JP3146522B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

Info

Publication number
JP3146522B2
JP3146522B2 JP15256391A JP15256391A JP3146522B2 JP 3146522 B2 JP3146522 B2 JP 3146522B2 JP 15256391 A JP15256391 A JP 15256391A JP 15256391 A JP15256391 A JP 15256391A JP 3146522 B2 JP3146522 B2 JP 3146522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
memory
insulating film
gate
selection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15256391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04351792A (ja
Inventor
達朗 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP15256391A priority Critical patent/JP3146522B2/ja
Publication of JPH04351792A publication Critical patent/JPH04351792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3146522B2 publication Critical patent/JP3146522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Read Only Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不揮発性半導体記憶装置
に関し、特に、メモリトランジスタに記憶されたデータ
を電気的に消去して新たなデータを書き込むことができ
る電気的消去可能型プログラマブルリードオンリメモリ
装置(以下、EEPROMと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電源を切っても書き込まれたデ
ータを消失しない不揮発性半導体記憶装置が種々研究開
発されている。特に、近年、EEPROMの開発が急速
に進み、各種の製品が実用化されている。
【0003】EEPROMには種々の構造のものがあ
り、近年メモリトランジスタを直列に接続して構成され
たものが提案されている(R.Shirota他、Te
chnical digest of 1988 sy
mposium on VLSI technolog
y P33〜P34)。
【0004】図12は、従来の不揮発性半導体記憶装置
の一例を示す等価回路図であり、まず、図12に示され
た従来例を説明する。符号Qsi,j(i=1〜2,j=1〜
4)は選択用トランジスタ、符号QMi,j(i=1〜2,j
=1〜6)はメモリトランジスタである。メモリトラン
ジスタQMi,j(i=1〜2,j=1〜6)の制御ゲート電
極は各行毎にワード線Xi(i=1〜6)に接続されてい
る。選択用トランジスタQsi,j(i=1〜2,j=1〜
4)のうち、ビット線Y1及びY2に接続されている第1
の選択用トランジスタ群(図中のQs1,1,Qs1,3,Q
s2,1,Qs2,3)のゲート電極は、それぞれ第1のZ1,
Z3に接続されており、ソース線にSに接続されている
第2の選択用トランジスタ群(図中のQs1,2,Qs14,
s2,2,Qs2,4)のゲート電極はそれぞれ第2の選択線
Z2,Z4に接続されている。
【0005】各第1の選択用トランジスタQs1,2〜Q
s2,3と、3つのメモリトランジスタQM1,1〜QM1,3,Q
M1,4〜QM1,6,QM2,1〜QM2,3,QM2,3〜QM2,4と、各
第2の選択用トランジスタQs1,2〜Qs2,4は組をなして
おり、以下、各組メモリアレイ構成群という。ビット線
Y1,Y2とソース線Sとの間に直列に接続されており、
ビット線Y1,Y2はメモリアレイ構成群の第1の選択用
トランジスタQs1,1〜Qs2,3のドレイン電極に接続され
ている。
【0006】図13は従来例のビット線Y1(Y2)から
ソース線Sまでの間に形成された各メモリアレイ構成群
の平面図であり、図14は図13のA−A’に沿った断
面図である。
【0007】図13,図14において21は半導体基
板、22aは第1の選択用トランジスタQs1,1(Qs1,3
〜Qs2,3)のドレイン領域、22bは第2の選択用トラ
ンジスタQs1,2(Qs1,4〜Qs2,4)のソース領域、22
cは各トランジスタを直列に接続する不純物拡散層領
域、23a,23bは第1,第2の選択用トランジスタ
s1,1,Qs1,2のゲート絶縁膜、4はメモリトランジス
タQM1,1(QM1,2〜QM2,6)の第1ゲート絶縁膜、25
はメモリトランジスタQM1,1(QM1,2〜QM2,6)の第2
ゲート絶縁膜、26はメモリトランジスタQM1,1(Q
M1,2〜QM2,6)の浮遊ゲート電極、27はメモリトラン
ジスタQM1,1(QM1,2〜QM2,6)の制御ゲート電極、2
8a,28bは選択用トランジスタQs1,1,Qs1,2のゲ
ート電極、29は層間絶縁膜、30はコンタクト孔、3
1はビット線Y1(Y2)を構成する金属配線である。
【0008】この不揮発性半導体記憶装置の構造的特徴
は、メモリトランジスタQM1,1の第1ゲート絶縁膜24
が例えば90オングストロームと薄く、浮遊ゲート電極
26と半導体基板21間、及び浮遊ゲート電極26とソ
ース・ドレイン電極間のトンネリングが容易に起きるこ
とである。したがって、この従来例はこの動作原理(ト
ンネリング)を利用して電気的書き込みと消去を行う。
【0009】次にこの不揮発性半導体の動作を、図12
中の所定のメモリアレイ構成群Qs1,1,QM1,1,QM1,
2,QM1,3,Qs1,2にアクセスするとして説明する。
尚、各トランジスタはNチャンネル型トランジスタとす
る。この場合のデータ消去、データ書き込み、データ読
み出しの各モードにおけるビット線Y1,第1,第2の
選択線Z1,Z2及びワード線X1,X2,X3の電位を表
1に示す。ここで表中の数値の単位はいずれもボルト
(V)である。
【0010】
【表1】
【0011】以下の説明でデータの消去は浮遊ゲート電
極へ電子を注入することを、一方、データの書き込みは
浮遊ゲート電極から電子を引き抜くことである。
