JP3134470B2 - アークスタッド溶接機 - Google Patents

アークスタッド溶接機

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JP3134470B2 JP04078824A JP7882492A JP3134470B2 JP 3134470 B2 JP3134470 B2 JP 3134470B2 JP 04078824 A JP04078824 A JP 04078824A JP 7882492 A JP7882492 A JP 7882492A JP 3134470 B2 JP3134470 B2 JP 3134470B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被溶接物に対してガン
本体の位置決めを行ないつつ、スタッド溶接するための
アークスタッド溶接機に関する。更に詳細には、スタッ
ド保持具をスタッドガン本体に位置変位可能に装着し、
スタッドと被溶接物とを当接させた後、スタッドを所定
量引上げてスタッドと被溶接物との間でアークを発生さ
せ、このアークにより双方の部材を溶融させた後、スタ
ッドを被溶接物側に押し込んで溶接する全自動用および
半自動用のアークスタッド溶接機の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、アークによる半自動用のスタッ
ド溶接銃として、特公昭60−45989号公報に記載
のものがある。
【0003】即ち、図12において、51はガン本体5
2に設けた円筒部520にZ方向に移動自在に配設され
た軸で、軸51のZ2 方向の一端部には電気的絶縁物を
介してスタッドSTの保持具9が取付けられている。5
3は軸51に固設された鍔部510とガン本体52の円
筒部内の略中央部に設けられた中央突出部521との間
に配設された圧縮バネ、54は軸51の周囲を囲むよう
に設けられた外装鉄心、55は外装鉄心54内に配置さ
れた電磁コイル、56は外装鉄心54を閉じる蓋鉄心、
57は外装鉄心54および電磁コイル55の孔を貫通す
る可動鉄心で、可動鉄心57の略軸芯部には軸51を移
動自在に貫通させるための貫通孔が穿設されている。5
8は円周方向に一定の幅をもつようにして可動鉄心57
の軸方向の端部に突設されたア−ムで、このア−ム58
のZ2 方向の端部には爪581が設けられる。軸51に
は円盤状のリフテイングリング59が遊嵌され、このリ
フテイングリング59は可動鉄心57との間に設けられ
た圧縮バネ61により、中央突出部521に設けた座部
522に押圧されている。爪581は、ア−ム58がZ
1 方向に変位した際にリフテイングリング59に係接す
るように設けられ、また外装鉄心54とア−ム58との
間に設けられた圧縮バネ62により中央突出部521側
に押圧されている。63はZ方向の位置調整が自在とな
るように蓋鉄心56に螺着されたストッパ金具、64は
ストッパ金具63の略軸芯部を貫通してZ方向に移動自
在となるように配設された、軸方向の目盛を有する読取
バ−である。なお、11は軸51と略平行となるように
ガン本体52のZ2 方向の端部側面に配設された当接部
材で、この当接部材11は適宜の締付具によりZ方向に
位置調整自在に締着されている。
【0004】図12に示されるスタッド銃において、電
磁コイル55が非励磁状態にあるときは、可動鉄心57
およびリフテイングリング59が夫々圧縮バネ62,6
1によりZ2 方向に指向されて、可動鉄心57のア−ム
58が中央突出部581により係止されると共に、リフ
テイングリング59が中央突起部の座部522により係
止される。この場合、ア−ム58の爪581とリフテイ
ングリング59との間にはZ方向に僅かな間隔が保たれ
ている。さらに、電磁コイル55が非励磁状態にあると
きは、鍔部510が圧縮バネ53によりZ2 方向に押圧
されて、鍔部510とガン本体52の下部板523とが
係接している。この状態で保持具9に、例えば長さがL
1 のスタッドSTを取付け、スタッドSTの先端が当接
部材11の先端よりもZ2 方向に、例えばδ2 だけ突出
する状態となるように、締付具を操作して当接部材11
の長さを調整する。ところで、図12に示される状態で
電磁コイル55を励磁すると、可動鉄心57はストッパ
金具63に当接するまでZ1 方向に引上げられる。この
とき、爪581は可動鉄心57と共にZ1 方向に移動す
るが、爪581がZ1 方向に移動すると、この爪581
がリフテイングリング59の円周部の一部に当接してリ
フテイングリング59を傾斜させるため、軸51が貫通
するリフテイングリング59の丸孔部が軸51の外周面
に当接して、軸51とリフテイングリング59とが結合
される。このため、可動鉄心57がZ1 方向に引上げら
れると、直ちに爪581、リフテイングリング59およ
び軸51が一体となってZ1 方向に引上げられ、読取バ
−64も軸51につれてZ1 方向に移動する。したがっ
て、電磁コイル55が非励磁の状態において、ストッパ
金具63をZ2 方向に螺進させて、ストッパ金具63を
可動鉄心57に当接させ、この後、読取バ−64の目盛
を確認しつつストッパ金具63をZ1 方向に距離δ1
け螺進させてストッパ金具63の位置決めを行なう。
【0005】上記調整後、図12において、電磁コイル
55を非励磁の状態で、保持具9に保持された長さL1
のスタッドSTの先端を被溶接物Wに当接しつつ、ガン
本体52をZ2 方向に押圧する。スタッドSTおよび当
接部材11の夫々の先端が被溶接物Wに当接する状態
(図13(イ))では、軸51の鍔部510と下部板5
23とは間隔δ2 だけ離間されている。この状態で電磁
コイル55に通電すると、可動鉄心57がZ1 方向に引
上げられ、可動鉄心57の位置変位と共に爪581、リ
フテイングリング59および軸51が一体となってZ1
方向に距離δ1 だけ引上げられる。この状態を図13
(ロ)で示す。適宜にスタッドSTと被溶接物Wとの間
に発生させたア−クを図13(ロ)の状態で維持させた
後、電磁コイル55への通電を遮断すると、軸51およ
び保持具9は圧縮バネ53のバネ力によりZ2 方向に付
勢される。すなわち、図13(ハ)に示されるごとく、
スタッドSTおよび保持具9は図13(ロ)に示される
状態から距離δ3 (=δ1 +δ2 )だけZ2 方向に引下
げられる。結局、スタッドSTは、スタッドSTおよび
当接部材11の夫々の先端が被溶接物Wに当接する状態
(図13(イ))からZ2 方向に距離δ2 だけ突出し
て、スタッドSTの押込量δ2 の溶接が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図12に示
される溶接銃を用いたア−クスタッド溶接作業において
は、対象とするスタッドSTの長さL1 と押込量δ2
を選定すれば、被溶接物Wに対するガン本体52の位置
が一義的に決定されるため、以下のごとくの問題があっ
た。
【0007】即ち、図12に示されるごとく、軸51の
鍔部510を圧縮バネ53によりZ2 方向に付勢させ
て、鍔部510と下部板523とが当接する状態におい
て、例えば長さL1 のスタッドSTを保持具9に装着
し、当接部材11の先端がスタッドSTの先端からZ1
方向に、例えば間隔δ2 だけ離間した位置となるよう
に、当接部材11の位置調整を行なっている。従って、
