JP3149351B2 - 磁気センサ素子及びその製造方法 - Google Patents

磁気センサ素子及びその製造方法

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JP3149351B2 JP04028296A JP4028296A JP3149351B2 JP 3149351 B2 JP3149351 B2 JP 3149351B2 JP 04028296 A JP04028296 A JP 04028296A JP 4028296 A JP4028296 A JP 4028296A JP 3149351 B2 JP3149351 B2 JP 3149351B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地磁気コンパス等
に使用される磁気センサ素子及びその製造方法に係り、
とくにアモルファス磁性合金箔を用いて構成した高感度
で出力特性の安定した磁気センサ素子及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の地磁気コンパス等に使用
される磁気センサ素子は、図8に示すように環状磁心4
0に出力巻線41及び励磁巻線42を施した環状磁心形
平行フラックスゲート構造のものが一般的であった。そ
の磁心材料は、高透磁率、低保磁力、低磁歪の磁性材料
としてパーマロイ(透磁率μ:100,000〜300,000)が広
く使用されていた。
【0003】また、アモルファス磁性合金の細線を用い
た磁気センサ素子が特公平7−82082号に提案され
ている。この特公平7−82082号の磁気センサ素子
は、アモルファス磁性合金の細線をパイプに挿通し、パ
イプ内に樹脂を充填した構造を持つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の環状
磁心形平行フラックスゲート構造の磁気センサ素子で用
いられているパーマロイのトロイダルコアの形状は、直
径20mm前後で、地磁気コンパス等のセンサユニット全
体に対する磁気センサ素子の占有面積は30〜40%程
度となる。センサユニットの小型化には、磁気センサ素
子の小型化が必須であるが、環状磁心形平行フラックス
ゲート構造の磁気センサ素子を用いる限り、小型化が困
難である。また、トロイダルコアに対して出力巻線とは
別に環状に巻く励磁巻線が必要であり、巻線作業の自動
化が困難で、作業コストも高くなる欠点もある。
【0005】特公平7−82082号で提案されたアモ
ルファス磁性合金の細線を用いる磁気センサ素子の場
合、外部応力による磁気特性の変化が問題となってい
る。また、外部応力による磁気特性の変化が少なくなる
ような固定方法が難しいきらいがある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑み、絶縁基板に固
着されたアモルファス磁性合金箔を用いることで感度の
向上、小形化、出力特性の安定化を図るとともに、巻線
作業を容易として低コスト化を図った磁気センサ素子及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気センサ素子は、非磁性で熱膨張率が
0〜15ppm/℃のBTレジン又は熱膨張率が14〜1
8ppm/℃のガラス・エポシキ樹脂で構成されかつ棒状
部の両端に幅広部を形成した絶縁基板に、直線帯状部
両端に該直線帯状部よりも幅又は径の大きな端子接続電
極部を有するコバルト系アモルファス磁性合金箔を固着
して前記端子接続電極部を前記幅広部上に位置させ、前
記直線帯状部上に絶縁被膜となるレジストを設け、当該
レジストの設けられていない前記端子接続電極部にはん
だ付着性の良好な金属膜を設け、前記端子接続電極部に
励磁用端子をはんだ又は導電性ペーストで接続固定し、
前記棒状部及び当該棒状部に配置された前記直線帯状部
周回する検出巻線を設け、前記検出巻線の両端を前記
