JP3143707B2 - 直接電気メッキ用温和塩基性促進液剤 - Google Patents
直接電気メッキ用温和塩基性促進液剤Info
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Description
0,661号の分割及び一部継続出願である。
及びそれに使用される促進溶液に関する。詳しく云う
と、本発明は、電気メッキをする前の誘電性基板の表面
処理をするための銅イオンを含む温和な塩基性促進水溶
液に関する。本発明は、特に、予備的な無電解メッキ、
転換コーティング、溶液添加、又は導電性クリップで金
属メッキを始める必要なしに、非導電性又は誘電性基板
に金属を直接メッキする方法に関連して用いられるのに
最適である。本発明の温和な塩基性促進溶液は、多層回
路板や銅張り基板に適用でき、特に、パターンメッキ処
理、非被覆基板、及び成型回路に用いられるのが最適で
ある。また、本発明の温和な塩基性促進溶液は、メッキ
及び製造コストを軽減できる。
上させるために用いられる。誘電性表面の金属メッキの
方法は多数公知であり、プリント回路板の製造に有用で
あることが証明されている。概して、誘電性表面の金属
メッキは、まず、表面を触媒的にして、無電解的に形成
された金属析出物で被覆し、次いで、無電解的に形成さ
れた導電性金属層の表面にメッキ金属を電気的に析出さ
せる。非導電性基板の上に、導電性金属層を形成するの
は効果的ではあるが、このような多段階式無電解メッキ
方法は費用がかかり、無電解層が化学的に影響されやす
いのと、厳密な工程管理が必要なので、用途は限定され
ている。また、非常に危険で有毒な物質を使用しなけれ
ばならぬので、無電解メッキ工程に制約がある。
て、費用を軽減し、健康リスクを回避する努力は、ほん
の一部しか成功していない。一般に、無電解メッキの代
わりに、導電性物質で基板を被覆するような追加工程
が、それらの代替方法である。誘電性材の直接メッキ
は、無電解的に析出させた金属層の代わりに、グラファ
イトコーティング又は、導電性金属粉コーティングを用
いて達成されたけれども、同様に厄介であり、欠点を有
している。
する無電解メッキ触媒システムは、1940年後半から1950
年前半にかけて発達した。例えば、米国特許第2,702,25
3号(バーグストロムBargstrom)の明細書では、先ず、
誘電性基板が、酸性錫塩化物溶液に浸漬されて増感さ
れ、次にパラジウム塩化物溶液中で活性化される二段階
法が開示されている。このような触媒的に活性化された
表面は、無電解メッキ浴内に含まれる適当な成分の酸化
を介して、無電解的に形成される金属析出物層の発生を
促進する。この最初の無電解的に析出された導電性金属
層は、さらに通常の電気メッキを経てメッキされる。
している。例えば、絶縁誘電性基板の反対側に、銅張り
導電性表面を有するプリント回路板の製造において、回
路板に孔を貫通して、回路板の両側のコンダクター間に
電気的な接続をし、それから導電層を交互に連結させる
ため、孔の表面に導電性材をメッキすることが通常行わ
れている。孔の表面を導電性材でメッキするのに、二段
階無電解析出法を適用する場合、パラジウム塩化物溶液
は、基板の銅非覆面にパラジウム金属の不要なはみ出し
を生じ、それを除去しなければならない。その結果、こ
の方法は、不良品が多く、非常にコストのかかる製法で
ある。
を相互に連結するのに、貫通孔が用いられている。残念
ながら、無電解メッキに用いられる酸性触媒溶液は、多
層基板の黒い酸化銅の層に化学的な破壊作用を起こし、
銅の層と、非導電層の間に空洞すなわち隙間を生じ、そ
れが化学的汚染と浸食の場となり、従って層の導電性を
阻害する。
階を結合したパラジウム/錫の混合触媒システムの形成
を含んでいた。これは、米国特許第3,011,920号(シプ
レイShipley)の明細書に例示されている。これらの単
一段階触媒浴槽は、高濃度のHCIを含む水溶液からな
り、その中に、種々の量のパラジウム塩化物と錫塩化物
が溶解されていて、コロイド状の懸濁液を形成してい
る。初期の二段階触媒法の改良には違いないが、この結
合触媒溶液は、メッキ浴の側壁に不安定で乱雑な金属が
析出するので、注意深い監視と制御が必要である。これ
らの欠点にかかわらず、金属の最初の層の無電解メッキ
は、非金属面を金属化するのに用いられる全工程中の不
可欠な工程であった。
許第3,099,608号(ラドウスキー他、Radovsky,at al.)
