JP3140151B2 - 超電導磁気シールド体およびその製造法 - Google Patents

超電導磁気シールド体およびその製造法

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JP3140151B2 JP04061455A JP6145592A JP3140151B2 JP 3140151 B2 JP3140151 B2 JP 3140151B2 JP 04061455 A JP04061455 A JP 04061455A JP 6145592 A JP6145592 A JP 6145592A JP 3140151 B2 JP3140151 B2 JP 3140151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の微弱磁場の測定
などのように磁気を精密に測定する際に、地磁気や環境
磁気雑音などのノイズ磁場を遮断するために用いる超電
導磁気シールド体およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導磁気シールド体としては、
一体成形体型、板接合体型またはリング型のものが知ら
れている。このうち一体成形型超電導磁気シールド体
は、目的とするシールド体形状の型に超電導合成粉を充
填し、静水圧プレス等によって該合成粉を成形した後、
得られた成形体を焼成することにより製造される。しか
しながら、このような一体成形法によると、大型のシー
ルド体を作製することが成形技術上極めて困難であり、
しかもシールド体全体の重量が著しく重くなってしまう
という問題点があった。
【0003】また、板接合型超電導磁気シールド体は、
目的とするサイズの板状超電導体を作製し、得られた板
同士を箱状または筒状に組み合わせて超電導ペースト接
合を行うことにより製造される。しかしながら、このよ
うな板接合法によると、板同士が線接触で接合されてい
るため外力に対して非常に弱く、また全体重量が著しく
重くなる他、成形技術的に超電導板の大きさが限定され
てしまうため、磁気シールド体の大型化が困難であるな
どといった問題点があった。
【0004】さらに、リング型超電導磁気シールド体
は、複数個のリング状超電導体をあらかじめ作製し、こ
れらを等間隔で中心軸方向に筒状に配列することにより
製造される。しかしながら、このような方法によると中
心軸方向には幾らでも長くすることができるが、上記リ
ング状超電導体のリング径を大きくすることが成形技術
的に困難であるため、直径方向に大きくすることができ
す、大型化することが難しいという問題点があった。
【0005】また、上記リング型超電導磁気シールド体
は、リング中心軸と平行な方向に印加された磁場に対し
ては磁気シールド効果を示すが、逆に中心軸と垂直な方
向に印加された磁場に対しては、リング間が超電導接合
されていないために磁場をシールドする超電導電流がリ
ング間に流れず、磁場が侵入して磁気シールド効果を示
さないという欠点もある。
【0006】一方、全体重量の軽量化を目的としてペー
スト厚膜型超電導磁気シールド体なども開発されてい
る。このペースト厚膜型超電導磁気シールド体は、筒状
のシールド容器基体上に超電導ペーストを塗布した後、
焼成することにより製造される。しかしながら、ペース
ト厚膜型超電導磁気シールド体は、超電導体の厚さが 1
mm以下となるために全体重量は軽量化されるが、超電導
体とシールド容器基体との熱膨脹率の差が原因となっ
て、焼成時や冷却時に超電導体が基体から剥離したりク
ラックが発生したりして、磁気シールド特性を劣化させ
てしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来の
技術の問題点を解決し、容易に大型化することができ、
かつ全体重量が軽量である超電導磁気シールド体および
その製造法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究の結果、シールド容器基体表
面を、フレキシブルな基板を介して膜状超電導体で隙間
なく完全に被覆することにより、上記課題が解決される
ことを見い出し、本発明に到達した。
【0009】 すなわち、本発明は、フレキシブルな基
板表面に膜状超電導体を一体に形成した焼成体がシール
ド容器基体表面に隙間なく敷き詰められて木ねじで固定
されることにより、前記シールド容器基体を包む膜状超
電導体からなる少なくとも1層の被覆層が構成されてい
ることを特徴とする超電導磁気シールド体;フレキシブ
ルな基板の表面に超電導ペーストを塗布し、焼成して膜
状超電導体が形成された焼成体を得、該焼成体をシール
ド容器基体表面に隙間なく敷き詰めて木ねじで固定する
操作を少なくとも1回行うことにより、前記シールド容
器基体表面に、フレキシブルな基板を介した膜状超電導
体からなる少なくとも1層の被覆層を構成することを特
徴とする超電導磁気シールド体の製造法を提供するもの
である。
【0010】
【作用】本発明法によると、まず、所定形状のフレキシ
ブルな基板の表面に、酸化物超電導合成粉を主成分とし
た超電導ペーストを塗布する。上記フレキシブルな基板
としては、例えばYSZ、PSZ、Ag等の材質からな
るものを用いることができる。なお、フレキシブルな基
板の大きさは任意で良いが、できるだけ大きいものを使
ったほうがコスト的に優れている。
【0011】次に、超電導ペーストを塗布したフレキシ
ブルな基板を 800〜1000℃で焼成し、フレキシブルな基
板表面に膜状超電導体が形成された焼成体1を得る。次
いで、得られた焼成体1を、図2に示すようにシールド
体容器基体の表面に隙間なく敷き詰め、木ねじ2によっ
て固定する。その後、敷き詰めた焼成体1の表面に、上
