JP3130515B2 - 溶融金属の連続鋳造方法およびその装置 - Google Patents

溶融金属の連続鋳造方法およびその装置

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JP3130515B2 JP11143950A JP14395099A JP3130515B2 JP 3130515 B2 JP3130515 B2 JP 3130515B2 JP 11143950 A JP11143950 A JP 11143950A JP 14395099 A JP14395099 A JP 14395099A JP 3130515 B2 JP3130515 B2 JP 3130515B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融金属を連続鋳造
する方法に関し、通電する交流電流の振幅、周波数ある
いは位相等波形を繰り返し変化させることによって、電
磁力を溶融金属が、鋳型から離れるように作用させ、初
期凝固の不安定性を抑制し、鋳型と溶融金属間に潤滑作
用および表面性状改善作用を付与しながら連続鋳造する
方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造にあたっては、一般にパウダー
が鋳型内溶融金属プール上面に添加され、溶融金属から
の熱で溶融したパウダーは、上下に振動する鋳型壁と、
一定速度で引き抜かれる凝固シェルの相対運動によっ
て、これらの間隙に流入する。この溶融パウダーの流入
の際に発生する動圧によってメニスカスや凝固シェル先
端が変形する。この変形は鋳型オシレーションの周期で
繰り返されるため、鋳片表面にはオシレーションマーク
とよばれる周期的な皺が形成される。
【0003】ここで、通常程度の深さの規則的なオシレ
ーションマークの形成は、鋳造操業や鋳片表面品質の安
定化に寄与することが知られている。これに対し、オシ
レーションマークの深さが深すぎる場合は鋳片表面欠陥
につながる恐れがある。また、深すぎるマーク自身が問
題となる以外に、例えばオーステナイトステンレス鋼の
連続鋳造の場合にはこのマーク谷部にNiの正偏析が発
生し、鋳片の表面研削が必要となったり、あるいは普通
鋼等でも、マーク形成に伴って、マーク部の気泡や介在
物の捕捉が増加する等の現象も観察され歩留まりを低下
させるケースもある。
【0004】一方、従来、ビレットをはじめとする小断
面積の鋳片の連続鋳造においては、パウダーに替わって
レプシードオイルが使用されている。浸漬ノズルを用い
ないで、注入を行うこの小断面積鋳片の連続鋳造では、
注入流による巻き込みを引き起こすパウダーは使用でき
ないからである。このレプシードオイルはメニスカスに
おいて燃焼し、グラファイトとなって凝固シェルが鋳型
壁へ焼き付くのを防止することが知られている。しか
し、結果として鋳造された鋳片表面に規則的に生成した
明瞭なオシレーションマークを得ることは困難で、その
鋳造操業や鋳片品質の安定性は、パウダーを用いた鋳造
に比べ劣っている。
【0005】以上述べた初期凝固を制御する方法とし
て、従来、特開昭52−32824号公報に記載される
ように、溶融金属2を潤滑剤4と共に一定の周期で振動
する水冷鋳型1に注入し、連続的に下方に引き抜くこと
による連続鋳造方法において、図1に示すような鋳型周
りに設けた電磁コイル5に交流電流を連続的に通電し、
交流電磁場によって発生する電磁力を利用して溶融金属
2を凸状に盛り上げることによって、鋳片表面性状を改
善する方法が提案されている。また、特開昭64−83
348号公報に記載された、電磁コイルによって鋳型内
の溶融金属に電磁力を与える際に、図2に示すように交
流磁場をパルス状に付与することによって、電磁力を間
欠的に印加し、パウダーキャスティングにおいて、さら
なる表面性状の改善を行う方法も提案されている。
【0006】上記の特開昭52−32824号公報に示
されているように、電磁コイルによって鋳型内の溶融金
属に連続的に電磁力を印加することによって、鋳片の表
面性状が改善された。しかしながら、この印加した電磁
場はメニスカス形状を変化させるのみならず、鋳型内で
凝固しようとする溶融金属を加熱し、初期凝固が必ずし
も安定して進行しない場合があった。また、特開昭64
−83348号公報に示されているように、電磁コイル
