う外装壁の改修が行われている。しかし、このような外装壁の改修は、デザインを向上させるために行うものが主で、新設した外装壁により建物重量が増え耐震性が低くなることもあった。一般に、建物の耐震性を向上させる改修では、外装壁を撤去し柱などの建物の躯体を露出させてから補強するので、建物内の居住を中断して行うことが多かった。
しかし、最近では既存建物内の居住を中断せずに既存建物の外装壁を改修し、地震などに対する強度を付加する耐震補強が行われている。
例えば、特許文献1、2、3では、軸組工法で建築された既存木造建物の既存外装壁を改修して耐震性を向上させる既存外装壁の耐震改修構造が提案されている。
特許文献1による既存外装壁の耐震改修構造では、まず、軸組工法で建築された既存木造建物の隅角部から所定の範囲の外装仕上げ材を撤去し、露出した間柱の隅角部側の側面に補強間柱を固定する。そして、隅角部の柱および補強間柱を角金物で土台と桁に緊結し、隅角部の柱と補強間柱と土台と桁とからなる面に構造用面材を固定する。そして、構造用面材と既存外装壁上に新規外装仕上げ材を設置する。
また、特許文献2による既存外装壁の耐震改修構造では、まず、すべての既存の外装仕上げ材を外装下地材から撤去し、外装下地材に構造用面材を固定して、構造用面材に新規の外装仕上げ材を設置する。また、既存の外装下地材が劣化している場合には、外装仕上げ材と共に外装下地材も撤去し、構造用面材を固定して、新規の外装仕上げ材を設置している。
また、特許文献3による既存外装壁の耐震改修構造では、既存外装仕上げ材を撤去せずに、2枚の金属フレームユニットを合わせた長方形の金属フレーム、又は2個以上の金属フレームを連結した耐震金属フレームを既存外装仕上げ材の上に設置し、建物内部の柱、梁、土台などに固定する。
特開2006−177058号公報 特開2008−38355号公報 特開2004−197308号公報
しかしながら、従来の既存外装壁の耐震改修構造では以下のような問題があった。特許文献1および2による既存外装壁の耐震改修構造では、一部または全ての既存外装壁を撤去しなければならなかった。そして、既存外装壁の撤去作業に労力や費用がかかり、撤去される既存外装壁が産業廃棄物となるという問題があった。また、構造用合板などの設置にも労力がかかり、構造用合板や金物などの部材の費用が多くかかっていた。
また、特許文献3による既存外装壁の耐震改修構造では、既存外装壁の上に金属フレームまたは耐震金属フレームを設置するので、大掛かりな改修工事となり、新規外装仕上げ材の金属フレームまたは耐震金属フレームへの設置や、金属フレームまたは耐震金属フレーム内の通気の確保が困難な場合もあった。
本考案は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、既存木造建物の外装壁を撤去することなく、既存木造建物の耐震補強ができる既存外装壁の耐震改修構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案に係る既存外装壁の耐震改修構造は、既存木造建物の耐震改修構造であって、既存木造建物の外装材を撤去せずに、既存木造建物の外装材の外側に配設される耐震枠材と、耐震枠材の外側に配設されると共に、既存木造建物の柱や縦枠材に固定される鋼板パネルと、鋼板パネルの外側に取り付けられる外装仕上げ材と、から構成されることを特徴とする。
本考案では、耐震枠材が既存木造建物の外装材の外側に配設されて、鋼板パネルが、耐震枠材の外側に配設されると共に既存木造建物の柱や縦枠材に固定されることによって、既存木造建物の耐震性を高めることができる。
また、既存木造建物の外装壁を撤去せずに耐震枠材および鋼板パネルを固定しているので、外装壁の撤去に労力やコストがかからず、既存木造建物の耐震性を向上させることができる。また、既存の外装壁が廃材となることがない。
また、既存の外装材全体に耐震補強を行うことができて、既存木造建物をバランスよく耐震化することができ、既存木造建物の隅部などに局部的な引き抜き力が作用することがないので、引き抜き防止のための引張金物による補強を行う必要が少なくなる。
また、本考案に係る既存外装壁の耐震改修構造では、耐震枠材は、既存木造建物の柱や縦枠材に固定されていることを特徴とする。
本考案では、耐震枠材は、既存木造建物の柱や縦枠材に固定されていることにより、既存木造建物に強固に固定され、既存木造建物の耐震性をより高めることができる。
また、本考案に係る既存外装壁の耐震改修構造では、耐震枠材および鋼板パネルは、既存木造建物の横架材に固定されていることを特徴とする。
本考案では、耐震枠材および鋼板パネルは、既存木造建物の梁や土台などの横架材に固定されていることにより、地震などの外力による耐震枠材および鋼板パネルの変位を抑えることができて、既存木造建物の耐震性を向上させることができる。
また、本考案に係る既存外装壁の耐震改修方法では、鋼板パネルは、高強度ビスによって既存木造建物の柱や縦枠材に固定されていることを特徴とする。
本考案では、高強度ビスを使用することによって、鋼板パネルを既存木造建物により強固に固定することができる。
