JP3128628B2 - 高重合度ポリアクリル酸の製造方法 - Google Patents

高重合度ポリアクリル酸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱によって変質する
ことがなく、水溶液とした場合の曳糸性や接着性に優れ
た高重合度ポリアクリル酸の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、高重合度のポリアクリル酸は、
水溶液中でアクリル酸を重合することによって得られ
る。また、他の重合方法としてアクリル酸モノマーの水
溶液を、モノマーおよびポリマーのいずれに対しても不
溶性の有機溶媒を分散媒として重合させる、いわゆる逆
相パール重合法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水溶液中でアクリル酸
を重合する方法は、得られた高重合度のポリアクリル酸
を粉末の製品とする目的で、熱をかけて乾燥しようとす
ると、乾燥したポリアクリル酸が熱の影響を受けて水に
溶解したときに元の液性と異なった物性を示すようにな
り、甚だしいときには不溶性のポリマーに変質してしま
う。このような熱履歴を少なくする目的でスプレー乾燥
によって乾燥しようとすると、重合度が高いために上手
くスプレー状態とならずに乾燥機内にポリマーが蜘蛛の
巣状になって事実上乾燥することができない。
【0004】他の乾燥方法として低温真空乾燥機などに
よる乾燥も考えられるが、蒸発させる水の量や取り扱い
操作などの点で乾燥コストが高くなり適当ではない。ま
た、ポリマー水溶液の乾燥熱履歴を軽減する目的で、メ
タノール、エタノールあるいはアセトンなどの脱水剤を
加えると、ポリマー自体が可溶化して脱水が不可能とな
る。一方、逆相パール重合法で得られたポリアクリル酸
も、水に不溶性のポリマーとなって所期の目的を達成す
ることができない。
【0005】この発明はかゝる現状に鑑み、特定の混合
溶剤を用いてアクリル酸を析出重合させることによって
熱安定性、経時安定性がよく、しかも水溶解性のよい直
鎖状の高重合度のポリアクリル酸の製造方法を完成した
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の高重合度ポリ
アクリル酸の製造方法は、沸点が100℃以下の飽和炭
化水素と沸点が100℃以下のケトンとの混合溶剤中で
アクリル酸を重合することによって、分子量が50,0
00以上のポリアクリル酸を得ることを特徴とするもの
である。
【0007】この発明において、沸点が100℃以下の
飽和炭化水素として、ペンタン、n−ヘキサン、イソヘ
キサン、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタ
ン、n−ヘプタン、3−メチルヘキサン、3−エチルペ
ンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチル
ペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチ
ルペンタン、2,2,3−トリメチルブタンなどの鎖状
の飽和炭化水素を挙げることができる。使用する飽和炭
化水素の好ましい沸点は、35〜100℃の範囲であ
る。
【0008】沸点が100℃以下のケトン類としては、
アセトン、メチルエチルケトンを挙げることができる。
【0009】かゝる沸点100℃以下の飽和炭化水素
と、同じく沸点100℃以下のケトン類との混合割合
は、前記飽和炭化水素:ケトン類の好ましい重量比とし
て、100:1〜50、より好ましくは、100:5〜
30である。前記ケトン類の飽和炭化水素100に対す
る混合割合が1未満となると、仕込濃度が低下するた
め、重合反応の温度コントロールが充分でない。前記の
混合割合が50を超えて過度に多量になると、得られた
ポリマーの曳糸性が低下して目的の高重合度ポリアクリ
ル酸を得ることができなくなる。
【0010】重合に使用するアクリル酸は、純度98%
以上のアクリル酸を使用することが好ましい。しかし
て、得られるポリアクリル酸の接着性の向上などの目的
のために、他の単官能性ビニルモノマー、例えばアクリ
ル酸のメチル、エチル、ブチル、2エチルヘキシル、ヒ
ドロキシエチル、シクロヘキシルなどのエステル、メタ
クリル酸のメチル、エチル、ブチルなどのエステル等を
20重量%以下の量で加えて共重合してもよい。
【0011】また、得られるポリアクリル酸の曳糸性と
粘度を調整する目的で、例えば、ジビニルベンゼン、メ
チレンビスアクリルアミド等の多官能性ビニルモノマー
を、2重量%以下の量で加えて共重合してもよい。さら
に、重合物の水溶液の性質を調整するために、アクリル
酸以外にメタクリル酸やその混合物を少量使用してもよ
い。
【0012】重合開始剤としては、アゾイソブチロニト
リル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、2,2−アソビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−ア
ソビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバリロニトリ
ル)などが用いられるが、過硫酸アンモニウム(AP
S)、過酸化水素など水系重合開始剤は、得られるポリ
マーの経時安定性などの点で適当ではない。
【0013】この発明の高重合度ポリアクリル酸の製造
方法において、特に飽和炭化水素とケトンとの混合比率
などの重合条件によっては、重合中に析出してくるポリ
マーが重合液中に安定して浮遊できず、機壁に付着して
しまう場合があるので、浮遊安定剤の添加を必要とする
こともある。かゝる浮遊安定剤としては、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、オキシエチレン・オキシプロ
ピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンセチル
エーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、ソルビタンモノステアレー
トなどが好ましく使用される。
【0014】この発明において、反応容器に仕込む原料
は、その仕込量を一括して仕込んでもよく、また、仕込
量を分割して反応の経過にしたがって逐次添加して反応
させてもよい。重合反応の温度は、50〜85℃の範囲
が好ましく、重合反応終了後のスラリーから生成したポ
リマーを分離し、乾燥することによって粉末状の目的製
品を得ることができる。
【0015】
【作用】この発明の高重合度ポリアクリル酸の製造方法
は、原料モノマーであるアクリル酸が前記混合溶剤中に
溶解し、重合反応によって混合溶剤中に不溶性のポリマ
ーとしてポリアクリル酸を析出する、いわゆる析出重合
によるものである。混合溶剤として、沸点100℃以下
の飽和炭化水素とケトン類からなるものを使用すること
によって、平均分子量が少なくとも50,000の高重
合度ポリアクリル酸を容易に得ることができる。
【0016】重合によって得られたスラリーを、例えば
温度100℃で10時間以上乾燥してもポリマーの重合
度が低下したり、3次元化したりすることがなく、10
%水溶液粘度もきわめて安定している。これは、水溶液
中で重合して得た分子量50,000以上の高重合物
が、温度100℃で乾燥することによってポリマーが3
次元化したり、10%水溶液の粘度が上昇したりする従
来の重合法に比べて明らかな優位性を有する。
【0017】この発明の高重合度ポリアクリル酸の製造
方法によれば、重合で生成したスラリーを熱風乾燥して
得たポリマーには残存溶剤臭気がほとんどなく、生成し
たスラリーを温度100℃で6時間熱風乾燥して得たポ
リマーの10%水溶液も、残存溶剤臭をほとんど感ずる
ことがない。これは、溶剤として芳香族炭化水素、シク
ロヘキサン、酢酸エチル/シクロヘキサン、トルエン/
アルコールなどの単一または混合溶剤を使用して得たポ
リマーが、その分子量が50,000以上のものであっ
ても、温度100℃で10時間以上の乾燥によって多く
の場合10%水溶液に残存溶剤臭が感じられることゝ対
照的なものである。
【0018】
【実施例】以下、実施例及び比較例を掲げてこの発明の
高重合度ポリアクリル酸の製造方法をより具体的に説明
する。
【0019】実施例1 5リットル入りフラスコにn−ヘキサン2,550gを
仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を60
℃まで上げたのち、フラスコ中にアクリル酸160g、
アセトン130gおよび重合開始剤としてV−65
〔2,2−アソビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)の和光純薬株式会社の商品名;以下同じ〕を0.1
5gを添加した。この液を温度60℃に維持しながら反
応の開始を待ち、反応が開始すると重合液が白濁するの
で、白濁していることが確認できた時点を重合開始時期
とし、以後90分毎にアセトンとアクリル酸の混合液お
よびV−65を逐次添加し、総仕込量としてアクリル酸
1,360g、アセトン630g、n−ヘキサン2,5
50gおよびV−65を0.59g仕込んだ。この逐次
添加による仕込原料の全量添加後、さらに温度60℃で
120分維持して重合を完結させた。重合によって得た
スラリー中の生成ポリマーを分離し、得られたポリマー
を温度95℃で8時間乾燥した。乾燥によって得たアク
リル酸ポリマーを、高速液体クロマトグラフィー(以下
GPCとうい)によって分析した結果、このポリマーの
平均分子量(MW)は70,000〜150,000
で、10%水溶液はほとんど無臭であった。
【0020】実施例2 5リットル入りフラスコにn−ヘキサン2,610gを
仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を60
℃まで上げたのち、フラスコ中にアクリル酸350g、
アセトン140g、分散剤としてポリプロピレングリコ
ール3gおよび重合開始剤としてV−65を0.1g添
加した。この液を温度60℃に維持しながら反応が開始
するのを待ち、反応が開始すると重合液が白濁するの
で、白濁していることが確認できた時点を重合開始時期
