JP3132011B2 - 高調波フィルタ設備保護リレー - Google Patents

高調波フィルタ設備保護リレー

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JP3132011B2
JP3132011B2 JP03005385A JP538591A JP3132011B2 JP 3132011 B2 JP3132011 B2 JP 3132011B2 JP 03005385 A JP03005385 A JP 03005385A JP 538591 A JP538591 A JP 538591A JP 3132011 B2 JP3132011 B2 JP 3132011B2
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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高調波フィルタ設備を
保護するために設けられる高調波フィルタ設備保護リレ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周波数変換所に代表されるような多量の
高調波電流を発生する所においては、高調波電流を吸収
するために、大地と並列に高調波フィルタ設備が設置さ
れる。
【0003】高調波フィルタ設備は、単一の周波数を除
去するための専用フィルタと、複数の高調波を同時に除
去する兼用フィルタとを組み合わせたもので、例えば基
本波に対して第5次、第11次、第13次の高調波をそ
れぞれ専用フィルタで除去し、それより高次の高調波を
兼用フィルタで除去している。なお、第n(n=5,11,13)
次高調波を流す分路を第n分路(この分路には専用フィ
ルタが設けられている)、それより高い次数の高調波を
まとめて流す分路をHP分路(この分路には兼用フィル
タが設けられている)ということにする。
【0004】この高調波フィルタ設備における事故の1
つとして、高調波フィルタ設備を構成するコンデンサ素
子やリアクトル素子の故障がある。これらの故障を検出
する方法は、インピーダンスを検出する方式を含め、い
くつか考えられるが、各分路に定常的に流れている基本
波電流に注目した分路間の同一相基本波差電流を検出す
る方式が優れた方式として採用されている。ここに、同
一相を見ることとしている理由は、同一相ならば相電圧
の不平衡に左右されないからである。また、インピーダ
ンス方式では周波数変動の影響を受けるという欠点があ
るからである。
【0005】上記同一相基本波差電流を検出する従来の
アナログ式保護リレーの回路図を図5に示す(日新電機
技報Vol.23.No.2(1978,4)参照)。同図において、高周
波分路として第5分路 5L、第11分路11L、第13分
路13L、HP分路HPLの4つが存在し、各分路間の差電
流を監視する保護リレーが図示されている。以下、第5
分路 5Lと第11分路11Lとの間の差電流を監視する保
護リレーについて説明するが、他の分路間の差電流を監
視する保護リレーの動作も、この保護リレーの動作に類
似しているので説明は省略する。
【0006】図5に示すように、第5分路 5Lにはコン
デンサC5 、リアクトルL5 、抵抗R5 等からなるフィ
ルタ回路が設置され、第11分路11LにはコンデンサC
11、リアクトルL11、抵抗R11等からなるフィルタ回路
が設置され、各分路 5L,11Lを流れる電流i5,i11を
検出する変流器CT1,CT2,CT3 およびCT4,CT5,
CT6 が設置されている。このうち、変流器CT1,CT
5 の出力端は、補償変流器CCT1,CCT2 を通して互
いにたすき掛けに接続されており、変流器CT1,CT5
で検出され、補償変流器CCT1,CCT2で補正された
電流の差電流Δiがとられる。補償変流器CCT1,CC
T2 は、分路間の基本波定格値の相違を初期調整時に補
正するためのものである。この差電流Δiは、第5高調
波通過フィルタF5 、第11高調波通過フィルタF11で
各高調波成分が吸収され、残る基本波成分のみ分路故障
検出リレー 5A,11Bに導入される。
【0007】分路故障検出リレー 5Aは、第5分路を流
れる電流i5 を基準 (ipol)にして第5分路を流れる電
流の増加を差電流Δiの増加に基づいて検出するリレー
であり、分路故障検出リレー11Bは、第11分路を流れ
