JP3146912B2 - バルーン装着方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、体腔内に挿入される超
音波プローブにおいて、挿入部の先端に設けられる超音
波振動子を囲繞するバルーンの装着方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】超音波検査を行うに当って、体表皮から
体内に超音波信号を送受信する超音波プローブと、体腔
内に挿入されて、体腔内壁から超音波走査を行う体腔内
挿入型の超音波プローブとがある。このうち、体腔内挿
入型の超音波プローブは、体腔内に挿入される挿入部材
の先端部またはその近傍部に超音波振動子を設けて、こ
の超音波振動子を体腔内壁に向けた状態で、超音波信号
を送受信することによって超音波走査を行うものであ
る。

【０００３】体腔内挿入型の超音波プローブにあって
も、その挿入部材が直接体腔内に挿入されるものと、内
視鏡等をガイド手段として体腔内に挿入されるものとが
ある。内視鏡をガイド手段として用いる場合には、内視
鏡の挿入部に設けた鉗子等の処置具挿通チャンネルをそ
の挿通路とする。このタイプのものにあっては、超音波
プローブを構成する挿入部材は、処置具挿通チャンネル
に挿通できるようにするために、軟性で極めて細いカテ
ーテルとなし、このカテーテルの先端に設けられる超音
波振動子は単板振動子で構成される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、超音波振動
子によって超音波信号の送受信を行う際に、例えば粘膜
直下の部位の超音波検査を行う場合にあっては、超音波
振動子を体腔内壁から離間させて、スタンドオフさせた
状態で超音波の送受信を行う。ただし、単に超音波振動
子と体腔内壁とを離間させただけでは、その間に空気が
介在することになって、超音波信号の減衰が激しくなっ
てしまう。そこで、超音波信号の減衰を抑制するため
に、カテーテルの超音波振動子を設けた部位をバルーン
により囲繞させるようになし、このバルーン内に超音波
伝達媒体としての脱気水等を充填させて膨出させる。こ
れによって、超音波の送受信経路に超音波信号減衰の原
因となる空気層が介在するのを防止している。

【０００５】体腔内に挿入される関係から、バルーンは
脱落しないように挿入部に確実に固定されなければなら
ないのは当然として、バルーン内には超音波伝達媒体が
所定の圧力で供給されて、張力も作用することになるか
ら、バルーンの端部を極めて強固に固定する必要があ
る。しかしながら、内視鏡の処置具挿通チャンネル等の
ガイド手段をガイドとするものにあっては、その外径が
極めて細いことから、バルーンを強固に固定できるよう
にカテーテルに装着するのは極めて困難であり、殆ど不
可能に近い。

【０００６】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、細径のカテーテルに
バルーンを確実に固定した状態に装着できるようにする
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、樹脂材で形成され、先端部内に超音
波振動子を設けられ、少なくともこの超音波振動子の配
設部より基端側に円環状の凹部が形成された挿入部材
に、この超音波振動子の配設部を囲繞するようにゴム材
からなるバルーンを装着する方法であって、前記挿入部
材の前記凹部より 基端側の位置を見切り位置にしてゴム
材を溶融させたディッピング槽に浸漬することにより、
前記先端部の外面を覆う薄膜の成膜部を形成すると共
に、前記凹部にはこの成膜部よりこの凹部の深さ分だけ
厚肉となった固定部を形成し、前記固定部を前記凹部内
に保持して、前記成膜部を前記挿入部材の表面から剥離
させることにより拡縮可能な拡縮膜部とすることをその
特徴とするものである。

【０００８】また、請求項６に記載した発明は、軟性樹
脂を筒状に形成したガイドスリーブ内に先端部に超音波
振動子を設けたカテーテルが着脱可能に挿入される挿入
部材の先端近傍に円環状の凹部を形成し、このガイドス
リーブの内部にカテーテルまたは杆状部材からなる挿通
部材を挿入して、この挿通部材をガイドスリーブから所
定の長さ突出させた状態で、前記凹部より基端側の位置
を見切り位置にして溶融させたゴム材のディッピング槽
に浸漬することにより成膜部を形成し、次いで挿通部材
をガイドスリーブから取り出して、前記凹部の内部が厚
肉となった固定部で、この固定部より先端側が薄膜状に
形成されて、拡縮可能な拡縮膜部としたことをその特徴
とするものである。

