JP3134498B2 - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JP3134498B2
JP3134498B2 JP04140070A JP14007092A JP3134498B2 JP 3134498 B2 JP3134498 B2 JP 3134498B2 JP 04140070 A JP04140070 A JP 04140070A JP 14007092 A JP14007092 A JP 14007092A JP 3134498 B2 JP3134498 B2 JP 3134498B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワーク加工のための数値
制御装置に関するものであり、特に、ワークを加工する
ワーク加工装置と、そのワークを別のものに交換するワ
ーク交換装置とをそれぞれ制御することが可能な形式の
数値制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記形式の数値制御装置は従来、(a) ワ
ーク加工装置のみならずワーク交換装置をも数値制御す
るのに必要な数値制御情報を記憶する数値制御情報記憶
手段と、(b) 記憶された数値制御情報に基づいてワーク
加工装置とワーク交換装置とをそれぞれ数値制御する数
値制御手段とを含むように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来装置に使用さ
れる数値制御情報は、ワーク加工装置を動作させるため
の情報とワーク交換装置を動作させるための情報とが合
体した情報である。そのため、作業者は、ワーク加工に
係る情報とワーク交換に係る情報との関係およびそれら
全体としての数値制御情報における相互の位置関係(す
なわち、各動作の実行順序)を考慮しながら数値制御情
報を作成しなければならず、手間がかかる。
【0004】また、ワーク交換を行うべき時期は、常に
いつでもよいというわけではなく、加工目標等との関係
において限定されることがある。例えば、一回の加工に
かかる時間をできる限り短縮することを加工目標とする
場合には、ワーク交換がワーク加工装置のある動作と並
列的に実行されることによって加工時間が短縮されるよ
うにすべく、作業者は、ワーク加工装置に実行させるべ
き少なくとも1個の動作から適当なものを選び出し、選
び出された動作がワーク交換と並列的に実行されること
となるように数値制御情報を作成することとなる。
【0005】しかし、数値制御情報は常に正しく、すな
わち、作業者の意図通りに作成されれるとは限らず、実
際には、例えば作業者のミス等によって正しく作成され
ない場合がある。この場合、ワーク交換がワーク加工装
置のある適当な動作と並列的に実行されない場合には、
加工時間短縮という目標を達成することができず、ま
た、ワーク交換がワーク加工装置のある動作と並列的に
実行されたが、その動作がワーク交換との並列動作が適
当でない動作であった場合には、ワーク加工に支障を来
してしまう。後者の場合、例えば、ワーク加工装置が現
に工具をワークに係合させている状態でワーク交換が行
われると、本来であれば定位置に保たれるべきワークが
ワーク交換装置によって動かされてしまい、ワークやワ
ーク加工装置が損傷してしまう。
【0006】以上の説明から明らかなように、従来装置
には、ワーク交換が正しい時期に行われるようにするた
めに数値制御情報の作成に手間がかかり、しかも、その
作成の際に作業者にミスが発生すると、重大な事故につ
ながるおそれもあるという問題があったのである。本発
明は、この問題を解決するためになされたものであり、
ワーク交換に係る情報とワーク加工に係る情報とを互い
に独立に作成可能とし、両情報を作業者の介入なしで自
動的に結合してワーク加工装置およびワーク交換装置を
それぞれ制御することにより、数値制御情報の作成の負
担を軽減し、作業者のミスの発生を防ぐことができる数
値制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の要旨は図1に示すように、ワークを加工する
ワーク加工装置と、そのワークを別のものに交換するワ
ーク交換装置とをそれぞれ制御する装置を、(a) ワーク
加工装置を数値制御するのに必要な情報を含み、ワーク
交換装置を数値制御するのに必要な情報を含まない数値
制御情報を記憶する数値制御情報記憶手段1と、(b)記
憶された数値制御情報に基づいて前記ワーク加工装置に
実行させるべき複数の動作のうちで、ワーク交換装置に
よるワーク交換動作と並列的に実行すべき動作である
列動作を記憶する並列動作記憶手段2と、(c)数値制御
情報記憶手段1に記憶された数値制御情報に基づいて前
記ワーク加工装置を数値制御するとともに、並列動作記
憶手段2に並列動作が記憶されていない場合には、ワー
ク加工装置の動作に先立ってワーク交換装置にワーク交
換動作をさせる一方、並列動作記憶手段2に並列動作が
記憶されている場合には、ワーク加工装置に実行させる
べき各回の動作が並列動作記憶手段2に記憶された並
動作と一致する場合に、ワーク加工装置とワーク交換装
置とを並列的に動作させ、一致しない場合に、ワーク加
工装置のみを動作させ数値制御手段3とを含むものと
したことにある。
【0008】
【作用】そのため、本発明に係る数値制御装置において
は、作業者は、数値制御情報をワーク交換のための情報
を含まないものとして作成し、さらに、ワーク交換を並
列的に実行させるべきワーク加工装置の動作すなわち
列動作を数値制御情報とは別に記憶させ、それら両情報
に基づき、数値制御手段3は、ワーク加工装置に実行さ
せるべき各回の動作が、記憶された並列動作と一致する
場合には、ワーク加工装置とワーク交換装置とを並列的
に動作させ、一致しない場合には、ワーク加工装置のみ
を動作させる。すなわち、本発明に係る数値制御装置に
おいては、作業者は、ワーク加工に係る数値制御情報と
ワーク交換に係る情報(ワーク交換動作をワーク加工装
置のいずれの動作と並列的に実行させるかという情報)
とを互いに独立して記憶させるだけで、数値制御手段3
により、作業者の介入なしで、両情報が正しく結び付け
られてワーク加工およびワーク交換が作業者の意思通り
に行われることとなるのである。また、並列動作記憶手
段2に並列動作が記憶されていない場合には、ワーク加
工装置の動作に先立ってワーク交換装置にワーク交換動
作をさせる。並列動作が記憶されていない場合には最初
にワーク交換がされるのである。
【0009】
【発明の効果】そのため、本発明によれば、数値制御情
報の作成に際して作業者にかかる負担が軽減されるとと
もに、ワーク交換に係る情報とワーク加工に係る情報と
の結合に際して作業者にミスが発生する余地がなくな
り、ワーク交換が常に正しい時期に実行されるという効
果が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例であるNC装置を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0011】本NC装置は、図2に示す工作機械8に接
続されてそれを数値制御するものである。この工作機械
8は、パレットに取り付けられたワークを主軸10に取
り付けられたドリル,タップ等の工具12で加工するも
のであって、XY軸移動装置14,Z軸移動装置16,
主軸回転装置18,工具交換装置20,パレット交換装
置22等から構成されている。
【0012】XY軸移動装置14は、X軸モータ30と
Y軸モータ32とをそれぞれ駆動源とし、工具12をワ
ークに対して主軸の方向(以下、Z軸方向という。図に
おいて上下方向と一致する)に直角なX軸方向とY軸方
向とにそれぞれ相対的に移動させる。Z軸移動装置16
は、Z軸モータ34を駆動源とし、工具12をワークに
対してZ軸方向に相対的に移動させる。主軸回転装置1
8は、主軸モータ36を駆動源として主軸10を回転さ
せ、これにより工具12を回転させる。工具交換装置2
0は、マガジンモータ40により旋回させられる工具マ
ガジン42を有し、多数の工具12を工具マガジン42
の複数の工具ポットにおいて着脱自在に収納保持し、そ
れら工具12の一つを主軸10に装着するための工具交
換可能な位置への割出しを行う。工具交換装置20はさ
らに、主軸10から工具12を外して工具マガジン42
に戻した後、上記割り出された工具12を主軸10に装
着する。
【0013】パレット交換装置22は、パレット交換モ
ータ(以下、単にC軸モータという)46を駆動源とし
て水平なテーブル48をZ軸に平行な軸線の回りに間欠
的に回転させるものであり、テーブル48を180度ず
つ回転させることにより、そのテーブル48の、回転軸
線に関して対称な2部分のうち図において左側の部分で
ある第1パレット50と右側の部分である第2パレット
52とのそれぞれの位置を交互に交換するものである。
現在、第1パレット50は、作業者により開閉可能な扉
56を経て作業者によるワークの着脱が行われる着脱位
置にあり、第2パレット52は、工具12によるワーク
の加工が行われる加工位置にあるが、この状態でテーブ
ル48が180度だけ回転させられることにより、第1
パレット50は加工位置に、第2パレット52は着脱位
置にそれぞれ移動させられることになる。
【0014】すなわち、本実施例においては、このパレ
ット交換装置22が本発明における「ワーク交換装置」
の一態様を構成し、工作機械8のうちそのパレット交換
装置22を除く部分が本発明における「ワーク加工装
置」の一態様を構成しているのである。
【0015】本NC装置100は同図に示すように、工
作機械8の後部に取り付けられている。本NC装置10
0はコンピュータを主体として構成され、そのコンピュ
ータは図3に示すように、複数のCPU、すなわち、マ
スタCPU111,スレーブCPU112およびATC
CPU113を備えている。
【0016】マスタCPU111は、本NC装置100
全体を総合的に制御するものであって、NC装置100
全体を総合的に制御する総合制御プログラム,常数等を
予め記憶したマスタROM114と、加工制御実行中の
変数,フラグ等を一時的に記憶する第1マスタRAM1
15と、各種ワークの加工に必要なNCプログラム等を
予め記憶した第2マスタRAM116とに接続されてい
る。なお、第2マスタRAM116は、電源がOFFさ
れた後でもデータをそのまま保存するものとされてい
る。そして、マスタCPU111は、NCプログラムや
他のデータを入力する入力手段(例えば、キー)123
や、それらNCプログラム等を表示する表示手段(例え
ば、液晶画面)124に接続されている。それら入力手
段123および表示手段124は図2に示すように、工
作機械8の前面の操作パネル125に設けられている。
【0017】スレーブCPU112は、各種ワークの加
工およびパレット交換を行うものであって、図3に示す
ように、各種ワークの加工およびパレット交換のための
モータ駆動プログラム,常数等を予め記憶したスレーブ
ROM117と、加工制御実行中の変数,フラグ等を一
時的に記憶するスレーブRAM118とに接続されてい
る。そして、スレーブCPU112は、前記X軸モータ
30,Y軸モータ32,Z軸モータ34,主軸モータ3
6およびC軸モータ46に接続されている。
【0018】ATCCPU113は、工具交換を制御す
るものであって、工具交換に必要なマガジン旋回プログ
ラム,常数等を予め記憶したATCROM119と、工
具交換制御実行中の変数,フラグ等を一時的に記憶する
ATCRAM120とに接続されている。そして、AT
CCPU113は前記マガジンモータ40に接続されて
いる。
【0019】マスタCPU111とスレーブCPU11
2との間には、両者間で指令その他の情報を相互に通信
するためにMS間共通RAM121が接続されている。
このMS間共通RAM121においては、マスタCPU
111およびスレーブCPU112の双方から、各種情
報の書き込みおよび読み出しが行われる。そして、マス
タCPU111はそれらMS間共通RAM121および
スレーブCPU112を介してX軸モータ30,Y軸モ
ータ32,Z軸モータ34,主軸モータ36およびC軸
モータ46をそれぞれ制御するのであるが、この際、そ
れらX軸モータ30等については工作機械8の許す限り
多くの並列動作が行われるようになっている。
【0020】MS間共通RAM121には、図4に概念
的に示すように、各種フラグ(図において末尾に「F」
を付して表す)や各種数値データ(図において末尾に
「V」を付して表す)をそれぞれ記憶するための位置が
予め設定されている。以下、それらフラグおよび数値デ
ータの機能について説明する。
【0021】A.各種フラグの機能 実行開始指令フラグ(図において「START
F」):「1」である状態で一回の加工制御の実行開始
を指令するフラグ。マスタCPU111が設定してスレ
ーブCPU112が読み出すことにより、スレーブCP
U112がマスタCPU111の発令状態を監視するた
めのフラグ。
【0022】 実行終了フラグ(図において「END
F」):「1」である状態で一回の加工制御の実行が
終了したことを知らせるフラグ。先のフラグとは異な
り、スレーブCPU112が設定してマスタCPU11
1が読み出すことにより、マスタCPU111がスレー
ブCPU112の状態すなわち実際の加工状態を監視す
るためのフラグ。
【0023】 主軸動作状態指令フラグ(図において
「SP CMD F」):「0」である状態で主軸10
を停止させることを指令し、「1」である状態で主軸1
0を右回転させることを指令し、「2」である状態で主
軸10を左回転させることを指令するフラグ。上記実行
開始指令フラグと同様に、スレーブCPU112がマス
タCPU111の発令状態を監視するためのフラグ。
【0024】B.各種数値データの機能 (1) スレーブCPU112が設定してマスタCPU1
11が読み出すことにより、マスタCPU111がスレ
ーブCPU112の状態すなわち実際の加工状態を監視
するための数値データ(スレーブCPU112により逐
次更新される) X軸現在位置データ(図において「X POS
V」):工具12のX軸方向における現在位置を表す数
値データ。 Y軸現在位置データ(図において「Y POS
V」):工具12のY軸方向における現在位置を表す数
値データ。 Z軸現在位置データ(図において「Z POS
V」):工具12のZ軸方向における現在位置を表す数
値データ。 C軸現在位置データ(図において「C POS
V」):テーブル48の現在の角度位置を表す数値デー
タ。具体的には、テーブル48の第1パレット50が作
業者に対面する着脱位置にある状態では「0(0度を表
す)」、第2パレット52が着脱位置にある状態では
「180000(180度を表す)」となる。
【0025】(2) マスタCPU111が設定してスレ
ーブCPU112が読み出すことにより、スレーブCP
U112がマスタCPU111の発令状態を監視するた
めの数値データ X軸移動指令値データ(図において「X CMD
V」):工具12のX軸方向移動量、すなわちX軸モー
タ30の駆動量を指令する数値データ。 Y軸移動指令値データ(図において「Y CMD
V」):工具12のY軸方向移動量、すなわちY軸モー
タ32の駆動量を指令する数値データ。 Z軸移動指令値データ(図において「Z CMD
V」):工具12のZ軸方向移動量、すなわちZ軸モー
タ34の駆動量を指令する数値データ。 C軸回転指令値データ(図において「C CMD
V」):テーブル48の回転量、すなわちC軸モータ4
6の駆動量を指令する数値データ。テーブル48を旋回
(ワーク交換)させるときには「180000」とな
る。 主軸回転速度指令値データ(図において「SP C
MD V」):主軸10の回転速度、すなわち主軸モー
タ36の回転速度を指令する数値データ。 送り速度指令値データ(図において「FEED
V」):主軸10の送り速度(Z軸方向における移動速
度)、すなわちZ軸モータ34の回転速度を指令する数
値データ。
【0026】マスタCPU111とATCCPU113
との間にも、MS間共通RAM121と同様なMA間共
通RAM122が接続されている。このMA間共通RA
M122には、図5に概念的に示すように、工具交換開
始指令フラグ(図において「A START F」),
工具交換終了フラグ(図において「A END F」)
および工具ポット番号データ(図において「A POT
V」)を記憶する位置が設定されている。以下、それ
らフラグ等を説明する。
【0027】 工具交換開始指令フラグ:「1」であ
る状態で一回の工具交換の実行開始を指令するフラグ。
マスタCPU111が設定してATCCPU113が読
み出すことにより、ATCCPU113がマスタCPU
111の発令状態を監視するためのフラグ。 工具交換終了フラグ:「1」である状態で一回の工
具交換の実行が終了したことを知らせるフラグ。ATC
CPU113が設定してマスタCPU111が読み出す
ことにより、マスタCPU111がATCCPU113
の状態すなわち実際の工具交換状態を監視するためのフ
ラグ。 工具ポット番号データ:工具マガジン42において
今回割り出されるべき工具ポットの番号を表す数値デー
タ。上記工具交換開始指令フラグと同様に、ATCCP
U113がマスタCPU111の発令状態を監視するた
めの数値データ。
【0028】前記第2マスタRAM116の構成を図6
に概念的に示す。この第2マスタRAM116には、N
Cプログラムや、パレット交換と並行して実行すべき動
作を表す並列動作命令コードが予め記憶されている。こ
の並列動作命令コードは作業者により前記入力手段12
3を介して、任意のものに設定できる。なお、図には、
NCプログラムの一例であるタップカットプログラム
と、並列動作命令コードの一例である「M06」であっ
て工具交換を表す命令コードとが記載されている。
【0029】すなわち、NCプログラムは、各パレット
50,52に装着された少なくとも1個のワークに対し
て実行すべき複数の動作の種類と量とが動作の順に並ん
で構成されているのであり、本実施例においては、これ
が本発明における「数値制御情報」の一態様を構成して
いるのである。
【0030】前記マスタROM114に記憶されている
総合制御プログラムは図7のフローチャートで表され
る。この総合制御プログラムは、概略的に説明すれば、
第2マスタRAM116からNCプログラム内の動作命
令を1個ずつ順に読み出しつつ、その動作命令が実現さ
れるように各種モータ30等を制御するものである。さ
らに、この総合制御プログラムは、NCプログラムの読
み出しに先立ち、第2マスタRAM116に並列動作命
令コードが記憶されているか否かを判定し、記憶されて
いない場合には、今回の加工に先立ってテーブル48を
180度回転させることによってパレット交換を行い、
一方、並列動作命令コードが記憶されている場合には、
NCプログラムの読み出し後、各回の動作命令が今回の
並列動作命令コードに対応するか否かを逐次判定し、そ
うであれば、今回の動作とパレット交換とを並列的に実
行するが、そうでなければ、今回の動作のみを単独で実
行する。
【0031】なお、各回の動作命令と並列動作命令コー
ドとの比較、およびその結果に応じた加工制御について
は、図7においてはS321,322,323,・・・
で表されているが、その実行内容は二種類に分類され
る。すなわち、NC装置100により制御可能な全動作
内容のうち、パレット交換動作との並列動作が可能なも
のについての実行内容と、不可能なものについての実行
内容(並列動作命令未設定)との二種類に分類されるの
である。前者の一例は工具交換とパレット交換との並列
動作についての実行内容であって、その詳細は図9のフ
ローチャートで表される。
【0032】以下、総合制御プログラムを図7に基づい
て詳細に説明する。まず、ステップS300(以下、単
にS300で表す。他のステップについても同じ)にお
いて、今回、並列動作命令コードが設定されていないか
否かが判定される。すなわち、第2マスタRAM116
に並列動作命令コードが記憶されていないか否かが判定
されるのである。今回は記憶されていないと仮定すれ
ば、判定がYESとなり、S320において、パレット
交換が実行される。
【0033】本ステップの詳細を図8のフローチャート
で表す。すなわち、まず、S401において、MS間共
通RAM121においてC軸回転指令値データが「18
0000」とされ、次に、S402において、MS間共
通RAM121において実行開始指令フラグが「1」と
され、これにより、スレーブCPU112に対してパレ
ット交換の実行開始が指令されることになる。その後、
S403において、MS間共通RAM121において実
行終了フラグが「1」になるのが待たれ、これにより、
スレーブCPU112が今回のパレット交換を終了する
のが待たれる。パレット交換が終了すれば、判定がYE
Sとなり、図7の301に移行する。
【0034】本ステップにおいては、第2マスタRAM
116から一つの動作命令が読み出され、以下の諸ステ
ップにおいて、その今回の動作命令の種類が判別され、
その今回の動作内容が実現されるように、MS間共通R
AM121の各種フラグおよび各種指令値データが設定
される。
【0035】具体的には、まず、S311において、今
回の動作命令が位置決め移動命令(図において「G0
0」で表す)であるか否かが判定される。ここで「位置
決め移動命令」とは、工具12をX,Y軸方向にそれぞ
れ移動させることによって、加工位置にあるワークに対
して工具12を位置決めする命令を意味する。
【0036】今回の動作命令が位置決め移動命令である
場合には、S311の判定がYESとなり、S321に
おいて、位置決め移動を実現するためのフラグおよび指
令値データの設定が行われる。具体的には、前記X軸移
動指令値データ等が適当な値とされるとともに実行開始
指令フラグが「1」とされ、これにより、スレーブCP
U112を介してX軸モータ30等が制御され、その結
果、今回の動作命令である位置決め移動が実現されるこ
とになるのである。本ステップにおいては、さらに、M
S間共通RAM121において実行終了フラグが「1」
となったか否か、すなわち、位置決め移動が終了したか
否かが判定され、終了すれば、S303に移行する。
【0037】本ステップにおいては、スレーブRAM1
18の図示しないプログラム終了フラグ(「1」である
状態で今回のNCプログラム全部について処理が終了し
たことを示すフラグ)が「1」であるか否かが判定され
る。今回は「1」ではなく「0」であると仮定すれば、
判定がNOとなり、S301に戻って次回の動作命令の
実行が開始されるが、「1」であると仮定すれば、判定
がYESとなり、一回の加工制御(通常、ワーク1個分
の加工)が終了する。
【0038】以上、今回の動作命令が位置決め移動命令
であった場合を例にとって説明したが、そうでない場合
には、S311の判定がNOとなり、S312におい
て、今回の動作命令が切削移動命令(図において「G0
1」で表す)であるか否かが判定される。ここで「切削
移動命令」とは、工具12でワークを切削加工するため
に工具12を移動させる命令を意味する。
【0039】今回の動作命令が切削移動命令である場合
には、S312の判定がYESとなり、S322におい
て、前記S321に準じて、切削移動のためのフラグお
よび指令値データの設定が行われ、その後、S303に
移行する。
【0040】また、今回の動作命令が位置決め移動命令
でも切削移動命令でもない場合には、S311の判定も
S312の判定もNOとなり、S313において、今回
の動作命令が工具交換命令(図において「M06」で表
す)であるか否かが判定される。
【0041】今回の動作命令が工具交換命令である場合
には、S313の判定がYESとなり、S323におい
て、その工具交換命令を実行するためのフラグおよび指
令値データの設定が行われる。その詳細を図9に基づい
て説明する。
【0042】まず、S501において、MS間共通RA
M121において工具ポットの値が、今回工具マガジン
42から工具12が取り出されるべき工具ポットの番号
に設定される。次に、S502において、今回の並列動
作命令コードが「M06」であるか否か、すなわち、今
回の動作命令がパレット交換との並列動作が可能なもの
であるか否かが判定される。今回は並列動作命令コード
として「M06」が記憶されていると仮定すれば、判定
がYESとなり、S503において、C軸回転指令値デ
ータが「180000」とされ、S504において、実
行開始指令フラグが「1」とされ、工具交換開始指令フ
ラグも「1」とされる。
【0043】本実施例においては、マガジン旋回はスレ
ーブCPU112、工具交換はATCCPU113によ
りそれぞれ互いに独立して実行可能とされているから、
実行開始指令フラグと工具交換開始指令フラグとが互い
に同時に「1」とされれば、結局、スレーブCPU11
2によるC軸モータ46の回転すなわちパレット交換が
実行され、それと同時に、ATCCPU113によるマ
ガジンモータ40の回転すなわち工具交換が実行される
ことになる。ただし、2個のCPUを用いて並列動作を
実行することは本発明を実施する上で不可欠なことでは
なく、1個のCPUで並列動作を実行するようにして本
発明を実施してもよい。
【0044】なお、一連の加工において工具交換が常に
一回しか行われないとは限らず、複数回行われることも
ある。そのため、S502は、今回の動作内容すなわち
工具交換と並列動作命令とが始めて一致したときに限っ
て、判定がYESとなり、再び一致したときには判定が
NOとなるように設計されている。2回目以後の工具交
換の際にワーク交換が行われると、ワークが加工が終了
しない状態で交換されてしまうからである。
【0045】その後、S505において、パレット交換
も工具交換も終了して、実行終了フラグも工具交換終了
フラグも「1」となるのが待たれ、「1」となれば、判
定がYESとなって、図7のS303に戻る。
【0046】これに対して、上記の例とは異なり、並列
動作命令コードが設定されていないか、または「M0
6」でない並列動作命令コードが設定されている場合に
は、S502の判定がNOとなり、S510において、
工具交換開始指令フラグのみが「1」とされ、これによ
り、ATCCPU113による工具交換のみが実行され
る。その後、S511においてその工具交換が終了する
のが待たれる。
【0047】今回の動作命令が上記位置決め移動命令等
ではなく、プログラム終了命令(図において「M30」
で表す)である場合には、図7のS315の判定がYE
Sとなり、S325において、前記プログラム終了フラ
グを「1」にするプログラム終了処理が実行される。こ
の場合には、その後、S303において、プログラム終
了フラグが「1」であるか否かが判定されれば、判定が
YESとなるから、総合制御プログラムの一回の実行が
終了することになる。
【0048】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、並列動作命令コードが設定されていない場
合には、今回の加工に先立ってワーク交換が単独で行わ
れる。したがって、本実施例においては、作業者が並列
動作命令コードをNC装置100に対して設定し忘れた
としても、今回のNC加工に先立ってワーク交換が確実
に行われるため、ワーク交換が行われず、加工済みのワ
ークに対して今回のNC加工が行われてしまうという事
態が発生せずに済むという効果が得られる。また、ワー
ク交換を意図的に単独で行わせたい場合には、作業者は
並列動作命令コードを設定せずに済み、作業者の負担が
軽減されるという効果が得られる。
【0049】これに対して、並列動作命令コードが設定
されている場合には、ワーク交換が工具交換と並列的に
行われることになる。工具交換はワークの存在とは無関
係に実行され得るものであるからワーク交換との並列動
作が可能なのであり、また、工具交換(正確には、初回
の工具交換)は前述のように、一連の加工においてその
当初に、すなわち、ワークに対する加工(位置決め等を
含む)が実質的に行われていない状態で行われるもので
あるから、結局、ワーク交換は一連の加工の当初におい
てワーク交換と並列的に実行されることとなる。
【0050】したがって、本実施例においては、作業者
は、ワーク交換動作を工具交換動作と並列的に実行させ
たい場合には、その並列動作要求をNCプログラムに直
接に記述することなく、ワーク交換動作と並列的に実行
すべき動作として工具交換動作をNC装置100に対し
て設定しさえすればよい。そのため、本実施例において
は、作業者は、NCプログラムの作成に際して並列動作
を考慮せずに済み、NCプログラムの作成にかかる負担
が軽減されるとともに、ワーク交換に関するNCプログ
ラムへの記述誤りから回避され、記述誤りに基づく事故
の心配をせずに済むという効果も得られる。
【0051】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、第2マスタRAM116のうちNCプログ
ラムを記憶する部分が本発明における「数値制御情報記
憶手段1」の一態様を構成し、その第2マスタRAM1
16のうち並行動作命令コードを記憶する部分が入力手
段123と共同して、「要求並行動作記憶手段2」の一
態様を構成し、NC装置100のコンピュータのうち上
記第2マスタRAM116を除く部分が「数値制御手段
3」の一態様を構成しているのである。
【0052】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、この他にも、特許請求の範囲を逸脱
することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改
良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を概念的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例であるNC装置が使用される
工作機械を概略的に説明するための側面図である。
【図3】そのNC装置の電気系統を工作機械の電気系統
と共に示すシステム図である。
【図4】図3におけるMS間共通RAMの構成を概念的
に示す図である。
【図5】図3におけるMA間共通RAMの構成を概念的
に示す図である。
【図6】図3における第2マスタRAMの構成を概念的
に示す図である。
【図7】図3のマスタROMに予め記憶されている総合
制御プログラムを示すフローチャートである。
【図8】図7におけるS320の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図9】図7におけるS323の詳細を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
8 工作機械 22 パレット交換装置 100 NC装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−311408(JP,A) 特開 平2−121003(JP,A) 特開 昭59−202507(JP,A) 特開 平2−234204(JP,A) 特開 昭61−62104(JP,A) 特開 平5−94206(JP,A) 実開 昭62−66306(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46 B23Q 15/00 - 15/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを加工するワーク加工装置と、そ
    のワークを別のものに交換するワーク交換装置とをそれ
    ぞれ制御する装置であって、 前記ワーク加工装置を数値制御するのに必要な情報を含
    み、前記ワーク交換装置を数値制御するのに必要な情報
    を含まない数値制御情報を記憶する数値制御情報記憶手
    段と、 記憶された数値制御情報に基づいて前記ワーク加工装置
    に実行させるべき複数の動作のうちで、前記ワーク交換
    装置によるワーク交換動作と並列的に実行すべき動作で
    ある並列動作を記憶する並列動作記憶手段と、前記数値制御情報記憶手段に 記憶された数値制御情報に
    基づいて前記ワーク加工装置を数値制御するとともに、
    前記並列動作記憶手段に並列動作が記憶されていない場
    合には、ワーク加工装置の動作に先立って前記ワーク交
    換装置にワーク交換動作をさせる一方、並列動作記憶手
    段に並列動作が記憶されている場合には、ワーク加工装
    置に実行させるべき各回の動作が並列動作記憶手段に記
    憶された並列動作と一致する場合に、ワーク加工装置
    ーク交換装置とを並列的に動作させ、一致しない場合
    に、ワーク加工装置のみを動作させ数値制御手段とを
    含むことを特徴とする数値制御装置。
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