JP3147940U - 携帯端末用装飾パネル及び携帯端末 - Google Patents

Abstract

【課題】自然で素朴な味わいを醸しだし、どこか懐かしく落ち着いた雰囲気を漂わせる、溶岩を素材とした趣向性の高い携帯端末用装飾パネルを提供し、また、外装の少なくとも一部の素材に溶岩を用いた携帯端末を提供する。【解決手段】スライスした複数の溶岩板３が吸湿性の可撓性基材４の表面に適宜配列して接着してあり、可撓性基材４の裏面には接着面が形成してあり、接着面が剥離紙５で覆ってある携帯端末用装飾パネルであって、このパネルを携帯電話機等の携帯端末の外表面に貼り付けて楽しめることができるようにした。【選択図】図２

Description

本考案は、携帯端末の外装表面に貼り付けて用いる装飾パネル、及び、その装飾パネルを外表面に貼り付けた携帯端末に関する。

近年、携帯電話機やＰＤＡ（Personal Digital Assistant）と称される携帯情報端末（以下、両者をまとめて携帯端末という。）が急速に普及し、とりわけ、携帯電話機は、ストレートタイプ、折り畳みタイプ、スライドタイプ等、様々な種類やデザインのものが製造されている。

そして、最近では、このような携帯電話機に、ユーザそれぞれのオリジナル性を持たせるために、既製の携帯電話機のデザインをユーザが購入後に好みに合わせてカスタマイズする方法も種々提案されている。

例えば、特許文献１に記載されているように、携帯電話機の表面側に装飾シールを貼り付けるようにしたもの、また、特許文献２に記載されているように、携帯電話機の外装パネルを複数種類用意してユーザの好みのものに付け替えられるようにしたもの、さらに、特許文献３に記載されているように、携帯電話機の外装に飾り板を貼り付けるもの等、様々な提案がなされている。

実用新案登録３０６９３１４号公報 特開２００２−１２５０２２号公報 特開２００５−０８６３１１号公報

前述したような、既製の携帯電話機のデザインをカスタマイズするそれぞれの方法においては、もとの携帯電話機の外装のデザインをある程度変えることはできるが、いずれも、外装の色彩や模様を変えたり、人工的な装飾を付加しているものに過ぎず、無機的で趣向性に乏しかった。

ところで、箱根、那須、軽井沢、富士五湖など、溶岩が存在する場所は癒しの場所として昔から親しまれ、保養所や別荘などが存在しているが、都市部でも自然石の中で最も温浴効果に優れているといわれている溶岩の岩盤浴をメインにしたスパ施設がここ数年、数多く見受けられるようになってきており、溶岩が静かなブームとなっている。

溶岩は、地中から噴き出したマグマが、冷えて固まったものであり、他の自然石に比べて天然のミネラル分が豊富に含まれ、また、遠赤外線の放射率が高い。溶岩がこうした効果を発揮できる理由は、溶岩特有の表面に適度に凹凸のあるごつごつした形状により、表面積が大きいことも起因している。

溶岩は多孔質で、吸湿性と放湿性、通気性に優れており、温度や環境の変化により吸湿と放湿を繰り返すことから「呼吸する自然石」とも呼ばれている。このため、溶岩は、溶岩浴だけでなく水の浄化や住宅の壁材などに使われ、現代人の心を癒すリラクゼーション空間としてガーデニングの分野でも利用されてきている。

そこで、本考案は、携帯電話機等の携帯端末の外装デザインの無機的で趣向性に乏しい問題を解消するため、自然で素朴な味わいを醸しだし、どこか懐かしく落ち着いた雰囲気を漂わせる、溶岩を素材とした趣向性の高い携帯端末用装飾パネルを提供し、また、外装の少なくとも一部の素材に溶岩を用いた携帯端末を提供することを目的とする。

本考案は、スライスした複数の溶岩板が吸湿性の可撓性基材の表面に適宜配列して接着してあり、可撓性基材の裏面には接着面が形成してあり、接着面が剥離紙で覆ってある携帯端末用装飾パネルであって、このパネルを携帯電話機等の携帯端末の外表面に貼り付けて楽しめることができるようにしたものである。

本考案の携帯端末は、外表面の少なくとも一部に溶岩板が露出しており、溶岩板の表面に、苔などの生きた植物を植え付けたり、人間、動物のフィギュアを配置して固定することが可能であり、それを鑑賞して楽しむことができる。

