JP3142239U - 植木鉢用受け台 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナメクジ、蟻、ダンゴ虫などの害虫の植木鉢への進入を阻止すると共に植木鉢との間隙部に断熱材や水槽を設けて、植物の根腐れ等を回避して植物を保護するための植木鉢用受け台を提供する。
【解決手段】植木鉢受け皿6の内側に置いて使用する植木鉢用受け台1であって、筒状体からなる本体の内側にあって、前記受け皿の内側周縁の高さよりも高い位置に植木鉢を載置可能に設けられてなる植木鉢受け部3と、植木鉢受け部よりも低い位置から下方側に向けて本体側壁の1または複数箇所を切り欠いてなる通気口4と、該通気口の切り欠き部分の残余部分から構成される脚部とを備え、植木鉢用受け台の側壁と植木鉢との間隙部又は収納部に水、保水性を有する発泡プラスチック、高吸水性樹脂等の断熱材9を設けた。
【選択図】図4

Description

本考案は、植木鉢受け皿内に水を満たし、該受け皿内に置いて使用する植木鉢用受け台であって、ナメクジ、蟻、ダンゴ虫などの害虫の植木鉢への進入を阻止すると共に植木鉢との間隙部に断熱材や水槽を設けて、植物の根腐れ等を回避して植物を保護するための植木鉢用受け台に関するものである。
従来、植物を植えた植木鉢を屋外またはベランダなどに置いておくと、植木鉢にナメクジ、蟻、ダンゴ虫などの害虫が進入して、植物に被害を与えることがあった。また、夏場に植木鉢の温度が上昇して植物の根腐れを引き起こしたり、冬場には、寒冷地では霜柱などにより植物の根に損傷を及ぼすことがある。係る害虫の進入を阻止するための「病害虫忌避器具」が特許文献1に開示されている。この発明は、植物の根元に銅や亜鉛などの金属製のリングを置き、または木の幹や枝に取り付けるものである。また、特許文献2には「植木鉢用台」が開示されている。この発明は、受け皿の底に3本以上の突起を立てて、その上に植木鉢を置くように構成されているが、植木鉢が地震などの揺れで落下するおそれがあるなどの問題がある。
特開平2002−253108号公報 特開平2003−102284号公報
本考案者は、前記のような害虫による被害、高温による根腐れや冷害などから植物を保護するために、鋭意研究した結果、実際に試行錯誤して本考案に想到したものであって、本考案の目的は、植木鉢にナメクジ、蟻、ダンゴ虫などの害虫の進入を阻止し、根腐れなどから植物を保護し、植木鉢の落下を防止し安定して載置でき、しかも、見栄えのよい植木鉢用受け台を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本考案は、植木鉢受け皿の内側に置いて使用する植木鉢用受け台であって、筒状体からなる本体の内側にあって、前記受け皿の内側周縁の高さよりも高い位置に植木鉢を載置可能に設けられてなる植木鉢受け部と、前記植木鉢受け部よりも低い位置から下方側に向けて本体側壁の1または複数箇所を切り欠いてなる通気口と、該通気口の切り欠き部分の残余部分から構成される脚部と、を備えたことを特徴とする植木鉢用受け台とする(請求項1)。
また、前記の課題を解決するために、本考案は、前記植木鉢用受け台において、植木鉢受け部を包囲する側壁が、該側壁の内側に載置される植木鉢に対して周囲に一定の間隙をおいて離間して設けられており、前記植木鉢の周囲側壁との間隙部に保水性を有する発泡プラスチック又は/及び高吸水性樹脂からなる断熱材を設けたことを特徴とする前記の植木鉢用受け台とすることが好ましい(請求項2)。
また、前記の課題を解決するために、本考案は、前記本体側壁の内側に離間して植木鉢受け部より上方に向かう隔壁を設けて収納部とし、該収納部に水、保水性を有する発泡プラスチック及び高吸水性樹脂の中の少なくとも何れか一種からなる断熱材を設けたことを特徴とする前記の植木鉢用受け台とすることが好ましい(請求項3)。
