JP3132169U

JP3132169U - 作業用手袋

Info

Publication number: JP3132169U
Application number: JP2007001860U
Authority: JP
Inventors: 克比古門口
Original assignee: 勝星産業株式会社
Priority date: 2007-03-20
Filing date: 2007-03-20
Publication date: 2007-05-31
Anticipated expiration: 2017-03-20

Abstract

【課題】使い心地がよく、また耐磨耗性が高く、かつ滑り止め突起がはがれにくい作業用手袋を提供する。
【解決手段】編成手袋の掌側表面に、樹脂からなる被膜層を形成し、さらに該被膜層表面の一部または全部に、樹脂からなる滑り止め突起を散点状に形成した作業用手袋。
【選択図】図１

Description

本考案は、工場での作業や農作業に用いる作業用手袋に関する。

従来、工場での作業や、園芸、農作業等において、手の汚れを防ぐために、編成手袋の全表面あるいは掌側表面を樹脂で被覆した手袋や、編成手袋の掌側全面に樹脂製の滑り止め突起を設けた手袋が使用されている。しかしながら、手袋に樹脂を被覆したものは、指先の感覚が伝わりやすく、使い心地はいいが、磨耗しやすく孔が開きやすい。また、樹脂製の滑り止め突起を設けたものは、耐磨耗性は高いが生地の網目から水や油、泥などが入り、手が汚れやすく、また、突起のせいで指先の感覚が伝わりにくく、さらに大きな力がかかると突起が手袋からはがれてしまうという問題点がある。そこで、文献１において、掌側全面に弾性材料よりなる滑り止め突起が散点状に付着形成され、さらにその上に滑り止め突起が突出するように弾性材料よりなる塗膜面を形成した手袋が提案されている。この手袋によれば、従来のものと比べて滑り止め効果が向上し、また滑り止め突起の耐久性も向上する。
特開２０００−３２８３２８号公報

しかしながら、文献１の発明は、滑り止め突起が手袋の生地に直接付着しているため、突起に大きな力がかかった場合にははがれてしまう可能性があり、突起が一つでもはがれてしまうと、生地が露出するため、そこから水などが浸入してしまうという問題があった。

本考案は、上記事情を鑑みたものであり、使い心地がよく、かつ滑り止め突起がはがれにくい作業用手袋を提供することを目的とする。

本考案は、編成手袋の掌側表面に、樹脂からなる被膜層を形成し、さらに該被膜層表面の一部または全部に、樹脂からなる滑り止め突起を散点状に形成することを特徴とする。

本考案によれば、編成手袋の掌側表面が樹脂からなる被膜層で覆われているので、水や油、泥などの浸入を防ぐことができる。また、作業により耐磨耗性が必要な部分のみに樹脂からなる滑り止め突起を設け、その他の部分は被膜層のみとすることにより、指先の感覚がわかりやすく、かつ耐磨耗性が高い手袋とすることができる。さらに、滑り止め突起が被膜層の表面に付着するため、手袋の生地に付着する場合と比べてより強固に接着され、大きな力がかかってもはがれにくい。また、万一滑り止め突起がはがれてしまったとしても、被膜層が残り、手袋の生地が露出することはなく、水などが浸入しないため、手袋としての機能が大きく低下することはない。

本考案の作業用手袋の具体的な構成について、各図面に基づいて説明する。図１に示すのは、本手袋の第一実施形態の正面図であり、（ａ）が甲側、（ｂ）が掌側である。

本手袋は、綿糸を編んでなる編成手袋１の掌側表面に、ニトリルゴムからなる被膜層２を形成し、被膜層２の表面に、ニトリルゴムからなる滑り止め突起３を設けたものである。編成手袋１は一般的な軍手であるが、その材料は、綿のほか、ポリエステル、レーヨン、アクリル、あるいはそれらの合成繊維等、使用目的によって自由に選ぶことができる。また、被膜層２は、掌側の略全面を覆うように設けられるが、図１（ａ）に示すように、甲側の一部に及ぶものであってもよい。さらに、被膜層２および滑り止め突起３の材料は、ニトリルゴムのほか、天然ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど、使用目的に合わせた強度や柔軟性を持つ素材から自由に選ぶことができる。

図２（ａ）に示すのは、被膜層２および滑り止め突起３を設けた部分の断面図である。編成手袋１の表面に、一定厚さの被膜層２が設けられ、その表面に、凸状の滑り止め突起３が設けられている。編成手袋１および被膜層２の厚さならびに滑り止め突起３の高さは図示したものに限られず、自由に設定でき、被膜層２は部位によって厚さが異なるものであってもよい。

さらに、図２（ｂ）に示す第二実施形態のように、被膜層２は、内被膜層２ａと、外被膜層２ｂと、からなり、編成手袋１の表面に内被膜層２ａを形成し、内被膜層２ａの表面に外被膜層２ｂを形成したものであってもよい。内被膜層２ａおよび外被膜層２ｂならびに滑り止め突起３は、同じ材質からなるものであってもよいし、異なる材質からなるものであってもよい。なお、内被膜層２ａおよび外被膜層２ｂを同じ材質とした場合には、成分の配合比率や発泡倍率を変えることで、それぞれ異なる特性を有するようにすることが望ましい。例えば、内被膜層２ａの硬度を低く、外被膜層２ｂの硬度を高くすれば、表面が磨耗に強く、着用感が良好なものとなる。また、内被膜層２ａの硬度を高く、外被膜層２ｂの硬度を低くすれば、物をつかんだ際に物を傷付けず、滑りにくくなる。

また、内被膜層２ａおよび外被膜層２ｂならびに滑り止め突起３は、すべて異なる色に着色してもよい。このように形成すると、磨耗した際にその部分の色が変わることから、手袋の交換時期を容易に判断できる。

さらに、滑り止め突起３の形状は、図示するような円形のほか、線状や面状のものであってもよい。さらに、滑り止め突起３は、編成手袋１の掌側の一部分にのみ設けられるものであってもよい。図３に示すのは本手袋の他の実施形態の掌側の正面図であり、（ａ）が第三実施形態、（ｂ）が第四実施形態である。第三実施形態の手袋は、掌側の全面に被膜層２を設け、その表面の指先部分のみに滑り止め突起３を設けたものであり、指先で物を摘むような作業の際に用いられる。また、第四実施形態の手袋は、掌側の全面に被膜層２を設け、その表面の掌部分のみに滑り止め突起３を設けたものであり、指先の感覚が必要な作業の際に用いられる。

本考案の作業用手袋は、上記実施例に限定されるものではない。例えば、編成手袋は、手首部分を延長して、肘まで覆うようにしてもよい。また、被膜層は手袋の全表面を覆うものであってもよい。

本考案の手袋の第一実施形態の正面図。第一実施形態および第二実施形態の部分断面図。第三実施形態および第四実施形態の掌側の正面図。

符号の説明

１編成手袋
２被膜層
３滑り止め突起

Claims

編成手袋（１）の掌側表面に、樹脂からなる被膜層（２）を形成し、さらに該被膜層（２）表面の一部または全部に、樹脂からなる滑り止め突起（３）を散点状に形成することを特徴とする作業用手袋。