JP3135388U - キャビネットのロック機構 - Google Patents

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JP3135388U JP2007005074U JP2007005074U JP3135388U JP 3135388 U JP3135388 U JP 3135388U JP 2007005074 U JP2007005074 U JP 2007005074U JP 2007005074 U JP2007005074 U JP 2007005074U JP 3135388 U JP3135388 U JP 3135388U
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和美 永井
徹 永塚
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株式会社フロントフューチャー
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Abstract

【課題】 既存のキャビネットにおける保管物の保管上の安全性や機密保持性を向上させるためのロック機構を提供すること。
【解決手段】 キャビネット本体(3)と、これに取り付けられた扉(5)と、扉の開閉機構と、扉の施錠機構とを備える既存のキャビネット(1)のためのロック機構である。ロック機構は、施錠機構の錠前(13)に代えて扉に取り付けられた電動のアクチュエータ(9)と、扉に取り付けられかつアクチュエータに電気的に接続された、予め特定された生体を認証し、その認証に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための生体認証装置(11)と、アクチュエータと生体認証装置とに電力を供給するための電源とを含む。
【選択図】 図1

Description

本考案は、現に使用に供されている既存のキャビネットに適用されるロック機構に関する。
書類その他のものを収納するための容器としてキャビネットが用いられている。キャビネットは、収納空間を有する前面開放のキャビネット本体と、該キャビネット本体の前面を閉鎖し、またこれを開放状態にするための、前記キャビネット本体に回転可能に取り付けられた扉とを備える。前記扉には、該扉を前記キャビネット本体に対して閉じた状態に維持し又はこれを解除するための開閉機構と、該開閉機構の作動を制限しまたこれを解除するための施錠機構とが設けられている(特許文献1参照)。
実公平5−19478号公報
このキャビネットにあっては、前記扉の開閉機構が前記扉に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッドと、該ロッドの上下両端部にそれぞれ設けられた一対の爪部材と、前記扉に設けられた、前記ロッドを回転させるための取っ手と、前記キャビネットの上部及びその下部にそれぞれ設けられた一対の穴であって前記ロッドの回転により前記一対の爪部材が係止するように該爪部材を受け入れ可能である一対の穴とを有する。また、前記扉の施錠機構が、前記ロッドに固定された舌片と、前記ロッドの回転を阻止可能であるように前記舌片と重なり合うことが可能である、鍵により操作される作動片を有する錠前とを有する。
前記キャビネットによれば、前記ロッドの両端部の爪部材がそれぞれ前記キャビネット本体の上下の両穴に受け入れられ、両穴の縁部に係止した状態にあるとき、前記キャビネット本体の開放前面が閉じられた状態におかれる。他方、前記取っ手の操作により前記ロッドと共に前記爪部材を回転させ、該爪部材を前記穴内から抜け出させることにより、前記爪部材の前記穴に対する係止状態を解除することができる。前記爪部材の前記穴からの抜け出しにより、前記キャビネット本体に対する前記扉の回転が許容され、これにより、前記キャビネット本体を開いた状態にすることができる。
また、前記施錠機構によれば、前記キャビネット本体が前記扉により閉じられた状態にあるとき、前記錠前に鍵を差し入れ、これを回すことにより、施錠及び開錠を行うことができる。この施錠機構にあっては、前記鍵を回すことにより前記ロッドに固定された舌片に対して相対運動をする作動片が前記舌片と重なり合うとき、前記取っ手による前記ロッドの回転が制限され、施錠状態が維持される。他方、前記作動片が前記舌片との重合を解除されるときは、前記取っ手によるロッドの回転が許容され、開錠状態とされる。
ところで、前記従来のキャビネットにあっては、合鍵の貸し借りが比較的自由である、合鍵の作成が容易である等の理由から、前記キャビネット内に収納された書類、その他の保管物に対するアクセスが比較的容易であり、このため、保管物の保管の安全性や、保管物の機密保持性等の確保に問題があった。
そこで、本考案の目的は、既存のキャビネットにおける保管物の保管上の安全性や機密保持性を向上させるためのロック機構を提供することにある。
(請求項1記載の考案の特徴)
