JP3125050U - 筆記具用キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】外キャップの通気孔と内キャップの凸部とのシール部の経時によるクリープ変形を回避し、長期にわたりシール部の十分なシール性を得る。
【解決手段】筆記具用キャップ1 は、外キャップ2内に、軸方向に移動可能な内キャップ3と、該内キャップ3を後方へ付勢する弾発体4とを設けてなる。外キャップ2の頂壁21に貫設した通気孔23の内面に、傾斜面よりなる環状シール内面部24を設ける。環状シール内面部24と外キャップ2とを径方向に延びる薄肉部25により連結する。内キャップ3の頂壁31に設けた凸部33の外面に、傾斜面よりなる環状シール外面部34を設ける。キャップ1を筆記具本体に装着した際、環状シール内面部24と環状シール外面部34とが密接するとともに、薄肉部25が前方に撓み変形する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、筆記具用キャップに関する。詳細には、外キャップの内部に前後方向に移動可能に内キャップを収容した筆記具用キャップに関する。尚、本考案において、「前」とはキャップ閉鎖側を指し、「後」とはキャップ開口側を指す。
従来、この種の筆記具用キャップにおいて、特許文献1には、先端部に垂直方向の通孔(本考案の通気孔)を穿設し、キャップ内に筒状の内キャップを摺動自在に遊挿し、かつ先端部内に常時は内キャップを末端方向に弾発する弾発装置を装着して、通孔と末端開口を連通状態とし、キャップを塗布具軸筒に装着するとき該軸筒が該内キャップ末端に当接して、これを先端方向に移行させ、内キャップが通孔を密閉することを特徴とする塗布具のキャップが開示されている。また、特許文献1には、前記内キャップが通気孔の周囲の外キャップ内面と環状パッキンを介在させ密接したり、あるいは内キャップの肩部が外キャップの段部に直接、密接する構造が開示されている。
特許文献2には、キャップと、そのキャップ内に装着されたバネによってキャップ開口端に向かって押される内キャップとを有し、上記キャップを筆記具に嵌着した状態では内キャップが筆記先端部分に嵌着して該筆記先端部分の空間を気密状態とする筆記具用キャップにおいて、上記キャップは頂部内側中央に紡錘型突出部を形成するとともに、外気と通じる通気孔をキャップの頂面に穿設し、上記キャップは、キャップの紡錘型突出部と対向する先端箇所を先端に向けて薄肉テーパー状筒部としてなり、上記キャップが筆記具に嵌着した状態では内キャップの先端箇所は紡錘型突出部の外面により僅かに拡開された状態で均一に密着するようにしたことを特徴とする筆記具用キャップが開示されている。
実開平1−139595号明細書及び図面 実用新案登録第2579699号公報
前記特許文献1のキャップは、外キャップと内キャップのシール部(具体的には、環状パッキン、段部、肩部等)自体が経時によりクリープ変形し、通気孔とのシール性が不十分となるおそれがある。
また、特許文献2のキャップは、紡錘型突出部の外面に、薄肉テーパー状筒部が拡開された状態で密着する構造であるため、シール部である薄肉テーパー状筒部が、経時によるクリープ変形を生じやすい。その結果、シール部でのシール性が不十分となるおそれがある。
本考案は前記従来の問題点を解決するものであって、外キャップの通気孔と内キャップの凸部が密接するシール部の、経時によるクリープ変形を回避し、長期に渡りシール部の十分なシール性を得ることができる筆記具用キャップを提供しようとするものである。
〔1〕本考案は、外キャップ2内に、軸方向に移動可能な内キャップ3と、該内キャップ3を後方へ付勢する弾発体4とを設け、前記外キャップ2の頂壁21に通気孔23を貫設し、前記内キャップ3の頂壁31に前記通気孔23を塞ぐ凸部33を設け、前記外キャップ2の側壁22内面に筆記具本体5のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部28を設けた筆記具用キャップ1であって、前記外キャップ2を合成樹脂の射出成形体により構成し、前記外キャップ2の頂壁21における通気孔23を包囲する部分に、径方向に延びる薄肉部25を形成し、前記外キャップ2の通気孔23の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部24を設け、前記内キャップ3の凸部33の外面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部34を設け、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部24と前記環状シール外面部34とが密接するとともに、前記薄肉部25が前方に撓み変形してなること(請求項1)を要件とする。