【0012】最初に、データを消去するモードについて
説明する。まずビット線Y1及びソース線Sは接地電位
に、ワード線X1,X2,X3を正の高電圧、例えば17
Vに設定する。第1,第2の選択線は5Vに設定したた
め、各メモリトランジスタQM1,1,QM1,2,QM1,3のチ
ャンネル電位、及びソース、ドレイン電極の電位は0V
に固定される。この時、各メモリトランジスタQM1,1,
M1,2,QM1,3の制御ゲート電極27に印加された正の
高電圧により、第1ゲート絶縁膜24中の電界が強くな
り、F−N電子トンネル現象が発生して、半導体基板2
1及び不純物拡散層22cから第1ゲート絶縁膜24を
介して、浮遊ゲート電極26に電子が注入され、各メモ
リトランジスタQM1,1,QM1,2,QM1,3のしきい値電圧
が上昇する。この状態がデータが消去された状態であ
る。この消去モードには、メモリトランジスタの選択性
はないので、全メモリトランジスタに記憶されていたデ
ータが同時に消去される。
【0013】次に、データをメモリトランジスタQM1,
1,QM1,2,QM1,3に書き込むモードについて説明す
る。ビット線Y1と、第1の選択線Z1及び書き込むべき
メモリトランジスタQM1,1,QM1,2,QM1,3よりもビッ
ト線Y1側に接続されているメモリトランジスタのワー
ド線X1,X2,X3を正の高電圧、例えば20Vに設定
する。同時にも、書き込むべきメモリトランジスタQ
M1,1,QM1,2,QM1,3及びそのメモリトランジスタより
もソース線S側に接続されているメモリトランジスタの
ワード線X1,X2,X3と、ソース線Sを接地電位にす
る。この時、書き込むべきメモリトランジスタの制御ゲ
ート電極27は接地電位、また、そのメモリトランジス
タのドレイン電極は正の高電位20Vとなっているた
め、書き込むべきメモリトランジスタの第1ゲート絶縁
膜24には強い電界が加わり、F−N電子トンネル現象
により、書き込むべきメモリトランジスタの浮遊ゲート
電極26から不純物拡散層22cに向けて電子が放出さ
れる。この時、制御ゲート電極27とドレイン電極に高
電圧が印加されたメモリトランジスタはトランスファト
ランジスタとしてのみ働くが、このバイアス状態のメモ
リトランジスタの第1ゲート絶縁膜24の電界は小さい
ので、F−N電子トンネル現象は起こさない。
【0014】また、書き込むべきメモリトランジスタよ
りもソース線Sに接続されたメモリトランジスタでは、
制御ゲート27の電位は接地電位となるが、ドレイン電
極電位が書き込むべきメモリトランジスタによって遮断
されるため高くならない。その結果として第1ゲート絶
縁膜24中の電界は小さくなりF−N電子トンネル現象
を起こさない。これによりメモリトランジスタへの選択
書き込みが達成される。
【0015】書き込むべきメモリトランジスタが複数の
時は、1個の選択用トランジスタQs1,1に接続されてい
る複数個のメモリトランジスタに対し、上述の方法で順
次ソース側Sのメモリトランジスタから書き込む。これ
は、メモリトランジスタの書き込み中の電界ストレスに
よる既書き込みデータの保護、すなわち、しきい値電圧
変動の防止のためである。
【0016】尚、このデータの書き込み時には第2の選
択用トランジスタQs1,2のゲート電極に接続されている
第2の選択線Z2は0Vに保持する必要がある。これ
は、メモリトランジスタの制御ゲート電極電位が0Vで
も、既書き込みメモリトランジスタの場合は、チャンネ
ル電流が流れてしまうことから、このチャンネル電流を
遮断するためである。
【0017】次に、メモリトランジスタに記憶されたデ
ータを読み出す場合について説明する。このモードの場
合、ビット線Y1を1Vに、第1,第2の選択線Z1,Z
2を5Vに固定する。さらに読み出すべきメモリトラン
ジスタに接続されたワード線X1,X2,X3のみを接地
電位に、他の全てのワード線を5Vに設定する。このと
き選択されたメモリトランジスタが消去状態の場合、し
きい値電圧が正であるから、ビット線Y1からソース線
Sに電流が流れない。一方、選択されたメモリトランジ
スタが書き込み状態の場合、しきい値電圧は負であるた
めビット線Y1からソース線Sに電流が流れる。他の選
択されないメモリトランジスタはすべてトランスファゲ
ートとして働く。この動作モードより、各メモリトラン
ジスタのしきい値は必ず制御ゲート電圧、例として5V
以下に制御されていなければならない。
【0018】次に図12中の4つのメモリアレイ構成群
をメモリトランジスタQM1,3,QM2,3,QM1,6,QM2,6
で代表させて、書き込み状態の4つのメモリアレイ構成
群のバイアス状態を説明する。この時の各ビット線Y
1,Y2、各ワード線X3,X6、第1,第2の選択線Z1
〜Z4の電位を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】表2中の数値の単位はボルト(V)であ
る。
【0021】さて、メモリトランジスタQM1,3とQM2,3
の制御ゲート電極27は同一のワード線X3に、メモリ
トランジスタQM1,6とQM2,6の制御ゲート電極27も同
一のワード線X6に、それぞれ接続されている。このた
め、メモリトランジスタQM1,3とQM2,3及びメモリトラ
ンジスタQM1,6とQM2,6の選択書き込みはビット線Y
1,Y2の電位制御によって行われる。
【0022】いま、メモリトランジスタQM1,3を書き込
みに、一方、メモリトランジスタQM2,3は書き込まない
場合を考える。このとき、メモリトランジスタQM1,3は
上述の書き込みのバイアス状態になるが、メモリトラン
ジスタQM2,3には書き込みたくないので、ビット線Y2
は10Vの中間電位に保たれる。この結果、メモリトラ
ンジスタQM2,3のバイアス状態は制御ゲート電極に0
V、ドレイン電極に10Vが印加される状態になる。
【0023】メモリトランジスタQM1,3のバイアス状態
は、制御ゲート電極に0V、ドレイン電極に20Vが印
加されているのに対し、メモリトランジスタQM2,3の
ドレイン電極は10Vと低いために、第1ゲート絶縁膜
に加わる電界はメモリトランジスタQM1,3に比べてメモ
リトランジスタQM2,3の方が小さくなる。よってメモリ
トランジスタQM2,3はF−N電子トンネリングを起こす
に至らず、メモリトランジスタQM2,3に誤書き込みは起
こらない。
【0024】尚、メモリトランジスタQM2,1とQM2,2に
は、制御ゲート電極に20Vが、ドレイン電極に10V
がそれぞれ印加されるバイアス状態となる。この状態も
消去モードでの制御ゲート電極とドレイン電極との間に
加わる電位差よりも小さいので、F−N電子トンネリン
グ現象は起きずに、書き込み時の非書き込みビット線の