で開示されている。この方法は、薄い非導電性の半コロ
イド状パラジウムの層に、金属を直接メッキすることに
より、無電解メッキ段階の必要性を回避しようとする試
みである。この非導電性パラジウムのフィルムは、無電
解メッキで用いられたのと同じパラジウムと錫の触媒溶
液を使って、基板表面に析出された。パラジウムのフィ
ルム層は、非導電性(貫通孔あたりの抵抗は、約8×10
7オームと測定された)であるが、フィルム上に電気メ
ッキするのが可能であると報じられた。しかし、電気メ
ッキされた金属の析出は、導電性面と、非導電性パラヂ
ウム触媒フィルム層の中間面のみであった。従って、電
気メッキされた金属層は、この中間層からパラヂウム層
に沿って、エピタキシタル層になり、その結果、この層
に直接金属を析出するのは、非常に遅い方法であった。
また、基板に導電性金属メッキクリップを取付けて、ク
リップと基板の間の中間面に電気的析出を始める必要が
あった。メッキクリップなしでは、この方法は、導電性
表面に近い部分に非導電性基板を電気メッキするのに限
られていた。別の欠点は、十分にメッキしてコネクター
を有効にするため、比較的大きな貫通孔を必要としたこ
とである。
A(モリセイ他、Morissey,et al)で開示された。初期
の方法論では、メッキされる非導電性表面は、まず、金
属の場を作るため触媒のパラヂウムと錫の溶液で処理さ
れた。それから電気メッキは、電気メッキ溶液中の選択
的添加物を用いて達成され、非導電性表面に、触媒で形
成された金属面に金属の析出を阻止することなく、メッ
キによって形成された金属面に金属の析出を阻止すると
報じられた。米国特許第3,099,608号の前述の直接メッ
キ法に関して、この方法はまた、電気メッキされた金属
析出物の開始と成長のため、金属部位の近くに導電性面
を存在させることが必要であった。
としているので、比較的大きな貫通孔をメッキするのに
限られていたことである。詳しく云うと、この方法で通
常用いられる電気メッキの電流密度は、3〜6A/dm2程度
であった。メッキ工程を開始するのに必要な電流密度
は、大幅に減少することはできなかったので、貫通孔の
直径を小さくすると、孔は金属で充填されてしまい、工
程の適用性が限定される。この方法の別の欠点は、電気
的に析出された金属が、処理された貫通孔の内壁ばかり
か、被覆された基板の導電性表面の全面にわたりメッキ
することである。これは結局析出物になり、余計なメッ
キ金属を除去しなければならず、コスト高になる。
キ回路板の構造技術に適合性がないことである。パター
ンメッキ工程では、金属の電着は、基板がフォトレジス
トで回路パターンがイメージされるまで、生じない。そ
の結果、電気メッキされた金属は、基板の表面を覆わな
いことである。残念なことに、フォトレジストを適用し
実施する前の、基板の導電性クラッディング処理は、化
学薬品を使用するので、貫通孔内に以前析出した不連続
の金属部位を溶解し、又は取り除かねばらならい。その
結果、貫通孔の直接メッキは、不可能であり、この方法
は、パターンメッキに通用しない。
ラドン、Bladon)に開示されている。この方法は、転換
処理後の非導電性面の電気メッキ法であって、吸着され
たコロイド状の表面コーティングを、直接メッキのベー
スとして機能する、化学的レジストである「転換コーテ
ィング」に転換するものである。同様の方法は、米国特
許第4,810,333号(グラ他、Gulla,et al.)に開示され
ている。転換コーティングは、パターンメッキ技法に用
いられる化学処理に耐えられるが、この工程は、無電解
メッキのように複雑で、危険な化学薬品を使用するの
で、処理が難しく、コストがかかる。転換コーティング
の別の欠点は、直接電気メッキに比較的高い電流密度を
必要とするので、この光栄は、大きな貫通孔をメッキす
ることに限定されることである。
よる促進段階の利用は有益であることが分かっていた。
一般に、促進は、メッキ金属の最終電着の前に実施され
る。メッキされる基板の触媒で処理される面は、一般的
には、強酸の又は、それに比べては少ないが、強塩基性
の促進溶液に浸して処理される。次のメッキ工程で支障
が生じないように、促進処理された基板は、蒸留水で洗
い落とされる。両者の場合、促進溶液は、触媒で析出さ
れたパラヂウムと錫のフィルムから多量の錫の保護成分
を除去する働きをする。この処理によって、パラヂウム
触媒剤は、その表面に吸着され、次の無電解金属メッキ
に向けて、触媒的により活性化する。
面から触媒により析出された活性剤又はフィルムの相当
量を除去するのに用いられてきた。銅箔上の余分な触媒
に析出されたフィルムは、接着不良個処を生じ、電気メ
ッキされた銅は、銅クラッディングに付着しない。ま
た、銅箔上に残された触媒の痕跡は、次に作られる回路
の電気の流れを不通にし、高い確度で回路のインピーダ
ンスを予言するのは難しくなり、このために、回路の構
成要素の最小寸法が限定されていた。
性剤が析出されたコロイド状フィルムからの錫の除去、
及び銅張り回路板の銅の表面からの触媒の除去は、この
機能が、誘電性基板からパラヂウム/錫触媒を除去しな
いで達成される場合は、正確な工程管理が必要とされ
る。従って、公知の促進溶液は、溶液濃度、処理時間、
温度及び攪拌方法に対し、また溶液中の錫又は銅の過度
の堆積に関し、よく監視されなければならない。
ッキする前に、誘電性基板の表面に析出された、触媒的
に析出された活性剤フィルムの導電性を増す、新規な促
進溶液を提供することである。この方法により、より低
コストのプリント回路板を製造できる。
従来技術の促進溶液で通常行われていた正確な工程管理
を不要にする。
直接メッキする方法を提供することである。本発明のさ
らに別の目的は、転換処理又は電気メッキ溶液の添加物
を必要としない非導電性基板の表面に金属層を直接メッ
キする方法を提供することである。
に最適の非導電性基板の表面を直接電気メッキする工程
法を提供することである。また、本発明の目的は、高い
電流密度も、従って大きな直径の貫通孔も必要としない
で、非導電性基板の表面を直接電気メッキする工程法を
