JP3124666B2 - 消去水洗装置 - Google Patents

消去水洗装置

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JP3124666B2 JP29536393A JP29536393A JP3124666B2 JP 3124666 B2 JP3124666 B2 JP 3124666B2 JP 29536393 A JP29536393 A JP 29536393A JP 29536393 A JP29536393 A JP 29536393A JP 3124666 B2 JP3124666 B2 JP 3124666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光後、処理液によっ
て処理されて画像が形成された感光性平版印刷版の印刷
不要部に消去液が塗布された後水洗水を供給して、前記
消去液と共に前記印刷不要部を洗い流すための消去水洗
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】露光された後に処理液によって処理され
て画像が形成された感光性平版印刷版(以下、PS版と
いう)の版面上には、露光する際に原版フィルムを版面
に固定すれるために貼付けたテープの貼り跡やいわゆる
トンボといわれるマーク、フィルムのエッジ痕等の印刷
不要部が残されていることがある。
【0003】この印刷不要部を消去するため、消去液が
この印刷不要部へオペレータによって塗布される。その
後、この消去液が塗布されたPS版を消去水洗装置へ挿
入し、水洗水を版面上に供給することにより、消去液と
共に印刷不要部を洗い流すようにしている。
【0004】消去液を洗い流すための構成は、例えば、
特開平3−180847号公報に記載の如く、PS版を
搬送する搬送コンベア上に軸線がPS版の搬送方向と直
交するように複数のスプレー管を配列し、このスプレー
管に設けられた噴射ノズルからPS版の面上へ噴射する
工程と、その後に水洗水を供給しながらブラシで擦る工
程と、で構成されている。
【0005】このスプレー管からの水洗水の供給(噴
射)及びブラッシングによって、少量の水洗水で効率良
く消去液及び印刷不要部を洗い流すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造では、2工程で消去液及び印刷不要部を洗い流す
ようになっているため、全工程長が長く処理効率の低下
を招くと共に装置が大型となっている。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、消去液及び印
刷不要部の洗い流し工程を短縮し、装置の小型化を図る
ことができる消去水洗装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、露光後、処理液によって処理されて画像が形成され
た感光性平版印刷版の印刷不要部に消去液を塗布しさら
に水洗水を供給して、前記消去液と共に前記印刷不要部
を洗い流すための消去水洗装置であって、前記感光性平
版印刷版の搬送方向と直交する方向に拡散し、前記感光
性平版印刷版の搬送方向にはほとんど拡散しないよう
に、前記感光性平版印刷版面へ搬送方向に対して斜めに
水洗水を噴射させる噴射ノズルを有することを特徴とし
ている。
【0009】請求項2に記載の発明は、複数の前記噴射
ノズルがそれぞれ前記感光性平版印刷版と間隔をおいて
前記感光性平版印刷版の搬送方向と直交する方向に千鳥
状に配置され、かつこれら噴射ノズルから水洗水が前記
感光性平版印刷版の搬送方向と直交する方向に前記感光
性平版印刷版面の略同一直線へ向けて噴射されるように
設けられていることを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記噴射ノズル
から噴射される水洗水の噴射方向の角度が前記感光性平
版印刷版面への鉛直線に対して5°〜10°であること
を特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、搬送手段によ
って搬送されてくる感光性平版印刷版面に向けて、噴射
ノズルから水洗水を噴射する際に、感光性平版印刷版の
搬送方向と直交する方向には拡散するが、搬送方向には
