JP3150927B2 - 鉄筋コンクリート柱 - Google Patents

鉄筋コンクリート柱

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JP3150927B2
JP3150927B2 JP22649297A JP22649297A JP3150927B2 JP 3150927 B2 JP3150927 B2 JP 3150927B2 JP 22649297 A JP22649297 A JP 22649297A JP 22649297 A JP22649297 A JP 22649297A JP 3150927 B2 JP3150927 B2 JP 3150927B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補強用鉄筋を有し
た鉄筋コンクリート柱に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の鉄筋コンクリート柱とし
ては、例えば略円筒状の型枠内に軸方向に沿って長手状
の補強用鉄筋であるJIS規格がSR235やSD29
5などの丸鋼もしくは異形棒鋼を円周上に位置させて複
数並設し、この型枠内に設計基準強度が400 kgf/cm
2 以上のコンクリートを投入して遠心力成形したRC杭
(Reinforced spun Concrete杭)や、型枠内に軸方向に
沿って複数配設した異形棒鋼を引っ張って緊張させ、こ
の状態で設計基準強度が800 kgf/cm2 以上のコンク
リートを投入して成形し、コンクリートに圧縮応力を付
加したPC杭(Prestressed Concrete杭)などが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の建設
構造物の高層、大型化、あるいは耐震強度性などによ
り、建設建造物を支持する鉄筋コンクリート柱の強度の
さらなる向上が望まれている。そして、従来のRC杭に
おいて、高強度となるように配合されたコンクリートを
用いて圧縮強度を向上させるとともに、異形棒鋼の径寸
法を太くしあるいは異形棒鋼の材質を選定するなどして
高強度の異形棒鋼を用いたり、異形棒鋼の本数を多くし
て引っ張り強度を向上させることにより強度を向上させ
ることが考えられる。しかしながら、高強度の異形棒鋼
の強度に対応させてコンクリートの強度である短期許容
応力度を設定すると、鉄筋コンクリート柱に高強度の異
形棒鋼の降伏点規格値まで引っ張り応力を掛けるまでに
コンクリートがひび割れし、異形棒鋼の高強度が十分に
満足されず、高強度の異形棒鋼および高強度のコンクリ
ートを用いても実質的に鉄筋コンクリート柱の強度の向
上が望めない。さらに、コンクリートの硬化の際の収縮
によるひび割れも生じやすくなり、製造が困難で歩留ま
りも低下し、安価な鉄筋コンクリート柱が得られない。
【0004】一方、コンクリートに圧縮応力を付加した
PC杭は、常に圧縮応力が掛かっているため、鉄筋コン
クリート柱に異形棒鋼の降伏点規格値まで引っ張り応力
を掛けてもひび割れが生じにくく、ひび割れが生じても
水が侵入せず内部の鉄筋が腐食しない幅寸法0.2mm以
内に制御されているが、製造時に異形棒鋼を緊張するた
め、異形棒鋼を緊張するなどの装置が必要となるなどの
装置構成から、異形棒鋼の径寸法を大きくしたり、本数
を多くすることが困難で、さらなる強度の向上が図りに
くい問題がある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、ひび割れを制御しつつ製造が容易な高強度の鉄筋コ
ンクリート柱を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の鉄筋コン
クリート柱は、コンクリートに細長棒状の補強用鉄筋が
軸方向に沿って設けられた鉄筋コンクリート柱におい
て、前記コンクリートは、使用する前記補強用鉄筋の短
期許容応力度の増大に対応して膨張率が増大されたもの
である。
【0007】そして、軸方向に沿って配設した細長棒状
の補強用鉄筋の短期許容応力度の増大に対応して膨張率
が増大されて配合が設定されたコンクリートを投入して
製造することにより、補強用鉄筋を緊張して製造しなく
てもコンクリートに圧縮応力が付加され、応力が掛かっ
た際や製造時にひび割れが生じにくくなり、補強用鉄筋
およびコンクリートの強度が十分に発揮されて高強度が