請求項1に記載の考案は、上部及び下部を有するキャビネット本体と、該キャビネット本体に回転可能に取り付けられた扉と、該扉の開閉機構と、前記扉の施錠機構とを備え、
前記扉の開閉機構が前記扉に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッドと、該ロッドの上下両端部にそれぞれ設けられた一対の爪部材と、前記扉に設けられた、前記ロッドを回転させるための取っ手と、前記キャビネット本体の上部及びその下部にそれぞれ設けられた一対の穴であって前記ロッドの回転により前記一対の爪部材が係止するように該爪部材を受け入れ可能である一対の穴とを有し、また前記扉の施錠機構が、前記ロッドに固定された舌片と、鍵により操作される作動片を有する錠前であって前記作動片が前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である錠前とを有する、既存のキャビネットのためのロック機構であって、前記錠前に代えて前記キャビネットの扉に取り付けられた電動のアクチュエータであって前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である作動部材を有するアクチュエータと、前記キャビネットの扉に取り付けられかつ前記アクチュエータに電気的に接続された、予め特定された生体を認証し、その認証に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための生体認証装置と、前記アクチュエータと前記生体認証装置とに電力を供給するための電源とを含むことを特徴とする。
請求項1に記載の考案によれば、既存のキャビネットの扉に取り付けられていた合鍵使用の錠前が電動のアクチュエータに置き換えられ、前記アクチュエータは、その作動部材の作動を通して、前記錠前が受け持っていた前記キャビネットについての施錠及び開錠の機能を担う。前記アクチュエータの作動は前記扉に新たに取り付けられた生体認証装置により制御される。前記生体認証装置は予め設定された特定の生体(人間)を認証すること、すなわち識別する機能を有し、前記生体認証装置による生体の認証がなされたとき、前記アクチュエータが作動し、これにより前記キャビネットの施錠及び開錠が行われる。このような施錠及び開錠の方式の採用により、既存のキャビネットについての保管物に対するアクセスが特定の者に限定され、前記保管物の保管の安全性、機密保持性等の向上が図られる。
(請求項2記載の考案の特徴)
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の考案の構成要素を備えた上で、前記生体認証装置が生体の一部の情報を検出するためのセンサと、少なくとも一人についての生体の情報が記録された記録部と、前記センサにより検出された情報と前記記録部に記録された情報とを照合する照合部と、前記センサにより検出された情報が前記記録部に記録された情報とが一致するときに前記アクチュエータに作動信号を出力する出力部とを有する制御装置とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の考案によれば、前記生体認証装置は、そのセンサにより、生体の一部の情報を検出する。検出された生体情報は、前記生体認証装置の制御装置の照合部において、前記制御装置の記録部に予め記録された特定の生体情報と照合される。照合の結果、両生体情報が互いに一致するとき、前記制御装置の出力部から前記アクチュエータへの作動信号が出力される。前記アクチュエータはこれに基づき施錠及び開錠のための動作をする。
(請求項3記載の考案の特徴)
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の考案の構成要素を備えた上で、前記生体認証装置により認証される前記生体の一部が指紋からなることを特徴とする。
請求項3に記載の考案によれば、前記生体認証装置による認証の対象を指紋とし、指紋の照合により、固有の生体の認証、識別を行うことができる。
(請求項4記載の考案の特徴)
請求項4に記載の考案は、請求項2又は3に記載の考案の構成要素を備えた上で、前記生体認証装置における制御装置がMPU(Micro Processor Unit)からなることを特徴とする。
請求項4に記載の考案によれば、前記制御装置をMPU(チップ)としたことから、前記制御装置をコンピュータとする場合と比べて、前記生体認証装置の小型化を図ることができる。このため、前記生体認証装置を前記既存のキャビネットの扉に取り付けるために必要とされる該扉への穴開け加工や他の加工を量的に最小限に留めることができる。
(請求項5記載の考案の特徴)
請求項5に記載の考案は、請求項2ないし4のいずれかに記載の考案の構成要素を備えた上で、前記生体認証装置が、さらに、前記制御装置に電気的に接続されたUSB(Universal Serial Bus)ポートを有することを特徴とする。