非選択メモリトランジスタの消去は起きない。
【0025】メモリトランジスタQM1,6,QM2,6につい
ては、ワード線X6は0Vにバイアスされており、しか
もドレイン電極はゲート電極が第1の選択線Z3によっ
て0Vに固定されている第1の選択用トランジスタQ
s1,3,Qs2,3により、ビット線Y1,Y2から切り離され
ているために、電界ストレスは加わらず誤消去及び誤書
き込みは起きない。
【0026】以上の説明から明らかなように、ワード線
X1〜X6を共有するメモリトランジスタQM1,1〜QM2,6
の誤書き込みを防ぐには、例えば10V等の中間電位が
必要である。尚、この中間電位を用いずにビット線を、
例えば0Vと20Vの2つの値の電圧のみで制御しよう
とすると、ワード線を共有するメモリトランジスタ誤書
き込みは防止できるものの、書き込み時の非書き込みビ
ット線に接続されている非選択メモリトランジスタの誤
消去の進行を防ぐことができない。つまり、非書き込み
ビット線に接続されている非選択メモリトランジスタの
しきい値の非意図的な増加を引き起こす。この現象は特
にビット線に近いメモリトランジスタで顕著であり、直
列に接続されたメモリトランジスタの数が多くなるほ
ど、書き込み時に消去の回数が多くなるので問題にな
る。この問題は例えば非書き込みトランジスタのしきい
値が、読み出し時に制御ゲート電極に印加される電圧よ
りも高くなった場合、データの誤読み出しとなり、致命
的な欠陥となる。
【0027】以上の説明から、従来の不揮発性メモリト
ランジスタは、 (1)消去・書き込み時、共にF−N電子トンネリング
現象を利用する。 (2)メモリトランジスタの他に、ビット線とソース線
の間に選択トランジスタを2個直列に接続する。 (3)書き込み時に、非選択トランジスタの非意図的な
消去を防ぐために、ビット線のバイアスを高・中・低の
3つの電圧を用いる。 等の特徴を有している。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように従来の不揮発性記憶装置は、選択性の書き込み
のために3種類のビット線バイアス電位を必要としてお
り、中間電位と高・低電位との電位差でF−N電子トン
ネリングを制御しているので、各電圧の設定範囲が狭く
なるという欠点を有している。特に中間電位の電圧設定
は、高くとも低くとも不良の原因となるので、特にその
制御が困難である。
【0029】さらに従来の不揮発性記憶装置は、過消
去、つまり読み出し時の制御ゲート電圧以上にメモリト
ランジスタのしきい値が上昇してしまう問題を内包して
おり、過消去を防止するためには、消去電圧の緻密な設
定とその制御を必要としており、これらはメモリトラン
ジスタの製造方法に対する制限を生じさせ、製造歩留ま
りの低下を生じさせるという欠点も有している。
【0030】さらに、メモリセルへの書き込みと消去を
共にF−Nトンネリング現象を利用しているために、書
き込み・消去モードの実行に正の高電圧を必要としてい
る。このため、ビット線制御用トランジスタとワード線
制御用トランジスタとして、高耐圧の接合を使用した高
耐圧トランジスタを用いる必要があるという欠点を有し
ている。
【0031】さらにメモリトランジスタへの、書き込み
・消去はF−Nトンネリング現象のみを利用しているの
で、第1ゲート絶縁膜24は、例えば100オングスト
ローム以下の極めて薄いシリコン酸化膜を成長させねば
ならず、絶縁膜の膜厚や膜質の制御が難しく、製造歩留
まりを低下させるという欠点も有している。
【0032】さらに、メモリセルへの書き込みがソース
線S側からシリアルにしか実行できないので、書き込み
時には一度必ずメモリセルを消去してから、再プログラ
ムをする必要がある。このことはワード消去やワード書
き込み等の機能を実現できないことを意味し、再プログ
ラムに要する時間が長くなり、大容量不揮発性メモリと
して用いるとしても、その用途は極端に制限されてしま
うという欠点を有している。
【0033】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、選択的書き込みにおいて中間電位を必要とせ
ず、書き込みを比較的低電圧で実行でき、しかも過書き
込み及び過消去の問題を起こさず、書き込み・消去に対
し電圧マージンが広く、第1ゲート絶縁膜を厚くするこ
とが可能であり、しかも、ワード書き込み、ワード消去
の機能を実現可能な、高集積化に適した不揮発性半導体
記憶装置を提供することを目的としている。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は浮遊ゲー
トと制御ゲートを有するメモリトランジスタと該メモリ
トランジスタと並列に接続された第1の選択用トランジ
スタで構成されるトランジスタ対を複数個直列接続した
メモリアレイ構成群を行列状に配置したメモリアレイ
と、各々が同一の行方向位置に配されたメモリトランジ
スタの制御ゲートに共通接続された第1のワード線と、
該複数の第1のワード線にそれぞれ対応し各々が同一の
行方向位置に配された第1の選択用トランジスタのゲー
トに共通接続された複数の第2のワード線と、メモリア
レイの複数列にそれぞれ対応して設けられた複数のビッ
ト線と、該複数のビット線とメモリアレイ構成群の一端
との間に接続された複数の第2の選択用トランジスタ
と、メモリアレイの複数行にそれぞれ対応して設けられ
各々が同一行に属するメモリアレイ構成群の第2の選択
用トランジスタのゲートに接続された複数の選択線と、
上記複数のメモリアレイ構成群の他端に接続されたソー
ス線とを備えたことである。
【0035】
【発明の作用】メモリセルトランジスタへの書き込み及
び読み出し時には、選択されたメモリトランジスタと対
を形成する第1選択トランジスタはオフし、非選択メモ
リトランジスタと対をなす第1の選択トランジスタはす
べてオンし、トランスファーゲートとして機能する。
【0036】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の不揮発性半導体記憶装置の第1実施
例を示す平面図、図2,図3は図1のA−A’,B−
B’にそれぞれ沿った断面図である。図4〜図7も図2
〜図3と同様の断面図であり、それぞれ図1のC−
C’,D−D’,E−E’,F−F’に沿って断面され
ている。
【0037】図において、1は例えば13ΩcmのP型半
導体基板、2a,2b,2cは、例えば、AS等のN型
不純物のドープされた第1の不純物拡散層、3は、例え
ば、厚さ300オングストロームのシリコン酸化膜から
なる第1の選択用のMOS型トランジスタのゲート絶縁
膜、4は例えばP(リン)等の不純物を含む多結晶シリ
コンからなる厚さ3000オングストロームの第1の選