また、本考案に係る既存外装壁の耐震改修構造では、鋼板パネルは、帯状の部材で、複数の鋼板パネルは耐震枠材に隙間なく配設されていて、鋼板パネルの継目は接着剤によって接着されていることを特徴とする。
本考案では、鋼板パネルの継目を接着することにより、複数の鋼板パネルを一体化させて剛性を高めることができ、風などによる常時微動での既存木造建物の揺れを抑制することができる。
また、本考案に係る既存外装壁の耐震改修構造では、鋼板パネルは、外装仕上げ材側に外装仕上げ材を保持するための凹凸が水平方向に沿って形成された押出形材であることを特徴とする。
本考案では、鋼板パネルに凹凸が形成されていることにより、外装仕上げ材を保持できると共に、鋼板パネルの水平方向の剛性を高めることができて、既存木造建物の耐震性を向上させることができる。
本考案によれば、既存外装材の外側に耐震枠材および鋼板パネルを配設し、既存木造建物の柱や縦枠材に固定することにより、既存木造建物の外装壁を撤去することなく既存木造建物の耐震補強を行うことができるので、外装壁を撤去する労力やコストを省いて、容易に既存建物の耐震性を向上させ、大地震による既存木造建物の損傷や全壊を防ぐことができる。
(a)は本考案の第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造の一例を示す部分断面斜視図、(b)は(a)に示すA−A線断面図である。 既存木造建物を示す部分断面斜視図である。 (a)は本考案の第二の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造の一例を示す部分断面斜視図である。 (a)は本考案の第三の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造の一例を示す部分断面斜視図である。 面内せん断試験による試験体Aの荷重−変形包絡曲線を示す図である。 面内せん断試験による試験体Bの荷重−変形包絡曲線を示す図である。 面内せん断試験による試験体Cの荷重−変形包絡曲線を示す図である。 面内せん断試験による試験体Dの荷重−変形包絡曲線を示す図である。 面内せん断試験による試験体Eの荷重−変形包絡曲線を示す図である
以下、本考案の第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造について、図1および図2に基づいて説明する。
図1(a)、(b)に示すように、第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1aは、軸組工法で建築された既存木造建物20の既存外壁26の外側に配設される耐震枠材2と、耐震枠材2に取り付けられる鋼板パネル3と、鋼板パネル3に設置される乾式タイル(外装仕上げ材)4と、から概略構成される。
図2に示すように、既存木造建物20は、柱21、間柱22、梁23、土台24などの木造軸組と、柱21および間柱22に設置された胴縁25と、胴縁25に取り付けられたサイディングなどの既存外壁26と、を備えている。
耐震枠材2は、例えば断面が18mm×45mmの米松などの長尺の部材で、鋼板パネル3を取り付ける下地材となる。耐震枠材2は、軸方向を鉛直方向とし、柱21や間柱22の位置と重なるように既存外壁26の外側(屋外側)に配設されて、ビス5などの固定具によって固定される。このとき、耐震枠材2を固定するビス5は、既存外壁26および胴縁26を貫通して柱21や間柱22、梁23や土台24に達している。
また、耐震枠材2は、上端部2aおよび下端部2bが梁23や土台24の端部まで位置するように配設される。
鋼板パネル3は、例えば押出成材のアルミパネルなどで、厚みが15mmほどの横方向に長い帯状である。鋼板パネル3は、表面に乾式タイル4を受支する凹凸が、鋼板パネル3の横方向に沿って形成されている。この凹凸によって、鋼板パネル3は横方向の加力による座屈に強い構造となる。
また、鋼板パネル3の耐震枠材2側の面には、断熱材が配設されている。なお、本実施の形態では、鋼板パネル3に断熱材が配設されているが、鋼板パネル3には断熱材が配設されていなくてもよい。
鋼板パネル3は、耐震枠材2に上下方向に隙間なく並んだ状態で固定される。
鋼板パネル3は、主に垂木と母屋や小屋梁、軒桁などの横架材とを締結固定する際に使用される高強度ビス6によって固定され、高強度ビス6は耐震枠材2および既存外壁26、胴縁26を貫通して柱21や間柱22、梁23や土台24に達している。
高強度ビス6は、回転工具で容易に取り付けることができる高強度木ビスで、その長さは、例えば115mmである。
高強度ビス6は、鋼板パネル3の鉛直方向の中央部および上端、下端付近を固定する。また、鋼板パネルの上端、下端付近の継目部分は、高強度ビス6のピッチを増やして固定する。
乾式タイル4は、公知の磁器質やせっ器質などの外装タイルで、鋼板パネル3に形成された凹凸に受支されるように配設されて接着剤などで固定される。
次に、上述した第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1aの施工方法について図面を用いて説明する。