提供することである。
及び多層回路板に最適な処理基板と、直接電気メッキさ
れた誘電性基板を提供することである。本発明のさらに
別の目的は、パターンメッキされる、直接電気メッキさ
れた誘電性基板回路板と成型回路を提供することであ
る。
を直接電気メッキする新規な方法及び従来の無電解メッ
キに関して使用する、好ましくは溶解された銅イオンを
配合している新規な弱塩基性促進溶液提供することによ
って前記目的を達成するものである。この新規な方法
は、パラヂウムや錫のような貴金属又は高価な触媒の微
細なコロイド溶液を用い、電気メッキをする前に基板表
面に均一な導電性触媒金属層を析出する。そのように形
成された導電性コロイド層は、非常に耐久性があり、パ
ターンメッキ工程で通常相遇する状態に耐えることがで
きる。また、本発明の新規な弱塩基性促進溶液で処理さ
れる場合は、多数の重要な効果が得られる。特に、触媒
的な金属層の導電性が増加し、促進溶液が、誘電性基板
の表面に吸着された触媒の活性剤のより厚いフィルムを
残すようになる。また、本発明の促進溶液は、触媒的に
析出された活性剤のフィルムを、従来技術の触媒金属フ
ィルムのように隙間のある、または不連続の触媒サイト
を作らずに、より均一な導電性層を作る。また、本発明
の促進溶液に添加される銅イオンは、触媒フィルム層に
吸着し、パラヂウム/錫コロイド間の隙間を架橋する。
ドの導電性層は、直接電気メッキに必要な電流密度を大
幅に低減する。これは、特に、本発明の教示による正し
い後続の促進処理である。その結果、本発明によって、
通常直径が小さな貫通孔を有する高密度プリント回路板
と成型回路を用意に製造される。本発明の別な利点は、
微細細胞コロイド溶液が非酸性であり、従って、それ
は、普通観察されるように、酸化銅の層を浸食しないの
で、多層プリント回路板に特に最適である。
部が、微細なコロイド金属が強く吸着された均一な導電
層で被覆された非導電性基板を直接電気メッキする段階
を含んでいる。これは、非導電性基板の表面を、パラヂ
ウムと錫の微細コロイド溶液で処理し、析出されたコロ
イドの均一な導電層を形成し、次いで、この導電層の上
に直接電気メッキをすることによって達成される。本発
明によれば、微細な導電性のコロイド層は、電気メッキ
工程前に銅イオンを含んでいる温和な塩基性促進溶液に
よって処理されることが望ましい。触媒的に処理されか
つ促進された誘電性基板は乾燥され、脱着せずに、或い
はそうでない場合は、コロイド導電性層を破壊せずに、
次の触媒処理をうけるので、直接電気メッキされる前に
パターンメッキ工程に組み入れることが可能である。
使用する多段工程で作られる。塩溶液は、塩化ナトリウ
ムまたは別のハロゲン塩で飽和されるのが望ましい。溶
液は2つの部分に分けられ、貴金属又は高価な金属の塩
の効果的な量が第1の部分に溶解され、比較的過剰モル
塩化第1錫または他のハロゲン化塩が第2の部分に溶解
される。次いで、この溶液は混合されて減容されて、高
度に拡散され、均一で安定な微細コロイド粒子の過飽和
濃縮液を形成する。使用する前に熟成して大きなコロイ
ド粒子を除去しなければならない従来技術の触媒溶液と
は異なり、本発明による過飽和濃縮液は、粒子の沈殿を
生じずに、無期限に保存可能で、デカントを不要にす
る。
10゜から1程度に希釈して、メッキするべき基板を浸す
ための触媒浴を作る。このようにして生成された触媒溶
液で誘導性基板を処理すると、基板の表面に、微細なコ
ロイド金属の強く吸収された均一な導電層を析出させ
る。コロイド層は十分な導電性を有するので、処理され
た基板は、溶解メッキ金属を含む電解槽の中で、電極と
して使用される。触媒的に処理された基板電極と電解溶
液中に浸漬された第2の電極の間に通電すると、基板の
表面にメッキ金属を直接電気メッキする。
OH,Na2CO3,K2CO3を含む広範囲のアルカリ性物質100〜40
0g/Lを混合することにより生成される。この溶液に、少
量の銅イオンを、好ましくはCuSO4の形で添加する。こ
うして生成された弱塩基性促進溶液は、非常に安定で、
広範囲の温度と処理時間で作用する。また、これらのア
ルカリ性溶液は、処理基板から、錫又は銅を積極的に除
去しないので、促進浴を監視する必要がない。従って、
この促進処理は、単に、室温若しくはそれより僅かに高
い温度(たとえば、ほぼ45℃〜65℃が好ましい)で撹拌
しながら、この触媒で処理された基板を、選択された促
進溶液に、ほぼ10分間、浸漬し、希釈水で簡単にすすぐ
段階を含んでいる。
く吸収された導電層は、促進の後でさえ極めて安定で耐
久性があることを強調したい。従って、コロイド金属が
強く吸収された導電層を損なわずに、電気メッキの前
に、処理基板を更に加工することが可能である。かかる
工程は、現在のパターンメッキ技術に通常付随するイメ
ージ段階を含んでいる。触媒金属が強く吸着された層は
導電性であるので、本発明による方法は、最初の基板が
接着された銅フォイルを含まない銅張りでない基板と、
成形回路に特に好適である。
た導電触媒層の直接電気メッキか、従来の基板メッキと
比較して、十分に減少された電流密度で実施されること
である。その結果、本発明による方法は、導電性金属で
孔を充填せずに、径が小さな貫通孔をメッキすることが
可能である。この特徴は、微細な導線を具備したプリン
ト回路基板に素子を取付けたり、従来の大径の貫通孔メ
ッキ工程よりも、より大きな電流密度を有するプリント
回路基板を製造するのに有利である。
る又は電気的にメッキされた基板における他の目的特徴
及び利点は、次の詳細な説明により、当業者によりより
良く理解されるものである。
/塩化錫溶液の様な触媒的な貴金属溶液が、非酸性塩水
溶液として調整されるという驚くべき発見に基づいてい
る。より重要には、本発明による溶液の変形と改良は触
媒的コロイド粒子を生成することで、より触媒的コロイ
ド粒子は、公知或いは従来の触媒溶液と比べて、極めて
小さく且つ良く分散する。その結果、この触媒的コロイ
ド粒子は、固体表面に特に効果的に吸着し、均一な導電
性触媒層を形成する。
弱塩基性促進溶液による処理で、吸着された触媒フィル
