JP3125814B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP3125814B2
JP3125814B2 JP04086448A JP8644892A JP3125814B2 JP 3125814 B2 JP3125814 B2 JP 3125814B2 JP 04086448 A JP04086448 A JP 04086448A JP 8644892 A JP8644892 A JP 8644892A JP 3125814 B2 JP3125814 B2 JP 3125814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等に用いられる電子写真現像剤に関し、特に熱
ロール定着用の現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱効率が高く高速定着が可能な液
体現像剤の定着方法として、熱ロール定着が提案されて
いる。担体液に炭化水素系の溶液を使用し、この定着方
法を採用すると、従来より使用されている雰囲気定着に
比べ、若干単位枚数あたりの溶剤ガス排出量が減少する
が、高速で多数枚複写をしたときには大量の溶剤ガスが
発生する。また、トナー層と定着ロールとの離型性を上
げるためシリコーン油の塗布が必要であった。
【0003】熱ロール定着用の液体現像剤として、特開
昭63−301966〜301969号公報、同64−
50062〜50067号、同64−52167号、同
64−142560〜142561号公報などがある。
これらは脂肪族炭化水素が主成分の担体液のため、その
脂肪族炭化水素のガスが複写機外に排出され、定着ロー
ルに塗布するためのシリコーン油を供給しなければなら
ず、そのために複写機が複雑になったり、消耗品点数が
増すなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真の
現像装置、特に液体現像剤を使用した熱ロール定着装置
において、定着ロールへのオイル塗布装置の除去を可能
とし、またオイル供給の手間を省き高画質を得ることが
でき、しかも“ホットオフセット”を防止し得る電子写
真用現像剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、着色
剤、及び樹脂を主成分とする電子写真用現像剤におい
て、該樹脂が、非水溶媒中で重合開始剤の存在下に、下
記化1で表わされる重合性ケイ素化合物と下記化2で表
わされる2官能性(メタ)アクリレートモノマーを主成
分とする原料モノマーを重合させて得られた非水系ケイ
素含有共重合体を含むことを特徴とする電子写真用現像
【化1】 より選ばれ、全部が異なっていても一部又は全部が同一
であっても良く、R8はH又はCH3であり、n1は1〜
500の整数、n2は1〜10の整数を表わす。)
【化2】 (式中、R9、R10はH又はCH3基、mは1〜20の整
数を表わす。)が提供され、また、着色剤、及び樹脂を
主成分とする電子写真用現像剤において、該樹脂が、非
水溶媒中重合開始剤の存在下に、下記化1で表わされる
重合性ケイ素化合物と、下記化2で表わされる2官能性
(メタ)アクリレートモノマーを主成分とする原料モノ
マーを重合させて得られた重合体に、更に非水溶媒に不
溶な重合性モノマーを重合させて得られた非水系ケイ素
含有共重合体を含むことを特徴とする電子写真用現像剤
【化1】
【化2】 (式中、R9、R10はH又はCH3基、mは1〜20の整
数を表わす。)が提供され、更に、前記樹脂が、前記原
料モノマー、非水溶媒に不溶な重合性モノマーをそれら
の重合前、重合中、或いは重合後に、塩基性物質又は酸
性物質を添加し、重合させた共重合体であることを特徴
とする請求項1又は2記載の電子写真用現像剤が提供さ
れる。
【0006】本発明者らは、電子写真用現像剤について
鋭意研究を重ねた結果、電子写真用現像剤を構成する樹
脂として、前記化1で表わされる重合性ケイ素化合物と
前記化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレートモ
ノマーを主成分とする原料モノマーを、非水溶媒中で重
合させて得られた非水系ケイ素含有共重合体を用いるこ
とにより、前記目的を達成しうることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】本発明の前記化1で表わされる重合性ケイ
素化合物と前記化2で表わされる2官能性(メタ)アク
リレートモノマーを主成分とする原料モノマーの重合に
当たり、非水溶媒、例えば、シリコーン油の重合溶媒と
しての研究を進めたところ、特に重合率の向上、撥水、
