JP3143158B2 - ポリアミドの製造方法 - Google Patents
ポリアミドの製造方法Info
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- JP3143158B2 JP3143158B2 JP03206682A JP20668291A JP3143158B2 JP 3143158 B2 JP3143158 B2 JP 3143158B2 JP 03206682 A JP03206682 A JP 03206682A JP 20668291 A JP20668291 A JP 20668291A JP 3143158 B2 JP3143158 B2 JP 3143158B2
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Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ヘキサメチレンテレフタ
ラミド単位を含むポリアミドの製造方法に関する。
ラミド単位を含むポリアミドの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ヘキサメチレンテレフタラミド単
位(以下6T単位と略記する)を含むポリアミドは、融
点、ヤング率およびガラス転移温度が高く、かつ染色特
性、耐候性および耐塩素性に優れているため、衣料用あ
るいは産業用の繊維、エンジニアリングプラスチックな
どとして好適である。
位(以下6T単位と略記する)を含むポリアミドは、融
点、ヤング率およびガラス転移温度が高く、かつ染色特
性、耐候性および耐塩素性に優れているため、衣料用あ
るいは産業用の繊維、エンジニアリングプラスチックな
どとして好適である。
【0003】6T単位を含むコポリアミドは、テレフタ
ル酸を含むジカルボン酸と、ヘキサメチレンジアミンを
含むアルキレンジアミンとを共重合させてオリゴマ−を
調整した後に、該オリゴマ−を溶融重合させて製造され
るのが一般的である(特開昭60−206827号公報
参照)。このような6T単位を含むポリアミドの重合に
は、次亜リン酸ソ−ダなどリン系化合物が用いられてい
た(特開昭63−196625)。しかし、重合に次亜
リン酸ソーダを用いる方法では重合速度が充分でなく更
なる改良が望まれていた。特開平3−43417では特
定のリン系安定剤を用いることにより色相を改善してい
るが、重合速度が充分でなく改良が望まれていた。
ル酸を含むジカルボン酸と、ヘキサメチレンジアミンを
含むアルキレンジアミンとを共重合させてオリゴマ−を
調整した後に、該オリゴマ−を溶融重合させて製造され
るのが一般的である(特開昭60−206827号公報
参照)。このような6T単位を含むポリアミドの重合に
は、次亜リン酸ソ−ダなどリン系化合物が用いられてい
た(特開昭63−196625)。しかし、重合に次亜
リン酸ソーダを用いる方法では重合速度が充分でなく更
なる改良が望まれていた。特開平3−43417では特
定のリン系安定剤を用いることにより色相を改善してい
るが、重合速度が充分でなく改良が望まれていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術にともな
う問題点を解決しようとするものであり、6T単位を含
有する色相の良い、重合度の高いポリアミドを得ること
ができるポリアミドの製造方法を提供することを目的と
している。
う問題点を解決しようとするものであり、6T単位を含
有する色相の良い、重合度の高いポリアミドを得ること
ができるポリアミドの製造方法を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、テレフ
タル酸を含むジカルボン酸と、ヘキサメチレンジアミン
とを次亜リン酸塩の存在下で重合させてオリゴマーを調
整した後に、該オリゴマーを、PO(OR) n (OH)
3−n (ここで0≦n<3,Rは炭素数1〜20の炭化
水素基である)の存在下に溶融重合させ、ジカルボン酸
成分単位中20〜60モル%のテレフタル酸成分単位と
40〜80モル%の炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン
酸成分単位とを含むポリアミドを製造することを特徴と
するポリアミドの製造方法が提供される。
タル酸を含むジカルボン酸と、ヘキサメチレンジアミン
とを次亜リン酸塩の存在下で重合させてオリゴマーを調
整した後に、該オリゴマーを、PO(OR) n (OH)
3−n (ここで0≦n<3,Rは炭素数1〜20の炭化
水素基である)の存在下に溶融重合させ、ジカルボン酸