ほとんど拡散しないようにしている。またこの噴射ノズ
ルから感光性平版印刷版面への水洗水の噴射方向は感光
性平版印刷版の搬送方向に対して傾斜されているため、
感光性平版印刷版の消去液塗布された印刷不要部の感光
性樹脂を効率よく剥離して迅速に洗い流すことができ
る。
【0012】従って、消去液を含む水洗水が感光性平版
印刷上から速やかに除去されて感光性平版印刷版の感光
性樹脂面上に滞留して必要な部分の感光性樹脂まで侵す
ようなことがなく、噴射ノズルからの水洗水の噴射工程
のみで十分に消去液を塗布した印刷不要部を取り除くこ
とができ、ブラッシング工程が不要になって作業工程が
軽減され装置の小型化を図ることができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、複数の噴
射ノズルがそれぞれ感光性平版印刷版面から間隔をおい
て配置され、これらの噴射ノズルは感光性平版印刷版の
搬送方向と直交する方向に千鳥状に配置されている。そ
して、これらの噴射ノズルから水洗水が感光性平版印刷
版の搬送方向と直交する方向に略同一直線上へ向けて噴
射されるので、消去液が塗布された印刷不要部の感光性
樹脂をより一層効率よく剥離してさらに迅速に洗い流す
ことができる。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、水洗水の
感光性平版印刷版面への噴射圧が高ければ高いほど(す
なわち、鉛直方向からの当接)、消去液を含む印刷不要
部の感光性樹脂の感光性平版印刷版面からの剥離効果は
よい。一方、感光派生平版印刷版面への水洗水の噴射方
向の角度が傾斜すればするほど消去液を含む印刷不要部
の感光性樹脂を効率よく排除することが可能となる。こ
の剥離性と排除性とを、適度に効率よく実現するために
は、感光性平版印刷版面への鉛直線に対する水洗水の傾
斜角度は5°〜10°が好ましい。水洗水の噴射角度を
前記角度に設定することによって、相反する2つの効果
(剥離性、排除性)を同時に得ることができる。
【0015】
【実施例】図1には、PS版自動仕上げライン10が示
されている。PS版自動仕上げライン10は、消去水洗
装置12、バーニング機14、冷却装置16、水洗ガム
乾燥処理機18及びストッカ20が一直線上に配列され
て構成されている。PS版は消去水洗装置12から順に
上記機器内へ搬送されて処理がなされるようになってい
る。
【0016】消去水洗装置12は、印刷不要部に消去液
が塗布されたPS版に水洗水を供給し、印刷不要部の感
光性樹脂を消去液と共に洗い流すための装置であり、P
S版自動仕上げライン10の最先の工程作業となってお
り、図1の左側面にPS版挿入口22が設けられてい
る。
【0017】図2に示される如く、PS版挿入口22か
ら挿入されたPS版は、まず一対のローラ24に掛け渡
された搬送ベルト26に載置される。奥側のローラ24
はPS版挿入口22側のローラ24よりも若干低位とさ
れている。奥側のローラ24にはチェーン28を介して
駆動モータ30の回転軸に連結されており、駆動モータ
30の駆動力で搬送ベルト26が駆動されるようになっ
ている。これにより、この搬送ベルト26の駆動によっ
て略水平状態でPS版は装置奥側(図2の右側)へ搬送
されるようになっている。
【0018】搬送ベルト26の下流側、すなわち奥側の
ローラ24の上方には、3本のスプレーパイプ32が互
いに平行に配設されている。それぞれのスプレーパイプ
32は、その軸線がPS版の搬送方向に直交する方向に
配列されている。このスプレーパイプ32には前記水洗
水が所定の圧力で供給されるようになっている。
【0019】この水洗水は、貯留タンクに貯留されたも
のをポンプによって汲み上げ、スプレーパイプ32から
PS版の表面に向かって噴射後再度貯留タンクに貯留す
るようになっている(循環利用)。なお、所定の時期に
貯留タンク内の水洗水は、補充がなされ、又は交換がな
されるようになっている。
【0020】スプレーパイプ32の下部(PS版に向け
られた面)には、軸線に沿って複数の孔が設けられれそ
れぞれ噴射ノズル34が取付けられている。
【0021】図3(A)に示される如く、噴射ノズル3
4は、軸線に沿って両端面を貫通する貫通孔34Aが設
けられ、その噴射側端面に直径方向の切欠溝34Bが形