択用のMOS型トランジスタのゲート電極、5は例え
ば、厚さ300オングストロームのシリコン酸化膜から
なる第2の選択用のMOS型トランジスタのゲート絶縁
膜、6は例えば、P(リン)等の不純物を含む多結晶シ
リコンからなる厚さ3000オングストロームの第2の
選択用のMOS型トランジスタのゲート電極、7は例え
ば、化学的気相成長法によって形成された厚さ2500
オングストロームのシリコン酸化膜からなる層間絶縁
膜、8aは例えば、AS等を高濃度に含むN型多結晶シ
リコンからなる厚さ500オングストロームの第1の選
択用トランジスタの不純物拡散層、8bは例えば、B
(ボロン)等を3×1016cm-3の高濃度に含むP型多結
晶シリコンからなる厚さ500オングストロームの第1
の選択用トランジスタのチャンネル領域である。
【0038】9は例えば、厚さ120オングストローム
のシリコン酸化膜からなるメモリトランジスタの第1ゲ
ート絶縁膜、10は例えばP(リン)等の不純物を含む
多結晶シリコンからなる厚さ2000オングストローム
のメモリトランジスタ用浮遊ゲート電極、11は例え
ば、厚さ200オングストロームのシリコン酸化膜から
なるメモリトランジスタの第2ゲート絶縁膜、12は例
えば、P(リン)等の不純物を含む多結晶シリコンから
なる厚さ3000オングストロームのメモリトランジス
タ用制御ゲート電極である。
【0039】13は金属配線と各部の絶縁を行う、例え
ば、厚さ1.0μmのBPSG等からなる金属配線層間
膜、14は層間膜13に形成されたコンタクト孔、15
は例えば、厚さ1.0μmのAl等からなる金属配線、
16は例えば、厚さ6000オングストロームのシリコ
ン酸化膜からなるフィールド絶縁膜、17は例えばAS
等を1020cm-2の高濃度にドーピングして厚さ5000
オングストロームに成長させメモリトランジスタ間を埋
め込んだ多結晶シリコンである。
【0040】今、第2の選択用のMOS型トランジスタ
のゲート電極6は、セルアレイ内では図1に示すように
行毎に接続されていて選択線となり、第1の選択用のM
OS型トランジスタのゲート電極4はセルアレイ内で
は、同じく図1に示されているように行毎に接続されて
いて第2のワード線となる。
【0041】また、制御ゲート電極12はセルアレイ内
では、図1に示すように、行毎に接続されて第1のワー
ド線となり、フィールド絶縁膜16は各トランジスタの
不純物拡散層2a,2cを列毎に分離している。
【0042】本実施例では半導体基板1上に設けられた
第2の選択用のMOS型トランジスタと、この第2の選
択用のMOS型トランジスタに直列に接続された複数の
メモリトランジスタに加えて、このメモリ用トランジス
タのそれぞれと並列に第1の選択用のMOS型トランジ
スタを接続している。しかも平面的なセル占有面積の増
加を防ぐために、第1の選択用のMOS型トランジスタ
はメモリトランジスタの上方に積層して設け、高集積化
時のセル間のボイド発生防止のために多結晶シリコン膜
17を第1の選択用のMOS型トランジスタの不純物拡
散層8aに沿ってセル間の空隙を埋め込むように設けて
いる。
【0043】したがって、本実施例では、第1の選択用
のMOS型トランジスタ100は、絶縁膜上の不純物拡
散層8aからなるソース・ドレイン領域(以下、同じく
8a)、多結晶シリコン膜17、チャンネル領域8b、
チャンネル領域8bの上部のゲート絶縁膜3、該ゲート
絶縁膜3上のゲート電極4で構成されており、ソース・
ドレイン領域8a、チャンネル領域8bは列毎に絶縁分
離されている。第2の選択用のMOSトランジスタ11
0と複数のメモリトランジスタからなる直列トランジス
タ群のドレイン領域2aには、コンタクト孔14が開孔
されていて、ビット線となる金属配線15が接続されて
いる。また直列トランジスタ群のソース電極は各群で共
通に接続されていて、ソース拡散層配線2bを構成して
いる。
【0044】次に本実施例の動作を図8に示す等価回路
図を用いて説明する。符号Qsi,j(i=1〜2,j=1〜
6)は第1の選択用トランジスタであり、符号QMi,j
(i=1〜2,j=1〜6)はメモリトランジスタであ
る。メモリトランジスタQMi,jと第1の選択用トランジ
スタQsi,jはそれぞれ対をなし、これらの対が3対直列
に接続されていて、例えばQM1,1,QM1,2,QM1,3とQ
s1,1,Qs1,2,Qs1,3からなる1つのメモリアレイ構成
群をなす。メモリセルアレイ800はこのメモリアレイ
構成群を行列状に配置して得られる。尚、図1の平面図
ではソース拡散層2a及びビット線コンタクト14を2
つのメモリアレイ構成群で共有するようにレイアウト配
置されている。
【0045】メモリトランジスタのQMi,jの制御ゲート
電極12は各行毎に第1のワード線Xi(i=1〜6)に
接続されており、第1の選択用トランジスタQsi,jのゲ
ート電極4は各行毎に第2のワード線Zi(i=1〜6)
に接続されている。
【0046】直列に接続されたメモリアレイ構成群のド
レイン電極2aは、列毎にビット線Yi(i=1〜2)に
接続されており、一方、ソース電極2bは共通にソース
線Sに接続されている。さらに第2の選択用トランジス
タQci(i=1〜4)のゲート電極6は行毎に接続され
ていて、選択線(Ci(i=1〜2)で制御されている。
【0047】次に、表3を参照して、書き込みモードに
おける代表的なメモリトランジスタQM1,1,QM1,2,Q
M1,3,QM2,1,QM1,5,QM2,5を選択した場合の各ワー
ド線、各ビット線、各選択線、ソース線のバイアス電位
の例を示す。尚、表3中の数値の単位はいずれもボルト
(V)である。
【0048】
【表3】
【0049】尚、本実施例の説明中、書き込みとは浮遊
ゲート電極10に電子を注入することによって、メモリ
トランジスタのしきい値電圧を増大させることをいう。
この例での書き込みはチャンネル電流によるホットエレ
クトロン注入を利用している。例えばメモリトランジス
タQM1,1に書き込む場合には、このメモリトランジスタ
M1,1のドレイン電極にはビット線Y1より第2の選択
用トランジスタQc1を介して6Vが印加され、制御ゲー
ト電極には第1のワード線X1より10Vが供給され
る。
【0050】一方、このメモリトランジスタQM1,1と対
をなし並列に接続されている第1の選択用トランジスタ
s1,1のゲート電極には第2のワード線Z1より0Vが
供給されててるのでオフする。したがってこのビット線
Y1よりドレイン電極に供給された電圧による電流の径
路はメモリトランジスタQM1,1を通る径路のみとなる。
【0051】一方、このメモリトランジスタQM1,1が属
するメモリアレイ構成群の他のメモリトランジスタQ