成分単位中20〜60モル%のテレフタル酸成分単位と
40〜80モル%の炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン
酸成分単位とを含むポリアミドを製造することを特徴と
するポリアミドの製造方法が提供される。
【0006】本発明に係わるポリアミドの製造方法によ
れば、上記テレフタル酸を含むジカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンとを、次亜リン酸塩の存在下で共重合し
て得られるオリゴマーを、前述した式で表されるリン酸
或いは酸性リン酸エステルの存在下に溶融重合させてい
るため、ジカルボン酸成分単位中20〜60モル%のテ
レフタル酸成分単位と40〜80モル%の炭素数4〜1
2の脂肪族ジカルボン酸成分単位とを含み、6T単位を
含有するポリアミドの重合度を、その色相を悪化させず
に向上させることができる。
れば、上記テレフタル酸を含むジカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンとを、次亜リン酸塩の存在下で共重合し
て得られるオリゴマーを、前述した式で表されるリン酸
或いは酸性リン酸エステルの存在下に溶融重合させてい
るため、ジカルボン酸成分単位中20〜60モル%のテ
レフタル酸成分単位と40〜80モル%の炭素数4〜1
2の脂肪族ジカルボン酸成分単位とを含み、6T単位を
含有するポリアミドの重合度を、その色相を悪化させず
に向上させることができる。
【0007】
【発明の具体的な説明】以下本発明に係わるポリアミド
の製造方法を具体的に説明する。本発明に係わるポリア
ミドの製造方法では、テレフタル酸を含むジカルボン酸
と、ヘキサメチレンジアミンとを共重合させてオリゴマ
−を調整した後に、該オリゴマ−を特定のリン化合物の
存在下に溶融重合させて6T単位含有コポリアミドを製
造している。
の製造方法を具体的に説明する。本発明に係わるポリア
ミドの製造方法では、テレフタル酸を含むジカルボン酸
と、ヘキサメチレンジアミンとを共重合させてオリゴマ
−を調整した後に、該オリゴマ−を特定のリン化合物の
存在下に溶融重合させて6T単位含有コポリアミドを製
造している。
【0008】本発明で重合原料として用いられているジ
カルボン酸は、テレフタル酸と脂肪族ジカルボン酸とを
含んでおり、この脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数
4〜12の脂肪族ジカルボン酸が用いられる。このよう
な脂肪族ジカルボン酸としては、具体的にはコハク酸、
アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸お
よび1,10−デカンジカルボン酸などが好ましく用い
られる。
カルボン酸は、テレフタル酸と脂肪族ジカルボン酸とを
含んでおり、この脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数
4〜12の脂肪族ジカルボン酸が用いられる。このよう
な脂肪族ジカルボン酸としては、具体的にはコハク酸、
アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸お
よび1,10−デカンジカルボン酸などが好ましく用い
られる。
【0009】ジカルボン酸は、オリゴマ−の調製時にヘ
キサメチレンジアミンとともにそのまま重合原料として
用いてもよく、あるいはヘキサメチレンジアミンとの等
モル塩(以下ナイロン塩と略記する)とした後に重合原
料として用いてもよい。
キサメチレンジアミンとともにそのまま重合原料として
用いてもよく、あるいはヘキサメチレンジアミンとの等
モル塩(以下ナイロン塩と略記する)とした後に重合原
料として用いてもよい。
【0010】本発明では、このような重合原料を重合さ
せてオリゴマーを調製する際に、次亜リン酸塩が用いら
れる。このような次亜リン酸塩としては、具体的には次
亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸
カルシウム、次亜リン酸バナジウム、次亜リン酸マグネ
シウム、次亜リン酸マンガン、次亜リン酸ニッケル、次
亜リン酸コバルトなどが好ましく用いられる。
せてオリゴマーを調製する際に、次亜リン酸塩が用いら
れる。このような次亜リン酸塩としては、具体的には次
亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸
カルシウム、次亜リン酸バナジウム、次亜リン酸マグネ
シウム、次亜リン酸マンガン、次亜リン酸ニッケル、次
亜リン酸コバルトなどが好ましく用いられる。