によって鋳型内の溶融金属に間欠的に電磁力を与えるこ
とによって、凝固シェルと鋳型壁間へのパウダーの流れ
込みが一層促進され、鋳片の表面性状が改善された。し
かしながら、図2に示したような急激なオン・オフのパ
ターンでは、溶融金属プール表面に波動が発生する場合
が見られる。この波動は、非通電時期にも残存し、結果
として溶融金属プールメニスカスの擾乱を引き起こして
電磁力印加の効果の妨げとなり、甚だしい場合には凝固
シェルへのパウダー捕捉を引き起こすという問題を抱え
ていた。一方、メニスカスにおいて液体として凝固シェ
ルと鋳型の間に流入するようなパウダーを始めとする潤
滑剤を使用しない連鋳プロセスにおいては、その操業や
鋳造される鋳片の表面性状を、パウダーを使用して鋳造
した場合と同等なものに向上させる必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来では、印加した電
磁力は溶融金属にも作用し、金属と鋳型との接触圧を減
少させる方向、すなわち、両者の接触抵抗を減少させる
方向に働くことになるが、この力を増大して初期の凝固
を安定させようとした場合、鋳型および金属の発熱量も
増大して、結果として安定化が得られなかった。
【0008】本発明は、このような従来の電磁力印加に
よる鋳造方法の問題点を解消し、初期凝固の不安定性を
抑制し、潤滑改善効果と鋳片表面性状改善効果を安定し
て得ることができる溶融金属の連続鋳造方法を提供す
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の要旨は、次のとおりである。 (1)連鋳鋳型壁を取り囲むように設置されたソレノイ
ド状電磁コイル、または鋳型の側壁に埋設したソレノイ
ド状電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内に注入さ
れ、凝固せんとする溶融金属に、鋳型壁から溶融金属側
に引き離す方向に作用する電磁力を印加しながら連続鋳
造する方法において、通電する交流電流が、振幅変調、
周波数変調あるいは位相変調した電流であって、その波
形が、複数の小波形からなる集合波形として観察され、
該集合波形の振幅または波形を緩やかに、かつ周期的に
変化させ、潤滑および鋳片表面性状を改善することを特
徴とする溶融金属の連続鋳造方法。
【0010】(2)電磁コイルに通電する交流電流の振
幅に周期的に強弱をつけることに代えて、(1)電磁コ
イルに変調した電流を印加すること、(2)変調電流の
信号波の周波数fsを鋳型振動の周波数fmと同じに設
定すること(3)変調電流の搬送波の周波数fcと鋳型
振動の周波数fmを0.69≦1n(fc/fm)≦
9.90の範囲に設定することを特徴とする(1)に記
載の溶融金属の連続鋳造方法。
【0011】
【0012】
【0013】(3)連鋳鋳型と、該連鋳鋳型を取り囲む
ように設置されたソレノイド状電磁コイルまたは前記連
鋳鋳型の側壁に埋設したソレノイド状電磁コイルと前記
電磁コイルに振幅変調、周波数変調あるいは位相変調し
た交流電流を通電する電源装置または波形発生装置から
なることを特徴とする(1)または(2)に記載の方法
を実施するための溶融金属の連続鋳造装置。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、一定周期で振動
する連鋳鋳型壁の外周に設置されたソレノイド状電磁コ
イルに周期的に振幅、周波数あるいは位相等波形が変化
する交流電流を供給し、結果として鋳型内に注入された
溶融金属にその交流電流に対応して変化する電磁力を印
加することである。
【0015】本発明では、溶融金属の連続鋳造プロセス
において、図7(a)の電磁力発生原理の概要図に示さ
れるとおり、連鋳鋳型を取り囲むように配置されたソレ
ノイド状電磁コイル5、または鋳型の側壁に埋設したソ
レノイド状電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内に注
入され凝固を開始せんとする溶融金属2に電磁力14
印加しながら連続鋳造するもので、誘導電流16と誘導
磁場15の方向から前記電磁力14の方向が決まり、本
発明においては常に溶融金属2を鋳型1に対して、鋳型
壁から引き離そうとする方向に作用する。
【0016】その際、電磁力の印加周期を鋳型振動周期
に同期させるとともに、その印加時期をネガティブスト