ムの物理的持続性と導電性を高めることが出来るという
驚くべき発見である。これらの銅イオンは、触媒フィル
ムに吸着されて、微細なパラジウム/錫コロイドの間の
隙間を架橋する。更に、この弱塩基性促進溶液は、コロ
イド粒子をわずかに溶解或いは再析出して、より連続し
た或いは殆ど連続した導電性フィルム又は粒子の網目構
造を形成するものと考えられる。この処理は、非導電性
の不連続の触媒部位を形成する従来の促進溶液に比べ
て、触媒的に析出した活性剤の導電性を著しく高める。
US89/00102(国際出願日1989年1月11日)、米国特許願
第239,935号(出願日1989年8月2日)、特願昭63−313
3号(出願日1988年1月12日)の主題である。このよう
な種類の非酸性パラジウム/錫触媒溶液の精製は、微細
な触媒コロイド粒子を生成し、これは均一性と強度を有
する非導電性基板の表面に優先的に析出し、こうして形
成された金属表面層は、添加メッキ溶液、転換コーティ
ング又は無電解金属析出を必要とせずに、直接の電気メ
ッキを施すのに十分導電性がある。
板に特に好適である。というのは、微細導電性コロイド
触媒層の強い吸着がHClを多量に必要とせずにおき、そ
こで孔を介して回路基板の表面に沿って露出した粗酸化
銅層を攻撃しないからである。
導電性微細コロイド層が、非常に耐久性があることを強
調したい。そこで、直接メッキの前に、パターンメッキ
とイメージングに通常付随する加工段階に耐えることが
出来る。そこで、本発明による方法と、こうして生成さ
れた回路基板は、銅張りでない基板や成形回路のみなら
ず、現在のパターンメッキに好適である。
方法と、付随する工程の限界を不要とし、かつ電気メッ
キを改良すると云う点で、当業者に好適である。さら
に、従来技術と異なり、本発明は、無電解メッキの必要
性をなくすとともに、有効な金属析出の為に必要な段階
の総数を減少さる。更に、無電解メッキ、従来の転換コ
ーティング、溶液添加物を不要とすることにより、従来
における高価な溶液を監視したり、制御したり、用意し
たりするのに必要な複雑な、困難さ、費用を不要にす
る。本発明による方法は、安価なパターン技術によりそ
の費用を、プリント回路基板の製造に要する従来の費用
の40%迄削減することが出来る。
の表面に析出した微細なコロイド層は、「導電性」とし
て表現される。このことは、これらの析出した金属層
は、貫通孔の端から端迄測定した時に、1〜90オーム程
度、特にほぼ1〜50オーム程度の著しく低い電気抵抗を
示しているということを意味している。この比較的大き
な導電性と比べて、米国特許第3,099,608号明細書(ラ
ドフスキー(Radovsky)他)に開示された直接メッキ法
におけるセミコロイドパラジウムフィルム層は、ほぼ8
×107オームの抵抗を示している。同様に、従来技術に
おける最高の導電性金属層でさえ500〜1000オームの高
電気抵抗のために、多層基板に、金属の直接電気メッキ
を支持することが出来ない。電気抵抗のみに基づいた場
合、本発明の方法により製造された顕著に吸着された微
細コロイド層が、独特で、従来技術におけるものより
も、著しく均一で完全である。
が必要な、市販の種々の製品のメッキと製造に好適であ
る。直接の電気メッキにとって、導電性が不十分である
と当業界に公知の代表的な非導電性基板材料は、プラス
チック、樹脂、及びエポキシ材料で、エポキシ材料は、
プリント回路基板の製造に通常使用されているガラス繊
維を充填したものである。プリント回路基板の製造に特
に好適な本発明による方法において、本明細書に記載し
た実施例は、プリント回路板の製造に直接関わってい
る。しかし、本発明のこれらの実施例は単に例示のため
であり、回路基板製造のみに本発明を限定するものでは
ない。
他の触媒金属を使用してもよい。しかし、当業者にとっ
ては、パラジウムと塩化パラジウムが、容易に入手可能
で、高い用途を持ち、他の有効な貴金属に比べて比較的
低コストである。従って、パラジウム金属の触媒溶液の
使用が好ましいが、本発明はパラジウムの使用に限定さ
れるものではない。
ジウム/錫触媒溶液と対象的に、本発明の方法に使用さ
れるパラジウム/錫の微細な触媒コロイドは、非酸性、
過飽和塩水溶液中に生成される。例えば本発明に使用さ
れる微細なコロイド溶液は、次のようにして製造され
る。まず、3リットル(L)の水に、塩化ナトリウム1k
gを添加し、ほぼ60℃迄加熱して、飽和溶液を生成す
る。次に塩化第一錫1kgを、十分な量の前記飽和塩溶液
と混合して、1.9Lにする。塩化第一錫を、溶液に完全に
溶解するのに、わずかの量の熱が必要であるかもしれな
い。例えば、この溶液を、時々、撹拌しながら、ほぼ20
〜30℃に加熱することで、通常十分である。次に、別の
容器で、粉末塩化パラジウム20gを、飽和塩溶液20mlに
添加する。このパラジウム溶液を撹拌して、塩化パラジ
ウムが完全に溶解する迄、約40℃と60℃の間の温度に加
熱する。次に、溶解した塩化パラジウム塩溶液を、撹拌
しつつ、塩化第一錫塩溶液に添加して、加熱して、ほぼ
80℃±2℃の温度に上昇させる。好ましくは、この温度
をほぼ1時間維持して、溶液のほぼ5〜10%を蒸発さ
せ、過飽和溶液を生成する。この濃縮段階に続き、溶液
を冷やして、ほぼ2Lの過飽和濃縮微細コロイドパラジウ
ム/錫塩溶液を生成する。
で、塩化ナトリウムから形成するとよい。しかし、入手
でき、且つ、低コストであるのという点で塩化ナトリウ
ムが好ましいが、他のハロゲン化塩を使用することも本
発明の範囲内である。また、ほぼ飽和した溶液で十分で
あるので、予備的な塩溶液を過飽和する必要はない。し
かし、加熱工程の間に、5〜10%の水分が蒸発するの
で、過飽和が生じる。
を調整できる。前述の塩溶液について、塩化ナトリウム
1kgを水3Lに添加し、ほぼ60℃迄に加熱して、過飽和溶
液を生成する。次に、塩化パラジウムと、前述の塩化第
一錫を添加する前に、飽和塩溶液2Lを、別の容器に移
し、その中に(結晶状)リグニン・バニリンのような芳
香族アルデヒド3gを添加する。アルデヒドが完全に溶解