【0011】このような次亜リン酸塩は、上記のような
ジカルボン酸に対して0.01〜5モル%、好ましくは
0.02〜3モル%の割合で用いられることが好まし
い。またオリゴマ−を調製するに際しては、上記のよう
な次亜リン酸塩以外に、芳香族モノカルボン酸、脂肪族
モノカルボン酸などの化合物を用いてもよい。 このよ
うなモノカルボン酸は、上記のようなジカルボン酸に対
して、0.01〜5モル%、好ましくは0.05〜1モ
ル%の割合で用いられることが好ましい。
ジカルボン酸に対して0.01〜5モル%、好ましくは
0.02〜3モル%の割合で用いられることが好まし
い。またオリゴマ−を調製するに際しては、上記のよう
な次亜リン酸塩以外に、芳香族モノカルボン酸、脂肪族
モノカルボン酸などの化合物を用いてもよい。 このよ
うなモノカルボン酸は、上記のようなジカルボン酸に対
して、0.01〜5モル%、好ましくは0.05〜1モ
ル%の割合で用いられることが好ましい。
【0012】また本発明では、オリゴマーをさらに重合
させる際に、PO(OR)n(OH)3−n(ここで0
≦n<3,Rは炭素数1〜20の炭化水素基である。)
が用いられる。具体的には、リン酸、酸性リン酸エステ
ルである。酸性リン酸エステルを例示すると、モノメチ
ルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステル、モノエチ
ルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、ジフェニ
ルリン酸エステル等が挙げられる。これらの中で好まし
いのは酸性リン酸エステルであり、特に好ましいのはモ
ノメチルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステルまた
はこれらの混合物である。
させる際に、PO(OR)n(OH)3−n(ここで0
≦n<3,Rは炭素数1〜20の炭化水素基である。)
が用いられる。具体的には、リン酸、酸性リン酸エステ
ルである。酸性リン酸エステルを例示すると、モノメチ
ルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステル、モノエチ
ルリン酸エステル、ジエチルリン酸エステル、ジフェニ
ルリン酸エステル等が挙げられる。これらの中で好まし
いのは酸性リン酸エステルであり、特に好ましいのはモ
ノメチルリン酸エステル、ジメチルリン酸エステルまた
はこれらの混合物である。
【0013】オリゴマ−の重合の際にPO(OR)
n(OH)3-nを用いることにより、オリゴマ−を重合さ
せる際のポリマ−の熱分解を有効に押さえることが出来
る。したがって、色相を悪化させずに6T単位含有コポ
リアミドの重合度を上げることができ、具体的には、ジ
カルボン酸成分単位中、テレフタル酸成分単位が20〜
60モル%、好ましくは25〜55モル%の量で含ま
れ、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分単位が4
0〜75モル%、好ましくは、45〜80モル%の量で
含まれるポリアミドを製造することが出来る。なお、原
料として用いるテレフタル酸と脂肪族ジカルボン酸と
は、得られるポリアミド中のテレフタル酸成分単位と脂
肪族ジカルボン酸成分単位との量比とほぼ一致する量比
で用いられる。
n(OH)3-nを用いることにより、オリゴマ−を重合さ
せる際のポリマ−の熱分解を有効に押さえることが出来
る。したがって、色相を悪化させずに6T単位含有コポ
リアミドの重合度を上げることができ、具体的には、ジ
カルボン酸成分単位中、テレフタル酸成分単位が20〜
60モル%、好ましくは25〜55モル%の量で含ま
れ、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分単位が4
0〜75モル%、好ましくは、45〜80モル%の量で
含まれるポリアミドを製造することが出来る。なお、原
料として用いるテレフタル酸と脂肪族ジカルボン酸と
は、得られるポリアミド中のテレフタル酸成分単位と脂
肪族ジカルボン酸成分単位との量比とほぼ一致する量比
で用いられる。
【0014】このPO(OR)n(OH)3-nは、オリゴ
マ−100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ま
しくは0.1〜2重量部の割合で用いられることが望ま
しい。 このような量でPO(OR)n(OH)3-nを用
いることにより、色相がよく高重合度のポリマ−を得る
ことができる。
マ−100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ま