請求項5に記載の考案によれば、前記USBポートを介して、前記生体認証装置の制御装置に、これに適合するように構成された適当なプログラムが組み込まれた例えばパーソナルコンピュータを接続することができ、前記制御装置に残された当該キャビネットへのアクセス情報、例えば前記キャビネットに対してアクセスした者、回数、時刻等は前記パーソナルコンピュータを介して知ることができる。また、前記パーソナルコンピュータを通して、前記生体認証装置の制御装置の記録部に記録されるべき者の追加、変更等を行うことができる。
(請求項6記載の考案の特徴)
請求項6に記載の考案は、請求項1ないし5に記載の考案の構成要素を備えた上で、前記アクチュエータが、ばね力が付与されたソレノイドからなることを特徴とする。
請求項6に記載の考案によれば、前記ソレノイドは前記生体認証装置の制御装置の出力部からの作動信号を受けると、前記ばね力に抗した作動を行い、また前記ばね力に従う作動を行い、これにより、前記キャビネットの施錠及び開錠がなされる。
(請求項7記載の考案の特徴)
請求項7に記載の考案は、請求項1ないし6に記載の考案の構成要素を備えた上で、前記電源が乾電池からなることを特徴とする。
請求項7に記載の考案によれば、前記アクチュエータ及び前記生体認証装置のための電源を乾電池とすることにより、これを交流電源とする場合に必要な配線設備、その設置作業等を不要とすることができる。また、前記生体認証装置が前記USBポートを備える例にあっては、前記乾電池の使用によりその電圧が低下している場合にあっても、前記USBポートを通して、キャビネットの外部から前記生体認証装置に電力を送り、これを作動させ、あるいは前記生体認証装置に蓄積された情報を収集することができる。
(請求項8記載の考案の特徴)
請求項8に記載の考案は、上部及び下部を有するキャビネット本体と、該キャビネット本体に回転可能に取り付けられた扉と、該扉の開閉機構と、前記扉の施錠機構とを備え、
前記扉の開閉機構が前記扉に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッドと、該ロッドの上下両端部にそれぞれ設けられた一対の爪部材と、前記扉に設けられた、前記ロッドを回転させるための取っ手と、前記キャビネット本体の上部及びその下部にそれぞれ設けられた一対の穴であって前記ロッドの回転により前記一対の爪部材が係止するように該爪部材を受け入れ可能である一対の穴とを有し、また前記扉の施錠機構が、前記ロッドに固定された舌片と、鍵により操作される作動片を有する錠前であって前記作動片が前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である錠前とを有する、既存のキャビネットのためのロック機構であって、前記ロッドに固定された他の舌片と、前記キャビネットの扉に取り付けられた電動のアクチュエータであって前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である作動部材を有するアクチュエータと、前記キャビネットの扉に取り付けられかつ前記アクチュエータに電気的に接続された、予め特定された生体を認証し、その認証に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための生体認証装置と、前記アクチュエータと前記生体認証装置とに電力を供給するための電源とを含むことを特徴とする。
請求項8に記載の考案によれば、既存のキャビネットに備えられた錠前を取り外すことなく、該錠前に加えて、さらに、前記ロック機構が付加される。前記ロック機構は、前記キャビネット本体に対する前記扉の閉鎖及びその解除を行うために回転動作される前記ロッドに固定された舌片を含む。この舌片は、アクチュエータの作動部材との重合及び非重合を以て、前記ロッドの回転動作を禁止し、またこれを解除する作用をなす。前記アクチュエータの作動は、請求項1に記載の発明におけると同様、前記生体認証装置により制御される。すなわち、前記生体認証装置による生体の認証がなされたとき、前記アクチュエータが作動し、これにより前記キャビネットの施錠及び開錠が行われる。このような施錠及び開錠の方式の採用により、既存のキャビネットについての保管物に対するアクセスが特定の者に限定され、前記保管物の保管の安全性、機密保持性等の向上が図られる。
図1及び図2を参照すると、本考案に係る後記ロック機構が適用された既存のキャビネットが全体に符号1で示されている。キャビネット1は、保管物を保管するための空間を規定する箱形のキャビネット本体3と、該キャビネット本体を閉鎖しまた開放するための一対の扉5,7とを備える。
本考案に係るロック機構は、キャビネット1の一方(図上右方)の扉5の裏面に配置されかつ扉5に取り付けられた電動のアクチュエータ9(図3)と、扉5の裏面及びその表面に表れるように扉5に取り付けられ、扉5の裏面においてコード10を介してアクチュエータ9に電気的に接続された生体認証装置11と、アクチュエータ9及び生体認証装置11の双方に電力を供給するための電源(図示せず)とを備える。
