JP3146676B2 - 自動変速装置付車両におけるエンジンの出力制御装置 - Google Patents

自動変速装置付車両におけるエンジンの出力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速装置付車両に
おけるエンジンの出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トルクコンバータを備えた自
動変速装置では、発進時においてストール状態、すなわ
ち、駆動(入力)軸側羽根車と被駆動(出力)軸側羽根
車との間に滑り(回転速度差)が発生している状態を継
続すると、前記駆動軸側羽根車と被駆動軸側羽根車との
間にある媒介流体が剪断力を受けて発熱し過熱状態を継
続することとなるため、この状態が長時間に及んだり度
々繰り返されたりすると、前記媒介流体が経時的に熱劣
化して機能低下するので、トルクコンバータ本体の機能
を低下させてしまう可能性がある。
【0003】このため、従来は、エンジンの出力向上を
図る際には、出力が向上することによって前記ストール
状態がより発生し易くなるため、トルクコンバータの伝
達トルク容量を増大させて媒介流体の過熱を防止するな
どの対策を行なっていた。また、実公昭60−1592
56号に開示された先行技術のように、車速零状態およ
びその他の条件を検出して、ある一定条件の下に、変速
装置をニュートラル状態にならしめて前記駆動(入力)
軸側羽根車と被駆動(出力)軸側羽根車との間に滑り
(回転速度差)を無くすようにして、前記流体の発熱を
ある程度軽減し、トルクコンバータの過熱防止を図った
ものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のトルクコンバータの伝達トルク容量を増大させる
対策では、エンジンの出力向上に伴って、トルクコンバ
ータの重量、および大きさ等が増大するため、車両への
搭載時には、車両重量の増大、および取り付けスペース
の増大等の種々の問題が発生していた。
【0005】一方、前述の実公昭60−159256号
に開示された先行技術においては、ブレーキをかけて完
全に車両を停止させた時にのみ変速装置をニュートラル
位置にすることで、媒介流体の過熱防止を図っているた
め、媒介流体が最も発熱する発進時のストール状態に関
しては、媒介流体の過熱を軽減することはできず、充分
な過熱軽減効果は期待できなかった。また、変速装置が
複雑になるために、装置重量・寸法の増大、および生産
コストの増大等の問題もあった。
【0006】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みなさ
れたもので、トルクコンバータのストール状態時に、媒
介流体が過熱されて起こる経時的機能劣化を防止できる
と共に、生産コストも軽減できるエンジンの出力制御装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
るエンジンの出力制御装置は、図1に示すように、トル
クコンバータを備えた自動変速装置を搭載する車両にお
いて、少なくとも停車に近い所定以下の車速を検出でき
る車速検出手段Aと、自動変速装置のシフト位置が走行
シフト位置にあることを検出できる走行シフト位置検出
手段Bと、エンジンGのエンジン出力状態が、前記トル
クコンバータの限界ストール出力以上の高出力状態であ
ることを検出できる高出力状態検出手段Cと、前記所定
以下の車速、走行シフト位置、トルクコンバータの限界
ストール出力以上のエンジン高出力状態が全て検出され
ストール状態となったか否かを判定するストール状態
判定手段Dと、ストール状態となったと判定され、か
つ、ストール状態となってから所定時間経過するまで、
点火時期を制御してエンジン出力を減少補正する第1の
出力減少補正手段Eと、ストール状態となったと判定さ
れ、かつ、ストール状態となってから所定時間経過後、
燃料供給量又は吸入空気量を制御してエンジン出力をさ
らに減少補正する第2の出力減少補正手段Fと、を備え
る構成とした。
【0008】
【作用】かかる構成により、所定の車速以下であるこ
と、シフト位置が走行シフト位置にあること、およびエ
ンジンの出力状態がトルクコンバータの限界ストール以
上の高出力状態であることを検出することで、トルクコ
ンバータが一定条件以上のストール状態となったか否か
を判定する。そして、ストール状態となったと判定さ
れ、かつ、ストール状態となってから所定時間経過する