撥油、電気絶縁性の向上がみられた。これは一般有機溶
剤に比較し、シリコーン油は純度が高いためラジカルが
重合溶媒にトラップされにくいためと考えられる。また
得られた共重合体に、撥水、撥油、電気絶縁性の向上が
みられたのは重合溶媒としてのシリコーン油が、原料モ
ノマーの重合時に一部反応に関与する(シリコーン油の
メチル基から水素引き抜き反応による重合など)ためと
考えられる。
【0008】本発明においては、現像剤を構成する樹脂
は、非水溶媒中、該溶媒に近似した性質を有する重合性
ケイ素化合物を主成分とする原料モノマーを重合させて
得られた重合体であり、非水溶媒、例えばシリコーン
油、フッ素油、脂肪族炭化水素等溶媒への溶解又は分散
性に優れており、主に湿式現像剤に適しているが、乾式
現像剤にも使用できる。そして、電子写真現像剤の樹脂
として、前記化1で表わされる重合性ケイ素化合物と前
記化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレートモノ
マーを主成分とする原料モノマーを重合させて得られた
共重合体(I)、或いは該共重合体(I)に更に非水溶
媒に不溶なモノマーを重合させて得られた共重合体(I
I)を用いた場合、熱ロール定着においてオフセットが
発生しない。
【0009】また、該樹脂として、前記化1中、R1
7の少なくとも1つの基が、−OH,−COOH,−
NH2,−(CH22OH,−(CH22−NH2,−
(CH22COOH等の極性基である重合性ケイ素化合
物を原料モノマーに使用して得られた共重合体(I)を
用いた場合、顔料等への樹脂の吸着性が向上し、顔料分
散性が改善され、又、現像剤の極性も安定に保持され
る。更にまた、該樹脂として、前記化1中、R1〜R7
少なくとも1つの基が、アクリロキシ基又はメタクリロ
キシ基である重合性ケイ素化合物を原料モノマーに使用
して得られた共重合体(I)を用いた場合、画像濃度、
ベタ均一性が向上する。しかも、架橋型樹脂、グラフト
樹脂、ミクロゲルの生成に遊離となるため分散安定性、
撥水、撥油性、電気絶縁性も向上する。また該樹脂は、
前記化1で表わされる重合性ケイ素化合物に、前記2官
能性(メタ)アクリレートモノマーを共重合させたもの
であるから、均一な架橋構造を有し、成膜性が極めて優
れている。
【0010】本発明において、現像剤の樹脂として、前
記共重合体(I)に、更に、非水溶媒に不溶な重合性モ
ノマーを重合させて得られた重合体(II)を用いた場
合、前記重合体(I)を用いた場合の効果の他に、耐ア
ルカリ性、耐酸性にも優れ、また顔料分散性、成膜性、
接着性が更に向上する。
【0011】本発明では、共重合体(I)、又は(II)
を合成する反応中、又は反応の前後に、塩基性物質ある
いは酸性物質を添加することができる。これらの添加で
重合反応の効率が増加し、重合率の向上や過架橋反応の
防止が可能になるうえ、生成した重合体の分散安定性や
極性制御効果も認められる。
【0012】以下、本発明の電子写真用現像剤について
更に詳細に説明する。本発明の前記化1で表わされる重
合性ケイ素化合物は、極めて重要であり、シリコーン油
や脂肪族炭化水素等の溶媒への親和性に寄与するケイ素
を骨格に有する部位と、重合反応に寄与する(メタ)ア
クリロキシ基からなる反応部位とを有し、表面エネルギ
ーが低く、それ自体接着力のない性質を有する。
【0013】本発明の前記化1で表わされる重合性ケイ
素化合物の代表的なものを挙げると次の表1のとおりで
ある。
【表1】
【0014】また、本発明の共重合体(I)、(II)に
前記性能を付与するため用いる、前記化2で表わされる
2官能性(メタ)アクリレートモノマーは、架橋反応が
余り急激に生起せず、共重合反応と架橋反応とが別々に
起こり得る2官能性モノマーであって、アクリル酸又は
メタクリル酸と、不飽和アルコールとのエステルであ
る。その代表的なものを挙げると、次の表2のとおりで
ある。
【表2−(1)】
【表2−(2)】
【0015】更に、本発明の現像剤を構成する樹脂であ
る共重合体(II)の原料の一つである非水溶媒に不溶な
重合性モノマーは、前記共重合体(I)とグラフト重合
したり、或いは単独重合し非水溶媒に安定に分散する。
そのため、現像剤の樹脂として、共重合体(II)を用い
た場合、成膜性、接着性、耐アルカリ性、耐酸性等が更
に向上する。
【0016】このような非水溶媒に不溶な重合性モノマ
ーとしては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸と炭
素数1〜8の脂肪族アルコールとのエステル、スチレ
ン、ビニルトルエン、酢酸ビニル等が挙げられ、また極
性モノマーも使用でき、このような極性モノマーとして