本考案の植木鉢用受け台は、前記のように構成したことによって、植木に水やりをした時に植木鉢受け皿に水が満たされ、その水に遮られて、ナメクジ、蟻、ダンゴ虫などの害虫が植木鉢へ進入することを阻止する効果を奏する。また、筒状体からなる本体の内側に、前記受け皿の内側周縁の高さよりも高い位置に植木鉢受け部が設けられているので、植木鉢は植木鉢受け皿の水面より上方にあり、且つ、通気口より空気が本体内を通過して植木鉢の底孔から土の間隙を通り植物の根に吸収されることにより、根腐れを防止するとともに、植物を活性化する。前記効果に加えて、植木鉢用受け台の側壁と植木鉢との間隙部に保水性の断熱材を設けたもの、或いは前記間隙に隔壁を設けて断熱材や水を充填することによって、夏場には、植木鉢が熱せられて根腐れすることを防止でき、保水性の断熱材に含まれる水分や水槽の水が適度に蒸発して植物を加湿するので、特に蘭系植物の育成には好都合である。また、冬場には水を取り除いた断熱材を設け、或いは水槽から水を抜いて代わりに乾燥した断熱材を充填して寒気を防ぎ植物を保護する。電熱面状発熱体や水槽にヒーターを設ければ、より効果が向上する。更に、植木鉢は、植木鉢用受け台の内側に収まるので地震などの多少の揺れによっても落下することはなく且つ見栄えがよい。
以下に本考案に係る植木鉢用受け台の実施の形態について説明する。しかし、本考案はこの実施の形態によって何ら限定されるものではない。
図1は、本考案の第1実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す説明図であり、図2は、第1実施の形態に係る植木鉢用受け台の斜視図であり、図3は、本考案の第2実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す断面図であり、図4は、本考案の第3実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す断面図である。
本図において、1は、本考案の第1実施の形態に係る植木鉢用受け台であり、この植木鉢用受け台1は、筒状体からなる本体2の内側にあって前記受け皿6の内側周縁の高さhよりも高い位置に植木鉢を載置可能に設けられてなる植木鉢受け部3と、植木鉢受け部よりも低い位置から下方側に向けて本体側壁7の1または複数箇所を切り欠いてなる通気口4と、該通気口の切り欠き部分の残余部分から構成される脚部5とからなる。前記植木鉢用受け台1の植木鉢受け部3に植木鉢8を載置して、前記受け皿6に水Wを充填した状態で使用する。
この第1実施の形態に係る植木鉢用受け台を構成する材料は特に限定されるものではないが、例えば、保形成を有する熱可塑性乃至熱硬化性プラスチック、陶磁器などが好ましい。本体2は、円筒ないし角筒などの筒状体からなり、本体2内には、上端からやや内側に入った位置に植木鉢を受けるための植木鉢受け部3が本体の内壁につば状に形成されている。つば状以外に貫通孔を穿設した平板状または簀の子状の植木鉢受け部3を筒状体内全面に渡って水平方向に設けてもよい。植木鉢受け部3は、植物の根腐れ防止の観点から、植木鉢が受け皿6の水に漬からないように、受け皿6の内側周縁の高さhよりも高い位置に設けられる。
前記植木鉢受け部3の下方側にアーチ状に切り欠いた通気口4を3カ所設け、切り欠き部以外の部分を脚部5としてなる。通気口4は、前記のように本体の下端まで切り欠くほかに、中間位置に円形や角形など任意の形状の貫通孔を設けてもよい。また、植木鉢用受け台の転倒を防止するために脚部5を受け皿6に接着等で固定するか、固定具によって着脱自在に固定してもよい。
本考案の第2実施の形態に係る植木鉢用受け台は、図3に示すように、前記第1実施の形態に係る植木鉢用受け台において、本体側壁7を植木鉢の高さの前後位まで植木鉢の側壁に沿って上方に伸ばし、本体側壁7と植木鉢との間隙部に断熱材9を設けた以外は第1実施の形態に係る植木鉢用受け台と同様である。断熱材9は特に限定されないが、例えば、発泡スチロール、発泡ポリオレフィン、ウレタンフォーム、高吸水性樹脂などの保水性を備え、且つ可撓性を有する発泡体が好ましい。保水性は、発泡体の表面において或いはセル内部において暫し水分を保持し得るものであればよい。また、プラスチック製シートを袋状に形成して内部に空気や水を封じ込めた平板状マット等でもよい。