る電流i11を基準にして第11分路を流れる電流の増加
を差電流Δiの減少に基づいて検出するリレーである。
【0008】上記のように保護リレーを構成すれば、単
一分路の素子故障、2分路同一相の素子故障といった代
表的な事故に対して保護動作をさせることができる。例
えば、第5分路のコンデンサの素子故障によりインピー
ダンスが減少した場合、第5分路を通過する基本波電流
が増大し、第5−第11分路間の第5分路側差電流が増
大しリレー 5Aが動作するとともに、HP−第5分路間
の第5分路側差電流の増加により、HP−第5分路間に
設けたリレー5Bが動作するので、これらのリレー動作
によりトリップ指令を出すことができる。
【0009】また、2分路同一相のコンデンサの素子故
障、例えば第5分路、HP分路の同一相にコンデンサの
素子故障が発生したときは、第5分路およびHP分路の
電流が増大するために、第5−第11分路間の第5分路
側差電流の増大によりリレー5Aが動作するとともに、
第13−HP分路間のHP分路側差電流の増大によりリ
レーHPBが動作するので、この条件によりトリップ指
令を出すことができる。
【0010】さらに単一分路の地絡・断線故障、例えば
第5分路のリアクトルL5 の導線部が設置する地絡、あ
るいは抵抗R5 の断線が起こった場合には、第5分路電
流は減少し、等価的に第5−第11分路間の第11分路
側差電流が増大し、リレー11Bが動作するとともに、H
P−第5分路間のHP分路側差電流が増大し、リレーH
PAが動作するので、この条件によりトリップ指令を出
すことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のコン
デンサ内部素子故障の場合は故障分路の電流は増加する
が、地絡・断線故障の場合は、上記の説明から分かるよ
うに、他の分路の電流が等価的に増加するのみで、電流
の減少を直接検出できなかった。したがって、故障分路
のリレーは動作せず、故障のない分路のリレーが動作す
るという紛らわしさがあった。
【0012】そこで本発明では、分路間の同一相基本波
差電流を検出することにより、高調波フィルタ設備を保
護する場合において、ディジタルリレー方式を採用する
とともに、高調波フィルタ設備のコンデンサ内部素子の
故障のみならず、高調波フィルタ設備内の地絡故障、断
線故障あるいはリレーにおける電流検出手段である変流
器2次側の短絡、地絡あるいは断線等による電流が減少
する故障に対しても故障分路を確実に検知し応動できる
高調波フィルタ設備の保護リレーを提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の高調波フィルタ設備保護リレーは、各分路
に流入する電流を検出する電流検出手段と、電流検出手
段の検出電流に基づき基本波電流値を求める基本波抽出
手段と、各分路に設けられ、上記基本波抽出手段により
算出された当該分路の基本波電流値と、他の分路の基本
波電流値に両分路の基本波電流定格値の比に相当する係
数を乗じたものとの差電流の変化から当該分路を流れる
電流の増加を判定する第1の判定手段と、各分路に設け
られ、上記基本波抽出手段により算出された当該分路
基本波電流値と、他の分路の基本波電流値に両分路の基
本波電流定格値の比に相当する係数を乗じたものとの
電流の変化から当該分路を流れる電流の減少を判定する
第2の判定手段と、第1の判定手段の判定出力に基づい
てトリップ指令信号を出力する第1のトリップ指令出力
手段と、第2の判定手段の判定出力に基づいてトリップ
指令信号を出力する第2のトリップ指令出力手段とを有
し、上記第1のトリップ指令出力手段および第2のトリ
ップ指令出力手段がともに時限動作をするものであり、
上記第1の判定手段の判定のための判定値が、第2の判
定手段の判定値よりも小さく設定され、上記第1のトリ
ップ指令出力手段の動作時間が、第2のトリップ指令出
力手段の動作時間よりも長く設定されているものであ
る。
【0014】
【作用】上記の構成の高調波フィルタ設備保護リレーに
よれば、まず、高調波フィルタ設備の各分路に流入する
電流を検出し、基本波抽出手段により基本波成分を抽出
する。そして、各基本波抽出手段により抽出された基本
波に基づき各分路間を流れる電流の差電流を求める。
【0015】さらに第1の判定手段により分路の電流の
増加を検出し、第2の判定手段により分路の電流の減少