は、低級不飽和脂肪酸及びそのグリシジルエステル、不
飽和窒素化合物などが一般的である。すなわち、アクリ
ル酸、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、グリ
シジルアクリレート、グリシジルプロピルメタクリレー
ト、グリシジルプロピルアクリレート、マレイン酸、イ
タコン酸、フマール酸、ビニルピリジン、ビニルピロリ
ドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等を使
用すればよい。
【0017】本発明の電子写真用現像剤を構成する樹脂
としては、その原料モノマーとして、必要により前記化
1で表わされる重合性ケイ素化合物及び前記化2で表わ
される2官能性(メタ)アクリレートモノマーと共に共
重合性モノマーを用いることができる。このような共重
合性モノマーとしては、ビニルトルエン、ニトロスチレ
ン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,5
−ジクロルスチレン、α−ビニルピリジン、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、塩化ビニ
ル、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピ
リジン、ビニルホルマール、ビニルアセトアセタール、
ビニルプロピオナール、ビニルブチラール、ビニルヘキ
シラール、ビニルアルコール、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、ドデシルアクリレート、メタクリル酸、アクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、ジビニルベンゼン、エチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールトリアクリレート、グリシジルメタクリレート、メ
タアクリロキシエチルホスフェート、スルフォエチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
アクリルアミド等が例示される。
【0018】本発明の電子写真用現像剤に添加する塩基
性物質及び酸性物質の例として、塩基性物質としてはア
ンモニア水、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピリジ
ン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等が、酸性物質
としては塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、ナフテ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸等があり、その添加量
は重合体の10重量%以下、好ましくは1重量%以下で
ある。
【0019】前記共重合体(I)の製造方法は多岐にわ
たるが、代表的なものを例示すると次の通りである。 (1)モノマー成分である前記化1で表わされる重合性
ケイ素化合物と、前記化2で表わされる2官能性(メ
タ)アクリレートモノマーと、必要により共重合性ビニ
ルモノマーとを、ラジカル重合開始剤を均一混合し、シ
リコーン油及び/又は脂肪族炭化水素油から成る重合溶
媒中、70〜110℃程度の温度で2〜12時間程度反
応させる。 (2)前記化1で表わされる重合性ケイ素化合物と前記
化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレートモノマ
ーと、必要により重合性ビニルモノマーとを、前記重合
溶媒中、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のよ
うな低温用ラジカル重合開始剤の存在下に、60〜80
℃程度の温度で第一段の重合反応を行なわせ、引続きベ
ンゾイルパーオキサイド(BPO)のような比較的高温
型ラジカル重合開始剤の存在下に、90〜150℃程度
の高温で第二段の重合反応を行う。すなわち、第一段の
重合反応は通常の共重合反応であり、第二段の重合反応
は架橋反応及びグラフト化反応が主になるものと推定さ
れる。 (3)前記化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレ
ートモノマーを、前記重合溶媒中で低温型重合開始剤存
在下に、60〜80℃程度の低温で重合させて比較的低
分子量のホモポリマーとし、これに前記化1で表わされ
る重合性ケイ素化合物及び必要により共重合性ビニルモ