上記スタッドの長さL1 と押込量δ2 との値を選定すれ
ば、被溶接物Wに対するガン本体52の位置、例えば、
被溶接物Wとガン本体52の下端との間隔H10および被
溶接物Wとガン本体52のホルダとの間隔H20は、溶接
銃の構成部品を長さの異なるものと交換しない限り一義
的に決定される。このため、溶接位置近傍の、保持具9
の移動を妨げないが、ガン本体52の端部とは干渉し得
る領域に、例えば被溶接物W1 が存在する場合、この被
溶接物W1 の高さがH10以上であるときには、ガン本体
52と被溶接物W1 とが当接するため、スタッド長さL
1 の溶接ができない。すなわち、上記の領域に被溶接物
1 が存在する場合、溶接可能なスタッドの長さが特定
寸法以上のものに限定されてしまうという問題があっ
た。さらに、例えば作業者がガン本体52のホルダを把
持しつつ溶接する、いわゆる半自動のアークスタッド溶
接作業において、上記のごとくスタッドの長さL1と押
込量δ2 とを選定したときに、被溶接物Wとホルダとの
間隔H20が決定されてしまうため、作業能率が悪かっ
た。
【0008】一方、ア−クスタッド溶接において、スタ
ッドの引上量δ1 およびスタッドの押込量δ2 はスタッ
ドの材質、直径、溶接条件等に応じて適宜に選定する必
要がある。特にスタッドの寸法とスタッドの引上げに伴
なって発生するア−クの長さとは微妙な相関性を有する
ため、スタッドの引上量を所望値となるよう維持する必
要がある。このため、図12に示される従来のア−クス
タッド溶接銃においては、適宜に構成部品を手動により
機械的に操作しつつ、スタッドSTの引上量δ1 および
押込量δ2 を目視により調整していた。勿論、ア−クス
タッド溶接銃に機械的な位置決め機構を設ければ構造が
複雑となって高騰化するばかりでなく、手動による機械
的調整作業が面倒であり、かつ目測ミスに帰因する調整
不良により溶接品質の低下を招くという問題があった。
勿論、溶接作業において、対象とするスタッドの寸法や
溶接条件を変更する毎に、上記引上量δ1 や押込量δ2
の調整作業を行なわなければならないため、上記問題が
拡大されていた。
【0009】さらに、ア−クスタッド溶接作業において
は、通常1日に700本以上のスタッド溶接が行なわれ
ているため、スタッド溶接銃の各部に反復力が頻繁に作
用する。このため、機械的調整部の位置決め状態が不確
実な場合や部品の摩耗時には、引上量δ1 や押込量δ2
が序々に変化して、溶接品質の低下を招くという問題が
あった。
【0010】さらにまた、上記従来のア−クスタッド溶
接銃において、数万本を超えるスタッド溶接を行なう
と、溶接時に発生するヒュ−ムが僅かづつガン本体52
の内部に流入し、軸51やリフテイングリング59の表
面に油脂状となって序々に付着し、かつ軸51の引上時
に当接するリフテイングリング59の穿設孔のコ−ナ−
部が次第に摩耗する。このため、スタッドSTの引上時
に、リフテイングリング59と軸51との間で不規則な
滑り状態が生起し、この滑り状態を解消するために適宜
にリフテイングリング59を新しいものと交換したり、
付着した油脂分の除去作業を行なう必要があった。
【0011】また、図12において、長さがL1 −△L
のスタッドSTを使用する場合、図13(イ)に示され
るごとく、スタッドSTおよび当接部材11の夫々の先
端が被溶接物Wに当接させた状態において、軸51の鍔
部510と下部板523とは、所定の間隔δ2 よりも△
Lだけ小さくなる。即ち、スタッドの引上量δ1 は所望
通りとなるが、スタッドの押込量がδ2 −△Lとなるた
め、押込量不足となることがあった。
【0012】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、スタッドの長さL1 と押込量δ2 とを
所望の値に選定したときでも、被溶接物に対するガン本
体の位置を自在に設定することができ、かつ構成部品の
機械的調整操作を必要とすることなく、純電気的に少な
くともスタッドの引上量の設定を正確に、しかも自在に
行なうことができ、さらにスタッド保持具の移動を電気
的に行うことによって移動速度,特に押込行程の途中に
おいて最適な溶接結果を得ることができるように速度変
化させることができるア−クスタッド溶接機を提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本第1の発明は、被溶接
物に対して位置決めされるガン本体と、ガン本体に配設
されて、スタッドを保持する保持具を、被溶接物とスタ
ッドとの当接位置に対してアークを発生させるための引
上状態と溶融後の押込状態とに少なくとも位置変位させ
る保持具駆動機構とを有するアークスタッド溶接機に適
用される。その特徴とするところは、前記保持具をスタ
ッドの長軸方向に移動させる電動式の駆動機と、前記駆
動機に電気的に接続されて、少なくとも前記スタッドの
引上量がプリセット可能な移動量設定器と、前記移動量
設定器の設定値に従って前記保持具を位置変位させるた
めの駆動機制御回路とを配設したことである。
【0014】本第2の発明は、ガン本体と、ガン本体に
配設されて、スタッドを保持する保持具を、被溶接物と
スタッドとの当接位置に対してアークを発生させるため
の引上状態と溶融後の押込状態とに少なくとも位置変位
させる保持具駆動機構と、被溶接物に当接されてガン本
体の位置決めを行なうための当接部材とを有し、作業者
がガン本体のホルダを把持しつつ溶接するアークスタッ
ド溶接機に適用される。その特徴とするところは、前記
保持具をスタッドの長軸方向に移動させる電動式の駆動
機と、前記駆動機に電気的に接続されて、少なくとも前
記スタッドの引上量がプリセット可能な移動量設定器
と、前記移動量設定器の設定値に従って前記保持具を位
置変位させるための駆動機制御回路とを配設したことで
ある。
【0015】本第3の発明は、被溶接物に対して位置決
めされるガン本体と、ガン本体に配設されて、スタッド
を保持する保持具を、被溶接物とスタッドとの当接位置
に対してアークを発生させるための引上状態と溶融後の
押込状態とに少なくとも位置変位させる保持具駆動機構
とを有するアークスタッド溶接機に適用される。その特
徴とするところは、前記保持具をスタッドの長軸方向に
移動させる電動式の駆動機と、前記駆動機により移動さ
れる保持具の移動量を検出する移動量検出器と、少なく
とも前記スタッドの引上量がプリセット可能な移動量設
定器と、前記移動量設定器の設定値および前記移動量検
出器の検出値を入力とし前記保持具が前記移動量設定器
の設定値に達したときに前記保持具の移動を停止させる
サ−ボ制御回路とを配設したことである。
【0016】本第4の発明は、ガン本体と、ガン本体に
配設されて、スタッドを保持する保持具を、被溶接物と
スタッドとの当接位置に対してアークを発生させるため
の引上状態と溶融後の押込状態とに少なくとも位置変位
させる保持具駆動機構と、被溶接物に当接されてガン本
体の位置決めを行なうための当接部材とを有し、作業者
がガン本体のホルダを把持しつつ溶接するアークスタッ
ド溶接機に適用される。その特徴とするところは、前記
保持具をスタッドの長軸方向に移動させる電動式の駆動
機と、前記駆動機により移動される保持具の移動量を検
出する移動量検出器と、少なくとも前記スタッドの引上
量がプリセット可能な移動量設定器と、前記移動量設定
