JP3148021U - 密封容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口部を封鎖部材により超音波溶着された密封容器において、超音波溶着時のピンホールの発生を防止し、使用に際して簡易なワンタッチキャップを開封のために使用するのに開封箇所の液密を確保することを可能にした容器を提供すること。さらには、使用者への使い勝手を良くするために、容器の方向性に関して留意した容器を提供する。【解決手段】開口部2と収容部3を有する樹脂製ボトル1の該開口部を封鎖部材10により超音波溶着された密封容器において、前記封鎖部材が破断開封可能な薄膜に封止された管路を備え、前記薄膜が、開口部端と封鎖部材との境界(超音波溶着部)を通る仮想平面に対して、1.0〜10.0mmの範囲で上方または下方にずらして形成されていることを特徴とする密封容器。【選択図】図1

Description

本考案は、開口部と収容部を有する樹脂製ボトルを密封した容器に関するものであり、特に開口部を超音波溶着により密封する封鎖部材に破断開封可能な薄膜を備えた密封容器に係わる。
薬液などを貯蔵する容器としては、ガラス製あるいは樹脂製の容器にスクリューキャップによって封するものや、ブロー成形、押し出し成形、射出成形などによって成形された樹脂製ボトルに収容された密封状態で流通し、使用時にはユーザーが何らかの操作を加えて開封して内容物を取り出すものがある。特に後者の容器では、薬液などを使用直前まで完全な密封状態に保つことが保証できると共に、ユーザー自身もその(密閉・開封の)確認ができるという点で好ましいものである。
前記ブロー成形は、溶融状態の樹脂をパリソンと呼ばれる円筒状高分子溶融体とし、パリソンを金型で挟んでノズルから圧縮空気を吹き込み、膨張させたパリソンと金型壁面を接触させることで成形品の形状に加工するものである。この際にノズルから薬液などを充填し、容器の口部を金型で挟み加熱成形すれば、密封容器を得ることができる。この加工工程は一連の流れにより大量の製品を製造できるので、安価であると同時に無菌状態を確保した優れた製造方法である。但し、容器の口部の密封に際しては容器外側からの加工であるため、開封時に破断される薄膜部を精度良く成形したい場合には課題を有する。
この破断部については他にも課題がある。例えば、キャップに備えられた開口のための突刺し具と、破断部との間から保存中に液漏れし易いということである。これは突刺し具による開口時に、ブロー成形特有の樹脂の合わせ目(通称パーティングライン)が開口し易く、また裂け目などが発生し易いことに起因する。その解決手段として、容器の開口後の液漏れを防止する開口構造に関するもの(特許文献1)があり、これによればキャップに備えられた開口のための突刺し具の周囲に、Oリング又はパッキンを設けて開口後の液密を確保した容器が提案されている。この提案は、前記問題を解決したものであるが、Oリング又はパッキンを付設するための工程数の増加というさらに別の課題を内在するものである。
薄膜部を精度よく成形するものとして、押し出し成形や射出成形により開口部を有する容器を成形し、内容液などを充填後、別途成形した口栓を超音波溶着する技術(特許文献2)がある。この容器は口栓内部に、破断容易な薄肉部を介して閉鎖板が連接され、閉鎖板に立設されたプルリングを引くことによって、薄肉部が破断され開口するようになされている。そしてこの口栓を超音波溶着する際に、薄肉部にピンホールが発生し易いことに対処する為に提案された技術である。この技術によれば口栓成形における型抜きを大きな摩擦応力を受けないようにして行うことにより、薄肉部が延びないようにして、後工程での超音波溶着時にピンホールが発生することを回避している。
同様に超音波溶着時の振動を伝わり難くするとともに、閉鎖板が簡単に取り除けるようにすることを課題とし、ピンホールを生じさせないとともに開封操作がより簡単に行えるようにした提案(特許文献3)もある。この提案では口栓本体の薄肉部を注出筒の上縁側内部に位置させ口栓本体の基部周りにあるフランジから離すことによって、超音波溶着時の振動が伝わり難くなっている。そしてキャップの溶着足が熱溶着によって閉鎖板に連結されていることから、キャップを取り外し方向に回転させると、その回転に伴い溶着足を介して閉鎖板が回転して薄肉部が破断され、開封されるのである。