リップ期として、鋳片表面に周方向に一様なオシレーシ
ョンマークを形成させることにより、良好な表面性状の
鋳片を得ることができる。また、電磁力の印加時期をポ
ジティブストリップ期とすると、鋳片表面のオシレーシ
ョンマーク形成は抑制され、表面が平滑な鋳片を得るこ
とができる。
【0017】第二は、振動のない連鋳鋳型壁の外周に設
置されたソレノイド状電磁コイルに周期的に変化する交
流電流を供給し、鋳型内に注入された溶融金属にその交
流電流に対応して変化する電磁力を印加して、鋳片表面
にオシレーションマーク相当のマークを形成させること
である。これら第一及び第二の方法において、電磁コイ
ルに周期的に変化する交流電流を供給し、鋳型内に注入
された溶融金属にその交流電流に対応して変化する電磁
力を印加する具体的手段としては、以下の3通りがあ
る。
【0018】 電磁場波形の一周期が交流磁場印加期
と非印加期とによって形成された間欠的な磁場となるよ
うに、電磁コイルにパルス状の交流電流を供給して、鋳
型内に注入された溶融金属に間欠的に電磁力を印加す
る。 電磁場波形の一周期中に交流磁場の非印加期が存在
しないように、振幅が強弱をもって変化するような交流
電流を電磁コイルに供給して、鋳型内に注入された溶融
金属に、その交流電流の振幅に対応して変化する電磁力
を印加する。
【0019】 電磁場波形の一周期中に交流磁場の非
印加期が存在しないように、周波数が高低をもって変化
するような交流電流を電磁コイルに供給して、鋳型内に
注入された溶融金属に、その交流電流の周波数に対応し
て変化する電磁力を印加する。 以上において、パウダーの使用の有無に拘らず、電磁コ
イルに付与する交流電流を以下のような特徴をもって変
化させることにより、所期の安定な制御が可能となる。
【0020】また、電磁コイルに印加する交流電流の振
幅に周期的に強弱をつけることに代えて、電磁コイルに
変調した電流を印加し、変調電流の信号波の周波数を鋳
型振動の周波数と同じに設定し、かつ変調電流の搬送波
の周波数fcと鋳型振動の周波数fmを0.69≦1n
(fc/fm)≦9.90の範囲に設定するものであ
る。変調電流には、振幅変調、周波数変調、位相変調が
選択される。また、鋳型振動がない場合には、鋳型振動
で通常用いる1から5Hzの周波数がfcとして選択され
る。
【0021】振幅変調では、入力信号によって搬送波の
振幅を変調する回路、ダイオードの有する非直線性を利
用;またはトランジスタによる回路によって、交流波形
の振幅を変化させられるものである。また、周波数変調
では、制御動作によって、瞬時周波数を周期的に、また
はランダムに変化させるものである。これに関連するも
のとして、搬送波の位相角が、基準位相から変調波の瞬
時値に比例する値だけ変化するものである。
【0022】溶融金属の連続鋳造にあたり、初期凝固部
位への電磁力印加によるパウダーの流入促進効果、およ
び鋳片の表面性状改善効果は特開昭64−83348号
公報に詳細に説明されている。すなわち、図3(a)に
示すように電磁力オンによって凝固シェル6先端との間
隔が拡大される。続いて電磁力がオフとなると、図3
(b)に示すように溶融金属2の静圧Pによって凝固シ
ェル6先端は鋳型壁側に押し戻されるが、このオン・オ
フが周期的に行われることによって、凝固シェル6には
図3(c)に示すようにくびれが生じ、このくびれが繰
り返され、鋳型壁と凝固シェル間に潤滑剤としてのパウ
ダー供給が促進される。本発明者らは、低融点合金を用
いた鋳造実験によって、連続通電、および通電する交流
電流の波形が複数の小波形からなる集合波形として観察
され、この集合波形の振幅または波形を緩やかに、かつ
周期的に変化させる通電による電磁力の周期的に変化す
る印加効果を上記のように検証する一方で、単純な連続
通電、あるいは通電する交流電流の波形が複数の小波形
からなる集合波形として観察され、この集合波形の振幅
または波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる通電に
よって得られる磁場での鋳造においては、鋳片表面に初
期凝固不安定性に関わる欠陥が発生することを見いだし
た。すなわち、単純な連続通電の場合にはメニスカス形
状変化に寄与する溶融金属中に誘導された電流によっ
て、凝固せんとする溶融金属が加熱され十分に凝固が進
行せず、結果としてパウダー流入が不十分になったり、
鋳片表面性状が劣化する場合があった。