前記ロック機構のアクチュエータ9は、既存のキャビネット1の扉5に取り付けられていた施錠機構を構成する錠前13、すなわち合鍵が差し込まれ、これを回転させることにより操作されるタイプの錠前13(図4)の取り外し跡に配置されている。前記施錠機構はカバー14により覆われている。錠前13の取り外しにより扉5の表面に表れることとなる穴(図示せず)は、図示の例では適当なプレート15(図1)を扉5の表面に貼り付けることにより隠されている。また、生体認証装置11は、その一部が、扉5に穴開け加工を施して形成された穴(図示せず)に通され、これにより、その一部が扉5の表面側に位置し、他の一部が扉5の裏面側に位置する。
キャビネット1の両扉5,7は、それぞれ、キャビネット本体3の両側部にヒンジ機構(図示せず)を介して取り付けられている。これにより、両扉5,7は、それぞれ、キャビネット本体3の上部3a及び下部3b間をその開放側部に沿って伸びる軸線の周りに回転可能とされている。キャビネット本体3は、両扉5,7の回転操作により、閉じた状態とされ(図1)、また開いた状態とされる(図2)。図示の例では、他方の扉7に、該扉を閉じたときに一方の扉5の縁部が重なり、扉5とキャビネット本体3との間に挟持される重なり代17が設けられている。したがって、他方の扉7は一方の扉5によりキャビネット本体3に対する閉鎖状態を維持される。
キャビネット1には、これが両扉5,7により閉じられた状態にあるとき、両扉5,7をこれらがキャビネット本体3と一体をなすようにキャビネット本体3に保持し、またこれを解除するための開閉機構が設けられている。
この開閉機構は、扉5の裏面に配置されかつ扉5に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッド19を備える。ロッド19は扉5の裏面に取り付けられたフレーム27に回転可能に支承されている。ロッド19にはその長手方向におけるほぼ中央部に、ロッド19の軸線方向に伸びる細長い板状部材21(図3及び図4)が固定されている。図示の例では、ロッド19は矩形の横断面形状を有する。また、板状部材21は、図示の例では、フレーム27内に配置され、アクチュエータ9(又は錠前13)の上方に位置する。
ロッド19の上端部及び下端部には、それぞれ、一対の爪部材29(図2)が取り付けられている。他方、キャビネット本体3の上部3a及び下部3bには、それぞれ、キャビネット本体3の開放端面に開放する一対の矩形状の穴31が設けられている(ただし、上部3aに設けられた穴31のみを示す。)。各穴31は、扉5を閉じたとき、各爪部材29を受け入れることが可能である。また、穴31に受け入れられた爪部材29は穴31の周縁部に係止可能である。
ロッド19は、ばね部材(図示せず)により、図3又は図4に示す矢印33の方向への回転を促すばね力を受けている。このため、穴31に受け入れられた爪部材29は、ロッド19に作用する前記ばね力により穴31の周縁部に対する係止状態を維持され、これにより扉5はキャビネット本体3に保持され、扉5,7によるキャビネット本体3の閉鎖状態が維持される。キャビネット本体3に対する扉5の保持状態は、ロッド19を矢印33と反対の方向へ回転させて、爪部材29を穴31から抜き出し、穴31に対する爪部材29の係止を解除することにより、解除することができ、これにより、扉5,7を回転させて開くことができる。
矢印33と反対方向へのロッド19の回転操作は、扉5に設けられた取っ手35を片手で把持することにより行うことができる。取っ手35は、扉5の上下方向のほぼ中央部に設けられた開口37(図1)内に配置されかつ扉5に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられている。また、取っ手35は、これを把持し、前記上下方向軸線の周りに回転させると、ロッド19に固定された板状部材21に当たり、板状部材21を矢印33と反対方向へ回転させる作用をなす。この回転により、キャビネット本体3の穴31に受け入れられた状態にある爪部材29を穴31から抜き出すことができる。なお、他方の扉7には、これを開閉操作するための取っ手25が設けられている。
また、既存のキャビネット1に備え付けられた前記施錠機構は、錠前13(図4)の他、さらにロッド19に固定された舌片39を有する。錠前13は、その合鍵により操作される作動片41を有する。図示の作動片41は、図4で見て左右方向に往復動可能である。すなわち、作動片41が右方に移動して舌片39と重なり合い、舌片39の回転を禁止する重合位置と、左方に移動して舌片39と重なり合わない、舌片39の回転を許す非重合位置との間で移動可能である。したがって、錠前13の作動片41が前記重合位置にあるときは、取っ手35を把持することによってロッド19を回転させることができない状態である施錠状態にある。他方、作動片41が前記非重合位置にあるときは、取っ手35の把持操作によりロッド19を前記ばね部材のばね力に抗して回転させることができる状態である開錠状態にある。