成されている。これにより、スプレーパイプ32から供
給された水洗水は貫通孔34Aを通過して、切欠溝34
Bに沿って略偏平状に噴射されるようになっている。こ
の切欠溝34BはPS版の搬送方向と直交する方向に向
けられているため、水洗水はPS版の幅方向に拡散され
て噴射されるようになっている。
【0022】また、上流側のスプレーパイプ32とこれ
に隣接する下流側スプレーパイプ32にそれぞれ取り付
けられた噴射ノズル34から略偏平状に噴射される水洗
水はPS盤面上のPS版の搬送方向に直交する略同一直
線上へ向けて隙間なく連なって噴射するように、水洗水
の噴射ノズル34の間隔、スプレーパイプ32への噴射
ノズル34の取付角度などが調整されている。
【0023】また、3本のスプレーパイプ32に取付け
られた隣接する噴射ノズル34は、互いに千鳥状に配置
されており、PS版全面にむらなく水洗水を供給するこ
とができるようになっている(図3(B)参照)。
【0024】本実施例では、噴射ノズルから噴射される
水洗水がPS版の搬送方向または搬送方向に噴射ノズル
からPS版面への鉛直線に対して傾斜角度5°〜10°
の範囲となるように噴射ノズル34がスプレーパイプ3
2に取付けられている。このため、それぞれの噴射ノズ
ル34から略偏平状に噴射される水洗水のPS版への当
接位置がほぼ一致されている。
【0025】このように噴射ノズル34を適切な角度に
傾斜させることによって、PS版へ到達後の水洗水の流
れを向上させてPS版面から剥離した消去液(印刷不要
部の感光性樹脂を含む)がPS版面に再付着しないよう
に、迅速にPS版面上から洗い流すようにしている。こ
の結果、少量の水洗水で効率よく消去液の除去が可能と
なる。
【0026】奥側のローラ24の下流側には、2対の消
去部ローラ36、38が配設され、上流側の消去部ロー
ラ36の下側ローラ36Aには、前記チェーン28が巻
き掛けられている。これにより、この上流側の消去部ロ
ーラ36は、前記駆動モータ30の駆動力で回転力が付
与されることになる。
【0027】消去部ローラ36、38は、搬送ベルト2
6によって搬送されてくるPS版を受け取り、PS版の
表面をスクイズしながら、さらに下流側へ送り込む役目
を有している。
【0028】消去部ローラ36、38間には、その上方
に新水スプレーパイプ42が配置されている。この新水
スプレーパイプ42からは、循環利用されない新鮮水が
噴射されるようになっており、噴射ノズル34から噴射
される前記水洗水によって水洗処理されたPS版面の仕
上げ処理を行うようになっている。
【0029】消去部ローラ38の下流側には、縦壁部4
4に仕切られて整面部46が設けられている。整面部4
6には、PS版の搬送時の下面側に対応してローラ48
が配設され、その下流側に一対の整面部ローラ50が配
設されている。整面部ローラ50の下側ローラ50Aに
は前記駆動モータ30の回転軸に巻き掛けられたチェー
ン52が巻き掛けられている。これにより、縦壁部44
を通過したPS版はローラ48に支持され、かつ整面ロ
ーラ50に挟持されて搬送され、排出口54へと至るよ
うになっている。
【0030】整面ローラ50の上側のローラ50Bの近
傍にはスプレーパイプ56が配設されている。このスプ
レーパイプ56は、その軸線がPS版の搬送方向に直交
するように配設されており、整面ローラ50の上側のロ
ーラ50Bと補助ローラ51との接触部に向けて複数の
吐出口が設けられている。このスプレーパイプ56の吐
出口からは整面液が吐出されるようになっており、表面
に螺旋状の凹部を有する補助ローラ51によって上側の
ローラ50Bの表面に拡げられた整面液はPS版の上面
(感光性樹脂層面)に転写塗布され、PS版の上面が整
面処理される。
【0031】また、整面ローラ50の下側のローラ50
Aは、整面液貯留タンク88から配管98、ポンプ96
によって受皿94に供給された整面液に浸潰されてお
り、下側のローラ50Aの回転によりくみ上げられる整
面液がPS版の下面に転写塗布されPS版の下面が整面
処理される。
【0032】整面処理がなされ消去水洗装置12の排出
口54から排出されたPS版は次工程であるバーニング
機14へ案内搬送されるようになっている。
【0033】図4には、前記水洗水、新水及び整面液の