容易に得られる。
【0008】請求項2記載の鉄筋コンクリート柱は、請
求項1記載の鉄筋コンクリート柱において、コンクリー
トは、補強用鉄筋の短期許容応力度の増大に対応して膨
脹材が含有されたものである。
【0009】そして、コンクリートに膨脹材を添加する
ことにより補強用鉄筋の短期許容応力度に対応して膨張
率を増大させるため、容易にコンクリートの膨張率が制
御される。
【0010】請求項3記載の鉄筋コンクリート柱は、請
求項1または2記載の鉄筋コンクリート柱において、遠
心力成形により形成されたものである。
【0011】そして、遠心力成形により形成するため、
遠心力成形によりコンクリートの膨張率が増大するの
で、容易に膨張率が増大される。
【0012】請求項4記載の鉄筋コンクリート柱は、請
求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱において、膨
脹材は、短期許容応力度時点でひび割れ幅が0.2mm以
下となる基準鉄筋コンクリート柱の補強用鉄筋の短期許
容応力度時点での歪み量に対して、使用する補強用鉄筋
の短期許容応力度時点での歪み量の増加分を膨脹量とし
て含有量が設定されたものである。
【0013】そして、添加する膨脹材の量は、短期許容
応力度時点でひび割れ幅が水の浸透にて補強用鉄筋が腐
食しない0.2mm以下となる基準鉄筋コンクリート柱の
補強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量に対して、
使用する補強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量の
増加分を膨脹量にて補填するように添加するため、容易
にひび割れを制御しつつ高強度が得られる。
【0014】請求項5記載の鉄筋コンクリート柱は、請
求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱において、膨
脹材は、短期許容応力度時点でひび割れ幅が0.2mm以
下となる基準鉄筋コンクリート柱の補強用鉄筋の短期許
容応力度時点での歪み量に対して、使用する補強用鉄筋
の短期許容応力度時点での歪み量の増加分と、この増加
分に1.13を乗算した値との範囲が膨脹量の範囲とし
て含有量の範囲が設定されたものである。
【0015】そして、添加する膨脹材の量は、短期許容
応力度時点でひび割れ幅が0.2mm以下となる基準鉄筋
コンクリート柱の補強用鉄筋の短期許容応力度時点での
歪み量に対して、使用する補強用鉄筋の短期許容応力度
時点での歪み量の増加分と、この増加分に1.13を乗
算した値との範囲を膨脹量にて補填するように添加する
ため、容易にひび割れを制御しつつ高強度が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態の鉄
筋コンクリート柱を製造する工程を説明する。
【0017】まず、図8および図9において、1は遠心
力成形用の型枠で、この型枠1は、軸方向の両端面を開
口し内周面が略円筒状の筒部2と、この筒部2の軸方向
の両端面を略閉塞する端板部3とを有している。そし
て、筒部2の外周面には、フランジ状にタイヤ部4が複
数設けられている。また、端板部3には、略放射状に位
置して開口形成された図示しないコンクリート投入口を
開閉可能な蓋体5が設けられている。さらに、端板部3
の内面側には、図示しない細長棒状の補強用鉄筋の端部
を保持し、補強用鉄筋の軸方向を筒部の軸方向に沿って
支持する冶具が設けられている。
【0018】そして、複数本の補強用鉄筋およびこれら
補強用鉄筋に亘ってスパイラル状に接続されるスパイラ
ル鉄筋を端板部3に支持して筒部2内に収容し、筒部2
に端板部3をボルトおよびナットなどの図示しない固定
手段にて固定する。この後、開口するコンクリート投入
口からセメント、水、粗骨材、細骨材および膨脹材、さ
らには高強度混和材や珪石粉、減水剤などを適宜混合し
たコンクリートを投入し、図示しない駆動手段にて型枠
1を回転させて遠心力成形する。そして、適宜脱型およ
び養生して鉄筋コンクリート柱を形成する。
【0019】なお、遠心力成形用の型枠1は、図8およ
び図9に限らず、いずれの構造でもよい。
【0020】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0021】得られた鉄筋コンクリート柱は、膨脹材が