さらに、超音波溶着時の容器溶着部と注出筒との間に超音波吸収部を設けてピンホールの発生を防止するもの(特許文献4)などもあるが、前記何れの提案についても、例えばキャップ内に突出部を設け、開封時にこれを前進させることにより薄肉部を破断するような容器の場合について開示しているものではなく、開封後に簡易的に繰り返し密閉可能ないわゆるワンタッチキャップ付きの容器を想定したものでもない。また超音波溶着に供される部分については例えば溶着時の溶融樹脂の処理や超音波溶着用ホーンの接触具合などを課題として考慮されたものではない。
一方、いわゆるワンタッチキャップを密封容器の開封のために使用する例として、キャップ内に装架された開封兼通液部材によって容器の口部封止が刺通開封された後にも開封兼通液部材を緊締確保して、その離脱を防止する緊締力に優れた重合体材料で封止された容器に関するもの(特許文献5)、封止部を突き破って液体を抽出するためのスパイクと、このスパイクを取り囲む環状の保持部材を備え、この保持部にボトルを開封する際、封止部が嵌まり込むため封止部が屈曲変形することを防止して確実に開封できるもの(特許文献6)がある。
しかしこれらについて、密封容器はいずれもブロー成形により成形されたものであるために、最初に指摘したように開封時の薄肉部を精度良く仕上げるという点では課題があり、各容器ごとに開封作業時に必要な力がバラついて、一定品質の容器を提供するという点においては改良の余地を残すものであった。
特開平8−183555号公報 特開平7−257564号公報 特開平8−72918号公報 特開平10−16950号公報 特開平10−119995号公報 特開2007−302333号公報
本考案が解決しようとする課題は、開口部を封鎖部材により超音波溶着された密封容器において、超音波溶着時のピンホールの発生を防止し、使用に際して簡易なワンタッチキャップを開封のために使用するのに開封箇所の液密を確保することを可能にした容器を提供することである。
さらには、使用者への使い勝手を良くするために、容器の方向性に関して留意した容器を提供するものでもある。
本考案にあっては上記課題を解決するために、開口部と収容部を有する樹脂製ボトルの該開口部を封鎖部材により超音波溶着された密封容器において、前記封鎖部材が破断開封可能な薄膜に封止された管路を備え、前記薄膜が、開口部端と封鎖部材との境界(超音波溶着部)を通る仮想平面に対して、1.0〜10.0mmの範囲で上方または下方にずらして形成されていることを特徴とする。
このように薄膜をずらして形成することにより、超音波溶着による影響を少なくすることができ、ピンホールの発生などを回避することができる。ここで超音波溶着部を通る仮想平面は、例えば開口部が円で、これを円板状の封鎖部材で蓋をして接触部を超音波溶着したときに生じる溶着部の円が描く平面であり、開口部が四角であれば四角形、多角であれば多角形の平面を言う。また、溶着部を側方から見て弓状、或いは椅子型に視認される場合には、当該側方視における最も高位置または低位置から上方または下方にずらされて薄膜が形成される。
特に本考案では、前記封鎖部材に、前記開口部端に接するように環状の溶着リブが周設され、溶着リブの外周側および内周側の少なくとも一方の側に、超音波溶着により溶融された該溶着リブの少なくとも一部を収納する凹溝が形成されていることが好ましい。このときの収納する凹溝は、必ずしも溶着リブの全周に形成されている必要はなく、所々に溝が途切れたり、深浅などが有っても良い。また、内周側、外周側の一部づつ交互に形成されていてもよい。要するに、超音波溶着により溶融される樹脂の逃げ場が形成されることによって、封鎖部材と開口部端とが確実に接触し密封することができれば良いのである。