幅広部に設けた検出用端子にそれぞれはんだ又は導電性
ペーストで接続し、前記励磁用端子、検出用端子の少な
くとも一部が前記絶縁基板の下側にあるようにしたこと
を特徴としている。
【0009】
【0010】本発明の磁気センサ素子の製造方法は、コ
バルト系アモルファス磁性合金箔を非磁性で熱膨張率が
10〜15ppm/℃のBTレジン又は熱膨張率が14〜
18ppm/℃のガラス・エポシキ樹脂の絶縁基板に接着
し、前記コバルト系アモルファス磁性合金箔を直線帯状
部の両端に該直線帯状部よりも幅又は径の大きな端子
続電極部を有するようにエッチング処理によりパターン
加工する工程と、前記直線帯状部上に絶縁被膜となるレ
ジストを設け、当該レジストの設けられていない前記
接続電極部にはんだ付着性の良好な金属膜を設ける工
程と、前記端子接続電極部に励磁用端子をはんだ又は導
電性ペーストで接続固定する工程と、 棒状部の両端に幅
広部を形成後の前記絶縁基板における前記棒状部及び当
該棒状部に配置された前記直線帯状部を周回する検出巻
線を設けて当該検出巻線の両端を前記幅広部に設けた
検出用端子にそれぞれはんだ又は導電性ペーストで接続
する工程とを備え、 前記絶縁基板に固定後の前記励磁用
端子、検出用端子の少なくとも一部が前記絶縁基板の下
側にあるようにしたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気センサ素
子及びその製造方法の実施の形態を図面に従って説明す
る。
【0012】図1及び図2は完成状態の磁気センサ素子
を示している。これらの図において、1は非磁性の絶縁
基板であり、棒状部1aの両端部に幅の広い幅広部1b
を形成したものであり、ガラス・エポシキ樹脂、BTレ
ジン(ガラス布基材ビスマレイミド・トリアジン樹脂
コンポジット材で構成されている。絶縁基板1上には
アモルファス磁性合金箔による外部磁界検出用の磁性体
部2及び端子接続電極部(端子接続ランド)4が接着等
で固着されている。アモルファス磁性合金箔の磁性体部
2は直線帯状部2aの両端に端子接続電極部(端子接続
ランド)2bを有するパターンであり、直線帯状部2a
が棒状部1aに沿いかつ端子接続電極部2bが幅広部1
b上に位置するように配設されている。アモルファス磁
性合金箔の一対の端子接続電極部4は前記幅広部1bに
それぞれ配置されている。前記端子接続電極部2bは前
記直線帯状部2aよりも大きな幅(もしくは径)を有す
る形状であり、端子接続電極部4についても同様であ
る。アモルファス磁性合金箔は高感度(微小な磁界変化
に対して大きな出力電圧を発生できること)を要求され
るため、高透磁率、低磁歪、低保磁力のものとして、コ
バルト系アモルファス磁性合金箔(透磁率μ:30,000〜
1,000,000)が最適である。なお、図1では端子接続電
極部2bが略方形、端子接続電極部4が円形であるが、
いずれも方形、円形等の任意の形状を取り得る。前記絶
縁基板1の前記端子接続電極部2b,4が位置する部分
には当該絶縁基板1及びアモルファス磁性合金箔を貫通
するように端子取付用貫通穴5,6がそれぞれ形成され
ている。
【0013】図1の斜線部Pで示すようにアモルファス
磁性合金箔のうち直線帯状部2aを覆いかつ端子接続電
極部2b,4は覆わない如く、ソルダレジスト10が形
成され、このソルダレジスト10で覆われていないアモ
ルファス磁性合金箔の領域、すなわち端子接続電極部2
b,4にはんだ付着性の良好な金属めっき膜(例えばは
んだめっき膜、錫めっき膜等)が形成されている。ソル
ダレジスト10は直線帯状部2aを覆って絶縁する絶縁
被膜として機能する。
【0014】前記アモルファス磁性合金箔で形成された
磁性体部2の両端部の端子接続電極部2bの端子取付用
貫通穴5には励磁用端子ピン11がそれぞれ挿入され、
はんだ又は導電性ペースト15で端子接続電極部2bに
接続固定されている。同様に、一対のアモルファス磁性
合金箔で構成された端子接続電極部4の端子取付用貫通