次に図3を参照すると、錠前13と交換されたアクチュエータ9は図示の例ではソレノイドからなる。前記ソレノイドは、扉5の裏面に固定されたコ字形の支持板42に固定されている。前記ソレノイドは、支持板42を貫通して伸び、図3で見て左右方向へ往復動可能である棒状の作動部材43を有する。作動部材43は、錠前13の作動片41と同様、右方に移動されて舌片39と重なり合い、これにより舌片39の回転を禁止する重合位置と、左方に移動され舌片39と重なり合わない、舌片39の回転を許す非重合位置との間で移動可能である。図示の例では、前記ソレノイドは、その作動部材43に対してこれを右方に向けてばね力を及ぼすばね部材(図示せず)を有する。したがって、作動部材43が前記ばね部材の作用により前記重合位置に保持されるとき、舌片39及びロッド19の回転が制限され(施錠状態)、また、前記ソレノイドへの通電により作動部材43を前記ばね力に抗して左方へ移動させ、これを前記非重合位置におくとき、舌片39及びロッド19が回転可能とされる(開錠状態)。
アクチュエータ9を制御する作用をなす生体認証装置11は、生体の一部(例えば指紋)の情報を検出するためのセンサ45(図1)と、制御装置(図示せず)とを有する。センサ45は、扉5の表面に表れるように配置されている。また、前記制御装置は、扉5の裏面に位置するように配置され、カバー47により覆われている。なお、生体認証装置11は、センサ45と共に前記制御装置が扉5の表面に表れるように配置することも可能である。
前記制御装置はMPU(チップ)からなり、前記MPUは、キャビネット1についてのアクセスを許された少なくとも一人についての生体情報が記録された記録部と、センサ45により検出された生体情報(検出情報)と前記記録部に記録された生体情報(記録情報)とを照合する照合部と、前記検出情報と前記記録情報とが一致するときにアクチュエータ9に作動信号を出力する出力部とを有する。前記制御装置をチップを以て構成することにより、生体認証装置11の小型化を図ることができる。
ここに例示する生体認証装置11によれば、キャビネット1が施錠状態にあるとき、センサ45がこれに当てられた指先の指紋を読み取り、その指紋情報を前記制御装置に送る。前記指紋情報を受け取った前記制御装置は、その正当性すなわち前記指紋情報が前記制御装置の記録部に記録されたものであるか否かを判断し、その判断結果に応じて、前記ソレノイドにその作動部材43が前記非重合位置に移動するように、又は作動部材43が前記重合位置に留まるようにその作動を指示する。
アクチュエータ9を作動させ、また生体認証装置11を駆動するための電源(図示せず)は、乾電池とすることができる。前記乾電池は、扉5の裏面側に配置される。前記電源として乾電池を使用することにより、交流電源を利用する場合に必要な配線、配線のための工事等を不要にすることができる。
生体認証装置11は、好ましくは、その制御装置に電気的に接続されたUSBポート49(図1)を備える。これによれば、USBポート49を介して、生体認証装置11に適合する所要のプログラムが組み込まれたパーソナルコンピュータ(図示せず)を生体認証装置11に接続し、前記パーソナルコンピュータを操作することにより、生体認証装置11の前記制御装置に保存された情報、例えばキャビネットの施錠及び開錠を行った者、その回数、その時刻等を調べることができる。これは、使用により前記電池の電圧が生体認証装置11の作動に必要な値を下回る場合にあっても、USBポート49を通して、前記パーソナルコンピュータから生体認証装置11に電力を送り、行うことができる。また、前記パーソナルコンピュータに保存されたデータを生体認証装置11に送り、その制御装置に保存されたデータを書き換えることができる。
前記したところでは、既存のキャビネット1に取り付けられた錠前13を撤去し、錠前13をアクチュエータ9に置き換えたが、これに代えて、錠前13を撤去することなしに、アクチュエータ9を扉5に取り付けることができる。このために、図3に想像線で示すように、例えば、ロッド19に既存の舌片39と同様の他の舌片51を取り付け、さらに、既存の舌片39に対するのと同様の関係にあるように、舌片51に対してアクチュエータ9を配置する。いうまでもなく、このアクチュエータ9には、生体認証装置11が前記したと同様に接続される。
なお、本考案に係るロック機構は、2つの扉5,7を有するキャビネット1の他、単一の扉を有するキャビネットにも適用することができる。
本考案のロック機構が適用された既存のキャビネットの正面図である。 扉を開いた状態の図1に示すキャビネットの斜視図である。 カバーを除いて、ロック機構の一部をなすアクチュエータを示す、扉の裏面の概略的な部分拡大図である。 カバーを除いて、既存の錠前を含む施錠機構を示す、扉の裏面の概略的な部分拡大図である。
符号の説明
1 キャビネット
3 キャビネット本体
5,7 扉
9 アクチュエータ
11 生体認証装置
13 錠前
19 ロッド
29 爪部材
31 穴
35 取っ手
39,51 舌片
41 作動片
43 作動部材
45 センサ
49 USBポート