また、前記封鎖部材の超音波溶着用ホーン当接部が、非当接部に比して肉厚に盛り上がっていることがより好ましい。肉厚に盛り上がる部分の反対面側には前記溶着リブが形成され、これにより封鎖部材の所望の溶着部位にホーンからの超音波が、効率良く伝えることができるのである。
さらに、本考案では、前記封鎖部材を覆う開閉自在な蓋をさらに有しており、その蓋が、封鎖部材を覆う天板と、樹脂製ボトルに固定するための天板周囲から延設された筒状部と、前記薄膜を破断するための天板の略中心部下方に延びる突起部と、該突起部を貫通して天板上面に延びる貫通孔と、天板上面を覆いかつ前記貫通孔を閉塞するための天板周縁からヒンジを介して連結された開閉自在なキャップ部と、を備えていることが好ましい。
前記蓋は、所謂ワンタッチキャップと言われる物であり、これにより容器内に収容される使いかけの薬液などを簡易的に封止することができるのである。従来からワンタッチキャップに開封のためにスパイクが形成されたものがあるが、組み合わされているボトルはブロー成形により密封されたものであるため、破断部の厚みを常に一定にすることが困難で、使用者によっては使い勝手が悪く感じることがあった。特に一般のスクリュータイプのキャップに比べてヒンジ部を有するワンタッチキャップは、破断開封操作がし難いものである。そのため、本考案によるボトルと組み合わせることの効果、すなわち一定の厚みに管理された薄膜を突き破る操作性の良さは、従来にないものなのである。
そして、本考案では前記キャップの(薄膜破断用)突起部の外周に、前記封鎖部材の管路端部を収納する保持部が周設されていることが好ましい。この保持部により、薄膜を有する管路端部を確実に固定して開封できるだけでなく、開封後の内容物の液漏れを防止することができる。
さらにまた、前記天板周囲から延設された筒状部に、前記ヒンジ連結部がボトル正面に対して背面に位置するように固定するための位置決め手段が設けられていることが好ましい。これによりワンタッチキャップを開封する際に、より視覚的に開封位置を使用者に示すことができるからである。
本考案の密封容器は、超音波溶着時に際して薄膜にピンホールなどの欠陥発生を効果的に防止し、超音波溶着による密封を確実に施すことができる。また、使用に際して簡易なワンタッチキャップを使用して使用者の操作性を向上させ、一方で、開封箇所の液密を確保することが可能になった。
さらには、使用者への使い勝手をさらに良くするために、ワンタッチキャップの開封位置を視認容易にし、容器の方向性に関して留意した容器を提供することができる。
以下、本考案について図面を参照しながら説明する。
図1には、本考案の開口部2と収容部3を有する樹脂製ボトル1と、封鎖部材10とを組み立てる状態を示す。樹脂製ボトル1には別途用意された蓋に螺合する螺子4が、ボトル頸部5の外周に形成されている。この螺子4は蓋との連結のためであり、他に二重螺子にしたり、蓋を単に押し込むことで嵌合するような溝を形成してあっても良い。螺合により連結する場合など一般的にはボトル頸部5が円筒状であるが、嵌合するような場合には多角柱状にすることで蓋が回転しないため、固定容易であるとともに、蓋に方向性を持たせることができる。
射出成形などによって樹脂製ボトル1が成形されて、開口部2からボトル内に収容する薬液などが充填されると、該開口部2に封鎖部材10の嵌挿部11が挿入されて、内容液が封止状態となる。この嵌挿部11の外径は開口部の内径と略等しくすることが好ましい。これによって、ボトル1をコンベア等により搬送する途中で単なる振動により封鎖部材10が離脱することがなく、超音波溶着により確実に密封されるまでに、ボトル内の汚染を防止することができるからである。また、図1では開口部2は一般的には円形であるが、楕円形、角形等であっても良く、その形状に応じた外形の嵌挿部11を適用すれば良い。さらに図1では嵌挿部11が筒状に示されているが、幾つかの断片状の壁面から構成されていてもよい。なお、開口部2を多少楕円形にすることでAを中心軸とする回動が妨げられるので、封鎖部材10の脱離をより確実に阻止することができる。
