JP3144691B2 - 写真システム - Google Patents

写真システム

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JP3144691B2
JP3144691B2 JP54102497A JP54102497A JP3144691B2 JP 3144691 B2 JP3144691 B2 JP 3144691B2 JP 54102497 A JP54102497 A JP 54102497A JP 54102497 A JP54102497 A JP 54102497A JP 3144691 B2 JP3144691 B2 JP 3144691B2
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    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特定のアシルピリジン−N−オキシド化合
物を利用する、写真製品および写真処理を含む写真シス
テムに関する。
発明の背景 2位、3位または4位がアセチル基で置換されている
ピリジン−N−オキシドは、公知の化合物である。(2
位については、Katritzkyら、Soc.2182,2191(1958)を
参照のこと;3位および4位については、Kanno、J.Phar
m.Soc.Japan 73:120(1953)を参照のこと)。2位、3
位または4位が種々の置換基で置換されているピリジン
−N−オキシドは、一般に写真に使用されることが知ら
れている。
例えば、米国特許第3,691,210号に教示されているよ
うに、ピリジン−N−オキシドが2−(ω−ヒドロキノ
ニル−アルキル)−アントラキノン(例えば、2−(ω
−ヒドロキノニル−ペンチル)−1,4−ジヒドロキシ−
5,8−ビス−α−エチル−プロピルアミノ−アントラキ
ノン)のような染料現像剤の合成に使用され得ることは
当該分野で公知である。
写真におけるピリジン−N−オキシドの他の使用は、
米国特許第4,006,150号に記載されている。この特許
は、オルトおよび/またはパラ位(すなわち、2位およ
び/または4位)がアルキルスルホニルメチル基で置換
されているピリジン−N−オキシドが、特定のN−複素
環式アルキルスルホンのN−オキシドを使用する染料現
像剤拡散転写写真処理ならびにカラー拡散転写処理、製
品および組成物における赤感性(red−sensitive)ハロ
ゲン化銀エマルジョンの写真速度促進剤として有用であ
ることを開示する。この特許はまた、ピリジン−N−オ
キシドが染料現像剤の一部となる米国特許第3,691,210
号に記載されているシステムとは異なり、ピリジン−N
−オキシド自体が処理組成物中または画像記録要素の層
中にまず配置され得ることを開示する。
米国特許第4,175,966号は、ヒドロキノン現像剤に対
する酸化力を有する実質的に非拡散性化合物を含む光感
受性白黒ハロゲン化銀写真材料を開示する。この特許は
また、「他の酸化された有機化合物」(例えば、ピリジ
ン−n−オキシドポリマー)を含む実質的に非拡散性の
化合物の代表例を開示する。
米国特許第4,203,766号は、ピリジン−N−オキシド
が、酸化された染料現像剤の拡散を最少にすることによ
り、染料現像剤を画像染料提供材料として利用する拡散
転写写真システムにおける染料転写の制御を助け得るこ
とを開示する。このようなシステムにおいて、ピリジン
−N−オキシドが、酸化されていない染料現像剤(特
に、マゼンタ染料現像剤)に対して有益な溶媒和作用を
提供し、それにより、酸化された染料現像剤を染料現像
剤が通常の現像条件下である場合よりも拡散性にするこ
となく、酸化されていない染料現像剤の転写を改善する
こともまた開示される。このようなシステムにおいて、
ピリジン環の任意の位置がメチル基で置換されているピ
リジン−N−オキシドが、改善された色分離(すなわ
ち、染料現像剤の転写が、各々が関連するハロゲン化銀
エマルジョンにより綿密に制御される)もまた提供し得
るこおがさらに開示される。米国特許第4,203,766号に
開示される化合物のうちこの目的に有用であるものは、
2、3および/または4位がメチル基で置換されている
化合物である。
米国特許第4,767,698号は、ピリジン−N−オキシド
が、写真シアン染料放出化合物を調製するために使用さ
れ得ることを開示する。この特許はまた、写真現像処理
におけるこれらのシアン染料放出化合物が、改善された
耐光性、改善されたスペクトル特性および改善された還
元剤耐性を有する拡散性シアン染料を放出することを開
示する。
拡散転写マルチカラーフィルムは、当該分野で周知で
ある。米国特許第2,983,606号は、それぞれシアン、マ
ゼンタおよびイエロー染料現像剤と関連する赤感性、緑
感性および青感性ハロゲン化銀層を使用する減法(subt
ractive)カラーフィルムを開示する。このようなフィ
ルムにおいて、露光領域における染料現像剤の酸化およ
びその結果生じる固定化は、画像受像層への拡散による
転写される酸化されていない拡散性のシアン、マゼンタ
およびイエロー染料現像剤の画像形成的(imagewise)
分布を得るための機構を提供した。染料現像剤自体は、
露光されたハロゲン化銀を現像し得るが、実際、染料現
像剤処理は、無色現像剤(「補助」現像剤、「メッセン
ジャー(messenger)」現像剤または「電子移動剤」と
も呼ばれることがある)を使用していた。この現像剤は
露光されたハロゲン化銀を現像する。次いで、酸化され
た現像剤は、染料現像剤との酸化還元反応に関与し、そ
れにより、画像形成的様式で染料現像剤を酸化し固定化
する。周知のメッセンジャー現像剤は、4′−メチルフ
ェニルヒドロキノンであった。Polaroid Corporationの
市販の拡散転写写真フィルム(Polacolor SX−70、Time
Zeroおよび600を含む)は、シアン、マゼンタ、および
イエロー染料現像剤を使用した。
米国特許第3,719,489号および第4,098,783号は、特定
のイオウ−窒素含有化合物、好ましくは環式1,3−イオ
ウ窒素環系、そして最も好ましくはチアゾリジン化合物
の銀開始開裂により、拡散性画像染料が固定された前駆
体から放出される拡散転写プロセスを開示する。簡便の
ために、これらの化合物を「画像染料放出チアゾリジ
ン」と呼ぶこともある。同一の放出機構は、3つ全ての
画像染料に使用され、そして容易に明らかなように、画
像染料形成システムは酸化還元制御されない。
2つの異なる画像形成機構を使用する技術、すなわ
ち、染料現像剤および画像染料放出チアゾリジンは、米
国特許第4,740,448号に記載され、そしてクレームされ
ている。このプロセスに従って、画像受像層から最も離
れて位置する画像染料は染料現像剤であり、そして画像
受像層に最も近接して位置する画像染料は、画像染料放
出チアゾリジンにより提供される。他の画像染料提供材
料は、染料現像剤または画像染料放出チアゾリジンのい
ずれかであり得る。
マルチカラー染料現像剤転写プロセスにおいて、例え
ば、青色露光はあるが緑色露光はない場合に予想される
ものよりも低いマゼンタ密度が転写画像中に存在し得る
(すなわち、その転写を制御するための露光された緑感
性ハロゲン化銀が存在しなくても、マゼンタ染料現像剤
は転写しなかった)ことが認識される。この問題は、
「マゼンタドロップオフ(fropoff)」と呼ばれること
もあり、(緑感性ハロゲン化銀よりもむしろ)露光され
た青感性ハロゲン化銀の現像の結果としてのマゼンタ染
料現像剤の酸化の結果であると考えられ、マゼンタ染料
現像剤は、直接または露光された青感性ハロゲン化銀に
より酸化されたメッセンジャー現像剤との電子移動酸化
還元反応によるかのいずれかで酸化される。この望まし
くない反応は、少なくとも大部分、マゼンタ染料現像剤
が青感性ハロゲン化銀層を通って拡散し、画像受像層ま
で到達しなければならないためである。さらに、イエロ
ー染料現像剤が緑感性ハロゲン化銀の現像により固定化
され得、黄色転写密度の減少およびマゼンタ転写密度の
増加を生じる異なる種類のクロストークが生じる可能性
が認識された。類似の状況は、マゼンタとシアン染料現
像剤との間に起こり得る。このような望ましくない相互
作用は、最終画像の色彩度(color saturation)および
色分離ならびに精密さを低下させる。
米国特許第4,740,448号により教示される写真システ
ムは、それぞれの拡散性画像染料の画像形成的分布の形