M1,2,QM1,3の制御ゲート電極は、第1のワード線X
2,X3によりすべて0Vに固定される。また、これらと
並列に配された第1の選択用トランジスタQs1,2,Q
s1,3のゲート電極には第2のワード線Z2,Z3から10
Vが供給され、これらの第1の選択用トランジスタQ
s1,2,Qs1,3はオンする。
【0052】よって、選択されたメモリトランジスタQ
M1,1のソース電極はこれらの選択トランジスタQs1,2,
s1,3を介して、接地電位のソース線Sに接続され、ビ
ット線Y1からソース線Sにチャンネル電流が流れる。
その結果メモリトランジスタQM1,1のチャンネル部にホ
ットエレクトロンが生じて浮遊ゲート電極に電子が注入
される。
【0053】しかしながら、選択された同一メモリセル
構成群内の他のメモリトランジスタQM1,2,QM1,3は制
御ゲート電極に供給されている電圧が0Vであり、ソー
ス・ドレイン電極間に電位差がほとんど生じないため書
き込まれない。
【0054】同様にメモリトランジスタQM1,2を書き込
むときは、第2の選択用トランジスタQc1のゲート電極
に選択線C1から10Vを供給し、ドレイン電極にビッ
ト線Y1から6Vを供給する。同一メモリアレイ構成群
内の他のメモリトランジスタQM1,1,QM1,3の制御ゲー
ト電極には、第1のワード線X1,X3から0Vを供給
し、他の第1の選択用トランジスタQs1,1,Qs1,3のゲ
ート電極には第2のワード線Z1,Z3から10Vを供給
し、選択されたメモリトランジスタQM1,2の制御ゲート
に第1のワード線から10Vを供給し、この選択された
メモリトランジスタQM1,2と対をなしている第1の選択
用トランジスタQs1,2のゲート電極に、第2のワード線
Z2から0Vを供給する。
【0055】このようにすれば、選択されたメモリトラ
ンジスタQM1,2と対をなす第1の選択用トランジスタQ
s1,2は、このメモリトランジスタQM1,2をバイパスする
径路を遮断し、他の第1の選択用トランジスタQs1,1,
s1,1は非選択メモリトランジスタQM1,1,QM1,3をバ
イパスする径路を形成するので、選択されたメモリトラ
ンジスタQM1,2のみにソース・ドレイン間にチャンネル
電流が流れる。こうしてチャンネル部にホットエレクト
ロンが生じ選択されたメモリトランジスタQM1,2の浮遊
ゲートに電子が注入される。この時、第1の選択用トラ
ンジスタQs1,1,Qs1,3はビット線Y1〜ソース線S間
のトランスファーゲートとして働く。
【0056】メモリトランジスタQM1,5で代表される同
一ビット線Y1に接続されている他のメモリアレイ構成
群の誤書き込み・誤消去を防止するために、他のメモリ
アレイ構成群に接続されている第1のワード線X4〜X
6、第2のワード線Z4〜Z6及び選択線C2はすべて0V
に固定される。このためメモリトランジスタQM1,4,Q
M1,5,QM1,6を通るチャンネル電流は生じず誤書き込み
は生じない。
【0057】同一ワード線に接続されているメモリトラ
ンジスタ、例えば、QM1,1とQM2,1の選択書き込みは、
ビット線電圧によって実現される。すなわち、メモリト
ランジスタQM2,1の書き込み時は、ビット線Y1を0V
にすることによってメモリトランジスタQM1,1のソース
・ドレイン間電位差を0Vにすれば書き込みは行われな
い。尚、ビット線Y1を開放状態にしても同様にチャン
ネル電流は流れないので誤書き込みは行われない。
【0058】続いて消去モードについて説明する。表
4,表5に消去状態の各ビット線、各ワード線、ソース
線の電位の例を示す。表中の単位はいずれもボルト
(V)である。ここで消去とは、浮遊ゲート電極から電
子を放出し、メモリトランジスタのしきい値電圧を減少
させることをいう。
【0059】尚表4はソース線から消去する場合を示
し、表5はビット線から消去する場合を示している。
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】本実施例での消去はF−N電子トンネリン
グを利用している。すなわち、ソース・ドレイン領域も
しくはどちらか一方に、例えば、20V等の高電圧を印
加し、制御ゲート電極に例えば、0Vの低電圧を印加し
た場合、浮遊ゲート電極からソースまたはドレイン領域
に向かう第1ゲート絶縁膜中の電界が強くなり、第1ゲ
ート絶縁膜を介してF−Nトンネリング現象が起こり電
子の放出が起こる性質を利用している。
【0063】したがって、消去はビット線側からもソー
ス線側からも可能である。まず最初にソース側から消去
を行う場合について説明する。
【0064】一括消去の場合は、メモリトランジスタの
選択性がなく、全ての第1のワード線X1〜X6を0V
に、全ての第2のワード線Z1〜Z6を20Vに、全ての
選択線C1,C2を0Vにする。この時、全てのメモリト
ランジスタQMi,j(i=1〜2,j=1〜6)のソース線
側の付随的にはドレイン側の不純物拡散層電位は、高電
位になるので浮遊ゲート電極から電子が放出され消去さ
れる。
【0065】ワード線を選択して消去する場合は、選択
した第1のワード線のみを0Vにして、他の全ての第1
のワード線及び全ての第2のワード線を20Vにする。
また、選択線C1,C2は0Vにし、ビット線Y1,Y2か
ら各メモリアレイ構成群を切り離す。ソース線には20
Vの高電圧を印加してあるので、この結果、選択された
ワード線以外では浮遊ゲート電極とソース・ドレイン電
極間での電界が小さくなるのでF−N電子トンネリング
現象が起きないので消去されない。このようにして選択
された第1のワード線に接続されたメモリトランジスタ
のみが消去される。
【0066】一方、ビット線側から消去する場合は、そ
の電圧が印加される不純物拡散層がソース領域からドレ
イン領域に入れ替わるだけで、その他の前述した動作と
同様になる。
【0067】図9はこれらの書き込み・消去モードにお
けるメモリトランジスタQMi,jのしきい値電圧の変化を
示している。書き込みが行われた場合、しきい値電圧は
浮遊電極は浮遊ゲート電極に注入された電子により上昇
する。これより、制御ゲート電極に、例えば、0Vが印
加されてもチャンネル電流は流れない。
【0068】反対に消去が行われた場合、しきい値電圧
は浮遊ゲート電極から電子が放出されることにより減少
する。これにより、例えば、制御ゲート電極に0Vが印
加されてもチャンネル電流が流れる。
【0069】図10はメモリトランジスタQMi,jのしき
い値電圧の時間に対する変動を示している。尚、ここで
消去とは電気的に行う方法のみ説明しているが、例えば
紫外線照射による一括消去でもよい。続いて読み出しモ
ードの説明を表6を参照して行う。表中の単位はいずれ
もボルト(V)である。