までは、点火時期を制御してエンジン出力を減少補正
し、ストール状態となってから所定時間経過後は、燃料
供給量又は吸入空気量を制御してエンジン出力をさらに
減少補正する。従って、特に、車両の停止時および発進
時において、一定条件以上のストール状態となった場合
には、トルクコンバータの媒介流体が過熱しないように
エンジン出力を減少補正するので、ストールによるトル
クコンバータの過熱が防止される。この場合、エンジン
出力の減少補正は、最初に応答性及び精度が良い点火時
期制御により行なわれ、所定時間様子を見る。そして、
その間にストール状態が解消されたならば、出力減少補
正を中止し、一方、その間にストール状態が解消されな
かったならば、出力減少補正が不足していると判断し
て、より大きな出力減少が可能な燃料供給量又は吸入空
気量の制御により出力減少補正が行なわれる。従って、
エンジン出力は、2段階に減少することとなるので、エ
ンジン出力の変化格差が小さくなり、エンジンフィーリ
ングの低下が防止される。また、ストール状態となった
直後には、その状態が所定時間持続したことを待たず
に、点火時期制御によりエンジン出力を少し減少させる
ので、媒介流体の温度上昇の抑制が効率良く行なわれ
る。
【0009】
【実施例】以下に、本発明にかかる一実施例を添付の図
面に基づき説明する。図2において、エンジン1には、
エアクリーナ2、吸気ダクト3、スロットルチャンバ
4、吸気マニホールド5を介して空気が吸入される。吸
気ダクト3には、エアフローメータ6が設けられてい
て、吸入空気流量Qに対応する電圧信号を出力するよう
になっている。
【0010】スロットルチャンバ4には、図示しないア
クセルペダルと連動するスロットル弁7が設けられてい
て、吸入空気流量Qを制御できるようになっている。吸
気マニホールド5には、燃料噴射弁8が各気筒毎に設け
られている。該燃料噴射弁8は、ソレノイドに通電され
て開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁で
あって、コントロールユニット30からの駆動パルス信
号により開度制御されるようになっている。
【0011】そして、エンジン1の各気筒には、点火栓
10が設けられていて、これらには点火コイル11にて
発生する高電圧がディストリビュータ12を介して順次
印加され、これにより火花点火して混合気を着火燃焼さ
せる。前記点火コイル11は、それに付設されたパワー
トランジスタ13を介して高電圧の発生タイミングを制
御される。したがって、点火タイミングの制御は、パワ
ートランジスタ13のON・OFFタイミングをコント
ロールユニット30からの点火タイミング制御信号で制
御することにより行なわれる。
【0012】前記ディストリビュータ12には光電式ク
ランク角センサ14が内蔵され、該光電式クランク角セ
ンサ14からの信号により、コントロールユニット30
においてエンジン回転速度が算出されるようになってい
る。さらに、コントロールユニット30には、車速セン
サ15からの車速に対応する電圧信号が入力されるよう
になっている。
【0013】また、自動変速装置40にはニュートラル
位置、およびパーキング位置を検出するN・P位置セン
サ16が設けられ、該N・P位置センサ16からの信号
が、コントロールユニット30に入力されるようになっ
ている。ここで、コントロールユニット30内のマイク
ロコンピュータは、前記各種のセンサからの信号に基づ
いて、たとえば、概略次の如く演算処理をして、有効燃
料噴射量Teを決定し、これを駆動パルス信号として燃
料噴射弁8に出力する。エアフローメータ6からの電圧
信号から求められる吸入空気流量Qと、クランク角セン
サ14からの信号から求められるエンジン回転速度Nと
から基本燃料噴射量Tp=c×Q/N(cは定数)を演
算すると共に、空燃比フィードバック補正係数α、空燃
比学習制御係数K、および各種補正係数Coにより、有
効燃料噴射量Te=Tp×α×K×Coを演算する。そ
して、予め記憶されているエンジン回転速度Nと有効燃
料噴射量Teと燃料噴射タイミングと点火タイミングと
の関係(いわゆるマップ)に基づいて、該有効燃料噴射
量Teに対応するパルス巾の駆動パルス信号を出力さ
れ、前記燃料噴射弁8を開度制御する。なお、コントロ
ールユニット30には、エンジン冷間時、暖機時等に応
じて数種類のマップが記憶されていて、各条件に応じた
マップが選択されるようになっている。
【0014】つぎに、図3のフローチャートに従って本