成における隣接するハロゲン化銀エマルジョン層間のク
ロストークの問題を実質的に減少させる。しかし、この
現像は、染料現像剤を使用して拡散性シアン、マゼンタ
およびイエロー画像染料の必要な画像形成的分布を提供
するようなマルチカラー拡散転写写真フィルムにおいて
引き続き起こり、そしてまた使用される特定の写真材料
に依存してチアゾリジン画像染料提供材料と一緒に染料
現像剤を使用するフィルムにおいてある程度起こり得
る。このような望ましくない相互作用が実質的に減少し
得るかまたは事実上排除され得るマルチカラー拡散転写
写真フィルムを提供することが望ましい。
技術水準が進歩するにつれ、これらのシステムに対し
て必要とされる性能基準を達成するために新規なアプロ
ーチが探求され続けている。従って、このような有益な
効果を提供するために研究が追求され続けている。本発
明は、新規な写真システムに関する。
発明の要旨 これらの目的および利点、ならびに他の目的および利
点は、水性アルカリ処理組成物を用いる露光された感光
性要素の現像をアシルピリジン−N−オキシド化合物の
存在下で行う写真システムを提供することにより、本発
明に従って達成される。
露光された感光性要素の現像は、一般に、アルカリ条
件(すなわち、pH10〜12)下で行われる。高pH(すなわ
ち、pH10〜14)では、例えば、アセチル基のpKaは、イ
オン化して多量のカルボアニオンを生じ得るのに十分低
い。カルボアニオンは、求核剤として作用し得、例え
ば、染料現像剤キノンまたは現像剤キノンに添加され得
る。
アシルピリジン−N−オキシドは、白黒またはカラー
における画像形成のために、写真システムを含む、任意
の露光された感光性要素の写真処理中に使用され得、こ
こで、最終画像は金属銀画像または他の画像形成材料に
より形成される画像である。さらに、本発明の拡散転写
写真フィルムユニットにおいて、アシルピリジン−N−
オキシド化合物は、写真処理組成物中に提供され得る。
および/または画像記録要素、好ましくは感光性要素に
おける種々の位置に組み込まれ得る。
以下の好適な実施態様の詳細な説明に記載されるよう
に、拡散転写における使用のための画像記録要素でのア
シルピリジン−N−オキシド化合物の使用は、粒状性
(すなわち、現像された写真フィルムにおける不均一性
の視覚作用)の減少、良好な染料彩度により明らかにな
る染料転写の制御の増強、および拡散性画像染料のそれ
ぞれの画像形成的分布の形成における隣接するハロゲン
化銀エマルジョン層間のクロストークまたは画像間効果
の減少のような利点を提供する。
さらに、本発明に従って使用されるアシルピリジン−
N−オキシド化合物は、改善された色分離(すなわち、
画像染料提供材料の転写が、各々が関連するハロゲン化
銀エマルジョンによりより綿密に制御される)を提供し
得ることが見出された。
本発明に従って提供されるこれらの目的および利点な
らびに他の目的および利点は、一部分明らかであり、一
部分本発明の種々の好適な実施態様の詳細な説明と共に
本明細書中以下に記載される。従って、本発明は、いく
つかの工程および他のそれぞれに関する1つ以上のこの
ような工程の関係および順序を含むプロセス、製品なら
びに以下の詳細な開示に例示される要素の特徴、性質お
よび関係を処理する組成物、および請求の範囲に示され
る本出願の範囲を含む。
本発明の性質および目的をより十分に理解するため
に、以下の好適な実施態様の詳細な説明が参照されるべ
きである。
好適な実施態様の説明 本発明に従って使用するための化合物は、少なくとも
1つのアシル基で置換された少なくとも1つのピリジン
環を有し、そして以下の式(1)で表される: ここで: R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して: (a)水素; (b)直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)、ここでn
は1〜22の整数である; (c)例えば、以下のような写真的に受容可能な置換基
で置換されたアルキル: (1)ベンゼンのようなアリール; (2)1〜22の炭素原子を有するアルコキシ; (3)ハロゲン; (4) により表される基 ここで:R6は水素、直鎖または分枝アルキル(C
nH2n+1)、1〜22の炭素原子を有するアルコキシ、また
はN(R7、ここでR7は直鎖または分枝アルキル(Cn
H2n+1)である; (5) により表される基 ここで:R8は酸素またはイオウであり、R9は水素または
直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)である;および (6) により表される基 ここで:R10はハロゲン、直鎖または分枝アルキル(CnH
2n+1)、 により表される基 ここで:R11は水素、アリール(例えば、ベンゼン)、直
鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)である、あるいは により表される基 ここで:R12は直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)であ
る;である; (d)ベンゼンのようなアリール; (e)例えば、上記(c)に示される写真的に受容可能
な置換基で置換されたアリール; (f)R1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、またはR4
およびR5、これは一緒になって、飽和または不飽和5員
または6員炭素環式環または複素環式環を表し得、ここ
でヘテロ原子は窒素、イオウ、または酸素である);ま
たは (g)ハロゲン;である 但し、R1、R2、R3、R4およびR5の少なくとも1つは、以
下の式で表されるアシル基である: ここで; R13、R14およびR15はそれぞれ独立して: 水素; 直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1); 例えば、上記(c)に示される写真的に受容可能な置
換基で置換されたアルキル; 1〜22の炭素原子を有するアルコキシ;または ハロゲン;である 但し、R13、R14およびR15の少なくとも1つは水素であ
る。
本発明に従って使用されるアシルピリジン−N−オキ
シドは、当業者に周知の反応(例えば、Organic Synthe
sis,Collective Volumes IV,740−705頁を参照のこと)
に従って調製され得、そしてこのような反応は、特に、
本明細書中、実施例Iに提供される特定のアシルピリジ
ン−N−オキシドの調製の詳細な説明から明らかであ
る。さらに、本発明の化合物は、一般にそれらのアシル
ピリジン形態で市販されており、次いで当業者に周知の
手順により酸化され、本明細書中式(I)で表されるそ
れらのN−オキシドカウンターパート(counterpart)
を生成し得る。市販供給者としては、Aldrich、Aldrich
−FF、Sigma Aldrich Rare Chemicals、E−Merck、Flu
ka、ICN、ICN−RF、LancasterおよびMavbridgeが挙げら
れる。
一般に、アシルピリジン−N−オキシドは、アシルピ
リジンを適切な酸化剤(例えば、過酸化水素または過酸
(例えば、過酢酸またはm−クロロ過安息香酸))で酸
化することにより調製される。アシルピリジン−N−オ
キシドは、アシルピリジンよりもより揮発性ではなく
(すなわち、蒸気圧は実質的に0である)、従って、画
像記録要素(特に、アシルピリジン蒸気への曝露が適切
である剥離(peel−apart)フィルム構成を使用する要
素)における使用に、より適切な化合物となる。
本発明の適切なアシルピリジン−N−オキシド化合物
を以下の表Iに示す: 上述のように、表Iの化合物は、市販の化合物(例え
ば、化合物1(Aldrich、Fluka、ICN−RF)、化合物4
(ICN−RF、Lancaster)、化合物6(Aldrich)および
化合物7および9(Sigma Aldrich Rare Chemicals))
を酸化することにより調製され得る。
本発明のさらに適切なアシルピリジン−N−オキシド
化合物は以下である: R1およびR2が一緒になって不飽和5員または6員炭素環
式環を形成する、式(I)に従う代表的な適切なアシル
ピリジン−N−オキシド化合物は以下である: R3およびR4が一緒になって飽和6員炭素環式環を形成す
る、式(I)に従う代表的な適切なアシルピリジン−N
