JP3121321B2 - 傾斜地を利用した根菜類の栽培枠、及びこれを用いた栽培方法 - Google Patents

傾斜地を利用した根菜類の栽培枠、及びこれを用いた栽培方法

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JP3121321B2 JP11015508A JP1550899A JP3121321B2 JP 3121321 B2 JP3121321 B2 JP 3121321B2 JP 11015508 A JP11015508 A JP 11015508A JP 1550899 A JP1550899 A JP 1550899A JP 3121321 B2 JP3121321 B2 JP 3121321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、根菜類の栽培方
法に関し、特に傾斜地での根菜類の栽培方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自然薯や長芋等の根菜類は地中へ向かっ
て生育する。したがって、その収穫には根菜類を傷付け
ないように注意しながら、地面を深く(略1m〜1.5
m)掘り起こさねばならず大変な労力が必要であった。
また、収穫後にはこれを埋め戻す煩わしさもあった。
【0003】そこで、多数の塩化ビニル等のパイプを斜
めに寝かせて土中に埋め、パイプ内壁に沿って根菜類を
生育させ、パイプごと掘り起こしてパイプを縦に切り開
くようにして収穫する手法も広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
栽培方法は作物1個体毎にパイプが1本必要であり、作
物毎にパイプへの土壌の充填、地中への埋め込み、掘り
起こし、パイプからの作物の取りだし等の作業に多くの
時間と労力が費やされていた。また、腰を屈めての作業
が多いことから、高齢化が進む農業従事者にとっては労
力軽減が大きな課題であった。
【0005】一方、傾斜地の桑畑跡などの農作物の生産
に使用されなくなった放棄耕作地や山林の有効な利用方
法が望まれていたが、傾斜地での根菜類の栽培には上記
の方法をそのまま適用しにくいことも問題であった。
【0006】
【目的】そこで、本願発明は上述した課題と現状に鑑み
て為されたもので、傾斜地を土留して階段状の平地面を
築造して栽培することで、傾斜地への適用を可能とする
と共に、収穫においては腰を曲げることなく立ち作業の
みで行えるようにして、作業者の労力の軽減を図ること
を目的とした、新規な根菜類の栽培方法を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明は以下のように構成される。すなわち、山
野等の傾斜地(6)に立設固定した支持体(10)と、
該支持体(10)の谷側(V)に略垂直壁面をもって、
かつ該支持体(10)に配設された支持部材(4)によ
って取り外し可能に支持した土留板(2)と、からなる
ことを特徴とする。
【0008】また、前記土留板(2)の多数個を、傾斜
地(6)の斜面延長方向へ連続させて配置し、各土留板
(2)はそれぞれ個別に取り外し可能となるように構成
したことを特徴とする。
【0009】根菜類の栽培方法としては、山野等の傾斜
地(6)の斜面延長方向に、所望高さの略垂直壁面をも
った多数個の土留板(2)を個別取り外しが可能となる
ようにして連続配置し、該土留板(2)と傾斜地(6)
との間に培土(7)を満たして根菜類(8)を植栽し、
収穫においては土留板(2)毎に培土(7)を排出させ
て行うようにする。
【0010】なお、上記において、括弧付きで記した図
面符号は、発明の構成の理解を容易にするため参考とし
て付記したもので、この図面上の形態に限定するもので
ないことはもちろんである。
【0011】
【作用】上記構成により、本願発明は以下のように作用
する。すなわち、傾斜地での根菜類の栽培、収穫がより
少ない労力で行われることとなる。また、腰を大きく屈
めて作業する必要がなくなり、栽培枠で栽培される根菜
類の収穫時にも労力軽減が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本願発明に係る根菜類の栽
培方法の実施形態について、図面に基づき詳細に説明す
る。図1は、本実施形態の構成を示す概略斜視図であ
る。本実施形態の根菜類の栽培枠1(以下、「栽培枠
1」と省略する。)は、傾斜地を略階段状に掘削して形
成した略水平の整地面に設置しており、支持体10と土
留板2とから構成している。
【0013】図示符号10は、枠体状に形成した支持体
であり、耐蝕木材、樹脂材、あるいは金属棒体等から形
成した縦棹体10aと横棹体10bとを枠組みして、直
角三角柱体の横臥状に構成し、谷側が直角部となるよう
にして水平の整地面60に載置している。そして、整地
面60に埋設固定した支柱3を介して、各支持体10、
10、・・の側面同士を連結することによって、傾斜地
6の斜面延長方向(等高線に沿った方向)へ並列配置し
ている。
【0014】土留板2は、木板、金属板、あるいは樹脂
板等から構成し、支持体10の谷側Vの面を覆うように