する迄、温度上昇と撹拌をほぼ30〜40分間維持する。こ
の芳香族アルデヒド塩溶液を次に使用して、前述の微細
パラジウム/錫触媒溶液を生成する。この芳香族アルデ
ヒドは、パラジウム/錫コロイドを保護し、塩溶液中で
凝集したり凝固したりしないようにする。
デヒドの添加は、触媒溶液の吸着力を更に高め、触媒付
着層の耐久性と導電性を高める。芳香族アルデヒドパラ
ジウム/錫コロイドは極性であるとともに疎水性であ
る、そのため、基板の固体表面に優先的に吸着して、基
板の最も近くにアルデヒドを残し、パラジウムとともに
液体の最も近くに錫を残す。こうして析出したコロイド
層は、共に、基板により強く吸着し、より容易に促進さ
れる。これは、促進の間に、はがされた錫が、促進溶液
の最も近くにあるからである。
明の方法に従い、使用される前に希釈するとよい。ほぼ
30対1位の希釈が好ましいが、他の濃縮及び超濃縮触媒
溶液も本発明の範囲内である。好ましくは、濃縮微細触
媒コロイド溶液は、飽和塩溶液中で、10対1に希釈され
る。他の添加剤又は安定剤は、この希釈溶液を生成する
のに必要がない。しかし、少量のHCl(ほぼ4ml)若しく
はH2SO4(ほぼ0.5ml)を、所望に応じて添加して、溶液
が空気と触れる表面に、酸化された錫層が形成されるの
を防止するとよい。あるいは、安定剤として約0.0005〜
0.001容量%の硫酸を含む約5〜10%塩溶液に濃縮微細
コロイド溶液を希釈することが可能である。代表的な溶
液が、従来実施できない位の微細なコロイド分布を保有
しているが、現存の触媒溶液に対しては、特別の監視や
制御を必要としない。更に、所望に応じて触媒溶液に添
加される安定化酸の量は不十分なので、黒色酸化銅と化
学的に相互作用を起こさないことも留意すべきである。
の触媒技術により実施され、本発明による独特の導電性
コロイド層を生成する。例えば、本発明によりメッキさ
れる非導電性基板の表面は、ほぼ5〜10分の時間で、好
ましくは35℃〜55℃の間で変化する温度で、溶液浴中に
浸漬されて触媒溶液にさらされる。また、所望に応じ
て、この工程は、触媒前浸漬溶液に浸すことを含んでい
る。この溶液は、触媒溶液と適合しうる塩の水溶液を含
んでいるが、微細なコロイドは含んでいない。当業界に
知られているように、浸漬前溶液の使用が、処理される
べき基板の表面に付着する洗滌水や他の溶液による触媒
の汚染を防止する。このことによって、本発明の方法
が、従来のメッキ技術に適合できることを示している。
さらなる利点は、浸漬前液中でバニリンの存在により得
られ、その中で、基板表面の分布的な極性化が開始さ
れ、微細なコロイドの吸着が促進される。
は、メッキされるべき非導電性基板の表面に析出した導
電性微細触媒コロイド層に、導電性物質を直接電気メッ
キする工程を含んでいる。処理された基板の電気メッキ
は、溶解したメッキ金属を含む電解質浴に浸漬した2個
の電極の間に電流を流す公知の、電気メッキ技術を使用
してなされる。本発明による方法において、絶縁性基板
の表面に形成される微細なコロイド金属に吸着された均
一な導電層の独特の導電性のために、処理された基板
を、メッキ浴中で電極の1つとして直接利用できる。こ
のようにして、処理された基板には、予備的な無電解メ
ッキ処理、転換コーティングやメッキ溶液添加剤を必要
とせずに、金属の層が直接電気メッキされる。
を使用できるので、本発明の方法を実施する代表的なメ
ッキ溶液は次のようにして製造される。蒸留水或いは、
脱イオン水各1Lに、硫酸銅80g、硫酸180g及び塩素30mg
の混合物を溶解する。これにより、メッキされるべき金
属の酸性水溶液を含む代表的な電気メッキ溶液が生成さ
れる。好ましい電気メッキ金属は、銅及びニッケルであ
るが、本発明によれば他の金属も直接電気メッキされ
る。
使用されたものよりも、低い電流密度を使用して、非導
電性基板を直接電気メッキしうることである。例えば、
本発明の触媒的に処理された基板をメッキする場合は、
電気メッキ電流密度は、ほぼ0.25A〜5.0A/dm2の範囲で
変化しうる。その結果、本発明による方法及び処理基板
によって、孔を導電性金属で充填せずにメッキされるべ
き通常小径の貫通孔を有する回路基板が製造される。例
えば、0.15mmの直径の貫通孔メッキすることが容易にで
きる。そこで、孔径に対する孔の深さの比が10対1であ
る貫通孔が普通である従来のメッキ技術に比べて、本発
明による方法は、20対1以上の比を有する貫通孔を簡単
にメッキする。当業者には理解されるように、回路基板
の貫通孔の大きさを減少させると、高電流密度装置の製
造が容易になるが、これは従来技術では実施不可能であ
った。
軟らかな銅を析出する簡単な銅電気メッキ溶液で直接電
気メッキがなされることである。その結果、本発明によ
りメッキされた基板は、従来の直接メッキ法と無電解メ
ッキ法で製造されたものよりも、より強固であり、熱衝
撃のために、クラッキングが生じにくくなり、従来技術
のものよりも耐久性が延びる。
の電気メッキは、一般に公知のものである。例えば使用
される簡単なメッキ溶液浴は、ほぼ25℃〜30℃の間の温
度に維持されるとよい。また、電気メッキは十分な時間
持続されて、所望の厚さの析出層を形成する。特に、回
路基板の所望の厚さはほぼ0.5ミル〜2.0ミルの間に維持
されるとよい。約15〜90分のメッキ時間は、メッキ電流
密度の好適範囲内の厚さの析出層を得るのに十分であ
る。しかし、メッキ金属の開裂やクラッキングが生じる
従来の電気メッキ法とは異なり、本発明により形成され
た電気メッキ析出層は、非導電性基板の表面に強力に付
着され、欠点もなく、また均一に析出した触媒微細コロ
イド層のすぐれた性質により、厚さが均一となる。従っ
て、電気メッキされた金属の接着強度は、印刷回路基板
の製造に通常使用されるハンダ衝撃試験に耐えるのに十
分である。
進溶液により生成された微細コロイド金属の触媒で析出
した導電層を処理する能力である。公知のメッキ促進溶
液は、通常、強酸か、より低い程度で強度の塩基性であ
る。しかし、本発明により処理された基板の独特の性質
