JP4102316B2 - 溶融金属の連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、鋳型内の溶融金属に電磁力を作用させ、初期凝固の不安定を抑制して、鋳片の表面性状を改善する溶融金属の連続鋳造方法に関するものである。
通常、溶融金属の連続鋳造においては、鋳型壁と凝固シェルの間に、所要の潤滑性を付与するため、溶鋼湯面に、潤滑剤パウダー(以下「パウダー」と記載することがある。)が添加される。溶融したパウダーは、上下に振動する鋳型壁と、一定速度で引き抜かれる凝固シェルの相対運動によって、鋳型壁と凝固シェルの間隙に流入する。
この流入の際に発生する動圧によって、メニスカスや凝固シェル先端が変形する。この変形が、鋳型オシレーションの周期で繰り返されて、鋳片表面に、オシレーションマーク(周期的な皺)が形成されるが、適切な深さの周期的なオシレーションマークは、鋳造操業や鋳片の表面品質の安定化に寄与する。
鋳片の表面品質を確保するには、溶融金属の初期凝固における不安定性を解消するとともに、鋳型と凝固シェル間における潤滑性を確保することであり、このための方法又は装置が種々提案されている。
例えば、(特許文献1)には、溶融金属を潤滑剤とともに一定周期で振動する水冷鋳型に注入し、鋳片を、連続的に下方に引き抜く連続鋳造方法において、鋳型周りに設けた電磁コイルに交流電流を連続的に通電し、発生する電磁力を利用して、鋳型内の溶融金属を凸状に盛り上げて、鋳片の表面性状を改善する方法が記載されている。
また、(特許文献2)には、電磁コイルにより鋳型内の溶融金属に電磁力を付与する際、交流磁場の付与により電磁力を間欠的に印加し、凝固シェルと鋳型壁の間へのパウダーの流れ込みを一層推進し、さらに、表面性状の改善を図る方法が記載されている。
さらに、(特許文献3)には、連鋳鋳型を取り囲むように配置したソレノイド状電磁コイル、又は、連鋳鋳型の側壁に埋設したソレノイド状電磁コイルに交流電流を通電し、凝固を開始しようとする溶融金属に、電磁力を、溶融金属が鋳型壁から離れる方向に印加しつつ連続鋳造して、鋳片の表面品質を改善する方法が記載されている。
また、(特許文献4)には、溶鋼メニスカス近傍に電磁コイルにより交流電磁力を付与しつつ連続鋳造を行う方法において、下向き方向に開口した吐出口を備える溶融金属注入ノズルを、前記吐出口が前記電磁コイルの中心より下方に位置するように、鋳型内に配設することにより、鋳片の表面性状を改善する方法が記載されている。
特開昭52−32824号公報 特開昭64−83348号公報 国際公開WO96/05926号公報 特開平11−188460号公報
上記の(特許文献1)〜(特許文献3)の方法では、表面性状の改善は図ることができる場合があるものの、鋳型内鋳造方向の電磁力の分布に対して、溶融金属注入ノズルの吐出孔が適切な範囲にないと、溶融金属注入ノズルからの吐出流と、電磁力により溶融金属内に誘起される溶融金属の流動が干渉して、鋳型内の溶鋼の流動が不安定になり、溶融金属のメニスカスに擾乱が発生することがあり、鋳片の表面性状の改善が鋳型周方向に不均一になり、メニスカス部においてパウダーが溶鋼中に巻き込まれ、凝固シェルに捕捉され、鋳片欠陥となるという課題があることがわかった。
また、(特許文献4)の方法の様に、下向き方向に開口した吐出口を備える溶融金属注入ノズルを、前記吐出口が前記電磁コイルの中心より下方に位置するように、鋳型内に配設することで、溶融金属注入ノズルからの吐出流と、電磁力により溶融金属内に誘起される溶融金属の流動との干渉による流動の乱れが、メニスカスへ及ぼす影響を抑制し、鋳型内の溶鋼の流動を安定させる傾向にある。
しかし、溶融金属注入ノズルの吐出口が下向き方向に開口していることから、電磁力により溶融金属内に誘起される溶融金属の流動との干渉は抑制できるものの、下向きの溶鋼流の速度が大きいため、鋳型内の溶鋼流が不均一になり易い。また、ノズルの浸漬深さ等に制限があり、またメニスカスから離れた位置で溶鋼吐出流が形成されるため、溶鋼の顕熱が初期凝固部に供給されにくくなるため、鋳片表面性状の改善が達成されにくいという問題もある。
本発明は、溶融金属から鋳片を連続的に鋳造する方法に関し、鋳型内鋳造方向の磁束密度の分布により、溶融金属注入ノズルの浸漬深さを変化させることにより、溶融金属メニスカス挙動を安定化し、潤滑改善効果と鋳片表面性状改善効果を安定して得ることのできる鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下の通りである。
)鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または、鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流を通電し、鋳型内の溶融金属に電磁力を印加し、メニスカス形状を変化させながら鋳造を行なう溶融金属の連続鋳造方法において、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置が電磁コイルの中心位置よりも上方へずれている場合、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置より下方で、電磁コイルの中心位置までの範囲に調整することを特徴とする溶融金属の連続鋳造方法。
)溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度が60度以下である溶融金属注入ノズルを用いること特徴とする(1)に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
)ノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部を備える溶融金属注入ノズルを用いることを特徴とする(1)に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
)溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度が60度以下であって、さらにノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部とを連続して備える溶融金属注入ノズルを用いることを特徴とする(1)に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
)溶融金属のメニスカスへオイルを前記鋳型上部から供給することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の溶融金属の連続鋳造方法。
(6)電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の溶融金属の連続鋳造方法。
(7)鋳型を振動させずに、電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の溶融金属の連続鋳造方法。
本発明によれば、メニスカス部においてパウダーが溶鋼中に巻き込まれ、凝固シェルに捕捉され、鋳片欠陥となるのを防止することができるので、表面性状に優れ、かつ、鋳造欠陥のない連続鋳造鋳片を高速で生産することが可能である。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋳型内鋳造方向の磁束密度の分布と、溶融金属注入ノズルの浸漬深さに着目し、鋳片の表面性状の良否との関連について、鋭意調査研究した。
その結果、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置と電磁コイルの中心は一致しないことが判明し、この磁束密度が最大値となる位置と、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置には、潤滑改善効果と鋳片表面性状改善効果を安定して得ることのできる適正な関係があることが判明した。
以下に本発明について、詳細に説明する。
本発明者らは、鋳型内鋳造方向の磁束密度の分布に着目し、この磁束密度の分布に応じて、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置を調整することを基本思想としている。すなわち、磁束密度が最大値となる位置で電磁力が働くため、この位置よりも溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置を下方に調整することにより、溶融金属注入ノズルからの吐出流と、電磁力により溶融金属内に誘起される溶融金属の流動が干渉することはない。
従って、上記の通り、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置と電磁コイルの中心は一致しないことから、磁束密度が最大値となる位置に基き、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置を設定することが重要である。
また、鋳型内鋳造方向の磁束密度の分布を調査したところ、磁束密度が最大値となる位置は、通常は電磁コイルの中心位置よりも上方または下方へずれていることが判明した。
本発明の具体的な例を、磁束密度が最大値となる位置が電磁コイルの中心位置よりも上方へずれている場合について、図1を用いて説明する。
図1に、鋳型3を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル4に交流を通電し、タンディッシュ1から溶融金属注入ノズル2を介して、溶鋼吐出流8aとして鋳型内へ供給した溶鋼5に電磁力9を印加して、鋳型内の溶鋼メニスカス形状10aを変化させながら、パウダー7を供給しつつ、凝固シェル6を引き出し、鋳造を行う連続鋳造の態様を示す。また、電磁力9により、溶鋼内には、攪拌流11a、12が誘起される。
その際に、鋳型内の鋳造方向の磁束密度の分布に基き、磁束密度が最大値となる位置15よりも、溶融金属注入ノズルの吐出孔の上端14を下方に調整していることで、溶鋼吐出流8aと攪拌流11aが干渉しないで、鋳型内の溶鋼メニスカス形状10aが安定的に保たれ、潤滑改善効果と鋳片表面性状改善効果を鋳型周方向に安定して得ることができる。溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置については、溶融金属注入ノズルの浸漬深さを調整することで実施できる。
一方、図2に示すように、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置15より、溶融金属注入ノズルの吐出孔の上端14が上方にあると、溶鋼吐出流8bと攪拌流11bが干渉して、鋳型内の溶鋼メニスカス形状10bが不安定になり、潤滑改善効果と鋳片表面性状改善効果を鋳型周方向に安定して得ることのできない。
また、磁束密度が最大値となる位置15は、電磁コイルの中心位置16よりも上方である。この状況で、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置は、磁束密度が最大値となる位置15よりも、下方であればどの位置に調整しても良い。従って、溶融金属注入ノズルの吐出口の位置や、このノズルの浸漬深さ等の制約条件が緩和され、比較的自由に設定できるため、パウダーによる溶融金属注入ノズルの溶損防止のために、このノズルを適宜上下させる際のノズル設定位置の選択の幅が広がる等の利点がある。
また、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置は、磁束密度が最大値となる位置15よりも下方で、電磁コイルの中心位置までの範囲に設定すると、溶鋼の顕熱が初期凝固部に供給され易くなるため、鋳片表面性状が改善される傾向を示すことがあるため好ましい。
一方、磁束密度が最大値となる位置が電磁コイルの中心位置よりも下方へずれている場合は、従来技術の様に磁束密度が最大値となる位置が電磁コイルの中心位置と見なして、電磁コイルの中心位置に配置すると、溶融金属注入ノズルからの吐出流と、電磁力により溶融金属内に誘起される溶融金属の流動との干渉による流動の乱れが発生することになる。しかし、本発明の様に、磁束密度が最大値となる位置に基いてノズル位置を設定することで、この様な干渉による流動の乱れを防止できる。
本発明においては、各種の溶融金属注入ノズルを用いることができる。
その1つの形態として、溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度θが60度以下である溶融金属注入ノズルが挙げられる。この様に相対する方向への2孔部としているのは、対称的な流れを形成できるため、安定した流動とすることができるためである。
また、施工上可能であれば、対称的な流れを形成できる方向に吐出させる様に、複数(3孔以上)の孔部を備えることでも良く、コストや手間等を考慮して、適宜設定するものである。
また、各孔部の中心線が水平面となす角度を60度以下とすることで、鋳型鋳造方向への流れを抑制できるため、溶鋼の顕熱が初期凝固部に供給され、鋳片表面性状が改善される。この様な、各孔部の中心線が水平面に対して角度を有するノズルを用いる場合は、磁束密度が最大値となる位置に対して、ノズルの吐出孔の上端を下方とすることが重要である。
また、溶融金属注入ノズルの別の形態として、ノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部を備える溶融金属注入ノズルが挙げられる。この様にスリット部とすることで、ノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて広がる様な流れとすることができるため、溶鋼吐出流速を低減でき、その結果、均一な流れとすることができる。
また、上記の2つの形態を併用して、溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度が60度以下であって、さらにノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部とを連続して備える溶融金属注入ノズルとして用いることも可能である。この孔部は上記と同様に、複数(3孔以上)の孔部を備えていても良い。
このノズルにより、メニスカス部に溶鋼の顕熱が初期凝固部に供給され、鋳片表面性状が改善されると共に、溶鋼吐出流速を低減でき、均一な流れとすることができる。
また、溶融金属のメニスカスへオイルを鋳型上部から供給しても良い。このオイルの性質としては、メニスカスへ供給した後に、熱を受けてメニスカス上で潤滑性を有するものであれば良く、例えばレプシードオイル等を用いることができ、パウダーの代替として使用可能である。この様なオイルの供給により、鋳型壁面と凝固シェルの間の潤滑が改善され、パウダーを使用することなく鋳造が可能となるため、例えば小断面の鋳型に適用する等、必要に応じて適宜使用すれば良い。
また、電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることで、電磁力も周期的に変化するため、これにより溶鋼の流動が安定化することで、鋳型壁面と凝固シェルの間の潤滑をより改善することができる。電磁コイルに通電する交流電流の周期的な変化幅については特に規定するものではないが、通常は2〜20Hz程度で実施することが好ましい。2Hz未満では周期の間隔が長くなり、また20Hz超では連続的に印加している状態に近づくため、いずれも溶鋼流動が安定しにくくなる。
また、誘導加熱により溶鋼を加熱することができるため、鋳型壁面と凝固シェルの間の潤滑をより改善することもできる。
さらに、鋳型を振動させずに、電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることにより、電磁力が周期的に変化するため、この電磁力による変化のみでも、鋳型壁を振動させることができる。この場合には、鋳型を振動させる装置を省略できるため、全体として簡略化した装置とすることができ、またコスト面でもメリットがある。
また、上記と同様に、誘導加熱により溶鋼を加熱でき、鋳型壁面と凝固シェルの間の潤滑をより改善することができる。
そして、本発明においては、上記に記載した様な、鋳型壁面と凝固シェルの間の潤滑をより改善する手段を、適宜、併用して用いることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、実施例で用いる条件は1条件例であり、本発明は該条件に限定されるものではない。
1850mm(長辺側)×400mm(短辺側)、高さ200mmの電磁コイルを、鋳型内に埋設し、以下の条件で連続鋳造を行った。
鋳型内寸法:900mm(長辺)×220mm(短辺)、高さ800mm
鋳型振動ストローク:6mm、
鋳型振動数:120サイクル/min、
鋳造速度:1m/min、
湯面レベル:コイル上端(鋳型上端から100mm)、
磁場条件:単相交流200Hzの0.05秒印加と0.05秒無印加
また、潤滑材としてC−Ca−SiO−Al−Na系のパウダーを供給して、溶融金属注入ノズルの浸漬深さを変化させることにより、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置を調整して、低炭素鋼の溶鋼を連続鋳造した。尚、溶融金属注入ノズルは図1に示す様な、2孔部を備え、各孔部の中心線が水平面となす角度が30度のものを用いた。
用いた溶融金属注入ノズルの吐出孔上端の位置(Ln)、コイル中心位置、鋳型内鋳造方向の電磁力が最大値となる位置(Lpe)、鋳型内鋳造方向の電磁力が最大値となる位置、および溶融金属注入ノズルの吐出孔の上端の位置と、鋳型内鋳造方向の電磁力が最大値となる位置の差(Ln−Lpe)を表1に記す。但し、各位置の測定の起点は溶鋼メニスカスとしている。
Figure 0004102316
得られた鋳片表面のオシレーションマーク深さの測定結果を図3に示す。
図3から、鋳型内鋳造方向の電磁力が最大値となる位置Lpeよりも、溶融金属注入ノズルの吐出孔上端の位置Lnの方が上方にある[1]および[2]の場合、すなわち(Ln−Lpe)が負の値の場合は、鋳片表面のオシレーションマーク深さが大きいという問題があった。
これに対し、鋳型内鋳造方向の電磁力が最大値となる位置Lpeよりも、溶融金属注入ノズルの吐出孔上端の位置Lnの方が下方にある[3]および[4]の場合、すなわち(Ln−Lpe)が正の値の場合は、鋳片表面のオシレーションマーク深さを小さくすることができ、良好な品質のものが得られた。
連続鋳造の態様を示す図である。 連続鋳造の態様を示す図である。 鋳片の表面粗度を示す図である。
符号の説明
1…タンディシュ
2…浸漬ノズル
3…鋳型
4…ソレノイド式電磁コイル
5…溶鋼
6…凝固シェル
7…パウダー
8…溶鋼吐出流
9…電磁力
10…溶鋼のメニスカス
11…攪拌流
12…攪拌流
13…鋳造方向の磁束密度
14…浸漬ノズルの吐出孔の上端の位置
15…鋳造方向の磁束密度が最大となる位置
16…ソレノイド式電磁コイルの中心の位置
17…浸漬ノズルの2孔部の中心線

Claims (7)

  1. 鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または、鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流を通電し、鋳型内の溶融金属に電磁力を印加し、メニスカス形状を変化させながら鋳造を行なう溶融金属の連続鋳造方法において、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置が電磁コイルの中心位置よりも上方へずれている場合、溶融金属注入ノズルの吐出孔の位置、鋳型内鋳造方向の磁束密度が最大値となる位置より下方で、電磁コイルの中心位置までの範囲に調整することを特徴とする溶融金属の連続鋳造方法。
  2. 溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度が60度以下である溶融金属注入ノズルを用いること特徴とする請求項1に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
  3. ノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部を備える溶融金属注入ノズルを用いることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
  4. 溶融金属を相対する鋳型壁面方向から鉛直下方方向にかけて吐出させる2孔部を備えるとともに、各孔部の中心線が水平面となす角度が60度以下であって、さらにノズル直下の鉛直下方方向から相対する鋳型壁面方向にかけて吐出させるスリット部とを連続して備える溶融金属注入ノズルを用いることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
  5. 溶融金属のメニスカスへオイルを前記鋳型上部から供給することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
  6. 電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
  7. 鋳型を振動させずに、電磁コイルに通電する交流電流を周期的に変化させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
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