配管系が示されている。搬送ベルト26及び消去部ロー
ラ36、38の下方には水洗水貯留槽60が設けられて
いる。この水洗水貯留槽60における消去部ローラ3
6、38に対応する部分は深底とされ、この底部にフィ
ルタ62が配置され、かつ排出パイプ64が設けられて
いる。
【0034】排出パイプ64の下端開口は、水洗水が貯
留されるメインタンク66に向けられており、水洗水貯
留槽60内の水洗水は、メインタンク66に案内され
る。
【0035】メインタンク66とスプレーパイプ32と
の間は、配管68によって連通されている。また、搬送
ベルト26と消去部ローラ36との間の隙間には、PS
版の裏面(下面)を洗浄するためのサブスプレーパイプ
70が設けられており、このサブスプレーパイプ70と
メインタンク66との間も配管72によって連通されて
いる。
【0036】これらの配管68、72の途中にはポンプ
74、76が介在されている。このため、ポンプ74、
76を駆動させることにより、スプレーパイプ32(及
びサブスプレーパイプ70)へ水洗水を供給することが
できる。
【0037】このメインタンク66には、ポンプ78を
介してUV(紫外線照射)殺菌器80の入力端に連通さ
れる配管82が設けられている。このUV殺菌器80の
出力端とメインタンク66とは配管84によって連通さ
れており、このため、ポンプ78が駆動することによ
り、メインタンク66内の水洗水をUV殺菌器80へ送
り込み、かつ戻すことができる。このUV殺菌器80へ
の循環によって水洗水は汚れや水垢等を殺菌除去するこ
とができる。
【0038】なお、メインタンク66間に取り付けられ
た図示しないフロートスイッチがメインタンク66間に
貯留された水洗水によってオンして満水になったと判断
されるとポンプ78が駆動を始めUV殺菌器80が駆動
して殺菌を開始する。また、メインタンク66間の図示
しないフロートスイッチのオフ状態が90秒以上続行し
たときはポンプ78の駆動が停止されUV殺菌器80の
駆動も停止される。これによって、UV殺菌器80に水
洗水が供給されていないときはUV殺菌器80の運転が
停止されポンプ78の駆動も停止されて無駄な電力消費
が防止される。また水垢等を殺菌することによって水洗
水の交換やメインタンク66の洗浄の間隔を長くするこ
とができ、メンテナンス作業性を向上することができ
る。
【0039】消去部ローラ36、38間に設けられた新
水スプレーパイプ42は、バルブ86を介して直接水道
水(新鮮水)が供給されるようになっている。
【0040】また、整面部46には、整面液タンク88
が対応配置されており、配管90によってスプレーパイ
プ56と連通されている。配管90の途中にはポンプ9
2が設けられ、このポンプ92の駆動によって整面液を
スプレーパイプ56へ供給することができる。なお、整
面ローラ50の下側のローラ50Aは、その下半分が受
け皿94に貯留された整面液に浸漬されており、この受
け皿94と整面液タンク88とがポンプ96を介して配
管98によって連通されている。このため、ポンプ96
の駆動によって受け皿94内へ整面液が整面液タンク8
8から供給されることになる。
【0041】以下に本実施例の作用を説明する。印刷不
要部に消去液が塗布されたPS版が消去水洗装置12の
PS版挿入口22から挿入されると、まず搬送ベルト2
6に載置されながら略水平状態で搬送される。
【0042】PS版挿入口22に設けられた図示しない
挿入検出センサによって挿入されたPS版が検知されて
から所定時間が経過してPS版が搬送ベルト26の最終
端近傍に至ると、スプレーパイプ32へ水洗水が所定の
圧力で供給され、噴射ノズル34から水洗水は噴射され
る。この噴射形態は、略偏平状に拡散され、拡散方向が
PS版の搬送方向と直交する方向に向けられており拡散
噴射された隣り合う水洗水の束同士がPS版の感光性樹
脂面上の略同一直線上で接しているため、水洗水はPS
版の搬送方向と直交する方向の全面に亘ってほぼ均一に
供給される。また、PS版の搬送方向と直交する方向に
設けられた3本のスプレーパイプ32の噴射ノズル34
は互いに千鳥配列されているため、前記均一性がさらに
向上される。これにより、消去液と印刷不要部の感光性
樹脂をむらなく、PS版面から剥離させることができ
る。
【0043】また、上流側及び中央部のスプレーパイプ