【0070】
【表6】
【0071】以下、メモリトランジスタQM2,1にアクセ
スするとして説明する。選択されたメモリトランジスタ
M2,1の制御ゲート電極に第1のワード線X1から0V
を、メモリトランジスタQM2,1と対をなしている第1の
選択用トランジスタQs2,1のゲート電極に第2のワード
線Z1から0Vを印加する。第1の選択用トランジスタ
s2,1のチャンネルはオフし、メモリトランジスタQ
M2,1のチャンネル部のみを電流径路とする。
【0072】この選択されたメモリトランジスタQM2,1
が属するメモリアレイ構成群の他の第1の選択用トラン
ジスタQs2,2,Qs2,3のゲート電極はすべて5Vにして
オン状態にし、トランスファーゲートとしてビット線Y
2から選択されたメモリトランジスタQM2,1ドレイン電
極までの電流径路及び選択されたメモリトランジスタQ
M2,1からソース線Sまでの電流径路を形成する。
【0073】この結果、選択されたメモリトランジスタ
M2,1が書き込み状態でしきい値電圧が0V以上であれ
ば、選択されたメモリトランジスタQM2,1の制御ゲート
電極の電位は0Vとなっているので、このメモリトラン
ジスタQM2,1によって、ビット線Y2からソース線Sへ
の電流径路は遮断され電流は流れない。
【0074】反対に選択されたメモリトランジスタQ
M2,1が消去状態でしきい値電圧が0V以下であれば、メ
モリトランジスタQM2,1を介してビット線Y2からソー
ス線Sに電流が流れる。
【0075】このように、選択したメモリトランジスタ
の消去、書き込みの状態がビット線からの電流のそれぞ
れ“有”,“無”に対応しており、この電流の有無をビ
ット線に接続されているセンスアンプ等で検出すること
によって、読み出されたデータの“0”,“1”を判断
する。
【0076】ここで非選択メモリトランジスタの制御ゲ
ート電極は0Vでも5Vでもよい。なぜなら、このメモ
リトランジスタは対になっている第1の選択用トランジ
スタの存在によって、トランスファーゲートとしての働
きをする必要がないからである。
【0077】また本実施例では、読み出し時の非選択メ
モリトランジスタのしきい値電圧も同様の意味から、ど
のような値であってもよい。ようするに第1の選択用ト
ランジスタのしきい値電圧が、第2のワード線に印加さ
れた電圧よりも低ければ、この第1の選択用トランジス
タがトランスファーゲートとして働き、本装置の読み出
し機能が果たされる。
【0078】一方、選択されたメモリトランジスタが属
していない他のメモリアレイ構成群の第1のワード線と
第2のワード線、及び選択線はすべて0Vに固定され
る。このため、ビット線Y1,Y2からこれら他のメモリ
アレイ構成群を通る電流径路は遮断される。このため全
てのメモリアレイ構成群の全てのメモリトランジスタの
しきい値電圧が0V以下であっても動作に影響がない。
【0079】前述した読み出しモードの他に、本実施例
では、同一の第1のワード線に接続されるメモリトラン
ジスタを並列に読み出すことも可能である。例えばメモ
リトランジスタQM1,1とQM2,1を同時に読み出すには、
ビット線Y1とビット線Y2を別々のセンスアンプ(不図
示)に接続して、それぞれの電流に応じてデータを出力
すればよい。
【0080】ところで選択線は次のような利点を有す
る。第1に書き込み時に非選択メモリトランジスタを通
して流れる寄生リーク電流を第2の選択用トランジスタ
ciによって遮断できるために、効率的な書き込みが可
能になる。この結果、書き込み時と消去時のメモリトラ
ンジスタQMi,jのしきい値電圧の変動幅を広く設定でき
る。
【0081】第2に、ビット線Yiに接続される不純物
拡散層を各メモリアレイ構成群の第2の選択用トランジ
スタQciのドレイン拡散層のみとすることができるの
で、ビット線容量を小さくすることができる。
【0082】図11は本発明の第2実施例を示してい
る。図11は図2に示されている部分に相当する部分の
断面図である。第1実施例との相異点は、第1の選択用
MOS型トランジスタのチャンネル部8aが、第1の選
択用MOS型トランジスタのゲート電極4の上部に存在
することである。
【0083】かかる構成によって、メモリトランジスタ
の制御ゲート12に加えられる高電圧による電界が、第
1の選択用MOS型トランジスタのゲート電極4によっ
て防がれて、第1の選択用トランジスタのチャンネル電
圧が安定するという利点がある。
【0084】その他機能及び駆動方法については第1実
施例と同様である。また、その他の構成についても同じ
であり、第1実施例の対応部分に付した符号と同一符号
を付して説明は省略する。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、メモリト
ランジスタと第1の選択用トランジスタが並列に接続さ
れて一つの対を構成し、さらにこの対が複数直列に接続
されてメモリアレイ構成群となり、このメモリトランジ
スタおよび第1の選択用トランジスタの対とビット線間
に第2の選択用トランジスタが設けられている。
【0086】また、第1の選択用トランジスタがメモリ
トランジスタの上部に積層して設けられており、第1の
選択用トランジスタを直列に接続している多結晶シリコ
ン上に設けられた第1の選択用トランジスタのソース・
ドレイン領域上に、第1の選択用トランジスタのソース
・ドレイン領域と同一導電型の不純物を高濃度に含む多
結晶シリコン膜を設け、各第1の選択用のトランジスタ
と第2の選択用のトランジスタの間に埋め込むようにし
ている。かかる構成はいかに述べるような効果をもたら
す。
【0087】(1)選択的書き込み時において中間電位
を設定する必要がなく、2つの値の電圧設定でよい。し
たがって、周辺回路、制御回路の設計が容易である。 (2)過書き込み・過消去の問題を起こさない。これは
メモリトランジスタのしきい値電圧の変動に上限・下限
の制限がないということを意味する。このため、書き込
み、消去時のメモリトランジスタのしきい値電圧の変動
差が大きくとれる。したがって、周辺回路、特に書き込
み系の制御回路の設計が単純でかつ容易である。またメ
モリトランジスタ製造時の変動要因による書き込み特性
の差が生じても、許容範囲が広いので高い製造歩留まり
を有する。 (3)書き込みにホットエレクトロン注入を使用するこ
とができる。このため消去時に比べ、書き込み時の非選
択メモリトランジスタの第1ゲート絶縁膜中に電界を小
さくすることができる。このため書き込み時に同一ワー
ド線に接続された非選択メモリトランジスタの誤書き込
みを容易に防止することができる。また、書き込み後の
メモリトランジスタのしきい値電圧も、制御ゲート電極
の電圧を例えば0V等の低電圧で行うことができるた