しくは0.1〜2重量部の割合で用いられることが望ま
しい。 このような量でPO(OR)n(OH)3-nを用
いることにより、色相がよく高重合度のポリマ−を得る
ことができる。
【0015】次に、以上説明したような6T単位含有コ
ポリアミドの好ましい製造工程について説明する。ま
ず、重合原料であるジカルボン酸およびヘキサメチレン
ジアミン、あるいはこれらのナイロン塩は、水溶液また
はスラリーとして用いられる。この水溶液では、水は、
重合原料100重量部に対して5〜40重量部、好まし
くは10〜20重量部の割合で用いられることが望まし
い。
ポリアミドの好ましい製造工程について説明する。ま
ず、重合原料であるジカルボン酸およびヘキサメチレン
ジアミン、あるいはこれらのナイロン塩は、水溶液また
はスラリーとして用いられる。この水溶液では、水は、
重合原料100重量部に対して5〜40重量部、好まし
くは10〜20重量部の割合で用いられることが望まし
い。
【0016】このような水溶液に、次亜リン酸塩などを
添加した後、得られた水溶液を加圧加熱し上記重合原料
を重合させることにより、オリゴマ−が調製される。こ
のようなオリゴマーの調製は、窒素雰囲気下で行なわれ
ることが望ましい。また、オリゴマー調製時の圧力は自
生圧であることが好ましく、温度は220〜280℃で
あることが好ましい。またこのような圧力および温度で
行なわれる重合反応は、通常0.5〜5時間行なわれ
る。このようにして得られたオリゴマ−の極限粘度
〔η〕は、通常0.05〜0.5dl/g、好ましくは0.
1〜0.3dl/gである。
添加した後、得られた水溶液を加圧加熱し上記重合原料
を重合させることにより、オリゴマ−が調製される。こ
のようなオリゴマーの調製は、窒素雰囲気下で行なわれ
ることが望ましい。また、オリゴマー調製時の圧力は自
生圧であることが好ましく、温度は220〜280℃で
あることが好ましい。またこのような圧力および温度で
行なわれる重合反応は、通常0.5〜5時間行なわれ
る。このようにして得られたオリゴマ−の極限粘度
〔η〕は、通常0.05〜0.5dl/g、好ましくは0.
1〜0.3dl/gである。
【0017】オリゴマ−の極限粘度〔η〕をこのような
値とすることにより、取扱が容易で、かつ次ぎに行なわ
れる溶融重合工程でのポリマ−化が容易となる。なお、
極限粘度〔η〕は、濃硫酸にオリゴマ−またはポリマ−
を溶解し、30℃の温度で測定した。
値とすることにより、取扱が容易で、かつ次ぎに行なわ
れる溶融重合工程でのポリマ−化が容易となる。なお、
極限粘度〔η〕は、濃硫酸にオリゴマ−またはポリマ−
を溶解し、30℃の温度で測定した。
【0018】以上のようにして得られたオリゴマ−は、
次いでPO(OR)n(OH)3ーnを加えた後、二軸押出
機などに供給される。供給されたオリゴマ−は加熱溶融
され重合してポリマ−が得られ、またオリゴマ−に含ま
れる水および生成水はオリゴマ−を重合させる際に系外
に排出される。オリゴマ−を重合させる際の重合温度
は、通常280〜360℃、好ましくは280〜350
℃である。このような温度範囲でオリゴマー−を溶融重
合させることにより、色相がよく、高重合度のポリマ−
を得ることができる。
次いでPO(OR)n(OH)3ーnを加えた後、二軸押出
機などに供給される。供給されたオリゴマ−は加熱溶融
され重合してポリマ−が得られ、またオリゴマ−に含ま
れる水および生成水はオリゴマ−を重合させる際に系外
に排出される。オリゴマ−を重合させる際の重合温度
は、通常280〜360℃、好ましくは280〜350
℃である。このような温度範囲でオリゴマー−を溶融重
合させることにより、色相がよく、高重合度のポリマ−
を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明に係わるポリアミドの製造方法
は、テレフタル酸および脂肪族ジカルボン酸を含むジカ
ルボン酸と、ヘキサメチレンジアミンとを、次亜リン酸
塩の存在下で重合させてオリゴマーを調整した後に、該
オリゴマーをPO(OR)n(OH)3−nの存在下に
溶融重合させて、ジカルボン酸成分単位中20〜60モ
ル%のテレフタル酸成分単位と40〜80モル%の炭素
数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分単位とを含むポリ
アミドを製造する。このようにジカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンとからオリゴマーを調製する際に、次亜
リン酸塩を用い、しかも得られる該オリゴマーを溶融重
合させる際にさらに酸性リン酸エステルを用いているた