【0023】一方、図2に示すような、非通電期toff
と通電期tonから成る単純なパルス状通電の場合は、通
電を停止する際に最大値から瞬時に0となるため、この
急激なメニスカス形状変化によって、溶融金属プールメ
ニスカス表面に波動が生じ、これによって発生する擾乱
によってパウダーが溶融金属中に巻き込まれ、凝固シェ
ルに捕捉されて表面欠陥となる場合があった。
【0024】本発明者らは電磁コイルへの交流電流の通
電を以下に示す通電する交流電流の波形が複数の小波形
からなる集合波形として観察され、この集合波形の振幅
または波形を緩やかに、かつ周期的に変化させるような
周期的に変化する交流とすることによって、以上の問題
を解決した。図4は本発明で使用した装置の概要を示し
ている。鋳型1の周囲には電磁コイル5を配し、これに
所定の交流磁場を周期的に印加することができる。この
装置を用い、一般的な中炭素鋼のビレットを連続鋳造し
た。鋳造速度は2.5m/分、鋳型断面サイズは130
mm×130mm、鋳型オシレーションストロークは±4m
m、オシレーション周波数は190cpm であった。鋳造
は、鋳型銅板上部から銅板を伝わらせてレプシードオイ
ルを微量供給しながら行った。
【0025】本発明者らは、初期凝固の調査、研究にお
いて以下のことを確認した。すなわち、パウダーは鋳型
内メニスカス部において溶融状態にあり、ある値以上の
粘性を有しているため、鋳型振動を動圧としてメニスカ
スに伝え、結果として規則正しいメニスカスの変形や溶
鋼のオーバーフローを促している。この規則正しいメニ
スカスの変形や溶鋼のオーバーフローは規則正しい明瞭
なオシレーションマークの形成につながる。
【0026】一方、図5に示すように、パウダーを用い
ず、溶融金属を連続鋳造する場合には、鋳型振動が溶融
金属メニスカス部に確実に伝播されない。例えば、ビレ
ットなどの小断面の鋳片の鋳造に用いられるレプシード
オイル9は、液体のまま潤滑に寄与するのではない。連
鋳鋳型1の銅板に沿って微量添加されたオイルは、メニ
スカス3に達するまでの間穏やかに燃焼して、グラファ
イトとなり、凝固シェルの鋳型壁への焼き付き防止に寄
与している。しかしながら鋳型振動を凝固しつつあるメ
ニスカス部に伝える媒体がない。従って鋳片表面には規
則的なオシレーションマークが形成されにくく、良好な
鋳片表面性状が得られないケースが多々あった。
【0027】ところが、レプシードオイルを用いて鋳造
したビレット表面にも、不明瞭ではあるがオシレーショ
ンマークが形成されている。この場合のマーク形成機構
としては、メニスカスにおいて僅かに熱変形した鋳型壁
のオシレーションに伴って、特に鋳型下降期にシェル先
端が変形を受けることが考えられ、鋳型壁の熱変形は溶
融金属の鋳型への接触状況によって異なり、また鋳型壁
の変形も周方向で必ずしも均一でないため、この場合に
図6に示すように鋳片11表面に形成され、鋳造操業や
得られた鋳片表面品位は安定かつ良好なものではなかっ
た。
【0028】一方、本発明者らは、先に、凝固シェルと
鋳型壁間へのパウダーの供給を促進する目的で、連続鋳
型を取り巻くように設置した電磁コイルに、図2に示す
ようなパルス状の交流電流を通電することによって鋳型
内の溶融金属メニスカスの凝固開始部位に間欠的に交流
磁界を印加して、同部位に鋳型から反発する方向の電磁
力を繰り返し作用させる方法を発案し、これを特開昭6
4−83348号公報に開示した。その後の研究によっ
て著者らは、通電する交流電流の波形が複数の小波形か
らなる集合波形として観察され、この集合波形の振幅ま
たは波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる通電によ
る磁場の印加が、潤滑剤を使用しない場合や、レプシー
ドオイルのようなメニスカスにおいて液体として存在し
ない物質を使用する場合に、従来、制御不十分な鋳型変
形に頼って満足できなかった初期凝固を大きく改善、向
上させることができることを新たに見いだした。
【0029】すなわち、メニスカスへの通電する交流電
流の波形が複数の小波形からなる集合波形として観察さ
れ、この集合波形の振幅または波形を緩やかに、かつ周
期的に変化させる磁場印加によって凝固開始部位には周
期的に変化する電磁力が発生する。そこで、パウダーの
ように鋳型振動を凝固シェルに伝えるような物質を使用
できない場合にも、通電する交流電流の波形が複数の小