器の設定値および前記移動量検出器の検出値を入力とし
前記保持具が前記移動量設定器の設定値に達したときに
前記保持具の移動を停止させるサ−ボ制御回路とを配設
したことである。
【0017】本第5の発明は、被溶接物に対して位置決
めされるガン本体と、ガン本体に配設されて、スタッド
を保持する保持具を、被溶接物とスタッドとの当接位置
に対してアークを発生させるための引上状態と溶融後の
押込状態とに少なくとも位置変位させる保持具駆動機構
とを有するアークスタッド溶接機に適用される。その特
徴とするところは、上記第3の発明に、スタッドの押込
時の速度を設定する速度設定器を追加し、かつサ−ボ制
御回路として、位置制御と速度制御とをともに行うサ−
ボ制御回路を用いたものである。
【0018】本第6の発明は、ガン本体と、ガン本体に
配設されて、スタッドを保持する保持具を、被溶接物と
スタッドとの当接位置に対してアークを発生させるため
の引上状態と溶融後の押込状態とに少なくとも位置変位
させる保持具駆動機構と、被溶接物に当接されてガン本
体の位置決めを行なうための当接部材とを有し、作業者
がガン本体のホルダを把持しつつ溶接するアークスタッ
ド溶接機に適用される。その特徴とするところは、上記
第4の発明に、スタッドの押込時の速度を設定する速度
設定器を追加し、かつサ−ボ制御回路として、位置制御
と速度制御とをともに行うサ−ボ制御回路を用いたもの
である。
【0019】本第7の発明は、上記第5および第6の発
明において、速度設定器の設定信号を2段階としてスタ
ッドの押込時に押込行程のうちの前半部の速度設定値に
比べて後半部の速度設定値を遅い設定値としたことを特
徴とするものである。
【0020】本第8の発明は、上記第5乃至7の発明に
おいて、速度設定器の設定値を連続的に変化する信号と
し、スタッドの押込行程の前半部よりも後半部の方が次
第に遅くなる設定値としたことを特徴とするものであ
る。
【0021】本第9の発明は、上記第5乃至8の発明に
おいて、速度設定信号を移動量に関連して定めるように
したことを特徴とするものである。
【0022】本第10の発明は、上記第1乃至第9の発
明において、移動量設定器として、スタッドの引上量と
押込量とがともにプリセット可能な設定器を用いたこと
を特徴とするものである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。例えば、半自動用アークスタッド溶接について
説明すると、本第1の実施例である図1乃至図3におい
て、1は作業者により把持されるホルダ101を有する
ガン本体で、このガン本体1には、例えば、溶接作業用
の操作スイッチ2が配設されるとともに、各種ケーブル
類が適宜に支持されている。3は軸受4.4を介してガ
ン本体1に回転自在に支持された回転部材で、この回転
部材3の軸芯部には雌ネジ301、最適にはいわゆるボ
ールナットが回転部材3と一体的に配設されている。5
はガン本体1に支持された電動式の駆動機、例えば回転
式電動機で、この電動機5の出力軸と回転部材3とは適
宜に減速機およびベルトや歯車などの回転伝達部材を介
して連結されている。6は電動機5の駆動量を検出する
検出器、例えばロータリエンコーダーである。
【0024】7は回転部材3の雌ネジ301に螺合する
雄ネジ701、最適にはボールネジが配設された保持軸
で、この保持軸7の外部には少なくとも1個の軸方向の
溝702が配設されている。8はガン本体1に支持され
た係止部材、例えば滑りキーで、この係止部材8が溝7
02に遊入されて、保持軸7がガン本体1に対して軸方
向、即ちZ方向にのみ移動自在に支持されている。9は
スタッドSTを保持する保持具で、適宜の電気的絶縁部
材を介して保持軸7に支持されている。11は被溶接物
Wに当接されてガン本体1の位置決めを行なうための当
接部材で、図示の場合、この当接部材11はガン本体1
の長軸方向、即ちZ方向の位置が設定自在となるようガ
ン本体1に支持されている。20は、保持具9を変位さ
せるための駆動機5の制御回路であり、21aは可変抵
抗器や押ボタンスイッチ、ロータリースイッチなどによ
って保持具9の移動量を電気信号として設定する移動量
設定器であり、制御回路20はこの移動量設定器21a
の設定値と移動量検出器6の出力とを入力とし、両入力
が一致する位置に保持具9を位置決めする。上記1ない
し11により半自動用アークスタッド溶接銃30が構成
され、移動量設定器21a、移動量検出器6、駆動機制
御回路20によって保持具9の移動量を制御するサーボ
制御回路が構成され、この溶接銃30と、サーボ制御回
路および図示を省略した溶接電源によってスタッド溶接
機が構成される。
【0025】次に、上記スタッド溶接銃30を用いた半
自動のアークスタッド溶接作業について説明する。図1
において、まずガン本体1のホルダ101が把持し易い
位置、例えば被溶接物Wとホルダ101との間隔がH21
となるように当接部材11の位置を調整後、当接部材1
1をガン本体1に一体的に支持する。この後、作業者が
ガン本体1のホルダ101を把持しつつ、例えば、操作
スイッチ2を操作することにより、保持軸7がZ1 方向
の適宜の位置、例えばZ1 方向の移動端部の位置まで移
動される。すなわち、操作スイッチ2の操作により、電
動機5が逆転駆動され、これにより回転伝達部材を介し
て回転部材3が回転される。ところで、保持軸7は係止
部材8によりガン本体1に対してZ方向にのみ移動自在
に支持されているため、回転部材3が逆回転すると、回
転部材3の雌ネジ301に螺合する保持軸7がZ1 方向
に移動される。
【0026】この状態で作業者が所望のスタッドSTを
保持具9に装着する。この後、当接部材11の先端部を
被溶接物Wに当接させてガン本体1の位置決めを行ない
つつ、例えば、操作スイッチ2を適宜に操作して、電動
機5を正転させることにより、保持軸7およびスタッド
STがZ方向に移動される。この場合、例えば、スタ
ッドSTと被溶接物Wとの間に電圧を印加状態にしてお
き、スタッドSTの先端と被溶接物Wとが電気的に短絡
したときに、電動機5を停止させる。
【0027】ところで、スタッドSTを所望の材質およ
び寸法のものに特定すれば、スタッドの引上量δ1 およ
びスタッドの押込量δ2 は溶接データとして公知であ
る。一方検出器6の回転量分解能、例えばPパルス/1
回転が既知であり、電動機5から保持軸7までの減速比
や回転リード角などが既知であるため、検出器6の単位
検出値に対する保持具9の移動量はスタッド溶接銃30
として既知である。このため、スタッドSTの先端と当
接部材11の先端とが被溶接物Wに当接する状態を基準
として、上記引上量δ1 および引下量δ3 (=引上量δ
1 +押込量δ2 )に相当する値をプリセット値として設
定する。勿論、上記のごとく検出器6の単位検出値に対
する保持具9の移動量は既知であるため、設定値として
は、別途作成の換算表により引上量δ1 と引下量δ3
たは押込量δ2 とを検出器6の検出パルス相当値Δ1,
Δ3またはΔ2としてプリセットしたり、あるいは引上
量δ1 と引下量δ3 または押込量δ2 とを設定して、設
定器21内で検出パルス相当値Δ1,Δ3またはΔ2に
変換させることができる。
【0028】上記のごとく、スタッドSTの先端が被溶
接物Wに当接した後、自動的に、あるいは適宜にスイッ
チ操作することにより、スタッドSTおよび保持具9が
1方向に移動するよう電動機5が逆転される。すなわ
ち、電動機5の駆動量が検出器6により検出され、この
検出信号が引上量δ1 になるまで電動機5が逆転駆動さ
れる。スタッドSTの引上量がδ1 になったときに電動
機5が停止される。なお、溶接電源の出力は、従来と同
様に、スタッドSTが被溶接物Wに当接した後、スタッ
ドSTのZ1 方向への位置変位が開始されると同時に、
あるいは開始される寸前に供給されて、スタッドSTが
被溶接物Wから引上げられる瞬間にスタッドSTと被溶
接物W間にア−クが発生する。
【0029】上記の後にスタッドSTの引上量がδ
なる寸前に、あるいはそれ以降スタッドSTと被溶接物
Wとの溶融状態を考慮した適宜の後に、例えば、スタッ
ドが被溶接物の溶融部に突入した後に、溶接電流の供給
が遮断される。この後、スタッドSTおよび保持具9が
方向に移動するよう電動機5が正転駆動されるとと
もに、検出器6と制御回路とによりスタッドSTが設定
量δだけZ方向に移動されて、アークスタッド溶接
が完了する。勿論、この場合、スタッドSTの被溶接物
Wへの押込量はδ(=δ−δ)である。溶接後、
自動的に、あるいは操作スイッチ2の操作により、保持
具9を適宜にZ方向に移動させて一サイクルの溶接作
業が終了する。なお、保持具9のZ方向の移動は溶接
後であればよく、次のスタッド装着の前または後に行な
うことができる。
【0030】次に引上量δ1 および押込量δ2 を自動的
に調整するための制御回路の例について説明する。図3
は引上量δ1 および押込量δ2 をプリセットすることに
より、自動的にこれらの設定値になるように電動機5が
作動するようにした装置の例を示す接続図である。同図
において、制御回路20は、移動量設定器21a,比較
器22a、D/A変換器23a,23b、アップダウン
カウンタ24、演算処理回路26、スタッドSTと被溶
接物Wとの接触検出器27および補助電源28から構成
される。またEは交流電源Aから電力が供給される溶接
電源であり、保持具9および被溶接物Wにケ−ブルにて
出力端子が接続される。同図のその他の部分は、図1に
示した例と同機能のものに同符号を付して詳細は省略す
る。
【0031】図3の装置において、移動量設定器21a
はスタッドSTの先端が被溶接物Wに接触している状態
から、引きあげるときの引上量δ,押込量δまたは
引下量δ(=δ+δ)をプリセットし、演算処理
回路26からの要求に応じて各データを出力する。接触
検出器27は、保持具9に取りつけられたスタッドST
の先端が被溶接物Wに接触して、補助電源28から短絡
電流が流れたときにこれを検知して、アップダウンカウ
ンタ24をリセットするとともに、接触検知信号を演算
処理回路26に送って電動機5の回転を停止させる。演
算処理回路26は設定器21aからの設定信号δ,δ
またはδ一時記憶し、また起動指令用のスイッチ
2および接触検出器27からの信号に応じて、電動機5
に対する正、逆転指令信号を順次出力するシーケンス制
御を行なうものであり、例えばマイクロコンピュータを
利用した回路が用いられる。
【0032】図3の装置の動作を図4のフロ−チャ−ト
を参照して説明する。作業に先立って引上量δ1 および
押込量δ2 (または引下量δ3 )を、溶接するスタッド
STの直径、材質および要求される溶接品質等に応じて
設定する。また保持具9はあらかじめ図のZ1 方向の適
宜の位置に移動されているものとする。この状態で起動
指令が操作スイッチ2により与えられると、演算処理部
26はこれによって電動機5に正転信号を出力し、この
信号によって電動機5は正転して保持具9を図の下方、
即ちZ2 方向に移動させる。電動機5の正転によってス
タッドSTの先端が被溶接物Wに接触すると、補助電源
28からこの接触部に短絡電流が流れて、接触検出器2
7はこれを検知して演算処理回路26に接触検知信号s
1 を出力する。演算処理回路26はこれによって引上量
信号δ1 を読み出してD/A変換器25を介して比較器
22aに出力する。
【0033】一方、接触検知信号s1 は、またカウンタ
24にも供給されてカウンタ24の計数内容をリセット
する。この結果カウンタ24の出力は零となり、比較器
22aの他方の入力は零となる。この状態でサ−ボアン
プは電動機5を逆転させて、保持具9を図の上方(Z1
方向)に移動させる。保持具9の上昇によりスタッドS
Tと被溶接物Wとの短絡が解消されると接触検知信号s
1 が消滅し、カウンタ24はリセット状態が解除されて
検出器6の出力パルスの計数を開始する。
【0034】他方、接触検知信号s1 の発生と同時に、
または保持具9の引上げ開始と同時に、演算処理回路2
6は溶接電源Eに対して出力開始指令信号s2 を出力す
る。これによってスタッドSTと被溶接物Wとの間に溶
接電源Eの出力が供給され、両者が短絡しているために
短絡電流が流れ、電動機5の逆転によって保持具9が引
上げられて、両者が離れるときにア−クを発生する。電
動機5が、設定された引上量δ1 だけ保持具9を上昇さ
せると、比較器22aの両入力は平衡し、その位置で停
止する。この間、ア−クは演算処理回路26によって設
定された通電タイマの設定時間の間中、継続する。通電
タイマが終了すると信号s2 が消滅し、溶接電源Eは出
力を遮断するのでア−クは消滅する。これと同時に演算
処理回路26は押込量δ2 のデ−タを読み出して、比較
器22aに信号δ2 に対応したアナログ信号(符号は先
の信号δ1と逆)を供給し、これによって比較器22a
は入力信号が不平衡となって、電動機5を正転させて保
持具9を下方に移動させる。この移動量は検出器6によ
って検出されて、その出力信号によりアップダウンカウ
ンタ24は先とは逆にダウンカウントし、計数値が先の
δ1 から順次減少し、零を通りこして−δ2 になったと
きに比較器22aの両入力信号が平衡して停止する。
(押込み動作の終了)
【0035】このときスタッドSTは、先に被溶接物W
にその先端が接触したときよりもδ2 だけ下方(Z2
向)に押込まれた位置となり、この押込量δ2 がスタッ
ドSTの溶込み量となる。押込みが完了して電動機5が
停止した後に保持タイマの設定時間だけそのまま保持さ
れ、その後に電動機5は再び逆転して保持具9をZ1
向に駆動し、適宜の位置で停止して次の溶接に備える。
なお、スタッドSTを装着後、保持具9がZ1 方向の適
宜の位置に停止しているときに、カウンタ24をリセッ
トして計数内容を零にすることができる。。この場合、
スタッドSTがスタート位置からZ2 方向に移動して被
溶接物Wに接触するまでの移動量δ0 を検出器6により
得て、この移動量データδ0 と設定済みのデータδ1
δ2 とを用いて適宜にスタッドSTの引上げおよび押込
が行なわれる。
【0036】勿論、スタッドの引上量δ1 および押込量
δ2 の設定値を変更する必要があるときには、移動量設
定器21aへの入力設定値を適宜に選定すればよいた
め、すなわち、可変抵抗器や押ボタンスイッチあるいは
ロータリースイッチなどによって純電気的に設定するこ
とができるため、従来のごとく構成部品の機械的調整作
業を行なう場合に比べて、迅速にかつ極めて容易に調整
作業を行なうことができ、かつ機械的当接による従来の
位置決め機構を採用していないため、ア−クスタッド溶
接銃の構造が簡単となって安価に製作することができる
とともに、従来のごとく、当接部材の摩耗や位置決め機
構の緩みなどによる溶接品質の低下を招くことがなく、
各スタッド溶接毎に、移動量設定器21aに入力した設
定値通りの正確な溶接が行なわれる。
【0037】さらに、溶接に先だって当接部材11の位
置調整により、ガン本体1のZ方向の位置が設定自在で
あるため、作業者に合った姿勢とすることにより能率よ
くア−クスタッド溶接を行なうことができる。
【0038】さらにまた、溶接位置近傍にZ1 方向に突
出する被溶接物W1 が存在しても、ガン本体1が被溶接
物W1 よりもZ1 方向に位置するように当接部材11を
調整することにより、所望のア−クスタッド溶接を行な
うことができる。
【0039】また、当接部材11およびスタッドSTが
被溶接物Wに当接した状態を基準として、スタッドの引
上量δ1 および押込量δ2 が設定されているため、スタ
ッド長さにバラツキがあっても、スタッドの引上量δ1
と押込量δ2 とには全く影響することがない。従って所
望通りの均一な品質の溶接が行なわれる。
【0040】なお、スタッドSTを引上げ後、スタッド
STをZ2 方向に移動させる時に、すなわちスタッドS
Tの押込時に、スタッドSTが被溶接物側の溶融部分に
接触した後の移動速度が速いと、溶融金属を飛散させて
良好な溶接結果が得られない。このため、押込時に、ス
タッドの押込初期の速度に対して、スタッドが実質的に
引上前の被溶接物とスタッドとの当接位置近傍に押込ま
れた後の速度が小となるよう制御すれば、押込時のタク
トタイムが短縮すると共に、溶融金属を飛散させない高
品質の溶接を行なうことができる。
【0041】図5は引上量δ1 および押込量δ2 をプリ
セットするとともにスタッドSTの移動速度を各行程に
おいて異なる速度に設定することにより、自動的に位置
と速度とが設定値になるように電動機5が作動するよう
にした装置の例を示す接続図である。同図において、制
御回路20は、第3図に示した制御回路に、移動速度設
定器21b、検出器6の出力パルスをパルス周波数に応
じた電圧に変換して速度検出信号とする周波数/電圧変
換回路(F/V変換回路)29,速度指令信号をアナロ
グ信号に変換するD/A変換器23c,比較器22bお
よび比較器22aと比較器22bとの両出力を加算して
電動式の駆動機5に供給する加算器25を追加したもの
である。同図のその他の部分は、図1及び図3に示した
例と同機能のものに同符号を付して詳細は省略する。
【0042】図5の装置において、移動量設定器21a
はスタッドSTの先端が被溶接物Wに接触している状態
から、引きあげるときの引上量δ1 ,押込量δ2 または
引下量δ3 (=δ1 +δ2 )、押込時に速度を変更する
までの移動量δ21(δ21<δ3 )をプリセットし、速度
設定器21bは引上時の移動速度s11,s12、引下時お
よび押込時の移動速度s21,s22,s23(s22>s23
をプリセットし、演算処理回路26からの要求に応じて
各デ−タを出力する。接触検出器27は、保持具9に取
りつけられたスタッドSTの先端が被溶接物Wに接触し
て、補助電源28から短絡電流が流れたときにこれを検
知して、カウンタ24をリセットするとともに、接触検
知信号s1 を演算処理回路26に送って電動機5の回転
を停止させる。演算処理回路26は設定器21aおよび
21bからの移動量設定信号δ1,δ2 またはδ3 およ
び移動速度設定信号s11,s12、s21,s22,s23を一
次記憶し、また起動指令用のスイッチ2および接触検出
器27からの信号に応じて、電動機5に対する正、逆転
指令信号を順次出力するシ−ケンス制御を行なうもので
あり、例えば図3の実施例と同様にマイクロコンピュ−
タを利用した回路が用いられる。
【0043】図5の装置の動作を図6のフロ−チャ−ト
を参照して説明する。作業に先立って引上量δ1 および
押込量δ2 (または引下量δ3 )、押込時に速度を変更
するまでの移動量(押込行程の前半の移動量)δ21,ス
タッドSTが被溶接物Wに接触するまでの引下げるとき
の移動速度(第1の下降速度)s21,接触状態から引上
げるときの第1の引上速度s11,押込行程の始めから移
動量がδ21に達するまでに相当する前半の速度(第2の
下降速度)s22,押込行程の後半の速度(第3の下降速
度)s23および溶接終了後に保持具9を退避位置まで引
上げるときの速度(第2の上昇速度)s12を、溶接する
スタッドSTの直径、材質および要求される溶接品質等
に応じて設定する。また保持具9はあらかじめ図のZ1
方向の適宜の位置に移動されているものとする。
【0044】この状態で起動指令が操作スイッチ2によ
り与えられると、演算処理部26はこれによって電動機
5に速度s21の正転信号を出力し、この信号によって電
動機5は設定速度s21によって正転して保持具9を図の
下方、即ちZ2 方向に移動させる。電動機5の正転によ
ってスタッドSTの先端が被溶接物Wに接触すると、補
助電源28からこの接触部に短絡電流が流れて、接触検
出器27はこれを検知して演算処理回路26に接触検知
信号s1 を出力する。演算処理回路26はこれによって
引上量信号δ1 と第1引上げ速度信号s11とを読み出し
てD/A変換器23a,23bを介して比較器22a,
22bに出力する。
【0045】一方、接触検知信号s1 は、またカウンタ
24にも供給されてカウンタ24の計数内容をリセット
する。この結果カウンタ24の出力は零となり、比較器
22a,22bの他方の入力は零となる。このため比較
器22aの出力は−δ1 となり、また比較器22bの出
力は−s11となって、これによって電動機5は逆転し
て、保持具9を設定速度s11にて図の上方(Z1 方向)
に移動させる。保持具9の上昇によりスタッドSTと被
溶接物Wとの短絡が解消されると接触検知信号s1 が消
滅し、カウンタ24はリセット状態が解除されて検出器
6の出力パルスの計数を開始する。
【0046】他方、接触検知信号s1 の発生と同時に、
または保持具9の引上げ開始と同時に、演算処理回路2
6は溶接電源Eに対して出力開始指令信号s2 を出力す
る。これによってスタッドSTと被溶接物Wとの間に溶
接電源Eの出力が供給され、両者が短絡しているために
短絡電流が流れ、電動機5の逆転によって保持具9が引
上げられて、両者が離れるときにア−クを発生する。電
動機5が、設定された引上量δ1 だけ保持具9を上昇さ
せると、比較器22aの両入力は平衡し、その位置で停
止する。この間、ア−クは演算処理回路26によって設
定された通電タイマの設定時間の間中、継続する。通電
タイマが終了すると信号s2 が消滅し、溶接電源Eは出
力を遮断するのでア−クは消滅する。これと同時に演算
処理回路26は押込量δ2 、速度変更までの移動量
δ21,前半の速度s22及び後半の速度s23の各デ−タを
読み出して、比較器22a,22bに各信号に対応した
アナログ信号を供給し、これによって比較器22a,2
2bは入力信号が不平衡となって、電動機5を正転させ
て保持具9を設定速度で下方に移動させる。この移動量
は検出器6によって検出されて、その出力信号によりカ
ウンタ24は先とは逆にダウンカウントし、計数値が先
のδ1 から順次減少し、移動量がδ21になったときに第
3の下降速度s23に速度設定信号が変更されて、押込み
行程の前半よりも遅い速度でさらに下降を続け、カウン
ター24の計数値が零を通りこして−δ2 になったとき
に比較器22aの両入力信号が平衡して停止する。(押
込み動作の終了)
【0047】このときスタッドSTは、先に被溶接物W
にその先端が接触したときよりもδ 2 だけ下方(Z2
向)に押込まれた位置となり、この押込量δ2 がスタッ
ドSTの溶込み量となる。押込みが完了して電動機5が
停止した後に保持タイマの設定時間だけそのまま保持さ
れ、その後に電動機5は再び速度s12で逆転して保持具
9をZ1 方向に駆動し、上限に達したときに停止して次
の溶接に備える。なお、図3の実施例と同様にスタッド
STを装着後、保持具9がZ1 方向の適宜の位置に停止
しているときに、カウンタ24をリセットして計数内容
を零にすることができる。。この場合、スタッドSTが
スタート位置からZ2 方向に移動して被溶接物Wに接触
するまでの移動量δ0 を検出器6により得て、この移動
量データδ0 と設定済みのデータδ1 ,δ2 ,δ21とを
用いて適宜にスタッドSTの引上げおよび押込が行なわ
れる。
【0048】勿論、図3に示した実施例と同様にスタッ
ドの引上量δ1 ,押込量δ2 およびδ21の設定値を変更
する必要があるときには、設定器21への入力設定値を
可変抵抗器や押ボタンスイッチあるいはロ−タリ−スイ
ッチなどによって適宜に選定すればよい。また、図5に
おいては移動速度を検出する手段として、移動量検出器
6の出力パルスの周波数を電圧に変換するF/V変換回
路を用いたが、これらのかわりに駆動機5の回転軸にタ
コジエネレータを結合させて、これによって移動速度に
比例した電圧を直接得るようにしてもよい。この場合は
速度検出信号がアナログ信号として得られるので図5の
装置において速度検出回路に用いたF/V変換器は不要
となり、タコジエネレータの出力をそのまま、または適
宜の増幅器または減衰器を経て比較器22bに入力すれ
ばよい。
【0049】ここで、移動速度の設定値s11,s12,s
21ないしs23について説明する。第1の下降速度設定値
21は、最初に保持具9にセットしたスタッドSTを下
降させてその先端が被溶接物Wに接触するまでの移動速
度を定めるものであるので、接触時の衝撃を少なくする
ために比較的遅く設定する必要がある。またこのときは
駆動機が発生する力を小さくして接触時の損傷を防止す
ることも必要である。このためには駆動機を電動機で構
成するとこにはこれの発生するトルク(または推力)を
制限するように供給電流を制限すればよい。
【0050】また第1の上昇速度設定値s11は、接触時
に溶接電源Eから供給される短絡電流によって上昇開始
時に発生するアークが十分に成長し、かつアーク切れが
発生しない範囲で速い速度とし、引上げ完了後の引下げ
時の速度は、スタッドSTの先端がアークによって溶融
した被溶接物の溶融金属池に接触するまでは速くてもよ
く、その後は比較的遅くして溶融池およびスタッド先端
に生成された溶融金属部が衝撃によって飛散するのを防
止する。このために押込時の前半の行程(先の引上げ位
置からδ21だけ下降した所まで)の速度を決定する第2
の下降速度設定値s22は速くし、後半の行程の速度を決
定する第3の下降速度設定値s23は遅く設定する。さら
に溶接完了後の引上げ時には溶接品質に全く影響しない
ので第2の上昇速度s12は駆動機系統の耐久性に影響し
ない範囲で高速に設定することによってタクトタイムの
削減がはかれる。各設定速度の関係を例示すると、s11
<s12,s22>s23>>s21となる。また上昇速度s11
とs12は略同値でもよく、s22とs11とは符号のみ反対
で同値としても大略溶接が行なえるので、この場合には
設定値としては信号s11,s21,s23の3種類でよいこ
とになる。(s11=s12=−s22
【0051】さらに押込み時の速度設定は上述のように
信号s22とs23のように2段階とする他に数段階の折れ
線状に変化する信号としてもよく、あるいは押込み開始
から押込み完了までの間を高速から略零まで連続的に変
化するように設定信号を定めてもよい。これらの場合に
は、速度設定信号s2nは押込み時の保持具9の移動量δ
2nに対応して、移動量の関数s2n=f(δ2n)として定
めればよい。さらにこれらの速度設定信号はあらかじめ
プログラムされた異なる変化をする数種類の信号を用意
しておき、溶接するスタッドの材質,直径,要求される
溶接品質などにより選択するようにしてもよい。
【0052】図3及び図5においては、スタッド装着
後、スタッドSTを移動させて、スタッドSTの先端と
被溶接物Wとの当接状態を電気的に検知するように構成
したので、スタッド装着前の保持具9の位置や、ガン本
体1に対する当接部材11の設定位置の如何に拘わら
ず、スタッドSTの先端と被溶接物Wとの接触以降のス
タッドSTの引上げおよび引下げを所望の設定状態とな
るよう自動的に実施することができる。
【0053】さらに、スタッドSTの先端と被溶接物W
との当接を下記のごとく人力により実施することができ
る。すなわち、スタッドSTを装着したガン本体1が、
被溶接物Wに接触する当接部材11を介して図1に示さ
れるごとく配置された場合、スタッドSTの先端がZ1
方向側に位置するときには、電動機5自体を回転に対し
てフリーにしたり、あるいは、駆動系に適宜にクラッチ
を設けたりして、回転部材3を回転自在とした状態で、
作業者が人力で保持具9およびスタッドSTをZ2 方向
に移動させて、スタッドSTと当接部材11との夫々の
先端部を被溶接物Wに当接させることができる。
【0054】一方、スタッドSTを装着したときに、ス
タッドSTの先端が当接部材11の先端よりもZ2 方向
側に位置するときには、上記と同様に回転部材3を回転
自在とした状態で、作業者がガン本体1のホルダ101
を把持して、スタッドSTの先端を被溶接物Wに当接さ
せつつ、ガン本体1をZ2 方向に押圧して、スタッドS
Tの先端と当接部材11の先端とを被溶接物Wに当接さ
せることができる。上記のごとく、人力によりスタッド
STと当接部材11との夫々の先端部を被溶接物Wに当
接させる場合、この当接状態において、検出器6の出力
用のカウンター24の内容を零にリセットすれば、設定
器21a,21bにプリセットした設定値に基いてスタ
ッドSTの引上げおよび引下げを行なうことができる。
【0055】なお、図3及び図5に示した実施例におい
ては、設定器21a,21bの出力と電動機5の検出器
6の出力との両出力が制御回路20により比較制御され
る、いわゆるフィ−ドバック系制御であるため、高性能
な設定値通りのアークスタッド溶接を行なうことができ
る。勿論、本発明は上記に限定されるものではなく、電
動機5に電気的に接続された設定器21a,21bの各
設定値に基いた、いわゆるオ−プンル−プ系の制御によ
りアークスタッド溶接を行なうこともできる。
【0056】次に、スタッドSTの先端部を覆う、いわ
ゆるフェルールFを用いる場合について説明する。本第
2の実施例である図7乃至図10において、11,11
はZ2 方向の端部で橋絡部材111を介して橋絡され
て、被溶接物Wに1ヶ所以上の位置で当接される当接部
材で、図示の場合、被溶接物Wと2点で当接する部材1
13,114が配設されている。なお、橋絡部材111
にはフェルールの肩部を押圧するための切欠部112が
配設されている。また、当接部材11,11のZ1 方向
の端部は、ガン本体1に支持されている。好ましくは、
当接部材11,11のZ1 方向の端部位置がガン本体1
に対してZ方向に位置設定自在となるよう支持されてい
る。12は軸受13,13を介してガン本体1に回転自
在に支持された回転軸で、雄ネジ121a、最適にはボ
ールネジが配設されている。この回転軸12のZ1方向
の端部は適宜に減速機を介して回転用の電動機5に連結
されている。この電動機5には、電動機5の駆動量を検
出する検出器6が連結されている。14は当接部材1
1,11により位置決めされつつ、Z方向に移動自在な
枠体で、回転軸12の雄ネジ121aに螺合する雌ネジ
141、最適にはボールナットと、当接部材11,11
に沿って摺動する案内部142,142とが配設されて
いる。枠体14には、スタッドSTを保持するための保
持具9が配設されている。
【0057】本第2の実施例においては、当接部材11
の先端部を被溶接物Wに当接させる場合に、図7,図9
および図10に示されるごとく、当接部材11の切欠部
112近傍でフェルールFを押しつける。なお、スタッ
ドSTの引上量、引下量または移動速度をプリセットす
る設定器を設けて、図3または図5と同様の制御回路2
0が構成されることは本第1の実施例と同様である。上
記フェルールに関する事項を除いて、アークスタッド溶
接作業については、本第1の実施例と全く同一であるた
め、動作説明および変形例については割愛する。なお、
本第1および第2の実施例において、スタッド溶接開始
の信号は、専用の操作スイッチをガン本体1あるいは足
踏式の操作箱に設けたり、ガン本体11に操作スイッチ
2の他に切替スイッチを設けたり、操作スイッチ2の操
作とタイマーとを併用したり、ガン本体1に操作スイッ
チ類を設けずに、足踏式やマニアル操作式の操作箱に複
数のスイッチを設けたりすることにより、適宜に実施す
ることができる。勿論、本第2の実施例において、フェ
ルールの使用の有無により、当接部材11の先端部に切
欠部112を設けたり、あるいは省略したりすることが
できる。
【0058】以上、第1および第2の実施例において、
半自動用のアークスタッド溶接について説明したが、全
自動用のアークスタッド溶接においても同様である。す
なわち、全自動のスタッド溶接装置において、スタッド
溶接時に、溶接装置として配設されている、例えばZ方
向の駆動機構を利用して、スタッド溶接銃を支持する先
端支持部材の位置をZ方向に移動させようとすれば、大
形の駆動機構の駆動に伴なう、溶接装置としての振動が
スタッド溶接銃に伝達されたり、大形の駆動機構のバッ
クラッシュや応答遅れなどにより、スタッドの引上量お
よび押込量を所望の状態とすることができない。
【0059】このため、全自動のアークスタッド溶接装
置においても、被溶接物に対して位置決めされるガン本
体と、ガン本体に配設されて、スタッドを保持する保持
具をスタッドの長軸方向に位置変位させる保持具駆動機
構とを有するスタッド溶接機であって、保持具をスタッ
ドの長軸方向に移動させる電動式の駆動機と、この駆動
機に電気的に接続されて、前記保持具の変位量および速
度がプリセット可能な制御回路とを配設したアークスタ
ッド溶接機が用いられる。
【0060】この場合、例えば、図11に示されるごと
く、Z方向の駆動機構41と、適宜の駆動機構、例えば
旋回機構42とを備えたア−クスタッド溶接装置40に
おいて、駆動機構41により駆動される先端支持部材4
11にスタッド溶接銃30のガン本体1が一体的に支持
される。このスタッド溶接銃30は、フェル−ルFを用
いる場合には、図1や図7に示されるスタッド溶接銃3
0が用いられる。勿論、スタッドSTの引上量δ1 、引
下量δ2 ,δ21,δ3 及び移動速度s11,s12,s21
いしs23などの設定状況は、先の実施例と同様である。
他方、フェル−ルFを用いない場合には、スタッド溶接
銃30としては、図1において、当接部材11を削除し
たもの、あるいは図7において、被溶接物Wに当接する
部材113,114を削除したものが用いられる。
【0061】このように、スタッド溶接銃30として、
被溶接物Wに当接する部材が配設されない場合について
説明すると、図11において、溶接装置40の駆動機構
41により、先端支持部材411が溶接位置に位置決め
された際に、スタッドSTの先端と被溶接物Wとが当接
する状態を基準として、スタッド溶接銃30における保
持具9の駆動によるスタッドの引上量δおよび引下量
δ,δ21,δに相当するプリセット値を設定する
ことができる。この場合、スタッドSTと被溶接物Wと
の間に電圧を印加しておき、駆動機構41の駆動により
先端支持部材411およびスタッド溶接銃30をZ
向に駆動させて、スタッドSTと被溶接物Wとが電気的
に短絡したときに駆動機構41が停止される。
【0062】なお、スタッドSTの位置決めを微細に行
なうために、駆動機構41により先端支持部材411を
適宜の位置に固定した後、スタッド溶接銃30に備えら
れた駆動機構によりスタッド保持具9をZ2 方向に駆動
して、スタッドSTと被溶接物Wとの接触を電気的な短
絡にて検出した方が好ましい。上記スタッドSTの先端
と被溶接物Wとの当接が自動的に行なわれ、かつ図3ま
たは図6に示されるごとく、当接後の設定値どおりのア
ークスタッド溶接が自動的に行なわれる。
【0063】なお、上記の各実施例においては、スタッ
ドの引上量と押込量とを共にプリセットして、スタッド
の動きの全行程を制御する例について説明したが、本発
明は引上量のみをプリセットし、押込み時は位置制御を
しないで行なう場合にも適用可能である。この場合、押
込み時には、所定の押込み力で押込むことにより、スタ
ッドは、溶着部分からの反力と押込み力とがバランスし
た位置で停止することになる。この場合、溶接に最も影
響を与える引上量は正確に制御されるので溶接部に供給
される熱量は正確に制御され、スタッドおよび被溶接物
の溶融量は正確である。したがってこの溶融部に対して
所定の押込み力でスタッドを押込むと、その停止位置は
ほとんど一定位置が確保できる。勿論、押込時に、スタ
ッドの移動速度を押込行程の途中で段階的にあるいは連
続的に変化させて押込初期の速度に対して、スタッドが
実質的に引上前の被溶接物とスタッドとの当接位置近傍
に押込まれた後の速度が小となるよう制御すれば、押込
時のタクトタイムが短縮すると共に、溶融金属を飛散さ
せない高品質の溶接を行なうことができる。
【0064】また、本発明においては保持具駆動機構を
電動式の駆動機により駆動制御しているため、微細な位
置制御や駆動力の可変制御を安価でかつ容易に実施する
ことができる。勿論、ア−クスタッド溶接においては、
スタッドの引上量や押込量が種々変更されるものであっ
て、しかも引上量や押込量を微細に調整する必要がある
ため、油圧あるいは圧縮空気などの、いわゆる圧力流体
式の駆動機では、種々変更される引上量や押込量に対応
させて、かつ微細に調整可能とすることは、構造が極め
て複雑となるばかりでなく、高騰化するため実用的でな
い。
【0065】また、移動量や移動速度以外に溶融部分へ
の押込完了寸前における駆動力が、他の部分における駆
動力よりも小さくなるように、あるいはまた大きくなる
ように制御することができる。この制御により自在な既
溶接部を選定することができる。
【0066】さらに、駆動機により移動される保持具の
移動量検出器としては、ロータリエンコーダ、ポテンシ
ョメータ、差動変圧器など適宜の検出器を自在に選定す
ることができる
【0067】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本第1お
よび第2の発明に係るアークスタッド溶接機は、特に、
スタッドの保持具をスタッドの長軸方向に移動させる電
動式の駆動機と、駆動機に電気的に接続されて、少なく
ともスタッドの引上量がプリセット可能な移動量設定器
と、この移動量設定器の設定値に従って保持具を位置変
位させるための駆動機制御回路とを配設したため、従来
のごとくの機械的な位置決め機構が不用となり、ア−ク
スタッド溶接機の構造が簡単となって安価に製作するこ
とができると共に、従来のごとく、当接部材の摩耗や位
置決め機構の緩みなどによる溶接品質の低下を招くこと
がなく、各スタッド溶接毎に、純電気的制御により所望
のアークスタッド溶接を確実に行なうことができ、しか
も溶接前の、少なくともスタッドの引上量の調整作業
は、設定器への入力設定値を選定すればよいため、従来
のごとくスタッド溶接銃の構成部品を機械的に調整する
場合に比べて、迅速にかつ極めて容易に調整作業を行な
うことができる。
【0068】さらに、溶接に先だって当接部材11の位
置調整により、ガン本体1のZ方向の位置が設定自在で
あるため、作業者に合った姿勢とすることにより能率よ
くア−クスタッド溶接を行なうことができる。勿論、溶
接位置近傍にZ1 方向に突出する被溶接物W1 が存在し
ても、ガン本体1が被溶接物W1 よりもZ1 方向に位置
するように当接部材11を調整することにより、所望の
ア−クスタッド溶接を行なうことができる。
【0069】さらに、本第3および第4の発明に係るア
−クスタッド溶接機は、スタッドの保持具をスタッドの
長軸方向に移動させる電動式の駆動機と、駆動機により
移動される保持具の移動量を検出する移動量検出器と、
少なくともスタッドの引上量がプリセット可能な移動量
設定器と、この移動量設定器の設定値および移動量検出
器の検出値を入力とし保持具が移動量設定器の設定値に
達したときに保持具の移動を停止させるサ−ボ制御回路
とを配設したため、第1および第2の発明の効果に加え
て、フィ−ドバック系の電気的制御により高性能な設定
値通りのア−クスタッド溶接を行なうことができる。
【0070】さらに、本第5および第6の発明に係るア
−クスタッド溶接機は、スタッドの保持具をスタッドの
長軸方向に移動させる電動式の駆動機と、駆動機により
移動される保持具の移動量を検出する移動量検出器と、
少なくとも前記スタッドの引上量がプリセット可能な移
動量設定器と、前記設定器の設定値および前記検出器の
検出値を入力とし前記保持具が前記設定器の設定値に達
したときに前記保持具の移動を停止させ、かつ押込時
に、スタッドの押込初期の速度に対して、スタッドが実
質的に引上前の被溶接物とスタッドのと当接位置近傍に
押込まれた後の速度が小となるよう制御されるサ−ボ制
御回路とを配設したため、第3および第4の発明の効果
に加えて、スタッド長さのバラツキに拘らず所望のアー
クスタッド溶接を行なうことができ、かつ押込時のタク
トタイムが短縮すると共に、溶融金属を飛散させない高
品質の溶接を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す正面断面展開図
【図2】図1におけるII−II線断面図
【図3】図1に用いる制御回路の例を示す接続図
【図4】図3の制御回路の動作を説明するためのフロー
チャート
【図5】図1に用いる制御回路の別の例を示す接続図
【図6】図5の制御回路の動作を説明するためのフロー
チャート
【図7】本発明の第2の実施例を示す正面断面図
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面矢視図
【図9】図7におけるIX−IX線断面矢視図
【図10】図7におけるX−X線断面矢視図
【図11】本発明の第3の実施例を示す正面図
【図12】従来例を示す正面断面図
【図13】一般的なアークスタッド溶接の状態説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ガン本体 2 操作スイッチ 5 電動式の駆動機 6 検出器 9 スタッドの保持具 11 当接部材 20 制御回路 21a 移動量設定器 21b 速度設定器 22a,22b 比較器 23a,23b,23c D/A変換器 26 演算処理回路 27 接触検出器 28 補助電源 29 F/V変換器 30 スタッド溶接銃 E 溶接電源 ST スタッド F フェルール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物に対して位置決めされるガン本
    体と、ガン本体に配設されて、スタッドを保持する保持
    具を、被溶接物とスタッドとの当接位置に対してアーク
    を発生させるための引上状態と溶融後の押込状態とに少
    なくとも位置変位させる保持具駆動機構とを有するアー
    クスタッド溶接機において、被溶接物に当接されてガン
    本体の位置決めを行なうための当接部材と、溶接位置近
    傍にスタッドの長軸方向に突出する被溶接物が存在して
    も、ガン本体と被溶接物とが干渉しない距離に設定する
    当接部材位置調整機構と、前記保持具をスタッドの長軸
    方向に移動させる電動式の駆動機と、前記駆動機により
    移動される保持具の移動量を検出する移動量検出器と、
    少なくとも前記スタッドの引上量がプリセット可能な移
    動量設定器と、少なくとも前記スタッドの押込時の移動
    速度がプリセット可能な速度設定器と、少なくとも前記
    移動量設定器の設定値、前記移動量検出器の検出値およ
    び前記速度設定器の設定値を入力とし前記保持具の移動
    時に保持具の移動量と移動速度とを設定値に一致するよ
    うに制御するサーボ制御回路とを備えたアークスタッド
    溶接機。
  2. 【請求項2】 前記速度設定器は、少なくとも前記スタ
    ッドの押込行程のうち前半部分よりも後半部分の速度を
    遅くする2段階の設定値を出力する設定器である請求項
    1に記載のアークスタッド溶接機。
  3. 【請求項3】 前記速度設定器は、少なくとも前記スタ
    ッドの押込行程のうち後半部分において連続的に速度が
    低下する信号を出力する設定器である請求項2に記載の
    アークスタッド溶接機。
  4. 【請求項4】 前記速度設定器は、前記保持具の変位量
    に対応して変化する信号を出力する設定器であり、前記
    サーボ制御回路は前記移動量設定器の設定値,前記速度
    設定器の設定値および前記移動量検出器の検出値を入力
    として移動量と速度とを制御するサーボ制御回路である
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のアークスタッ
    ド溶接機。
  5. 【請求項5】 前記移動量設定器は、スタッドの引上量
    および押込量がともにプリセット可能である請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載のアークスタッド溶接機。
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