図2には、樹脂製ボトル1の開口部2の周辺と、封鎖部材10の拡大断面図を示す。封鎖部材10の中心部には、破断開封可能な薄膜21を有する管路20を有する。薄膜21は破断可能なように0.1mm〜0.5mmの厚みを有し、全体に均一な厚みに制御することができる。この正確な厚み制御は、ブロー成形によって密封容器にする場合に比較して、封鎖部材を別途準備することの利点である。また、この薄膜21は図3に示すようなさらに厚みの薄い部分として、放射状の溝22(逆に他の部分よりも厚い、幹として凸条に形成してもよい)や、環状の溝23を設けることもできるので、破断時の操作性を向上するための細部の設計が容易となる。
図2に示すように、開口部2の開口部端6の上に封鎖部材10が載置されその境界を通る仮想平面Bより上方3mmの位置に薄膜21が形成されている。このようにずらして形成することによって、境界部の超音波溶着に際して、薄膜にピンホールや亀裂などの発生を効果的に防止することができる。この図では上方位置にずらしてあるが、仮想平面Bよりも下方位置にずらして形成することもできる。また、仮想平面Bに対して薄膜21の平面が略平行に形成されるのが好ましいが、多少傾斜して形成されていても良い。
薄膜21をずらしているのは、前記のように超音波の影響を遮るためであるが、後に開封される場合を考慮すると、開封用の突起部の長さが長くなりすぎて強度的な問題を生じないように、上方位置にずらして形成されていることがより望ましい。このずらす程度については、封鎖部材10を形成する樹脂にもよるが、1.0〜10.0mmの範囲であり、好ましくは2.0mm〜4.0mmである。前記1.0mmより少ないと、ピンホールなどの発生を確実に防止するという点で問題が生じるおそれがあり、10.0mmよりも大きくずらすようにしても、必要以上に離間させるだけだからである。
また図では開口部端の形成する仮想面が平面であるが、開口部端6の設計によっては側方から見て弓状、或いは椅子型などに視認できるような形状に加工することも可能である。そのような場合、薄膜平面と開口部端6との最接近距離が前記1.0〜10.0mmの範囲になるようにすれば良い。
本考案では、封鎖部材10に、開口部端6に接するように環状の溶着リブ12が周設され、溶着リブ12の外周側および内周側側に、超音波溶着により溶融された溶着リブの少なくとも一部が収納できる凹溝13、14が形成されていることが好ましい。図2に示すように溶着リブ12はその断面が高さ0.5mmの三角形状をしているが、四角形、五角形、砲弾形などの各種形状にすることもできる。この高さは0.3mm〜1.0mmの範囲で適宜設定すれば良い。また凹溝は深さ0.3mm程度で内外周ともに連続して形成されているが、どちらか一方だけ、或いは断続的に形成されていても良い。凹溝の深さについても、超音波溶着時の溶融樹脂すべてを収納するだけの体積を有するような深さを最大として、それ以下の体積となる深さであれば良い。要するに、超音波溶着により溶融される樹脂の逃げ場が形成されることによって、封鎖部材10と開口部端6とが確実に接触し密封することができれば良いのである。さらに、この開口部端6には、溶着リブ12の先端部が入り込む溝が形成されていても良い。
封鎖部材10の嵌挿部11の先端は開口部2に挿入しやすいようにテーパ面が形成されている。そしてボトル頸部5の内周壁面と嵌挿部11の外周壁面とが密着することにより、超音波溶着による密閉作用だけでなく、収容部3に収容されている薬液などの内容物の漏れを防いでいる。内容物の抽出に際してはボトルの収容部3を圧搾することにより行われるのが一般であるために、内圧上昇から内溶液の液密を保持することが非常に重要だからである。
図に示す封鎖部材10の超音波溶着用ホーン(図示せず)が当接する部位15は、溶着リブ12の反対面にあり、該ホーンとは接触しない部位16よりも肉厚に盛り上がっている。この部位15を他の部位よりも盛り上がらせることにより、ホーンからの超音波が伝達しやすいとともに、不要な部分へのホーンの接触を阻止し超音波伝導を防止できるので、超音波の利用効率が高くなる。すなわち、同じ樹脂でボトル1と封鎖部材10を成形し、盛り上がる部位15を設けた場合と、当該部位を設けず平坦にした場合とを比較すると、超音波溶着による不良発生率を著しく低減できるのである。また超音波溶着部より内側には下方に延びる嵌挿部11があるので、封鎖部材の断面厚さはこの部位が最大となる。そうすると成形加工後の冷却に差が生じ、成形不良を発生しやすい。従って、図のように肉厚を設計することにより、加工精度を高める効果もあるのである。