−オキシド化合物は以下である: R4およびR5が一緒になって飽和または不飽和5員または
6員炭素環式環を形成する、式(I)に従う代表的な適
切なアシルピリジン−N−オキシド化合物は以下であ
る: 本発明の特定の好適なアシルピリジン−N−オキシド化
合物を以下の表IIに示す: これらのアシルピリジン−N−オキシド化合物は、任意
の露光された感光性要素の写真処理において、それらの
意図される目的を達成するのに必要とされる任意の量で
使用され得る。任意の特定の場合に必要な化合物の量
は、多くの因子(例えば、使用される特定のアシルピリ
ジン−N−オキシド、感光性要素のタイプおよび所望の
結果)に依存する。日常の有効範囲決定試験(scoping
test)が行われ、任意の所定の写真要素に適切である濃
度を確かめ得る。
好適な実施態様に従って、本明細書中以下でより詳細
に議論されるように拡散転写写真フィルムユニットが本
発明によって提供される。このような拡散転写写真フィ
ルムユニットにおいて、アシルピリジン−N−オキシド
は、好ましくは感光性要素に組み込まれる。しかし、当
該分野で公知のように、本発明のアシルピリジン−N−
オキシドが拡散転写フィルムユニットの他の位置(例え
ば、通常感光性要素と画像受像要素との間に配置される
画像受像要素および/または代表的には破裂性(ruptur
able)容器に封入される写真処理組成物)に組み込まれ
得ることに留意すべきである。さらに、同じおよび/ま
たは異なるアシルピリジン−N−オキシドが、処理組成
物を含む破裂性容器中および/または本発明の画像記録
要素の種々の位置に同時に使用され得る。
アシルピリジン−N−オキシドは、白黒またはカラー
の画像を形成するために、写真システムを含む、任意の
露光された感光性要素の写真処理中に使用され得、ここ
で最終画像は金属銀画像または他の画像形成材料により
形成される画像である。
アシルピリジン−N−オキシドは、任意の写真エマル
ジョンと共に使用され得る。本発明の好適な拡散転写フ
ィルムユニットにおいて、ネガティブ作用(negative w
orking)ハロゲン化銀エマルジョン、すなわち露光領域
を現像するものを含むことが好ましい。さらに、これら
の化合物は、任意の画像染料提供材料(例えば、完全な
染料または染料中間体(例えば、カラーカプラーまたは
染料現像剤))と共に使用され得る。染料現像剤は、同
一の分子内に、米国特許第2,983,606号に記載されるよ
うに、染料の発色系とハロゲン化銀現像作用との両方を
含む。
特に好適な実施態様において、本発明の拡散転写写真
フィルム要素は、最初は拡散性かまたは非拡散性であり
得る1つ以上の画像染料提供材料を含む。拡散転写写真
システムにおいて、一般的に使用され得る画像染料提供
材料は、以下のいずれかとして特徴付けられ得る:
(1)最初は処理組成物に可溶であるかまたは拡散性で
あるが、現像の作用として選択的に画像形成的に非拡散
性にされる;または(2)最初は処理組成物に不溶であ
るかまたは非拡散性であるが、現像の作用として選択的
に拡散性生成物を画像形成的に提供する。移動性または
溶解性における必要な差は、例えば、染料現像剤の場合
と同様に酸化還元反応のような化学反応、カップリング
反応またはチアゾリジンの場合と同様に銀補助開裂反応
により得られ得る。先に留意したように、1つより多い
画像形成機構がマルチカラー拡散転写フィルムユニット
に使用され得る。
使用され得る他の画像染料提供材料としては、例え
ば、米国特許第2,087,817号に記載される拡散転写プロ
セスに有用であるような最初は拡散性のカップリング染
料(これは、カラー現像剤の酸化生成物とのカップリン
グにより非拡散性にされる);米国特許第3,725,062号
および第4,076,529号に記載される、酸化後に拡散性染
料を放出する最初は非拡散性の染料(「レドックス染料
リリーサー」染料と呼ばれることもある);米国特許第
3,433,939号に記載されるような酸化および分子内環後
に拡散性染料を放出する最初は非拡散性の画像染料提供
材料または米国特許第3,719,489号の開示に従って銀補
助開裂を行い、拡散性染料を放出する最初は非拡散性の
画像染料提供材料;および米国特許第3,227,550号に記
載のように酸化されたカラー現像剤とのカップリング後
に拡散性染料を放出する最初は非拡散性の画像染料提供
材料が挙げられる。本発明の特に好適な実施態様におい
て、画像染料提供材料は、最初は拡散性の材料である染
料現像剤である。
本発明に従う特に好適な拡散転写フィルムユニット
は、画像染料提供材料として、米国特許第4,740,448号
に記載され、そして本明細書中、実施例IIに示すような
染料現像剤および染料提供チアゾリジン化合物の両方を
含む。
本発明に従う特に好適な拡散転写写真フィルムユニッ
トは、マルチカラー染料画像を提供することを意図する
ものである。マルチカラー画像を形成するための最も一
般的に使用される感光性要素は、「トリパック(tripac
k)」構造のものであり、青感性、緑感性および赤感性
ハロゲン化銀エマルジョン層を含む。それぞれの層は、
同一または連続する層において、イエロー、マゼンタお
よびシアン画像染料提供材料とそれぞれ関連している。
拡散転写写真画像の処理において適切な感光性要素およ
びそれらの使用は、周知であり、そして例えば、米国特
許第2,983,606号、第3,345,163号および第4,322,489号
に開示されている。本発明に従う拡散転写フィルムユニ
ットの特に好適なタイプは、露光および写真処理が完了
した後に画像受像要素が感光性要素から分離されるよう
に設計されるタイプ(いわゆる「剥離」タイプ)であ
る。しかし、本発明に従う拡散転写フィルムユニットは
また、フィルムユニット全体が共に保持されるいわゆる
「一体」タイプでもあり得る。
上述のように、本発明のマルチカラー拡散転写写真フ
ィルムユニットは、感光性要素と画像受像要素とが米国
特許第3,415,644号に記載のように露光前、露光中、お
よび露光後に重なり合う関係が保持されているものを含
む。このようなフィルムユニットは、代表的には当該分
野において「一体」フィルムユニットと呼ばれる。この
タイプのフィルムの市販形態(例えば、SX−70フィル
ム)において、感光性要素用の支持体は不透明であり、
画像受像要素用の支持体は透明であり、そして光反射層
(これに対して画像受像層に形成される画像が視覚化さ
れ得る)は、光反射顔料(二酸化チタン)を含有する処
理組成物層を重なり合う要素間に分配することにより形
成される。米国特許第3,647,347号に記載のように、適
切なpH感受性光学フィルター剤(好ましくはpH感受性フ
タレイン染料)を処理組成物に組み込むことによっても
また、フィルムユニットは、写真を撮る者が転写画像の
出現を見ている間に処理組成物が室内光中で完了される
プロセスに適用された後、直ちにカメラから取り出され
得る。
上述のように、減法マルチカラー拡散転写フィルム
は、イエロー画像染料と関連した青感性ハロゲン化銀エ
マルジョン、マゼンタ画像染料と関連した緑感性ハロゲ
ン化銀エマルジョン、およびシアン画像染料と関連した
赤感性ハロゲン化銀エマルジョンを含む。各ハロゲン化
銀エマルジョンおよびその関連した画像染料提供材料
は、「サンドイッチ」、すなわち、赤色サンドイッチ、
緑色サンドイッチおよび青色サンドイッチであると考え
られ得る。同様に、協同して拡散性画像染料のそれぞれ
の画像形成的分布を生じる関連した層(例えば、赤感性
ハロゲン化銀エマルジョンおよびその関連したシアン染
料現像剤)は、集合的に、例えば、感光性要素の赤色画
像成分と呼ばれ得る。特定の画像成分が他の層(例え
ば、中間およびタイミング層)を含み得ることに留意す
べきである。米国特許第3,415,644号に記載され、そし
て本明細書中、実施例IIに示すタイプのフィルムユニッ
トにおいて、赤色サンドイッチまたは画像成分は、感光
性要素の支持体に最も近接に位置し、そして青色画像成
分は上記支持体から最も離れてかつ画像受像層に最も近
接に位置する。米国特許第3,594,165号に記載のタイプ
のフィルムユニットにおいて、赤色画像成分は感光性要
素の支持体に最も近接しており、そしてまた画像受像層
に最も近接している。なぜなら、この層は同一の支持体
に保持されているからである。従って、青色画像成分
は、上記支持体および画像受像層から最も離れている。
前述のように、本発明は、任意のマルチカラー拡散転