として以後90分毎に、アセトンとアクリル酸の混合液
およびV−65を逐次添加し、総仕込量としてアクリル
酸1,550g、アセトン500g、n−ヘキサン2,
610g、ポリプロピレン3gおよびV−65を0.5
9g仕込んだ。この逐次添加による仕込原料の全量添加
後、さらに温度60℃で120分維持して重合を完結さ
せた。重合によって得たスラリー中の生成ポリマーを分
離し、得られたポリマーを温度95℃で8時間乾燥し
た。乾燥によって得たアクリル酸ポリマーをGPC分析
した結果、このポリマーの平均分子量(MW)は20
0,000〜400,000で、その10%水溶液はほ
とんど無臭であった。
【0021】実施例3 5リットル入りフラスコにn−ヘキサン2,550gを
仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を60
℃まで上げたのち、フラスコ中にアクリル酸144g、
アクリル酸エチルエステル16g、アセトン130gお
よび重合開始剤としてV−65を0.15g添加した。
この液を温度60℃に維持しながら反応が開始するのを
待ち、反応が開始すると重合液が白濁してくるので、白
濁していることが確認できた時点を重合開始時期として
以後90分毎に、アセトンとアクリル酸およびアクリル
酸エチルエステルの混合液およびV−65を逐次添加
し、総仕込量としてアクリル酸1,224g、アクリル
酸エチルエステル136g、アセトン630g、n−ヘ
キサン2,550gおよびV−65を0.59g仕込ん
だ。この逐次添加による仕込原料の全量添加後、さらに
温度60℃で120分維持して重合を完結させた。重合
によって得たスラリー中の生成ポリマーを分離し、得ら
れたポリマーを温度85℃で8時間乾燥した。乾燥した
アクリル酸を主体とする共重合ポリマーのGPC分析に
よる平均分子量(MW)は150,000〜300,0
00で、その10%水溶液はほとんど無臭で、若干の水
分の存在する状態でも充分な接着性を有した。
【0022】実施例4 5リットル入りフラスコにn−ヘキサン2,550gを
仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を60
℃まで上げたのち、別途2リットルビーカにアクリル酸
1,360g、ジビニルベンゼン2g、アセトン640
gとを計量混合した液から、333.7gと重合開始剤
としてV−65を0.1gを混ぜてフラスコに入れ、液
温60℃で重合を開始した。残りのモノマー溶液は、6
0分間隔で一定量を添加重合した。重合スラリーを分離
乾燥(温度105℃)し、10%水溶液にしたときの粘
度は5,000cps/25℃であった。この溶液の曳
糸性は、実施例2(10%水溶液粘度4,800cps
/25℃)に比べて低かった。(但し、後記の比較例2
の重合方法で同様にジビニルベンゼンを添加して10%
水溶液粘度を4,000〜6,000cps/25℃に
調整したものは、ほとんど曳糸性が無いことを比較する
とずっと高い。)このことは、ジビニルベンゼン等多価
の官能基を添加することによって、必要とする粘度と曳
糸性を調整することが可能であることを示す。
【0023】比較例1 5リットル入りのフラスコに酢酸エチル2,226g
と、シクロヘキサン954gを仕込み、フラスコ内を窒
素ガス置換しながら温度を75℃まで上げたのち、フラ
スコ中にアクリル酸272g、重合開始剤としてアゾイ
ソブチロニトリル(AIBNという)0.45gを添加
した。この液を温度75℃に維持しながら反応の開始を
待ち、反応が開始すると重合液が白濁してくるので、白
濁していることが確認できた時点を重合開始時期として
65分毎に、アクリル酸272gとAIBNを0.23
g逐次添加し、総仕込量としてアクリル酸1,360
g、酢酸エチル2,226g、シクロヘキサン954g
およびAIBNを1.36g仕込んだ。この逐次添加に
よる仕込原料の全量添加後、さらに温度75℃で120
分維持して重合を完結させた。重合によって得たスラリ
ー中の生成ポリマーを分離し、得られたポリマーを温度
105℃で12時間乾燥した。乾燥によって得たアクリ
ル酸ポリマーのGPC分析による平均分子量(MW)は
70,000〜150,000であったが、その10%
水溶液は酢酸臭が残っており、この酢酸臭を除くために
さらに8時間乾燥を延長しても酢酸臭は消えなかった。
【0024】比較例2 5リットル入りのフラスコにベンゼン3,358gを仕
込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を80℃
まで上げたのち、フラスコ中にアクリル酸187g、メ
タノール17gおよび重合開始剤としてアゾイソブチロ
ニトリル(AIBN)を0.45g添加した。この液を
温度80℃に維持しながら反応の開始を待ち、反応が開
始すると重合液が白濁してくるので、白濁していること
が確認できた時点を重合開始時期として65分毎に、ア
クリル酸とメタノールの混合液およびAIBNを逐次添
加して総仕込量としてアクリル酸1,125g、メタノ
ール57g、ベンゼン3,358gおよびAIBNを
2.36g仕込んだ。この逐次添加による仕込原料の全
量添加後、さらに温度80℃で120分維持して重合の