め、6T単位を含有するコポリアミドの重合度をその色
相を悪化させずに上げることができ、融点、ヤング率お
よびガラス転移温度が高く、染色特性、耐候性および耐
塩素性に優れ、かつ色相が良好な高重合度の6T単位含
有コポリアミドを製造することが出来る。
は、テレフタル酸および脂肪族ジカルボン酸を含むジカ
ルボン酸と、ヘキサメチレンジアミンとを、次亜リン酸
塩の存在下で重合させてオリゴマーを調整した後に、該
オリゴマーをPO(OR)n(OH)3−nの存在下に
溶融重合させて、ジカルボン酸成分単位中20〜60モ
ル%のテレフタル酸成分単位と40〜80モル%の炭素
数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分単位とを含むポリ
アミドを製造する。このようにジカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンとからオリゴマーを調製する際に、次亜
リン酸塩を用い、しかも得られる該オリゴマーを溶融重
合させる際にさらに酸性リン酸エステルを用いているた
め、6T単位を含有するコポリアミドの重合度をその色
相を悪化させずに上げることができ、融点、ヤング率お
よびガラス転移温度が高く、染色特性、耐候性および耐
塩素性に優れ、かつ色相が良好な高重合度の6T単位含
有コポリアミドを製造することが出来る。
【0020】以下本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例により限定されるものではない。
発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【実施例1】テレフタル酸109.6g(0.66モ
ル)、アジピン酸225.0g(1.54モル)、ヘキ
サメチレンジアミン258.0g(2.22モル)、安
息香酸3.3g(0.0275モル)および次亜リン酸
ナトリュウム1水塩0.47g(0.0044モル)に
イオン交換水67gを加えて原料を調製した。次ぎに、
この原料を容量1Lのオートクレーブ中に仕込み、窒素
置換を充分行なった後、オートクレーブ中の圧力を0k
g/cm2ゲージ圧とし、攪拌しながら2時間で250
℃の温度となるように加熱した。さらにこの温度で1時
間重合原料の重合反応を行なわせてオリゴマーとした
後、攪拌を停止し、オートクレーブ底部から圧差10k
g/cm2で反応混合物であるオリゴマーを取り出し
た。取り出されたオリゴマーは窒素中、100℃の温度
および100mmHgの圧力下一中夜乾燥した。該オリ
コ゛マーの〔η〕は0.14dl/gであった。得られたオ
リゴマー500gにPO(OH)1.5(OCH3)1.5を
1.8g(0.018モル)加えた後、得られた混合物
を供給量2kg/時間で二軸押出機(スクリュー径30
mm、L/D=42、バレル温度300℃、第2、第4
および第6ゾーンは大気解放ベント、回転数80rp
m、排気は窒素パージ)に供給して溶融重合させポリマ
ーとして吐出させた。 得られたポリマーの極限粘度は
1.73dl/gであった。
ル)、アジピン酸225.0g(1.54モル)、ヘキ
サメチレンジアミン258.0g(2.22モル)、安
息香酸3.3g(0.0275モル)および次亜リン酸
ナトリュウム1水塩0.47g(0.0044モル)に
イオン交換水67gを加えて原料を調製した。次ぎに、
この原料を容量1Lのオートクレーブ中に仕込み、窒素
置換を充分行なった後、オートクレーブ中の圧力を0k
g/cm2ゲージ圧とし、攪拌しながら2時間で250
℃の温度となるように加熱した。さらにこの温度で1時
間重合原料の重合反応を行なわせてオリゴマーとした
後、攪拌を停止し、オートクレーブ底部から圧差10k
g/cm2で反応混合物であるオリゴマーを取り出し
た。取り出されたオリゴマーは窒素中、100℃の温度
および100mmHgの圧力下一中夜乾燥した。該オリ
コ゛マーの〔η〕は0.14dl/gであった。得られたオ
リゴマー500gにPO(OH)1.5(OCH3)1.5を
1.8g(0.018モル)加えた後、得られた混合物
を供給量2kg/時間で二軸押出機(スクリュー径30
mm、L/D=42、バレル温度300℃、第2、第4
および第6ゾーンは大気解放ベント、回転数80rp
m、排気は窒素パージ)に供給して溶融重合させポリマ
ーとして吐出させた。 得られたポリマーの極限粘度は
1.73dl/gであった。
【0021】
【実施例2】PO(OH)1.5(OCH3)1.5の代わり
に2.1g(0.015モル)のPO(OCH3)3を用
いる以外は実施例1と同様にして重合した。得られたポ
リマーの〔η〕は1.60dl/gであった。