Claims (8)

  1. 上部及び下部を有するキャビネット本体と、該キャビネット本体に回転可能に取り付けられた扉と、該扉の開閉機構と、前記扉の施錠機構とを備え、
    前記扉の開閉機構が前記扉に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッドと、該ロッドの上下両端部にそれぞれ設けられた一対の爪部材と、前記扉に設けられた、前記ロッドを回転させるための取っ手と、前記キャビネット本体の上部及びその下部にそれぞれ設けられた一対の穴であって前記ロッドの回転により前記一対の爪部材が係止するように該爪部材を受け入れ可能である一対の穴とを有し、
    また前記扉の施錠機構が、前記ロッドに固定された舌片と、鍵により操作される作動片を有する錠前であって前記作動片が前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である錠前とを有する、既存のキャビネットのためのロック機構であって、
    前記錠前に代えて前記キャビネットの扉に取り付けられた電動のアクチュエータであって前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である作動部材を有するアクチュエータと、
    前記キャビネットの扉に取り付けられかつ前記アクチュエータに電気的に接続された、予め特定された生体を認証し、その認証に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための生体認証装置と、
    前記アクチュエータと前記生体認証装置とに電力を供給するための電源とを含む、
    ことを特徴とする、キャビネットのためのロック機構。
  2. 前記生体認証装置は、
    生体の一部の情報を検出するためのセンサと、
    少なくとも一人についての生体の情報が記録された記録部と、前記センサにより検出された情報と前記記録部に記録された情報とを照合する照合部と、前記センサにより検出された情報が前記記録部に記録された情報とが一致するときに前記アクチュエータに作動信号を出力する出力部とを有する制御装置とを備える、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のロック機構。
  3. 前記生体の一部は指紋からなる、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のロック機構。
  4. 前記制御装置はMPUからなる、
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載のロック機構。
  5. 前記生体認証装置は、さらに、前記制御装置に電気的に接続されたUSBポートを有する、
    ことを特徴とする、請求項2ないし4のいずれか1項に記載のロック機構。
  6. アクチュエータはばね力が付与されたソレノイドからなる、
    ことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のロック機構。
  7. 前記電源は乾電池からなる、
    ことを特徴とする、請求項1ないし6に記載のロック機構
  8. 上部及び下部を有するキャビネット本体と、該キャビネット本体に回転可能に取り付けられた扉と、該扉の開閉機構と、前記扉の施錠機構とを備え、
    前記扉の開閉機構が前記扉に上下方向軸線の周りに回転可能に取り付けられたロッドと、該ロッドの上下両端部にそれぞれ設けられた一対の爪部材と、前記扉に設けられた、前記ロッドを回転させるための取っ手と、前記キャビネット本体の上部及びその下部にそれぞれ設けられた一対の穴であって前記ロッドの回転により前記一対の爪部材が係止するように該爪部材を受け入れ可能である一対の穴とを有し、
    また前記扉の施錠機構が、前記ロッドに固定された舌片と、鍵により操作される作動片を有する錠前であって前記作動片が前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である錠前とを有する、既存のキャビネットのためのロック機構であって、
    前記ロッドに固定された他の舌片と、
    前記キャビネットの扉に取り付けられた電動のアクチュエータであって前記ロッドの回転を阻止するように前記舌片と重なり合う位置と非重合位置との間で作動可能である作動部材を有するアクチュエータと、
    前記キャビネットの扉に取り付けられかつ前記アクチュエータに電気的に接続された、予め特定された生体を認証し、その認証に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための生体認証装置と、
    前記アクチュエータと前記生体認証装置とに電力を供給するための電源とを含む、
    ことを特徴とする、キャビネットのためのロック機構。
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