前記請求項1の筆記具用キャップ1によれば、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、外キャップ2の頂壁21の薄肉部25が前方に撓み変形することにより、環状シール内面部24及び環状シール外面部34が経時によりクリープ変形することを回避し、長期にわたり環状シール内面部24と環状シール外面部34との十分なシール性を得ることができる。
〔2〕本考案は、外キャップ2内に、軸方向に移動可能な内キャップ3と、該内キャップ3を後方へ付勢する弾発体4とを設け、前記外キャップ2の頂壁21に通気孔23を貫設し、前記内キャップ3の頂壁31に前記通気孔23を塞ぐ凸部33を設け、前記外キャップ2の側壁22内面に筆記具本体5のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部28を設けた筆記具用キャップ1であって、前記内キャップ3を合成樹脂の射出成形体により構成し、前記内キャップ3の頂壁31における凸部33を包囲する部分に、径方向に延びる薄肉部35を形成し、前記内キャップ3の凸部33の外面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部34を設け、前記外キャップ2の通気孔23の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部24を設け、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部24と前記環状シール外面部34とが密接するとともに、前記薄肉部35が後方に撓み変形してなること(請求項2)を要件とする。
前記請求項2の筆記具用キャップ1によれば、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、内キャップ3の頂壁31の薄肉部35が後方に撓み変形することにより、環状シール内面部24及び環状シール外面部34が経時によりクリープ変形することを回避し、長期にわたり環状シール内面部24と環状シール外面部34との十分なシール性を得ることができる。
〔3〕本考案は、外キャップ2内に、軸方向に移動可能な内キャップ3と、該内キャップ3を後方へ付勢する弾発体4とを設け、前記外キャップ2の頂壁21に通気孔23を貫設し、前記内キャップ3の頂壁31に前記通気孔23を塞ぐ凸部33を設け、前記外キャップ2の側壁22内面に筆記具本体5のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部28を設けた筆記具用キャップ1であって、前記内キャップ3を合成樹脂の射出成形体により構成し、前記内キャップ3の凸部の33外面に径方向外方に延びる薄肉部35を設け、前記薄肉部35の周縁部に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部34を設け、前記外キャップ2の通気孔23の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部24を設け、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部24と前記環状シール外面部34とが密接するとともに、前記薄肉部35が後方に撓み変形してなること(請求項3)を要件とする。
前記請求項3の筆記具用キャップ1によれば、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、内キャップ3の頂壁31の薄肉部35が後方に撓み変形することにより、環状シール内面部24及び環状シール外面部34が経時によりクリープ変形することを回避し、長期にわたり環状シール内面部24と環状シール外面部34との十分なシール性を得ることができる。