写写真フィルムユニットを用いて実施され得、そしてこ
れらのフィルムユニットは任意の画像染料提供材料を含
み得る。本発明の特に好適な実施態様において、シアン
およびマゼンタ画像染料は染料現像剤であり、そしてイ
エロー画像染料はチアゾリジンである。特に好適な実施
態様において、赤色サンドイッチ、または画像成分は、
感光性要素用の支持体に最も近接に位置し、そして青色
画像成分は感光性要素の支持体から最も離れ、画像受像
層に最も近接に位置する。本実施態様において、赤色サ
ンドイッチおよび緑色サンドイッチは、処理組成物を放
出可能に保持する破裂性容器から最も離れて位置する;
従って、アシルピリジン−N−オキシドは画像記録要素
に組み込まれることもまた好ましい。白黒およびカラー
写真画像形成システムの両方に有用な画像記録要素は、
当該分野で周知であり、従って、このような材料の広範
囲にわたる議論は必要ではない。
簡潔には、例えば、写真拡散転写フィルムユニットの
好適な実施態様(ここでは、画像受像要素は、露光およ
び写真処理後に感光性要素から分離されるように設計さ
れる)は、代表的には以下を含む:(1)少なくとも1
つのハロゲン化銀エマルジョン層を有する支持体を含む
感光性要素;(2)上記感光性要素上に重ね合わされる
かまたは重ね合わせ可能な第2のシート様要素;(3)
上記感光性要素または第2のシート様要素のうちの1つ
に位置する画像受像要素;(4)水性アルカリ処理組成
物を放出可能に保持し、上記処理組成物を上記要素の所
定の層間に分配するのに適合するように位置する破裂性
容器;および(5)式(I)で表されるアシルピリジン
−N−オキシド化合物。さらに、感光性要素は、好まし
くは上記ハロゲン化銀エマルジョン層と関連した画像染
料提供材料を含む。さらに、感光性要素は、好ましくは
それと関連したシアン画像染料提供材料を有する赤感性
ハロゲン化銀エマルジョン、それと関連したマゼンタ画
像染料提供材料を有する緑感性ハロゲン化銀エマルジョ
ン層およびそれと関連したイエロー画像染料提供材料を
有する青感性ハロゲン化銀エマルジョン層を含む。
さらに、上述の好適な画像受像要素は、ポリマー性酸
反応層、タイミング(またはスペーサー)層および画像
保持層を有する支持体を含む。支持体が有する各層は、
当該分野で公知のように、所定の様式で作用し、所望の
拡散転写写真処理を提供する。画像受像層は、当該分野
で公知のように、ストリップコート層およびオーバーコ
ート層のようなさらなる層を有し得ることもまた理解さ
れるべきである。
支持体材料は、画像受像要素の他の層を有し得る任意
の種々の材料を含み得る。紙、塩化ビニルポリマー、ポ
リアミド(例えば、ナイロン)、ポリエステル(例え
ば、ポリエチレンテレフタレート)、またはセルロース
誘導体(例えば、酢酸セルロースまたはセルロースアセ
テート−ブチレート)が適切に使用され得る。完成写真
の所望の性質に依存して、透明、不透明または半透明材
料のような支持体材料の性質は選択の問題である。代表
的には、剥離拡散転写フィルムユニットにおける使用に
適合され、そして処理後に分離されるように設計される
画像受像要素は、不透明支持体材料に基づく。本明細書
中、実施例IIに示す画像受像要素の支持体材料は、好ま
しくは写真反射プリントの製造用の不透明材料である
が、支持体は、写真の透明画の処理が所望である場合に
透明な支持体材料であることが認識される。1つの実施
態様(ここでは、支持体材料は透明シート材料である)
において、好ましくは感圧性の不透明シート(示さず)
が、透明支持体上に付与され、インライト(in−ligh
t)現像が可能となり得る。写真処理および続く不透明
感光性シートの除去の際に、画像保持層中に拡散した写
真画像は、透明画として視覚化され得る。別の実施態様
(ここでは、支持体材料は透明シートである)におい
て、カーボンブラックおよび二酸化チタンのような不透
明化材料(opacification material)は、処理組成物に
組み込まれてインライト現像が可能となり得る。
上述のように、好適なフィルムユニットは、当該分野
で一般的であるように、圧力破裂性容器、またはポッド
を含む。このようなポッドおよび類似の構造体は、当該
分野で一般的であり、一般的に感光性要素および画像受
像要素に処理組成物を提供する手段を規定する。処理組
成物は、代表的には、当該分野で公知のように、ハロゲ
ン化銀現像剤と他の添加剤(addenda)を含有し得る水
性アルカリ組成物を含む。このような処理組成物の例
は、米国特許第3,445,685号;第3,597,197号;第4,680,
247号;第4,756,996号および第5,422,233号、ならびに
これらに引用されている特許に見出される。本発明の拡
散転写フィルムユニットに使用される処理組成物は、上
記の1つ以上のアシルピリジン−N−オキシド化合物を
含み得る。
上記の感光性システムは、感光性ハロゲン化銀エマル
ジョンを含む。本発明の好適なカラー実施態様におい
て、対応する画像染料提供材料は、ハロゲン化銀エマル
ジョンと共に提供される。画像染料提供材料は、処理す
ると、露光の作用として画像受像層に拡散し得る拡散性
染料を提供し得る。前述のように、好適な写真拡散転写
フィルムユニットは、マルチカラー染料画像を提供する
ように意図され、そして感光性要素は好ましくはこのよ
うなマルチカラー染料画像を提供し得るものである。好
適な白黒実施態様において、使用される画像形成材料
は、処理中に感光性要素から画像受像層へ拡散する錯体
化銀である。前述のように、このような感光性システム
の両方とも当該分野で周知である。
前述のように、好ましくは、本発明の画像受像要素
は、ポリマー性酸反応層を含む。ポリマー性酸反応層
は、転写画像形成後にフィルムユニットの周囲pHを低下
させる。例えば、米国特許第3,362,819号に開示のよう
に、ポリマー性酸反応層は、処理組成物の第1(高い)
pH(画像材料(例えば、画像染料)は拡散性である)か
ら第2(低い)pH(画像材料は拡散性でない)へpHを低
下させるように適合された非拡散性酸反応剤を含み得
る。酸反応剤は、好ましくは、アルカリ金属または有機
塩基と塩を形成し得る酸基(例えば、カルボン酸または
スルホン酸基)か、または潜在的に酸を生成する基(例
えば、無水物またはラクトン)を含むポリマーである。
従って、フィルムユニットの周囲pHの低下は、処理組成
物により提供されるアルカリと酸反応性部位を固定化
し、中和層として作用する層との間の中和反応を行うこ
とにより達成される。このような中和層に好適なポリマ
ーは、セルロースアセテートハイドロジェンフタレー
ト;ポリビニルハイドロジェンフタレート;ポリアクリ
ル酸;ポリスチレンスルホン酸;および無水マレイン酸
コポリマーならびにその半エステルのようなポリマー性
酸を含む。
さらに、ポリマー性酸反応層は、所望であれば、支持
体層を有機溶媒ベースまたは水ベースのコーティング組
成物でコーティングすることにより付与され得る。代表
的には有機ベースの組成物からコーティングされるポリ
マー性酸反応層は、ポリエチレン/無水マレイン酸コポ
リマーとポリビニルブチラールとの半ブチルエステルの
混合物を含む。ポリマー性酸反応層を提供するための適
切な水ベースの組成物は、水溶性ポリマー性酸と水溶性
マトリクスまたはバインダー材料との混合物を含む。適
切な水溶性ポリマー酸としては、エチレン/無水マレイ
ン酸コポリマーおよびポリ(メチルビニルエーテル/無
水マレイン酸)が挙げられる。適切な水溶性バインダー
としては、米国特許第3,756,815号に記載されるよう
に、ポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポ
リ酢酸ビニル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
ポリメチルビニルエーテルなどのようなポリマー性材料
が挙げられる。前述の米国特許第3,362,819号および第
3,756,815号に開示されるものに加えて、有用なポリマ
ー性酸反応層の例として、米国特許第3,765,885号;第
3.819,371号;第3,833,367号および第3,754,910号に開
示されるものが記載される。
前述のように、好ましくは、本発明の画像受像要素
は、タイミング層を含む。タイミング層は、酸反応ポリ
マー層によるアルカリの補捉の開始および速度を制御し
得る。タイミング層は、多くの方法で操作するように設
計され得る。例えば、タイミング層は、ふるいとして作