波形からなる集合波形として観察され、この集合波形の
振幅または波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる反
発磁界を印加することによって、周期的なシェル変形や
溶融金属のオーバーフローを確実に発生させ、規則的な
オシレーションマークを形成させて、凝固開始の鋳片周
方向の安定性を確保することが可能になるのである。
【0030】特に、鋳型下降速度が鋳造速度を上回るネ
ガティブストリップ期に反発磁界を印加した場合には、
オシレーションマークを確実に生成させることができ、
このモードが鋳造操業や鋳片表面性状の安定化にとって
最も効率的である。一方、鋳型振動の中で、ネガティブ
ストリップ期に反発磁界を印加した場合には、オシレー
ションマークの生成を抑制することとなり、表面が平滑
な鋳片を得ることができる。ただし、この場合には必ず
しも初期凝固の安定化にはつながらないため、鋳造速度
を落として鋳造するなどの注意が必要となる。
【0031】鋳型に機械的な振動を印加して連続鋳造を
行う場合、電磁コイルに交流電流を通電する交流電流の
波形が複数の小波形からなる集合波形として観察され、
この集合波形の振幅または波形を緩やかに、かつ周期的
に変化させるように印加し、鋳型内の溶融金属に周期的
に電磁力を作用させることによって、初期凝固部におい
て、鋳型と鋳片の接触圧を周期的に低減させることがで
きるが、印加電流の振幅の強弱の繰り返し周波数ftを
鋳型振動の周波数fmと同じに設定することによって、
鋳型の振動と同じ周期で電磁力が作用し、オシレーショ
ンマークの原因となる凝固シェルの折れ込みと溶融金属
のオーバーフローの制御が可能となる。
【0032】さらに鋳型に機械的な振動を印加して連続
鋳造を行う場合、鋳型の振動周波数fmに対して、通電
する交流電流の波形が複数の小波形からなる集合波形と
して観察され、この集合波形の振幅または波形を緩やか
に、かつ周期的に変化させる交流電流の周波数fpの設
定が不適切な場合には、溶融金属のメニスカスに定在波
が発生してメニスカスが不安定化したり、凝固が不安定
化する問題があったが、種々検討の結果、fmとfpを
0.69≦1n(fp/fm)≦9.90の範囲に設定
することによって、メニスカスにおける湯面振動の干渉
発生を抑制するとともに、凝固を安定化させることがで
きる。このようにfp/fmの値に下限が存在する理由
は、メニスカスを安定にするためであり、上限が存在す
る理由は、凝固シェルの発達を安定して行わせるための
熱的制約からくるものである。
【0033】また、周期的な電磁力を発生させるコイル
電流は、通電する交流電流の波形が複数の小波形からな
る集合波形として観察され、この集合波形の振幅または
波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる振幅変調や周
波数変調、位相変調等の変調された電流によっても実現
することができる。この場合、変調電流の信号波の周波
数fsが通電する交流電流の波形が複数の小波形からな
る集合波形として観察され、この集合波形の振幅または
波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる交流における
電流振幅の強弱の繰り返し周波数ftに相当し、搬送波
の周波数fcがfpに相当するため、信号波の周波数を
鋳型振動の周波数と同じに設定し、かつ搬送波の周波数
fcと鋳型振動の周波数fmを0.69≦1n(fc/
fm)≦9.90の範囲に設定することで、上述の通電
する交流電流の波形が複数の小波形からなる集合波形と
して観察され、この集合波形の振幅または波形を緩やか
に、かつ周期的に変化させる交流電流を印加した場合と
同じ作用を得ることができる。
【0034】この制御は、鋳型振動を行わない場合に
も、電磁場により機械振動相当の潤滑補助作用をもたら
すべく用いることが可能である。この場合、fmが存在
しないことからfcとしては通常fmとして用いられる
1から5Hz程度が選択される。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明の特徴を具体的に
説明する。図7(b)は、本発明の装置の一例を示す概
要図である。本装置においては、電磁コイル5を駆動す
るための電源装置20に、波形発生装置19が設置され