【０００９】

【作用】可撓膜としては、例えばラテックス等のよう
に、弾性に富み、かつ音響特性に優れたゴム材で形成さ
れる。そこで、このような性質を有する材料を溶融させ
たディッピング槽を用いる。樹脂材からなる挿入部材と
して、例えばカテーテルの先端をディッピング槽を浸漬
させて、その表面に弾性材の成膜部を形成するが、この
カテーテルにおいて所定の位置を見切り位置としてディ
ッピングする。ここで、見切り位置は超音波振動子が位
置する部位より基端側にしなければならない。これによ
って、カテーテルの表面において、超音波振動子の装着
部を含む部位にカテーテルにおける所定の長さ分だけ成
膜部が形成される。

【００１０】成膜部が乾燥した後に、この成膜部の内部
に流体を供給すると、カテーテルの表面から剥離する。
一般に、カテーテルを構成する樹脂材は音響特性等の観
点から、ポリエチレン等のように、ラテックスに対して
剥離性の良好なものが用いられることが多い。従って、
流体の供給によって成膜部は極めて容易に、しかも確実
に剥離する。なお、必要に応じて、カテーテルの表面に
おける成膜部の剥離部分に予め離型剤を塗布しておく
と、より円滑に剥離する。これに対して、少なくとも成
膜部における見切り位置近傍の部位は非剥離状態にす
る。これによって、樹脂膜のうちの剥離部分が拡縮可能
な拡縮膜部で、見切り位置近傍部分に位置する凹部内が
固定部となったバルーンがカテーテルに一体的に形成さ
れる。ここで、拡縮膜部を形成するために行われる剥離
は予め行う方が好ましいが、内視鏡の処置具挿通チャン
ネル等に挿通させて、実際に超音波検査を行う際に超音
波伝達媒体を供給することにより拡縮膜部を剥離させる
と共に膨出させるようにしても良い。

【００１１】挿入部材としては、それ自体に超音波振動
子を内蔵したカテーテルだけでなく、超音波振動子を装
着したカテーテルと、このカテーテルを挿通させる軟性
筒状のガイドスリーブとから構成することもできる。ガ
イドスリーブを用いる場合には、内部にカテーテルを挿
通させた状態で行えるが、このカテーテルと同様の形状
の杆状部材を挿通させた状態で行う方が好ましい。

【００１２】ディッピング槽に浸漬させた時に、ディッ
ピング材が見切り位置近傍に設けた凹部に回り込むこと
になる。これによって、成膜部を剥離させた時に、凹部
に入り込んで、肉厚となった部分が凹部から剥離しない
非剥離部となる。また、固定部としては、見切り位置近
傍に加えて超音波振動子を設けた部位より先端側にも形
成するようにしても良い。

【００１３】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て説明する。

【００１４】まず、図１に内視鏡の挿入部にガイドさせ
て、体腔内から超音波走査を行うようにした超音波プロ
ーブの構成を示す。なお、この超音波プローブは内視鏡
以外のガイド手段にガイドさせて体腔内に挿入されるも
のであっても良い。図中において、１は内視鏡、１０は
超音波プローブをそれぞれ示し、内視鏡１は、周知のよ
うに、本体操作部２に体腔内への挿入部３を連設してな
るものであって、本体操作部２における挿入部３への連
設部分には、鉗子等の処置具を挿入するための処置具導
入部４が設けられており、この処置具導入部４から挿入
部３内を通って、その先端部に開口する処置具挿通チャ
ンネル５を備えている。

【００１５】超音波プローブ１０は、内視鏡１における
処置具挿通チャンネル５をガイド手段として体腔内に挿
入されるものであって、細径の軟性部材からなるカテー
テル１１の基端部に操作部１２を連設してなるものであ
り、さらに操作部１２には超音波観測装置（図示せず）
に着脱可能に接続されるケーブルコード１３が連設され
ている。

【００１６】カテーテル１１は、図２に示したように、
音響特性に優れた中空の軟性部材からなり、その先端は
閉塞されている。そして、カテーテル１１の先端部には
超音波振動子１４が回転支持台１５に装着された状態に
して設けられている。回転支持台１５にはフレキシブル
シャフト１６が連結されている。フレキシブルシャフト
１６は、細い金属線材を密着コイル状に巻回してなるも
のであって、内部に超音波振動子１４からの信号ケーブ
ル１７が挿通されている。