32に取付けられた噴射ノズル34は、互いに水洗水の
噴射方向が接近するように傾斜され、PS版の面上での
当接面がPS版の搬送方向に直交する略同一直線上に隙
間なく連なって形成される。このため、水洗水はPS版
へ搬送方向及び逆搬送方向の両方の斜め方向から適切な
角度で入射されるため、消去液が塗布されたPS版の感
光性樹脂層の不要部を剥離する剥離性と剥離された消去
液と不要な感光性樹脂を迅速に洗い流す排除性を両立さ
せることができ、少量の水洗水によって効率良く消去液
及び不要な感光性樹脂の除去作業が行え、この結果、循
環利用される水洗水の汚染度合いを軽減することができ
る。従って、水洗水の補充期間、交換期間を大幅に長く
することができ、メンテナンス作業性を向上することが
できる。
【0044】消去液及び消去液を塗布した印刷不要部の
感光性樹脂の除去作業が終了したPS版は、搬送ベルト
26から消去部ローラ36、38へと受け渡され、スク
イズされると共に新水スプレーパイプ42から噴射され
る新鮮水が吹付けられる。この新鮮水によってPS版面
は仕上げ作業がなされ、PS版面に付着している循環利
用されて多少汚れている水洗水を完全に除去することが
できる。
【0045】次に、PS版は整面部46へと搬送され、
ローラ48に支持されながら、整面ローラ50に挟持さ
れる。ここで、上側ローラ50B及び下側ローラ50A
から整面液がPS版の両面に転写されて整面処理され、
消去水洗装置12の排出口54から排出されて次工程の
バーニング機14へと送り込まれる。
【0046】本実施例によれば、スプレーパイプ32の
噴射ノズル34をPS版の搬送方向または逆搬送方向に
傾斜することによって、消去液のと不要感光性樹脂除去
作業が短工程で実施可能となり、例えば、従来のような
ブラッシング工程等が不要となる。この結果、全工程長
が短くなり、装置の小型化を図ることができる。
【0047】以下に、本実施例に適用したスプレーパイ
プ32の配置された噴射ノズル34の適切な傾斜角度を
得るために行ったスプレーパイプ32の数、位置及び噴
射ノズル34の噴射角度に関する実験結果を示す。
【0048】(傾斜角度と消去性)まず、実験装置とし
て、図5に示される如く、上記搬送ベルト26の最下流
側から40mmピッチで8個のスプレーパイプ32を配列
し(最上流側から順に符号の末尾に符号”A、B、C、
D、E、F、G、Hを付す)、最上流側のスプレーパイ
プ32Aに取付けられた噴射ノズルAからPS版面への
鉛直線からの水洗水の噴射角度θを可変とし、実験を行
った。なお、角度θは、0°(鉛直)〜32.5°までの8
段階とした。表1は実験結果を示す。判定結果は消去水
洗装置12による処理が終了したPS版と予め定められ
た限度見本との比較を示し、評価は○が良、△が普通、
×が不良である。
【0049】
【表1】
【0050】上記表1の結果で分かるように、噴射ノズ
ルから噴射される水洗水の噴射方向の角度θは5°〜1
0°の範囲が最も好ましい角度であることが分かる。す
なわち、5°よりも小さいと消去液を塗布した印刷不要
部の感光性樹脂のPS版からの剥離作用はあるが水洗水
の流れが悪く特にPS版の搬送方向と変わる方向の必要
な部分の感光性樹脂を消去液が侵すことがある。一方、
10°を超えると、消去液の流れが多すぎて、特にPS
版の搬送方向の必要な部分の感光性樹脂を消去液が侵す
ことがあるが、剥離作用は小さくなる。
【0051】(スプレーパイプの間隔と消去性)図5に
示される如く、スプレーパイプ32をPS版の搬送方向
に40mmピッチで8個配列し、それぞれ独立して水洗水
の供給が行えるようにし、かつそれぞれのスプレーパイ
プ32に配設された噴射ノズル34からの鉛直線に対す
るPS版の搬送方向又は逆搬送方向への水洗水の噴射角
度を0°(鉛直方向)と本実施例の噴射角度(5°〜1
0°)との何れかを選択できるようにし、表2に示すよ
うな11種類の配列、噴射角度において実験を行った。
なお、判定は三重丸が最適(表2のNo11の配列及び
噴射角度)◎が良好、○が普通、△○が合格範囲内であ
るが普通よりややある、×△が合格範囲内下限、×が悪
いを示す。
【0052】
【表2】
【0053】上記表2に記載の如く、NO.11 では搬送ベ
ルト26の最下流側に連続してスプレーパイプ32を3