ところで、ボトル用樹脂と、封鎖部材用樹脂とは、必ずしも同一である必要はないが、同一樹脂の使用により、超音波溶着による接着強度を増し、製造コストなどを削減できるので好ましい。樹脂材料としては、具体的には、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂類、ポリアリレート樹脂、熱可塑性エラストマー類、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、などが挙げられる。又、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性などを向上する目的で、これら各種樹脂材料を混合したポリマーアロイ材料を用いたり、各添加剤による特性を改質したりすることもできる。さらに、再生されたリサイクル成形材料を混合して用いることもできる。
図4には、本考案で用いられる蓋のうち好適な例として、所謂ワンタッチキャップ40の断面図が示されている。このワンタッチキャップ40は本考案の密封容器を開封するとともに、使用中の収容物を再度簡易的に封止するものである。そのため、キャップ40には、封鎖部材を覆う天板41と、樹脂製ボトル1の頸部5に螺着して固定するための天板41の周囲から下方に延設された筒状部42と、封鎖部材10の薄膜21を破断するための突起部43と、この突起部43を貫通して天板上面に延びる貫通孔44と、収容する薬液などを抽出するためのノズル45と、天板上面を覆いかつノズル45の貫通孔44を閉塞するための天板周縁からヒンジ46を介して連結された開閉自在なキャップ部47を備えている。
樹脂製ボトル1の頸部5に、筒状部42により螺着されたワンタッチキャップ40を締める方向に回すことにより、突起部43は、封鎖部材10の管路20に挿入されて、薄膜21を突き破ることになる。この筒状部42には、ワンタッチキャップ40の不用意な螺進を防止するためのピルファープルーフとしてストッパ片50を設けておいてもよい。これにより、流通段階での容器の密封状態を保証することができ、ユーザが安心して購入することができる。
突起部43は先細に形成されているが、これによって薄膜21の破片を収容するスペースを与え、十分に薄膜を貫通して内溶液を排出することができる孔を連通する。また突起部43とは、反対側のノズル45の先端は外方向に向かってテーパ状になっており、液切れを良くするような形状を有していることが好ましい。内溶液によっては粘度が高いものや、液切れの悪いものがあり、それがノズル45に残留すると、微生物汚染の原因となりうるからである。
突起部43の周囲には、封鎖部材10の管路20の先端部分を収納する保持部53が周設されている。この保持部53は薄膜が破られたのちに、内溶液を確実に貫通孔44を通して注出するためのもので、管路20を突起部43と保持部53により挟み込み、密着させて液密を確保する。さらに、突起部43の根元に外周に向かった膨らみを持たせることで、より密着性が高まる。封鎖部材10とワンタッチキャップ40とは、特に接着剤や溶融によって結合している訳ではないので液漏れに注意する必要がある。そこで、突起部43の外周壁と管路20の内周壁との間の隙間を無くすことだけでなく、より確実に液密にするためである。
キャップ部47にはノズル45の先端開口部に侵入して、確実に封止するためのシールピン51が形成されている。これは単にノズル45を上から覆うだけでは封止が完全でない場合があるからであり、このシールピン51の代わりにシリコンゴムなどのパッキンを使用することもできる。また図4には、シールピン51の周囲にガイドリブ52が周設され、これがノズル45の先端部外周を捉える。この構造により、簡易的なワンタッチキャップであっても堅実な封止を確保し、シールピン51をノズル45の先端開口部へ導くことができるからである。