して取り付けている。なお、必要により、連続した支持
体10の両側端面側Sに取り付けてもよく、また、山側
Mからの雨水等が過度に栽培枠1内に滞留しないよう
に、適宜場所に適宜の個数だけ水抜孔20を設けてもよ
い。
【0015】この土留板2は、支持部材として支柱3に
取り付けた略L字状の受け金具4と、これに係止させる
閂(かんぬき)5により、着脱可能に構成して各支持体
10に取り付けている。なお、栽培枠1の両側端側S
は、固定具(図示省略)で土留板2を固定するようにして
いる。
【0016】なお、土留板2は上記構成に限定すること
なく、土留機能を有するのであれば、板材に限らず、例
えば、メッシュ材や篠竹を簀(スノコ)状に組んだもの
などを用いるようにしてもよい。
【0017】
【本実施形態の作用】以上のように構成した本実施形態
は以下のように作用する。傾斜地6と土留板2とで区画
される栽培枠1の空間内に、培土7を満たして根菜類8
(特に、山芋)を植栽して所定期間栽培する。そして、
収穫時においては、各支持体10毎に閂5を外して谷側
Vの土留板2を取り外し(図2)、培土7を適宜の量だ
け排出させて収穫を行う。このとき、培土7による根菜
類8への摩擦保持力が減少するので、少ない労力で根菜
類8を上方又は前方(谷側方向)へ抜き取ることができ
る。
【0018】なお、根菜類8の収穫等の作業を容易なら
しめるため、栽培枠1の谷側Vには栽培枠1に沿って作
業場所や通路となる平坦部分を設けるようにすれば良
い。収穫後には、次の栽培に備えて栽培枠1に土留板2
を固定し培土7を満たして、適宜施肥しておく。
【0019】
【他の実施形態の可能性】本願発明の目的を達成するた
め、本実施形態は以下のように変更することも可能であ
る。
【0020】すなわち、本実施形態では傾斜地に合わせ
て栽培枠全体としての長さを調整したり、場合によって
は若干蛇行するように支持体を配列することも考慮して
いるが、複数個の支持体をあらかじめ連結した構成の支
持体とすることも可能である。
【0021】なお、栽培する根菜類に応じて支持体の寸
法、形状は適宜変更可能であり、支持体の高さ方向の中
間部分より上側のみ着脱可能な土留板としてもよいし、
着脱方法についても本実施例に限定するものではない。
【0022】また、栽培枠の両端については、山側の傾
斜地になだらかに沿うような土留板としても良く、この
際、谷側と異なる構成の土留板としても良い。加えて、
培土に埋設した網目状の中空の円筒体や通水性の縦長袋
体内で栽培して、なるべく真っ直ぐに根菜類を栽培する
ようにしてもよい。
【0023】さらに、大雨等で支持体が谷側へ崩れた
り、傾いたりしないように、必要に応じて支柱や支持体
を山側の上方からワイヤー等で係止したり、適宜の手段
で谷側から支持するようにしても良い(図示省略)。
【0024】
【効果】上述したように、本願発明に係る傾斜地におけ
る根菜類の栽培枠およびこれを用いた栽培方法によれ
ば、桑畑跡地や山林などのような利用度の低い傾斜地で
の根菜類の栽培、収穫をより少ない労力で行うことが可
能となる。
【0025】特に、腰を大きく屈めて作業する必要がな
く、ほとんど立ち姿勢のままで収穫作業を行うことがで
きるため、労力軽減を図ることができるなど、その産業
的効果は顕著なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の構成を示す概略斜視図である。
【図2】本実施形態の栽培枠を用いた根菜類の栽培方法
を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 栽培枠 10 支持体 10a 縦棹体 10b 横棹体 2 土留板 20 水抜孔 3 支柱 4 受け金具 5 閂 6 傾斜地 60 整地面 7 培土 8 根菜類 M 山側 V 谷側 S 側端側

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】山野等の傾斜地(6)に立設固定した支持
    体(10)と、 該支持体(10)の谷側(V)に略垂直壁面をもって、
    かつ該支持体(10)に配設された支持部材(4)によ
    って取り外し可能に支持した土留板(2)と、からなる
    ことを特徴とした傾斜地を利用した根菜類の栽培枠。
  2. 【請求項2】前記土留板(2)の多数個を、傾斜地
    (6)の斜面延長方向へ連続させて配置し、各土留板
    (2)はそれぞれ個別に取り外し可能となるように構成
    したことを特徴とする請求項1記載の傾斜地を利用した
    根菜類の栽培枠。
  3. 【請求項3】山野等の傾斜地(6)の斜面延長方向に、
    所望高さの略垂直壁面をもった多数個の土留板(2)を
    個別取り外しが可能となるようにして連続配置し、 該土留板(2)と傾斜地(6)との間に培土(7)を満
    たして根菜類(8)を植栽し、 収穫においては土留板(2)毎に培土(7)を排出させ
    て行うようにしたことを特徴とする傾斜地を利用した根
    菜類の栽培方法。
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