発明にかかるコントロールユニット30の制御を説明す
る。ステップ1(図には、STEP1と記してある。以
下同様)において、コントロールユニット30の制御状
態を、トルクコンバータがストール状態でない状態にリ
セットする(#TCFLG=0とする)と共に、タイマ
ーをリセットする(#TCTMR=0とする)。
【0015】ステップ2において、車速センサ15によ
り検出された車速Vが所定値Vsp以下(V≦Vsp)
の場合には、ステップ3へ進み、V>Vspの場合に
は、ステップ7へ進む。ここで、ステップ2と車速セン
サ15とが車速検出手段に相当する。ステップ3におい
て、N・P位置センサ16からの信号により自動変速装
置のシフト位置がニュートラル位置またはパーキング位
置にあるか否かが判断され、ニュートラル位置およびパ
ーキング位置にない場合には、シフト位置が走行シフト
位置であると判断されステップ4へ進み、ニュートラル
位置またはパーキング位置にある場合には、シフト位置
が走行シフト位置でないと判断されステップ7へ進む。
ここで、ステップ3とN・P位置センサ16とにより走
行シフト位置検出手段が構成される。
【0016】ステップ4において、クランク角センサ1
4により検出されたエンジン回転速度Nがコントロール
ユニット30に読み込まれる。また、ステップ5におい
て、ステップ4で読み込まれたエンジン回転速度Nとエ
アフローメータ6により検出された吸入空気流量Q等に
より、前述した方法によって演算される有効燃料噴射量
Teにより、エンジン負荷Tpが求められる。そして、
該エンジン負荷Tpが所定値TBLTPC以上(Tp≧
TBLTPC)であるか否かを判断して、Tp≧TBL
TPCの場合には、ステップ6へ進み、Tp<TBLT
PCの場合には、ステップ7へ進む。ここで、所定値T
BLTPCは、トルクコンバータの限界ストール点に設
定する。即ち、エンジン負荷Tpが所定値TBLTPC
以上であれば、トルクコンバータはストール状態である
と判断され、また、エンジン負荷Tpが所定値TBLT
PC未満であれば、トルクコンバータはストール状態で
ないと判断される。
【0017】ここで、ステップ4およびステップ5によ
り、エンジンの高出力状態検出手段が構成される。ステ
ップ6においては、ステップ5でエンジン負荷が所定値
以上であると判断されたので、トルクコンバータがスト
ール状態にあると判断される。その後、ステップ8へ進
む。
【0018】ステップ7においては、ステップ5でエン
ジン負荷が所定値未満であると判断されたので、トルク
コンバータはストール状態にないと判断され、その後、
ステップ8へ進む。ステップ8においては、ステップ6
およびステップ7の判断結果に基づきトルクコンバータ
がストール状態にあれば、コントロールユニット30の
制御状態を#TCFLG=1とし、その後ステップ9へ
進む。一方、ストール状態になければ本フローチャート
を終了する。なお、ステップ2〜ステップ8の処理が、
ストール状態判定手段に相当する。
【0019】ステップ9においては、トルクコンバータ
がストール状態であると判断されたので、トルクコンバ
ータのストール状態の継続時間を計測するために、コン
トロールユニット30に内蔵されているタイマーのカウ
ントアップを開始させる(#TCTMR=#TCTMR
+1)。そして、ステップ10において、前記タイマー
の計測時間TCTMRが予め設定されている所定時間T
CNG1に達した(TCTMR≧TCNG1)か否かを
判断し、達していない場合(TCTMR<TCNG1)
にはステップ11へ進み、達した場合(TCTMR≧T
CNG1)にはステップ12へ進む。
【0020】ステップ11は、ステップ10で計測時間
TCTMRが所定時間TCNG1に達していない(TC
TMR<TCNG1)と判断された場合で、点火タイミ
ング遅角制御信号をパワートランジスタ13に送り、点
火タイミングを遅角させて、エンジン出力を所定値以下
に抑制するように制御する。すなわち、コントロールユ
ニット30内に予め記憶されている各種マップのうちか
ら、該ステップ11に対応する点火タイミング遅角マッ
プが選択されて点火タイミング遅角制御が行なわれ、エ
ンジン出力が所定値以下に抑制されるのである。そし
て、計測時間TCTMRが所定時間TCNG1に達する
まで、該点火タイミング遅角制御は維持される。
【0021】ここで、ステップ11の処理が、第1の出
力減少補正手段に相当する。つづいて、ステップ12で