上記の樹脂製ボトル1、封鎖部材10、ワンタッチキャップ40を組み立てた後の状態の断面図を図5に示す。この図では上述の各構成よりなる本考案の密封容器が、流通状態(左図:薄膜21有り)と、使用状態(右図:薄膜21が破断開封)になった場合について主要部が示されたものである。この図から判るように、三つの部品がそれぞれの位置関係を正確にしつつ、相互が緊密に係合している。このような状況は、従来の所謂ブロー成形で作成される密封容器を用いては、容易には提供できるものではない。
以上の構成よりなる本考案の密封容器は、さらに、筒状部42には、ヒンジ46がボトル正面に対して背面に位置するように固定するための位置決め手段が設けられていることが好ましい。これによりワンタッチキャップ40を開封する際に、より視覚的に開封位置を使用者に示すことができるからである。
本考案は、密封状態を確実に維持しつつ流通し、使用者によって操作性良く開封することができ、さらにワンタッチキャップの機構を採用することによって、継続的に使用しやすいものとなっている。このような密封容器は、例えば、コンタクトレンズのケア溶液を収容するボトルなどに好適に用いることができる。
樹脂製ボトル1と、封鎖部材10とを組み立てる状態を示す概略図である。 樹脂製ボトル1の開口部2の周辺と、封鎖部材10の拡大断面図である。 薄膜21の拡大図である。 ワンタッチキャップ40の断面図である。 樹脂製ボトル1、封鎖部材10、ワンタッチキャップ40を組み立てた後の状態を示す断面図である。
符号の説明
1 樹脂製ボトル
2 開口部
3 収容部
10 封鎖部材
12 溶着リブ
15 超音波溶着用ホーン当接部
21 薄膜
40 ワンタッチキャップ
43 突起部
46 ヒンジ
47 キャップ部
50 ストッパ片
53 保持部

Claims (6)

  1. 開口部と収容部を有する樹脂製ボトルの該開口部を封鎖部材により超音波溶着された密封容器において、
    前記封鎖部材が破断開封可能な薄膜に封止された管路を備え、
    前記薄膜が、開口部端と封鎖部材との境界(超音波溶着部)を通る仮想平面に対して、1.0〜10.0mmの範囲で上方または下方にずらして形成されていることを特徴とする密封容器。
  2. 前記封鎖部材に、前記開口部端に接するように環状の溶着リブが周設され、
    溶着リブの外周側および内周側の少なくとも一方の側に、超音波溶着により溶融された該溶着リブの少なくとも一部を収納する凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の密封容器。
  3. 前記封鎖部材の超音波溶着用ホーン当接部が、非当接部に比して肉厚に盛り上がっていることを特徴とする請求項1または2に記載の密封容器。
  4. 前記封鎖部材を覆う開閉自在な蓋をさらに有し、
    該蓋が、
    封鎖部材を覆う天板と、樹脂製ボトルに固定するための天板周囲から延設された筒状部と、前記薄膜を破断するための天板の略中心部下方に延びる突起部と、該突起部を貫通して天板上面に延びる貫通孔と、天板上面を覆いかつ前記貫通孔を閉塞するための天板周縁からヒンジを介して連結された開閉自在なキャップ部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の密封容器。
  5. 前記突起部の外周に、前記封鎖部材の管路端部を収納する保持部が周設されていることを特徴とする請求項4に記載の密封容器。
  6. 前記天板周囲から延設された筒状部に、前記ヒンジ連結部がボトル正面に対して背面に位置するように固定するための位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の密封容器。
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