まず、既存木造建物20の既存外壁26の外側に、柱21や間柱22の位置と重なるように耐震枠材2を配設し、ビス5で柱21や間柱22に固定する。また、耐震枠材2の上端部2a、下端部2bをビス5で梁23や土台24に固定する。
次に、耐震枠材2の外側に鋼板パネル3を配設し、高強度ビス6で柱21や間柱22に固定する。また、鋼板パネル3と梁23や土台24とが重なる部分は、高強度ビス6で梁23や土台24に固定する。
次に、鋼板パネル3に形成された凹凸に乾式タイル4を引っ掛けて接着剤で固定する。
次に、上述した第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造の作用について図面を用いて説明する。
第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1aでは、既存木造建物20の耐震枠材2および鋼板パネル3を既存木造建物30の躯体に固定するので、既存外壁26を撤去せずに既存木造建物20の耐震補強を行うことができる。
また、鋼板パネル3を高強度ビス6によって既存木造建物20の柱21や間柱22、梁23や土台24に固定しているので、鋼板パネル3を既存木造建物20に一体化させることができて、既存木造建物20の耐震強度を高めることができる。
また、耐震枠材2は、柱21や間柱22の位置と合わせて水平方向に所定の間隔をあけて設置されているので、既存外壁26と鋼板パネル3との間に通気を確保することができる。
また、既存外装壁の耐震改修構造1aは既存外壁26を撤去しない構造なので、既存外壁26が産業廃棄物とならず、既存外壁26の解体撤去にかかる労力やコストを省くことができる。
また、従来耐力壁でなかった外壁の耐震性を向上させることができるので、外壁全体がバランスのよい耐震構造となる。
また、既存外装壁の耐震改修構造1aの施工は、既存木造建物20の内部に影響ないので、居住しながら施工をすることができる。
また、鋼板パネル3は、乾式タイル4を受支する凹凸を備えているので、外装仕上げ材の乾式タイル4の施工を行いやすく、既存木造建物20の外装デザインを向上させることもできる。
上述した第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1aでは、既存外装壁26を撤去せずに既存木造建物20の耐震補強を行うことができるので、外装材を撤去する労力やコストを省いて、容易に既存建物の耐震性を向上させることができる効果を奏する。
次に、他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
図3に示すように、本考案の第二の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造1bでは、鋼板パネル3は上下方向の継目3aがエポキシ樹脂系の接着剤11で接着されている。
第二の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造1bでは、第一の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造と同様の効果を奏すると共に、鋼板パネル3は上下方向の継目3aがエポキシ樹脂系の接着剤11で接着されていることにより、鋼板パネル3の剛性を高めることができて常時微振動によるの既存木造建物20の揺れを抑制することができる。
図4に示すように、第三の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造1cでは、既存木造建物20に例えば下屋などがあり、耐震枠材2および鋼板パネル3を梁23に固定できない場合の構造である。
例えば、断面形状が18mm×105mmの米松などの帯状の水平耐震部材16をその軸方向を水平方向として、下屋の直下の既存外壁26の外側に設置している。水平耐震部材16は、既存木造建物20の柱21や間柱22に適宜固定され、耐震枠材2および水平耐震部材16に鋼板パネル3が取り付けられている。このとき、水平耐震部材16には、通気を取るための凹部が所定の間隔をあけて設けられている。
第三の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造1cでは、鋼板パネル3を梁23に固定できないが、柱21や間柱22に固定された水平耐震部材16に固定できるので、第一の実施の形態による既存外装材の耐震改修構造と同様の効果を奏する。
ここで、本考案による既存外装材の耐震改修構造の耐震性を確認するために、木造軸組工法住宅の許容応力度設計の面内せん断試験の方法に基づき、JISA1414に準じるタイロッド式の加力試験を行った。
加力は正負交互に3回繰り返しとし、繰り返し履歴は見掛けのせん断変形角が1/450から1/50radの正負変形時に行っている。そして、せん断変形角が1/15rad(185mm)以上に達するまで加力し変形性能を確認した。また、目視により試験体の状況を確認した。
試験体は、高さが2835mm、幅が1820mmの試験体A,B、C、D、Eの5種類である。試験体Aは第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1a、試験体Bは第二の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1b、試験体Cは第一の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1aの鋼板パネル3を、高強度ビス6に代わってコーススレッドビスで固定した既存外装壁の耐震改修構造、試験体Dは第三の実施の形態による既存外装壁の耐震改修構造1cとし、試験体Eは図2に示す既存外装壁26に耐震改修を施していない既存木造建物20の構造とする。
試験体A、B、C、D、Eの仕様を表1に示す。
Figure 0003151125
面内せん断試験により得られた試験結果を表2に示す。短期順せん断耐力は降伏耐力Py、最大荷重Pmaxの2/3の値、終局耐力Pu、特定変形時耐力P150のうち最小の値とし、相当壁倍率および壁強さ倍率は参考値である。
Figure 0003151125
表2からわかるように、試験体A〜Dはいずれも試験体Eに比べて最大荷重Pmaxおよび短期基準せん断耐力Poが大きいことがわかる。
表2および図5、図7からわかるように、試験体Aは試験体Cに比べ最大荷重Pmaxおよび短期基準せん断耐力Poが大きく、鋼板パネル3を固定する高強度ビス6の締結力がコーススレッドビスに比べて強い。
また、表2および図5、図6からわかるように、試験体Bは試験体Aに比べて、接着剤が剥がれる前までの加力の初期段階においては変形量が少なく、接着剤により鋼板パネル3の加力の初期段階の剛性を高めることができる。
以上、本考案による外装材の耐震改修構造の実施の形態について説明したが、本考案は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、軸組工法で建築された既存木造建物に本考案による既存外装壁の耐震改修を施工しているが、枠組壁工法や木質パネル工法などの他の工法で建築された既存の木造建物に、本考案による既存外装壁の耐震改修を施工してもよい。
例えば、上述した実施の形態では、耐震枠材2は米松の部材であるが、例えば、他の種類の木材や集成材、単層積層材、また軽量形鋼や、釘やビスなどによる固定可能な強化プラスチックの部材としてもよく、耐震枠材の寸法は使用する部材や要求される強度に合わせて適宜設定すればよい。
また、上記の実施の形態では、耐震枠材2は、既存木造建物20の柱21または間柱22に固定されているが、所定の耐震高度を満たすことができれば、既存木造建物20の柱21または間柱22に固定せずに、既存木造建物20の既存外壁26に固定すればよい。
また、上記の実施の形態では、鋼板パネル3の外側に乾式タイル4を設置しているが、乾式タイルに代わって、サイディングなどの外装仕上げ材を設置してもよい。
また、上記の実施の形態では、鋼板パネル3を高強度ビス6で固定しているが、高強度ビス6に代わって、その他の要求される強度を有するビスで固定してもよい。
また、上記の第二の実施の形態では、鋼板パネルはエポキシ樹脂系の接着剤11で接着されているが、そのほかの接着剤11で接着されてもよい。
1a、1b、1c 既存外装材の耐震改修構造
2 耐震枠材
3 鋼板パネル
4 乾式タイル(外装仕上げ材)
6 高強度ビス
11 接着剤
20 既存木造建物
21 柱
22 間柱(縦枠材)
23 梁
24 土台
26 既存外壁

Claims (6)

  1. 既存木造建物の耐震改修構造であって、
    前記既存木造建物の外装材を撤去せずに、前記既存木造建物の外装材の外側に配設される耐震枠材と、
    前記耐震枠材の外側に配設されると共に、前記既存木造建物の柱や縦枠材に固定される鋼板パネルと、
    前記鋼板パネルの外側に取り付けられる外装仕上げ材と、から構成されることを特徴とする既存外装壁の耐震改修構造。
  2. 前記耐震枠材は、前記既存木造建物の柱や縦枠材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の既存外装壁の耐震改修構造。
  3. 前記耐震枠材および前記鋼板パネルは、既存木造建物の横架材に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の既存外装壁の耐震改修構造。
  4. 前記鋼板パネルは、高強度ビスによって前記既存木造建物に固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の既存外装壁の耐震改修構造。
  5. 前記鋼板パネルは、帯状の部材で、複数の前記鋼板パネルは耐震枠材に隙間なく配設されていて、前記鋼板パネルの継目は接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の既存外装壁の耐震改修構造。
  6. 前記鋼板パネルは、前記外装仕上げ材側に前記外装仕上げ材を保持するための凹凸が横方向に沿って形成された押出形材であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の既存外装壁の耐震改修構造。
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