ており、これによって励磁電流17をコイルに印加す
る。まず、最初に図7(b)の装置の電磁コイルに電流
を印加せずに、速度150cm/分で鋳造を行った。鋳造
の結果得られた鋳片には、表面に鋳型振動に起因する周
期的な凹凸が発生し、表面粗度は平均320μmであっ
た。また、鋳片の表面の一部にはオシレーションマーク
に沿った横割れが発生した。次に、図7(b)の装置を
用いて、周波数60Hz、波高値3000Aの交流電流を
連続的に印加して鋳造を行った。得られた鋳片には、湯
じわやパウダー巻き込みに起因する欠陥が発生し、鋳片
の表面および皮下性状は、むしろ電磁力を印加しない場
合よりも劣化するという結果であった。これは、溶融金
属に攬拌流が発生し、メニスカスの不安定化が生じたた
めである。
【0036】そこで、本発明の実施例として、励磁コイ
ルに、周波数60Hz、波高値3000Aの交流電流を、
0.5秒周期の図8に示す振動変調された交流波形につ
いて行なった。このような励磁を行った場合、鋳型内溶
鋼に作用する電磁力は60Hzの高周波成分は平均化さ
れ、0.25秒毎に電磁力が、周期的に変化することと
なる。電磁力印加のタイミングは、鋳型の上昇期になる
ように制御し、速度150cm/分で鋳造を行った。得ら
れた鋳片の表面は、周期的な凹凸が軽減し、表面粗度も
平均120μmと電磁力を印加しない場合に比べて約3
分の1に低減した。
【0037】また、表面下の欠陥発生が抑制される効果
があった。さらに、鋳造速度を200cm/分に設定して
鋳造を行ったところ、安定に鋳造が行われ、かつ鋳片の
表面および皮下性状は、鋳造速度が150cm/分の場合
と変わらなかった。次に、電磁力印加のタイミングを鋳
型下降期に設定し、その他の条件は全く同様にて鋳造を
行ったところ、表面粗度が150μmの鋳片が得られ、
かつ鋳片表面の横割れの発生を抑制することができた。
さらに、励磁コイルに印加する電流として、周波数変調
された電流、あるいは位相変調された電流を選んで鋳造
を行ったところ、励磁電流を印加した場合と同様な表面
性状を有する鋳片を得ることができた。図9は周波数変
調された交流波形を示す。
【0038】
【0039】実施例からも明らかなように、潤滑剤を用
いない溶融金属の連続鋳造において、鋳型振動と同期す
るように、あるいは鋳型振動を行わない場合であって
も、パルス状に電磁力を印加しつつ連続鋳造を行うこと
によって、鋳片表面に明瞭なオシレーションマークを形
成させることができるようになり、鋳片品質、鋳造操業
の安定性が向上した。
【0040】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、凝固を
開始せんとする溶融金属メニスカス部に電磁力を作用さ
せパウダー流入量増加による潤滑改善、および鋳片表面
品質改善を達成するプロセスにおいて、鋳型内メニスカ
スを取り巻くように設置された電磁コイルに通電する交
流電流の波形が複数の小波形からなる集合波形として観
察され、この集合波形の振幅または波形を緩やかに、か
つ周期的に変化させることを特徴とするものである。こ
れによって、初期凝固を安定して進行させ、メニスカス
擾乱によって引き起こされるパウダー巻き込みを防止し
つつ、潤滑や鋳片表面品質を大幅に改善することが可能
になった。
【0041】また、凝固を開始せんとする溶融金属メニ
スカス部に通電する交流電流の波形が複数の小波形から
なる集合波形として観察され、この集合波形の振幅また
は波形を緩やかに、かつ周期的に変化させる電磁力を作
用させながら鋳造を行うことによって、潤滑剤を使用し
ない場合でも連鋳初期凝固の反復を規則的に進行させる
ことができる。その結果、鋳片表面に明瞭なオシレーシ
ョンマークが形成され、鋳片表面性状や鋳造安定性を大
きく改善することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】連鋳鋳型内に組み込まれた電磁コイルと溶融金
属メニスカス、パウダーの位置関係を示す図である。
【図2】従来提案されていたパルス状に電磁場を付与す
るモードを示す図である。
【図3】(a)は電磁力印加時の変形したメニスカス形
状、(b)は電磁力非印加時の静止メニスカス形状、お
よび(c)は電磁力印加、非印加を繰り返した場合の凝
固シェルの形状を示す図である。
【図4】本発明にかかわる連鋳鋳型とメニスカス、電磁
コイルの位置関係を示す図である。