を検出する。このことによって、地絡故障、断線故障等
の電流が減少する故障に対しても、故障分路を直接検出
することができるようになる。この場合、コンデンサ素
子故障のような電流が増加する故障に対しては、非故障
分路に設けた第2の判定手段が分路の電流の減少を検出
し、地絡・断線故障のように電流が減少する故障に対し
ては、非故障分路に設けた第1の判定手段が分路の電流
の増加を検出してしまうおそれもある。
【0016】しかし、上記第1のトリップ指令出力手段
および第2のトリップ指令出力手段に時限動作をさせ、
上記第1の判定手段の判定のための判定値を第2の判定
手段のそれよりも小さくし、第1のトリップ指令出力手
段の動作時間を、第2のトリップ指令出力手段の動作時
間よりも長くすることによって(図2参照。同図は本発
明の保護リレーの動作領域を示す。第1の判定手段およ
び第2の判定手段の動作感度となる判定値として、基本
波電流定格値の変化率を用いるものとし、各々の変化率
をPc 、Pg で示し、第1のトリップ指令出力手段の動
作時間をTc 、第2のトリップ指令出力手段の動作時間
をTgで示している。)、コンデンサ内部素子故障のよ
うな電流が増加する故障に対しては、第1の判定手段に
よりまず高感度、長時間で電流の増加を検出させ、地絡
・断線故障のように電流が減少する故障に対しては、第
2の判定手段により、短い時間で電流の減少を検出させ
ることとしたので、上記のような2重検出のおそれは回
避できる。
【0017】このように動作感度、動作時間を変えたの
は、上記のような断線故障、地絡故障では、故障位置に
よっては故障電流が大きくなり故障波及防止の意味から
短時間で検出しなければならないのに対して、分路のコ
ンデンサ内部素子は数多くの小容量コンデンサ素子が直
列並列に接続されて構成されており、その1素子の故障
(短絡故障)によるインピーダンスの減少は僅かで従っ
て電流増加も僅かであり、高感度で検出しなければなら
ず、また系統の過渡現象による不要動作の影響を避ける
ために長時間で動作させなければならないからである。
【0018】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図1は、第5分路 5L、第11分路11L、第1
3分路13L、HP分路HPLに接続されたフィルタ回路2
a〜2dと各フィルタ回路2a〜2dを保護する保護リ
レーの回路図である。
【0019】フィルタ回路2a〜2dは、それぞれコン
デンサ、リアクトル、抵抗等からなる直列回路となって
いる。フィルタ回路2a〜2dに流れる電流は変流器3
a〜3dにより検出され、それぞれ基本波抽出回路1a
〜1dに入力される。基本波抽出回路1a〜1dは、電
流の高調波成分を減衰させる高調波減衰フィルタ11a
〜11dと、基本波の一周期に相当する時間を一定時間
間隔で等分(実施例では12等分している。これ以上で
も以下でもよいことはもちろんである)した各時点ごと
にサンプリングするサンプリング回路12a〜12d
と、サンプリング回路12a〜12dによって取得され
た各サンプリング値に対して、サンプリング値の2乗値
を一周期に相当する時間にわたって加算した値を用いて
平方根演算する実効値演算回路13a〜13dとを有し
ている。
【0020】基本波抽出回路1a〜1dによって求めら
れた基本波成分は、判定回路4(差電流算出手段および
判定手段として動作する)に入力され、判定回路4によ
り、各分路を流れる電流の基本波成分の差電流の増減が
判定式(後述)に従って判定される。判定回路4の出力
は論理回路5(トリップ指令出力手段に対応する)によ
り処理され、論理回路5から一定の基準に従ってトリッ
プ指令信号が出力される。
【0021】以下、上記保護リレーの動作を説明する。
サンプリング回路12a〜12dにより各時点ごとにサ
ンプリングされたサンプル値im は、実効値演算回路1
3a〜13dに入り処理される。 実効値演算回路13
a〜13dによる演算処理手法を簡単に説明すると、あ
る時点において、過去のサンプリング値i0 〜i11の2
乗の総和をとってこれに1/12をかけて平方根をとる
のである。つまり、(1) 式により計算する。
【0022】
【数1】
【0023】上記(1) 式の実効値演算を用いると、電流
が基本波成分を多く含み、高調波成分をあまり含まない
ときは、基本波の大きさI1 は、実効値演算で高精度に