〔4〕前記請求項1〜3の筆記具用キャップ1において,前記環状シール内面部24及び環状シール外面部34を構成する傾斜面は、テーパ面であってもよいが、前記環状シール内面部24または前記環状シール外面部34の少なくとも一方を凸曲面とすることが好ましい。それにより、環状シール内面部24と環状シール外面部34との接触が線状接触となり、筆記具本体5の小さい押し込み力で前記環状シール内面部24と前記環状シール外面部34との確実なシール性が得られる。もし、環状シール内面部24及び環状シール外面部34の両者がテーパ面である場合、確実なシール性を得るためには、筆記具本体5をキャップ1に装着する際の大きな押し込み力が必要となってしまう。
請求項1により、外キャップの通気孔と内キャップの凸部とが密接するシール部の経時によるクリープ変形を回避し、長期にわたりシール部の十分なシール性を得ることができる。
請求項2により、外キャップの通気孔と内キャップの凸部とが密接するシール部の経時によるクリープ変形を回避し、長期にわたりシール部の十分なシール性を得ることができる。
請求項3により、外キャップの通気孔と内キャップの凸部とが密接するシール部の経時によるクリープ変形を回避し、長期にわたりシール部の十分なシール性を得ることができる。
請求項4により、筆記具本体の小さい押し込み力で、外キャップの通気孔と内キャップの凸部とが密接するシール部における確実なシール性が得られる。
本考案を実施するための最良の形態を、以下に図面に従って説明する。
図1及び図2に本考案の第1実施例を示す。本実施例の筆記具用キャップ1は、主に、外キャップ2と、該外キャップ2内に収容され且つ前後に摺動可能な内キャップ3と、該外キャップ2内に収容され且つ該内キャップ3を後方に付勢する弾発体4(コイルスプリング)とからなる。
前記外キャップ2は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形により得られる円筒体である。前記外キャップ2は、円筒状の側壁22と、該側壁22の前端部より径方向内方に突出する頂壁21とからなる。前記外キャップ2の後端部は、筆記具本体5のペン先側が挿入可能に開口される。
前記外キャップ2の頂壁21の軸心には、通気孔23が軸方向に貫設される。前記通気孔23の内面には、後方に向かうに従い次第に内径が大きくなる傾斜面(具体的には、テーパ面)よりなる環状シール内面部24が形成される。前記通気孔23の近傍かつ通気孔23を包囲する部分の頂壁21には、外キャップ2の他の部分に比べ薄肉の環状の薄肉部25が形成される。前記薄肉部25は、環状シール内面部24と、外キャップ2内面(外キャップ2の頂壁21または外キャップ2の側壁22)とを一体に連結し、径方向内方に延び且つ軸方向の可撓性を有する。前記薄肉部25の肉厚T1は、適正な弾性変形が得られ且つ十分な強度を有する点で、0.1mm〜0.6mmの範囲が好ましい。
前記外キャップ2の側壁22の内面には、筆記具本体5と気密嵌合する環状突起よりなる環状気密部28が形成される。さらに、前記環状気密部28の前方の外キャップ2の側壁22の内面には、内キャップ3の外面の外方突起36と係止する内方突起26が形成される。前記内方突起26と外方突起36の係止により、内キャップ3の後方移動が規制される。
さらに、外キャップ2の内面は、前方の小内径部と後方の大内径部とからなり、前記小内径部と大外径部との間に段部27が形成される。前記段部27は、環状シール内面部24を備えた通気孔23の後方位置且つ前記内方突起26の前方位置に配置される。前記段部27は、内キャップ3外面の肩部37と前後方向に当接可能であり、前記段部27と肩部37との当接により、内キャップ3の前方移動が規制される。
前記内キャップ3は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形より得られる円筒体である。前記内キャップ3は、前端部が頂壁31により閉鎖され、後端部が筆記具本体5のペン先6が挿入可能に開口される。