用し得、それを通るアルカリ流量をゆっくりと計量して
供給する(meter)。あるいは、タイミング層は、「保
持および放出」作用として役立ち得る。すなわち、タイ
ミング層は、所定の化学反応が起こると、迅速かつ定量
的に実質的様式で比較的アルカリ透過性である状態に変
換される前に、所定の時間、アルカリ非透過性バリアと
して供し得る。タイミング層としての使用に適切な材料
の例は、以下に記載される:米国特許第3,575,701号;
第4,201,587号;第4,288,523号;第4,297,431号;第4,3
91,895号;第4,426,481号;第4,458,001号;第4,461,82
4号;および第4,547,451号。これらの特許に記載される
ように、前述の特性を有するタイミング層は、アルカリ
との接触作用としての所定の化学反応を行い、次いでア
ルカリに対して透過性にされる基を含む重合性モノマー
性化合物から誘導される繰り返し単位を含み、ポリマー
から調製され得る。所定のアルカリに対する非透過性期
間後、β−脱離を行い得るモノマー性化合物または加水
分解を行い得るモノマー性化合物が、適切なポリマー性
タイミング層材料の製造において使用され得る。
タイミング層の製造に適切なポリマー性材料は、代表
的には前述の型の繰り返し単位(すなわち、所定の「保
持」時間(hold time)間隔の後、アルカリ開始化学反
応を行い得る重合性モノマーから誘導される繰り返し単
位)、およびポリマーに組み入れられ所定の特性を付与
するコモノマー単位を含むコポリマーである。例えば、
「保持時間」(すなわち、処理の間に、タイミング層が
アルカリに対し非透過性を維持する時間間隔)は、所定
のコモノマーまたはコモノマーの混合物をタイミング層
ポリマーに組み入れることで得られる層の相対的な親水
性に影響され得る。一般に、ポリマーの疎水性が高くな
るほど、タイミング層にアルカリが透過してアルカリ活
性化化学反応を開始する速度は遅くなる(すなわち、ア
ルカリ保持時間が長くなる)。あるいは、適切なコモノ
マー単位を含むことによる、ポリマーの疎水性/親水性
バランスの調整を用いて、フィルムユニット内での所定
の用途に適切であるように、タイミング層に所定の透過
特性を付与し得る。
タイミング層の所定の保持時間は、例えば、所望のア
ルカリ開始化学反応を行う繰り返し単位のモル比または
割合を制御する手段;タイミング層の厚さを変える手
段;適切なコモノマー単位をポリマー単位に組み込み、
所望の疎水性/親水性バランスまたは合着(coalescenc
e)の程度を付与する手段;異なる活性化基を使用し
て、アルカリ開始化学反応の開始および速度に影響を及
ぼす手段;または他の材料(特にポリマー性材料)をタ
イミング層に利用して、タイミング層へのアルカリの透
過を調整し、それにより所望かつ所定の化学反応の開始
に必要な時間を変化させる手段により、所定の写真処理
に適するように調整され得る。タイミング層の保持時間
を調整する後者の手段は、例えば、疎水性/親水性バラ
ンスまたは合着の程度によって決定されるアルカリまた
は水性アルカリ処理組成物に対する所定の透過性を有す
るマトリックスポリマー材料の利用を含み得る。
一般に、アルカリまたは水性アルカリ処理組成物への
増大した透過性、およびそれにより短縮された保持時間
は、マトリックスポリマーの親水性を増加させることに
よるか、または合着の程度を減少させることにより得ら
れ得る。あるいは、アルカリまたは水性アルカリ処理組
成物のタイミング層への減少した透過性、およびそれに
より長くなった保持時間は、マトリックスポリマーの疎
水性を増加させることによるか、または合着の程度を増
加させることにより得られ得る。
本発明のタイミング層に使用するのに適したコポリマ
ー材料の製造において使用され得る適切なコモノマーの
例としては、アクリル酸;メタクリル酸;2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸;N−メチルアクリ
ルアミド;メタクリルアミド;アクリル酸エチル;アク
リル酸ブチル;メタクリル酸メチル;N−メチルメタクリ
ルアミド;N−エチルアクリルアミド;N−メチロールアク
リルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミド;N,N−ジメチ
ルメタクリルアミド;N−(n−プロピル)アクリルアミ
ド;N−イソプロピルアクリルアミド;N−(β−ヒドロキ
シエチル)アクリルアミド;N−(β−ジメチルアミノエ
チル)アクリルアミド;N−(t−ブチル)アクリルアミ
ド;N−[β−(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルア
ミド;2−[2′−(アクリルアミド)エトキシ]エタノ
ール;N−(3′−メトキシプロピル)アクリルアミド;2
−アクリルアミド−3−メチルブチルアミド(2−acry
lamido−3−methol butyramide);アクリルアミドア
セトアミド;メタクリルアミドアセトアミド;2−[2−
メタクリルアミド−3′−メチルブチルアミド]アセト
アミド;およびジアセトンアクリルアミドが挙げられ
る。
タイミング層において利用に適合されたマトリックス
ポリマー系は、マトリックスポリマーと、アルカリ開始
化学反応を行い得る繰り返し単位を含むポリマーとの物
理的混合によるか、または予備形成(pre−formed)さ
れたマトリックスポリマーの存在下でタイミング層ポリ
マーを調製することにより調製され得る。マトリックス
ポリマーとして使用され得るポリマーは、一般的に、以
下に挙げられるコモノマー単位を含むコポリマーであ
る;アクリル酸;メタクリル酸;メタクリル酸メチル;2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸;ア
クリルアミド;メタクリルアミド;N,N−ジメチルアクリ
ルアミド;アクリル酸エチル;アクリル酸ブチル;ジア
セトンアクリルアミド;アクリルアミドアセトアミド;
メタクリルアミドアセトアミド。
コポリマー性タイミング層材料の製造、およびマトリ
ックスポリマーの製造において、コモノマー単位、なら
びにそれらの比は、マトリックスポリマーおよびそれが
利用されているタイミング層における所望の物理的特性
に基づいて選択されるべきである。
所定の様式で、かつ所定の写真処理に適するようにタ
イミング層の保持時間を調整するため、(アルカリ開始
化学反応を行い得るポリマーを含有するタイミング層に
おける)他の材料(特に、ポリマー性材料)の利用が言
及された。しかし、タイミング層の所望のアルカリ不透
過性バリア特性に悪影響をおよぼすか、または打ち消す
ポリマーもしくは他の材料がタイミング層に存在するこ
とは、避けられるべきであることが理解される。これと
関連して、ゼラチン(特に非硬化ゼラチン)が、写真処
理に代表的に使用される水性アルカリ組成物によって容
易に膨潤し、そして組成物が透過することに留意すべき
である。従って、アルカリが素早く層を透過するのを促
進し、そして層の保持特性を効果的に打ち消す量のゼラ
チンまたは他の材料が、本発明のタイミング層に存在す
ることは、避けられるべきである。タイミング層は、代
表的に合着およびコーティング組成物(例えば、ラテッ
クス組成物)の乾燥から得られる水不透過性として付与
される。
前述のように、本発明の画像受像層は、処理の間、感
光性要素から画像形成的様式で拡散する画像形成材料を
受容するように設計される。本発明のカラー実施態様に
おいて、画像受像層は、一般に、アルカリ処理組成物に
対して透過性である染色性材料(dyeable material)を
含む。染料性材料は、ポリビニルピリジンポリマー(例
えば、ポリ(4−ビニルピリジン))と共にポリビニル
アルコールを含み得る。このような画像受像層は、さら
に米国特許第3,148,061号に記載される。他の画像受像
層材料は、ヒドロキシエチルセルロース上にグラフトさ
れた4−ビニルピリジンとビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライドとのグラフトコポリマーを含む。
このようなグラフトコポリマーおよびそれらの画像受像
層としての使用は、さらに米国特許第3,756,814号およ
び第4,080,346号に記載される。しかし、他の材料が、
使用され得る。ビニルベンジルトリアルキル−アンモニ
ウム型の適切な媒染材料は、例えば、米国特許第3,770,