ノマーを加え、90〜150℃程度の比較的高温で第二
段の重合反応を行う。
【0020】原料となるモノマーは各々単一品を使用し
ても混合物を使用しても良いし、溶媒やラジカル重合開
始剤の数種混合使用も問題はなく、溶媒:原料モノマ
ー:ラジカル重合開始剤の比率は、重量比で10〜9
0:10〜90:0.001〜5程度である。共重合体
(I)を構成する原料モノマー比は、例えば、前記化1
で表わされる重合性ケイ素化合物:前記化2で表わされ
る2官能性(メタ)アクリレートモノマー=5〜85:
1〜50(重量比)、好ましくは10〜60:3〜40
であり、該重合性ケイ素化合物量がこれより少ないとシ
リコーン油やフッ素油への分散性が低下し、顔料の分散
性も低下する。一方、該2官能性(メタ)アクリレート
モノマーがこれより少ない場合は、架橋性が低下する。
【0021】共重合体(I)に、非水溶媒に不溶な共重
合性ビニルモノマーを重合させて共重合体(II)を製造
する方法は、共重合体(I)を単独あるいは2種以上
を、これら共重合体を溶解でき、非水溶媒に不溶な重合
性ビニルモノマーに溶解し、ラジカル重合開始剤の存在
下に重合溶媒中で、あるいは重合溶媒不存在下に60〜
150℃程度に加熱すれば良い。非水溶媒に不溶な重合
性ビニルモノマーとしては前記の化合物が使用され、こ
れらの化合物は単独で使用しても2種以上混合して使用
しても良いが、原料の共重合体(I)を重合温度で完全
にあるいは部分的に溶解し得ることが重要であり、この
ため2種以上混合使用する場合も多い。非水溶媒に不溶
な重合性モノマーの使用割合は、前記化2で表わされる
2官能性(メタ)アクリレートモノマー:非水溶媒に不
溶な重合性ビニルモノマー(重合比)=1〜30:20
〜90、好ましくは3〜20:30〜80である。非水
溶媒に不溶な重合性モノマーがこれより多いと、樹脂の
粒子径が大きくなり好ましくない。
【0022】本発明の非水系ケイ素含有重合体(I)又
は(II)の製造において、重合溶媒に使用されるシリコ
ーン油としては、下記化3で表わされるジアルキルシリ
コーンオイル;環状ポリジアルキルシロキサン又は環状
ポリアルキルフェニルシロキサン;アルキルフェニルシ
ロキサン等があげられる。その他、高級脂肪酸変性シリ
コーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイ
ル、アルキル変性シリコーンオイル、メチルハイドロジ
エンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、
エポキシ変性シリコーンオイル等が使用できる。
【化3】〔但しR1,R2,R3,R4,R5,R6,R7
8は−CnH2n+1(n=1〜20)を 表わし、これらは同一でも異なっていてもよい。xは0
又は1以上の整数である。〕
【0023】前記化3で表わされるジアルキルシリコー
ンオイルが用いられた場合には、殊に、重合時の温度を
自由に選択できる有利さがある。中でもジメチルポリシ
ロキサンの使用が有利である。また、前記化3で表わさ
れるシリコーンオイルは25℃における粘度が0.01
〜1,000,000cs(センチストークス)のもの
が好ましい。更にまた、前記化3でxが1〜20,00
0であるものの使用が望ましい。更に、環状ポリジアル
キルシロキサン又は環状ポリアルキルフェニルシロキサ
ンが用いられた場合には、得られる樹脂は重合溶媒の乾
燥性があるため、殊に樹脂の塗膜性を向上させ光沢を出
すのに有利である。アルキルフェニルシロキサン(特に
メチルフェニルシリコーンオイルの使用が望ましい)が
用いられた場合には、フェニル基が導入(5〜50モル
%)されたことにより溶解性が向上するため、樹脂溶液
の分散安定性を上げるのに有利である。
【0024】これら各種シリコーンオイルの具体例を挙
げれば下記のとおりである。 (I)ジアルキルシリコーンオイルの例: (II)環状ポリジアルキルシロキサン及び環状ポリアル
キルフェニルシロキサン(フェニル基の含有量は各々
5,10,20,50モル%)の例: 環状ポリジメチルシロキサン、環状ポリメチルフェニル
シロキサン 環状ポリジエチルシロキサン、環状ポリエチルフェニル
シロキサン 環状ポリジブチルシロキサン、環状ポリブチルフェニル
シロキサン 環状ポリジヘキシルシロキサン、環状ポリヘキシルフェ
ニルシロキサン 環状ポリジラウリルシロキサン、環状ポリメチルクロロ
フェニルシロキサン 環状ポリジステアリルシロキサン、環状ポリメチルブロ
ムフェニルシロキサン (III)アルキルフェニルシリコーンオイルの例: これらのシリコーンオイルの市販の例としては、信越化
学工業(株)製のKF−96L(0.65,1.0,
1.5,2.0センチストークス(cs))、KF−9