前記内キャップ3の頂壁31の軸心には、前方に突出する凸部33が一体に形成される。前記凸部33の外面は、後方に向かうに従い次第に外径が大きくなる傾斜面である凸曲面(具体的には球面)となり、該凸曲面が、環状シール外面部34となる。前記環状シール外面部34は、キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、前記外キャップ2の通気孔23の環状シール内面部24と密接する。さらに、前記凸部33外面の凸曲面が球面であることにより、内キャップ3の軸線が外キャップ2の軸線に対して傾いたとしても、環状シール外面部34と環状シール内面部24との確実なシール性が維持される。
前記凸部33の近傍外方であり且つ凸部33を包囲する部分の頂壁31には、内キャップ3の他の部分に比べ薄肉の環状の薄肉部35が形成される。前記薄肉部35は、環状シール外面部34と内キャップ3内面(即ち内キャップ3の側壁32)とを一体に連結し、径方向に延び且つ軸方向の可撓性を有する。前記薄肉部35の肉厚T2は、適正な弾性変形が得られ且つ十分な強度を有する点で、0.1mm〜0.6mmの範囲が好ましい。
前記内キャップ3の外面には、前方の小外径部と後方の大外径部とからなり、前記小外径部と大外径部の間に肩部37が形成される。前記肩部37は、外キャップ2内面の段部27と前後方向に当接可能であり、前記肩部37と段部27の当接により、内キャップ3の前方移動が規制され、通気孔23に対する凸部33の押し込み量を一定にできる。
前記内キャップ3の外面には、外方突起36が一体に形成される。前記外方突起36が、キャップ1を筆記具本体5に装着しないとき、外キャップ2内面の内方突起26と前後方向に当接し、内キャップ3の後方への脱落を防止する。また、前記内キャップ3の側壁32には、窓孔38が径方向に貫通される。
また、前記外キャップ2内の、外キャップ2の頂壁21内面と内キャップ3の肩部37との間には、圧縮コイルスプリングよりなる弾発体4が配置される。前記弾発体4により、内キャップ3が常時後方に付勢される。
図2に本実施例のキャップ装着状態の筆記具本体5を示す。前記筆記具本体5は、前端が開口された有底筒状の軸筒7と、該軸筒7の前端開口部に嵌入される複数の櫛歯81からなるインキ保溜部材8と、該インキ保溜部材8の前端に保持されるペン先6と、該ペン先6と接続され且つ該インキ保溜部材8の軸心孔85に挿着されるインキ誘導芯86とを備える。
前記軸筒7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形により得られる。前記軸筒7内のインキ保溜部材8の後方には、インキを直に貯溜するためのインキタンク72が形成される。前記軸筒7の前端開口部の外面には、外キャップ2の環状気密部28と乗り越えによる気密嵌合する環状突起よりなる環状気密部71が形成される。
前記インキ保溜部材8は、合成樹脂(例えば、ABS樹脂)の射出成形により得られる。前記インキ保溜部材8は、複数の円板状の櫛歯81と、前記櫛歯81間に形成されたインキ保溜溝82と、前記複数の櫛歯81に軸方向に貫設されたインキ誘導スリット83と、前記櫛歯81に形成された切り欠き状の空気溝84とを備える。また、前記インキ保溜部材8の軸心には軸心孔85が貫設され、該軸心孔85にインキ誘導芯86(例えば、合成樹脂押出成形体または繊維束樹脂加工体)が挿着される。また、前記インキ保溜部材8の前端部には、ペン先6(例えば、繊維束樹脂加工体)が環状のペン先保持部材61を介して取り付けられる。前記環状のペン先保持部材61は、ペン先6の後部外周面を保持し、且つ、インキ保溜部材8の前端部外周面に嵌着される。前記インキ誘導芯86の前端は、前記ペン先6の後端に突き刺し接続され、前記インキ誘導芯86の後端は、インキタンク72内に露出されている。
本実施例の作用を説明する。本実施例のキャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着すると、軸筒7の前端部と内キャップ3の後端部とが当接し、内キャップ3が弾発体4の後方への付勢に抗して前方に移動される。前記内キャップ3が前方移動することにより、凸部33が通気孔23に挿入され、通気孔23内面の環状シール内面部24と凸部33外面の環状シール外面部34が密接するとともに、軸筒7外面の環状気密部71と外キャップ2内面の環状気密部28とが気密嵌合する。それにより、筆記具本体5のペン先側が密封される。