【００１７】操作部１２には、フレキシブルシャフト１
６を回転駆動するモータ（図示せず）が内蔵されてお
り、またカテーテル１１を押し引き操作するための押し
引き操作手段１８が設けられている。従って、フレキシ
ブルシャフト１６を軸回りに回転させることによって、
超音波振動子１４を装着した回転支持台１５をカテーテ
ル１１内で回転させて、ラジアル超音波走査が行われ
る。また、押し引き操作手段１８を押し引き操作して、
カテーテル１１の全体を軸線方向に移動させることによ
って、リニア超音波走査を行うことができる。

【００１８】ラジアル超音波走査を行うにしろ、リニア
超音波走査を行うにしろ、またこれら以外の超音波走査
を行うにしろ、カテーテル１１における超音波振動子１
４が配置されている部位を囲繞するようにバルーン１９
を装着して、このバルーン１９内に超音波伝達媒体とし
て、例えば脱気水を供給することにより膨出させるよう
になし、このバルーン１９を体腔内壁に当接させること
によって、超音波信号の送受信経路に空気層が介在しな
いようにする。この脱気水を供給するために、カテーテ
ル１１内には流体供給路２０が設けられており、この流
体供給路２０はバルーン１９内において、超音波振動子
１４の配設位置より基端側に開口している。

【００１９】バルーン１９は拡縮膜部１９ａと固定部１
９ｂとから構成され、カテーテル１１に一体的に装着さ
れる。ここで、カテーテル１１には、その先端部分にお
いて、超音波振動子１４が配置されている部位の前後の
位置に円環状の凹部１１ａ，１１ｂが設けられており、
バルーン１９は、この凹部１１ａ，１１ｂの位置におい
ては、他の部位より凹部１１ａ，１１ｂの深さ分だけ厚
肉になり、その可撓性が低下する。この結果、当該の部
位はカテーテル１１の表面に対して非剥離状態に保持さ
れた固定部１９ｂとなり、両固定部１９ｂ，１９ｂ間の
部位は、薄肉で、流体供給路２０を介して超音波伝達媒
体を供給した時に膨出する拡縮膜部１９ａとなる。

【００２０】以上のように構成されるバルーン１９は、
図３乃至図５に示したようにして形成される。

【００２１】まず、バルーン１９を形成するための材料
としては、可撓性及び音響特性等を考慮すれば、ラテッ
クスが最も好ましいが、これ以外のゴム材を用いること
もできる。ここで、ラテックスをバルーン１９形成用の
材料とした場合、このラテックスを溶融させたディッピ
ング槽２１を用い、図３に示したように、カテーテル１
１をこのディッピング槽２１に基端側の凹部１１ａが完
全に液中に浸漬するようにディッピングを行う。ここ
で、これら凹部１１ａ，１１ｂ内にも完全に液を回り込
ませるために、カテーテル１１の浸漬は低速で行うこと
により、凹部１１ａ，１１ｂの内部に空気の澱み部がで
きないようにする。そして、所定時間だけディッピング
槽２１内に浸漬した状態に保った後に、カテーテル１１
を引き上げると、このカテーテル１１の表面にラテック
スが積層される。ここで、ラテックス成膜部２２は、凹
部１１ａ，１１ｂ内の部位が他の部位より凹部１１ａ，
１１ｂの深さ分だけ厚肉になり、その中間部分は薄膜状
となる。

【００２２】ラテックス成膜部２２が乾燥した後に流体
供給路から水や空気等の流体を供給すると、図４に示し
たように、流体が矢印で示したように、ラテックス成膜
部２２とカテーテル１１の表面との間に流入して、薄膜
状の部分がカテーテル１１の表面から剥離する。これに
よって、凹部１１ａ，１１ｂ内に位置する非剥離状態と
なった固定部１９ｂと、その間において、流体の給排に
より拡縮する拡縮膜部１９ａとからなるバルーン１９が
形成される。

【００２３】ここで、カテーテル１１は内視鏡１の処置
具挿通チャンネル５内に挿通される関係から、滑りの良
い部材で形成しなければならず、このためにフッ素樹脂
や、ポリエチレン，ポリイミド，塩化ビニル，エポキシ
樹脂，ウレタン樹脂等の樹脂材で形成される。また、こ
れらのうちから、音響特性を考慮すると、ポリエチレン
等の材質のものが好ましい。いずれにしろ、これらの部
材はラテックスに対して剥離性が良好であるから、拡縮
膜部１９ａの部分は流体の供給により容易にカテーテル
１１から剥離する。勿論、カテーテル１１の外表面のう
ち、この拡縮膜部１９ａの部位に離型剤を塗布しておけ
ば、さらに剥離性が良好となる。