6(10,20,30,50,500,1000,30
00(cs))、KF−56、KF−58、KF−54
などがあげられ、また、東芝シリコーン(株)製のTS
F451シリーズ、TSF456シリーズ、TSF41
0,411,440,4420,484,483,43
1,433シリーズ、THF450シリーズ、TSF4
04,405,406,451−5A、451−10
A、437シリーズ、TSF440、400,401,
4300,4445,4700,4450,4702,
4730シリーズ、TSF434、4600シリーズ、
更には、東レシリコーン(株)製のHS−200などが
挙げられる。
【0025】以上のようなシリコーン油重合溶媒にはシ
リコーン油の特性を損なわない程度に他の溶媒を混合す
ることができる。このような溶媒としては、トルエン、
キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶剤;エーテル
類、エステル類;アルコール系溶剤;n−ヘキサン、n
−オクタン、iso−オクタン、iso−ドデカン及び
それらの混合物等の脂肪族炭化水素(市販品ではエクソ
ンケミカル社製アイソパーH.G.L.M.Vなど)、
鉱物油、植物油、脂肪酸エステル、マギーゾルオイル9
0、マギーゾルオイル52等が挙げられる。このような
他の溶媒の混合比は、シリコーンオイル100重量部に
対し0.1〜500重量部程度である。
【0026】本発明で使用する脂肪族炭化水素油は、重
合温度以上の沸点を持つ常温で液状の飽和脂肪族炭化水
素であれば、純品でも混合物でも使用可能であるが、価
格及び融点の両面から炭素数6以上の混合飽和脂肪族炭
化水素の使用が一般的であり、具体的にはヘキサン、オ
クタン、デカン、ドデカン等の混合物、あるいはエクソ
ンケミカル社製、アイソパーH,G,L,M,V等が使
用される。なお、、脂肪族炭化水素油を溶媒とする場合
も、必要に応じて芳香族系溶剤やエーテル、エステル、
アルコールの含酸素溶剤を添加しても良く、添加量及び
具体的な添加溶剤についてはシリコン油使用時と同一で
ある。
【0027】シリコン油と脂肪族炭化水素油を併用する
場合は、前記シリコン油と脂肪族炭化水素油を、両者が
均一混合し得る範囲内で任意の割合に混合して使用すれ
ば良い。また、不燃性の溶媒を混入させることにより、
引火などの危険を少なくすることができる。
【0028】ラジカル重合開始剤としては公知のものが
すべて使用でき、例えば過酸化ベンゾイル(BPO)、
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の外に、ラウ
リルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチル−パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサ
イド、過酸化水素、過硫酸アンチモン、過硫酸カリ、フ
ェニルアゾトリフェニルメタン等が挙げられる。その
他、重合促進剤としてジメチルアニリン、ピリジン、C
o−又はMn−ナフテネート等が併用できる。
【0029】本発明の電子写真用現像剤は着色剤、樹脂
の外に、非水系担体液用溶剤を使用する。本発明にしよ
うされる非水系担体液用溶剤としては、KF96(信越
シリコン)、SH200、SH344(東レシリコ
ン)、TSF451(東芝シリコン)などが挙げられ、
その他デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルトリ
シロキサン等を使用してもよい。また、脂肪族炭化水素
溶液としてシクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、n−ノナン、イソオクタン、イソド
デカン、リグロイン及びそれらの混合物などの石油系炭
化水素(市販品としてエクソンケミカル社製アイソパー
E,G,H,L,K,Vやシェル石油社製シェルゾール
71、ソルッベッソ150等がある)が挙げられこれら
を適宜混合又は単独に使用する。転写用剤を低減するた
めに、担体液の粘度は10cst以下、好ましくは3c
st以下がよい。
【0030】本発明に使用できる着色剤としては、ブリ
ンテックスV、ブリンテックスU、ブリンテックスG、
スペシャルブラック15、スペシャルブラック4、スペ
シャルブラック4−B(以上デグサ社製)、三菱#4
4、#30、MR−11、MA−100(以上三菱化成
社製)、ラーベン1035、ラーベン1252、ニュー
スペクトII(以上コロンビアカーボン社製)、リーガ
ル400、660、ブラックバール900、1100、
1300、モーガルL(以上キャボット社製)などの無