は、ステップ10で計測時間TCTMRが所定時間TC
NG1に達したと判断し、トルクコンバータがストール
状態を長い間継続していると判断した場合、すなわち、
点火タイミング遅角によるエンジン出力減少補正制御で
は、エンジン出力を所定値以下に制御しきれないと判断
した場合に、計測時間TCTMRが所定時間TCNG2
(>ステップ11の所定時間TCNG1)に達した(T
CTMR≧TCNG2)か否かを判断して、達していな
い(TCTMR<TCNG2)と判断した場合にはステ
ップ13へ進み、達した(TCTMR≧TCNG2)と
判断した場合にはステップ2へ戻る。
【0022】ステップ13は、ステップ12で計測時間
TCTMRが所定時間TCMR2に達していない(TC
TMR<TCNG2)と判断した場合で、エンジン出力
を更に抑制するために、燃料噴射弁8に燃料噴射量を減
量指示するような駆動パルス信号が送られて、エンジン
出力を所定値以下に抑制するように制御される。すなわ
ち、コントロールユニット30内に予め記憶されている
各種マップのうちから、該ステップ13に対応する燃料
噴射量減量マップが選択されて燃料噴射量減量制御が行
なわれ、エンジン出力が所定値以下に抑制されるのであ
る。そして、計測時間TCTMRが所定時間TCMR2
に達するまで、燃料噴射量減量制御は維持される。
【0023】ここで、ステップ13の処理が、第2の出
力減少補正手段に相当する。 その後、本フローチャート
は前記各ステップを繰り返し、ステップ2、ステップ
3、およびステップ5において、各条件が満たされなく
なると、本フローチャートは終了する。
【0024】なお、ステップ11およびステップ13に
おける発進時のエンジン出力は、例えば図4に示すよう
に抑制される。図4の横軸はエンジン回転速度N、縦軸
は、エンジン出力(この場合エンジントルクで示してあ
る)である。実線は本実施例にかかるエンジン1の全開
性能曲線を示し、破線が出力減少補正後の性能曲線を示
している。ここで、該エンジンに連結されているトルク
コンバータの伝達トルク容量は、破線に示す出力減少補
正後の性能曲線に充分適用可能であるとする。
【0025】すなわち、発進時においては、エンジンの
高出力化によるトルクコンバータのストール状態の激化
による過熱防止のために、トルクコンバータのトルコン
領域の限界ストールポイントGより低回転速度側におい
ては、エンジンの全開性能は破線で示した曲線上を通る
ように制御される。一方、限界ストールポイントGより
高回転速度側においては、トルクコンバータはカップリ
ング領域になるため、ストールによるトルクコンバータ
の過熱は起きないので、エンジン出力の減少補正制御は
解除されて、実線で示した高出力エンジン本来の全開性
能曲線上を通るようになっている。そして、前述したよ
うに、発進直後(極低速時)から一定時間経過するまで
は、エンジン出力の減少補正制御は、先ずステップ11
の点火タイミング遅角制御により行い、その後、該一定
時間が経過してステップ11の制御だけでは抑制しきれ
なくなった場合には、さらにステップ12の燃料噴射量
減量制御を行なうようにしている。
【0026】勿論、車速が所定値以上に達した場合にお
いては、該エンジン出力の減少補正制御は解除されるの
で、エンジンは本来の全開出力性能を発揮することは言
うまでもない。また、たとえば、車両停止状態におい
て、自動変速装置のシフト位置が前進あるいは後進位置
にある場合に、フットブレーキをかけた状態でエンジン
を全開にするような、通常の使用では考え難い使用状況
にあっても、トルクコンバータの伝達トルクに見合った
エンジン出力に減少補正制御されるので、高出力のエン
ジンを使用した場合においても、トルクコンバータの耐
久性を損なうことはない。
【0027】さらに、たとえば、運転者がパーキングブ
レーキを解除し忘れた場合や最大積載時や登坂時等にお
いては、通常の負荷の比較的かからない場合における車
速(加速力)と同一にするためには、通常使用時のエン
ジン出力以上にエンジン出力を必要とするため、高出力
のエンジンを使用した場合にはトルクコンバータの伝達
トルクを越えた状態、すなわち、限界ストールポイント
を越えた領域で使用される可能性が高くなるが、本実施
例においては、エンジン負荷を検出してエンジン出力の
減少補正制御を行なうため、トルクコンバータの伝達ト
ルクを越えた状態で使用されるようなことはないので、
このような使用状況下においても、トルクコンバータの
耐久性を損なうことはない。