【００２４】ところで、カテーテル１１の表面には、流
体供給路２０が開口しており、この流体供給路２０の開
口部分もディッピング槽２１内に浸漬されることから、
ディッピング時にはこの流体供給路２０内に液が侵入す
ることになる。これを防止するには、流体供給路２０に
おける基端側の部分を閉塞させ、好ましくは流体供給路
２０の全体に水等の液体を充満させた状態にして、ディ
ッピング槽２１内に浸漬させる。また、図５に示したよ
うに、流体供給路２０に対してほぼ隙間のない外径をも
った充填部材２３を基端側から先端部の開口に臨む部位
まで挿入した状態で、ディッピング槽２１内に浸漬さ
せ、ラテックス成膜部２２が乾燥した後に充填部材２３
を基端側に引き出すようにして脱着することも可能であ
る。そして、この部位は超音波の送受信経路として利用
されない部位であるから、多少厚肉化されても、格別問
題となることはない。

【００２５】バルーン１９の装着を以上の方法により行
うことによって、内視鏡１の処置具挿通チャンネル５内
に挿通される極めて細径のカテーテル１１であっても、
容易に、しかも確実にバルーン１９を装着できる。そし
て、このバルーン１９の縮小状態では、カテーテル１１
の表面に密着した状態に保持され、このカテーテル１１
の挿入時に皺や弛み等は生じない。また、体腔内におい
て、バルーン１９内に超音波伝達媒体を供給すると、そ
の拡縮膜部１９ａは確実に膨出する。さらに、拡縮膜部
１９ａの膨出により張力が作用しても、厚肉化された固
定部１９ｂはカテーテル１１の凹部１１ａ，１１ｂ内に
位置する状態に安定的に保持され、操作中にバルーン１
９が逸脱する等の不都合を生じることはない。

【００２６】次に、図６にカテーテル５０をガイドスリ
ーブ５１内に挿通させるようにしたものが示されてい
る。この実施例においては、バルーン５２はガイドスリ
ーブ５１側に設けられている。このために、ガイドスリ
ーブ５１の先端近傍の部位における外周面に円環状の凹
部５１ａを形成して、図７に示したように、ガイドスリ
ーブ５１の内部にはカテーテル５０またはこのカテーテ
ル５０と実質的に同じ形状となった杆状部材５３を挿入
して、この杆状部材５３の先端をガイドスリーブ５１か
ら所定量だけ突出させる。

【００２７】この状態でガイドスリーブ５１を、その凹
部５１ａの形成部より若干基端側の位置を見切り位置と
してディッピング槽５４内に浸漬させて、ガイドスリー
ブ５１から杆状部材５３にかけてラテックス成膜部を積
層させる。そして、ラテックス成膜部を乾燥させると、
凹部５１ａ内における厚肉の部分が固定部５２ａで、こ
れ以外の部位が薄肉の拡縮膜部５２ｂからなるバルーン
５２が形成されたことになる。ただし、実際に使用する
際には、杆状部材５３を脱着させて、その代わりにカテ
ーテル５０を挿入しなければならない。そこで、杆状部
材５３を円滑に引き抜けるようにするには、この杆状部
材５３に空気通路５３ａを設けて、この空気通路５３ａ
を杆状部材５３の先端に開口させておく。そして、この
杆状部材５３を引き抜く際には、空気通路５３ａから加
圧エアを吹き込んで、拡縮膜部５２ｂの部位を剥離させ
る。これによって、杆状部材５３のみを円滑に引き抜く
ことができ、この引き抜き時に拡縮膜部５２ｂの部位が
損傷する等のおそれはない。なお、この空気通路５３ａ
が開口する部位にはラテックスが入り込むことになる
が、バルーン５２の先端部分は超音波信号の送受信経路
として利用されないことから、多少厚肉化しても格別問
題とはならないが、図５のような充填部材等を挿入させ
た状態にすれば、この部位が極端に厚肉化することはな
い。

【００２８】本実施例において、カテーテル５０を用い
て超音波検査を行うには、ガイドスリーブ５１内に挿通
させて、このカテーテル５０における先端の超音波振動
子５５を設けた部位をガイドスリーブ５１から突出させ
る。ここで、ガイドスリーブ５１の内径と、カテーテル
５０の外径との間に寸法の差を持たせることによって、
その間に形成される隙間を超音波伝達媒体の通路として
利用し、ガイドスリーブ５１の基端部に超音波伝達媒体
を圧送する手段を接続するための接続部５１ａを設ける
ようにする。