穴6にも検出用端子ピン12がそれぞれ挿入され、はん
だ又は導電性ペースト15で端子接続電極部4に接続固
定されている。図2のように、各端子は少なくとも一部
が絶縁基板1の下側にある。
【0015】前記絶縁基板1の棒状部1a及びそこに配
置された直線帯状部2aの周囲を周回するようにウレタ
ン線等の絶縁被覆線で検出巻線13が巻回され、検出巻
線13の両端は前記検出用端子ピン12に接続される。
例えば、検出用端子ピン12をはんだ又は導電性ペース
ト15で端子接続電極部4に接続固定する際に、検出巻
線13の両端もはんだ又は導電性ペースト15で検出用
端子ピン12に接続固定すればよい。なお、絶縁基板1
の形状寸法は、例えば全長約15mm、棒状部1aの幅約
2mm、厚さ約2mm、アモルファス磁性合金箔の直線帯状
部2aの長さ約10mm、幅約1mm程度である。
【0016】図3乃至図5で多面取り用の長尺絶縁基板
材を用いた磁気センサ素子の製造方法について説明す
る。
【0017】図3は磁気センサ素子の製造工程図であ
り、アモルファス磁性合金箔の接着工程#1では、図4
のように分割したときに磁気センサ素子の絶縁基板とな
る非磁性の長尺絶縁基板材(多面取り基板材)21に、
同形状のアモルファス磁性合金箔22をエポキシ樹脂系
のシート状プリプレグ(pre-preg)23を介在させて加
熱、加圧して接着する。ここで、長尺絶縁基板材21は
ガラス・エポシキ樹脂、BTレジン、その他のコンポジ
ット材であり、アモルファス磁性合金箔は高透磁率、低
磁歪、低保磁力のものとして、コバルト系アモルファス
磁性合金箔が望ましい。
【0018】エッチング処理工程#2では、長尺絶縁基
板材21片面に貼り付けられたアモルファス磁性合金箔
22上にエッチングレジスト(ドライフィルム)を貼
り、さらにその上にフォトマスク(フィルム)を貼り付
けて、露光し、フォトマスクを外し現像処理して、所望
のパターンのエッチングレジストを残し、該エッチング
レジストで覆われていないアモルファス磁性合金箔部分
を除去することで所望のアモルファス磁性合金箔のパタ
ーンを作成する。すなわち、図1の絶縁基板1の大きさ
に対応した長尺絶縁基板材21の個々の区画Bに対し、
図1に示した直線帯状部2aの両端に端子接続電極部
(端子接続ランド)2bを有する磁性体部2のパターン
及び端子接続電極部(端子接続ランド)4のパターンを
エッチング処理によりそれぞれ形成する。
【0019】ドリル穴あけ工程#3では図1の励磁用端
子ピン11及び検出用端子ピン12を差し込んで取り付
けるための端子取付用貫通穴5,6をドリル加工によっ
てそれぞれ形成する。
【0020】電極部のはんだめっき工程#4では、前記
長尺絶縁基板材21のアモルファス磁性合金箔パターン
のある側にソルダレジスト液(エポキシ樹脂系)を塗布
し、その上にフォトマスク(図1の斜線部Pのみにレジ
ストが形成されるようにするためのフィルム)を貼り付
け、露光する。露光後、前記図1の斜線部Pの範囲のソ
ルダレジストが硬化して残る。その後、電解めっきによ
るはんだめっきを、ソルダレジストが塗布されていない
領域、すなわち端子接続電極部2b,4に施す。はんだ
めっきを端子接続電極部2b,4に施しておくことで、
端子ピン11,12のはんだ付けによる接着強度(ピー
ル強度)を1kg以上とすることができる。
【0021】その後、基板外形の打ち抜き工程#5で、
前記長尺絶縁基板材21を図5のように個々の絶縁基板
1が連なった形状に打ち抜き、さらに必要個所を切断し
て図1の絶縁基板1を得る。
【0022】そして、端子装着及び巻線工程#6で図1
及び図2の如く絶縁基板1の端子取付用貫通穴5,6に
対して励磁用端子ピン11及び検出用端子ピン12を差
し込むとともに、ソルダレジスト10が絶縁被膜となっ
て直線帯状部2aを覆っている絶縁基板1の棒状部1a
の周囲に、ウレタン線等の絶縁被覆線を自動巻線機等で
所定回数巻回して検出巻線13とし、その巻線端を検出