は、希釈水酸化ナトリウムまたはカリウム溶液又は炭酸
ナトリウム又はカリウム溶液のような弱塩基性促進溶液
の使用を可能にしたことである。好ましくは、これらの
促進溶液は、希釈水にNaOH,KOH,Na2CO3,K2CO3のような
アルカリ塩を混合したり、溶解したりすることにより、
ほぼ100〜400g/Lの範囲の濃度にすることにより生成さ
れる。この溶液に、少量の銅イオンを含有する溶液が添
加される。
選択したアルカリ物質の50〜400g以上を溶解することに
より生成される。次に、この溶液1Lに、10%H2SO4の1L
にほぼ100gのCuSO4を溶解することにより生成された銅
イオン溶液ほぼ2mlを添加する。あるいは、本発明に使
用される好適な促進溶液は、1Lに、ほぼ炭酸ナトリウム
200gの水溶液である。本発明の触媒化された基板は、好
ましくは、撹拌しつつ、ほぼ10分間、ほぼ50度の温度
で、かかる促進溶液の浴内で浸漬することによって処理
される。促進処理に続いて、基板を蒸留水で洗滌し、後
続の処理段階での障碍を防止する。
処理する際、銅イオンが促進溶液に自然に含ませるのは
普通でない。本発明によれば、促進溶液に銅イオンを添
加すると、コロイド状に析出したフィルムに銅イオンを
故意に吸着させ、フィルムの密度と導電性を高めると云
う利点がある。また、促進溶液に銅イオンを含ませる
と、銅イオンが溶液に脱着されない、銅張りでない誘電
性基板を処理する際に特に重要である。
ッキ工程に通常使用される物理的かつ化学的に抵抗力の
ある処理溶液に対して十分に強い。公知のように、パタ
ーンメッキは、フォトレジストフィルムを適用してイメ
ージングし、所望の回路パターンマスクを得る前に、誘
電性基板を乾燥させ、洗浄する段階を含んでいる。フォ
トレジストパターンのイメージングは、電気メッキの前
に、基板を反応性現像エッチング溶液にさらす段階を含
んでいる。従来の触媒層は、かかる処理に耐えられず、
処理基板の表面の電気メッキを不可能にする。
キ 両表面が銅で覆われ、かつ0.02032センチメートル
(8ミル)の貫通孔を有するガラス繊維およびエポキシ
で形成された従来のプリント回路基板を、周知の技術で
洗浄し、調整し、乾燥した。基本的には、この基板を、
市販のシプレイ1175 クリーナーコンデショナー(商品
名)の中に、80℃で10分間浸漬した後、水洗いし、柔ら
かい毛の刷毛による仕上げで、粒子を除去し、オーブン
によって180℃の温度で60分間乾燥した。銅の表面を、
過酸化ナトリウム(Na2S2O8)(200g/L)と硫酸(5
%)の溶液の中に室温で1分間浸漬して、マイクロエッ
チングし、続いて蒸留水で洗浄した。
バニリンが45℃で10秒間添加された(0.5g/L)飽和塩化
ナトリウムの前−浸漬溶液に浸漬し、続いて、上述した
ようにして製造したパラディウム/錫の微細なコロイド
触媒瀬溶液に浸漬した。簡単に述べれば、パラディウム
/錫の微細のコロイド触媒の非酸性の飽和濃縮水溶液35
mlを、0.5g/Lのバニリン及び4ml/Lの塩酸を含んでいる
約1Lの飽和塩酸ナトリウム溶液で希釈した。希釈した溶
液を45℃に加熱し、かつ基板を8分間触媒愛溶液浴の中
に浸漬し、続いて8分間蒸留水で洗浄した。次いで、触
媒を用いて処理した基板を、200g/Lの炭酸ナトリウムの
弱い塩基性の促進溶液の中に50℃で10分間浸漬し、その
後水で洗浄した。処理された基板を、銅電気メッキ浴の
1L当たり硫酸銅(80g)、硫酸(180g)及び塩素(30m)
を混合することによって作られた簡単な酸銅電気メッキ
浴から電気メッキした。メッキ電流密度は、温度28℃で
10平方センチメートル当たり0.5〜2.0アンペアで30分か
ら1時間通じた。当業者は、電流の強さ及びメッキ時間
が貫通孔のサイズ及び電気メッキされる銅の層の所望の
厚さによって変ることは承知であろう。メッキされた基
板は、約0.00254センチ(1ミル)の厚さの電気メッキ
された銅の均一で欠陥のない層を有していた。
キ 実施例1と同じようにして誘電基板を、触媒的に析出
させた微細な導電コロイド層を形成した。触媒化に続い
て、処理された基板を、水酸化カリウム(200g/L)の塩
基性促進溶液の中に50℃で10分間浸漬し、続いて水で洗
浄した。電気メッキは、実施例1において述べたのと比
肩し得る結果であった。
た直接パターン電気メッキ 実施例1および2において利用したものと同じ銅張り
基板を45度の温度で6分間過マンガン酸カリウム(50g/
L)の溶液の中に浸漬し、続いて蒸留水で洗浄した。貫
通孔壁を、基板を市販のクリナーコンデショナー(シプ
レイ1175)の中に浸漬することにより、洗浄し、調整し
た。次いで、銅の表面を、室温で過硫酸ナトリウム(20
0g/L)と硫酸(5%)の溶液の中に基板を浸漬し、後蒸
留水によって洗浄した。実施例2と同じように、基板
を、予め浸漬し触媒化して、触媒的に析出させた微細な
導電性のコロイド層を形成した。
の様にしてイメージ化した。触媒的に処理した基板を乾
燥させ、洗浄し、ついでフォトレジストの薄膜(デラウ
ェヤ州E.I.デュポン ド ネモールス アンド カンパ
ニー オブ ウィルミングトンから得られるリストン30
15)を、適用温度98℃から110℃でかつ1分当たり30.48
cm乃至91.44cm(1フィート乃至3フィート)の速度で
処理した。薄膜を適用した後15分間、フォトレジスト薄
膜をマスターを通して活性化エネルギ源にさらして、40
mg/cmの瀑露で、所望の回路を得た。15分後、227.11(6
0ガロン)の現像液当たり2270g(5ポンド)の炭酸ナト
リウムと3.7851のブチルカルビトールから成る溶液を使
用しているスプレイ室の中に基板を置いて、イメージ化
されたフォトレジストを現像し、85℃で1分間現像し
た。
(220g/L)と硫酸(5%)の溶液の中に室温で15秒浸漬
して銅の表面に微細なエッチングを形成し、その後、蒸
留水で洗浄した。それから、基板を、先行した実施例に
おいて述べたように電気メッキした。
場合、前述の実施例で製造したメッキ基板は、溶接メッ
キ、フォトレジスト除去および銅の表面のエッチングな