更に、前記の平板状断熱材9を本体側壁7の内側に貼り付けるか若しくは本体側壁7と植木鉢との間隙部に詰め込んでもよい。また、保水性の観点から発泡体はオープンセル又は連通性セルからなる発泡プラスチック或いは高吸水性樹脂が好ましく、これらの粒状発泡体若しくは塊状発泡体をそのまま詰め込むか或いは網状ないし不織布製袋等に入れて間隙部に詰め込んでもよい。係る保水性を有する断熱材が水分を含むことによって断熱材自体が膨張して植木鉢にピッタリと接触し、水分の蒸発に伴い気化熱を奪い、植木鉢の温度上昇を防ぐので植物の根腐れを防止するとともに蒸発した水分が植物に湿気を与え、特に蘭系の植物などには好ましい影響を与える。
次に、図4に示すように、本考案の第3実施の形態に係る植木鉢用受け台は、前記第2実施の形態に係る植木鉢用受け台において、本体側壁7の内側に離間して植木鉢受け部より上方に向かう隔壁10を設けて収納部とし、この収納部に水、保水性を有する発泡プラスチック及び高吸水性樹脂の中の少なくとも何れか一種からなる断熱材を設けた以外は第1又は第2実施の形態に係る植木鉢用受け台と同様である。前記隔壁10は、収納部を水槽として使用する場合には、水密性のプラスチック製または陶磁器製素材等を用いることが好ましい。水槽に水を充満すれば、夏場には水温が上昇し水蒸気が発生して断熱効果により植木鉢の土温の上昇を防ぐとともに、前述したとおり発生した水蒸気が植物に湿気を与え、特に蘭系の植物などには好ましい。冬場には水槽の水に代えて、発泡プラスチック等の断熱材を充填してもよい。また、冬場の冷気から植物を保護するために前記第2実施の形態に係る植木鉢用受け台において、断熱材と共に間隙部に温度コントロール可能な面状発熱体等を設けて加温してもよい。同様に前記第3実施の形態に係る植木鉢用受け台において、水槽内に温度コントロール可能なヒーターを設けて水を加温してもよい。
本考案は、従来の植木鉢と受け皿をそのまま使用できて、しかも害虫忌避効果と断熱効果、湿気の付与効果により、植物を保護し、更に構成がシンプルで経済的にも優れているので、産業上の利用可能性がきわめて大きい。
本考案の第1実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す説明図である。 本考案の第1実施の形態に係る植木鉢用受け台の斜視図である。 本考案の第2実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す断面図である。 本考案の第3実施の形態に係る植木鉢用受け台の使用状態を示す断面図である。
符号の説明
1 植木鉢用受け台
2 本体
3 植木鉢受け部
4 通気口
5 脚部
6 受け皿
7 本体側壁
8 植木鉢
9 断熱材
10 隔壁
h 受け皿の内側周縁の高さ
W 水
P 植物

Claims (3)

  1. 植木鉢受け皿の内側に置いて使用する植木鉢用受け台であって、筒状体からなる本体の内側にあって、前記受け皿の内側周縁の高さよりも高い位置に植木鉢を載置可能に設けられてなる植木鉢受け部と、前記植木鉢受け部よりも低い位置から下方側に向けて本体側壁の1または複数箇所を切り欠いてなる通気口と、該通気口の切り欠き部分の残余部分から構成される脚部と、を備えたことを特徴とする植木鉢用受け台。
  2. 前記植木鉢用受け台において、植木鉢受け部を包囲する側壁が、該側壁の内側に載置される植木鉢に対して周囲に一定の間隙をおいて離間して設けられており、前記植木鉢の周囲側壁との間隙部に保水性を有する発泡プラスチック又は/及び高吸水性樹脂からなる断熱材を設けたことを特徴とする請求項1記載の植木鉢用受け台。
  3. 前記本体側壁の内側に離間して植木鉢受け部より上方に向かう隔壁を設けて収納部とし、該収納部に水、保水性を有する発泡プラスチック及び高吸水性樹脂の中の少なくとも何れか一種からなる断熱材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の植木鉢用受け台。
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