機顔料およびフタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、スカイブルー、ローダミンレーキ、マラカイト
グリーンレーキ、メチルバイオレットレーキ、ピーコッ
クブルーレーキ、ナフトールグリーンB、ナフトールグ
リーンY、ナフトールイエローS、ナフトールレッド、
リソールファーストイエロー2G、パーマネントレッド
4R、ブリリアントファーストスカーレット、ハンザイ
エロー、ベンジジンイエロー、リソールレッド、レーキ
レッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6
B、パーマネントレッドF5R、ピグメントスカーレッ
ト3Bインジゴ、チオインジゴオイルピンクおよびボル
ドー10Bなどの有機顔料があげられる。
【0031】以上の着色剤を前記樹脂と、二本ロール、
ニーダフラッシャーなどで混練、粉砕し、顔料を処理す
ることができる。また、前記樹脂とともに下記の樹脂を
使用しても良い。 イーストマンケミカル(Eastman Chemic
al)社製 (N−10,N−11,N−12,N−14,N−3
4,N−45,C−10,C−13,C−15,C−1
6,E−10,E−11,E−12,E−14,E−1
5) 三井石油化学社製 (110P,220P,220MP,820MP,41
0MP,210MP,310MP,405MP,200
P,4202E,4053E) 三洋化成社製 (131P,151P,161P,171P,E30
0,E250P) サゾール社製 (H1,H2,A1,A3,A4) バスフ(BASF)社製 (OA WAX,A WAX) ペトロライト(Petrolite)社製 (バレコ(BARECO)500,同2000,E−7
30,E−2018,E−2020,E−1040,ぺ
トロナバ(Petronaba)C,同C−36,同C
−400,同C−7500) ヘキスト(Hoechst)社製 (PE580,PE130,PED121,PED13
6,PED153,PED521,PED522,PE
D534) ユニオンカーバイド社製 (DYNI,DYNF,DYNH,DYNF,DYN
K) モンサント社 (オルゾン(ORUZON)805,705,50) デュポン社 (アラトン(ALATHON)3,10,12,14,
16,20,22,23) アライドケミカル社 (ACポリエチレン6,6A,615) 三井ポリケミカル社 (エバフレックス150,210,220,250,2
60,310,360,410,420,450,46
0,560) などの合成ポリエステル、ポリプロピレン及びその変成
したもの、カルナウバワックス、モンタンワックス、キ
ャンデリラワックス、シュガーケーンワックス、オーキ
ュリーワックス、密蝋、木蝋、ヌカ蝋などの天然ワック
ス、エステルガム、硬化ロジンなどの天然樹脂、天然樹
脂変成マレイン酸樹脂、天然樹脂変成フェノール樹脂、
天然樹脂変成ポリエステル樹脂、天然樹脂変成ペンタエ
リストール樹脂、エポキシ樹脂などの天然樹脂変成硬化
樹脂等が併用できる。
【0032】これらの着色剤、樹脂、担体液用溶剤をボ
ールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミルなど
の分散機に投入、分散、混練を行い濃縮トナーを調製
し、これを更に本発明の担体液用溶剤中に分散させるこ
とにより現像液を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下の実施例中「部」は全て「重量部」を表
わす。
【0034】樹脂の合成例 撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応容器にアイソ
パーH300gをとり90℃に加熱した。この溶媒中
に、重合性ケイ素化合物(表1の化合物1)を90g、
2官能性アクリレートモノマー(表2の化合物1)20
g、メタクリル酸3g、アゾビスイソブチロニトリル3
gの混合液を2時間で滴下後90℃で4時間重合させ
て、合成例−1の樹脂を合成した。以下表3に従って合
成例−1と同様に重合した後、重合後の分散液に非水溶
媒に不溶の重合性モノマーと重合開始剤2gと、必要に
より塩基性又は酸性物質を加え、90℃で4時間重合さ
せて合成例−2〜7の樹脂を合成した。
【表3】
【0035】実施例1 ナイミーンS202(日本油脂社製アミン成分の商品名) 0.2部 マレイン酸/スチレン/i−ブチル 70部 アクリレート共重合体(5/45/50) カーボンブラック(テグサ社製Printex) 30部 を120℃で30分間二本ロールで混練後粉砕した。 前記粉砕物 50部 合成例−1の樹脂 200部 アイソパーG(EXXSON社商品名) 200部 をボールミルに入れて24時間分散後、さらにアイソパ
ーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナー
とした。これを200g取り、アイソパーGH1l中に
希釈し、現像剤とした。
【0036】実施例2 実施例1の合成例−1の樹脂の代わりに合成例−2の樹
脂を用いた他は、実施例−1と同様にして、本発明の現
像剤を作成した。
【0037】実施例3 実施例1の合成例−1の樹脂の代わりに合成例−3の樹
脂を用いた他は、実施例1と同様にして、本発明の現像
剤を作成した。
【0038】実施例4 合成例−4の樹脂 80部 MA60(三菱化成社製カーボンブラック) 35部 をフラッシャーで混練後粉砕した。 前記粉砕物 60部 合成例−5の樹脂 200部 アイソパーH 100部 これを実施例1と同様にして現像剤を得た。
【0039】実施例5 合成例−6の樹脂 100部 AC400A(アライドケミカル社製) 10部 リーガル400(キャボット社製) 30部 を140℃、60分間フラッシャーで混練粉砕した。乾
燥後平均粒径11.5μmに分散し、乾式トナーを作成
した。
【0040】リコー製CT5085の定着部を熱ロール
定着に改良した試験機でオイルレスで定着試験を行っ
た。その結果は次の表3の通りであった。
【表3】
【0041】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の非水系ケイ素含有共重合体(I)又は(II)を含む電
子写真用現像剤は、それを熱ロール定着方式の複写機に
用いた場合、シリコーン油等を塗布しなくともオフセッ
トが発生せず、高速、かつ低エネルギー定着が可能であ
る。、また乾式・湿式複写機に用いた場合、画像濃度が
高く、ベタ均一性に優れており、更にまた、製版用現像
剤に用いた場合、エッチング性、耐アルカリ性に優れて
いる。特に本発明の非水系ケイ素含有共重合体(II)を
含む電子写真用現像剤は定着性が優れ、または塩基性又
は酸性物質を含有させた現像剤は、粒子径が小さく、画
像濃度、ベタ均一性が更に向上する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−105351(JP,A) 特開 平4−198943(JP,A) 特開 平4−163464(JP,A) 特開 昭62−108262(JP,A) 特開 平3−105352(JP,A) 特開 昭56−1060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08,9/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、及び樹脂を主成分とする電子写
    真用現像剤において、該樹脂が、非水溶媒中で重合開始
    剤の存在下に、下記化1で表わされる重合性ケイ素化合
    物と下記化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレー
    トモノマーを主成分とする原料モノマーを重合させて得
    られた非水系ケイ素含有共重合体を含むことを特徴とす
    る電子写真用現像剤。 【化1】 より選ばれ、全部が異なっていても一部又は全部が同一
    であっても良く、R8はH又はCH3であり、n1は1〜
    500の整数、n2は1〜10の整数を表わす。) 【化2】 (式中、R9、R10はH又はCH3基、mは1〜20の整
    数を表わす。)
  2. 【請求項2】 着色剤、及び樹脂を主成分とする電子写
    真用現像剤において、該樹脂が、非水溶媒中重合開始剤
    の存在下に、下記化1で表わされる重合性ケイ素化合物
    と、下記化2で表わされる2官能性(メタ)アクリレー
    トモノマーを主成分とする原料モノマーを重合させて得
    られた重合体に、更に非水溶媒に不溶な重合性モノマー
    を重合させて得られた非水系ケイ素含有共重合体を含む
    ことを特徴とする電子写真用現像剤。 【化1】 【化2】 (式中、R9、R10はH又はCH3基、mは1〜20の整
    数を表わす。)
  3. 【請求項3】 前記樹脂が、前記原料モノマー、非水溶
    媒に不溶な重合性モノマーを、それらの重合前、重合
    中、或いは重合後に、塩基性物質又は酸性物質を添加
    し、重合させた共重合体であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の電子写真用現像剤。
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