【図5】レプシードオイルにより溶融金属の連続鋳造を
行う従来プロセスを示す図である。
【図6】図1の従来プロセスで鋳造したビレット鋳片表
面状況を示す図である。
【図7】(a)は本発明の電磁力の原理を示す図で、
(b)は装置の概要を示す図である。
【図8】本発明の振幅変調した交流波形の一例を示す図
である。
【図9】本発明の周波数変調した交流波形の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1…鋳型 2…溶融金属 3…メニスカス 4…パウダー 5…電磁コイル 6…凝固シェル 7…注湯用ノズル 8…電磁場を印加した場合のメニスカス 9…レプシードオイル 10…オシレーションマーク 11…電磁場を印加しない鋳片 12…間欠磁場のオシレーションマーク 13…間欠磁場の鋳片 14…電磁力 15…誘導磁場 16…誘導電流 17…励磁電流 18…電磁力誘起流れ 19…波形発生装置 20…電源装置 21…指示励磁電流波形 22…オシレーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 健三 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 和嶋 潔 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 浅井 滋生 愛知県名古屋市緑区鳴海町薬師山112番 地 (72)発明者 佐々 健介 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字丁子田 15−43 (72)発明者 李 廷挙 中華人民共和国 116024 ダァリェンス ガェンジンヅチィゥ ダァリェン リ ゴンダァシュェ ツァィリョシネ (56)参考文献 特開 平4−344861(JP,A) 特開 昭64−83348(JP,A) 特開 平2−274351(JP,A) 特開 昭52−32824(JP,A) 国際公開96/5926(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/115 B22D 11/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連鋳鋳型壁を取り囲むように設置された
    ソレノイド状電磁コイル、または鋳型の側壁に埋設した
    ソレノイド状電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内に
    注入され、凝固せんとする溶融金属に、鋳型壁から溶融
    金属側に引き離す方向に作用する電磁力を印加しながら
    連続鋳造する方法において、通電する交流電流が、振幅変調、周波数変調あるいは位
    相変調した電流であって、そ の波形が、複数の小波形か
    らなる集合波形として観察され、該集合波形の振幅また
    は波形を緩やかに、かつ周期的に変化させ、潤滑および
    鋳片表面性状を改善することを特徴とする溶融金属の連
    続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 電磁コイルに通電する交流電流の振幅に
    周期的に強弱をつけることに代えて、 (1)電磁コイルに変調した電流を印加すること、 (2)変調電流の信号波の周波数fsを鋳型振動の周波
    数fmと同じに設定すること (3)変調電流の搬送波の周波数fcと鋳型振動の周波
    数fmを0.69≦1n(fc/fm)≦9.90の範
    囲に設定することを特徴とする請求項1に記載の溶融金
    属の連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 連鋳鋳型と、該連鋳鋳型を取り囲むよう
    に設置されたソレノイド状電磁コイルまたは該連鋳鋳型
    の側壁に埋設したソレノイド状電磁コイルと、該電磁コ
    イルに振幅変調、周波数変調あるいは位相変調した交流
    電流を通電する電源装置または波形発生装置からなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の方法を実施す
    るための溶融金属の連続鋳造装置。
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