添加されて膨張率が使用する軸方向に沿った補強用鉄筋
の短期許容応力度に対応して増大させたコンクリートを
用いることにより、補強用鉄筋を緊張しなくても補強用
鉄筋を緊張するPC杭(Prestressed Concrete杭)と同
様にコンクリートの膨脹により補強用鉄筋から相対的に
コンクリートに圧縮応力が加わる。このため、補強用鉄
筋を緊張するための装置が不要で、例えば補強用鉄筋の
径寸法を大きくしたり、高強度の材質を用いたり、本数
を多くするなどの補強用鉄筋を高強度とすることによる
強度の向上を図っても、この補強用鉄筋の降伏点規格値
まで応力が掛かった際に水が侵入して内部の補強用鉄筋
やスパイラル鉄筋などが腐食してしまう幅寸法0.2mm
以上のひび割れを生じない。したがって、補強用鉄筋お
よびコンクリートを高強度に設定しても、ひび割れを抑
制して補強用鉄筋およびコンクリートの高強度を十分に
発揮しつつ容易に高強度の鉄筋コンクリート柱が安価に
形成できる。
【0022】なお、上記実施の形態において、鉄筋コン
クリート柱は、鉄筋コンクリート管などの筒状のもの、
柱状のものなどいずれの形状でもよく、建造物の杭や
柱、流通管、ガイド管などいずれの用途に用いられる。
【0023】
【実施例】JIS A 5310に「遠心力鉄筋コンクリート杭」
であるRC杭(Reinforced spunConcrete杭)のひび割
れ幅を水の浸透による内部の補強用鉄筋の腐食が生じな
い0.2mm以内と規定されている。そして、この規定さ
れた補強用鉄筋は、JIS規格の径寸法が6〜22mmで
材質がSR235の丸鋼や幅寸法が13〜22mm(D1
3〜D22)で材質がSD295の異形棒鋼を使用して
いる。
【0024】そこで、このSD295の異形棒鋼を補強
用鉄筋に用いひび割れ幅寸法が0.2mm以内となる鉄筋
コンクリート柱としての鉄筋コンクリート杭を基準と
し、表1に示す配合に基いて、同様に鉄筋コンクリート
杭を従来の振動成形および図8および図9に示すような
型枠1を用いた遠心力成形により形成した。ここで、ポ
ルトランドセメントは秩父小野田株式会社製の普通ポル
トランドセメント、細骨材は粒径が0.15〜5mmの岩
瀬産硬質砂岩砕砂、粗骨材は粒径が5〜20mmの岩瀬産
硬質砂岩砕石、高強度混和材は株式会社小野田製の小野
田Σ1000(商品名)、珪石粉は秩父小野田株式会社
製、高性能減水剤は花王株式会社製のマイティ150
(商品名)、膨脹材は秩父小野田株式会社製の小野田エ
クスパン(商品名)を用いた。なお、養生は、図10お
よび図11に示す条件にて養生後、それぞれ室温20℃
±2℃、湿度が60%で気中養生した。
【0025】
【表1】 そして、上記表1に示す各配合により形成した材令が2
8日の鉄筋コンクリート杭の膨脹量を、JIS A 6202に準
じて測定した。その結果を図1に示す。なお、遠心力成
形したものは、配合条件や養生条件などによるばらつき
を、安全性の見地から母平均の95%の範囲とした。
【0026】この図1に示す結果から、振動成形したも
のに比して遠心力成形したものの方が膨張量が大きくな
ることがわかる。
【0027】一方、SD295より高強度の異形棒鋼で
ある幅寸法が6〜51mm(D6〜D51)で材質がSD
345、幅寸法が6〜51mm(D6〜D51)で材質が
SD390および幅寸法が6〜51mm(D6〜D51)
で材質がSD490を補強用鉄筋として用いる場合につ
いて検討する。なお、強度は、表2に示す。そして、応
力が掛かった際に発生する水の浸透による内部の補強用
鉄筋の腐食が生じないひび割れ幅寸法がJISで規定さ
れた0.2mm以内となるようなコンクリートの膨脹量
は、表2に示すように、使用する補強用鉄筋の降伏点規
格値までを短期許容応力度σs 〔kgf/cm2 〕とすると、
ひび割れ幅を満足する基準となるSD295を用いた鉄
筋コンクリート杭のSD295の降伏点規格値までの短
期許容応力度時点での歪みに対する増加分を膨脹材によ
る膨張にて補填することとなる。
【0028】ここで、膨脹材は、本来添加されないコン
クリートに添加するため、コンクリートの収縮分を考慮
する必要がある。そして、このSD295を用いた鉄筋
コンクリート杭の膨脹量は、材令が28日で測定してい
るが、膨脹量は長期的に若干減少するとともに、鉄筋コ
ンクリート杭の保管場所の環境における養生などの環境
によりばらつきを生じる。このため、基準となるSD2
95を用いた鉄筋コンクリート杭のSD295の短期許