本考案の携帯端末用装飾パネルによれば、携帯端末の外装表面に装飾用パネルの裏面の剥離紙を剥がして接着面を押し付けることによって簡単に貼り付けることができ、工業製品である携帯電話機等の携帯端末の無機的な外観や手触り感を、自然で素朴な溶岩独特の趣向性が高く印象深いものに変貌させることができる。

また、溶岩板からは、遠赤外線が放射されているため、携帯端末を手にしている時に、岩盤浴の温浴効果に似たリラックス効果がもたらされる。
さらに、溶岩板は多孔質で、表面に多数の凹凸があるため、汗をかいた手で携帯電話を手にしている場合でも、手が滑りにくくなり、携帯端末を誤って落とす事故を減らすことができる。

可撓性基材に保湿材を設けることにより、表面に固定してある熔岩板へ水分を供給することができ、熔岩板に固定された植物を比較的長く生き生きとさせることができる。
溶岩板の表面の微細穴の位置に、植物を差し込んで装飾することができ、携帯端末の外観や感触をより一層自然で味わい深く、趣向性の高いものにでき、見る者に、従来の携帯端末のデザインイメージを覆す強烈なインパクトを与えることができる。

携帯端末用装飾パネルを貼り付けた携帯電話等は、従来の携帯端末の工業製品特有の人工的・無機的な外装とは全く異なった、溶岩特有の素朴でどこか懐かしく落ち着いた雰囲気を醸し出す、趣向性の高い手触りや質感が得られる。

さらに、溶岩板の表面に、植物等の装飾物が固定してあることにより、携帯端末の外観や感触をより一層自然で味わい深いものとすることができ、フィギュア等をパネル表面の適宜の位置に配置して楽しむことができる。

以下、図面の実施形態に基づいて、本考案を説明する。図１は、本考案の１実施形態における携帯端末用装飾パネル（以下、単に装飾パネルという。）を貼り付けた携帯電話機を示しており、携帯電話機１は、本体１Ａと蓋体１Ｂからなる折り畳み型のもので、装飾パネル２は、蓋体１Ｂの外装表面に貼り付けられている。

図２に示すように、装飾パネル２は、溶岩を厚さ２〜４ミリの薄板状にスライス加工した溶岩板３を不織布を貼り付けた樹脂シート等の保湿性を有する可撓性基材４に適宜に配列して接着などで固定したものであり、可撓性基材４の裏面には接着面が形成してあり、剥離紙５で接着面が覆ってある。この剥離紙５を剥がして、携帯電話機１の蓋体１Ｂの外装表面に接着固定して使用する。

なお、可撓性基材４の接着面は、蓋体１Ｂから必要に応じて容易に剥がすことが可能なものであり、剥がしたときに接着剤が携帯端末に残留せず、綺麗に剥離できるものが好ましい。また、本実施形態の装飾パネル２は、溶岩板３に植物６や人物フィギュア７等を装飾部材として付加して遊べるようにした状態を示している。多孔質でゴツゴツした溶岩板３の表面をあたかも切り立った岩壁のように見立てて、人がロッククライミングをしているような場面を表現することができる。種々のフィギュア、植物を配置することによって色々な場面を表現することができる。

また、この実施形態においては、溶岩板３上に付加されている植物６は、樹脂等で形成した人工物ではなく、実際に生きている苔等の植物であるので、短期間であれば溶岩板３上で生育させることができる。

溶岩板３は多孔質であるため、表面に適量の霧を吹きかける等して内部に水分を浸透させておくことで、これらの植物６を溶岩板３の表面で短期間ながらも生育させることができる。また、人物フィギュア７は、接着剤を用いて溶岩板３に固定してもよく、移動することができるように、ピンを取り付けておく。熔岩板３には、細いピンが差し込める適宜の微細穴（図示しない）を開けておくと、フィギュアだけでなく、細い茎の植物を差し込んで、剣山代わりとすることもでき、多様な使い方ができる。

なお、ここでは、植物６に、実際に生きている苔類等の植物を使用しているが、携帯電話機１が内部に湿気が入り込みやすい構造の場合には、樹脂等で模造した植物を代用するのが好ましい。

また、本実施形態においては、装飾パネル２を携帯電話機１の蓋体１Ｂ側に取り付けているが、蓋体１Ｂの外装表面が平らでなかったり、装飾パネル２の貼り付けにより、蓋体１Ｂ側に付属しているカメラや液晶表示画面等の使用に支障が生じる場合には、装飾パネル２は本体１Ａの裏面側に貼り付けてもよい。また、装飾パネル２は、本体１Ａや蓋体１Ｂの外装表面の全体ではなく、一部分のみを覆うようにしてもよい。