439号に記載される。ヒドラジニウム型の媒染ポリマー
(例えば、ポリビニルベンジルクロライドの二置換非対
称ヒドラジンによる4級化により調製されるポリマー性
媒染剤)が、使用され得る。このような媒染剤は、英国
特許第1,022,207号(1966年3月9日刊行)に記載され
る。このようなヒドラジニウム媒染剤の1つに、ポリ
(1−ビニルベンジル1,1−ジメチルヒドラジニウムク
ロライド)がある。これは、適切な画像受像層を提供す
るために、例えば、ポリビニルアルコールと混合され得
る。
本発明の白黒の実施態様において、利用される画像形
成材料は、処理の間、感光性要素から画像受像層に拡散
する錯体化銀である。このような白黒の実施態様に利用
される画像受像層は、当該分野において周知のように銀
核形成材料(silver nucleation material)を代表的に
含む。
以前に留意したように、本発明の画像受像要素は、画
像受像要素の感光性要素からの分離を促進するように設
計されるストリップコート層のような他の層を含み得
る。ストリップコート層における使用のための多くの材
料が、当該分野において開示されている。代表的に適切
なストリップコート材料は、米国特許第4,009,031号お
よび第5,346,800号に記載されている。
本発明の画像受像要素はまた、米国特許第5,415,969
号、および一部継続出願第08/382,880号(1995年2月2
日出願)(現在では放棄されている)の継続出願であ
る、同一人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第08
/672,499号(1996年6月28日出願)に記載されるように
オーバーコート層を含み得る。ここで、非水溶性粒子
が、バインダー材料に提供される。このようなオーバー
コート層は、乾燥重量で大部分の非水溶性粒子、そして
乾燥重量で少数のバインダー材料を含む。粒子は、湿潤
した際、実質的に水に不溶でありそして非膨潤性であ
る。さらに、オーバーコート層による光散乱を最小にす
るために、粒子は、代表的には小さい平均粒径(例え
ば、300mmより小さく、好ましくは、100nmより小さい、
そしてより好ましくは約1nm〜50nmの範囲)を有する。
非水溶性粒子は、無機材料(例えば、コロイド状シリ
カ)および/または有機材料(非水溶性ポリマー性ラテ
ックス粒子(例えば、アクリルエマルジョン樹脂))を
含み得る。コロイド状シリカは、このようなオーバーコ
ート層に使用するに好ましい無機粒子である。しかし、
他の無機粒子が、組み合わせて、またはコロイド状シリ
カの代わりに使用され得る。
オーバーコート層のバインダー材料は、好ましくは、
非水溶性ラテックス材料を含む。しかし、この層は、水
溶性材料、または非水溶性および水溶性材料の組み合わ
せを含み得る。適用可能な水溶性バインダー材料の例と
しては、エチレンアクリル酸、ポリビニルアルコール、
ゼラチンなどが挙げられる。
1つ以上のオーバーコート層が、他の層と組み合わせ
て使用され得る。代表的に、各オーバーコート層は、約
2ミクロンまで、好ましくは、1と1.5ミクロンとの間
の厚さを有する。このようなオーバーコート層は、充分
な画像提供材料が画像受像層に移動し、所望の品質を有
する写真を提供するようにしなければならない。さら
に、オーバーコート層が、処理および感光性要素からの
分離後、画像受像要素に残るので、オーバーコート層
は、感知できる程度まで可視光を散乱すべきでない。な
ぜなら、写真は、このような層を通して視覚化されるか
らである。
以前に留意したように、本発明による写真拡散転写フ
ィルムユニットは、白黒写真フィルムユニットを含む。
このような実施態様において、感光性ハロゲン化銀エマ
ルジョンを含む感光性要素は、光に曝され、そしてハロ
ゲン化銀現像剤およびハロゲン化銀溶剤を含む水性アル
カリ溶液に供される。現像剤は、露光されたハロゲン化
銀を不溶性形態まで還元し、そして銀溶剤により可溶化
される非露光ハロゲン化銀は画像受像要素に移動する。
画像受像要素は、代表的に、支持体および銀沈殿材料を
含む画像受像層を含む。ここで、可溶性の銀錯体は、沈
殿するか、または還元されて目に見える銀の白黒画像を
形成する。白黒の実施態様におけるオーバーコート層の
バインダー材料は、写真アルカリ処理液体、および画像
受像層に移動して画像を提供する錯体化された銀塩に対
して透過性であるべきである。このような白黒写真フィ
ルムユニットの例としては、米国特許第3,567,442号;
第3,390,991号および第3,607,269号ならびにE.H.Land、
H.G.RogersおよびV.K.Walworth、J.M.Sturge編、Neblet
te's Handbook of Photography and Reprography、第7
版、Van Nostrand Reinhold、New York、1977、258−33
0頁に開示されている。
本発明は、実施例によって特定の好ましい実施態様に
関してさらに詳細に記載される。これらは、例示するこ
とのみを意図し、そして本発明は本明細書中に記載され
る材料、条件、プロセスパラメータなどに限定されない
ことが理解される。記載される全ての部および百分率
は、指示のない限り重量部および重量%である。
実施例I 3−アセチルピリジン−N−オキシドの調製 過酸化水素(20.9ml、0.61453mol、Baker)および酢
酸(125ml、Baker)を合わせ、そして室温(RT)で攪拌
した。使用前に蒸留した(94℃、2.00mmHg)3−アセチ
ルピリジン(50ml、0.40984mol、Aldrich)を加え、次
いで、反応混合物を95℃で一晩(O/N)攪拌した。次い
で、反応混合物をRTまで冷却し、次いで、飽和K2CO3(4
00ml)で中和した。次いで、5gのKSO3を加え、残りの過
酸化水素を破壊(destroy)した。次いで、メタノール
(750ml)を加え、そして得られた濁った溶液を濾過し
た。次いで、ロータリーエバポレーターを使用して濾液
をエバポレートして乾燥させた。半固体を熱CH2Cl2(4
×500ml)で繰り返し抽出し、そして合わせた。次い
で、溶媒を除去し、約44gの粗薄黄色固体が残った。粗
固体を熱2−プロパノール(150ml)に溶解し、冷える
まで氷浴中で攪半した。沈澱した白色固体を集め、2−
プロパノール(100ml)で洗浄し、真空デシケーター
中、50℃で一晩乾燥した。風乾重量は41gであった。再
結晶したサンプル(融点146〜147℃)のHPLC分析は、96
%の面積の単一の主要ピークを示した。
実施例II 3−アセチルピリジン−N−オキシドを使用する写真フ
ィルムユニット 2つの拡散転写写真フィルムユニットを調製した:
(1)「試験」フィルムユニット、すなわち、本発明に
従って調製したフィルムユニット、および(2)「コン
トロール」フィルムユニット、すなわち、アシルピリジ
ン−N−オキシド化合物を含まなかったこと以外は本発
明に従って調製したフィルムユニット。より詳細には、
以下に詳細に記載するように、本発明に従って調製した
「試験」フィルムユニットの感光性要素は、本発明に従
う3−アセチルピリジン−N−オキシド化合物を含ん
だ。
上記に記載の両方の「剥離」フィルムユニットに使用
した画像受像要素は、その上に以下を順にコートした、
白色顔料化ポリエチレンでコートした(white−pigment
ed polyethylene−coated)不透明な写真フィルム支持
体を含んだ: 1.AIRFLEXTM465(Air Products Co.製の酢酸ビニルエチ
レンラテックス)とGANTREZTMS−97(GAF Corp.製のメ
チルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマーの
遊離酸)とを1.2/1の比で含む、約21,522mg/m2の範囲で
コートされたポリマー性酸反応層; 2.ポリビニルアルコールにグラフトされたジアセトンア
クリルアミドとアクリルアミドとのコポリマー3部、お
よび水性のポリマー性エマルジョン(すなわち、商標名
Bayhydrol PU−402A(Bayer)で市販されている脂肪族
ポリエステルウレタンポリマー)1部を含む、約4950mg
/m2の範囲でコートされたタイミング層; 3.ジニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、
ビニルベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、お