容応力時点での歪みに対する増加分は、安全側となるS
D295を用いた鉄筋コンクリート杭の収縮を0と設定
して、表2に示すような必要膨脹量とした。
【0029】
【表2】 ところで、特に補強用鉄筋の径寸法を大きくする場合、
製造の際にコンクリートと補強用鉄筋との親和性による
ひび割れを防止するために、図2に示すように、補強用
鉄筋の材質にかかわらず鉄筋コンクリート杭の表面から
補強用鉄筋の中心までの距離が長くなる。そして、この
距離が長くなるにしたがって、鉄筋コンクリート杭に応
力が掛かった際に発生するひび割れの幅寸法も大きくな
る。
【0030】そこで、鉄筋コンクリート杭の最小径寸法
である直径が300mmの鉄筋コンクリートについて補強
用鉄筋の位置と歪みとの関係について検討する。なお、
鉄筋コンクリート杭の径寸法が小さくなるにしたがっ
て、応力が掛かった際に発生するひび割れ幅寸法が大き
くなるため、最小径寸法の鉄筋コンクリート杭で検討す
る。
【0031】まず、基準となる鉄筋コンクリート杭の外
周である上端の位置(図2中C)におけるコンクリート
の歪みεSC〔μm〕は、コンクリートの弾性係数E
C 〔kgf/cm2 〕に対するコンクリートの短期許容応力度
σSC〔kgf/cm2 〕の値となる。すなわち、 εSC=σSC/EC =425/0.4 =1063 となる。
【0032】また、各種径寸法の異なる補強用鉄筋を用
いた場合での補強用鉄筋の位置、例えば螺旋筋であるス
パイラル鉄筋に径寸法が8mmの鉄筋を使用し、主筋に幅
寸法が41mm(D41)で材質がSD345を使用した
場合の位置(図2中B)における補強用鉄筋の歪みεSB
〔μ〕は、補強用鉄筋の弾性係数ES 〔kgf/cm2 〕に対
する補強用鉄筋の短期許容応力度σSB〔kgf/cm2 〕の値
となる。すなわち、 εSB=σSB/ES =3500/2.1 =1667 となる。
【0033】そして、図2中の中立軸Oから幅寸法が4
1mm(D41)の鉄筋の位置(図2中B)までの距離x
〔mm〕は、 x=250×εSB/(εSC+εSB) =250×1667/(1063+1667) =152.7 となる。
【0034】このため、現行のRC杭と同じ補強用鉄筋
を用いた場合、すなわち、コンクリート杭の表面からス
パイラル鉄筋の外面までの距離であるコンクリートのか
ぶりを上述した条件と同じとし、スパイラル鉄筋に径寸
法が6mmの鉄筋を使用し、主筋に幅寸法が13mm(D1
3)を使用した場合には、上述した幅寸法が41mm(D
41)の主筋の位置に対して約20mmずれることにな
る。したがって、鉄筋コンクリート杭におけるこの位置
(図2中A)の歪みεSA〔μ〕は、 εSA=εSB×(x+20)/x =1667×(152.7+20)/152.7 =1885 となる。
【0035】したがって、コンクリートの膨脹により補
填する歪みの増加分の割合nは、 n=εSA/εSB =1885/1667 =1.13 となり、補強用鉄筋の位置による最大で13%の歪みの
増加分をコンクリートの膨脹により補填することとな
る。
【0036】また、各種短期許容応力度の異なる補強用
鉄筋を用いた場合には、表2に示す歪みの増加分を補填
することとなり、補填する膨脹量の範囲が算出される。
この算出された膨脹量の範囲と図1に示す結果とから、
使用する補強用鉄筋に対応して膨脹材の添加量の範囲を
決定できる。
【0037】そして、上述したように、振動成形したも
のに比して遠心力成形したものの方が膨張量が大きくな
るので、振動成形したものでは遠心力成形したものより
膨脹材の添加量が倍以上で、特にSD490では添加量
が多くなりすぎて配合バランスが崩れて高強度のコンク
リートが得られなくなってしまうが、遠心力成形したも
のでは、振動成形したものに比して膨脹材の添加量も半
分以下となり、高強度配合バランスを崩さずに安価に高
強度の鉄筋コンクリート杭を形成できることがわかる。
【0038】次に、コンクリートの強度について検討す
る。
【0039】直径が400mm、壁厚寸法が65mm、主筋
にPC鋼材を用い、コンクリートの設計基準強度が85
0kgf/cm2 で有効プレストレス量σceが100kgf/cm2
に設定されて形成されたC種のプレテンション方式遠心
力高強度プレストレストコンクリート杭(PHC杭(Pr
etensioned spun High strength Concrete杭))と、コ