用端子ピン12に絡げてはんだ付け又は導電性ペースト
で端子接続電極部4、検出用端子ピン12及び検出巻線
13を相互に接続する。同時に励磁用端子ピン11を端
子接続電極部2bに対してはんだ付け又は導電性ペース
トで接続処理する。
【0023】以上の各工程#1乃至#6により図1及び
図2に示した個々の磁気センサ素子を能率的に製造する
ことができる。
【0024】図6は直交フラックスゲート構造の磁気セ
ンサ素子の出力波形を示すものであり、図1及び図2に
示した磁気センサ素子の励磁用端子ピン11間にパルス
発生回路(図1中仮想線で示す)30を接続して、アモ
ルファス磁性合金箔による磁性体部2の直線帯状部2a
にパルス電圧を印加し、外部磁界Hexを直線帯状部2a
に平行に与えた場合において、パルス電圧の立ち下がり
に検出巻線13に急峻なパルス電圧が発生することを示
している。地磁気レベルの外部磁界(約0.3Oe)で
検出巻線13の両端に数100mV(ピーク値)の検出
出力電圧が得られる。なお、外部磁界Hexが直線帯状部
2aに平行でない場合、直線帯状部2aに平行な磁界成
分に比例した検出出力電圧が前記検出巻線13に現れ
る。
【0025】図7は前記外部磁界Hexを変化させた場合
の、外部磁界Hexと検出巻線13の検出出力電圧との関
係(磁界の強さ−出力電圧特性)を基板材質や外部応力
を変化させた場合毎に示す。但し、検出巻線13の巻数
200回、印加パルス電圧の立ち下がり時間0.5μ
S、磁性体部2に流れる励磁電流150mAとした。図
中、曲線(イ)は絶縁基板1として紙フェノール樹脂を
用いたもので絶縁基板1の上下方向に500gfの外部応
力を印加した場合である。検出感度及び直線性共に悪い
ことが解る。曲線(ロ)は絶縁基板1としてガラス・エ
ポシキ樹脂又はBTレジンを用い、ソルダレジストを設
けず、外部応力無しの場合である。この曲線(ロ)のと
き、検出感度及び直線性共に最もよい。また、曲線
(ハ)は絶縁基板1としてガラス・エポシキ樹脂又はB
Tレジンを用い、かつソルダレジストを設け、外部応力
無しの場合である。この曲線(ハ)は、図1及び図2の
実施の形態の構成であり、地磁気レベルの磁界の強さの
範囲(0.5Oe位まで)では前記曲線(ロ)と検出感
度及び直線性共に殆ど差異がない。曲線(ニ)は絶縁基
板1としてガラス・エポシキ樹脂又はBTレジンを用
い、ソルダレジストを設けず、絶縁基板1の上下方向に
500gfの外部応力を印加した場合(ソルダレジスト付
きの場合も同様)である。曲線(ニ)では検出感度及び
直線性共に低下するが低下量は僅かであり、紙フェノー
ル樹脂の曲線(イ)に比べ格段に優れている。
【0026】なお、絶縁基板材の選定にあっては、磁気
センサ素子に加わる熱衝撃によって、基板材とアモルフ
ァス磁性合金箔の熱膨張率の差により、アモルファス磁
性合金箔に応力がかかる可能性があるため、使用するア
モルファス磁性合金箔の熱膨張率に近い熱膨張率の基板
材を用いる。例えば、コバルト系アモルファス磁性材の
熱膨張率:12〜13ppm/℃であるのに対し、BTレ
ジンの熱膨張率:10〜15ppm/℃、ガラス・エポシ
キ樹脂の熱膨張率:14〜18ppm/℃、アルミナの熱
膨張率:5〜6ppm/℃であり、アモルファス磁性合金
箔をコバルト系アモルファス磁性材で形成した場合、B
Tレジンやガラス・エポシキ樹脂の熱膨張率がコバルト
系アモルファス磁性材に近似しているので好ましいこと
が判る。
【0027】この図1及び図2に示した実施の形態によ
れば、次の通りの効果を得ることができる。
【0028】(1) 高透磁率、低磁歪のアモルファス磁
性合金(例えば、コバルト系で透磁率μ:30,000〜1,00
0,000)を磁性体として利用することで、感度の向上、
小型化が可能である。
【0029】(2) アモルファス磁性合金箔を絶縁基板
材に貼り付けて、プリント基板の製造方法を利用してア
モルファス磁性合金箔及び絶縁基板材を所望の形状に簡
単に仕上げることができ、アモルファス磁性合金箔のパ