どの追加工程が必要であることに注意すべきである。し
かし、これらの工程は、本発明の直接のパターンメッキ
処理方法によって影響されない。
法に基づいて電気メッキした。しかしながら、導電性の
微細なコロイド金属層を形成するために利用された触媒
は、15g/Lの塩化パラディンと600g/Lの塩化第1錫を含
むように作られた。このように作られたメッキされた基
板は、固く結合し、均一の電気メッキした厚さ約0.0025
4cmの銅の層を有している。
する直接パターンメッキ 前述の実施例(1乃至3)において利用されたものと
同じ銅被覆基板を、過マンガン酸ナトリウム(30c/L)
と苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)(20g/L)の溶液の
中に40℃で7分間浸漬した。その後、蒸留水で洗浄し
た。貫通孔壁を、実施例3におけるように洗浄したが、
浸漬時間を、7分間までに短縮した点だけは異なる。再
度、この工程の後、水で洗滌した。
化ナトリウムの予備浸漬液の中に浸漬した。但し、1.0g
/Lのバニリンは使用したが塩酸は省略した点が異なる。
予備浸漬工程の後、直ちに、45mlの濃縮液と塩化水素を
含まないが約1.0g/Lのバニリンを含む予備浸漬溶液とを
混合させて作った活性溶液の中に浸漬した。浸漬は、45
℃で10分間続けた。それから、処理した基板を、炭酸ナ
トリウムに浸漬して促進させ、水洗滌した。促進に続い
て、抵抗を1.3オームで測定した。
O4)溶液の中に室温で5分間浸漬することによって安定
させた。酸洗滌による安定化に続いて、基板を実施例3
に記載されているようにイメージ化した。次いで、パタ
ーン化された基板を、室温で2秒間3%の炭酸ナトリウ
ムの溶液の中に浸漬することによって湿潤化して、貫通
孔から空気を除去した。その後、湿潤化した基板をソフ
トエッチングして、活性剤を含む銅の表面上の異物を除
去した。ソフトエッチングは、10%の硫酸(H2SO4)及
び5%の過酸化水素の溶液の中に室温で2分間浸漬する
ことによって行われ、その後、水で洗浄された。
メッキして、約0.00254センチメートル(1ミル)の固
く結合し、かつ均一な銅の電気メッキ層を形成した。
ンガン酸塩処理を使用しない直接的パターンメッキ 実施例5と同じ基板を、過マンガン酸塩工程なしで、
処理した。電気メッキした後、実施例4に説明したと同
じ結果を得た。
形成する本発明の範囲内であるが、次の実施例は、本発
明の原理を説明するものである。本発明の教示により作
成された種々のアルカリ促進溶液の性能を試験するため
に、2つの均一なテストを各々行なった。第1のテスト
では、約2.5cm×5cmで、貫通孔を有する標準的なFR4タ
イプの銅張りの二重側面の回路板材料を使用した。第2
のテストは、約1.5cm×5cmの銅張りなしのABSプラスチ
ックパネルで、クロム酸/硫酸の溶液でエッチングした
ものを使用した。各々のテストは、次の実験法を用いて
行なった。
溶解した溶液中で、室温で約2分間、撹拌しながら、浸
漬を行って、析出促進溶液で処理した。その後、1分間
水で洗浄した。
レイ印1175Aアルカリ清浄剤/調整剤で、80℃で10分間
で撹拌しながら、浸漬して処理し、次に、水中で1分間
洗浄した。
ン及び4ml/LのHClの溶液中で、室温で、20秒間、撹拌し
ながら、予備浸漬した。予備浸漬の後、基板を、パラジ
ウム/錫コロイド触媒で、上記のように、本発明の教示
により処理した。その後、1分間水中で洗浄した。
組合わせ溶液中で、58℃で10分間、触媒的に処理された
基板を穏やかな塩基性促進溶液に浸漬、撹拌しながら処
理し、次いで、1分間水中で洗浄した。
で、3分間、撹拌しながら浸漬して酸性浴で処理し、次
いで、2分間水中で洗浄した。
明による、穏やかな塩基性促進溶液及び穏やかな塩基性
の銅含有の促進溶液の効果を調査した。この促進処理の
効果を示す基本的証拠は、従来技術の高い抵抗値に対し
て、導電性コロイド層の電気抵抗値が著しく低いことに
留意すべきである。更に、電気メッキ電流密度は、本発
明の技術を用いると、著しく低くなり、貫通孔被覆の完
全な直接的な電気メッキが非常に迅速にでき、それは、
次に実施例に示される。
試料を、上記の実験法を用いて、蒸留水中に200g/LのKO
Hを含有する促進溶液を利用して処理した。この処理の
後に、側面から側面までの抵抗値を、測定すると平均15
オームであった。
うに、80gの硫酸銅、180gの硫酸及び30mgの塩素を含有
する溶液を利用して、28℃の温度で、0.5A/dm2〜1.0A/d
m2の範囲の電流密度で、メッキした。貫通孔被覆形成
は、約4分間、0.5アンペアで達成され、1.0アンペアで
は、約2分間で達成されたことが分かった。
上記の実験法を用いて、そして、200g/LのKOHを含有す
る促進溶液と、蒸留水中の10%H2SO4溶液1当りCuSO4
100gを含有する溶液2mを用いて、処理した。この処理
の後に、側面−側面の抵抗値を、測定すると平均10オー
ムであった。
ッキ溶液と電流密度を用いてメッキした。貫通孔被覆形
成は、0.5アンペアで3分間で達成され、1.0アンペアで
は、1.5分間で達成された。
蒸留水中300g/LのNa2CO3を含有する促進溶液を用いて、
処理した。この処理の後に、側面−側面の抵抗値を測定
すると平均1.5オームであった。
と電流密度を用いて銅メッキした。貫通孔被覆形成は、
0.5アンペアで15秒間で達成され、1.0アンペアでは、10
秒間で達成された。
蒸留水中300g/LのNa2CO3を含有する促進溶液と蒸留水1L
中10%H2SO450gを含有する溶液2mlを用いて、処理し
た。この処理の後に、側面−側面の抵抗値を、測定する
と平均1オームであった。
と電流密度を用いてメッキした。貫通孔被覆形成は、0.
5アンペアで10秒間で達成され、1.0アンペアでは、5秒
間で達成された。
蒸留水中390g/LのK2CO3を含有する促進溶液を用いて、
処理した。この処理の後に、側面−側面の抵抗値を測定
すると平均150オームであった。
と電流密度を用いてメッキした。貫通孔被覆形成は、0.