め、書き込み時の制御ゲート電極の電圧が低く、第1の
ワード線を駆動するデコーダには高耐圧の接合を有する
高耐圧トランジスタを使用する必要がなくなり、デコー
ダの設計が容易になる。 (4)書き込みをF−N電子トンネリングで行う必要が
なく、かつ消去をF−N電子トンネリングで行うこと以
外、アバランシェブレークダウンや紫外線照射で行うこ
とも可能であることから、メモリトランジスタの第1ゲ
ート絶縁膜に例えば130オングストローム等の比較的
厚いシリコン酸化膜を使用することも可能である。この
ためメモリトランジスタの第1ゲート絶縁膜の製造時の
制御が容易でかつ製造歩留まりも高い。 (5)書き込み時のドレイン電圧が低く、第1ゲート絶
縁膜中の電界が弱いので、既書き込みデータに対する書
き込み時の誤消去も起きにくい。このため、直列に接続
されたメモリトランジスタ群のうちの書き込み順序に制
限がない。このため周辺回路の設計が容易である。 (6)ワード消去、ワード書き込みが可能である。つま
り特定のワード線の情報のみを書き換えることができ
る。そのため全ビット消去、全ビット書き込みを行わな
いで記憶データの更新が可能である。これは、プログラ
ム時間の大幅な短縮ができ、随時蓄積データのプログラ
ム記憶に対し適している。 (7)各メモリトランジスタの上部にそれと対をなして
いる第1の選択用トランジスタが積層して設けられてい
るために、セル占有面積は従来と同等である。また各ト
ランジスタ群のソース側に選択トランジスタが必要な
く、セルアレイを構成した場合のアレイ面積は小さくな
る。 (8)薄い多結晶シリコン膜上に設けられた第1の選択
用トランジスタのソース・ドレイン領域上を多結晶シリ
コン膜で埋め込んでいるために、高集積化したときに第
1の選択用トランジスタのソース・ドレイン領域にボイ
ドができるのを防ぐという利点がある。
【0088】加えて、電気的には第1の選択用トランジ
スタ間の距離が小さくなるために、第1の選択用トラン
ジスタのソース・ドレインの寄生抵抗を下げる働きもあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’に沿った断面図である。
【図3】図1のB−B’に沿った断面図である。
【図4】図1のC−C’に沿った断面図である。
【図5】図1のD−D’に沿った断面図である。
【図6】図1のE−E’に沿った断面図である。
【図7】図1のF−F’に沿った断面図である。
【図8】本発明の第1実施例の等価回路図である。
【図9】本発明の第1実施例のメモリトランジスタの電
圧−電流特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第1実施例のメモリトランジスタの
プログラム特性を示すグラフである。
【図11】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図12】従来の不揮発性半導体記憶装置の等価回路図
である。
【図13】従来例の平面図である。
【図14】従来の不揮発性半導体記憶装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
Mi,j メモリトランジスタ Qsi,j 第1の選択用トランジスタ Qci 第2の選択用トランジスタ 1,21 半導体基板 2a,2b,2c,22a,22b,22c 第1の不
純物拡散層 3,23a 第1の選択用のMOS型トランジスタのゲ
ート絶縁膜 4,28a 第1の選択用のMOS型トランジスタのゲ
ート電極 6,28b 第2の選択用のMOS型トランジスタのゲ
ート電極 5,23b 第2の選択用のMOS型トランジスタのゲ
ート絶縁膜 7,29 層間絶縁膜 8a,8c 第1の選択用MOS型トランジスタの不純
物拡散層 8b 第1の選択用MOS型トランジスタのチャンネル
領域 9,24 メモリ用MOS型トランジスタの第1ゲート
絶縁膜 10,26 浮遊ゲート電極 11,25 メモリ用MOS型トランジスタの第2ゲー
ト絶縁膜 12,27 制御ゲート電極 13 金属配線層間膜 14,30 コンタクト孔 15,31 金属配線 16 フィールド絶縁膜 17 多結晶シリコン膜 100 第1の選択用MOSトランジスタ 110 第2の選択用MOSトランジスタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−34981(JP,A) 特開 平4−298079(JP,A) 特開 平5−36942(JP,A) 特開 平4−351792(JP,A) 特開 平4−218960(JP,A) 特開 平4−71269(JP,A) 特開 平1−235278(JP,A) 特開 平2−112286(JP,A) 特開 平3−85770(JP,A) 特開 平3−296276(JP,A) 特開 平3−14272(JP,A) 特開 昭60−1697(JP,A) 特開 昭54−110742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8247 H01L 27/115 H01L 29/788 H01L 29/792

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮遊ゲートと制御ゲートを有するメモリ
    トランジスタと該メモリトランジスタと並列に接続され
    た第1の選択用トランジスタで構成されるトランジスタ
    対を複数個直列接続したメモリアレイ構成群を行列状に
    配置したメモリアレイと、各々が同一の行方向位置に配
    されたメモリトランジスタの制御ゲートに共通接続され
    た第1のワード線と、該複数の第1のワード線にそれぞ
    れ対応し各々が同一の行方向位置に配された第1の選択
    用トランジスタのゲートに共通接続された複数の第2の
    ワード線と、メモリアレイの複数列にそれぞれ対応して
    設けられた複数のビット線と、該複数のビット線とメモ
    リアレイ構成群の一端との間に接続された複数の第2の
    選択用トランジスタと、メモリアレイの複数行にそれぞ
    れ対応して設けられ各々が同一行に属するメモリアレイ
    構成群の第2の選択用トランジスタのゲートに接続され
    た複数の選択線と、上記複数のメモリアレイ構成群の他
    端に接続されたソース線とを備えた不揮発性半導体記憶
    装置。
  2. 【請求項2】 上記各メモリトランジスタは半導体基板
    中に形成された不純物領域と、半導体基板の表面を被う
    第1ゲート絶縁膜と、第1ゲート絶縁膜上に積層された
    上記浮遊ゲートと、浮遊ゲート上に設けられた第2ゲー
    ト絶縁膜と、第2ゲート絶縁膜上の制御ゲートとを有