近似できることがよく知られている(例えば基本波およ
び第5次高調波のみ存在するとし基本波I1=100,第5次
高調波I5=3とすると、実効値は100.0450となり、ほと
んど基本波成分に等しい)ので、(1) 式を近似的に電流
の基本波成分の大きさを抽出する演算式とみなすことが
できるからである。
【0024】この演算により、過去の1サイクルにおる
値を使って基本波成分を算出することができる。以下、
このようにして求められた各分路を流れる基本波成分を
(i) (i=5,11,13,HP)と表示する。このようにして得ら
れた各分路を流れる基本波成分は、判定回路4に入力さ
れる。
【0025】図3は判定回路4の構成図である。第5分
路の基本波出力I(5)は、それぞれ第1判定回路41
a、第2判定回路42aに入り、両判定回路において、
第11分路の基本波出力I(11)、第13分路の基本波出
力I(13)、HP分路の基本波出力I(HP)と比較判定され
る。この場合、第1判定回路41aにおける判定式は、
第j分路(j= 5,11,13,HP) における基本波電流定格値を
Injで表わすものとし、 r5j=In5/Inj を用いて、I(5)−r5jI(j)をΔI5j (j=11,13,HP) と
定義すると、 ΔI5j≧In5×Pc/100 である。ここに、In5は上記のとおり第5分路における
基本波電流定格値、Pcは素子故障判定のための基本波
電流定格値の変化率に相当する値(%)である。例えば
Pc =5%とすると、上記判定式は、第5分路の電流
が、第j分路の電流を基準にして、第5分路の基本波電
流定格値の5%以上増加したことを表わすのである。
【0026】上記第1判定回路41aにおける判定の結
果は、 j=11,j=13,j=HP の場合に対してそれぞれとられ
るので、合計3つの判定信号が出力されることになる。
各判定結果を表わす信号を↑511,↑513,↑5HPで表
示する。また、第2判定回路42aにおける判定式は、 ΔI5j≦−In5×Pg/100 (j=11,13,HP) となる。ここに、Pg は地絡・断線の検出のための基本
波電流定格値変化率に相当する値(%)でありPg >P
c に選ばれている。例えばPg =10%とすると、上記
判定式は、第5分路の電流が、第j分路の電流を基準に
して、第5分路の基本波電流定格値の10%以上減少し
たことを表わす。
【0027】上記第2判定回路42aにおける判定の結
果も、 j=11,j=13,j=HP に対してそれぞれとられるの
で、合計3つの判定信号が出力されることになる。各判
定結果を表わす信号を↓511,↓513,↓5HPで表示す
る。以上の説明は、第5分路の電流を判定するための第
1判定回路41a、第2判定回路42aに対するもので
あったが、第11分路の基本波出力、第13分路の基本
波出力13、HP分路の基本波出力を判定する場合も、
それぞれ第1判定回路、第2判定回路が設けられている
(図示せず)。それぞれの判定回路の動作式は、上記の
場合と同様に表わすことができるので省略する。各判定
結果を、↑115 ,↑1113,↑11HP,↓115 ,↓
1113,↓11HP,↑135 ,↑1311,↑13HP,
135 ,↓1311,↓13HP,↑HP5 ,↑HP11,↑
HP13,↓HP5 ,↓HP11,↓HP13で表わす。
【0028】図4は論理回路5の詳細図であり、同図
(a) に示した回路と同図(b) に示した回路とを合わせた
ものが論理回路5を構成する。第1判定の結果得られた
各判定信号↑511,↑513,↑5HPは、図4(a) に示す
ように、↑511と↑513、↑513と↑5HP、↑5HPと↑
13の3つの対になってそれぞれAND回路50a,5
1a,52aに入力り、各AND回路50a,51a,
52aの出力は、OR回路53aに入り、OR回路53
aから出た信号は時限Tc をもつ時限回路54aを通し
て外部にコンデンサ内部素子故障検出信号として出力さ
れる。また、他の判定信号↑115 ,↑1113,↑11
HP、↑135 ,↑1311,↑13HP、↑HP5 ,↑HP
11,↑HP13も同様にAND回路50b〜52b、50
c〜52c、50d〜52dに入り、OR回路53b〜
53d、時限回路54b〜54dを通して外部にコンデ
ンサ内部素子故障検出信号として出力される。この結
果、4つの時限回路54a〜54dからそれぞれ第5分