ターン位置及び形状の精度が高く、製造容易であり、安
価に製造できる。
【0030】(3) 直交フラックスゲート方式の磁気セ
ンサ素子とすることで、磁性体が直線帯状(棒状)で済
み、別に励磁巻線を設ける必要がなく、小型化でき(従
来の環状磁心形平行フラックスゲート方式の半分位の占
有面積にでき)、検出巻線13を設けるときの巻線作業
性の改善が可能である。
【0031】(4) 絶縁基板1として剛性の大きなガラ
ス・エポシキ樹脂、BTレジン等を用い、これに磁性体
としてのアモルファス磁性合金箔を貼り付けることで、
外部応力による磁気特性の変化を少なくすることがで
き、ひいては安定した直線性の良い出力を検出巻線13
の両端に得ることができる。また、ガラス・エポシキ樹
脂、BTレジンはアモルファス磁性合金箔と熱膨張係数
が近いので、アモルファス磁性合金箔の接着の信頼性を
十分確保できる。
【0032】(5) アモルファス磁性合金箔による磁性
体2の直線帯状部2a上に絶縁被膜となるソルダレジス
ト10が設けられており、当該レジスト10の設けられ
ていない端子接続電極部2b,4にはんだ付着性の良好
な金属めっき膜としてのはんだめっき膜が形成されてお
り、励磁用端子ピン11,検出用端子ピン12のはんだ
付けによる十分な固着強度を確保できる。
【0033】(6) ソルダレジスト10がアモルファス
磁性合金箔の直線帯状部2aを検出巻線13から絶縁す
る絶縁被膜として機能するから、検出巻線13を巻回す
る際に絶縁用の巻枠等は不要であり、構造を簡素化する
ことができる。
【0034】(7) コバルト系アモルファス磁性合金は
非常に高価な材料であるが、1個当たりの使用量は僅か
0.0008g程度であり、製造歩留まりを考慮すれ
ば、製品コストにしめるアモルファス磁性合金の材料費
は僅かである。
【0035】なお、上記の実施の形態では、絶縁基板1
に対し励磁用端子ピン11,検出用端子ピン12を差し
込んで取り付ける端子構造を示したが、絶縁基板を挟持
するクリップ端子等の種々の端子構造を採用することが
可能である。但し、磁気コンパスに使用される場合、磁
気センサ素子の実装精度が問題となるため、端子ピンの
方が精度上好ましいと思われる。
【0036】また、アモルファス磁性合金箔の端子接続
電極部2b,4にはんだめっきを施したが、はんだ付着
性の良い金属めっき膜として錫めっき等を施すようにし
ても差し支えない。
【0037】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気セン
サ素子によれば、外部磁界を検出するための直線帯状部
を有する磁性体部を高透磁率、低磁歪のコバルト系アモ
ルファス磁性合金箔で構成し、該アモルファス磁性合金
箔を剛性に優れたBTレジン又はガラス・エポシキ樹脂
の絶縁基板に固着し、該絶縁基板に励磁用端子及び検出
用端子を設けた構造とすることで、感度の向上、検出出
力の安定化、更には小型化を図ることができる。また、
検出巻線の巻線作業が簡単になるため、製造容易であ
り、原価低減を図ることができる。さらに、ガラス・エ
ポシキ樹脂、BTレジンは、コバルト系アモルファス磁
性合金箔と熱膨張係数が近いので、該アモルファス磁性
合金箔の接着の信頼性を十分確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であって磁気センサ素子の
完成状態を示す一部を断面とした平面図である。
【図2】同じく一部を断面とした正面図である。
【図3】図1の磁気センサ素子の製造工程図である。
【図4】長尺絶縁基板材に対するアモルファス磁性合金
箔の接着工程を説明する分解斜視図である。
【図5】基板外形の打ち抜き工程終了後の長尺絶縁基板
材を示す平面図である。
【図6】磁気センサ素子の磁性体部に印加するパルス電
圧波形と、その立ち下がりに検出巻線に発生する出力電
圧波形をそれぞれ示す波形図である。
【図7】外部磁界の強さと検出巻線に発生する検出出力