    し、上記第1の選択用トランジスタは上記制御ゲートを
    被う層間絶縁膜上の半導体層に設けられたチャンネル領
    域と、該チャンネル領域上の第3ゲート絶縁膜と、該第
    3ゲート絶縁膜上のゲート電極を有する請求項1記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 上記各メモリトランジスタは半導体基板
    中に形成された不純物領域と、半導体基板の表面を被う
    第1ゲート絶縁膜と、第1ゲート絶縁膜上に積層された
    上記浮遊ゲートと、浮遊ゲート上に設けられた第2ゲー
    ト絶縁膜と、第2ゲート絶縁膜上の制御ゲートとを有
    し、上記第1の選択用トランジスタは上記制御ゲートを
    被う層間絶縁膜上のゲート電極と、該ゲート電極上の第
    3ゲート絶縁膜と、該第3ゲート絶縁膜上の半導体層に
    設けられたチャンネル領域を有する請求項1記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
JP15256391A 1991-05-28 1991-05-28 不揮発性半導体記憶装置 Expired - Fee Related JP3146522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15256391A JP3146522B2 (ja) 1991-05-28 1991-05-28 不揮発性半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15256391A JP3146522B2 (ja) 1991-05-28 1991-05-28 不揮発性半導体記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04351792A JPH04351792A (ja) 1992-12-07
JP3146522B2 true JP3146522B2 (ja) 2001-03-19

Family

ID=15543220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15256391A Expired - Fee Related JP3146522B2 (ja) 1991-05-28 1991-05-28 不揮発性半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3146522B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100540667B1 (ko) * 1999-05-14 2006-01-16 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 반도체 기억장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04351792A (ja) 1992-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5586073A (en) Semiconductor device having a multi-layer channel structure
US8345488B2 (en) Flash memory array of floating gate-based non-volatile memory cells
US8218370B2 (en) Memory array of floating gate-based non-volatile memory cells
KR960016106B1 (ko) 비 휘발성 반도체 메모리 장치
JP2718716B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置およびそのデータ書替え方法
JPH08279566A (ja) 並列型不揮発性半導体記憶装置及び同装置の使用方法
JPH06291332A (ja) 半導体記憶装置及びその使用方法
JP2643675B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3146522B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2959066B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその駆動方法
JPH04278297A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JPH0512889A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3228996B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3152756B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2637127B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JP3383429B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびデータ書き込み方法
JP3146528B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2723247B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JP2885413B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JPH05275658A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3185891B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
JP2885412B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JPH11273387A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JPH01133290A (ja) 不揮発性半導体メモリ装置
JPH07176706A (ja) 不揮発性半導体記憶装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees