JP3132242B2 - 刃先位置調整方法及び刃先位置調整装置 - Google Patents

刃先位置調整方法及び刃先位置調整装置

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JP3132242B2
JP3132242B2 JP05150899A JP15089993A JP3132242B2 JP 3132242 B2 JP3132242 B2 JP 3132242B2 JP 05150899 A JP05150899 A JP 05150899A JP 15089993 A JP15089993 A JP 15089993A JP 3132242 B2 JP3132242 B2 JP 3132242B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具の先端から突
出して保持される切刃チップの突出量を測定して、突出
量を調整するようにした刃先位置調整方法及び刃先位置
調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、切削工具、例えば被削材に平面加
工を施す転削工具として、いわゆる正面フライスが知ら
れている。この正面フライスには、工具本体の外周面か
ら突出する主切刃と、工具本体の先端面から突出する副
切刃とが設けられている。そして、工具本体がその軸線
の回りに回転させられると共に被削材に対して水平方向
に相対移動することにより、主切刃が被削材に所定深さ
に切り込まれ、続いて副切刃が主切刃による加工面をな
ぞりつつ移動して、被削材に所望の平面が形成されるこ
とになる。
【0003】ところで、このような平面フライスにあっ
ては、複数の副切刃の工具本体先端面からの突出量が一
定でないと、副切刃のうちの突出量の大きいもののみに
より、切削が行なわれることになる。そうすると、切削
効率が悪い上に突出量の大きい副切刃の刃先だけが先に
摩耗することになる。このような問題を防ぐためには、
全ての副切刃について工具本体先端面からの突出量を一
定にする必要がある。このような切刃の突出量を調整す
る刃先位置調整装置の一例として、図11に示すような
装置がある。この刃先位置調整装置は、水平な設置台6
1上に位置する回転台62に上述のような正面フライス
63がその回転軸を回転台62の回転軸と一致させて載
置され、その正面フライス63の上部先端面63aには
複数の副切刃64が、その突出量が調整可能であるよう
に、上方に突出して設けられている。又、設置台61の
端部から起立する支柱65には上下動可能に支持器66
が取り付けられている。そして、支持器66には、ダイ
ヤルゲージ67がその測定子68を下方に垂下して保持
されている。
【0004】副切刃64の突出量を調整する場合、測定
子68の下端68aの高さが副切刃64の先端と接触す
るようにして、回転台62を回転させ、副切刃64の突
出量をダイヤルゲージ67の回転目盛りによって測定す
る。この場合、測定子68の下端68aは必ず切刃64
の最も突出した点(以下、これを頂点ということがあ
る)に接触することになる。そして、全ての副切刃64
におけるダイヤルゲージ67の目盛りが一定又は許容誤
差の範囲内になるように副切刃64の位置調整をすれ
ば、全ての副切刃64の突出量を厳密に又はほぼ一定に
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、フラ
イスカッター等切削工具のチップには、ダイヤモンドコ
ンパックス、ボラゾンコンパックス等の高脆性材料が多
く使用されるようになって来ている。このような切刃チ
ップを、上述のような刃先位置調整装置又は方法で測定
して位置調整しようとすると、マイクロゲージ67の測
定子68の下端68aが切刃64の刃先に接触した状態
で突出量を測定するようになっているために、相当注意
して測定子68を刃先64に接触させても、切刃64の
刃先が欠けてチッピングを生じるという問題が発生して
しまう。
【0006】本発明は、このような課題に鑑みて、刃先
のチッピング等を生じることなく、刃先の突出量を非接
触で正確且つ容易に測定できるようにした刃先位置調整
方法及び刃先位置調整装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による刃先位置調
整方法は、基準面上に切削工具本体を配置し、該切削工
具本体の先端から突出して保持された複数の切刃の刃先
付近の最大突出量をそれぞれ検出して、各刃先の最大突
出量を調整するようにした刃先位置調整方法であって、
前記切刃の刃先から一定逃げ角を有する逃げ面上に所定
距離ずれた位置を測定ポイントとして光スポットを照射
し、その反射光を受光して前記測定ポイントの突出量を
測定すると共に、前記測定ポイントを含む刃先を撮影カ
メラで撮影して該撮影画像をモニタ装置に表示し、前記
測定ポイントを刃先に沿って逃げ面上を相対的に移動さ
せながら前記測定ポイントの突出量を順次測定して最大
突出位置を検出するようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0008】 またモニタ装置の画面上に電子ラインを表
示させ、該電子ラインに前記刃先の像を重ねた状態で、
前記画面上で測定ポイントを電子ラインと平行な方向に
相対的に移動させながら前記測定ポイントの突出量を順
次測定するようにしたことを特徴とする。
【0009】 また本発明による刃先位置調整装置は、基
準面上に切削工具本体を位置させ、該切削工具本体の先
端から突出して保持された複数の切刃の刃先付近の最大
突出位置をそれぞれ検出して、各刃先の最大突出量を調
整するようにした刃先位置調整装置であって、前記切刃
の刃先から一定逃げ角を有する逃げ面上に所定距離ずれ
た位置を測定ポイントとして光スポットを照射し反射光
を受光して該測定ポイントの突出量を測定する光測定手
段と、前記測定ポイントを含む刃先を撮影する撮影カメ
ラと、該撮影画像を表示するモニタ装置と、前記測定ポ
イントを刃先に沿って逃げ面上を相対的に移動させる位
置調整手段 とを備え、前記測定ポイントを刃先に沿って
逃げ面上を相対移動させつつ測定ポイントの突出量を順
次測定して最大突出位置を検出するようにしたことを特
徴とするものである。
【0010】 またモニタ装置の画面上に電子ラインを表
示させる電子ライン発生装置が設けられていて、電子ラ
インに刃先の像を重ねた状態で、位置調整手段により画
面上で測定ポイントを電子ラインと平行な方向に相対的
に移動させるようにしたことを特徴とする
【0011】
【作用】基準面上に切削工具本体を載置し、切削工具本
体に所定間隔で配設された切刃について一定逃げ角を有
する逃げ面上であって刃先から所定距離ずれた位置を測
定ポイントとして光スポットを照射し、その反射光を受
光して該測定ポイントの突出量を測定すると共に、測定
ポイントを含む刃先を撮影カメラで撮影して撮影画像を
モニタ装置に表示し、撮影画像の画面上において測定ポ
イントを刃先に沿って逃げ面上を相対的に移動させなが
ら測定ポイントの突出量を順次測定して、各測定値の最
大突出量を検出して必要に応じて刃先の最大突出量を調
整し、次に切削工具本体の別の切刃を測定位置に相対移
動させて同様に刃先付近の最大突出量を検出して刃先の
最大突出量を調整する。この作業を全ての切刃について
繰り返せば、複数の切刃の切削工具本体からの刃先の突
出量を調整できる。刃先の最大突出量調整は予め設定さ
れた基準値に一致させてもよいし許容誤差範囲内に収め
るように調整してもよい。
【0012】 モニタ装置の画面上の電子ラインに刃先の
像を重ねた状態で、位置調整手段によって画面上で測定
ポイントを電子ラインと平行に相対移動させて、各刃先
に沿って測定ポイントの突出量を順次測定してゆくこと
ができる
【0013】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を図1乃至図5に
基づいて説明する。図1は本実施例による刃先位置調整
装置の概略構成図、図2は刃先位置測定装置の要部平面
図、図3は刃先位置測定装置の要部側面図、図4は刃先
位置調整装置の要部ブロック図、図5は光照射部の要部
構成図である。図1に示す刃先位置調整装置において、
測定装置1の測定スタンド2にはヘッド3が取り付けら
れており、ヘッド3には、測定対象例えばフライスに装
着された刃先の撮影画像を表示するビデオモニタ装置4
及び刃先の突出量の測定値を表示する測定値表示部5が
電気的に接続されている。
【0014】 図1乃至図3に示す測定装置1において、
床面に水平に設置される測定スタンド2の基部7には、
基部7上の一対の案内レール8,8にガイドされて例え
ばY軸方向に水平移動可能な下部テーブル9が配置され
ている。下部テーブル9は基部7に枢着されたハンドル
10のねじ部10aと螺合されていて、ハンドル10を
回転させることで下部テーブル9がY軸方向に進退可能
になっている。下部テーブル9の上面には案内レール
8,8と直交する方向に一対の案内レール11,11が
設けられ、この案内レール11,11にガイドされてX
軸方向に水平移動可能な上部テーブル12が配置されて
いる。上部テーブル12は下部テーブル9の一側面の起
立部に枢着されたハンドル13のねじ部13aと螺合さ
れていて、ハンドル13を回転させることで上部テーブ
ル12がX軸方向に進退可能になっている。尚、下部テ
ーブル9,上部テーブル12及びハンドル10,13等
は位置調整手段を構成する。上部テーブル12の上面に
は三条のあり溝15a,15b,15cがY字状に形成
されていて、各あり溝15a,15b,15cにはそれ
ぞれ摺動可能なスライダー16,17,18が嵌入され
ている(図1では、スライダーは省略されている)。各
スライダー16,17,18には、フライス19(一点
鎖線図示)の内周面にそれぞれ当接して三点支持する回
転自在なローラ16a,17a,18aと、フライス1
9が載置されるべき基準面を構成する支持部16b,1
7b,18bと、適宜位置で各スライダー16,17,
18を固定する固定ネジ16c,17c,18cとがそ
れぞれ備えられている。
【0015】 基部7の一端部には支柱20が起立し、そ
の上部には上部テーブル12方向に水平に延びるアーム
21が枢着されており、その自由端部にヘッド3が取り
付けられている。ヘッド3は、フライス19の刃先の突
出量を測定する光測定手段22と、測定ポイントを含
めた刃先を撮影する顕微鏡撮影カメラ23とから構成さ
れている。光測定手段22は図4に示すように光照射部
25と演算部26とから構成されており、光照射部25
は例えば図5に示すような構成を有している。即ち、半
導体レーザー28から放射された光が投光レンズ29を
通してフライス19の先端面から突出する刃先30の測
定ポイントAにスポットとして照射され、その反射光が
結像レンズ31を介してポジションセンサ32上に結像
されるようになっている。そして、測定ポイントAの位
置によって刃先30の高さが変動すると、ポジションセ
ンサ32上のスポットの結像位置が移動するので、この
結像位置データに基づいて演算部26で刃先30の突出
量が演算され、非接触で各測定ポイントAでの突出量が
測定できることになる。この測定値は測定値表示部5で
表示されることになる。
【0016】 ところで、このような光学式手法による非
接触式測定手段を用いた場合、非接触で刃先30の突出
量を測定するために、上述したマイクロゲージを用いた
接触式測定手段と異なって、光照射部25で照射する
スポットが必ずしも刃先30の最も突出した位置即ち頂
点であるとは限らない。そのため、刃先30の頂点に
スポットが位置することを確認して測定を行なう必要が
ある。そこで、本実施例では、ビデオモニタ装置4によ
るモニター画像で光スポットが刃先の頂点に位置するこ
とを確認して、測定を行なうようにした。即ち、図2及
び図3で示すように刃先30の斜め上方に位置する撮影
カメラ23で撮影された光スポットを含む刃先30の画
像が、ビデオ信号としてビデオコントローラ34を介し
て、ビデオモニタ装置4で拡大表示(例えば、15イン
チモニタ装置の画面で90倍)されるようになってい
る。
【0017】 本実施例は上述のように構成されており、
次に刃先位置調整方法を説明する。まず、フライス19
を、測定装置1の上部テーブル12上に位置する3つの
スライダー16,17,18の支持部16b,17b,
18b上に載置し、各ローラ16a,17a,18aに
よって、測定対象であるフライス19をその内周面で回
転可能に3点支持させる。フライス19は複数の切刃の
いずれかの刃先位置がフライス19の回転位置に関わら
ず、ヘッド3の下部に位置するように芯合わせを行な
う。そして、ヘッド3の下部即ち測定位置にある1の刃
先30に対してヘッド3の光照射部25で光スポットを
照射すると、その反射光によって刃先30の基準高さに
対する偏差量が演算部26で演算され、測定表示部5で
表示される。これと同時に、この刃先30は光スポット
と共に撮影カメラ23で撮影され、ビデオ信号に変換さ
れてビデオコントローラ34を介してビデオモニタ装置
4で拡大表示される。観察者は、ビデオモニタ装置4の
画像を観察しながら刃先に沿って光スポットが移動する
ようハンドル10,13を操作してフライス19を下部
テーブル9及び上部テーブル12と共にX−Y方向に微
少移動させる。
【0018】 そして、ビデオモニタ装置4に表示された
撮影画像と上記偏差量の値から光スポットが刃先30の
頂点に位置することを確認して、当該光スポットを測定
ポイントAとして刃先30の突出量を測定値表示部5で
読みとる。このようにして、得られた突出量の測定値
が、予め設定された基準値と異なる場合又は許容誤差の
範囲外にある場合には、基準値に一致するよう又は許容
誤差内となるように刃先30の突出量を調整すればよ
い。そして、フライス19を或る角度づつ回転させて他
の刃先についても同様に突出量を順次測定及び調整す
る。
【0019】 上述のように本実施例によれば、フライス
19の刃先30の突出量を正確に測定して調整すること
ができ、しかも、刃先30に対して非接触であるから、
測定時に刃先30が欠けたりすることがなく、容易に正
確な測定及び調整ができる。
【0020】 尚、上述の実施例では、位置調整手段とし
て切削工具を支持する上下テーブル9,12等を用いた
が、これに代えて、他の位置調整手段、例えばヘッド3
を支持するアーム21を用い、これを長手方向及び周方
向に微少移動して測定ポイントを調整するようにしても
よい。
【0021】 次に、本発明の第二実施例を図6乃至図1
0により説明する。図6は本実施例による刃先位置調整
装置の部分平面図、図7は図6の部分拡大図、図8はモ
ニタ画面の正面図、図9は副切刃と測定ポイントの位置
関係を示す図、図10は図4の演算部の要部構成を示す
ブロック図である。本実施例では、図6及び図7に示す
ように、フライス36の所定間隔に形成された切刃チッ
プ着座用の凹溝に、副切刃39として例えば右勝手の切
刃チップが所定のラジアルレーキ角でそれぞれ取り付け
られている。この副切刃39は、図示しない楔のボルト
を締め付け或いは緩めることによって、フライス36に
固定され又は外される。
【0022】 又、図1及び図4に示すビデオモニタ装置
4とビデオコントローラ34との間に、二点鎖線で示す
ように電子ライン発生装置40が接続されるように構成
する。この装置40により、図8に示すビデオモニタ装
置4のモニタ画面4a上に、互いに平行な3本の電子ラ
インからなる位置決め線L1,L2,L3が間隔(例え
ば5mm)をおいて、例えば垂直方向に発生するように
なっている。これらの位置決め線L1,L2,L3の
内、中央の線L2はレーザのスポット光と一致させるよ
うにセットするものである。その両側に位置する線L1
とL3は、撮影カメラ23で撮影された副切刃39の刃
先39aの位置決め用であり、例えば副切刃39が左勝
手であるなら、画面上、左の位置決め線L1にモニタ画
面4a上の刃先39aの像を一致させ、そして、本実施
例の図6及び図7で示すように副切刃39が右勝手であ
るなら、右側の位置決め線L3に刃先39aの像を一致
させるようにする。そのため、本実施例では、撮影カメ
ラ23は測定すべき副切刃39の真上に位置することに
なる。
【0023】 位置決め線L1,L2,L3と、Y軸送り
方向、及び刃先の像は、互いに平行にセットする必要が
ある。Y軸と位置決め線L1,L2,L3を平行にする
ためには、撮影カメラ23をその撮影光軸を中心に回転
させて下部テーブル9をY軸方向に移動させたとき、刃
先上の点の像がいずれかの位置決め線L1又はL3に平
行に走るようにする。尚、この平行出しは、アーム21
の回転角度位置が一定であれば、再度行う必要はない。
刃先の像を、Y軸方向に平行にするためには、図6に示
すように、ローラ16a,17a,18aの位置を調整
して、刃先の像が位置決め線L1又はL3(既にY軸と
平行になっている)と平行になるようにすればよい。
【0024】 又、本実施例においては、刃先39aの測
定ポイントAは、刃先39a上ではなく、刃先39aか
ら若干内側即ち副切刃39の逃げ面39b上の点とする
(図9参照)。これは、刃先39aを測定ポイントとす
ると、刃先の微細な凹凸で光スポットが乱反射して、測
定値が不正確になることを防止するためである。そのた
め、例えば副切刃39の逃げ面39bの逃げ角を一定角
度である5度として、モニタ画面4a上で刃先39aの
像の5mm内側の逃げ面39b上を測定ポイントAとし
て測定した場合、その測定値は実際の刃先の高さよりも
5μm程度低い値になる。この場合、本実施例では、各
副切刃の高さを揃えることが目的であるから、各副切刃
についてその刃先頂点から測定ポイントまでの距離がそ
れぞれ等しければよいのであり、この測定値は補正する
必要がない。しかしながら、刃先の高さ(突出量)につ
いての正確な測定値が必要な場合には、図4の演算部2
6で補正計算する手段を付加するようにすればよい。
【0025】 そして、刃先39aのモニタ画面4a上の
像と位置決め線L1又はL3とを一致させた状態で、下
部テーブル9をY軸方向に移動させれば、モニタ画面4
a上で刃先39aは位置決め線L1又はL3上を移動す
ることになる。そのため、測定ポイントAは刃先39a
に沿って相対的に平行移動するので、刃先39a全体
ついて測定ポイントAでの突出量を順次測定できる。こ
の場合、図7及び図9に示すように副切刃39を構成す
る切刃チップは曲面形状を呈しているので、Y軸方向に
直線的に相対移動する測定ポイントAとは、測定位置に
誤差が生じることになる。しかし測定値の誤差は数μm
以下であり、測定値に及ぼす影響は1μm以下である。
又、図10は本実施例による演算部26の構成を示すも
のである。演算部26の演算手段41では、光照射部2
5のポジションセンサ32での結像位置データが入力さ
れて、刃先39aから若干外れた逃げ面39b上の測定
ポイントAでの突出量が演算される。この演算値が入力
される最大値演算手段42では、副切刃の移動による刃
先39a上の各測定ポイントAでの演算値から、1つの
刃先についての測定開始からの最大値が順次比較演算さ
れる。得られた最大値は、順次メモリ43で記憶される
と共に、測定値表示部5で表示されるようになってい
る。尚、図中、一点鎖線で示す符号44のブロックは、
上述した測定ポイントAでの突出量から対応する刃先3
9a上の点の刃先突出量を補正計算する手段を示すもの
である。
【0026】 本実施例は上述のように構成されており、
次に刃先位置調整方法について説明する。刃先位置の測
定に際し、フライス36に副切刃39を所定のラジアル
レーキ角で取付け、楔のボルトで仮止めする。そして、
電子ライン発生装置40をオンし、モニタ画面4a上に
位置決め線L1,L2,L3を発生させ、撮影カメラ2
3で撮影される副切刃39の刃先39aの像をモニタ画
面4a上で重ねる。本実施例の場合、副切刃39は右勝
手であるから、図8に示すように、刃先39aが位置決
め線L3と重なるように位置調整する。
【0027】 尚、予め、Y軸と位置決め線L3は、撮影
カメラ23を回転させることによって、平行に調整され
ているものとする。そして、刃先の像を、Y軸方向に平
行にするため、図6のように、ローラ16a,17a,
18aの位置を調整して、刃先の像が位置決め線L3
(既にY軸と平行になっている)と平行になるようにす
る。両者が平行になったら、次に、ハンドル13を操作
して、上部テーブル12をX軸方向に移動させると、刃
先39aの像が位置決め線L3方向に平行移動して、両
者が重ねられる。
【0028】 このようにして、ヘッド3に対するフライ
ス36の副切刃39の位置調整が完了し、この時、光ス
ポットによる測定ポイントAが刃先39aから逃げ面3
9b方向に少しずれた位置(例えば30μm)にあるよ
うにする。このような状態で測定が開始され、測定ポイ
ントAでの刃先39aのフライス先端面からの突出量が
演算部26の演算手段41で演算され、測定値表示部5
で表示される。これと同時にハンドル10を操作して、
下部テーブル9をY軸方向に移動してゆけば、モニタ画
面4a上で刃先39aの像が位置決め線L3上を移動
し、測定ポイントAは刃先39aと平行に相対移動する
ことになり、副切刃全体の各突出量が測定される。各測
定ポイントA毎の測定値は、最大値演算手段42でその
刃先39aについてそれ以前の測定値における最大値と
比較演算され、新たな最大値が算出されるとメモリ43
で記憶されると共に測定値表示部5で最大値として表示
される。
【0029】 このようにして、1枚の副切刃39の逃げ
面39b上の測定ポイントAにおける最大突出量が測定
される。この測定値が予め設定された基準値の許容誤差
の範囲内にあれば、その位置でチップ39は固定され
る。最大測定値が許容誤差の範囲から外れる場合には、
チップ30の刃先39aの突出量を再調整して、再度測
定を行なう。このようにして、1枚の副切刃39が固定
されたら、フライス36を回転させ、他の副切刃を前回
の副切刃39と同じ位置にセットして、同様の手順で測
定して、その副切刃の突出量を調整する。尚、上述の説
明では、右勝手のチップについて説明したが、左勝手の
切刃チップであっても同様の手順で測定できる。又、上
部及び下部テーブル12,9のY軸方向の移動を、操作
者がハンドル10を操作することで行なうようにした
が、モータ等の駆動手段で自動的に移動させるようにし
てもよい。
【0030】 以上のように、本実施例では、フライス3
6を保持した上部テーブル12及び下部テーブル9をY
軸方向に移動操作するだけで、その副切刃全体の刃先突
出量を測定できて、最大突出量を得ることができる。そ
のために、最大突出量の測定が容易且つ確実である。
又、本実施例では、副切刃39の測定ポイントAを刃先
から逃げ面上に若干ずれた位置に設定したから、刃先で
の光スポットの乱反射による測定誤差を抑制することが
でき、測定がより一層正確になるという利点もある。
【0031】 尚、上述の各実施例ではフライス19,3
6の支持手段として3つのスライダー16,17,18
を配設するようにしたが、これに限定されるものではな
い。切削工具の種類によっては、例えば従来技術で説明
したように、一体型の正面フライス等について回転テー
ブル等で支持するようにしてもよい。又、第二実施例で
は、電子ラインによる位置決め線L1,L2,L3が同
時にモニタ画面4aに現われるようにしたが、測定され
る副切刃の種類に対応する一種類の電子ラインが表示さ
れるようにしてもよい。或いは、単一の電子ラインで各
種の副切刃の位置決めを行なうようにしてもよい。更
に、図では、電子ラインはモニタ画面4aの垂直方向に
現われるようにしたが、電子ラインの方向は水平方向や
斜め方向のいずれでもよい。電子ラインを水平方向に設
定した場合には、測定時のテーブルの移動方向はX軸方
向にすればよい。又、電子ラインを斜め方向に設定した
場合には、撮影カメラ23の角度によって、テーブルを
X軸又はY軸方向に移動させながら測定を行なうことに
なる。又、第一実施例においても、第二実施例と同様
に、光スポットによる測定ポイントAの位置を刃先の頂
点から逃げ面方向に若干ずれた位置に設定するようにし
てもよい。
【0032】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る刃先位置調
整方法及び刃先位置調整装置では、複数の刃先近傍の最
大突出量を非接触で精密に測定して切刃相互の突出量を
調整でき、測定時に刃先が欠けたりすることもなく、測
定や調整が容易になる。またモニタ装置の画面上に電子
ラインを表示させ、該電子ラインに刃先の像を重ねた状
態で、画面上で測定ポイントを電子ラインと平行に相対
的に移動させながら測定ポイントの突出量を順次測定す
るようにしたので、測定時の移動が一方向で簡単にな
り、拡大された画面上で容易且つ確実に最大突出量を測
定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例による刃先位置調整装置の
概略構成図である。
【図2】図1における刃先位置調整装置のうち測定装置
の要部平面図である。
【図3】測定装置の要部側面図である。
【図4】刃先位置調整装置の要部ブロック図である。
【図5】光照射部の要部構成図である。
【図6】本発明の第二実施例による刃先位置調整装置の
部分平面図である。
【図7】図6の刃先位置調整装置の部分拡大図である。
【図8】モニタ画面上の刃先の像と電子ラインとの関係
を示す図である。
【図9】副切刃と測定ポイントとの位置関係を示す図で
ある。
【図10】図4における演算部の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】従来の刃先位置調整装置の要部正面図であ
る。
【符号の説明】
4 ビデオモニタ装置 5 測定値表示部 19,36 フライス 22 光測定手段 23 撮影カメラ 26 演算部 30,39a 刃先 41 演算手段 42 最大値演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 知良 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社 筑波製作所 内 (56)参考文献 特開 昭60−48246(JP,A) 特開 平2−24003(JP,A) 特開 平5−200653(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 17/00 - 23/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準面上に切削工具本体を配置し、該
    削工具本体の先端から突出して保持された複数の切刃の
    刃先付近の最大突出量をそれぞれ検出して、各刃先の最
    大突出量を調整するようにした刃先位置調整方法であっ
    て、前記切刃の刃先から一定逃げ角を有する逃げ面上に所定
    距離ずれた位置を測定ポイントとして光スポットを照射
    し、その反射光を受光して該測定ポイントの突出量を測
    定すると共に、前記測定ポイントを含む刃先を撮影カメ
    ラで撮影して該撮影画像をモニタ装置に表示し、 前記測定ポイントを刃先に沿って前記逃げ面上を相対的
    に移動させながら前記測定ポイントの突出量を順次測定
    して最大突出量を検出するようにした ことを特徴とする
    刃先位置調整方法。
  2. 【請求項2】 前記モニタ装置の画面上に電子ラインを
    表示させ、該電子ラインに前記刃先の像を重ねた状態
    で、前記画面上で測定ポイントを電子ラインと平行な方
    向に相対的に移動させながら前記測定ポイントの突出量
    を順次測定するようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の刃先位置調整方法。
  3. 【請求項3】 基準面上に切削工具本体を位置させ、該
    切削工具本体の先端から突出して保持された複数の切刃
    の刃先付近の最大突出量をそれぞれ検出して、各刃先の
    最大突出量を調整するようにした刃先位置調整装置であ
    って、前記切刃の刃先から一定逃げ角を有する逃げ面上に所定
    距離ずれた位置を測定ポイントとして光スポットを照射
    し反射光を受光して該測定ポイントの突出量を測定する
    光測定手段と、 前記測定ポイントを含む刃先を撮影する撮影カメラと、 該撮影画像を表示するモニタ装置と、 前記測定ポイントを刃先に沿って逃げ面上を相対的に移
    動させる位置調整手段とを備え、 前記測定ポイントを刃先に沿って逃げ面上を相対移動さ
    せつつ前記測定ポイントの突出量を順次測定して最大突
    出量を検出するようにした ことを特徴とする刃先位置調
    整装置。
  4. 【請求項4】 前記モニタ装置の画面上に電子ラインを
    表示させる電子ライン発生装置が設けられていて、前記
    電子ラインに前記刃先の像を重ねた状態で、前記位置調
    整手段により画面上で測定ポイントを電子ラインと平行
    な方向に相対的に移動させるようにしたことを特徴とす
    請求項3に記載の刃先位置調整装置。
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