また、蓋体１Ｂの外装表面側にカメラレンズや液晶表示画面が配置されている場合には、これらの位置に対応させて、溶岩板３に透孔や窓を開口しておくことで、蓋体１Ｂに装飾パネル２を貼り付けた状態でも、写真撮影や液晶表示画面の確認を行うことが可能である。

次に、図３は、本考案の別の実施形態における携帯端末用装飾パネルを貼り付けた携帯電話機を示す平面図であって、この実施形態における装飾パネル１２は、図１及び図２において説明した装飾パネル２と同様にして、携帯電話機１１の蓋体１１Ｂの外装表面に、溶岩板１３を備えている。

この実施形態においては、前述したもののように、装飾部材を何も使用しておらず、蓋体１１Ｂのほぼ全体を溶岩板１３で覆っただけのシンプルなデザインとなっている。しかしながら、溶岩板１３は自然石であるため、表面の凹凸のパターンや色調に二つと同じものがないため、同一機種の携帯電話機１１の間でも、個性を演出することができる。

また、図４は、本考案のさらに別の実施形態における携帯端末用装飾パネルを貼り付けた携帯電話機を示す図であって、この実施形態における装飾パネル２２も、前述した装飾パネル２、１２と同様にして、携帯電話機２１の蓋体２１Ｂの外装表面に、両面テープで接着された溶岩板２３を備えている。

この実施形態における装飾パネル２２は、溶岩板２３の表面に、苔状の植物６Ａを付着させると共に、配列した溶岩板２３の目地に葉を付けた植物６Ｂを植生させている。
なお、この実施形態のものでは、植物６Ｂは葉を付けているが、溶岩板２３には、小さな花を付けた植物を植え付けてもよい。

図５は、本考案のさらに別の実施形態における携帯電話機用装飾パネルを示す図であって、この実施形態の装飾パネル３２は、溶岩板３３の上に植物６Ｃを植生させているとともに、人物のフィギュア７Ａ、７Ｂを立たせて配置しており、掌に載る小さなサイズの溶岩板３３の上に、立体的な自然の景観を作り出している。

なお、図示していないが、この実施形態の装飾パネル３２においても、溶岩板３３の裏面側に、先に述べた各実施形態のものと同様に可撓性基材４が接着等で固定されている。
また、溶岩板３３上には、人物フィギュアや植物以外に、犬などの動物フィギュアや建物、橋、神社など、様々な装飾部材を付加することができ、これらの装飾部材は、携帯電話機のユーザ自身が好みに応じて後から追加することできる。

前述したそれぞれの実施形態においては、何れも携帯電話機に後から貼り付けて使用する装飾パネルについて説明したが、携帯電話機の本体と装飾パネルとは別体にせずに、溶岩板が外装の一部として予め組み込まれている携帯電話機として製作してもよい。

本考案の装飾パネルは、携帯電話のみならず、ノート型コンピュータ、ＰＤＡ（携帯情報端末）も含めた様々な機器の装飾にも使用することができる。

装飾パネルを貼り付けた携帯電話機を示す斜視図。 装飾パネルを携帯電話機に取り付ける方法の説明図。 装飾パネルを貼り付けた携帯電話機の平面図。 装飾パネルに植物を配した状態の平面図。 装飾パネルの他実施形態の斜視図。

符号の説明

１、１１、２１ 携帯電話機（携帯端末）
１Ａ 本体
１Ｂ、１１Ｂ、２１Ｂ 蓋体
２、１２、２２、３２ 装飾パネル
３、１３、２３、３３ 溶岩板
４ 可撓性基材
５ 剥離紙
６、６Ａ、６Ｂ、６Ｃ 植物
７、７Ａ、７Ｂ 人物フィギュア

Claims (5)

1. スライスした溶岩板が可撓性基材の表面に適宜配列して接着してあり、可撓性基材の裏面には接着面が形成してあり、接着面が剥離紙で覆ってある携帯端末用装飾パネル。
2. 請求項１において、可撓性基材面に保湿材が設けてある携帯端末用装飾パネル。
3. 請求項１または２において、溶岩板に装飾物を取り付けるための微細穴が形成してある携帯端末用装飾パネル。
4. 請求項１〜３のいずれかの装飾パネルが、外表面に貼り付けてある携帯端末。
5. 請求項４において、携帯用装飾パネルの表面に植物等の装飾物が固定してある携帯端末。

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