5アンペアで7分間で達成され、1.0アンペアでは、5分
間で達成された。
の促進効果 更にFR4タイプ材料の5つの試料を、上記のように、3
00g/LのK2CO3を含有する促進溶液と10%H2SO4溶液1L当
りCuSO4100gを含有する溶液2mlを用いて、処理した。こ
の処理の後に、側面−側面の抵抗値を、測定すると平均
150オームであった。
を用いて銅メッキした。貫通孔被覆形成は、0.5アンペ
アで6分間達成され、1.0アンペアでは、5分間で達成
された。
促進溶液での促進効果 更にFR4タイプ材料の5つの試料を、上記のように、1
50g/LのNa2CO3と150g/LのK2CO3を含有する促進溶液と10
%H2SO4溶液1当りCuSO4100gを含有する溶液2mlを用
いて、処理した。この処理の後に、側面−側面の抵抗値
を、測定すると平均0.3オームであった。
用いて銅メッキした。貫通孔被覆形成は、0.5アンペア
で5秒間で達成され、1.0アンペアでは、2秒間で達成
された。
促進効果 更にABS材料の5つの試料を、上記の実験法で、200g/
LのKOHを含有する促進溶液と10%H2SO4溶液1L当りCuSO4
100gを含有する溶液2mlを用いて、処理した。この処理
の後に、約3cm離れた2つの点の間の抵抗値を、測定す
ると平均7000オームであった。
を用いて銅メッキした。被覆形成は、0.5アンペアで8
分間で達成され、1.0アンペアでは、3.5分間で達成され
た。
の促進効果 更にABS材料の5つの試料を、上記の実験法で、300g/
LのNa2CO3を含有する促進溶液と10%H2SO4溶液1L当りCu
SO450gを含有する溶液2mlを用いて、処理した。この処
理の後に、約3cm離れた2つの点の間の抵抗値を、測定
すると平均1000オームであった。
を用いて銅メッキした。被覆形成は、0.5アンペアで3
分間で達成され、1.0アンペアでは、1.5分間で達成され
た。
溶液での促進効果 更にABS材料の5つの試料を、上記の実験法で、150g/
LのNa2CO3と150g/LのK2CO3を含有する促進溶液と10%H2
SO4溶液1L当りCuSO4100gを含有する溶液2mlを用いて、
処理した。この処理の後に、約3cm離れた2つの点の間
の抵抗値を、測定すると平均500オームであった。
電流密度を用いて銅メッキした。被覆形成は、0.5アン
ペアで1.5分間で達成され、1.0アンペアでは、1分間で
達成された。
にとって、ここで説明されたものは、例示のみであり、
その変更例、修正例、変成例も本発明の範囲内のもので
ある。従って、異なる触媒溶液濃度及び変更された貴金
属を用いて、均一な導電性の、微細触媒的析出のコロイ
ド層を、本発明の基板上に形成することも、制限なく、
例示として示される。従って、本発明は、ここで示され
た特定の実施例に限定されるものでない。
Claims (15)
- 【請求項1】非導電性基板の表面に導電性金属をメッキ
する方法であって、非導電性基板の表面を、微細なコロ
イド状金属の実質的に均一な導電層で被覆し、銅イオン
を含むアルカリ性の促進溶液を生成し、前記被覆された
非導電性基板の表面を該促進溶液で処理して前記非導電
性基板の表面に、溶解している導電性金属を含有してい
る電解質から導電性金属を電気メッキすることを含む非
導電性基板の表面に導電性金属メッキする方法。 - 【請求項2】前記微細なコロイド状金属の層を析出させ
るための触媒溶液として、パラヂウムと錫を含有する高
濃度の水溶液を生成すること、 前記基板の表面を前記溶液で処理して前記基板に前記微
細なコロイド状金属の実質的に均一な導電層を析出させ
ること、及び 前記基板に前記導電性金属を電気メッキする前に、前記
微細なコロイド状金属の実質的に均一な導電層を、アル
カリ性物質及び銅イオンを含有する塩基性促進溶液で処
理することを更に含む請求項1の方法。 - 【請求項3】パラヂウムが、塩化パラヂウムとして使用
され、錫が塩化第1錫の形で使用される請求項2の方
法。 - 【請求項4】前記促進溶液が、NaOH、KOH、Na2CO3及びK
2CO3のようなアルカリ性物質を溶解することによって生
成されたものである請求項2の方法。 - 【請求項5】前記アルカリ性物質が50g/L〜400g/Lで含
有されている請求項2の方法。 - 【請求項6】前記銅イオンが、促進溶液1L当り、10%H2
SO4溶液1L当たり、50〜100gのCuSO4を含有する溶液2ml
を添加することによって前記促進溶液に添加される請求
項2の方法。 - 【請求項7】前記導電性金属が、銅及びニッケルから成
る群から選択される請求項1〜6のいずれか一項の方
法。 - 【請求項8】導電性金属のメッキが、中間の無電解メッ
キを行わずに実施される請求項1〜7のいずれか一項の
方法。 - 【請求項9】促進溶液で処理された層にフォトレジスト
を適用すること、 前記フォトレジストをイメージングすること、 前記イメージングされたフォトレジストを現像するこ
と、および 前記表面に金属を直接メッキして、パターンメッキされ
た誘電性基板プリント回路板を製造すること、を更に含
む請求項1〜8のいずれか一項の方法。 - 【請求項10】請求項1〜9の方法によって得られた導
電性メッキされた表面を有する非導電性基板。 - 【請求項11】前記基板が、多層回路板或いは銅張り非
導電性基板である請求項10のメッキされた基板。 - 【請求項12】水に50g/L〜400g/Lのアルカリ性物質を
混合し、次いで銅イオンを添加することによって製造さ
れた、触媒的に処理された非導電性基板を促進させて、
電気メッキする前の触媒的処理によって形成された微細
コロイド状金属の強固に析出された均一な層の微細な金
属コロイドの間の隙間を架橋するための溶液。 - 【請求項13】前記溶液が、NaOH、KOH、Na2CO3及びK2C
O3のようなアルカリ性物質の少なくとも1つを含有する
塩基性水性促進溶液を生成し、促進溶液1L当たり、10%
H2SO4溶液1L当たり50〜100gのCuSO4を含有する溶液2ml
を添加することによって製造されたものである請求項12
の方法。 - 【請求項14】非導電性基板であって、その表面の一部
が、銅イオンを含有する塩基性促進溶液によって促進さ
れ、前記銅イオンによって微細な金属コロイドの間の隙
間が架橋された微細コロイド金属の強固に析出された均
一な導電層で被覆されている非導電性基板。 - 【請求項15】直接電気メッキとして使用される請求項
14の基板。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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