【0028】このように、本実施例にかかるエンジン制
御装置においては、トルクコンバータのストール状態が
激しく、媒介流体が過熱されるような発進時等に、エン
ジン出力をトルクコンバータの伝達トルクに見合ったエ
ンジン出力に減少補正制御できるので、高出力エンジン
を使用した場合においても、トルクコンバータの耐久性
を確保することができる。
【0029】なお、本実施例では、エンジン出力制御手
段として、燃料噴射量の減量による方法を用いたが、た
とえば、燃料噴射弁のうちの少なくとも1つの燃料噴射
弁への燃料供給を停止する方法、あるいは吸入空気流量
を減量制御する方法等であってもよい
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるエ
ンジン制御装置は、車両停止時および発進時において、
エンジン出力をトルクコンバータの伝達トルク容量に見
合ったエンジン出力に減少補正制御できるので、高出力
エンジンを使用した場合においても、媒介流体の過熱を
防止してトルクコンバータの耐久性を確保することがで
きると共に、エンジンの出力に合わせて新たにトルクコ
ンバータを設定する必要を最小限にすることができ、ま
た自動変速装置本体の大掛かりで複雑な変更を必要とし
ないため、生産コストの低減等も図ることができ、さら
に車両重量の増加も排除できるので、延いては走行燃費
等の向上も図ることができる。この場合、エンジン出力
の減少補正は、所定時間内においては応答性及び精度が
良い点火時期制御により行なわれ、その間にストール状
態が解消されなかったならば、出力減少補正が不足して
いると判断して、より大きな出力減少が可能な燃料供給
量又は吸入空気量の制御により行なわれる。従って、エ
ンジン出力は、2段階に減少することとなるので、エン
ジン出力の変化格差が小さくなり、エンジンフィーリン
グの低下を防止することができる。また、ストール状態
となった直後には、その状態が所定時間持続したことを
待たずに、点火時期制御によりエンジン出力を少し減少
させるので、媒介流体の温度上昇の抑制を効率良く行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるクレーム対応図。
【図2】本発明にかかる一実施例を示す構成図。
【図3】同上のフローチャート。
【図4】同上により、出力制御されたエンジンの出力特
性を示す性能曲線図。
【符号の説明】
1 エンジン 6 エアフローメータ 8 燃料噴射弁 10 点火栓 14 クランク角センサ 15 車速センサ 16 N・P位置センサ 30 エンジンコントロールユニット 40 トルクコンバータを備える自動変速装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02P 5/15 F16H 59/44 F16H 59/44 F02P 5/15 B L (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/02 B60K 41/00 - 41/06 F02P 5/15 F16H 59/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクコンバータを備えた自動変速装置を
    搭載する車両において、少なくとも停車に近い所定以下
    の車速を検出できる車速検出手段と、 自動変速装置のシフト位置が走行シフト位置にあること
    を検出できる走行シフト位置検出手段と、 エンジン出力状態が、前記トルクコンバータの限界スト
    ール出力以上の高出力状態であることを検出できる高出
    力状態検出手段と、 前記所定以下の車速、走行シフト位置、トルクコンバー
    タの限界ストール出力以上のエンジン高出力状態が全て
    検出されたストール状態となったか否かを判定するスト
    ール状態判定手段と、 ストール状態となったと判定され、かつ、ストール状態
    となってから所定時間経過するまで、点火時期を制御し
    てエンジン出力を減少補正する第1の出力減少補正手段
    と、 ストール状態となったと判定され、かつ、ストール状態
    となってから所定時間経過後、燃料供給量又は吸入空気
    量を制御してエンジン出力をさらに減少補正する第2の
    出力減少補正手段と、 を備えることを特徴とするエンジンの出力制御装置。
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