本配列し、これらの内の上流側及び中央部のスプレーパ
イプ32の噴射ノズル34をそれぞれ水洗水の噴射方向
が接近する方向に傾斜させこれらが噴射ノズル34から
噴射される水洗水がPS版の幅方向にPS版面の略同一
直線上へ向けて噴射するようにされており、本実施例の
構成が最適な配置であることが分かる。
【0054】なお、本実施例では消去水洗装置12を例
にとりスプレーパイプ32の噴射ノズル34の水洗水の
噴射角度による消去液の除去効率の向上を図ったが、上
記構成は後工程の水洗ガム乾燥処理機18における水洗
処理構造にも適用可能である。
【0055】次に、本実施例の配管系では、1日の処理
が終了するとメインタンク66内の水洗水を排水する
が、このとき、消去水洗装置12内の洗浄を同時に行う
ようにしている。以下に、排水洗浄制御を図6のフロー
チャートに従い説明する。
【0056】ステップ100では、現在メインタンク6
6内に残っている水洗水を全て排水し、これが完了する
と(ステップ102)、ステップ104において電磁弁
86を介して新水スプレーパイプ42からメインタンク
66ヘ給水を行う。
【0057】ステップ104の給水が完了した時点で、
ステップ106へ移行してポンプ74、76及びモータ
30を駆動させ、各部の洗浄を所定時間行う(ステップ
108、110)。
【0058】次のステップ112で2回目の排水を実行
することにより、排水及び洗浄が完了する。なお、次の
給水は、次の作業開始前に行う。
【0059】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る消去水洗
装置は、水洗を効率よく行うことができ、消去液及び印
刷不要部の洗い流し工程を短縮し、装置の小型化を図る
ことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るPS版自動仕上げラインの全体
構成図である。
【図2】本実施例に係る消去水洗装置の概略構成図であ
る。
【図3】(A)は噴射ノズルの先端形状を示す斜視図、
(B)は噴射ノズルからの水洗水の噴射状況を示す斜視
図である。
【図4】消去水洗装置の配管系統図である。
【図5】実験のために適用した装置の概略図である。
【図6】水洗水排水時の洗浄制御フローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 PS版自動仕上げライン 12 消去水洗装置 26 搬送ベルト 30 駆動モータ 32 スプレーパイプ 34 噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/40 G03F 7/00 503 G03F 7/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光後、処理液によって処理されて画像
    が形成された感光性平版印刷版の印刷不要部に消去液を
    塗布しさらに水洗水を供給して、前記消去液と共に前記
    印刷不要部を洗い流すための消去水洗装置であって、 前記感光性平版印刷版の搬送方向と直交する方向に拡散
    し、 前記感光性平版印刷版の搬送方向にはほとんど拡散しな
    いように、 前記感光性平版印刷版面へ搬送方向に対して斜めに水洗
    水を噴射させる噴射ノズルを有することを特徴とする消
    去水洗装置。
  2. 【請求項2】 複数の前記噴射ノズルがそれぞれ前記感
    光性平版印刷版と間隔をおいて前記感光性平版印刷版の
    搬送方向と直交する方向に千鳥状に配置され、 かつこれら噴射ノズルから水洗水が前記感光性平版印刷
    版の搬送方向と直交する方向に前記感光性平版印刷版面
    の略同一直線へ向けて噴射されるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の消去水洗装置。
  3. 【請求項3】 前記噴射ノズルから噴射される水洗水の
    噴射方向の角度が前記感光性平版印刷版面への鉛直線に
    対して5°〜10°であることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の消去水洗装置。
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