【００２９】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、挿
入部材が細径のものであっても、容易にバルーンを装着
することができ、しかもこのバルーンは超音波振動子を
囲繞する部分が拡縮膜部となって、超音波振動子を作動
させる際に、この拡縮膜部内に超音波伝達媒体を封入す
ることにより膨出させることができ、かつこの拡縮膜部
の基端部には厚肉の固定部が円環状の凹部内に設けられ
ているので、拡縮膜部がずれたり、超音波伝達媒体を供
給した時等においても脱落したりすることのない状態に
して、容易にバルーンを装着できる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】内視鏡をガイド手段として体腔内に挿入される
超音波プローブの全体構成図である。

【図２】超音波プローブのカテーテルの先端部分の断面
図である。

【図３】本発明の第１の実施例におけるバルーン装着方
法の成膜工程を示す説明図である。

【図４】成膜部分の剥離工程を示す説明図である。

【図５】ディッピング時における流体供給路内へのディ
ッピング剤の侵入防止を図る機構を示す説明図である。

【図６】本発明の第２の実施例において、バルーンを装
着した挿入部材の構成を示す断面図である。

【図７】第２の実施例における成膜工程を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 内視鏡 ３ 挿入部 ５ 処置具挿通チャンネル １０ 超音波プローブ １１，３０，４０，５０ カテーテル １４，５５ 超音波振動子 １９，５２ バルーン１９ｂ ，５２ａ 固定部１９ａ ，５２ｂ 拡縮膜部 ２０ 流体供給路 ２１，５４ ディッピング槽 ２２，３１ ラテックス成膜部 ３２ａ，３２ｂ，４２ａ，４２ｂ 糸巻き ５１ ガイドスリーブ

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹脂材で形成され、先端部内に超音波
   振動子を設けられ、少なくともこの超音波振動子の配設
   部より基端側に円環状の凹部が形成された挿入部材に、
   この超音波振動子の配設部を囲繞するようにゴム材から
   なるバルーンを装着する方法において、 前記挿入部材の前記凹部より基端側の位置を見切り位置
   にしてゴム材を溶融させたディッピング槽に浸漬するこ
   とにより、前記先端部の外面を覆う薄膜の成膜部を形成
   すると共に、前記凹部にはこの成膜部よりこの凹部の深
   さ分だけ厚肉となった固定部を形成し、 前記固定部を前記凹部内に保持して、前記成膜部を前記
   挿入部材の表面から剥離させることにより拡縮可能な拡
   縮膜部とする ことを特徴とするバルーン装着方法。
2. 【請求項２】 前記挿入部材には、前記固定部を形成
   するための凹部を前記超音波振動子の配設位置の前後の
   部位に設けるようにしたことを特徴とする請求項１記載
   のバルーン装着方法。
3. 【請求項３】 前記挿入部材は、前記見切り位置より
   先端側であって、前記超音波振動子の配設位置より基端
   側に、前記拡縮膜部内に超音波伝達媒体の供給路を設け
   たカテーテルであって、このカテーテルを前記ディッピ
   ング槽に浸漬する際には、この供給路を閉鎖することを
   特徴とする請求項１または請求項２記載のバルーン装着
   方法。
4. 【請求項４】 前記供給路を閉鎖状態に保持するため
   に、この供給路の内部に液体を充満させるようにしたこ
   とを特徴とする請求項３記載のバルーン装着方法。
5. 【請求項５】 前記挿入部材には、その拡縮膜部が形
   成される部位に前記ディッピング槽に浸漬させる前の段
   階で離型剤を塗布するようにしたことを特徴とする請求
   項１記載のバルーン装着方法。
6. 【請求項６】 軟性樹脂を筒状に形成したガイドスリ
   ーブ内に先端部に超 音波振動子を設けたカテーテルが着
   脱可能に挿入される挿入部材の先端近傍に円環状の凹部
   を形成し、このガイドスリーブの内部にカテーテルまた
   は杆状部材からなる挿通部材を挿入して、この挿通部材
   をガイドスリーブから所定の長さ突出させた状態で、前
   記凹部より基端側の位置を見切り位置にして溶融させた
   ゴム材のディッピング槽に浸漬することにより成膜部を
   形成し、次いで挿通部材をガイドスリーブから取り出し
   て、前記凹部の内部が厚肉となった固定部で、この固定
   部より先端側が薄膜状に形成されて、拡縮可能な拡縮膜
   部としたことを特徴とするバルーン装着方法。