に2.1g(0.015モル)のPO(OCH3)3を用
いる以外は実施例1と同様にして重合した。得られたポ
リマーの〔η〕は1.60dl/gであった。
【0022】
【実施例3】PO(OH)1.5(OCH3)1.5の代わり
に2.5g(0.026モル)のPO(OH)3を用い
て、実施例1と同様にして重合した。 得られたポリマ
ーの〔η〕は1.21dl/gであった。
に2.5g(0.026モル)のPO(OH)3を用い
て、実施例1と同様にして重合した。 得られたポリマ
ーの〔η〕は1.21dl/gであった。
【0023】
【比較例1】PO(OH)1.5(OCH3)1.5を使用し
ないこと以外は、実施例1と同様にして重合した。得ら
れたポリマ−の〔η〕は0.86dl/gであった。
ないこと以外は、実施例1と同様にして重合した。得ら
れたポリマ−の〔η〕は0.86dl/gであった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−53826(JP,A) 特開 昭62−36458(JP,A) 特開 平3−43417(JP,A) 特開 平3−97732(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/00 - 69/50
Claims (1)
- 【請求項1】 テレフタル酸を含むジカルボン酸と、ヘ
キサメチレンジアミンとを次亜リン酸塩の存在下で重合
させてオリゴマーを調整した後に、該オリゴマーを、P
O(OR)n(OH)3−n(ここで0≦n<3,Rは
炭素数1〜20の炭化水素基である)の存在下に溶融重
合させ、ジカルボン酸成分単位中20〜60モル%のテ
レフタル酸成分単位と40〜80モル%の炭素数4〜1
2の脂肪族ジカルボン酸成分単位とを含むポリアミドを
製造することを特徴とするポリアミドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03206682A JP3143158B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリアミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03206682A JP3143158B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリアミドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543681A JPH0543681A (ja) | 1993-02-23 |
JP3143158B2 true JP3143158B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=16527369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03206682A Expired - Lifetime JP3143158B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリアミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3143158B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014533201A (ja) * | 2011-11-10 | 2014-12-11 | ブリスフィールド マニュファクチャリング カンパニー | 液体中の気体濃度を高める方法及び装置 |
JPWO2015052840A1 (ja) * | 2013-10-11 | 2017-03-09 | 三菱電機株式会社 | 水処理装置、給湯装置及び暖房装置 |
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TW339343B (en) | 1994-08-17 | 1998-09-01 | Toray Industries | Copolymerized polyamide and a production process/thereof |
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- 1991-08-19 JP JP03206682A patent/JP3143158B2/ja not_active Expired - Lifetime
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