また、本実施例のキャップ1は、筆記具本体5のペン先側が密封されるまでは、キャップ1内は、外キャップ2の通気孔23及び内キャップ3の窓孔38を通して外気と連通される。そのため、キャップ装着過程で加圧空気を筆記具本体5内に流入させるおそれがない。
さらに、本実施例のキャップ1は、環状シール内面部24と環状シール外面部34が密接した際、外キャップ2の薄肉部25が前方に僅かに撓み変形すると同時に、内キャップ3の薄肉部35が後方に僅かに撓み変形する。それにより、シール部(即ち、環状シール内面部24、環状シール外面部34)自体の経時によるクリープ変形が回避され、シール部の長期に渡る十分なシール性が維持される。
図3及び図4に本考案の第2実施例を示す。本実施例の筆記具用キャップ1は、主に、外キャップ2と、該外キャップ2内に収容され且つ前後に摺動可能な内キャップ3と、該外キャップ2内に収容され且つ該内キャップ3を後方に付勢する弾発体4(コイルスプリング)とからなる。
前記外キャップ2は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形により得られる円筒体である。前記外キャップ2は、円筒状の側壁22と、該側壁22の前端部より径方向内方に突出する頂壁21とからなる。前記外キャップ2の後端部は、筆記具本体5のペン先側が挿入可能に開口される。
前記外キャップ2の頂壁21の中心には、通気孔23が軸方向に貫設される。前記通気孔23の内面には、後方に向かうに従い次第に内径が大きくなる傾斜面(具体的には、テーパ面)よりなる環状シール内面部24が形成される。前記通気孔23の近傍且つ通気孔23を包囲する部分の頂壁21には、外キャップ2の他の部分に比べ薄肉の環状の薄肉部25が形成される。前記薄肉部25は、環状シール内面部24と、外キャップ2内面(外キャップ2の頂壁21または外キャップ2の側壁22)とを一体に連結し、径方向内方に延び且つ軸方向の可撓性を有する。前記薄肉部25の肉厚T1は、適正な弾性変形が得られ且つ十分な強度を有する点で、0.1mm〜0.6mmの範囲が好ましい。
前記外キャップ2の側壁22の内面には、筆記具本体5と気密嵌合する環状突起よりなる環状気密部28が形成される。さらに、前記環状気密部28の前方の外キャップ2の側壁22の内面には、内キャップ3の外面の外方突起36と係止する内方突起26が形成される。前記内方突起26と外方突起36の係止により内キャップ3の後方移動が規制される。
さらに、外キャップ2の内面は、前方の小内径部と後方の大内径部とからなり、前記小内径部と大外径部との間に段部27が形成される。前記段部27は、環状シール内面部24を備えた通気孔23の後方位置且つ前記内方突起26の前方位置に配置される。前記段部27は、内キャップ3外面の肩部37と前後方向に当接可能であり、前記段部27と肩部37との当接により、内キャップ3の前方移動が規制される。
前記内キャップ3は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形より得られる円筒体である。前記内キャップ3は、前端部が頂壁31により閉鎖され、後端部が筆記具本体5のペン先6が挿入可能に開口される。
前記内キャップ3の頂壁31の軸心には、前方に突出する凸部33が一体に形成される。前記凸部33外面には、径方向外方に突出する薄肉部35が一体に形成され、前記凸部は、横断面略T字形状を有する。前記薄肉部35は、内キャップ3の他の部分に比べ薄肉に形成される。前記薄肉部35は、内キャップ3の頂壁31の凸部33外面と環状シール外面部34とを一体に連結し、径方向に延び且つ軸方向の可撓性を有する。前記薄肉部35の肉厚T2は、適正な弾性変形が得られ且つ十分な強度を有する点で、0.1mm〜0.6mmの範囲が好ましい。
前記薄肉部35の周縁部外面は、後方に向かうに従い次第に外径が大きくなる傾斜面である凸曲面(具体的には球面)となり、該凸曲面が、環状シール外面部34となる。キャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着した際、前記環状シール外面部34は、前記外キャップ2の通気孔23の環状シール内面部24と密接する。さらに、前記環状シール外面部34の凸曲面が球面であることにより、内キャップ3の軸線が外キャップ2の軸線に対して傾いたとしても、環状シール外面部34と環状シール内面部24との確実なシール性が維持される。