電圧(ピーク値)との関係を、絶縁基板材質及び外部応
力の有無に対応させて示すグラフである。
【図8】従来の環状磁心形平行フラックスゲート構造の
磁気センサ素子を示す平面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 1a 棒状部 1b 幅広部 2 磁性体部 2a 直線帯状部 2b,4 端子接続電極部 5,6 端子取付用貫通穴 10 ソルダレジスト 11 励磁用端子ピン 12 検出用端子ピン 13 検出巻線 21 長尺絶縁基板材 22 アモルファス磁性合金箔 23 プリプレグ 30 パルス発生回路
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正人 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティ ーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−163686(JP,A) 特開 平5−198912(JP,A) 特開 昭60−206083(JP,A) 特開 昭57−173988(JP,A) 特開 昭58−56219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 33/04 - 33/05

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性で熱膨張率が10〜15ppm/℃
    のBTレジン又は熱膨張率が14〜18ppm/℃のガラ
    ス・エポシキ樹脂で構成されかつ棒状部の両端に幅広部
    を形成した絶縁基板に、直線帯状部の両端に該直線帯状
    部よりも幅又は径の大きな端子接続電極部を有するコバ
    ルト系アモルファス磁性合金箔を固着して前記端子接続
    電極部を前記幅広部上に位置させ、前記直線帯状部上に
    絶縁被膜となるレジストを設け、当該レジストの設けら
    れていない前記端子接続電極部にはんだ付着性の良好な
    金属膜を設け、前記端子接続電極部に励磁用端子をはん
    だ又は導電性ペーストで接続固定し、前記棒状部及び当
    該棒状部に配置された前記直線帯状部を周回する検出巻
    線を設け、前記検出巻線の両端を前記幅広部に設けた検
    出用端子にそれぞれはんだ又は導電性ペーストで接続
    し、前記励磁用端子、検出用端子の少なくとも一部が前
    記絶縁基板の下側にあるようにしたことを特徴とする磁
    気センサ素子。
  2. 【請求項2】 コバルト系アモルファス磁性合金箔を非
    磁性で熱膨張率が10〜15ppm/℃のBTレジン又は
    熱膨張率が14〜18ppm/℃のガラス・エポシキ樹脂
    の絶縁基板に接着し、前記コバルト系アモルファス磁性
    合金箔を直線帯状部の両端に該直線帯状部よりも幅又は
    径の大きな端子接続電極部を有するようにエッチング処
    理によりパターン加工する工程と、 前記直線帯状部上に絶縁被膜となるレジストを設け、当
    該レジストの設けられていない前記端子接続電極部には
    んだ付着性の良好な金属膜を設ける工程と、前記端子接続電極部に励磁用端子をはんだ又は導電性ペ
    ーストで接続固定する工程と、 棒状部の両端に幅広部を形成後の 前記絶縁基板における
    前記棒状部及び当該棒状部に配置された前記直線帯状部
    周回する検出巻線を設けて当該検出巻線の両端を
    記幅広部に設けた検出用端子にそれぞれはんだ又は導電
    性ペーストで接続する工程とを備え、 前記絶縁基板に固定後の前記励磁用端子、検出用端子の
    少なくとも一部が前記絶縁基板の下側にあるようにした
    ことを特徴とする磁気センサ素子の製造方法。
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