路コンデンサ内部素子故障検出信号、第11分路コンデ
ンサ内部素子故障検出信号、第13分路コンデンサ内部
素子故障検出信号、HP分路コンデンサ内部素子故障検
出信号が得られる。
【0029】また、第2判定の結果得られた各判定信号
↓511,↓513,↓5HPも図4(b) に示すように、↓5
11と↓513、↓513と↓5HP、↓5HPと↓513の3つの
対になってそれぞれAND回路55a,56a,57a
に入り、各AND回路55a,56a,57aの出力
は、OR回路58aに入り、OR回路58aから出た信
号は時限Tg をもつ時限回路59aを通して外部にフィ
ルタ設備内の地絡・断線故障検出信号として出力され
る。また、他の判定信号↓115 ,↓1113,↓1
HP、↓135 ,↓1311,↓13HP、↓HP5 ,↓H
11,↓HP13も同様にAND回路55b〜57b、5
5c〜57c、55d〜57dに入り、OR回路58b
〜58d、時限回路59b〜59dを通して外部にフィ
ルタ設備内の地絡・断線故障検出信号として出力され
る。この結果、4つの時限回路59a〜59dからそれ
ぞれ第5分路地絡・断線故障検出信号、第11分路地絡
・断線故障検出信号、第13分路地絡・断線故障検出信
号、第HP分路地絡・断線故障検出信号が得られる。
【0030】以上の論理回路の動作について説明する
と、まず、1つの分路(第i分路とする)のコンデンサ
内部素子故障の時は、その分路の第1判定回路41aか
ら判定信号↑ij (j≠i)が3つ出るので、その分路のA
ND回路が必ず動作し、OR回路の出力が現れる。した
がって、その出力が時間Tc 以上続いたならば、時限回
路から出力を出すことができる。
【0031】この時、他の分路の第2判定回路42aも
動作し判定信号↓ji を出すことがあるが、当該他の分
路のAND回路が動作しないので、誤った信号を出すこ
とはない。また、1つの分路(i分路とする)の地絡・
断線故障の時は、その分路の第2判定回路42aから判
定信号↓ij (j≠i)が3つ出るので、AND回路が必ず
動作し、OR回路の出力が現れる。したがって、その出
力が時間Tg 以上続いたならば、時限回路の出力を出す
ことができる。この時、他の分路の第1判定回路41a
も動作し判定信号↑ji を出すことがあるが、AND回
路が動作しないので、誤った信号を出すことがないのは
上の場合と同じである。
【0032】次に、2分路(第i分路および第j分路と
する)のコンデンサ内部素子同時故障の時は、第i分路
の第1判定回路から判定信号↑ik (k≠i, k≠j)が2つ
出るので、AND回路が動作し、OR回路の出力が現れ
る。また、第j分路の第1判定回路からも判定信号↑j
k (k≠j, k≠i)が2つ出るので、その分路のAND回路
が動作し、OR回路の出力が現れる。よって、第i分路
のコンデンサ内部素子故障検出信号と第j分路のコンデ
ンサ内部素子故障検出信号とが両方出ることになり、両
分路のコンデンサ内部素子故障であることが分かる。
【0033】なお、第2判定回路からも判定信号↓ki
(k≠i,k≠j)、↓kj (k≠i, k≠j)が出ることになり、
i,j以外の分路のAND回路が2つ働き、i,j以外
の分路の地絡・断線信号が出ることになるが、地絡・断
線検出の基本波電流定格値の変化率Pg をPc よりも大
きく設定しているので、先にコンデンサ内部素子故障検
出信号が現れる。したがって、地絡・断線と判定される
おそれはない。
【0034】次に、2分路(第i分路および第j分路と
する)の地絡・断線故障の時は、第i分路の第2判定回
路から判定信号↓ik (k≠i, k≠j)が2つ出るので、A
ND回路が必ず動作し、OR回路の出力が現れる。ま
た、第j分路の第2判定回路からも判定信号↓jk (k≠
j, k≠i)が2つ出るので、その分路のAND回路が必ず
動作し、OR回路の出力が現れる。よって、第1分路の
地絡・断線故障検出信号と第j分路の地絡・断線故障検
出信号とが両方出ることになり、両分路の地絡・断線故
障であることが分かる。この時、第1判定回路からも判
定信号↑ki (k≠i, k≠j)、↑kj (k≠i, k≠j)が出る
ことになり、i,j以外の分路のAND回路が2つ働
き、i,j以外の分路のコンデンサ内部素子故障信号が
出ることになるが、地絡・断線検出の時限Tg をコンデ
ンサ内部素子故障検出の時限Tc よりも短くしているの