よびビニルベンジルジメチルドデシルアンモニウムクロ
ライドを含むターポリマー(それぞれ、6.7/3.3/1重量
%)2部と、AIRVOLTM425(Air Products Co.製の完全
に加水分解されたポリビニルアルコール)1部とを含
む、約3228mg/m2の範囲でコートされた画像受像層;お
よび 4.約40重量%の、アクリル酸、ヒドロキシプロピルメタ
クリレートおよび4−ビニルピロリドンのターポリマ
ー、ならびに約60重量%のカルボキシメチルグアーを含
む、約134mg/m2の範囲でコートされたストリップコート
層。
上記の層2にポリエステルウレタンポリマーを含み得
る拡散転写写真フィルムユニットは、米国特許第5,593,
810号に記載され、そしてクレームされている。
「コントロール」拡散転写写真フィルムユニットに使
用した感逸製要素は、以下を順に有する不透明なサブコ
ートされた(subcoat)ポリエチレンテレフタレート写
真フィルムベースを含んだ: 1.以下の式で表される、約807mg/m2のシアン染料現像剤 約448mg/m2のゼラチン、約15mg/m2のビス(6−メチル
アミノプリン)亜鉛、および約120mg/m2のビス−2,3−
(アセトアミドメチルノルボニル)ヒドロキノン(「AM
NHQ」)を含むシアン染料現像剤層; 2.約224mg/m2のヨード臭化銀(silver iodobromide)
(0.7μm)、約785mg/m2のヨード臭化銀(1.5μm)、
約112mg/m2のヨード臭化銀(1.8μm)および約561mg/m
2のゼラチンを含む赤感性ヨード臭化銀層; 3.約2325mg/m2の、アクリル酸ブチル/ジアセトンアク
リルアミド/メタクリル酸/スチレン/アクリル酸のコ
ポリマー、約97mg/m2のポリアクリルアミド、約124mg/m
2のN−ヒドロキシメチルジメチルヒダントイン、およ
び約3mg/m2のスクシンジアルデヒドを含む中間層; 4.以下の式で表される、約374mg/m2のマゼンタ染料現像
約400mg/m2の2−フェニルベンズイミダゾール、約20mg
/m2のシアンフィルター染料(filter dye)および約248
mg/m2のゼラチンを含むマゼンタ染料現像剤層; 5.約250mg/m2のカルボキシル化スチレンブタジエンラテ
ックス(Dow 620ラテックス)および約83mg/m2のゼラチ
ンを含むスペーサー層; 6.約236mg/m2のヨード臭化銀(0.6μm)、約33mg/m2
ヨード臭化銀(1.1μm)、約378mg/m2のヨード臭化銀
(1.3μm)および約437mg/m2のゼラチンを含む、緑感
性ヨード臭化銀層; 7.約100mg/m2のAMNHQ、約20mg/m2のビス(6−メチルア
ミノプリン)、約75mg/m2の6−ヒドロキシ−4,4−5,7,
8−ペンタメチル−3,4−ジヒドロクマリンおよび約73mg
/m2のゼラチンを含む層; 8.約1448mg/m2の層3に記載されるコポリマーおよび約7
6mg/m2のポリアクリルアミドを含む中間層; 9.約100mg/m2のスカベンジャー(1−オクタデシル−4,
4−ジメチル−2−[2−ヒドロキシ−5−(N−(7
−カプロラクタミド)スルホンアミドフェニル]チアゾ
リジン)、約20mg/m2のマゼンタフィルター染料および
約440mg/m2のゼラチンを含む層; 10.約280mg/m2のベンジジンイエロー染料および約105mg
/m2のゼラチンを含むイエローフィルター層; 11.以下の式で表される、約910mg/m2のイエロー画像染
料提供材料 および約364mg/m2のゼラチンを含むイエロー画像染料提
供層; 12.約850mg/m2のノルボルニルt−ブチルヒドロキノン
(NTBHQ)とジメチルテレフタルアミド(DMPTA)との水
素結合錯体および約350mg/m2のゼラチンの範囲でコート
された層; 13.約81mg/m2のヨード臭化銀(1.2μm)、約189mg/m2
のヨード臭化銀(2.0μm)および約135mg/m2のゼラチ
ンを含む青感性ヨード臭化銀層;および 14.約400mg/m2の紫外線フィルター材料(Tinuvin(Ciba
−Geigy))、約200mg/m2のジt−ブチルヒドロキノン
(DTBHQ)、約50mg/m2の以下の放出性かぶり抑制剤 約80mg/m2のベンジジンイエローフィルター染料および
約73mg/m2のゼラチンを含む層。
「試験」拡散転写写真フィルムユニットに使用した感
光性要素は、層4が約75mg/m2の3アセチルピリジン−
N−オキシドを含んだこと以外は上記と同一であった。
実施例のフィルムユニットを、上記の画像受像要素お
よび感光性要素を使用して調製した。各場合において、
感光性要素の露光後、画像受像要素および感光性要素を
向かい合わせ(face−to−face)の関係(すなわち、そ
れらのそれぞれの支持体を最も外側に)に配置した。そ
して、水性アルカリ処理組成物を含有する破裂性容器
を、各フィルムユニットの前方端部(leading edge)に
おいて画像受像要素と感光性要素との間に固定した。そ
して容器に圧縮圧力をかけることにより、その縁端部
(marginal edge)に沿って容器のシールを破裂させ、
そして各要素間に内容物を均一に分配した。フィルムユ
ニットの処理に使用した水性アルカリ処理組成物の化学
組成を、表IIIに示す。
感光測定標的に曝された後の各フィルムユニットを、
約0.0034インチ(0.0864mm)の間隙でセットした一対の
ローラーに通し、そして90秒間のインビビション後、感
光性要素および画像受像要素を互いに分離した。
MacBeth Densitometerで読み込んだ赤、緑、および青
の第(Dmax)および最小(Dmin)反射密度を、以下の表
IVに示す。
さらに、画像のシアン、マゼンタおよびイエローカラ
ムの彩度およびアッパーカット値(upper cut value)
を表Vに示す。
アッパーカットは、中性カラムと、染料範囲により分
離された白色点と速度点(speed point)との間で調整
された(integrate)カラーカラムとの間の染料密度の
差として定義される。速度点は、密度0.75に対応する露
光のlogであり、白色点は速度点よりも2回停止分(two
stops)遅い。表Vに示すようなシアン染料のアッパー
カット値の低下、すなわち、989から374への低下は、他
のエマルジョンの露光による中性カラムの先端領域にお
ける染料制御の低下、すなわち、例えば、シアン染料の
場合に緑色および青色露光による望ましくない画像間効
果の低下を示す。
これらのデータは、本発明のフィルムユニットにより
示される改善を説明する。本発明のフィルムユニット
は、増加したシアン彩度およびより低いシアンアッパー
カットにより証明されるように、赤色カラー成分と緑色
カラー成分との間の画像間効果の低下(緑感性ハロゲン
化銀による拡散性シアン染料現像剤の制御の低下)を示
した。さらに、本発明のフィルムユニットは、顕著に増
加したマゼンタ彩度および顕著により低いマゼンタアッ
パーカットにより証明されるように、緑色カラー成分と
青色カラー成分との間の画像間効果の低下(青感性ハロ
ゲン化銀による拡散性マゼンタ染料現像剤の制御の低
下)を示した。さらに、本発明のフィルムユニットによ
り提供される画像は、不均一性の視覚作用をあまり示さ
なかった。すなわち、粒状性を低下させた。
本発明は、種々の好ましい実施態様に関して詳細に記
載されているが、本発明はそれらに限定されず、むしろ
変更および改変が本発明の精神および添付の請求の範囲
内で行われ得ることが、当業者に認識される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウォーターマン,ケニース シー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01742,コンコード,レンジ ロード 25 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 8/08 G03C 8/06 G03C 8/26 G03C 8/32

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下を有する拡散転写写真フィルムユニッ
    ト: 少なくとも1つのハロゲン化銀エマルジョン層を有する
    支持体を有する感光性要素; 該感光性要素上に重ね合わされるかまたは重ね合わせ可