ンクリートに膨脹材を60kg/m3 添加して同様に形成
した鉄筋コンクリート杭との初期許容応力度での軸力N
〔tf〕および曲げモーメントMa 〔tf・m〕の関係を比
較した。
【0040】ここで、膨脹材を60kg/m3 添加するこ
とにより、図1に示すグラフから、膨脹歪みは約110
0μとなる。そして、通常の膨脹材を添加しないコンク
リートは、乾燥収縮が約200μであるため、膨脹材を
添加したコンクリートは、通常のコンクリートより約1
300μ膨脹側に歪みが増大することとなる。この歪み
を応力に換算すると、 応力増加分=歪みの増加分×補強用鉄筋の弾性係数×補強用鉄筋比 =1300×10-6×2.0×106×0.015 =39〔kgf/cm2 〕 となる。したがって、膨脹材を60kg/m3 添加するこ
とにより、有効プレストレス量が100kgf/cm2 から約
140kgf/cm2 と増大する。そして、コンクリートの設
計基準強度を高強度コンクリートである1000kgf/cm
2 とした場合における初期許容応力度での軸力Nおよび
曲げモーメントMa の関係を検討した。なお、比較試料
として、設計基準強度が800kgf/cm2 で有効プレスト
レス量が40kgf/cm2 のA種の鉄筋コンクリート杭、設
計基準強度が850kgf/cm2 で有効プレストレス値が8
0kgf/cm2 のB種の鉄筋コンクリート杭、および、設計
基準強度が850kgf/cm2 で有効プレストレス量が10
0kgf/cm2 のC種の鉄筋コンクリート杭を用いた。
【0041】ここで、軸力Nおよび曲げモーメントMa
は、 σba ≦N/Ae ±Ma /Ze ≦σca−σce σba:コンクリートの短期許容引張応力度〔kgf/cm2 〕 Ae :コンクリートの断面積〔cm2 〕 Ze :換算断面係数〔cm3 〕 σca:コンクリートの短期許容圧縮応力度〔kgf/cm2 〕 σce:有効プレストレス量〔kgf/cm2 〕 により算出される。その結果を図3に示す。
【0042】この図3に示す結果から、膨脹材を添加し
た高強度のコンクリートを用いることにより、軸力Nお
よび曲げモーメントMa を向上でき、高強度のコンクリ
ート杭が得られることがわかる。
【0043】また、同様に、RC杭(Reinforced spun
Concrete杭)についても同様に、短期許容応力度での軸
力Nおよび曲げモーメントMa の関係を比較検討した。
その結果を図4に示す。
【0044】この図4に示す結果から、コンクリートの
設計基準強度およびコンクリートの短期許容応力度が一
定で補強用鉄筋の強度を変えた場合、短期許容応力度で
の軸力Nおよび曲げモーメントMa の関係は、補強用鉄
筋の強度の大小により若干負の軸力が大小するが正の軸
力や曲げモーメントには差は認められない。そして、補
強用鉄筋の強度は変えず、コンクリートの設計基準強度
およびコンクリートの短期許容応力度を変えた場合に
は、負の軸力には差は認められないが、軸力材である杭
が通常受け持つ正の軸力および曲げモーメントに極めて
顕著に増減することが認められた。
【0045】このため、補強用鉄筋の強度およびコンク
リートの強度を増大させることにより、鉄筋コンクリー
ト杭の強度を向上できることがわかる。
【0046】したがって、高強度の補強用鉄筋を用い、
この補強用鉄筋の短期許容応力度の増大に対応して膨脹
量を増大させて設定された高強度のコンクリートを用い
ることにより、応力が掛かった際や製造時のひび割れを
抑制しつつ容易に高強度の鉄筋コンクリート杭が得ら
れ、さらに、遠心力成形により膨脹量を可変する膨脹材
の添加量を低減でき、安価に形成できることがわかる。
【0047】次に、直径が400mm、壁厚寸法が85m
m、長さ寸法が4.0m、幅寸法が13mm(D13)の
補強用鉄筋の本数が8本、スパイラル鉄筋が直径6mmの
普通鉄線を用いて100mmピッチ、コンクリートの設計
基準強度が850kgf/cm2 で、補強用鉄筋に従来使用さ
れるSD295、SD345、SD390およびSD4
90を用い、膨脹材をSD295では0kg/m3 、SD
345では20kg/m3、SD390では35kg/
3 、SD490では60kg/m3 として各種鉄筋コン
クリート杭を形成し、強度測定として曲げ試験を行っ
た。また、比較例として、補強用鉄筋にSD345を用
い、膨脹材を加えないものを用いた。なお、曲げ試験
は、図5に示すように、支持スパン間の距離を3.4
m、載荷スパン間の距離を1.0mの2点載荷とし、漸
増変位一方向繰り返し曲げ試験の条件で、鉄筋コンクリ
ート杭の各所に変位計および表面ゲージを設置して測定
した。
【0048】その結果、膨脹材が0kg/m3 (膨脹材を
添加しない)のSD295、および、膨脹材を所定量添
加したSD345、SD390およびSD490での短
期許容応力度でのひび割れ幅は、基準値の0.2mmを満
足したが、膨脹材を添加しないSD345ではひび割れ
幅が大きくなった。また、荷重と変位の関係では、図7
に示す膨脹材を添加しないSD345の補強用鉄筋に用
いて通常のコンクリートにて形成した鉄筋コンクリート
杭では、載荷サイクルが21サイクルから設計破壊荷重
(15.37tf・m)の近傍まで杭材耐力である荷重が
低下し、25サイクル目から補強用鉄筋の設計降伏荷重
(9.98tf・m)まで杭材耐力が低下し、31サイク
ル目で杭材耐力が補強用鉄筋の設計降伏荷重で下回っ
た。そして、降伏変位δy2に対する設計降伏荷重を越え
る最大変位δMax2の値である靭性率μ2 は、 μ2 =δMax2/δy2 =238.5/3.7 =64.5 であった。
【0049】一方、例えば図6に示すように、SD34
5を用い膨脹材が含有されたコンクリートにより形成し
たものでは、37サイクルから杭材耐力が設計破壊荷重
を下回り、40サイクル目で杭材耐力が補強用鉄筋の設
計降伏荷重で下回った。また、降伏変位δy1に対する設
計降伏荷重を越える最大変位δMax1の値である靭性率μ
1 は、 μ1 =δMax1/δy1 =279.9/3.19 =87.7 であった。さらに、試験後の鉄筋コンクリート杭に生じ
ていたひび割れの分布幅は、SD345を用い膨脹材が
含有されたコンクリートにより形成したものの方が狭い
範囲で発生していた。なお、最大変位δMax2に対するδ
Max1は1.17倍であるのに対し、靭性率μ2 に対する
μ1 は1.36倍と靭性率が高くなっている。これは、
設計降伏点変位δy1がδy2に比べて小さいことが原因で
ある。このδy1がδy2より小さい理由は、δy1が膨脹材
によるケミカルプレストレスによりひび割れ幅が小さ
く、杭材の剛性が大きくなったためで、膨脹材の効果に
よるものである。したがって、膨脹材により、変形性能
も向上することがわかる。また、SD390およびSD
490を用いた場合にも同様に、SD295を用いた場
合より、良好な結果が得られた。
【0050】これらのことから、高強度の補強用鉄筋を
用い膨脹材が添加された高強度コンクリートにて形成す
ることにより、ひび割れ幅が基準値を満足するととも
に、靭性率の高い、変形性能の優れた高強度の鉄筋コン
クリート杭が得られることが確認できた。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の鉄筋コンクリート柱によ
れば、軸方向に沿って配設される細長棒状の補強用鉄筋
の短期許容応力度の増大に対応して膨張率が増大されて
配合が設定されたコンクリートにて形成されるため、補
強用鉄筋を緊張して製造しなくてもコンクリートに圧縮
応力が付加され、応力が掛かった際や製造時にひび割れ
が生じにくくなり、高強度の補強用鉄筋およびコンクリ
ートを用いた際に補強用鉄筋およびコンクリートの強度
が十分に発揮されて高強度が容易に得られる。
【0052】請求項2記載の鉄筋コンクリート柱によれ
ば、請求項1記載の鉄筋コンクリート柱の効果に加え、
コンクリートに膨脹材を添加して補強用鉄筋の短期許容
応力度に対応して膨張率を増大させるため、容易にコン
クリートの膨張率を制御でき、容易に製造できる。
【0053】請求項3記載の鉄筋コンクリート柱によれ
ば、請求項1または2記載の鉄筋コンクリート柱の効果
に加え、遠心力成形により形成するため、遠心力成形に
よりコンクリートの膨張率が増大するので、容易に膨張
率を増大でき、製造性を向上できる。
【0054】請求項4記載の鉄筋コンクリート柱によれ
ば、請求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱の効果
に加え、短期許容応力度時点でひび割れ幅が0.2mm以
下となる基準鉄筋コンクリート柱の補強用鉄筋の短期許
容応力度時点での歪み量に対して、使用する補強用鉄筋
の短期許容応力度時点での歪み量の増加分を膨脹量とし
て膨脹材の添加量を設定するため、容易にひび割れを制
御しつつ高強度が得られ、製造性を向上できる。
【0055】請求項5記載の鉄筋コンクリート柱によれ
ば、請求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱の効果
に加え、短期許容応力度時点でひび割れ幅が0.2mm以
下となる基準鉄筋コンクリート柱の補強用鉄筋の短期許
容応力度時点での歪み量に対して、使用する補強用鉄筋
の短期許容応力度時点での歪み量の増加分と、この増加
分に1.13を乗算した値との範囲を膨脹量として膨脹
材の添加量を設定するため、容易にひび割れを制御しつ
つ高強度が得られ、製造性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄筋コンクリート杭の実施の一形態の
膨脹材の添加量と膨脹量との関係を示すグラフである。
【図2】同上補強用鉄筋の位置における歪み量を説明す
る説明図である。
【図3】同上プレテンション方式遠心力高強度プレスト
レストコンクリート杭における初期許容応力度での軸力
Nおよび曲げモーメントMa の関係を示すグラフであ
る。
【図4】同上RC杭における初期許容応力度での軸力N
および曲げモーメントMa の関係を示すグラフである。
【図5】同上曲げ試験方法を示す説明図である。
【図6】同上SD295より高強度のSD345を用い
膨脹材が含有されたコンクリートにより形成したコンク
リート杭における変位量と荷重との関係を示すグラフで
ある。
【図7】従来のSD295を補強用鉄筋に用いて通常の
コンクリートにて形成した鉄筋コンクリート杭における
変位量と荷重との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の鉄筋コンクリート杭の実施の一形態の
型枠を示す側面図である。
【図9】同上正面図である。
【図10】同上養生の一条件を示すグラフである。
【図11】同上養生の他の条件を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−76924(JP,A) 特開 昭61−246419(JP,A) 実開 昭57−202080(JP,U) 特公 昭58−33180(JP,B2) 特公 昭54−524(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 9/08 E02D 5/30 E04C 3/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートに細長棒状の補強用鉄筋が
    軸方向に沿って設けられた鉄筋コンクリート柱におい
    て、 前記コンクリートは、使用する前記補強用鉄筋の短期許
    容応力度の増大に対応して膨張率が増大されたことを特
    徴とする鉄筋コンクリート柱。
  2. 【請求項2】 コンクリートは、補強用鉄筋の短期許容
    応力度の増大に対応して膨脹材が含有されたことを特徴
    とする請求項1記載の鉄筋コンクリート柱。
  3. 【請求項3】 遠心力成形により形成されたことを特徴
    とする請求項1または2記載の鉄筋コンクリート柱。
  4. 【請求項4】 膨脹材は、短期許容応力度時点でひび割
    れ幅が0.2mm以下となる基準鉄筋コンクリート柱の補
    強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量に対して、使
    用する補強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量の増
    加分を膨脹量として含有量が設定されたことを特徴とす
    る請求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱。
  5. 【請求項5】 膨脹材は、短期許容応力度時点でひび割
    れ幅が0.2mm以下となる基準鉄筋コンクリート柱の補
    強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量に対して、使
    用する補強用鉄筋の短期許容応力度時点での歪み量の増
    加分と、この増加分に1.13を乗算した値との範囲が
    膨脹量の範囲として含有量の範囲が設定されたことを特
    徴とする請求項2または3記載の鉄筋コンクリート柱。
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