前記内キャップ3の外面には、前方の小外径部と後方の大外径部とからなり、前記小外径部と大外径部の間に肩部37が形成される。前記肩部37は、外キャップ2内面の段部27と前後方向に当接可能であり、前記肩部37と段部27の当接により、内キャップ3の前方移動が規制され、通気孔23に対する凸部33の押し込み量を一定にできる。
前記内キャップ3の外面には、外方突起36が一体に形成される。前記外方突起36が、キャップ1を筆記具本体5に装着しないとき、外キャップ2内面の内方突起26と前後方向に当接し、内キャップ3の後方への脱落を防止する。また、前記内キャップ3の側壁32には、窓孔38が径方向に貫通される。
また、前記外キャップ2内の、外キャップ2の頂壁21内面と内キャップ3の肩部37との間には、圧縮コイルスプリングよりなる弾発体4が配置される。前記弾発体4により、内キャップ3が常時後方に付勢される。
図2に本実施例のキャップ装着状態の筆記具本体5を示す。前記筆記具本体5は、前端が開口された有底筒状の軸筒7と、該軸筒7の前端開口部に嵌入される複数の櫛歯81からなるインキ保溜部材8と、該インキ保溜部材8の前端に保持されるペン先6と、該ペン先6と接続され該インキ保溜部材8の軸心孔85に挿着されるインキ誘導芯86とを備える。
前記軸筒7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂)の射出成形により得られる。前記軸筒7内のインキ保溜部材8の後方には、インキを直に貯溜するためのインキタンク72が形成される。前記軸筒7の前端開口部の外面には、外キャップ2の環状気密部28と乗り越えによる気密嵌合する環状突起よりなる環状気密部71が形成される。
前記インキ保溜部材8は、合成樹脂(例えば、ABS樹脂)の射出成形により得られる。前記インキ保溜部材8は、複数の円板状の櫛歯81と、前記櫛歯81間に形成されたインキ保溜溝82と、前記複数の櫛歯81に軸方向に貫設されたインキ誘導スリット83と、前記櫛歯81に形成された切り欠き状の空気溝84とを備える。また、前記インキ保溜部材8の軸心には軸心孔85が貫設され、該軸心孔85にインキ誘導芯86(例えば、合成樹脂押出成形体または繊維束樹脂加工体)が挿着される。また、前記インキ保溜部材8の前端部には、ペン先6(例えば、繊維束樹脂加工体)が環状のペン先保持部材61を介して取り付けられる。前記環状のペン先保持部材61は、ペン先6の後部外周面を保持し、且つ、インキ保溜部材8の前端部外周面に嵌着される。前記インキ誘導芯86の前端は、前記ペン先6の後端に突き刺し接続され、前記インキ誘導芯86の後端は、インキタンク72内に露出されている。
本実施例の作用を説明する。本実施例のキャップ1を筆記具本体5のペン先側に装着すると、軸筒7の前端部と内キャップ3の後端部とが当接し、内キャップ3が弾発体4の後方への付勢に抗して前方に移動される。前記内キャップ3が前方移動することにより、凸部33が通気孔23に挿入され、通気孔23内面の環状シール内面部24と凸部33外面の環状シール外面部34が密接するとともに、軸筒7外面の環状気密部71と外キャップ2内面の環状気密部28とが気密嵌合する。それにより、筆記具本体5のペン先側が密封される。
また、本実施例のキャップ1は、筆記具本体5のペン先側が密封されるまでは、キャップ1内は、外キャップ2の通気孔23及び内キャップ3の窓孔38を通して外気と連通される。そのため、キャップ装着過程で加圧空気を筆記具本体5内に流入させるおそれがない。
さらに、本実施例のキャップ1は、環状シール内面部24と環状シール外面部34が密接した際、外キャップ2の薄肉部25が前方に僅かに撓み変形すると同時に、内キャップ3の薄肉部35が後方に僅かに撓み変形する。それにより、シール部(即ち、環状シール内面部24、環状シール外面部34)自体の経時によるクリープ変形が回避され、シール部の長期に渡る十分なシール性が維持される。
本考案の第1実施例の縦断面図を示す。 図1のキャップを筆記具本体に装着した状態を示す。 本考案の第2実施例の縦断面図を示す。 図3のキャップを筆記具本体に装着した状態を示す。
符号の説明
1 筆記具用キャップ
2 外キャップ
21 頂壁
22 側壁
23 通気孔
24 環状シール内面部
25 薄肉部
26 内方突起
27 段部
28 環状気密部
3 内キャップ
31 頂壁
32 側壁
33 凸部
34 環状シール外面部
35 薄肉部
36 外方突起
37 肩部
38 窓孔
4 弾発体
5 筆記具本体
6 ペン先
61 ペン先保持部材
7 軸筒
71 環状気密部
72 インキタンク
8 インキ保溜部材
81 櫛歯
82 インキ保溜溝
83 インキ誘導スリット
84 空気溝
85 軸心孔
86 インキ誘導芯
T1 薄肉部25の肉厚
T2 薄肉部35の肉厚

Claims (4)

  1. 外キャップ内に、軸方向に移動可能な内キャップと、該内キャップを後方へ付勢する弾発体とを設け、前記外キャップの頂壁に通気孔を貫設し、前記内キャップの頂壁に前記通気孔を塞ぐ凸部を設け、前記外キャップの側壁内面に筆記具本体のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部を設けた筆記具用キャップであって、前記外キャップを合成樹脂の射出成形体により構成し、前記外キャップの頂壁における通気孔を包囲する部分に、径方向に延びる薄肉部を形成し、前記外キャップの通気孔の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部を設け、前記内キャップの凸部の外面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部を設け、キャップを筆記具本体のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部と前記環状シール外面部とが密接するとともに、前記薄肉部が前方に撓み変形してなることを特徴とする筆記具用キャップ。
  2. 外キャップ内に、軸方向に移動可能な内キャップと、該内キャップを後方へ付勢する弾発体とを設け、前記外キャップの頂壁に通気孔を貫設し、前記内キャップの頂壁に前記通気孔を塞ぐ凸部を設け、前記外キャップの側壁内面に筆記具本体のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部を設けた筆記具用キャップであって、前記内キャップを合成樹脂の射出成形体により構成し、前記内キャップの頂壁における凸部を包囲する部分に、径方向に延びる薄肉部を形成し、前記内キャップの凸部の外面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部を設け、前記外キャップの通気孔の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部を設け、キャップを筆記具本体のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部と前記環状シール外面部とが密接するとともに、前記薄肉部が後方に撓み変形してなることを特徴とする筆記具用キャップ。
  3. 外キャップ内に、軸方向に移動可能な内キャップと、該内キャップを後方へ付勢する弾発体とを設け、前記外キャップの頂壁に通気孔を貫設し、前記内キャップの頂壁に前記通気孔を塞ぐ凸部を設け、前記外キャップの側壁内面に筆記具本体のペン先側の外面と気密嵌合する環状気密部を設けた筆記具用キャップであって、前記内キャップを合成樹脂の射出成形体により構成し、前記内キャップの凸部の外面に径方向外方に延びる薄肉部を設け、前記薄肉部の周縁部に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール外面部を設け、前記外キャップの通気孔の内面に、後方に向かうに従い拡径する傾斜面よりなる環状シール内面部を設け、キャップを筆記具本体のペン先側に装着した際、前記環状シール内面部と前記環状シール外面部とが密接するとともに、前記薄肉部が後方に撓み変形してなることを特徴とする筆記具用キャップ。
  4. 前記環状シール内面部または前記環状シール外面部の少なくとも一方を凸曲面とする請求項1、2または3のいずれかに記載の筆記具用キャップ。
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