    能な第2のシート様要素; 該感光性要素または第2のシート様要素のうちの1つに
    位置する画像受像層; 露光後に該ハロゲン化銀エマルジョンの現像を開始して
    該画像受像層上に画像を形成するための水性アルカリ処
    理組成物を提供する手段;および 以下の式で表されるアシルピリジン−N−オキシド化合
    ここで: R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して: (a)水素; (b)直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)、ここでn
    は1〜22の整数である; (c)写真的に受容可能な置換基で置換されたアルキ
    ル: (d)アリール; (e)写真的に受容可能な置換基で置換されたアリー
    ル; (f)R1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、またはR4
    およびR5、これは一緒になって、飽和または不飽和5員
    または6員炭素環式環または複素環式環を表し得、ここ
    でヘテロ原子は窒素、イオウ、または酸素である;ある
    いは (g)ハロゲン;である 但し、R1、R2、R3、R4およびR5の少なくとも1つは、以
    下の式で表されるアシル基である: ここで; R13、R14およびR15はそれぞれ独立して: 水素; 直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1); 写真的に受容可能な置換基で置換されたアルキル; 1〜22の炭素原子を有するアルコキシ;または ハロゲン;である 但し、R13、R14またはR15の少なくとも1つは水素であ
    る。
  2. 【請求項2】前記写真的に受容可能な置換基が以下から
    なる群より選択される、請求項1に記載の拡散転写写真
    フィルムユニット: (a)アリール; (b)1〜22の炭素原子を有するアルコキシ; (c)ハロゲン; (d) により表される基 ここで:R6は水素、直鎖または分枝アルキル(C
    nH2n+1)、1〜22の炭素原子を有するアルコキシ、また
    はN(R7であり、ここでR7は直鎖または分枝アルキ
    ル(CnH2n+1)である; (e) により表される基 ここで:R8は酸素またはイオウであり、R9は水素あるい
    は直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)である;および (f) により表される基 ここで:R10は水素、直鎖または分枝アルキル(C
    nH2n+1)、 ここで:R11は水素、アリール、直鎖または分枝アルキル
    (CnH2n+1)である、あるいは ここで:R12は直鎖または分枝アルキル(CnH2n+1)であ
    る、である。
  3. 【請求項3】水性アルカリ処理組成物を提供する前記手
    段が、該処理組成物を放出可能に保持し、該処理組成物
    を前記要素の所定の層間に分配するのに適合するように
    位置する破裂性容器である、請求項1に記載の拡散転写
    写真フィルムユニット。
  4. 【請求項4】前記画像受像層が前記第2のシート様要素
    に位置し、さらに該画像受像層に重なるストリップコー
    ト層を有する、請求項1に記載の拡散転写写真フィルム
    ユニット。
  5. 【請求項5】前記画像受像層が前記第2のシート様要素
    に位置し、さらに該画像受像層上に存在するオーバーコ
    ート層を有する、請求項1に記載の拡散転写写真フィル
    ムユニット。
  6. 【請求項6】前記画像受像層が前記第2のシート様要素
    に位置し、該第2のシート様要素が第2のシート様支持
    体と該画像受像層との間にタイミング層とポリマー性酸
    反応層とを有する、請求項1に記載の拡散転写写真フィ
    ルムユニット。
  7. 【請求項7】前記オーバーコート層上に存在するストリ
    ップコートをさらに有する、請求項5に記載の拡散転写
    写真フィルムユニット。
  8. 【請求項8】前記感光性要素が前記ハロゲン化銀エマル
    ジョン層と関連した画像染料提供材料を含む、請求項1
    に記載の拡散転写写真フィルムユニット。
  9. 【請求項9】前記感光性要素が、それと関連したシアン
    画像染料提供材料を有する赤感性ハロゲン化銀エマルジ
    ョン、それと関連したマゼンタ画像染料提供材料を有す
    る緑感性ハロゲン化銀エマルジョン層、およびそれと関
    連したイエロー画像染料提供材料を有する青感性ハロゲ
    ン化銀エマルジョン層を有する支持体を有する、請求項
    8に記載の拡散転写写真フィルムユニット。
  10. 【請求項10】前記イエロー画像染料提供材料が画像染
    料放出チアゾリジンであり、前記シアンおよびマゼンタ
    画像染料提供材料のそれぞれが染料現像剤である、請求
    項9に記載の拡散転写写真フィルムユニット。
  11. 【請求項11】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が前記処理組成物中に存在する、請求項1に記載の拡
    散転写写真フィルムユニット。
  12. 【請求項12】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が前記感光性要素中に存在する、請求項1に記載の拡
    散転写写真フィルムユニット。
  13. 【請求項13】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が、2−アセチルピリジン−N−オキシド、3−アセ
    チルピリジン−N−オキシドおよび4−アセチルピリジ
    ン−N−オキシドからなる群より選択される、請求項1
    に記載の拡散転写写真フィルムユニット。
  14. 【請求項14】前記ストリップコートが、アクリル酸、
    ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび4−ビニルピ
    ロリドンのターポリマー、ならびにカルボキシメチルグ
    アーを含む、請求項4に記載の拡散転写写真フィルムユ
    ニット。
  15. 【請求項15】少なくとも1つのハロゲン化銀エマルジ
    ョン層を有する感光性要素を露光する工程、および該露
    光された感光性要素を、請求項1に記載のアシルピリジ
    ン−N−オキシド化合物の存在下で水性アルカリ処理組
    成物を用いて現像する工程を包含し、これにより画像が
    形成される、写真方法
  16. 【請求項16】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が、2−アセチルピリジン−N−オキシド、3−アセ
    チルピリジン−N−オキシドおよび4−アセチルピリジ
    ン−N−オキシドからなる群より選択される、請求項15
    に記載の写真方法。
  17. 【請求項17】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が最初は前記水性アルカリ処理組成物中に存在する、
    請求項15に記載の写真方法。
  18. 【請求項18】前記アシルピリジン−N−オキシド化合
    物が前記感光性要素中に存在する、請求項15に記載の写
    真方法。
  19. 【請求項19】前記感光性要素が前記ハロゲン化銀エマ
    ルジョン層と関連した画像染料提供材料を含む、請求項
    15に記載の写真方法。
  20. 【請求項20】前記感光性要素が、それと関連したシア
    ン画像染料提供材料を有する赤感性ハロゲン化銀エマル
    ジョン、それと関連したマゼンタ画像染料提供材料を有
    する緑感性ハロゲン化銀エマルジョン層、およびそれと
    関連したイエロー画像染料提供材料を有する青感性ハロ
    ゲン化銀エマルジョン層を有する支持体を有する、請求
    項19に記載の写真方法。
  21. 【請求項21】前記イエロー画像染料提供材料が画像染
    料放出チアゾリジンであり、前記シアンおよびマゼンタ
    画像染料提供材料のそれぞれが染料現像剤である、請求
    項20に記載の写真方法。
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