で、地絡・断線検出信号がまず現れ、コンデンサ内部素
子故障と判定することはない。
【0035】以上の結果を表にまとめたのが、表1〜表
4である。表1は1分路のコンデンサ内部素子故障の場
合、表2は2分路のコンデンサ内部素子故障の場合、表
3は1分路の地絡・断線故障の場合、表4は2分路の地
絡・断線故障の場合を示す。表の中で◎は判定回路の判
定出力、×は判定回路の非判定出力を示し、○は判定回
路の判定出力が考えられるが、前述のように、Pg >P
c、かつTg <Tc としているので、実際には出力とし
て現れることはない場合を示している。なお、表1〜表
4では、1分路故障は第5分路のみ、2分路故障は第5
分路と第11分路との間の場合を示しているが、他の分
路における故障もまったく同様に考えることができる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えば基本波成分を求めるのに実効値演
算を行うのでなく、フーリエ積分法等によって求めても
よい。その他本発明の要旨を変更しない範囲内におい
て、種々の設計変更を施すことが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の高調波フィルタ
設備保護リレーによれば、高調波フィルタ設備の各分路
に流入する電流を検出し、基本波成分を求めた後、分路
を流れる電流の増加および減少を他分路の電流との差の
形で別々に求め、それぞれに対して異なった判定値およ
び時限を適用することによって、コンデンサ内部素子の
故障、フィルタ設備内の地絡・断線等の故障のいずれに
対しても正確に応動する保護リレーを実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高調波フィルタ設備保護リレーの具体的構成を
示すブロック図である。
【図2】高調波フィルタ設備保護リレーの動作領域を示
すグラフである。
【図3】判定回路の内部構成を示すブロック図である。
【図4】論理回路の内部構成を示す回路図である。
【図5】従来のアナログ式高調波フィルタ設備保護リレ
ーを示す回路図である。
【符号の説明】 1a〜1d 基本波抽出回路 2a〜2d フィルタ 3a〜3d 変流器 4 判定回路 5 論理回路 11a〜11d 高調波減衰回路 12a〜12d サンプリング回路 13a〜13d 実効値演算回路 41a 第1判定回路 41b 第2判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 7/00 H02J 3/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高調波フィルタ設備の高調波分路間の同一
    相基本波差電流を検出することにより、高調波フィルタ
    設備を保護するリレーであって、 各分路に流入する電流を検出する電流検出手段と、 電流検出手段の検出電流に基づき基本波電流値を求める
    基本波抽出手段と、 各分路に設けられ、上記基本波抽出手段により算出され
    た当該分路の基本波電流値と、他の分路の基本波電流値
    に両分路の基本波電流定格値の比に相当する係数を乗じ
    たものとの差電流の変化から当該分路を流れる電流の増
    加を判定する第1の判定手段と、 各分路に設けられ、上記基本波抽出手段により算出され
    た当該分路の基本波電流値と、他の分路の基本波電流値
    に両分路の基本波電流定格値の比に相当する係数を乗じ
    たものとの差電流の変化から当該分路を流れる電流の減
    少を判定する第2の判定手段と、 第1の判定手段の判定出力に基づいてトリップ指令信号
    を出力する第1のトリップ指令出力手段と第2の判定手
    段の判定出力に基づいてトリップ指令信号を出力する第
    2のトリップ指令出力手段とを有し、 上記第1のトリップ指令出力手段および第2のトリップ
    指令出力手段がともに時限動作をするものであり、 上記第1の判定手段の判定のための判定値が、第2の判
    定手段の判定値よりも小さく設定され、 上記第1のトリップ指令出力手段の動作時間が、第2の
    トリップ指令出力手段の動作時間よりも長く設定されて
    いることを特徴とする高調波フィルタ設備保護リレー。
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