記と同様にして焼成体1を敷き詰めて木ねじ2で固定す
る操作を繰り返し行い(図3)、複数層の焼成体によっ
てシールド体容器基体を完全に被覆し、超電導磁気シー
ルド体を得る。
【0012】本発明法によると、成形技術を利用して超
電導体を所定の形に成形するといった操作がないため、
極めて容易に大型化することができる。また、本発明法
では、シールド容器基体に直接超電導体を形成しないた
め、シールド体容器基体と超電導体との熱膨張率差に起
因するクラックの発生等が防止される。
【0013】本発明の超電導磁気シールド体は、従来品
と比してその総重量が著しく軽減しており、また中心軸
と直交する方向に印加された外部磁場に対して、従来の
一体型超電導磁気シールド体と同等またはそれ以上の磁
気シールド効果を有することが確認されている。さら
に、本発明の磁気シールド体は、何等かの事由によりそ
の一部が破損したり劣化した場合、その不良部分の焼成
体だけを交換すれば良いため、修理等が簡単であり極め
て実用性に優れるものである。
【0014】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。しかし本発明の範囲は以下の実施例により制
限されるものではない。
【0015】
【実施例】まず、YSZフレキシブル基板(30×40×
0.1mm)上に、超電導ペーストを塗布したものを複数枚
用意し、この基板を 820〜 860℃の温度で20時間焼成し
た。次いで、得られた焼成体1を、図1に示すように非
磁性のシールド容器基体3(SUS316;80mml 、48mmφ
の表面に隙間なく敷き詰め、木ねじ2で固定した。次
に、非磁性のシールド容器基体3上に固定した焼成体1
の表面に、上記同様にして焼成体1を敷き詰めて木ねじ
2で固定する操作を繰り返し行い、YSZフレキシブル
基板を介した複数層の膜状超電導体で被覆されたシール
ド容器基体からなる超電導磁気シールド体を得た。
【0016】次に、上記にようにして製造した超電導磁
気シールド体を、77Kの温度に冷却した後、シールド体
の中心軸に対して直交する方向に印加磁場 1Oe、周波
数23Hzの交流磁場を印加して特性試験を行った。な
お、この特性試験とは、超電導磁気シールド効果によっ
て印加した磁場がどの程度減衰されるかを測定するもの
であり、結果はHin/Hex(減衰率)の値で示される
(例えば、Hin/Hex=10-3であれば、磁気シールド効
果によって印加磁場が1/1000に減衰することを示す)。
【0017】その結果、上記のようにして製造した本発
明の超電導磁気シールド体の減衰率は、 5.5×10-2であ
り、極めて優れたシールド効果を示した。
【0018】
【発明の効果】本発明の開発により、超電導特性や磁気
シールド特性を劣化させることなく、大型の超電導磁気
シールド体を容易に得ることができるようになった。ま
た、本発明の超電導磁気シールド体は、その総重量が従
来品に比して大幅に軽減した他、部分的に破損や劣化な
どがあっても簡単に交換することができるため、修理等
が容易であり、コスト的にも優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導磁気シールド体の一例を示す斜
視図である。
【図2】本発明の超電導磁気シールド体の製造法を段階
的に示す図であって、シールド容器基体表面に焼成体を
敷き詰めて木ねじで固定した態様を示す側面図である。
【図3】本発明の超電導磁気シールド体の製造法を段階
的に示す図であって、図2のシールド体容器基体に固定
した焼成体の表面に、再び焼成体を敷き詰めて木ねじで
固定した態様を示す側面図である。
【符号の説明】
1‥‥‥焼成体 2‥‥‥木ねじ 3‥‥‥非磁性のシールド容器基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−313897(JP,A) 特開 平3−131097(JP,A) 特開 平2−71596(JP,A) 特開 平1−302799(JP,A) 特開 昭56−40289(JP,A) 実開 昭64−16698(JP,U) 実開 昭64−26898(JP,U) 実開 平1−92198(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレキシブルな基板表面に膜状超電導体
    を一体に形成した焼成体がシールド容器基体表面に隙間
    なく敷き詰められて木ねじで固定されることにより、前
    シールド容器基体を包む膜状超電導体からなる少なく
    とも1層の被覆層が構成されていることを特徴とする超
    電導磁気シールド体。
  2. 【請求項2】 フレキシブルな基板の表面に超電導ペー
    ストを塗布し、焼成して膜状超電導体が形成された焼成
    体を得、該焼成体をシールド容器基体表面に隙間なく敷
    き詰めて木ねじで固定する操作を少なくとも1回行うこ
    とにより、前記シールド容器基体表面に、フレキシブル
    な基板を介した膜状超電導体からなる少なくとも1層の
    被覆層を構成することを特徴とする超電導磁気シールド
    体の製造法。
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JPH07193393A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Chodendo Sensor Kenkyusho:Kk 磁気シールド空間内外の配線方法
JP3836748B2 (ja) * 2002-04-22 2006-10-25 三菱電線工業株式会社 電波音波吸収構造物およびそれを用いた電波音波吸収壁
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