完結させた。重合によって得たスラリー中の生成ポリマ
ーを分離し、得られたポリマーを温度105℃で12時
間乾燥した。乾燥によって得たアクリル酸ポリマーは、
GPC分析による平均分子量(MW)が20,000〜
30,000で、目標の50,000以上の高重合度の
アクリル酸ポリマーを得ることができなかった。
【0025】比較例3 5リットル入りのフラスコにシクロヘキサン2,550
gを仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を
65℃まで上昇させたのち、フラスコ中にアクリル酸1
60g、アセトン130gおよび重合開始剤としてV−
65を0.15g添加した。この液を温度60℃に維持
しながら反応の開始を待ち、反応が開始すると重合液が
白濁するので、白濁していることが確認できた時点を重
合開始時期として90分毎に、アクリル酸とアセトンの
混合液およびV−65を逐次添加して総仕込量としてア
クリル酸1,360g、アセトン630g、シクロヘキ
サン2,550gおよびV−65を0.59g仕込ん
だ。この逐次添加による仕込原料の全量添加後、さらに
温度65℃で120分維持して重合の完結させた。重合
によって得たスラリー中の生成ポリマーを分離し、得ら
れたポリマーを温度95℃で8時間乾燥した。乾燥した
アクリル酸ポリマーのGPC分析による平均分子量(M
W)は150,000〜200,000であったが、そ
の10%水溶液は濁りが認められ、シクロヘキサンの臭
気が残留していた。さらに、乾燥温度を105℃に変え
て10%水溶液の状態を調べたが、状態変化は認められ
なかった。
【0026】比較例4 5リットル入りのフラスコにシクロヘキサン3,000
gを仕込み、フラスコ内を窒素ガス置換しながら温度を
75℃まで上昇させたのち、フラスコ中にアクリル酸を
45g、水30g、乳化剤としてニューコール40(日
本乳化剤株式会社の商品名;以下同じ)を9gおよび重
合開始剤として過硫酸アンモニウム(APS)0.15
gを添加し、この液の温度を75℃で20分間維持し
た。その後、アクリル酸と水の混合液、ニューコール4
0およびAPSを連続逐次添加して総仕込量としてアク
リル酸900g、水600g、シクロヘキサン2,55
0g,APSを0.59gおよびニューコール40を1
8g仕込んだ。この連続逐次添加による仕込原料の全量
添加後、さらに温度75℃で120分維持して重合を完
結させ、得られたスラリーからポリマーを分離し、この
ポリマーを温度95℃で4時間乾燥した。得たアクリル
酸ポリマーは、乾燥前は水に対して溶解するが、乾燥後
は膨潤状態となって水に完全に溶解しなかった。
【0027】
【発明の効果】この発明の高重合度ポリアクリル酸の製
造方法は、アクリル酸を沸点100℃以下の飽和炭化水
素と同じく沸点100℃以下のケトン類との混合溶剤中
で析出重合させるもので、かゝる特定の混合溶剤を使用
することによって、優に平均分子量が50,000以上
の高重合度ポリアクリル酸を容易かつ安価に得ることが
できるものである。
【0028】しかして、この方法によって得られた高重
合度のポリアクリル酸は、乾燥によって重合度が低下し
たり、あるいは3次元化するようなことがなく、きわめ
て安定しており、残存溶剤臭もほとんどなく、曳糸性、
接着性に優れているため、増粘剤、接着剤としての幅広
い有用性を持つものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 20/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸点が100℃以下の飽和炭化水素と沸
    点が100℃以下のケトンとの混合溶剤中でアクリル酸
    を重合し、平均分子量が50,000以上のポリアクリ
    ル酸を得ることを特徴とする高重合度ポリアクリル酸の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記飽和炭化水素は、沸点が35〜10
    0℃の範囲の鎖状飽和炭化水素であることを特徴とする
    請求項1記載の高重合度ポリアクリル酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記飽和炭化水素とケトンとの混合割合
    は、飽和炭化水素:ケトンの重量比で100:1〜50
    であることを特徴とする請求項1記載の高重合度ポリア
    クリル酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アクリル酸は、20重量%以下の他
    の単官能性ビニルモノマーを含むものであることを特徴
    とする請求項1記載の高重合度ポリアクリル酸の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記アクリル酸は、2重量%以下の他の
    多官能性ビニルモノマーを含むものであることを特徴と
    する請求項1記載の高重合度ポリアクリル酸の製造方
    法。
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